JP2894072B2 - チェーン回転力伝達装置における張力調整装置 - Google Patents

チェーン回転力伝達装置における張力調整装置

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JP2894072B2 JP5155292A JP5155292A JP2894072B2 JP 2894072 B2 JP2894072 B2 JP 2894072B2 JP 5155292 A JP5155292 A JP 5155292A JP 5155292 A JP5155292 A JP 5155292A JP 2894072 B2 JP2894072 B2 JP 2894072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はいずれか一方の回転体は
所定の円周角だけ往復回転するようにして、チェーンを
介して回転力を伝達するチェーン回転力伝達装置におけ
るチェーンの張力調整装置に関し、特に三輪車等の産業
車両の電動式パワーステアリング装置への展開に適する
ものである。
【0002】
【従来の技術】特に三輪車等のように一軸を換向するこ
とによって操舵を行う産業車両のパワーステアリング装
置として、例えば実開昭63−970号公報に記載され
る図3に示すようなものがある。このパワーステアリン
グ装置は所謂油圧式のものであり、ステアリングホイー
ルAの操作角に応じた油圧変動を油圧ポンプBによって
増大してパワーシリンダCに供給する。パワーシリンダ
CのチューブDにはチェーンEの両端部が夫々連結さ
れ、該チェーンEの中間部は転舵輪軸に連結されたホイ
ールFの外周に固定され、該チェーンEの中間部近傍は
該ホイールFの外周に巻回されている。
【0003】従って、ステアリングホイールAの操作に
伴って増大された油圧を供給されたパワーシリンダCで
は、前記チューブDがロッドGに沿って摺動し、それに
応じてチェーンEの両端部の連結位置が移動される。こ
れによって前記ホイールFはチェーンEの引張り方向に
回転され、該ホイールFに連結されている転舵輪軸が回
転されて操舵が実行される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な三輪車の油圧式パワーステアリング装置では、油圧ポ
ンプB、パワーシリンダC、オイルフィルタH等の部材
が必要で、構造が複雑な上に配管が面倒であり、どうし
てもコスト高になる。また、例えば油圧ポンプやオイル
フィルタを他の油圧装置と共用にしたとしても、その分
だけ容量を増大する必要がある。このような問題から、
モータ等の電動駆動源による電動式パワーステアリング
装置が要求されている。
【0005】この電動式パワーステアリング装置を設置
する場合に、通常モータ等の電動回転駆動源に連結され
たスプロケットと前記ホイールとをチェーンで連結する
必要があるが、そのチェーンの張力調整装置についても
考慮しなければならない。そして、このチェーンの張力
調整装置においては解決しなければならない以下の諸問
題が挙げられる。
【0006】1.トルクを増大して伝達するために減速
比を極力大きくしたいからホイールの外径はできるだけ
大きくしたい。トルクを増大伝達できればモータ等の電
動回転駆動源は出力の小さいものですむ。 2.ホイールは約±90°の円周角内で往復回転するた
め、チェーンのかなりの部分がホイールに接触又はスプ
ロケットに噛合することになる。従って、チェーンの中
間部にターンバックル等の張力調整機構を介在すること
は実際上不可能である。
【0007】3.ホイール側に張力調整機構を設置する
のが理想であるが、張力調整機構がホイールの外側にあ
ると、その分だけ所要スペースが拡大し、車両レイアウ
ト上好ましくない。 4.ホイールの内側に張力調整機構を内装してしまうの
が最も理想的であるが、張力調整機構を収納するスペー
スをホイールから削除した場合の、ホイールの強度低下
を極力抑制する必要がある。
【0008】本発明はこのような諸問題に鑑みて開発さ
れたものであり、ホイールの内側に張力調整機構を内装
することによってホイールの外径を大きくすることがで
き、ホイールの外側への突出部を極力小さくして所要ス
ペースを小さくし、ホイール自体の強度の低下を抑制す
ることのできるチェーン回転力伝達装置における張力調
整装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1に
係るチェーン回転力伝達装置における張力調整装置は、
チェーンの両端部がホイールに連結されて該チェーンの
両端部近傍部位がホイールの外周に接触し、チェーンの
中間部はスプロケットの歯に噛合して該スプロケットに
繞らされ、ホイールは所定の円周角だけ往復回転するよ
うにいずれか一方の回転力を他方に伝達するチェーン回
転力伝達装置において、前記ホイールの外周のうち、チ
ェーンが接触する前記所定の円周角に対応する部分以外
の部分に凹部を形成し、該凹部内に、ホイールに対する
チェーンの端部の連結位置を移動させてチェーンの張力
を調整する張力調整機構を設けたことを特徴とするもの
である。
【0010】本発明のうち請求項2に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置は、前記張力調整機構
は、前記凹部内にあってホイールの軸線方向に向けて突
設された回転軸と、前記回転軸を中心としてホイールの
円周方向に回動自在に取付けられ、ホイールの外周から
突出した部分にチェーンの両端部の夫々が連結される二
本の回動アームと、前記二本の回動アームの回転軸に対
する開閉角を調整して前記チェーン両端部のホイールに
対する連結位置を変更する開閉角調節機構とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0011】本発明のうち請求項3に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置は、前記回転軸に対す
る回動アームとチェーン両端部との連結点の回動軌跡
を、チェーンのホイール外周上の中心軌跡よりホイール
に対してやや外側に設定したことを特徴とするものであ
る。本発明のうち請求項4に係るチェーン回転力伝達装
置における張力調整装置は、前記開閉角調節機構は、前
記両回動アームに両端が貫通され且つ夫々の両端部にネ
ジ部が形成されたネジ杆と、該ネジ杆のうち回動アーム
からの突出されたネジ部に螺合されるネジ穴部材とを備
え、ネジ杆の両端部を前記凹部の周壁に当接させたこと
を特徴とするものである。
【0012】本発明のうち請求項5に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置は、前記ネジ穴部材と
回動アームとの間に、球面凸部を有する雄体と、該球面
凸部が面接触する球面凹部を有する雌体とから構成され
る球面座金を介在し、前記球面凸部の曲率半径を前記球
面凹部の曲率半径よりやや小さく設定したことを特徴と
するものである。
【0013】
【作用】本発明のうち請求項1に係るチェーン回転力伝
達装置における張力調整装置では、前記ホイールの外周
のうち、チェーンが接触する所定の円周角に対応する部
分以外に凹部を形成し、該凹部内に、ホイールに対する
チェーンの端部の連結位置を移動させてチェーンの張力
を調整する張力調整機構を設けてあるので、ホイールの
外側に突出する部分が小さく、張力調整装置を含むチェ
ーン回転力伝達装置全体の所要スペースを小さくするこ
とができる。
【0014】本発明のうち請求項2に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置では、前記張力調整機
構に備えられた開閉角調節機構によって二本の回動アー
ムの回転軸に対する開閉角を調節すると、前記凹部内で
ホイールの軸線方向に向けて突設された回転軸を中心と
して両回動アームがホイールの円周方向に回動し、夫々
のアームのうち、ホイールの外周から突出した部分に連
結されたチェーンの両端部の連結位置が変更されてチェ
ーンの張力が調整される。
【0015】本発明のうち請求項3に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置では、前記回転軸に対
する回動アームとチェーン両端部との連結点の回動軌跡
を、チェーンのホイール外周上の中心軌跡よりホイール
に対してやや外側に設定したことにより、前記凹部周壁
及びホイール外周とチェーンとの干渉を防止することが
できる。
【0016】本発明のうち請求項4に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置では、前記両回動アー
ムはその外側端部に連結されたチェーンの張力によって
互いに広がる方向に引張られるが、両回動アームに両端
が貫通されたネジ杆と、その突出両端部のネジ部に螺合
されたネジ穴部材とによって、それ以上の広がりが抑止
される。そして、前記ネジ杆の両端部を凹部の周壁に当
接させたことによって、回動アームを通じてネジ杆の軸
線方向に係る張力をホイールそのものに分散することが
でき、構成部材の強度そのものを低下して各部材を小型
化することが可能となり、従ってそれらの部材を収納す
べき前記凹部を小さくすることができるので、ホイール
の強度低下を抑制することができる。
【0017】本発明のうち請求項5に係るチェーン回転
力伝達装置における張力調整装置では、前記ネジ杆又は
ネジ穴部材を回転させて両回動アームの開閉角を調節す
ると該ネジ杆と回動アームとのなす角度が変化するが、
前記ネジ穴部材と回動アームとの間に介在された球面座
金のうち、球面凸部を有する雄体又は球面凹部を有する
雌体の何れかがそれらの球面に沿って回転し、前記角度
変化によってネジ杆に曲げ荷重が発生するのを防止する
ことができる。そして、雄体の球面凸部の曲率半径を雌
体の球面凹部の曲率半径よりやや小さく設定したことに
よって、それらの球面間に僅かな隙間を設け、この隙間
によって、チェーンが最も脆い衝撃荷重を吸収すること
ができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の張力調整装置を備えたチェー
ン回転力伝達装置の一実施例を示すものである。このチ
ェーン回転力伝達装置は産業三輪車両の転舵輪軸に設け
られたホイール1を、図示されていないモータ等の回転
駆動源に取付けられたスプロケット2によって回転させ
る電動式パワーステアリング装置に使用されたものであ
る。
【0019】この電動式パワーステアリング装置では前
記ホイール1は±約90°の円周角で往復回転される。
そしてホイール1にはチェーン3の両端部が連結されて
該チェーン3の両端部近傍部位がホイール1の外周に接
触し、そのチェーン3の中間部が前記スプロケット2の
歯に噛合して該スプロケット2に繞らされ、スプロケッ
ト2の回転が減速されるように、即ちホイール1側のト
ルクが増大するように該スプロケット2及びモータ等の
回転駆動源の回転力をホイール1側に伝達する必要があ
る。
【0020】前記ホイール1は鋳鉄製のものであり、そ
の外周面1aの一部には切欠き状の凹部4が形成されて
いる。この凹部4は図2に明示するように組立時に前記
スプロケット2と反対側、即ちホイール1が前記所定の
円周角分だけ往復回転してもチェーン3が接触しない箇
所に設定され、コ字状の周壁のうち奥側の壁面4aには
二つのネジ穴11が形成されている。なお、前記周壁の
うち両側壁面4bは機械加工によって、後述するネジ杆
5が軸線方向に緊密に嵌入される幅に形成されている。
【0021】前記凹部4内には断面L字状のブラケット
6が設置され、該ブラケット6に形成されている貫通穴
12にボルト13を貫通し、該ボルト13を前記凹部4
の奥側壁面4aのネジ穴11に締め付けて該ブラケット
6を凹部4内に固定してある。このブラケット6には図
2bに明示するように精密加工された回転軸7が溶接し
てあり、ブラケット6を前記凹部4内に固定することに
より該回転軸7はホイール1の軸線方向に向けて突設さ
れている。
【0022】前記回転軸7には二本の回動アーム8が、
ホイール1の円周方向に回動自在なるように取付けられ
ている。これらの回動アーム8は全く同形状のものであ
り、平板状のレバー部14の先端部に連結部15が形成
され、該レバー部14の後端部には、平板の幅の半分の
長さの筒体16が溶接されている。そして、この筒体1
6の位置が上下になるように二つの回動アーム8を逆向
きに配置し、両回動アーム8の筒体16を前記回転軸7
の外側に被せ、その上から回転軸7にサークリップ17
を取付けて、これらの回動アーム8の筒体16が回転軸
7から抜けないように支持してある。これによって、平
板状のレバー部14はその幅方向が縦向きになるように
して、回転軸7に対して回動自在に取付けられている。
前記連結部15には前記したネジ杆5を貫通するネジ杆
連結部15aと、前記チェーン3の両端部を連結するチ
ェーン連結部15bとが形成されている。このうちネジ
杆連結部15aはやや幅広に形成され、その中央部には
貫通穴18がレバー部14の厚さ方向に貫通形成されて
いる。また前記チェーン連結部15bは、前記ネジ杆連
結部15aの先方に突設された幅の狭い部分であり、そ
の幅はこの実施例ではチェーン3のピンリンクプレート
3aの間の距離よりやや狭くしてあり、レバー部14の
幅方向に向けてピン21の貫通するピン貫通穴19が貫
通形成され、該ピン貫通穴19の内側にはピンブッシュ
20が予め嵌入してある。なお、前記チェーン連結部1
5bの幅はチェーン3のローラリンクプレート間距離よ
りやや狭くしてもよい。また、この実施例では回動アー
ム8が回転軸7に沿って回転した場合の、前記チェーン
連結部15bのピン貫通穴19の回動軌跡が、ホイール
1の外周面に接触しているチェーン3の中心軌跡よりや
や外側になるようにしてある。
【0023】そして、これらの回動アーム8のチェーン
連結部15bをチェーン3のピンリンクプレート3a間
に差込み、一方のピンリンクプレート3aから前記ピン
貫通穴19を通して他方のピンリンクプレート3aにピ
ン21を貫通させ、該ピン21の貫通突出部に継手クリ
ップ22を取付けて回動アーム8にチェーン3を連結し
てある。
【0024】前記二本の回動アーム8のネジ杆連結部1
5aの貫通穴には、ネジ杆5の両端部に形成されている
ネジ部23が貫通されて両回動アーム8の外側に突出さ
れている。また、このネジ杆5の中央部には所定の二面
幅を有する六角部24が形成されている。なお、このネ
ジ杆5は前記凹部4の両側壁面4b間に緊密に嵌入され
ている。
【0025】前記両回動アーム8の外側に突出されたネ
ジ杆5のネジ部23には、夫々球面座金9を介してナッ
ト10a,10bが二重に螺合されている。このうち、
球面座金9側、即ち回動アーム8側(内側)のナット1
0bは所定のトルクで締めることによってチェーン3に
所定の張力を付与するものであり、外側のナット10a
は内側のナット10bの緩み止めのためのものである。
【0026】前記球面座金9は、球面凸部を有する雄体
9aと球面凹部を有する雌体9bとから構成されるもの
であり、前記ネジ部23の外側に、前記球面凹部が外側
になるようにして雌体9bを回動アーム8側に被せ、該
球面凹部に球面凸部が接するようにして該雌体9bの外
側に雄体9aを被せてある。この球面座金9は、雄体9
aと雌体9bとが球面に沿って回転することによってネ
ジ杆5の捩じれや曲がりを吸収するためのものである。
即ち、チェーン3の撓みを除去したり、チェーン3に所
定の張力を付与したりするために前記二重ナット10
a,10bの締付け位置を変更すると、両回動アーム8
の回転軸7に対する開閉角が変更される。一方、ネジ杆
5の軸線方向はほぼホイール1の弦方向に一致している
ので、回動アーム8とネジ杆5とのなす角度が変化す
る。このとき、両者をリジッドに固定していたのでは、
ネジ杆5に捩り力や曲げ力が発生し、ナットを回転しに
くくなるばかりか、著しい場合にはネジ杆5が破断する
虞れがある。そこで、前記球面座金9を互いの球面に沿
って回転させることによりネジ杆5に発生する捩り力や
曲げ力を吸収させる。
【0027】また本実施例では、前記球面凸部の曲率半
径を球面凹部の曲率半径より、寸法で約0.5mm程
度、若干小さくし、これによって両球面間に極めて小さ
い隙間が形成されるようにしてある。既知のように、チ
ェーン3は衝撃荷重に対して極めて脆く、この衝撃荷重
によって破断が生じる。前記隙間はチェーン3に係る衝
撃荷重を球面座金9自身の変形によって吸収するための
ものである。
【0028】次にこの張力調整装置の作用について説明
する。この張力調整装置では、まず前記二重ナット10
a,10bのうち外側のナット10aを緩め、次にネジ
杆5の六角部25をレンチ等で固定して内側のナット1
0bをレンチ等により締めたり緩めたりして、チェーン
3の弛みを除去したり、チェーン3に所定の張力を付与
したりする。この場合、内側ナット10bを締め込めば
チェーン3の張力は増加し、内側ナット10bを緩めれ
ばチェーン3の張力は減少するので、チェーン3に所定
の張力を与える場合には予め内側ナット10bの締付け
トルクを設定しておくとよい。このとき、ナットの締め
込み量とチェーン3の張力とに応じて回動アーム8は回
転軸7を中心として回転し、ネジ杆5とのなす角度が変
化するが、その角度変化に応じて球面座金9の雄体9a
と雌体9bとが互いの球面に沿って回転し、その角度変
化を吸収することによってネジ杆5に生じる捩り力及び
曲げ力を吸収する。また、前記チェーン連結部15bの
ピン貫通穴19、即ち回動アーム8とチェーン3との連
結点が描く回動軌跡を、ホイール1の外周面に接触した
チェーン3の中心軌跡よりやや外側になるようにしてあ
るので、チェーン3の連結位置変更に伴うチェーン3と
ホイール1の外周面との干渉は生じない。
【0029】このようにしてチェーン3の弛みを除去し
たり、チェーン3に所定の張力を付与したりし終えた
ら、前記外側ナット10aを所定のトルクで締付けて内
側ナット10bが不用意に回転しないようにする。この
実施例では、ネジ杆5の両端部は凹部4の両側壁面4b
に当接しているので、結局ネジ杆5は軸線方向に凹部4
の両側壁面によって支持されていることになり、該ネジ
杆5に係るチェーン3の張力は該ネジ杆5を介してホイ
ール1に伝達分散される。従って、ネジ杆5を保持して
いるブラケット6の強度を小さくすることができ、その
分だけブラケット6を小さくし、該ブラケット6を収容
する凹部4を小さくしてホイール1の強度低下を抑制す
ることができる。
【0030】なお、前記球面座金9と回動アーム8との
間に適宜の弾性体を介在し、この弾性体が微小な張力変
動を吸収して、常時チェーン3に一定の張力が付与され
るようにしてもよい。また、この実施例ではチェーン3
の両端部が連結されたアームをホイール1の円周方向に
回動させることによってチェーン3のホイール1への取
付け位置を変更し、これによってチェーン3の張力を調
整できる構造としたが、例えばチェーンの両端部が連結
された移動体をできるだけホイールの接線方向に沿って
摺動させる構造とし、これをホイールの凹部内に収容す
るようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチェーン
回転力伝達装置における張力調整装置によれば、ホイー
ルの内側に張力調整機構を内装することによってホイー
ルの外径を大きくすることができ、ホイールの外側への
突出部を極力小さくして所要スペースを小さくし、ホイ
ール自体の強度の低下量を抑制することができる。また
これによって、ひいてはホイールの外径を大きく設定し
て伝達されるトルクの増大率を大きくすることができ、
モータ等の回転駆動源を出力の小さいものに設定するこ
とも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】産業三輪車両の電動式パワーステアリング装置
に使用された本発明のチェーン回転力伝達装置における
張力調整装置の一実施例を示す組立説明図である。
【図2】図1の張力調整装置の完成状態の説明図であ
り、(a)は平面図、(b)は同図(a)のX−X断面
図である。
【図3】従来の油圧式パワーステアリング装置に使用さ
れているチェーン回転力伝達装置及び張力調整装置の一
例を示す組立説明図である。
【符号の説明】
1はホイール 2はスプロケット 3はチェーン 4は凹部 5はネジ杆 6はブラケット 7は回転軸 8は回動アーム 9は球面座金 10a,10bはナット
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 7/00 - 7/24 F16H 19/02 B62D 5/00 - 5/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チェーンの両端部がホイールに連結され
    て該チェーンの両端部近傍部位がホイールの外周に接触
    し、チェーンの中間部はスプロケットの歯に噛合して該
    スプロケットに繞らされ、ホイールは所定の円周角だけ
    往復回転するようにいずれか一方の回転力を他方に伝達
    するチェーン回転力伝達装置において、前記ホイールの
    外周のうち、チェーンが接触する前記所定の円周角に対
    応する部分以外の部分に凹部を形成し、該凹部内に、ホ
    イールに対するチェーンの端部の連結位置を移動させて
    チェーンの張力を調整する張力調整機構を設けたことを
    特徴とするチェーン回転力伝達装置における張力調整装
    置。
  2. 【請求項2】 前記張力調整機構は、前記凹部内にあっ
    てホイールの軸線方向に向けて突設された回転軸と、前
    記回転軸を中心としてホイールの円周方向に回動自在に
    取付けられ、ホイールの外周から突出した部分にチェー
    ンの両端部の夫々が連結される二本の回動アームと、前
    記二本の回動アームの回転軸に対する開閉角を調整して
    前記チェーン両端部のホイールに対する連結位置を変更
    する開閉角調節機構とを備えたことを特徴とする請求項
    1に記載のチェーン回転力伝達装置における張力調整装
    置。
  3. 【請求項3】 前記回転軸に対する回動アームとチェー
    ン両端部との連結点の回動軌跡を、チェーンのホイール
    外周上の中心軌跡よりホイールに対してやや外側に設定
    したことを特徴とする請求項2に記載のチェーン回転力
    伝達装置における張力調整装置。
  4. 【請求項4】 前記開閉角調節機構は、前記両回動アー
    ムに両端が貫通され且つ夫々の両端部にネジ部が形成さ
    れたネジ杆と、該ネジ杆のうち回動アームからの突出さ
    れたネジ部に螺合されるネジ穴部材とを備え、ネジ杆の
    両端部を前記凹部の習癖に当接させたことを特徴とする
    請求項2又は3に記載のチェーン回転力伝達装置におけ
    る張力調整装置。
  5. 【請求項5】 前記ネジ穴部材と回動アームとの間に、
    球面凸部を有する雄体と、該球面凸部が面接触する球面
    凹部を有する雌体とから構成される球面座金を介在し、
    前記球面凸部の曲率半径を前記球面凹部の曲率半径より
    やや小さく設定したことを特徴とする請求項4に記載の
    チェーン回転力伝達装置における張力調整装置。
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