JP2895073B2 - 内燃機関の吸入空気量制御弁 - Google Patents
内燃機関の吸入空気量制御弁Info
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- JP2895073B2 JP2895073B2 JP63280943A JP28094388A JP2895073B2 JP 2895073 B2 JP2895073 B2 JP 2895073B2 JP 63280943 A JP63280943 A JP 63280943A JP 28094388 A JP28094388 A JP 28094388A JP 2895073 B2 JP2895073 B2 JP 2895073B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の吸入空気量制御弁に係り、特にア
イドル安定性に好適な内燃機関の吸入空気量制御弁に関
する。
イドル安定性に好適な内燃機関の吸入空気量制御弁に関
する。
従来の装置は、特願昭61−88009号に記載のように、
絞り弁の上下流を結ぶバイパス通路に配置され、空気流
量を制御する弁体、この弁体と一体に設けられ、吸入負
圧室と連通するダイヤフラム室を画定するダイヤフラ
ム、及びこのダイヤフラム室と吸入負圧室との連通を制
御し、前記弁体の位置を制御する電磁弁からなり、コン
トロールユニットからのデューティ信号により電磁弁を
作動し、デューティ信号に応じた開度に弁体を開き、空
気流量を制御する構成であった。
絞り弁の上下流を結ぶバイパス通路に配置され、空気流
量を制御する弁体、この弁体と一体に設けられ、吸入負
圧室と連通するダイヤフラム室を画定するダイヤフラ
ム、及びこのダイヤフラム室と吸入負圧室との連通を制
御し、前記弁体の位置を制御する電磁弁からなり、コン
トロールユニットからのデューティ信号により電磁弁を
作動し、デューティ信号に応じた開度に弁体を開き、空
気流量を制御する構成であった。
また、実開昭60−114259号に記載のように、上記バイ
パス通路と並列に第2のバイパス通路を設け、この第2
のバイパス通路に冷却水温度に応じて作動する第2の制
御弁を設けたものもある。
パス通路と並列に第2のバイパス通路を設け、この第2
のバイパス通路に冷却水温度に応じて作動する第2の制
御弁を設けたものもある。
通常のアイドル回転数制御においては、コントロール
ユニットからのデューティ信号に対し、空気流量の勾配
が緩いのが、弁解能の面で優れており、より高精度の制
御ができる。この点において、特願昭61−88009号に記
載の従来技術は、低温指動時(デューティ100%)に大
流量を得るために、高温時(デューティ30%前後)の流
量勾配が犠牲になっていた。その結果、流量勾配が急で
あるため、高温時の分解能が悪く、精度の高い制御を行
うことが困難であるという問題があった。弁体の形状を
変えることによりこのことは若干改良できるが、理想と
はほど遠いものしか得られない。また、暖気後でも、コ
ントロールユニットから誤診号が入ると、弁体が全開と
なり、大流量が流れ、暴走するという問題もあった。
ユニットからのデューティ信号に対し、空気流量の勾配
が緩いのが、弁解能の面で優れており、より高精度の制
御ができる。この点において、特願昭61−88009号に記
載の従来技術は、低温指動時(デューティ100%)に大
流量を得るために、高温時(デューティ30%前後)の流
量勾配が犠牲になっていた。その結果、流量勾配が急で
あるため、高温時の分解能が悪く、精度の高い制御を行
うことが困難であるという問題があった。弁体の形状を
変えることによりこのことは若干改良できるが、理想と
はほど遠いものしか得られない。また、暖気後でも、コ
ントロールユニットから誤診号が入ると、弁体が全開と
なり、大流量が流れ、暴走するという問題もあった。
また、実開昭60−114259号に記載の従来技術では、電
磁弁により作動する第1の制御弁の制御流量範囲を制限
し、冷却水温度に応じて作動する第2の制御弁を併用す
ることにより、上述の問題は回避できるが、比較的大き
な第2の制御弁を必要とするので、取付スペースが大き
くなると共に高価になるという問題があった。
磁弁により作動する第1の制御弁の制御流量範囲を制限
し、冷却水温度に応じて作動する第2の制御弁を併用す
ることにより、上述の問題は回避できるが、比較的大き
な第2の制御弁を必要とするので、取付スペースが大き
くなると共に高価になるという問題があった。
更に、特願昭61−88009号に記載の従来技術は、弁体
の開弁時、電磁弁のプランジャに弁体と一体のシート部
が吸い付けられるため、瞬時に少量であるが空気流量が
増加する、いわゆるジャンプアンプ現象を生じるという
問題もあった。即ち、この従来技術において、ダイヤフ
ラム室と吸入負圧室との連通の程度は、電磁弁のプラン
ジャ端部と、ダイヤフラム室を吸入負圧室に連通させる
弁体と一体のシャフト先端に設けられたシート部との間
隙に依存しており、電磁弁のプランジャを位置制御する
ことによりダイヤフラム室の負圧が制御され、弁体はプ
ランジャに追従して動く。プランジャの動き始める前
は、シャフト先端のシート部とプランジャ端部とはダイ
ヤフラム室の負圧により吸い付けられている。一方、弁
体には負圧により閉弁方向の力が作用している。このよ
うな状況下にあって、コントロールユニットからのデュ
ーティ信号の電気量(デューティ)が増加して行くと、
プランジャに磁力が発生し、プランジャ端部がシート部
から離れようとする力もこれに比例して大きくなるが、
上記負圧による吸引力分、損失が生じるので、磁力が吸
引力より大きくなると、プランジャはシート部から離
れ、瞬時に、電気量に応じた位置に復帰する。即ち電磁
弁プランジャのジャンプアップが生じ、これに対応して
空気流量にもジャンプアップが生じる。この現象は、内
燃機関のアイドル回転数制御中に、アイドル回転数のハ
ンチングを招き、コントローラユニットのソフトの組方
では回避でかきない致命的な問題である。
の開弁時、電磁弁のプランジャに弁体と一体のシート部
が吸い付けられるため、瞬時に少量であるが空気流量が
増加する、いわゆるジャンプアンプ現象を生じるという
問題もあった。即ち、この従来技術において、ダイヤフ
ラム室と吸入負圧室との連通の程度は、電磁弁のプラン
ジャ端部と、ダイヤフラム室を吸入負圧室に連通させる
弁体と一体のシャフト先端に設けられたシート部との間
隙に依存しており、電磁弁のプランジャを位置制御する
ことによりダイヤフラム室の負圧が制御され、弁体はプ
ランジャに追従して動く。プランジャの動き始める前
は、シャフト先端のシート部とプランジャ端部とはダイ
ヤフラム室の負圧により吸い付けられている。一方、弁
体には負圧により閉弁方向の力が作用している。このよ
うな状況下にあって、コントロールユニットからのデュ
ーティ信号の電気量(デューティ)が増加して行くと、
プランジャに磁力が発生し、プランジャ端部がシート部
から離れようとする力もこれに比例して大きくなるが、
上記負圧による吸引力分、損失が生じるので、磁力が吸
引力より大きくなると、プランジャはシート部から離
れ、瞬時に、電気量に応じた位置に復帰する。即ち電磁
弁プランジャのジャンプアップが生じ、これに対応して
空気流量にもジャンプアップが生じる。この現象は、内
燃機関のアイドル回転数制御中に、アイドル回転数のハ
ンチングを招き、コントローラユニットのソフトの組方
では回避でかきない致命的な問題である。
本発明の目的は、構造簡単かつ安価にて、大きな取り
付けスペースを必要としない内燃機関の吸入空気量制御
弁を提供することである。
付けスペースを必要としない内燃機関の吸入空気量制御
弁を提供することである。
本発明の他の目的は、空気流量にジャンプアップ現象
の生じない内燃機関の吸入空気量制御弁を提供すること
である。
の生じない内燃機関の吸入空気量制御弁を提供すること
である。
上記目的は、絞り弁の上下流を結ぶバイパス通路に配
置され、空気流量を制御する弁体と、この弁体と一体に
設けられ、吸入負圧室と連通する圧力作動室を画定する
圧力感応部材、及びこの圧力感応部材の圧力作動室と吸
入負圧室との連通を制御し、前記弁体の位置を制御する
電磁弁とを備えた内燃機関の吸入空気量制御弁におい
て、前記圧力作動室を基準圧力側に開放するとともに、
第1のリークオリフィスと、第1のリークオリフィスに
連通する溝手段とからなる圧力バランス用リークオリフ
ィス手段と、感温部材と、この感温部材に応動して前記
リークオリフィス手段を開閉する弁手段とを備え、前記
弁手段は前記第1のリークオリフィスを開閉すると共
に、閉弁時、前記溝手段と協働して第2のリークオリフ
ィスを形成することにより達成される。
置され、空気流量を制御する弁体と、この弁体と一体に
設けられ、吸入負圧室と連通する圧力作動室を画定する
圧力感応部材、及びこの圧力感応部材の圧力作動室と吸
入負圧室との連通を制御し、前記弁体の位置を制御する
電磁弁とを備えた内燃機関の吸入空気量制御弁におい
て、前記圧力作動室を基準圧力側に開放するとともに、
第1のリークオリフィスと、第1のリークオリフィスに
連通する溝手段とからなる圧力バランス用リークオリフ
ィス手段と、感温部材と、この感温部材に応動して前記
リークオリフィス手段を開閉する弁手段とを備え、前記
弁手段は前記第1のリークオリフィスを開閉すると共
に、閉弁時、前記溝手段と協働して第2のリークオリフ
ィスを形成することにより達成される。
また上記目的は、前記電磁弁の動きに対して前記弁体
が開くのを遅らせる手段を設けることにより達成され
る。
が開くのを遅らせる手段を設けることにより達成され
る。
このように構成された本発明において、圧力感応部材
例えばダイヤフラムはその両側の差圧により力を発生
し、その差圧は、圧力作動室に吸入負圧を導入する程度
(圧力作動室に吸入負圧を導く通路のオリフィス径)
と、圧力作動室を基準圧力側に導通するリークオリフィ
ス手段の開口面積とにより制御される。圧力作動室に吸
入負圧を導入する程度とリークオリフィス手段の開口面
積はマッチングにより決定されるが、圧力作動室に吸入
負圧を導入する程度を一定にして、リークオリフィス手
段の開口面積を大きくすると、結果的にダイヤフラム前
後の差圧が小さくなり、ダイヤフラムの駆動力が小さく
なり、弁体の開度が小さくなる。本発明はこの現象を利
用しており、感温部材に応動してリークオリフィス手段
を開閉することにより、低温時はリークオリフィス手段
の有効開口面積が小さくなり、流量勾配は大きくなり、
最大流量が大きくなり、暖気後、即ち通常運転時は、リ
ークオリフィス手段の有効開口面積が大きくなり、流量
勾配が小さくなり、その結果優れた分解能が得られる。
また、暖気後、ソレノイドが誤動作しても、流量勾配が
小さく、弁体の全開流量が小さいため、暴走することは
ない。
例えばダイヤフラムはその両側の差圧により力を発生
し、その差圧は、圧力作動室に吸入負圧を導入する程度
(圧力作動室に吸入負圧を導く通路のオリフィス径)
と、圧力作動室を基準圧力側に導通するリークオリフィ
ス手段の開口面積とにより制御される。圧力作動室に吸
入負圧を導入する程度とリークオリフィス手段の開口面
積はマッチングにより決定されるが、圧力作動室に吸入
負圧を導入する程度を一定にして、リークオリフィス手
段の開口面積を大きくすると、結果的にダイヤフラム前
後の差圧が小さくなり、ダイヤフラムの駆動力が小さく
なり、弁体の開度が小さくなる。本発明はこの現象を利
用しており、感温部材に応動してリークオリフィス手段
を開閉することにより、低温時はリークオリフィス手段
の有効開口面積が小さくなり、流量勾配は大きくなり、
最大流量が大きくなり、暖気後、即ち通常運転時は、リ
ークオリフィス手段の有効開口面積が大きくなり、流量
勾配が小さくなり、その結果優れた分解能が得られる。
また、暖気後、ソレノイドが誤動作しても、流量勾配が
小さく、弁体の全開流量が小さいため、暴走することは
ない。
また、第2の本発明においては、電磁弁の動きに対し
て弁体が開くのを遅らせる手段を設けることにより、電
磁弁プランジャのジャンプアップが終了した後に弁体が
開き、計量が開始される。その結果、空気流量のジャン
プアップ現象が発生することがなくなる。
て弁体が開くのを遅らせる手段を設けることにより、電
磁弁プランジャのジャンプアップが終了した後に弁体が
開き、計量が開始される。その結果、空気流量のジャン
プアップ現象が発生することがなくなる。
以下、本発明の一実施例を第1図〜第6図により説明
する。
する。
第1図において、本実施例の吸入空気量制御弁は電磁
弁1を有し、電磁弁1のプランジャ2の先端には弁板3
を設けてある。また、制御弁は本体ケース4を有し、本
体ケース4の中には、弁体5、ダイヤフラム6、スプリ
ング7が配設されている。弁体5は、本体ケース4と一
体の弁座30に当接可能であり、図示しない内燃機関の絞
り弁31の上流側に接続される大気室12と絞り弁31の下流
側に接続される吸入負圧室31との連通を制御する。ダイ
ヤフラム6は、中心部を中空シャフト32により弁体5に
固定されており、外周はカバー8により本体ケース4に
固定され、ダイヤフラム室10を形成している。また、シ
ャフト32内には弁体5の中心部を通る通路9が設けられ
ており、通路9の一端はダイヤフラム室10内において電
磁弁1の弁板3に対向するシート部33で開口しており、
他端はオリフィス11を介して吸入負圧室13に導通してい
る。
弁1を有し、電磁弁1のプランジャ2の先端には弁板3
を設けてある。また、制御弁は本体ケース4を有し、本
体ケース4の中には、弁体5、ダイヤフラム6、スプリ
ング7が配設されている。弁体5は、本体ケース4と一
体の弁座30に当接可能であり、図示しない内燃機関の絞
り弁31の上流側に接続される大気室12と絞り弁31の下流
側に接続される吸入負圧室31との連通を制御する。ダイ
ヤフラム6は、中心部を中空シャフト32により弁体5に
固定されており、外周はカバー8により本体ケース4に
固定され、ダイヤフラム室10を形成している。また、シ
ャフト32内には弁体5の中心部を通る通路9が設けられ
ており、通路9の一端はダイヤフラム室10内において電
磁弁1の弁板3に対向するシート部33で開口しており、
他端はオリフィス11を介して吸入負圧室13に導通してい
る。
ダイヤフラム室10を形成するカバー8にはパイプ34が
装着されており、パイプ34には、第2図に拡大して示す
ように、ダイヤフラム室10を大気に導通する圧力バラン
ス用の第1のリークオリフィス35及び第2のリークオリ
フィス35,36が各々独立して設けられている。第1のリ
ークオリフィス35は弁部材37によって開閉され、第2の
リークオリフィス36は第1のリークオリフィス35が閉じ
ていても常時開とされている。第2のリークオリフィス
36の孔径は第1のリークオリフィス35の孔径よりも小さ
い。
装着されており、パイプ34には、第2図に拡大して示す
ように、ダイヤフラム室10を大気に導通する圧力バラン
ス用の第1のリークオリフィス35及び第2のリークオリ
フィス35,36が各々独立して設けられている。第1のリ
ークオリフィス35は弁部材37によって開閉され、第2の
リークオリフィス36は第1のリークオリフィス35が閉じ
ていても常時開とされている。第2のリークオリフィス
36の孔径は第1のリークオリフィス35の孔径よりも小さ
い。
カバー8内にはバイメタル38が配置され、バイメタル
38はその一端をカラー39を介してボルト40によりカバー
8に固定され、バイメタル38の他端に上記弁部材37が取
り付けられている。バイメタル38の雰囲気温度が低温時
には、弁部材37は第1のリークオリフィス35を閉じてお
り、バイメタル38の雰囲気温度が上昇すると、バイメタ
ル38は第3図に示すように下方に反り、それに応じて弁
部材37は第1のオリフィス35を開放する。パイプ34の大
気側端部にはフィルタ41が設けられている。
38はその一端をカラー39を介してボルト40によりカバー
8に固定され、バイメタル38の他端に上記弁部材37が取
り付けられている。バイメタル38の雰囲気温度が低温時
には、弁部材37は第1のリークオリフィス35を閉じてお
り、バイメタル38の雰囲気温度が上昇すると、バイメタ
ル38は第3図に示すように下方に反り、それに応じて弁
部材37は第1のオリフィス35を開放する。パイプ34の大
気側端部にはフィルタ41が設けられている。
以上の構成において、内燃機関のアイドル運転時、所
定の電流が電磁弁1に通電すると、その電流に応じた値
だけ、プランジャ2即ち弁板3は図示右側に突出した位
置に移動している。このとき、弁体5の一体のシート部
33は弁板3と微少な間 以上の構成において、内燃機関のアイドル運転時、図
示しないコントロールユニットから吸入空気量制御弁に
デューティ信号が供給され、電磁弁1に所定の電流が通
電すると、その電流に応じた量だけ、プランジャ2即ち
弁板3は図示左方に後退した位置に移動する。このと
き、吸入空気量制御弁の基本動作として、弁体5と一体
のシート部33は弁板3と微少な間隙を保った位置に制御
される。以下にその原理について説明する。
定の電流が電磁弁1に通電すると、その電流に応じた値
だけ、プランジャ2即ち弁板3は図示右側に突出した位
置に移動している。このとき、弁体5の一体のシート部
33は弁板3と微少な間 以上の構成において、内燃機関のアイドル運転時、図
示しないコントロールユニットから吸入空気量制御弁に
デューティ信号が供給され、電磁弁1に所定の電流が通
電すると、その電流に応じた量だけ、プランジャ2即ち
弁板3は図示左方に後退した位置に移動する。このと
き、吸入空気量制御弁の基本動作として、弁体5と一体
のシート部33は弁板3と微少な間隙を保った位置に制御
される。以下にその原理について説明する。
弁板3と弁体5のシート部33とがある間隙で離れてい
るとき、吸入負圧室13の負圧は、通路9を通ってダイヤ
フラム室10に作用し、弁体5は図示左方向へ動き、弁体
5が開く。弁体5が左方向へ動くと、シート部33は弁板
3に近づき、弁板3とシート部33との間隙が狭まり、吸
入負圧室13からの負圧が絞られる。一方、ダイヤフラム
室10内に導かれた負圧は、第1のリークオリフィス35及
び第2のリークオリフィス36により大気で稀薄される。
即ち、ダイヤフラム室10の負圧が一定の値になるよう
に、弁板3とシート部33の隙間は一定に保たれ、結果と
して、弁体5の位置は弁板3の位置に依存することにな
る。
るとき、吸入負圧室13の負圧は、通路9を通ってダイヤ
フラム室10に作用し、弁体5は図示左方向へ動き、弁体
5が開く。弁体5が左方向へ動くと、シート部33は弁板
3に近づき、弁板3とシート部33との間隙が狭まり、吸
入負圧室13からの負圧が絞られる。一方、ダイヤフラム
室10内に導かれた負圧は、第1のリークオリフィス35及
び第2のリークオリフィス36により大気で稀薄される。
即ち、ダイヤフラム室10の負圧が一定の値になるよう
に、弁板3とシート部33の隙間は一定に保たれ、結果と
して、弁体5の位置は弁板3の位置に依存することにな
る。
以上の基本動作において、第1及び第2のリークオリ
フィス35,36はダイヤフラム室10内の負圧を制御するも
のである。
フィス35,36はダイヤフラム室10内の負圧を制御するも
のである。
次に、本実施例の動作を第1及び第2のリークオリフ
ィス35,36との関連で説明する。まず、本実施例の考え
方を説明する。
ィス35,36との関連で説明する。まず、本実施例の考え
方を説明する。
ダイヤフラム6はその両側の差圧により力を発生する
が、この差圧を発生するダイヤフラム室10内の負圧は、
吸入負圧室13の負圧を一定とすると、ダイヤフラム室8
に吸入負圧を導入する程度を規定する弁板3と弁体5の
シート部33との間隙と、第1及び第2のリークオリフィ
ス35,36の開口面積とによって変化する。弁板3と弁板
5のシート部33との間隙と第1及び第2のリークオリフ
ィス35,36の開口面積とはマッチングにより決定される
ものであるが、弁板3と弁体5のシート部33との間隙を
一定にして、リークオリフィス35,36の開口面積を大き
くすると、ダイヤフラム室10の大気で稀薄される量が多
くなり、結果的にダイヤフラム室10の圧力が小さくな
る。その結果、ダイヤフラム6の駆動力が小さくなり、
弁体5の開度が小さくなって、空気流量が減少する。本
実施例はこの現象を利用し、第1のリークオリフィス35
をバイメタル38により弁部材37で開閉し、雰囲気温度に
依存して第1及び第2のリークオリフィス35,36の合計
開口面積を変化させ、運転状態に応じた流量特性を得る
ものである。
が、この差圧を発生するダイヤフラム室10内の負圧は、
吸入負圧室13の負圧を一定とすると、ダイヤフラム室8
に吸入負圧を導入する程度を規定する弁板3と弁体5の
シート部33との間隙と、第1及び第2のリークオリフィ
ス35,36の開口面積とによって変化する。弁板3と弁板
5のシート部33との間隙と第1及び第2のリークオリフ
ィス35,36の開口面積とはマッチングにより決定される
ものであるが、弁板3と弁体5のシート部33との間隙を
一定にして、リークオリフィス35,36の開口面積を大き
くすると、ダイヤフラム室10の大気で稀薄される量が多
くなり、結果的にダイヤフラム室10の圧力が小さくな
る。その結果、ダイヤフラム6の駆動力が小さくなり、
弁体5の開度が小さくなって、空気流量が減少する。本
実施例はこの現象を利用し、第1のリークオリフィス35
をバイメタル38により弁部材37で開閉し、雰囲気温度に
依存して第1及び第2のリークオリフィス35,36の合計
開口面積を変化させ、運転状態に応じた流量特性を得る
ものである。
即ち、バイメタル38の雰囲気温度が低温時には、第2
図に示すように第1のリークオリフィス35は弁部材37に
より閉じられているが、第2のリークオリフィス36は大
気へ通じている。この状態での理論上の流量特性を第4
図に実線Aで示す。この流量特性では、デューティ信号
の電気量(デューティ)に対する空気流量の勾配が比較
的急峻である。内燃機関が始動し、バイメタル38の雰囲
気温度が上昇してくると、第3図に示すように、弁部材
37は第1のリークオリフィス35から離れ、ダイヤフラム
室10は最終的には第1のリークオリフィス35で大気と通
じる。このときの理論上の流量特性を第4図に破線Bで
示す。即ち、ダイヤフラム室10に入ってくる吸入負圧室
13からの負圧が一定のため、第1のリークオリフィス35
の開口面積が大きくるなると、大気で稀薄される量が多
くなり、ダイヤフラム10前後の差圧が小さくなって、駆
動力が少なくなる。その結果、デューティ信号の電気量
(デューティ)に対する空気流量の勾配が緩くなる。
図に示すように第1のリークオリフィス35は弁部材37に
より閉じられているが、第2のリークオリフィス36は大
気へ通じている。この状態での理論上の流量特性を第4
図に実線Aで示す。この流量特性では、デューティ信号
の電気量(デューティ)に対する空気流量の勾配が比較
的急峻である。内燃機関が始動し、バイメタル38の雰囲
気温度が上昇してくると、第3図に示すように、弁部材
37は第1のリークオリフィス35から離れ、ダイヤフラム
室10は最終的には第1のリークオリフィス35で大気と通
じる。このときの理論上の流量特性を第4図に破線Bで
示す。即ち、ダイヤフラム室10に入ってくる吸入負圧室
13からの負圧が一定のため、第1のリークオリフィス35
の開口面積が大きくるなると、大気で稀薄される量が多
くなり、ダイヤフラム10前後の差圧が小さくなって、駆
動力が少なくなる。その結果、デューティ信号の電気量
(デューティ)に対する空気流量の勾配が緩くなる。
実際の内燃機関においては、第5図に示すように上記
2つの流量特性を組み合わせ、第4図実線Aと破線Bの
交点Cを境いとした2段特性となっている。始動時に
は、Xの電気量を与えると大流量が流れ、低温始動が可
能である。始動後、内燃機関が暖気するにつれて、バイ
メタル38の雰囲気温度も上昇し、所定の温度Tになる
と、弁部材37が全開となり、ダイヤフラム室10は第1の
リークオリフィス35で大気と通じるため、空気流量は電
気流に対してC−D間のように変化する。即ち、流量の
勾配が緩やかになり、優れた分解能が得られる。
2つの流量特性を組み合わせ、第4図実線Aと破線Bの
交点Cを境いとした2段特性となっている。始動時に
は、Xの電気量を与えると大流量が流れ、低温始動が可
能である。始動後、内燃機関が暖気するにつれて、バイ
メタル38の雰囲気温度も上昇し、所定の温度Tになる
と、弁部材37が全開となり、ダイヤフラム室10は第1の
リークオリフィス35で大気と通じるため、空気流量は電
気流に対してC−D間のように変化する。即ち、流量の
勾配が緩やかになり、優れた分解能が得られる。
第5図において、暖気後のC−D間は弁部材37が全開
となり、空気流量は温度に依存しないため、電気量のみ
で制御される。一方、E−C間は、温度(水温)に依存
する。この点について、第6図で説明する。今、第5図
の電気量をXで一定とし、低温(例えば−30℃)で、内
燃機関のキースイッチONしたとすると、始動後、水温の
上昇と共に、内燃機関が暖気し、バイメタル38の雰囲気
温度も上昇し、弁部材37が徐々に開き、第1のリークオ
リフィス35の開口面積が大きくなり、ダイヤフラム室10
の負圧が小さくなるため、弁体5が閉じ方向に動き、空
気流量は少なくなる。暖気完了温度Tになると弁部材37
は全開となり、そのときの空気流量が第4図及び第5図
に示すC点である。
となり、空気流量は温度に依存しないため、電気量のみ
で制御される。一方、E−C間は、温度(水温)に依存
する。この点について、第6図で説明する。今、第5図
の電気量をXで一定とし、低温(例えば−30℃)で、内
燃機関のキースイッチONしたとすると、始動後、水温の
上昇と共に、内燃機関が暖気し、バイメタル38の雰囲気
温度も上昇し、弁部材37が徐々に開き、第1のリークオ
リフィス35の開口面積が大きくなり、ダイヤフラム室10
の負圧が小さくなるため、弁体5が閉じ方向に動き、空
気流量は少なくなる。暖気完了温度Tになると弁部材37
は全開となり、そのときの空気流量が第4図及び第5図
に示すC点である。
従って、通常運転時における空気流量は、勾配の緩い
特性が得られ、優れた分解能を得ることができ、低温時
は、始動に足る十分な空気流量が得られる。また、通常
運転時、コントロールユニットが誤動作し、電磁弁1に
大きな電気量が供給されても、第4図は線Bの流量特性
にあるため大流量が流れることがなく、内燃機関が異常
に回転することがなく、暴走を防止できる。
特性が得られ、優れた分解能を得ることができ、低温時
は、始動に足る十分な空気流量が得られる。また、通常
運転時、コントロールユニットが誤動作し、電磁弁1に
大きな電気量が供給されても、第4図は線Bの流量特性
にあるため大流量が流れることがなく、内燃機関が異常
に回転することがなく、暴走を防止できる。
なお、以上の実施例において、バイメタル38及び第1
のリークオリフィス35からなる部分を制御弁と別体に設
けても良く、又は、エアクリーナ内部に設けても同じ効
果が得られる。
のリークオリフィス35からなる部分を制御弁と別体に設
けても良く、又は、エアクリーナ内部に設けても同じ効
果が得られる。
本発明の他の実施例を第7図により説明する。本実施
例は、バイメタル38付近に冷却水を通すことにより、冷
却水の温度変化に応じた温度特性も得るものである。
例は、バイメタル38付近に冷却水を通すことにより、冷
却水の温度変化に応じた温度特性も得るものである。
即ち、第7図において、カバー8外側のバイメタル38
付近に冷却水カバー45が設けられ、冷却水カバー45の内
部には入口46より内燃機関の冷却水が導かれ、その冷却
水は出口47から排出される。従って、バイメタル38には
カバー8、カラー39、ボルト40を介して冷却水の温度が
伝えられ、バイメタル38は冷却水の温度により効率良く
熱せられるため、内燃機関の暖気運転に対し、すぐれた
応答性を得ることができる。
付近に冷却水カバー45が設けられ、冷却水カバー45の内
部には入口46より内燃機関の冷却水が導かれ、その冷却
水は出口47から排出される。従って、バイメタル38には
カバー8、カラー39、ボルト40を介して冷却水の温度が
伝えられ、バイメタル38は冷却水の温度により効率良く
熱せられるため、内燃機関の暖気運転に対し、すぐれた
応答性を得ることができる。
本発明の更に他の実施例を第8図により説明する。本
実施例は、第2のリークオリフィスの変形例を示すもの
である。
実施例は、第2のリークオリフィスの変形例を示すもの
である。
即ち、第8図において、パイプ34Aに第2のリークオ
リフィスを形成する孔は開けられておらず、代わりに、
第1のリークオリフィス35が開口する端面に第1のリー
クオリフィス35に連通する溝36Aが設けられている。弁
部材37の閉弁時、溝36Aは弁部材37と協働して第2のリ
ークオリフィスを形成し、ダイヤフラム室10はこの第2
のリークオリフィスにより大気に開放される。バイメタ
ル38の雰囲気温度が上昇し、弁部材37が開弁するに従っ
て第1のリークオリフィス35が開き、リークオリフィス
の有効開口面積が大きくなる。従って第1の実施例と同
様の効果を得ることができる。
リフィスを形成する孔は開けられておらず、代わりに、
第1のリークオリフィス35が開口する端面に第1のリー
クオリフィス35に連通する溝36Aが設けられている。弁
部材37の閉弁時、溝36Aは弁部材37と協働して第2のリ
ークオリフィスを形成し、ダイヤフラム室10はこの第2
のリークオリフィスにより大気に開放される。バイメタ
ル38の雰囲気温度が上昇し、弁部材37が開弁するに従っ
て第1のリークオリフィス35が開き、リークオリフィス
の有効開口面積が大きくなる。従って第1の実施例と同
様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、第1のリークオリフィスは溝36
Aで構成されるので、ごみが詰まった場合の自己浄化作
用があり、この点で低温始動時の信頼性に優れている。
ただし、弁部材37の閉弁時、弁部材37の接触面の変形に
より第1のリークオリフィスの開口面積が変わるので、
この点では、ごみの詰まりがない限り開口面積が常に一
定である第1の実施例の方が優れている。
Aで構成されるので、ごみが詰まった場合の自己浄化作
用があり、この点で低温始動時の信頼性に優れている。
ただし、弁部材37の閉弁時、弁部材37の接触面の変形に
より第1のリークオリフィスの開口面積が変わるので、
この点では、ごみの詰まりがない限り開口面積が常に一
定である第1の実施例の方が優れている。
本発明の更に他の実施例を第9図及び第10図により説
明する。本実施例も第2のリークオリフィスに関する変
形例を示すものである。
明する。本実施例も第2のリークオリフィスに関する変
形例を示すものである。
第9図において、パイプ34Bには第1のリークオリフ
ィス35が設けられているのみであり、代わりにバイメタ
ル38の先端に、第1のリークオリフィス35内に侵入する
ニードル弁37A及びパイプ34Bの端面に接触するストッパ
45が設けられている。ストッパ45は、低温時にはニード
ル弁37Aの第1のリークオリフィス35内への侵入を制限
し、この位置でリークオリフィスの有効開口面積を最小
にし、結果的に上記実施例の第2のリークオリフィスに
相当する機能を得ている。雰囲気温度が上昇すると、第
10図に示すようにニードル弁37Aが開き、第1のリーク
オリフィス35の有効開口面積は増大する。従って、本実
施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
ィス35が設けられているのみであり、代わりにバイメタ
ル38の先端に、第1のリークオリフィス35内に侵入する
ニードル弁37A及びパイプ34Bの端面に接触するストッパ
45が設けられている。ストッパ45は、低温時にはニード
ル弁37Aの第1のリークオリフィス35内への侵入を制限
し、この位置でリークオリフィスの有効開口面積を最小
にし、結果的に上記実施例の第2のリークオリフィスに
相当する機能を得ている。雰囲気温度が上昇すると、第
10図に示すようにニードル弁37Aが開き、第1のリーク
オリフィス35の有効開口面積は増大する。従って、本実
施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
次に、空気流量のジャンプアップ現象を無くした本発
明の一実施例を第11図〜第13図により説明する。図中、
第1図に示した部材と同一の部材には同じ符号を付して
いる。
明の一実施例を第11図〜第13図により説明する。図中、
第1図に示した部材と同一の部材には同じ符号を付して
いる。
第11図において、吸入空気量制御弁は電磁弁1を有
し、電磁弁1のプランジャ2の先端には弁板3を設けて
ある。また、制御弁は本体ケース4を有し、本体ケース
4の中には、弁体5、ダイヤフラム6、スプリング7が
配設されている。弁体5は、後述する弁座機構50に当接
可能であり、図示しない内燃機関の絞り弁31の上流側に
接続される大気室12と絞り弁31の下流側に接続される吸
入負圧室13との連通を制御する。ダイヤフラム6は、中
心部を中空シャフト32により弁体5に固定されており、
外周はカバー8により本体ケース4に固定され、ダイヤ
フラム室10を形成している。また、シャフト32内には弁
体5の中心部を通る通路9が設けられており、通路9の
一端はダイヤフラム室10内において電磁弁1の弁板3に
対向するシート部33で開口しており、他端はオリフィス
11を介して吸入負圧室13に導通している。
し、電磁弁1のプランジャ2の先端には弁板3を設けて
ある。また、制御弁は本体ケース4を有し、本体ケース
4の中には、弁体5、ダイヤフラム6、スプリング7が
配設されている。弁体5は、後述する弁座機構50に当接
可能であり、図示しない内燃機関の絞り弁31の上流側に
接続される大気室12と絞り弁31の下流側に接続される吸
入負圧室13との連通を制御する。ダイヤフラム6は、中
心部を中空シャフト32により弁体5に固定されており、
外周はカバー8により本体ケース4に固定され、ダイヤ
フラム室10を形成している。また、シャフト32内には弁
体5の中心部を通る通路9が設けられており、通路9の
一端はダイヤフラム室10内において電磁弁1の弁板3に
対向するシート部33で開口しており、他端はオリフィス
11を介して吸入負圧室13に導通している。
ダイヤフラム室10を形成するカバー8にはパイプ34C
が装着されており、パイプ34には、ダイヤフラム室10を
大気に導通する圧力バランス用のリークオリフィス35が
設けられている。パイプ34の大気側端部にはフィルタ41
が設けられている。
が装着されており、パイプ34には、ダイヤフラム室10を
大気に導通する圧力バランス用のリークオリフィス35が
設けられている。パイプ34の大気側端部にはフィルタ41
が設けられている。
弁座機構50は、本体4に固定された第1の弁座51と、
第1の弁座51内に配置され、弁体5の移動方向に移動可
能な第2の弁座52と、第1及び第2の弁座51,52間に配
置され、第2の弁座52を弁体5の閉弁方向即ち図示左方
に付勢するスプリング53とからなっている。弁体5の閉
弁時、第2の弁座52はスプリング53の付勢により弁体5
と当接し、第2の弁座52と第1の弁座51の開弁方向即ち
図示左方の端部54との間には隙間aが確保されている。
第1の弁座51内に配置され、弁体5の移動方向に移動可
能な第2の弁座52と、第1及び第2の弁座51,52間に配
置され、第2の弁座52を弁体5の閉弁方向即ち図示左方
に付勢するスプリング53とからなっている。弁体5の閉
弁時、第2の弁座52はスプリング53の付勢により弁体5
と当接し、第2の弁座52と第1の弁座51の開弁方向即ち
図示左方の端部54との間には隙間aが確保されている。
このように構成された本実施例において、内燃機関の
アイドル運転時、図示しないコントロールユニットより
デューティ信号が供給され、所定の電流が電磁弁1に通
電すると、その電流に応じた量だけプランジャ2即ち弁
板3が左方の後退位置に移動する。このとき弁体5は弁
板3と微少な隙間を保った位置に制御される。この原理
は第1の実施例で説明した通りである。即ち、弁板3と
弁体5の先端、即ちシート部33が離れているとき、吸入
負圧室13の負圧は通路9を通ってダイヤフラム室10へ導
かれる。その負圧は、ダイヤフラム6へ作用し、弁体5
は左方向へ動き、弁体5が開く。弁体5が左方向へ動く
と弁体5の先端は、弁板3に近づき、吸入負圧室13から
の負圧が弁体5のシート部33と弁板3で形成される隙間
で絞られる。一方、ダイヤフラム室10の負圧はリークオ
リフィス35によって稀薄される。即ち、ダイヤフラム室
10の負圧が一定の値になるように弁体5のシート部33と
弁板3の隙間は一定に保たれ、結果として、弁体5の位
置は弁板3の位置に存在することになる。
アイドル運転時、図示しないコントロールユニットより
デューティ信号が供給され、所定の電流が電磁弁1に通
電すると、その電流に応じた量だけプランジャ2即ち弁
板3が左方の後退位置に移動する。このとき弁体5は弁
板3と微少な隙間を保った位置に制御される。この原理
は第1の実施例で説明した通りである。即ち、弁板3と
弁体5の先端、即ちシート部33が離れているとき、吸入
負圧室13の負圧は通路9を通ってダイヤフラム室10へ導
かれる。その負圧は、ダイヤフラム6へ作用し、弁体5
は左方向へ動き、弁体5が開く。弁体5が左方向へ動く
と弁体5の先端は、弁板3に近づき、吸入負圧室13から
の負圧が弁体5のシート部33と弁板3で形成される隙間
で絞られる。一方、ダイヤフラム室10の負圧はリークオ
リフィス35によって稀薄される。即ち、ダイヤフラム室
10の負圧が一定の値になるように弁体5のシート部33と
弁板3の隙間は一定に保たれ、結果として、弁体5の位
置は弁板3の位置に存在することになる。
ここで、プランジャ2即ち弁板3の動き始めは、弁板
3はシート部33に吸入負圧室13からの負圧により吸いつ
けられており、従来はこの吸付きにより空気流量のジャ
ンプアップが生じたが、本実施例ではこの現象は生じな
い。以下このことを第12図により説明する。
3はシート部33に吸入負圧室13からの負圧により吸いつ
けられており、従来はこの吸付きにより空気流量のジャ
ンプアップが生じたが、本実施例ではこの現象は生じな
い。以下このことを第12図により説明する。
プランジャ2即ち弁板3の動き始めは、電磁弁1に通
電される電気量が増加しても、シート部33の吸引力によ
り動けないが、電気量の増加bを与える位置まで電気量
が増加すると、弁板3は吸引力に打勝ってシート部33か
ら離れ、瞬時に正規の位置Sに復帰する。このとき、弁
体5は、スプリング543の付勢により第2の弁座52と接
触しているため開かない。弁板3が隙間bに相当する距
離だけ動いた後、始めて、弁体5は第2の弁板52から離
れ、通気面積は、破線の如く、ジャンプアップなしに計
量される。第13図はそのときの空気流量特性を示したも
ので、実線が本発明によるもので、破線は従来技術のも
のである。
電される電気量が増加しても、シート部33の吸引力によ
り動けないが、電気量の増加bを与える位置まで電気量
が増加すると、弁板3は吸引力に打勝ってシート部33か
ら離れ、瞬時に正規の位置Sに復帰する。このとき、弁
体5は、スプリング543の付勢により第2の弁座52と接
触しているため開かない。弁板3が隙間bに相当する距
離だけ動いた後、始めて、弁体5は第2の弁板52から離
れ、通気面積は、破線の如く、ジャンプアップなしに計
量される。第13図はそのときの空気流量特性を示したも
ので、実線が本発明によるもので、破線は従来技術のも
のである。
このように本実施例においては、弁座機構50により、
プランジャ2即ち弁板3の動きに対して弁体5が開くの
を遅らせることにより、プランジャ2のジャンプアップ
が終了した後に弁体5が開き、計量が開始される。その
結果、空気流量のジャンプアップ現象を回避することが
でき、良好な安定したアイドル回転数制御を行うことが
できる。
プランジャ2即ち弁板3の動きに対して弁体5が開くの
を遅らせることにより、プランジャ2のジャンプアップ
が終了した後に弁体5が開き、計量が開始される。その
結果、空気流量のジャンプアップ現象を回避することが
でき、良好な安定したアイドル回転数制御を行うことが
できる。
本発明によれば、2段空気流量特性を得ることができ
るので、構造簡単、安価にて、優れた分解能が得られ、
かつ暴走を防止できるという効果がある。
るので、構造簡単、安価にて、優れた分解能が得られ、
かつ暴走を防止できるという効果がある。
また、本発明によれば、流量立上り時のジャンプアッ
プ現象をなくすることができるので、良好な安定したア
イドル回転数制御を行えるという効果がある。
プ現象をなくすることができるので、良好な安定したア
イドル回転数制御を行えるという効果がある。
第1図は本発明の一実施例による内燃機関の吸入空気量
制御弁の断面図であり、第2図は第1図のII−II線に沿
った拡大断面図であり、第3図は暖気後の状態を示す第
2図と同様な拡大断面図であり、第4図は本実施例の動
作を説明するための電気量と空気流量との関係を示す図
であり、第5図は本実施例の実際の制御における電気量
と空気流量との関係を示す図であり、第6図は本実施例
の低温始動時における水温と空気流量との関係を示す図
であり、第7図は本発明の他の実施例による吸入空気量
制御弁の要部拡大断面図であり、第8図は本発明の更に
他の実施例による吸入空気量制御弁の要部拡大断面図で
あり、第9図は本発明のなお更に他の実施例による吸入
空気量制御弁の要部拡大断面図であり、第10図は第9図
に示す実施例の暖気後の状態を示す同様な拡大断面図で
あり、第11図は、空気流量のジャンプアップ現象を無く
した本発明の一実施例による吸入空気量制御弁の断面図
であり、第12図は本実施例のプランジャストロークと通
気面積の関係を示す図であり、第13図は本実施例の流量
特性を従来のものと比較して示す図である。 符号の説明 1……電磁弁 4……本体 5……弁体 6……ダイヤフラム(圧力感応部材) 10……ダイヤフラム室(圧力作動室) 35……第1のリークオリフィス 36……第2のリークオリフィス 36A……溝 37……弁部材 37A……ニードル弁 38……バイメタル(感温部材) 34……冷却水カバー 50……弁座機構(遅らせる手段) 51……第1の弁座 52……第2の弁座 53……スプリング
制御弁の断面図であり、第2図は第1図のII−II線に沿
った拡大断面図であり、第3図は暖気後の状態を示す第
2図と同様な拡大断面図であり、第4図は本実施例の動
作を説明するための電気量と空気流量との関係を示す図
であり、第5図は本実施例の実際の制御における電気量
と空気流量との関係を示す図であり、第6図は本実施例
の低温始動時における水温と空気流量との関係を示す図
であり、第7図は本発明の他の実施例による吸入空気量
制御弁の要部拡大断面図であり、第8図は本発明の更に
他の実施例による吸入空気量制御弁の要部拡大断面図で
あり、第9図は本発明のなお更に他の実施例による吸入
空気量制御弁の要部拡大断面図であり、第10図は第9図
に示す実施例の暖気後の状態を示す同様な拡大断面図で
あり、第11図は、空気流量のジャンプアップ現象を無く
した本発明の一実施例による吸入空気量制御弁の断面図
であり、第12図は本実施例のプランジャストロークと通
気面積の関係を示す図であり、第13図は本実施例の流量
特性を従来のものと比較して示す図である。 符号の説明 1……電磁弁 4……本体 5……弁体 6……ダイヤフラム(圧力感応部材) 10……ダイヤフラム室(圧力作動室) 35……第1のリークオリフィス 36……第2のリークオリフィス 36A……溝 37……弁部材 37A……ニードル弁 38……バイメタル(感温部材) 34……冷却水カバー 50……弁座機構(遅らせる手段) 51……第1の弁座 52……第2の弁座 53……スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 69/32 F16K 31/06 - 31/11 F16K 31/12 - 31/165
Claims (4)
- 【請求項1】絞り弁の上下流を結ぶバイパス通路に配置
され、空気流量を制御する弁体と、この弁体と一体に設
けられ、吸入負圧室と連通する圧力作動室を画定する圧
力感応部材と、この圧力感応部材の圧力作動室と吸入負
圧室との連通を制御し、前記弁体の位置を制御する電磁
弁とを備えた内燃機関の吸入空気量制御弁において、 前記圧力作動室を基準圧力側に開放するとともに、第1
のリークオリフィスと、第1のリークオリフィスに連通
する溝手段とからなる圧力バランス用リークオリフィス
手段と、 感温部材と、 この感温部材に応動して前記リークオリフィス手段を開
閉する弁手段とを備え、前記弁手段は前記第1のリーク
オリフィスを開閉すると共に、閉弁時、前記溝手段と協
働して第2のリークオリフィスを形成することを特徴と
する内燃機関の吸入空気量制御弁。 - 【請求項2】前記感温部材付近に内燃機関の冷却水を通
すことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸入空気
量制御弁。 - 【請求項3】絞り弁の上下流を結ぶバイパス通路に配置
され、空気流量を制御する弁体と、この弁体と一体に設
けられ、吸入負圧室と連通する圧力作動室を画定する圧
力感応部材と、この圧力感応部材の圧力作動室と吸入負
圧室との連通を制御し、前記弁体の位置を制御する電磁
弁とを備えた内燃機関の吸入空気量制御弁において、 前記電磁弁の動きに対して前記弁体が開くのを遅らせる
手段を設けたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量制
御弁。 - 【請求項4】前記弁体が開くのを遅らせる手段は、本体
に固定された第1の弁座と、前記第1の弁座に相対的に
移動可能に配置され、前記弁体と当接する第2の弁座
と、前記第2の弁座を前記弁体に向けて閉弁方向に付勢
する手段とからなることを特徴とする請求項7記載の内
燃機関の吸入空気量制御弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63280943A JP2895073B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 内燃機関の吸入空気量制御弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63280943A JP2895073B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 内燃機関の吸入空気量制御弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02130262A JPH02130262A (ja) | 1990-05-18 |
JP2895073B2 true JP2895073B2 (ja) | 1999-05-24 |
Family
ID=17632080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63280943A Expired - Lifetime JP2895073B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 内燃機関の吸入空気量制御弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2895073B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10030785B2 (en) | 2015-12-17 | 2018-07-24 | Hyundai Motor Company | Valve for fuel cell |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0680357B2 (ja) * | 1986-04-18 | 1994-10-12 | 株式会社日立製作所 | 自動車用アイドル回転制御装置 |
JPS6325351A (ja) * | 1987-03-12 | 1988-02-02 | Nippon Denso Co Ltd | エンジンの回転速度制御方法 |
JP2725772B2 (ja) * | 1987-10-10 | 1998-03-11 | 日水製薬株式会社 | ミリストイル化合物である.ウィルス構成蛋白のミリストイル化抑制剤 |
-
1988
- 1988-11-07 JP JP63280943A patent/JP2895073B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10030785B2 (en) | 2015-12-17 | 2018-07-24 | Hyundai Motor Company | Valve for fuel cell |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02130262A (ja) | 1990-05-18 |
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