JP2895937B2 - 空気貯蔵発電プラント - Google Patents

空気貯蔵発電プラント

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JP2895937B2 JP24001690A JP24001690A JP2895937B2 JP 2895937 B2 JP2895937 B2 JP 2895937B2 JP 24001690 A JP24001690 A JP 24001690A JP 24001690 A JP24001690 A JP 24001690A JP 2895937 B2 JP2895937 B2 JP 2895937B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、空気貯蔵発電プラントに係り、特に貯蔵圧
縮空気の単位空気流量当たりの発電量を増大させるため
の好適な空気貯蔵発電プラントに関する。
[従来の技術] この種の発電技術の従来技術には、エネルギー資源vo
l.9 No.3(1988)特集エネルギー輸送と貯蔵 海水を利
用するエネルギー貯蔵(堀井 憲爾・宮地 巌著)(以
下、「第1の技術資料」という。)、特開昭56−148626
号公報(以下、「第2の技術資料」という。)、特開昭
61−46423号公報(以下、「第3の技術資料」とい
う。)、特開昭62−298623号公報(以下、「第4の技術
資料」という。)、特開昭63−65131号公報(以下、
「第5の技術資料」という。)、特開昭63−208627号公
報(以下、「第6の技術資料」という。)、特開昭63−
212724号公報(以下、「第7の技術資料」という。等が
ある。
前記第1の技術資料には、ガスタービンを用いた空気
貯蔵発電プラントが開示されており、この空気貯蔵発電
プラントは、昼夜電力利用のアンバランスをなくし、負
荷を平準化するため、立地条件に制約を受けている揚水
発電に代わるものとして期待されている。従来考えられ
ている空気貯蔵発電プラントは、夜間の余剰電力を利用
し、モータによって空気圧縮機を駆動し、空気を高圧化
して空気貯蔵槽に貯蔵しておき、昼間の電力負荷ピーク
時に、この空気貯蔵槽内の高圧空気を用いて、燃料を燃
焼させ、ガスタービンにより発電するものである。西ド
イツのフントルフ発電所では、地下700mの岩塩層内に約
30万m3の空洞を作り、最大70気圧の空気を貯蔵し、この
空気を用いて290MWの発電を2時間行うことができる。
わが国では、岩塩空洞や天然空洞の利用はできない
が、人工空洞や海底内空気タンクの利用が検討されてい
る。これらは、大規模な工事を必要とするが、落差に相
当する一定の水圧を掛け、貯蔵空気内の圧力を一定に保
つことができ、効率のよい貯蔵システムを実現できる。
前記第2の技術資料には、余剰電力を利用して空気圧
縮機を作動し、得られた圧縮空気を海水の圧力を利用し
た圧縮空気海中貯蔵装置に貯蔵し、必要なときに圧縮空
気海中貯蔵装置から圧縮空気を取り出し、その圧縮空気
をガスタービン発電装置に供給するピーク発電装置が開
示されている。
前記第3の技術資料には、余剰電力により駆動される
モータ発電機と、前記余剰電力発生時に前記モータ発電
機により駆動されて圧縮空気を製造する空気圧縮機と、
電力需要増加時に前記圧縮空気を取り込んで動力を発生
して発電を行う空気膨張タービンと、水中に設置されて
いて前記余剰電力発生時には前記空気圧縮機からの圧縮
空気を貯蔵し、電力需要増加時には前記空気膨張タービ
ンに圧縮空気を送る伸縮可能なピークロード発電設備が
開示されている。
前記第4の技術資料には、ガスタービン兼用空気圧縮
機の入口部に制御弁を介して接続された圧縮空気貯蔵槽
と、前記ガスタービン兼用空気圧縮機の主軸に連結され
た電動機兼用発電機とを具備した空気貯蔵発電装置が開
示されている。
前記第5の技術資料には、空気圧縮機で圧縮された空
気をインタクーラとアフタクーラにより冷却し、インタ
クーラとアフタクーラの排熱を温水として蓄熱装置に貯
蔵し、発電時には水素貯蔵装置に蓄熱装置の熱を供給し
て水素を取り出し、その水素を予熱し、燃料として燃焼
器に供給する蓄圧発電装置が開示されている。
前記第6の技術資料には、空気圧縮機で圧縮した空気
を蓄熱槽で減温したのち、貯蔵装置に高圧空気として貯
蔵し、ピーク電力入用時には前記貯蔵装置から蓄熱槽へ
高圧空気を導き、燃焼用空気として燃焼器へ供給し、燃
焼器で高温,高圧となった燃焼ガスをガスタービンおよ
び発電機へ供給し、さらに空気圧縮機の中間冷却器から
排出される熱エネルギーも蓄熱器に回収する空気貯蔵式
ガスタービン装置が開示されている。
前記第7の技術資料には、海底に設置したバランスウ
エイトと、底部に開口を有する圧縮空気貯蔵タンクをチ
ェーンで連結し、送,受電装置および空気圧縮機を有し
海面に浮かぶ機械室ポンツーンと、前記圧縮空気貯蔵タ
ンクとの間に圧縮空気管を配置した電力貯蔵用圧縮空気
貯蔵装置が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、貯蔵圧縮空気を利用する発電プラントを実
現するためには、圧縮空気を貯蔵する大容量の空気貯蔵
タンクを必要とする。欧米では、天然の地下岩塩層内に
比較的容易に強固な空洞を建設することができるが、天
然地下岩塩層がないわが国では大容量の空気貯蔵タンク
に相当する強固な空洞を建設することができない。した
がって、前記第1の技術資料に開示されている技術はわ
が国には適さないという問題がある。
これに対して、海に囲まれたわが国の特徴を活かして
海水圧を利用し、地下トンネルや海底タンクに空気貯蔵
タンクを建設することが提案されている。これら水圧を
利用する技術では、貯蔵空気に常に水頭差分の圧力を与
えることが可能で、圧力を高めると容積当たりのエネル
ギー貯蔵量は大きくなるが、圧力に相当する落差あるい
は水深を必要とする。例えば空気貯蔵タンク内の空気圧
力10kg/cm2を得るには、水深100mに空気貯蔵タンクを建
設する必要がある。前記空気貯蔵タンク内の空気圧力を
高圧にすれば、空気の貯蔵量を増すことができるが、水
深はより深くなり、建設作業がより困難となり、費用が
増加する。また、水深は沖合までの距離と関連するの
で、水深の増加は発電プラントと空気貯蔵タンク間の距
離を増大させ、空気流通時の圧力損失を増加させる。
したがって、前記第2〜第7の技術資料に開示されて
いる従来技術では、次のような問題がある。
空気貯蔵タンク内の空気を高圧にするための特別な
加圧手段を備えていない従来技術では、単位空気流量当
たりのガスタービンによる発電量が少ない。
空気貯蔵タンクを水中のより一層深い位置に設置
し、水圧を利用して加圧する従来技術では、空気貯蔵タ
ンクの据え付け工事、空気貯蔵タンクへ圧縮空気を圧送
する設備および空気貯蔵タンクから圧縮空気を取り出す
設備等が大掛かりとなる。
発電設備から排出される圧力を蓄えて、空気貯蔵タ
ンクから取り出される圧縮空気を加圧する蓄圧器を設置
する従来技術では、配管の取り回し等が複雑化し、工事
費が嵩み、必ずしも有利ではない。
本発明の目的は、簡単な設備で単位空気流量当たりの
発電量を増大させ、効率よく発電可能な空気貯蔵発電プ
ラントを提供することにあり、他の目的は、揚水発電所
とのコンビネーションにより、特別にブースト圧縮機を
設けることなく、空気貯蔵タンクからガスタービンの燃
焼器に高圧の燃焼空気を供給可能な空気貯蔵発電プラン
トを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明では、余剰電力を利用して空気を圧縮し、その
圧縮空気を水中に設置された空気貯蔵タンクに貯蔵し、
電力不足時に前記空気貯蔵タンクから圧縮空気を取り出
し、これをガスタービンの燃焼器に燃焼空気として供給
し、発電に使用する空気貯蔵発電方法において、空気貯
蔵タンク内に貯蔵されている圧縮空気と空気貯蔵タンク
へ供給される圧縮空気との何れか一方に冷却水をスプレ
ーし、かつ前記空気貯蔵タンクからガスタービンの燃焼
器に向かう圧縮空気に冷却液をスプレーするスプレー手
段と、電力不足時、前記冷却した圧縮空気を加圧してガ
スタービンの燃焼器に供給する手段とを有することを特
徴とするものである。
さらに、本発明では、モータ兼発電機と、該モータ兼
発電機に対しそれぞれ選択的に切り離し可能に連結され
た空気圧縮機およびガスタービンと、水中に設置され、
かつ空気圧縮機に接続された密閉型の空気貯蔵タンク
と、該空気貯蔵タンクおよび前記空気圧縮機に接続され
た燃焼器と、揚水発電所,下池,上池を有し、かつ該上
池と下池とをそれぞれ個別に空気貯蔵タンクに接続した
揚水プラントと、空気貯蔵タンク内の空気を一定にする
制御部とを備えてある。
そして、制御部は、電力余剰時、モータ兼発電機によ
って駆動された空気圧縮機の圧縮空気を空気貯蔵タンク
に貯蔵する一方、空気貯蔵タンク内の内圧上昇に伴い該
空気貯蔵タンク内の水を揚水発電プラントの下池に押し
上げて空気貯蔵タンク内の空気を一定とする第一手段
と、電力不足時、貯蔵タンクからの圧縮空気を燃焼器に
供給するとともに、揚水発電プラントの上池からの水の
一部を、前記空気貯蔵タンクに導いて空気貯蔵タンク内
の空気を一定とする第二手段とを有することを特徴とす
るものである。
[作用] 一般に、空気圧縮機で空気を圧縮する場合の単位空気
量当たりの動力W(kcal/kg/s)は、圧力比をr、ポリ
トロープ指数をn、空気圧縮機の入口温度をTi(K)、
定圧比熱をCp(kcal/kg/K)とすれば、 で表される。この(1)式から明らかなように、同じ圧
力比を得るためには、空気圧縮機の入口温度を低くする
と動力が少なくて済む。
そこで、本発明では、前述のごとく前記スプレー手段
により、余剰電力を利用して圧縮されかつ水中の空気貯
蔵タンクに貯蔵された圧縮空気とその空気貯蔵タンクへ
供給される圧縮空気との何れかに冷却水をスプレーする
ので、空気貯蔵タンク内の圧縮空気を冷却することがで
きる。しかも、前記スプレー手段により、空気貯蔵タン
クからガスタービンの燃焼器に向かう圧縮空気に冷却液
をスプレーするので、その圧縮空気をも冷却することが
できる。
いずれにしろ、空気貯蔵タンクから圧縮空気を取り出
し、その圧縮空気をさらに圧縮するブースト圧縮機に送
ったとき、前記スプレー手段によりこのブースト圧縮機
には冷却された低温の圧縮空気が供給されるので、同じ
圧力比を得る場合には少ない動力で足りるし、同じ使用
動力でブースト圧縮機を運転した場合にはガスタービン
の出力を大きくすることができる。
さらに、本発明では、電力不足時に、前記供給手段に
より前記冷却した圧縮空気を、ブースト圧縮機で加圧し
てガスタービンの燃焼器へ供給するので、燃焼器にはよ
り高圧の圧縮空気を供給することができ、これにより、
ガスタービンの出力を増大させることができる。
したがって、本発明では、単位流量当たりの発電量の
増大を図ることができ、効率よく発電することが可能と
なる。
さらに、本発明では、モータ兼発電機と、該モータ兼
発電機に対しそれぞれ選択的に切り離し可能に連結され
た空気圧縮機およびガスタービンと、水中に設置され、
かつ空気圧縮機に接続された密閉型の空気貯蔵タンク
と、該空気貯蔵タンクおよび前記空気圧縮機に接続され
た燃焼器と、揚水発電所,下池,上池を有し、かつ該上
池と下池とをそれぞれ個別に空気貯蔵タンクに接続した
揚水プラントと、空気貯蔵タンク内の空気を一定にする
制御部とを備えている。
そして、制御部は、電力余剰時、モータ兼発電機によ
って駆動された空気圧縮機の圧縮空気を空気貯蔵タンク
に貯蔵する一方、空気貯蔵タンク内の内圧上昇に伴い該
空気貯蔵タンク内の水を揚水発電プラントの下池に押し
上げて空気貯蔵タンク内の空気を一定とする第一手段
と、電力不足時、貯蔵タンクからの圧縮空気を燃焼器に
供給するとともに、揚水発電プラントの上池からの水
を、空気貯蔵タンクに導いて空気貯蔵タンク内の空気を
一定とする第二手段とを有している。
この発明では、電力の余剰時にはモータ兼発電機を空
気圧縮機のモータとして使用し、前記モータ兼発電機に
より空気圧縮機を駆動して空気を圧縮し、その圧縮空気
を空気貯蔵タンク内に送って貯蔵する。
前記空気貯蔵タンクに圧縮空気が送り込まれ、それに
伴って内部空気圧力が上昇すると、空気貯蔵タンク内の
水が揚水発電所の下池に押し上げられる。一方、余剰電
力により揚水発電所を駆動し、前記下池の水を上池へ揚
水する。
前述のごとく、空気貯蔵タンクの内部圧力が高くなる
と、その圧力で空気貯蔵タンク内の水を下池に押し上げ
るので、空気貯蔵タンク内の圧縮空気は一定の圧力に調
整されるし、その圧力は空気貯蔵タンクの周囲の水によ
り低温に調整される。
ついで、電力不足時にはモータ兼発電機からの空気圧
縮機を切り離す。また、空気貯蔵タンクから圧縮空気を
取り出し、その圧縮空気をガスタービンの燃焼器に供給
する。このとき、揚水発電所の上池から水が流され、そ
の水の一部は下池に送られ、他の一部は空気貯蔵タンク
に送られる。前記上池から空気貯蔵タンクに送られる水
の圧力により、空気貯蔵タンク内の圧縮空気が加圧され
る。これにより、空気貯蔵タンクから燃焼器へ高圧の圧
縮空気が燃焼用空気として供給される。
この運転状態では、前記モータ兼発電機は発電機とし
て作用し、ガスタービンにより回転駆動され、発電を行
う。
したがって、この発明によれば、ブースト圧縮機を用
いなくとも空気貯蔵タンクと揚水発電プラントのコンビ
ネーションにより、電力不足時にガスタービンの燃焼器
に高圧の圧縮空気を供給し、ガスタービンの出力を増大
させることができるので、発電量の増大を図ることがで
きる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明方法を実施するための空気貯蔵発電プ
ラントの第1の実施例を示す系統図である。
この第1の実施例では、両軸型のモータ兼発電機2
と、このモータ兼発電機2の一方の軸にクラッチ6を介
して掛け外し可能に連結された空気圧縮機1と、前記モ
ータ兼発電機2の他方の軸にクラッチ7を介して掛け外
し可能に連結されたブースト圧縮機3と、このブースト
圧縮機3を介してモータ兼発電機2と駆動連結されたガ
スタービン5と、このガスタービン用の燃焼器4と、水
中に設置された空気貯蔵タンク8とを備えて構成されて
いる。
前記空気圧縮機1の入口には、空気取り入れ管9が接
続されている。
前記空気貯蔵タンク8は、この実施例では海水19の深
層部に設置されている。この空気貯蔵タンク8の底部に
は、海水出入用の通路8aが設けられている。この空気貯
蔵タンク8と前記空気圧縮機1の出口とは、弁11を有す
る空気配管10により接続されている。
前記空気圧縮機1と空気貯蔵タンク8とを結んでいる
空気配管10と、ブースト圧縮機3の入口とは、弁13を有
する空気配管12により接続されている。
前記ブースト圧縮機3は、電力不足時に空気貯蔵タン
ク8から送られた圧縮空気をさらに積極的に加圧する空
気圧縮機である。
前記ブースト圧縮機3の出口と燃焼器4の入口とは、
空気配管14により接続されている。また、前記燃焼器4
の入口には燃料制御弁16を有する燃料供給管15が接続さ
れている。さらに、前記燃焼器4の出口とガスタービン
5の入口とは、燃焼ガス通路17により接続されている。
前記ガスタービン5の出口には、排気管18が接続され
ている。
前記第1の実施例の空気貯蔵発電プラントの動作に関
連して、本発明方法の一例を説明する。
まず、夜間や休日等の電力余剰時には、クラッチ6を
掛け、モータ兼発電機2に空気圧縮機1を連結し、クラ
ッチ7を外し、モータ兼発電機2からブースト圧縮機3
とガスタービン5とを切り離す。また、空気圧縮機1の
入口と空気貯蔵タンク8とを結んでいる空気配管10の弁
11を開け、この空気配管10とブースト圧縮機3の入口と
を結んでいる空気配管12の弁13を閉めておく。
つまり、モータ兼発電機2を空気圧縮機1のモータと
して使用し、同モータ兼発電機2により空気圧縮機1を
回転駆動する。
前記空気圧縮機1を回転駆動すると、空気圧縮機1は
空気取り入れ管9を通じて空気を取り入れ、その空気を
余剰電力を利用して圧縮する。そして、空気圧縮機1で
圧縮された圧縮空気を、空気配管10を通じて空気貯蔵タ
ンク8に送り、一時貯蔵する。
前記空気貯蔵タンク8は、海水19の深層部に設置され
ており、かつ海水出入用の通路8aを有しているので、空
気貯蔵タンク8内に圧縮空気を押し込むと、空気貯蔵タ
ンク8内の海水19が通路8aから外部に逃がされる。ま
た、空気貯蔵タンク8内に貯えられた圧縮空気は、前記
空気貯蔵タンク8に周囲の海水、つまり空気貯蔵タンク
8の内外の海水19により冷却されて低温となり、かつ海
水19の水圧により一定の圧力に調整される。
このようにして、空気貯蔵タンク8では圧縮空気が低
温かつ定圧に調整される。
次に、昼間等の電力不足時にはクラッチ6を外し、モ
ータ兼発電機2から空気圧縮機1を切り離す。また、空
気圧縮機1の出口と空気貯蔵タンク8とを結んでいる空
気配管10の弁11を閉める。さらに、クラッチ7を掛け、
モータ兼発電機2にブースト圧縮機3とガスタービンと
5を連結する。
ついで、前記空気配管10とブースト圧縮機3の入口と
を結んでいる空気配管12の弁13を徐開し、適正な開度に
制御する。これにより、空気貯蔵タンク8に貯蔵されて
いた低温でかつ定圧の圧縮空気が空気配管10,12および
弁13を通じてブースト圧縮機3に送られる。
前記ブースト圧縮機3では、前記空気貯蔵タンク8か
ら送り込まれた圧縮空気をさらに積極的に加圧し、ブー
スト圧縮機3の出口と燃焼器4の入口とを結んでいる空
気配管14を通じて燃焼器4に高圧の圧縮空気を燃焼空気
として供給する。ここで、ブースト圧縮機3には低温の
圧縮空気が送り込まれるので、前記(1)式から分かる
ように、同じ圧力比を得るには動力が少なくて済み、同
じ使用動力では圧力比を増大させることができる。ま
た、ブースト圧縮機3により圧縮空気を加圧する過程
で、圧縮空気の温度が上昇する。したがって、ブースト
圧縮機3から燃焼器4に高圧でかつ昇温された圧縮空気
が供給される。
空気貯蔵タンク8から圧縮空気が取り出されると、空
気貯蔵タンク8内に海水出入用の通路8aを通じて海水19
が浸入する。したがって、空気貯蔵タンク8の内部は一
定の圧力に保持され、貯蔵されている圧縮空気も一定の
圧力に保持される。
前記燃焼器4には、前記ブースト圧縮機3から空気配
管14を通じて燃焼空気が供給されると同時に、燃料供給
管15および燃料制御弁16を通じて燃料が供給され、燃焼
器4で燃料と燃焼空気とが燃焼され、燃焼ガスが生成さ
れる。このとき、前記ブースト圧縮機3から燃焼器4へ
高圧でかつ昇温された燃焼空気が供給されるので、燃焼
器4の燃焼効率を向上させることができ、高温,高圧の
燃焼ガスを生成することができる。
前記燃焼器4で生成された燃焼ガスは、燃焼ガス通路
17を通ってカスタービン5に供給される。このガスター
ビン5では、燃焼ガスの持つ熱エネルギーを機械的エネ
ルギーに変換し、出力する。
その結果、ガスタービン5によりブースト圧縮機3を
介してモータ兼発電機2が駆動され、モータ兼発電機2
が発電機として稼働して発電し、その電力は電力不足時
に動力源として使用される。
なお、ガスタービン5の排気は排気管18を通じて排出
され、処理される。
第2図は空気貯蔵発電プラントについて、従来技術と
本発明の前記第1の実施例の性能を比較して示した図で
ある。
この第2図において計算条件としては、ガスタービン
の入口温度1000℃、空気圧縮機およびブースト圧縮機の
ポリトロープ効率を86%、ガスタービンのポリトロープ
効率を87%、空気の定圧比熱を0.24kcal/kg℃、比熱比
K=1.4、燃焼ガスの定圧比熱を0.27kcal/kg℃、比熱比
K=1.33と仮定し、外気温度20℃、燃料を天然ガスとす
る。
空気貯蔵タンクを水深100m(内圧10kg/cm2)に設置
し、空気貯蔵タンク内の空気温度を20℃とし、燃焼器の
圧力を10〜40(kg/cm2)に変化させるものとする。
また、従来技術では空気貯蔵タンク内の空気を直接燃
焼器へ流入させる。
そして、第2図中の上段は従来技術と本発明の第1の
実施例の効率化を示し、下段は従来技術と本発明の第1
の実施例の出力比を示している。
空気貯蔵発電プラントでは、同じ貯蔵空気量から、よ
り多くの電力を得ることが必要で、出力比が高くなる燃
焼圧力を選択すべきである。ブースト圧縮機の圧力比の
最適値は、機器効率,タービンの入口温度などにより変
化するが、第2図に示すように、約2.5以上が好適であ
る。
本発明の第1の実施例では、圧縮空気をブースト圧縮
機3で積極的に加圧し、燃焼器4へ供給するようにして
いるので、燃焼圧力が増加する。燃焼圧力が増加する
と、ガスタービン5の出力が増加する。ガスタービン5
の出力が増加すると、ブースト圧縮機3の駆動力も増大
するため、ブースト圧縮機3の圧力比が発電出力に対し
て最適値、つまり第2図に示すように、約2.5以上に保
持される。
また、この第1の実施例によれば、ブースト圧縮機3
により圧縮空気を加圧する過程で、圧縮空気の温度が上
昇するので、燃焼器4へ昇温された燃焼空気を供給する
ことができ、したがって燃焼効率を高め、燃料消費量を
減少させることができる。
しかも、この第1の実施例では、空気貯蔵タンク8か
ら取り出した圧縮空気を、ブースト圧縮機3に送り、直
接加圧するようにしているので、設備を簡素化すること
ができる。
次に、第3図は本発明の第2の実施例を示す系統図で
ある。
この第2の実施例では、モータ兼発電機2の一方の軸
に空気圧縮機1が直結されている。
また、前記空気圧縮機1の出口と海水19中に設置され
た空気貯蔵タンク8とは、逆止弁21を有する空気配管20
により接続されている。
さらに、前記空気貯蔵タンク8とブースト圧縮機3の
入口とは、弁23を有する配管22により接続されている。
なお、この第2の実施例の他の構成については、前記
第1の実施例と同様である。
この第2の実施例の空気貯蔵発電プラントでは、空気
圧縮機1はモータ兼発電機2により常時回転駆動され
る。
そして、電力余剰時にはクラッチ7を外し、モータ兼
発電機2からブースト圧縮機3およびガスタービン5を
切り離し、空気配管22の弁23を閉める。
この状態では、モータ兼発電機2は空気圧縮機1のモ
ータとして作用し、このモータ兼発電機2により空気圧
縮機1が回転駆動されるに伴い、空気取り入れ管9から
取り入れられた空気が圧縮され、その圧縮空気は空気配
管20および逆止弁21を通って空気貯蔵タンク8に送られ
て貯えられ、この空気貯蔵タンク8内で低温,定圧の圧
縮空気に調整される。
ついで、電力不足時にはクラッチ7を掛け、モータ兼
発電機2にブースト圧縮機3およびガスタービン5を連
結する。また、空気配管22の弁23を徐開し、適正な開度
に制御する。
この状態でモータ兼発電機2によりブースト圧縮機3
を回転駆動すると、空気貯蔵タンク8から圧縮空気が取
り出され、その圧縮空気は空気配管22および弁23を通じ
てブースト圧縮機3に送られ、このブースト圧縮機3に
より積極的に加圧されてガスタービン5の燃焼器4に供
給される。
そして、この運転状態では、モータ兼発電機2はガス
タービン5により駆動され、発電する発電機として作用
する。
この第2の実施例では、電力不足時には電力余剰時に
貯蔵された圧縮空気を用いるため、ブースト圧縮機3お
よび燃焼器4へは、空気圧縮機1の能力以上の流量を流
すことが可能であり、したがって出力が増大する。一
方、空気圧縮機1は稼働し続けるので、発電時間が長く
なり、サイクル的には空気貯蔵タンク8で中間冷却を行
うことになる。
この第2の実施例によれば、空気貯蔵過程で中間冷却
を行うことによって、圧縮空気をさらに圧縮する駆動力
を低減することができる。
この第2の実施例の他の作用については、前記第1の
実施例と同様である。
次に、第4図は本発明の第3の実施例を示す系統図で
ある。
この第3の実施例では、圧縮空気に冷却水をスプレー
するスプレー装置を備えている。
前記スプレー装置は、ポンプ24と、スプレー配管25
と、このスプレー配管25に接続されかつ空気貯蔵タンク
8内に挿入されたスプレーノズル26とを有して構成され
ている。
このスプレー装置は、前記ポンプ24により冷却水とし
て海水19を汲み上げ、これをスプレー配管25を通じてス
プレーノズル26に供給する。
前記スプレーノズル26は、冷却水を空気貯蔵タンク8
内の圧縮空気にスプレーし、圧縮空気の温度を積極的に
低下させる。
これにより、空気貯蔵タンク8への圧縮空気の貯蔵量
の増大を図ることができ、電力不足時にブースト圧縮機
3の入口により、一層低温の圧縮空気を供給することが
可能となる。
なお、圧縮空気に対する冷却水のスプレーは、空気貯
蔵タンク8内に圧縮空気を貯蔵している段階に限らず、
空気圧縮機1から空気貯蔵タンク8内に圧縮空気を送る
段階、または空気貯蔵タンク8から圧縮空気を取り出す
段階のいずれもでもよく、複数の段階で行うことによ
り、圧縮空気のよりいっそうの冷却化を図るようにして
もよい。
また、この第3の実施例の他の構成,作用は、前記第
1の実施例と同様である。
続いて、第5図は本発明の第4の実施例を示す系統図
である。
この第4の実施例では、ガスタービン5の後段に、再
熱器27と、再熱ガスタービン28とが連結されている。
前記ガスタービン5の出口と再熱器27の入口とは、再
熱ガス配管29により接続されている。また、再熱器27の
入口には、再熱器燃料制御弁31を有する再熱器燃料供給
管30が接続されている。
前記再熱ガスタービン28は、ガスタービン5に軸を介
して連結され、かつ再熱ガス通路32を通じて再熱器27と
結ばれている。さらに、再熱ガスタービン28の出口には
排気管33が設けられている。
この第4の実施例では、電力不足時にガスタービン5
の出力のほかに、ガスタービン5から出る再熱ガスを利
用して再熱ガスタービン28を駆動し、出力を得るように
しているので、タービン出力をより一層増大させ、発電
効率をより一層向上させることができる。
なお、この第4の実施例の他の構成,作用は、前記第
1の実施例と同様である。
さらに、第6図は本発明の第5の実施例を示す系統図
である。
この第5の実施例では、両軸型の発電機34の一方の軸
に空気圧縮機1が直結され、他方の軸にはブースト圧縮
機3が直結されている。
前記空気圧縮機1の出口と空気貯蔵タンク8とは、空
気配管35により接続されている。また、前記空気圧縮機
1の出口とブースト圧縮機3の入口とは、バイパス弁37
を有するバイパス36により接続されている。さらに、前
記ブースト圧縮機3の入口と空気貯蔵タンク8とは、弁
39を有する空気配管38により接続されている。
この第5の実施例の他の構成については、前記第1の
実施例と同様である。
そして、この第5の実施例では、発電機34を常時回転
駆動する。
また、電力余剰時にはブースト圧縮機3の出口と空気
貯蔵タンク8とを結んでいる空気配管38の弁39を全閉に
する。さらに、バイパス36に設けられたバイパス弁37
を、電力余剰時に空気圧縮機1からブースト圧縮機3
へ、発電機34で空気圧縮機1とブースト圧縮機3とガス
タービン5とを駆動するために必要最少限度の圧縮空気
を供給し得る開度に制御する。
この状態で、電力余剰時に空気圧縮機1を回転駆動す
ると、空気圧縮機1からブースト圧縮機に、バイパス36
およびバイパス弁37を通って前述の必要最少限度の圧縮
空気が送られ、残り全部の圧縮空気は空気配管35を通っ
て空気貯蔵タンク8に送られ、貯蔵される。
前記ブースト圧縮機3に送られた圧縮空気は、このブ
ースト圧縮機3でさらに加圧され、空気配管14を通じて
燃焼器4に供給され、ガスタービン5の出力に使用さ
れ、このガスタービン5により発電機34が回転駆動さ
れ、発電が行われる。
一方、電力不足時にはバイパス弁37を全開し、空気貯
蔵タンク8とブースト圧縮機3の入口とを結んでいる空
気配管38の弁39を徐開したのち、適正開度に制御する。
したがって、ブースト圧縮機3には空気圧縮機1と空気
貯蔵タンク8の両方から圧縮空気が送り込まれる。
そして、前記ブースト圧縮機3では前記圧縮空気をさ
らに加圧し、空気配管14を通じて燃焼器4に燃焼空気と
して高圧でかつ昇温された空気圧縮を供給する。
その結果、ガスタービン5の出力が増大し、発電機34
の発電量が増大する。
この第5の実施例によれば、発電機34を停止させるこ
となく、バイパス弁37と、空気配管38の弁39を制御する
ことによって電力余剰時には空気貯蔵タンク8に圧縮空
気を貯蔵し、電力不足時には空気貯蔵タンク8から圧縮
空気を取り出して必要な発電量を確保することが可能と
なる。
なお、この第5の実施例の他の作用については、前記
第1の実施例と同様である。
進んで、第7図は本発明の第6の実施例を示す系統図
である。
この第6の実施例では、両軸型のモータ兼発電機2
と、これの一方の軸にクラッチ6を介して掛け外し可能
に連結された空気圧縮機1と、モータ兼発電機2の他方
の軸にクラッチ7を介して掛け外し可能に連結されたガ
スタービン5と、これに燃焼ガスを供給する燃焼器4
と、密閉型の空気貯蔵タンク40と、揚水発電所41とこれ
の下池42および上池43とを有する揚水発電プラントとを
備えて構成され、ブースト圧縮機は備えていない。
前記空気圧縮機1の入口には、空気取り入れ管9が接
続されている。また、空気圧縮機1の出口と空気貯蔵タ
ンク40とは、弁45を有する空気配管44により接続されて
いる。
前記空気配管44と燃焼器4の入口とは、弁47を有する
空気配管46により接続されている。
一方、前記燃焼器4の入口には、燃料制御弁16を有す
る燃料供給管15が接続されている。前記燃焼器4の出口
とガスタービン5の入口とは、燃焼ガス通路17で結ばれ
ている。前記ガスタービン5の出口には、排気管18が設
けられている。
他方、前記下池42と空気貯蔵タンク40とは、弁49を有
する水配管48により接続されている。前記下池42と揚水
発電所41とは、水配管50により接続されている。前記揚
水発電所41と上池43とは、水配管51により接続されてい
る。前記上池43と空気貯蔵タンク40とは、前記水配管51
に結ばれかつ弁53を有する水配管52により接続されてい
る。
而して、この第6の実施例の空気貯蔵発電プラントで
は、電力余剰時にはクラッチ6を掛け、モータ兼発電機
2に空気圧縮機1を連結し、クラッチ7を外し、モータ
兼発電機2を空気圧縮機1のモータとして作用させる。
また、この電力余剰時には下池42と空気貯蔵タンク40と
を結んでいる水配管48の弁49を設け、上池43と同空気貯
蔵タンク40とを結んでいる水配管52の弁53を閉めてお
く。
この状態で、前記モータ兼発電機2により空気圧縮機
1を回転駆動させると、この空気圧縮機1により圧縮さ
れた圧縮空気は、空気配管44および弁45を通じて空気貯
蔵タンク40に送られ、貯蔵される。
この空気貯蔵タンク40内には、揚水発電プラントの水
54が入っており、空気貯蔵タンク40内の圧力が圧縮空気
により高くなると、空気貯蔵タンク40内の水54が水配管
48および弁49を通って下池42に押し上げられ、下池42に
入る。この下池42に入った水は、揚水発電所41が稼働す
るに伴い、水配管50,51を通って上池43に持ち上げら
れ、この上池43に貯えられる。
したがって、前記空気貯蔵タンク40に貯蔵された圧縮
空気は常に一定の圧力に調整され、かつ水54により低温
に調整される。
次に、電力不足時にはクラッチ6を外し、クラッチ7
を掛け、モータ兼発電機2とガスタービン5とを連結
し、モータ兼発電機2を発電機として使用する。また、
空気配管44の弁45を閉め、この空気配管44と燃焼器4の
入口とを結んでいる空気配管46の弁47を徐開し、ついで
適正開度に制御する。さらに、下池42と空気貯蔵タンク
40とを結んでいる水配管48の弁49を閉め、上池43と空気
貯蔵タンク40を結んでいる水配管52の弁53を開ける。
この状態で、空気貯蔵タンク40に貯蔵されている圧縮
空気を取り出し、その圧縮空気を空気配管44,46および
弁47を通じて燃焼器4に供給する。
前記燃焼器4には、空気貯蔵タンク40から燃焼空気と
して圧縮空気が供給されると同時に、燃料供給管15およ
び燃料制御弁16を通じて燃料が供給される。この燃焼器
4では、前記燃焼空気と燃料とを燃焼させ、その燃焼ガ
スを燃焼ガス通路17を通じてガスタービン5に送り込
む。
前記ガスタービン5では、前記燃焼ガスにより出力
し、モータ兼発電機2を回転駆動し、モータ兼発電機2
で発電する。
前記空気貯蔵タンク40から圧縮空気が取り出される
と、上池43に蓄えられていた水が、水配管51を通じて一
部は揚水発電所41に流れ、仕事をして下池42に入り、他
の一部は水配管52および弁53を通って空気貯蔵タンク40
に流れ、この空気貯蔵タンク40内の圧縮空気を加圧す
る。
したがって、この第6の実施例によれば、ブースト圧
縮機を省略しても、空気貯蔵タンク40と揚水発電プラン
トとのコンビネーションにより、空気貯蔵タンク40から
燃焼器4に高圧の圧縮空気を燃焼空気として供給するこ
とが可能となる。
なお、本発明では必要でかつ可能であれば、前記第1
〜第6の実施例の技術を組み合わせて用いてもよい。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、水中の空気貯蔵
タンクに貯蔵された圧縮空気と空気貯蔵タンクへ供給さ
れる圧縮空気との何れかに冷却水をスプレーすることに
より圧縮空気を冷却し、また空気貯蔵タンクからガスタ
ービンの燃焼器に向かう圧縮空気に冷却水をスプレーす
ることにより圧縮空気を冷却し、該冷却した圧縮空気を
加圧してガスタービンの燃焼器へ供給するように構成し
たので、燃焼器により高圧の圧縮空気を供給することが
でき、ガスタービンの出力を増大させることができる結
果、単位流量当たりの発電量を確実に増大でき、効率よ
い発電が得られる効果がある。
さらに、本発明によれば、モータ兼発電機と空気圧縮
機およびガスタービンと空気貯蔵タンクと燃焼器と揚水
プラントと制御部とを備え、該制御部が、電力余剰時、
モータ兼発電機によって駆動された空気圧縮機の圧縮空
気を空気貯蔵タンクに貯蔵するとともに、空気貯蔵タン
ク内の内圧上昇に伴い該空気貯蔵タンク内の水を揚水発
電プラントの下池に押し上げて空気貯蔵タンク内の空気
を一定とする第一手段と、電力不足時、貯蔵タンクから
の圧縮空気を燃焼器に供給するとともに、揚水発電プラ
ントの上池からの水を、下池および空気貯蔵タンクに導
いて空気貯蔵タンク内の空気を一定とする第二手段とを
有して構成したので、ブースト圧縮機を用いなくとも空
気貯蔵タンクと揚水発電プラントのコンビネーションに
より、電力不足時にガスタービンの燃焼器に高圧の圧縮
空気を供給し、ガスタービンの出力を増大させることが
できるので、発電量の増大を図ることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施するための空気貯蔵発電プラ
ントの第1の実施例を示す系統図、第2図は空気貯蔵発
電プラントについて、従来技術と本発明の前記第1の実
施例の性能を比較して示した図、第3図〜第7図はそれ
ぞれ本発明の第2〜第6の実施例を示す系統図である。 1……空気圧縮機、2……モータ兼発電機、3……ブー
スト圧縮機、4……燃焼器、5……ガスタービン、6,7
……クラッチ、8……空気貯蔵タンク、9……空気取り
入れ管、10,12,14……空気配管、11,13……弁、15……
燃料供給管、16……燃料制御弁、17……燃焼ガス通路、
19……海水、20……空気配管、21……逆止弁、22……空
気配管、23……弁、24……スプレー装置のポンプ、25…
…スプレー配管、26……スプレーノズル、27……再熱
器、28……再熱ガスタービン、29……再熱ガス配管、30
……再熱器燃料供給管、31……再熱器燃料制御弁、32…
…再熱ガス通路、34……発電機、35……空気配管、36…
…バイパス、37……バイパス弁、38……空気配管、39…
…弁、40……空気貯蔵タンク、41……揚水発電所、42…
…下池、43……上池、44,46……空気配管、45,47……
弁、48……水配管、49……弁、50,51,52……水配管、53
……弁、54……水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−148626(JP,A) 特開 昭55−32930(JP,A) 米国特許4441028(US,A) 仏国特許出願公開2124706(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02C 6/16 F02C 1/06 F02C 6/14 F02C 1/02 H02J 15/00 ECLA

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】余剰電力を利用して空気を圧縮し、その圧
    縮空気を水中に設置された空気貯蔵タンクに貯蔵し、電
    力不足時に前記空気貯蔵タンクから圧縮空気を取り出
    し、これをガスタービンの燃焼器に燃焼空気として供給
    し、発電に使用する空気貯蔵発電方法において、空気貯
    蔵タンク内に貯蔵されている圧縮空気と空気貯蔵タンク
    へ供給される圧縮空気との何れか一方に冷却水をスプレ
    ーし、かつ前記空気貯蔵タンクからガスタービンの燃焼
    器に向かう圧縮空気に冷却液をスプレーするスプレー手
    段と、電力不足時、前記冷却した圧縮空気を加圧してガ
    スタービンの燃焼器に供給する手段とを有することを特
    徴とする空気貯蔵発電プラント。
  2. 【請求項2】モータ兼発電機と、該モータ兼発電機に対
    しそれぞれ選択的に切り離し可能に連結された空気圧縮
    機およびガスタービンと、水中に設置され、かつ空気圧
    縮機に接続された密閉型の空気貯蔵タンクと、該空気貯
    蔵タンクおよび前記空気圧縮機に接続された燃焼器と、
    揚水発電所,下池,上池を有し、かつ該上池と下池とを
    それぞれ個別に空気貯蔵タンクに接続した揚水プラント
    と、空気貯蔵タンク内の空気を一定にする制御部とを備
    え、該制御部は、電力余剰時、モータ兼発電機によって
    駆動された空気圧縮機の圧縮空気を空気貯蔵タンクに貯
    蔵する一方、空気貯蔵タンク内の内圧上昇に伴い該空気
    貯蔵タンク内の水を揚水発電プラントの下池に押し上げ
    て空気貯蔵タンク内の空気を一定とする第一手段と、電
    力不足時、貯蔵タンクからの圧縮空気を燃焼器に供給す
    るとともに、揚水発電プラントの上池からの水の一部
    を、前記空気貯蔵タンクに導いて空気貯蔵タンク内の空
    気を一定とする第二手段とを有することを特徴とする空
    気貯蔵発電プラント。
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