JP2894327B2 - デジタルカメラ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカメラに
係り、特に、液晶モニタを持つデジタルカメラに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】明るい場所でデジタルカメラを使用する
場合、液晶モニタが見にくい。とはいえ、液晶モニタの
輝度を常時高めに設定すれば、電池の消耗が激しい。こ
のため、特開平６−２７４４０号公報，特開平６−２６
５８４８号公報，特開平６−１４８６００号公報では、
デジタルカメラが使用される環境の明るさに応じて液晶
モニタの輝度を見やすい状態に制御している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、カメラを明るい環境で使用し続けた場
合と、暗い環境で使用し続けた場合とで電池の消費量が
大きく異なり、電池寿命が環境に大きく左右されるとい
う不都合があった。また、特に明るい場所で使用する場
合、電流量が過度に大きくなれば電池の内部抵抗による
電圧降下から電池電圧は低くなり、カメラの動作に悪影
響を与え得るという不都合があった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、電池の消費量が環境の明暗の影響を受け
にくいデジタルカメラを提供することを、その目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明では、被写体の撮像手段と、外
部光の受光手段と、撮像手段の出力に基づいて画像デー
タを生成する画像処理回路と、この画像処理回路の出力
画像を記憶する記憶メモリと、画像処理回路の出力画像
を表示する表示部と、受光手段の出力に基づいて周囲の
明るさを判断する外部光検出回路と、この外部光検出回
路の出力に基づいて撮像手段のサンプリング周波数を設
定する撮像制御回路と、外部光検出回路の出力に基づい
て表示部の輝度を制御する表示輝度制御回路とを備えて
いる。このうち、外部光検出回路は、周囲が明るいほど
撮像手段のサンプリング周波数を低くすると共に表示部
の表示輝度を高く制御し、一方、周囲が暗いほど撮像手
段のサンプリング周波数を高く設定すると共に表示部の
表示輝度を低く制御することにより、外部光が明るい場
合でも暗い場合でも、ほぼ一定した消費電力が得られる
ようにした、という構成を採っている。

【０００６】本発明では、周囲が明るいほど、撮像手段
のサンプリング周波数は低く、表示部の表示輝度は高く
制御される。一方、周囲が暗いほど、撮像手段のサンプ
リング周波数は高く、表示部の表示輝度は低く制御され
る。

【０００７】請求項２記載の発明では、外部光の受光手
段が、被写体の撮像手段である、という構成を採ってい
る。

【０００８】請求項３記載の発明では、外部光の受光手
段が、被写体の撮像手段とは別個に設けられた、という
構成を採っている。

【０００９】これらにより、前述した目的を達成しよう
とするものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図１
乃至図２に基づいて説明する。

【００１１】図１に示すデジタルカメラは、被写体の撮
像手段と外部光の受光手段とを兼ねるＣＣＤセンサ１
と、このＣＣＤセンサ１の出力に基づいて画像データＰ
を生成する画像処理回路３とを備えている。また、この
画像処理回路３の出力画像を記憶する記憶メモリ４と、
画像処理回路３の出力画像を表示する表示部である液晶
モニタ５とを有する。更に、ＣＣＤセンサ１の出力に基
づいて周囲の明るさを判断する外部光検出回路２と、こ
の外部光検出回路２の出力に基づいてＣＣＤセンサ１の
受光時間及びサンプリング周波数を設定する撮像制御回
路であるＣＣＤ制御回路６とを設けてある。また、外部
光検出回路２の出力に基づいて液晶モニタ５の輝度を制
御する表示輝度制御回路である液晶モニタ輝度制御回路
７を有する。このうち、外部光検出回路２は、検出した
周囲の明るさに伴って、ＣＣＤセンサ１の受光時間を漸
減制御し、ＣＣＤセンサ１のサンプリング周波数を漸減
制御し、液晶モニタ５の表示輝度を漸増制御するよう
に、ＣＣＤ制御回路６及び液晶モニタ輝度制御回路７に
制御信号を出力する環境対応機能を備えている。

【００１２】即ち、外部光はＣＣＤセンサ１で受光さ
れ、画像処理回路３を経て、画像データ４として記憶メ
モリに記録される。また、画像処理回路３は画像データ
を液晶モニタ５に表示する。外部光検出部２は、外光を
検出し、ＣＣＤ制御回路６をしてＣＣＤセンサ１のサン
プリング周波数を制御すると共に、液晶モニタ輝度制御
回路７をして液晶モニタ５の輝度を調節する。

【００１３】次に、本実施形態の動作を順を追って説明
する。

【００１４】まず、外部が暗い場合、外部光検出部２は
外部が暗いことを検出し、ＣＣＤ制御回路６をして受光
時間を長く設定すると共にサンプリング周波数を高く設
定する。これにより、暗い画像を安定して取り込むこと
ができるが、ＣＣＤ側の消費電流は増加する。このと
き、液晶モニタ輝度制御回路７は、バックライトの点灯
時間を短くするとか点灯電圧を低くするとかして、液晶
モニタ５の表示を暗くする。外部が暗いため、液晶モニ
タ５が暗くなっても十分見える状態であり、これによ
り、表示側の消費電力を減らすことができる。この結
果、装置全体の消費電力はほぼ一定に維持することが可
能である。

【００１５】次に、外部が明るい場合、外部光検出部２
は外部が明るいことを検出し、ＣＣＤ制御回路６によ
り、受光時間を短くすると共にサンプリング周波数を低
くする。これにより、無駄な受光を減らし、ＣＣＤ側の
消費電流を減らすことができる。このとき、液晶モニタ
輝度制御回路７はバックライトの点灯時間を長くすると
か点灯電圧を高くするとかして、液晶モニタ５の表示を
明るくする。即ち、外部が明るくても、液晶モニタ５を
明るくすることで、表示が見えるようにする。これによ
り、表示側の消費電力は増加する。この結果、装置全体
の消費電力はほぼ一定に維持することが可能である。

【００１６】上述の様に、本実施形態によれば、外部光
が明るい場合でも暗い場合でも、ほぼ安定した消費電力
が得られる。この様子を図２に示している。図２を簡単
に説明すると、外部光が明るくなると、液晶モニタの消
費電力が増すが、ＣＣＤの消費電力が減少して、装置全
体ではほぼ変わらない。逆に、外部光が暗くなると、Ｃ
ＣＤの消費電力が増加するが、液晶モニタの消費電力は
減少して、装置全体ではほぼ変わらない。このため、消
費電力が環境の明暗に左右されない信頼生の高いデジタ
ルカメラを提供できる。また、周囲の明るさを判断する
ための受光部を、ＣＣＤセンサにて兼用したので、カメ
ラの小型化及びコスト低減を図ることもできる。

【００１７】ここで、外部光検出回路２が周囲の明るさ
を判断するための受光部は、ＣＣＤセンサ１とは別個に
設けられていても良い。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、外部光検出回路が、周囲の明る
さに応じて、撮像側の消費電力と表示側の消費電力との
和がほぼ一定となるように撮像手段のサンプリング周波
数及び表示部の表示輝度を調整するので、外部の環境が
明るい場合でも暗い場合でも、良好な撮影条件を失うこ
と無く、ほぼ安定した消費電力が有られるところ、環境
に影響されない信頼生の高いデジタルカメラを提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施形態の消費電力のタイムチャー
トである。

【符号の説明】

１ ＣＣＤセンサ（撮像手段） ２ 外部光検出回路 ３ 画像処理回路 ４ 記憶メモリ ５ 液晶モニタ（表示部） ６ ＣＣＤ制御回路（撮像制御回路） ７ 液晶モニタ輝度制御回路（表示輝度制御回路）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H04N 5/335 H04N 5/225 H04N 5/235

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被写体の撮像手段と、外部光の受光手段
   と、前記撮像手段の出力に基づいて画像データを生成す
   る画像処理回路と、この画像処理回路の出力画像を記憶
   する記憶メモリと、前記画像処理回路の出力画像を表示
   する表示部と、前記受光手段の出力に基づいて周囲の明
   るさを判断する外部光検出回路と、この外部光検出回路
   の出力に基づいて前記撮像手段のサンプリング周波数を
   設定する撮像制御回路と、前記外部光検出回路の出力に
   基づいて前記表示部の輝度を制御する表示輝度制御回路
   とを備えたデジタルカメラにおいて、 前記外部光検出回路は、周囲が明るいほど前記撮像手段
   のサンプリング周波数を低くすると共に前記表示部の表
   示輝度を高く制御し、一方、周囲が暗いほど前記撮像手
   段のサンプリング周波数を高く設定すると共に前記表示
   部の表示輝度を低く制御することにより、外部光が明る
   い場合でも暗い場合でも、ほぼ一定した消費電力が得ら
   れるようにしたことを特徴とするデジタルカメラ。
2. 【請求項２】 前記外部光の受光手段が、前記被写体の
   撮像手段である請求項１記載のデジタルカメラ。
3. 【請求項３】 前記外部光の受光手段が、前記被写体の
   撮像手段とは別個に設けられた請求項１記載のデジタル
   カメラ。