JP2893988B2 - 振動供給装置 - Google Patents

振動供給装置

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JP2893988B2
JP2893988B2 JP7235891A JP7235891A JP2893988B2 JP 2893988 B2 JP2893988 B2 JP 2893988B2 JP 7235891 A JP7235891 A JP 7235891A JP 7235891 A JP7235891 A JP 7235891A JP 2893988 B2 JP2893988 B2 JP 2893988B2
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恒三 藤本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動供給装置に関するも
ので、詳しくは、医薬品のような粉粒材料等を供給する
のに好適な振動供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】図11は従来のこの種の
振動供給装置を示すもので、トラフ50はフレーム51
にボルト40により固定されている。このトラフ50内
に例えば医薬品等を収容して振動により切出して該医薬
品を計量機に供給するのであるが、計量するものが他の
医薬品に替えられる場合ボルト40を弛めてそのトラフ
50をフレーム51から取り外し、洗浄された別のトラ
フに他の医薬品を収容して該トラフがフレーム51に設
置される。そして、取り外されたトラフ50は、空にな
っていると水等により洗浄される。
【0003】このように、従来のこの種の振動供給装置
では、計量を終えた医薬品が他の医薬品に混在するのを
防止する為、トラフ50を洗浄する必要があり、従って
トラフ50を振動駆動部から取り外さなければならず、
トラフの取り付け、取り外しに手間のかかるものとなっ
ていた。なお、別のトラフに取り替えずにフレーム51
に取り付けられた状態で水等により洗浄する場合には、
鉄心52やコイル53が錆びたり、損傷したりする問題
がある。
【0004】また、図12は従来の混合装置を示すもの
であるが、容器100の上壁部には電動機101が載置
されており、その駆動軸103は容器100内に挿通さ
れており、その下端部に取り付けられた撹拌羽根102
により、容器内部に供給された各種材料を混合するよう
になっているのであるが、その上壁部には混合すべき材
料の数に応じた供給口104、105、106が設けら
れており、これらには気密な状態で材料輸送パイプ10
7、108、109が取り付けられている。これらパイ
プ107、108、109は、それぞれの材料貯蔵用ホ
ッパに接続されるのであるが、これから公知の空気輸送
により、このパイプ107、108、109内を圧送さ
れるようになっており、供給口104、105、106
を通って容器100内に供給されるようになっている。
空気輸送装置は公知であるので、その詳細な説明は省略
するが、各々供給量に応じた流量調節がなされた上でこ
れらパイプ107、108、109を通って混合すべき
各種粉粒材料が容器100内に供給されるようになって
いる。
【0005】各材料が所定量供給された後、モータ10
1の駆動によりこれら材料は撹拌されるのであるが、工
場内における各パイプ107、108、109の配設は
非常に面倒であり、また空気輸送が行なわれるのである
が、その各パイプ107、108、109内に材料によ
ってはその内壁面に付着して所定量の材料を容器100
内に供給されないことが多い。また、これら各パイプ1
07、108、109を他の材料を貯蔵するホッパに接
続して、これから異種の材料を空気輸送する場合には、
当然のことながら、コンタミネーションの問題が生じ、
この問題を解決するためには新しい輸送パイプに取り替
えるか、あるいは、これらパイプの内部を水洗しなけれ
ばならない。このためには、各パイプ107、108、
109の容器100に設けられた供給口104、10
5、106への気密を要する取付構造を外し、また、材
料貯蔵側の接続部においてもこのような操作が必要であ
り、この操作は煩雑であるばかりでなく、この間、この
混合装置の操作を停止しなければならない。勿論、この
供給口104、105、106における付着した粉粒体
の除去も行なわなければならず、パイプ107、10
8、109との取付構造によっては凹凸が多く、(例え
ばねじ孔)その粉粒体の除去が面倒である。
【0006】また、図13は他従来例の混合装置を示す
ものであるが、工場内で台車110により容器111を
載置させて、各ホッパの材料供給口まであるプログラム
に従って移送するようにし、各貯蔵ホッパから導出して
いるパイプをこの容器111の上壁部に形成されたカッ
プリング114に逐一結合操作をなした後、該貯蔵ホッ
パから材料を計量してこの容器111内に供給するよう
にしている。この台車110はプログラムに従って工場
内をアドレスされた順序で各ホッパの近傍に移動し、各
材料をカップリング114に逐一パイプを結合させた
後、材料を容器111内に供給し、全ての混合すべき材
料が供給された後、モータ112の駆動により容器11
1内の撹拌羽根113を駆動させることにより、これで
材料を撹拌するようにしたものが知られている。
【0007】然るに、図13の従来例においても、カッ
プリング114においては各種材料がここを通って容器
111内に供給されるのであるが、混合すべき材料の種
類に応じたカップリング操作が必要であり、また、この
カップリング114においては各種材料が付着している
ので、また異なる種類の材料を混合すべき場合には、当
然のことながら、このカップリング114の付着粉体の
除去を行なわなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上記問題に
鑑みてなされ、医薬品のように、種類が変わるとその都
度、使用していた容器の洗浄を必要とする振動供給装置
であっても容器の脱着が容易で、かつ自動化が図れる振
動供給装置を提供することを目的としている。
【0009】また、本発明は、図12及び図13の従来
技術の問題にも鑑みてなされ、最近注目を浴びてきたF
MS(Flexible Manufacturing
System)を採用する工場が増大してきたが、こ
れに簡単に対処し得る振動供給装置を提供することをも
目的とする。
【0010】上記目的は振動駆動源と、逆にした側面形
状がほぼへの字形状で上方が開口し、材料貯蔵槽部T 1
と、該材料貯蔵槽部T 1 より長い材料排出槽部T 2 とか
ら成る容器Tと、該容器を前記振動駆動源に移送するた
めの容器移送手段と、前記容器の姿勢を変更させる姿勢
変更手段と、前記容器を前記振動駆動源に固定させるた
めのロック機構とから成り、前記材料排出槽部T 2 を立
て、前記材料貯蔵槽部T 1 を水平にした第1の姿勢をと
る前記容器Tの前記材料貯蔵槽部T 1 内に供給すべき粉
粒状材料を収容させて、前記容器移送手段により前記振
動駆動源へと移送し、前記姿勢変更手段により前記容器
の姿勢を前記材料貯蔵槽部T 1 を斜めにし、前記材料排
出槽部をT 2 を水平にする第2の姿勢に変更させ、次い
で前記ロック機構により該容器を前記振動駆動源に対し
固定し、該振動駆動源の加振力により前記容器を振動さ
せて粉粒状材料を排出するようにしたことを特徴とする
振動供給装置によって達成される。
【0011】
【作用】上記構成によれば、容器移送手段により振動駆
動源に移送された容器は、姿勢変更手段により第2の姿
勢に変更される。第2の姿勢となった容器はロック機構
により振動駆動源に固定され、該振動駆動源の加振力で
振動されて容器内の粉粒状材料が排出される。こうした
一連の手段の開始及び停止は、シーケンス制御により容
易に行なうことができ、自動化が達成される。
【0012】また、FMSを採用する工場においては、
例えば、各種混合材料の自動混合化においては、各種の
材料を共通の混合装置にまで搬送しなければならない
が、このようなシステムの構成を容易に行なうことがで
きる。
【0013】
【実施例】以下、実施例について図面を参照しながら説
明する。
【0014】図9及び図10は、本発明の振動供給装置
により粉粒状材料、例えば医薬品等が収容される容器T
を示したものである。容器Tは、材料貯蔵槽部T1 と材
料排出槽部T2 とからなり、いずれの槽部、T1 、T2
も上方が開口して形成されている。材料貯蔵槽部T1
材料排出槽部T2 とは、図10に示したように、開口7
6から粉粒状材料Sを容器Tから送出する際に、材料S
が緩やかに排出槽部T2 側に移されるように、該排出槽
部T2 が貯蔵槽部T1 に比べて長く、全体としてじょう
ろ状に傾斜した状態に一体形成されている。すなわち逆
にした側面形状がほぼへの字形状で上方が開口してい
る。貯蔵槽部T1 と排出槽部T2 の底面には、底板7
2、73が張り出して配設され、底板73は図6に明示
したように2つのリブ74、75により支持されてい
る。
【0015】このような容器T内に粉粒状材料、例えば
医薬品Sを収容して振動により供給する振動供給装置
は、図1及び図2において全体として1で示されてい
る。
【0016】振動供給装置1は、上面に振動駆動部2を
備えた振動駆動部本体3と、容器Tを振動駆動部2に搬
入するためのトラフ容器搬入機構4を備えたアタッチメ
ント33とからなり、振動駆動部本体3及びアタッチメ
ント33は、基台8に支持されている。振動駆動部本体
3では、振動駆動部2を保持する天板32の底部に板ば
ね取付ブロック12が固定され、該取付ブロック12に
は、可動コア16が垂下して固定されている。可動コア
16は、コイル17を巻装した電磁石18と間隙gをも
って配置され、該電磁石18は補助ベースブロック10
に固定されている。天板32には更に板ばね取付ブロッ
ク11が固定され、またベースブロック7には補助ベー
スブロック13が固定されている。これら板ばね取付ブ
ロック11と補助ベースブロック13とは、傾斜板ばね
15により結合され、また板ばね取付ブロック12と補
助ベースブロック10とは、傾斜板ばね14により結合
されている。これにより、天板32は、前後一対の傾斜
板ばね14、15によりベースブロック7に結合されて
いる。ベースブロック7は防振ばね9を介して基台8に
支持されている。
【0017】振動駆動源としての振動駆動部本体3は以
上のように構成されるが、全体は、ケーシング19によ
り覆われている。
【0018】以下に、該振動駆動部本体3の上面に形成
され、容器Tに振動力を付与する振動駆動部2について
説明する。
【0019】振動駆動部2には図2及び図6に示したよ
うに、上部が開口し中央に補強板54を備えた箱体55
が配設され、該箱体55には、断面L字形状のシリンダ
保持台34が一体に形成されている。シリンダ保持台3
4には、図1に示したようにエアシリンダ60が支持さ
れている。エアシリンダ60は、図示しない制御器に接
続され、該制御器からの指令信号により、ピストン69
を伸縮する。このようなエアシリンダ60が支持された
箱体55は、適宜な手段により振動駆動部本体3の天板
32に固定されている。また、箱体55の側板56、5
7には軸受58a、58b、59a、59bがそれぞれ
突設され、更に軸受58aと軸受58bとの間、軸受5
9a、59bとの間にはそれぞれガイド片70a、70
bが形成され、ガイド片70a、70bの上方端70
c、70dは上方に向って箱体外方に傾斜している。一
方、箱体55の側板56、57を連結する一方の側板6
1には、図1に示したように所定長さのガイド板61a
が突出して形成され、ガイド板61aの上方端も同様に
上方に向って箱体外方に傾斜している。
【0020】箱体55の軸受58a、58b、59a、
59bには、各々回動軸37、38が嵌挿支持され、こ
れら回動軸37、38の軸端部には、揺動レバー67、
68が、回動軸首65a、65bにより回動軸37、3
8に回動自在に支持されている。揺動レバー67、68
の一端部63a、63bにはローラ64a、64bが回
動自在に支持されている。これらローラ64a、64b
は、図3に示したように、上下動可能のローラ駆動部材
62の両側に形成された一対の凹所62a、62b内に
摺動可能に収容され、また、凹所62a、62bからの
脱落が図示しない手段により防止されている。ローラ駆
動部材62は、エアシリンダ60のピストン69の伸縮
により上下動され、ローラ駆動部材62が上方位置にあ
る時、ローラ64a、64bは、凹所62a、62bの
内方側に位置し、ローラ駆動部材62が下方位置にある
とき、ローラ64a、64bは凹所62a、62bの開
口側に位置する。
【0021】また、回動軸37、38には、それぞれ所
定の間隔をおいて略L字形状のロックレバー87、88
が2つ宛一体的に嵌着されている。これらのロックレバ
ー87、88は、回動軸37、38の回動により図6及
び図7に示したように、2位置をとり、フック部87
a、88aが図6に示した上方位置から図7に示した水
平位置に回動すると、該フック部87a、88aは容器
Tの底板73を係止し、これにより、容器Tを図7及び
図10に示した第2の姿勢に保持することができる。ま
た、図6に示したように、フック部87a、88aが上
方位置にある時、ロックレバー87、88は容器Tに対
し何ら作用していない。
【0022】このような容器Tのロック機構Rを備えた
振動駆動部2は以上のように形成されるが、次に、アタ
ッチメント33に形成されたトラフ容器搬入機構4につ
いて説明する。
【0023】容器移送手段としてのトラフ容器搬入機構
4では、矩形のケーシング20に、駆動軸22及び従動
軸29がベアリングハウジング21a、21b、36
a、36bを介して回動自在に支持され、駆動軸22
は、モータ23の出力軸23aに、カップリング24を
介して接続されている。駆動軸22及び従動軸29に
は、3個のプーリ25、25、25、26、26、26
が等間隔で配設され、これらのプーリ25、26には、
ベルト27、27、27が差し渡されている。また、駆
動軸22と従動軸29との間には、補強部材30が配設
され、該補強部材30に支持されたベルトガイド31、
31、31により、ベルト27、27、27の中間部位
が保持されている。
【0024】ケーシング20の振動駆動部2側の端部に
は、従動軸29より若干上方位置に、トラフ容器傾倒駆
動軸45がベアリングハウジング28a、28bを介し
てケーシング20に回動自在に支持されている。ベアリ
ングハウジング28a、28bはケーシング20の上方
に延び、縦翼部28c、28dと、該縦翼部28c、2
8dから水平方向に形成された横翼部28e、28fと
により容器Tのガイド39、71を形成している。
【0025】トラフ容器傾倒駆動軸45には、第1の板
体47c、47dと第2の板体47e、47fとから略
くの字状に一体的に形成された一対のトラフ容器傾倒部
材47a、47bが一体に取り付けられており、第2の
板体47e、47fのいずれか一方にはリミットスイッ
チが取り付けられている。
【0026】このトラフ容器傾倒部材47a、47b
は、各々ベルト27とベルト27との間に配置されてト
ラフ容器傾倒駆動軸45の回動と共に所定角度回動する
が、通常は、図2に示したように第1の板体47c、4
7dが、ベルト27と平行に位置し、第2の板体47
e、47fが、斜め上方に向いた第1の位置にある。こ
の第1の位置では、ベルト27による容器Tの移送に支
障がないように、第1の板体47c、47dは、予めベ
ルト27より下方に配置される。また、トラフ容器傾倒
駆動軸45と共にトラフ容器傾倒部材47a、47bが
所定角度回動すると、第2の板体47e、47fは、箱
体55の側板77に係止されて回動が停止し、トラフ容
器傾倒部材47a、47bの第2の位置となる。従っ
て、トラフ容器傾倒部材47a、47b上に容器Tを載
置した状態で、該トラフ容器傾倒部材47a、47b
が、第1の位置から第2の位置に変更されると、容器T
も図9に示した第1の姿勢から図10に示した第2の姿
勢に変更される。
【0027】このようにしてトラフ容器傾倒部材47
a、47bとトラフ容器傾倒駆動軸45とにより容器T
の姿勢変更手段Qが構成される。
【0028】なお、容器Tが第1の姿勢から第2の姿勢
に変更される際、容器Tはベアリングハウジング28
a、28bから延出したガイド39、71及びガイド片
70a、70bによりガイドされるので、側方向に位置
ずれを起こすことはない。
【0029】トラフ容器傾倒駆動軸45の一方の軸端部
にはシリンダ装置80が介在されている。シリンダ装置
80は、本体81がアタッチメント33の支柱82に回
動自在に支持され、駆動ロッド41の先端部には駆動レ
バー42が取り付けられている。駆動レバー42には、
補助レバー44の一端がピン43により回転自在に取り
付けられ、該補助レバー44の他端は、トラフ容器傾倒
駆動軸45に一体的に固定されている。
【0030】一方、トラフ容器傾倒駆動軸45の他方端
部には、図2に示したようにカム48が配設され、該カ
ム48は、駆動軸45が回動することにより、ケーシン
グ20に配設されたスイッチ49を入切操作する。スイ
ッチ49及びシリンダ装置80は、図示しない制御器に
接続され、該スイッチ49がカム48により投入される
と、シリンダ装置80の作動が停止し、エアシリンダ6
0が作動する。
【0031】トラフ容器搬入機構4は以上のように構成
されるが、図8に示したように、振動供給装置1の上流
側には第1のベルトコンベヤ装置83がトラフ容器搬入
機構4に整列して配置され、コンベヤ装置83と並ぶ位
置に第2コンベヤ装置84が配置されている。コンベヤ
装置83及び84は、図示しない制御器に接続され、該
制御器により、いずれか一方のコンベヤ装置83、84
が振動供給装置1のトラフ容器搬入機構4に整列され
る。すなわちM方向に所定ストローク往復動される。そ
して、これらのコンベヤ装置83、84の駆動軸85、
86は選択的に正逆転駆動される。すなわち、コンベヤ
装置83、84による移送方向が選択される。
【0032】本発明の実施例による振動供給装置1は以
上のように構成されるが、次にこの作用について説明す
る。
【0033】今、容器T内には粉粒状材料として医薬品
Sが収容されている。振動駆動部2では、トラフ容器傾
倒部材47a、47bが第1の姿勢にあり、第1の板体
47c、47dが略水平位置となっている。また、モー
タ23は稼動しており、ロックレバー87、88は図3
において、破線の位置にある。すなわち、ロック機構R
は無効となっている。
【0034】このような状態で、容器Tは一方のコンベ
ヤ装置83上に載置されて、駆動軸85の正回転駆動に
より振動供給装置1のトラフ容器搬入機構4に移送され
てくる。トラフ容器搬入機構4に搬送されてきた容器T
は、速やかにベルト27、27、27上に移送される。
ベルト27、27、27により、容器Tが所定距離移送
されると、容器Tの材料排出槽部T2 に設置された底板
73がトラフ容器傾倒部材47の第2の板体47e、4
7fに当接する。これにより、第2の板体47e、47
fのいずれかに設置された、図示しないリミットスイッ
チが作動する。リミットスイッチが作動すると、この信
号に基いてコンベヤ装置83の駆動が停止し、同時にモ
ータ23の駆動も停止する。また、リミットスイッチが
作動すると、制御器からの指令によりシリンダ装置80
が作動する。シリンダ装置80が作動すると、駆動ロッ
ド41が伸び、駆動レバー42を介して補助レバー44
を図1において時計方向に回動させる。補助レバー44
が同方向に回動すると、トラフ容器傾倒駆動軸45はこ
れと一体的に回動する。トラフ容器傾倒駆動軸45の回
動によりトラフ容器傾倒部材47a、47b及びこれら
部材47a、47bに保持された容器Tも一体的に回動
する。トラフ容器傾倒部材47a、47bが所定角度回
動すると、第2の板体47e、47fが箱体55の側板
77に当接し、同時に軸部先端のカム48がスイッチ4
9を投入する。この時、容器Tは図10に示す第2の姿
勢となる。こうして、スイッチ49が投入されると、制
御器からの指令によりシリンダ装置80の作動が停止
し、同時にエアシリンダ60が作動する。エアシリンダ
60が作動すると、ピストン69が図3において下動
し、ローラ駆動部材62を、破線位置から実線位置に移
動させる。ローラ駆動部材62が下方に移動すると、揺
動レバー67、68は回動し、ローラ64a、64bを
凹所62a、62bの開口側に位置させ、かつ回動軸3
7、38を回動させる。回動軸37、38が所定角度回
動すると、ロックレバー87、88も共に回動し、図7
に示したようにフック部87a、87bが容器Tの底板
73と係合する。これにより、容器Tは、第2の姿勢に
ロックされる。
【0035】容器Tが第2の姿勢にロックされて振動駆
動部2が駆動開始され、これから振動力を受けると、容
器T内で搬送されこの開口76から医薬品S等の粉粒状
材料が徐々に下方に落下する。従って、開口76の下方
に秤衡等を配置することにより、所定量の粉粒状材料を
計量することができる。
【0036】容器T内に収容された医薬品を所定量計量
し、他の医薬品に代えて新たに計量したい場合には、ト
ラフ容器搬入機構4に今、対向していない他のコンベヤ
装置84上に、新たな医薬品を収容した容器を第1の姿
勢でセットしておく。そして、制御器からの指令によ
り、まず、エアシリンダ60を再動作させ、ピストン6
9を上動させることにより揺動レバー67、68を回動
軸65a、65bを中心に回動させる。これによりロー
ラ駆動部材62を上動させ、同時に回動軸37、38を
回動させる。ピストン69が所定長伸びると、回動軸3
7、38の所定角度の回動によりロック機構Rが解除さ
れ、容器Tは自由状態に解放される。エアシリンダ60
の作動が終了すると、制御器を介してシリンダ装置80
に出力され、該シリンダ装置80の駆動ロッド41が本
体81側に縮む。駆動ロッド41が本体81内への没入
を開始すると、トラフ容器傾倒駆動軸45は、図4にお
いて反時計方向に回動し、駆動ロッド41が移動を停止
すると、図4で実線で示すように、第1の板体47c、
47dがケーシング20内に収容される。これにより、
容器Tは第1の姿勢に復帰する。また、上記シリンダ装
置80の作動の停止により、モータ23は逆転駆動さ
れ、ベルト搬送面は従動軸29側から駆動軸22側へと
移送方向がかわる。よって、容器Tは、トラフ容器傾倒
部材46、47から離反し、コンベヤ装置83側に移送
され、更に該コンベヤ装置83を逆転駆動することによ
り速やかに回収される。その後、コンベヤ装置83に代
えコンベヤ装置84をトラフ容器搬入機構4に整列さ
せ、上記と同様に、コンベヤ装置84を正転駆動させる
ことにより、新たな容器により他の医薬品を振動供給装
置1に供給することができる。
【0037】以上、本発明の一実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0038】
【0039】例えば、以上の実施例では、姿勢変更手段
Qは、シリンダ装置80と、トラフ容器傾倒部材47
a、47bと、トラフ容器傾倒駆動軸45とから構成し
たが、シリンダ装置80をトラフ容器傾倒部材47a、
47bの下方に設置し、駆動ロッド41により、直接ト
ラフ容器傾倒部材47a、47bを作動させても良い。
【0040】また、以上の実施例では、容器T内に供給
される材料は、医薬品Sを粉粒状材料としているが、例
えば、ダイオード等の小型の電子部品を容器T内に収容
して供給させることもできる。
【0041】また、以上の実施例では、振動駆動部とし
ては、いわゆる電磁石駆動部を説明したが、これに代え
て、他の駆動部、例えば振動電動機を2個用いてその同
期化運転により直線振動を発生する振動電動機式駆動部
を用いても良い。あるいはクランク駆動により直線振動
させるクランク駆動部が適用されても良い、
【0042】
【0043】
【0044】また、以上の実施例では、容器T、Wの材
質については特に限定しなかったが、勿論金属でなくて
も良く、プラスチックやガラスで形成されても良い。ガ
ラスで形成される場合には、振動駆動部にロックする時
に、例えば硬質のゴムシートで振動により破損しないよ
うにしておけば良い。
【0045】また、以上の実施例では、ロック機構とし
ては、一対のフック状の部材により両側から容器をロッ
クするようにしたが、このような機械的ロック機構でな
く電磁気的な手段、例えば容器が磁性体で成る場合、振
動駆動部まで搬送してきたときに吸着手段としての電磁
手段を励磁し、これにより電磁気的に吸着、固定するよ
うにしても良い。
【0046】また、以上の実施例では、振動駆動源に容
器を移送するのに振動駆動源に連設したコンベヤ装置に
より移送するようにしたが、この容器移送手段を単にロ
ボットのハンドあるいは真空吸着手段とし、これらハン
ドまたは吸着手段により固持または吸着され、粉粒体を
貯蔵する容器を直接、振動駆動源に上方から移送するよ
うにしても良い。そして、振動駆動部にロックする時
に、貯蔵する材料を排出する姿勢でロック機構によりロ
ックするようにすれば良い。
【0047】なお、以上の実施例では、一種類の材料、
例えば一種類の医薬品を次工程に所定量供給する場合を
説明したが、従来技術で述べたようにFMSに使用する
場合には、実施例のような構成を、例えば混合装置に各
種材料を供給するのに用い、種類の数だけ同様な装置を
共通の混合容器の上方に配設し、それぞれの配合比に応
じた供給量を上述のようにして供給しても良い。あるい
は、供給すべき混合容器の供給口から限られている場合
は、上記実施例の装置を一台用いてトラフ容器Tからあ
る種類の粉粒材料を所定量供給した後、上述のようにし
てこれを所定の場所に返送して次の種類の粉粒材料を含
むトラフ容器を同様にして同混合容器の上方に移送し
て、上記実施例のように同様なトラフ容器からこの粉粒
材料を混合容器に供給するようにして順次、混合すべき
材料の種類の数だけ、シーケンス制御で操作するように
しても良い。いずれにしても上記図12及び図13で示
した従来例のように混合すべき材料の数だけ空気輸送用
のパイプを工場内に配設するかあるいは混合容器を載せ
て所定のプログラムに沿って各貯蔵ホッパに移送して順
次、所定量の各種材料を受けるようにするのに比べて、
レイアウトが非常に簡単であり、また、他の種類の粉粒
状の材料が、各部に付着してこれを除去する操作は不要
であり、そのメンテナンスは従来に比べはるかに簡単で
ある。
【0048】なお、また以上の実施例では、例えば混合
容器に供給する場合には、所定量を供給しなければなら
ないが、この所定量を上記トラフ容器Tで、その全貯蔵
量として収容して空になるまで上記振動駆動部から混合
容器に供給するようにしてもよいし、あるいは上記実施
例の振動駆動部のトラフ容器からの排出口下に従来公知
の計量フィーダあるいは計量機、例えばグラビメトリッ
クフィーダを配設して所定の材料を計量して次工程の混
合器に供給するようにしても良い。なお、この計量器の
種類によっては、各種材料の計量を行なう場合に、付着
する恐れがあるならば、上述の上記実施例の装置で各種
材料を計量して供給する場合には、この各種材料の配合
比に応じた計量精度の計量機をその数だけ配設し、順次
上記実施例の上流側に設けられた複数の容器移送コンベ
ヤのような機構を使って切替えられるような計量システ
ムを用いるようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る振
動供給装置によれば、容器をその都度洗浄し、使用する
ような必要があっても、その必要がなく容器の搬入、搬
出の自動化が容易に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による振動供給装置の部分断
面側面図である。
【図2】同振動供給装置の平面図である。
【図3】同振動供給装置の他側面図である。
【図4】同振動供給装置の作用を説明する部分破断側面
図である。
【図5】図2における[5]−[5]線方向断面図であ
る。
【図6】図2における[6]−[6]線方向断面図であ
る。
【図7】図6においてロック機構が作用した状態を示す
動作態様図である。
【図8】同実施例で採用されたコンベヤ装置による連続
的な容器搬入、搬出の一例を示す部分平面図である。
【図9】同実施例による容器の1姿勢を示す斜視図であ
る。
【図10】同容器の他姿勢を示す斜視図である。
【図11】従来の振動供給装置を示す側断面図である。
【図12】本発明の一実施例による振動供給装置を接続
することのできる混合容器の部分破断側面図である。
【図13】同振動供給装置を接続することのできる混合
容器の他の例を示す部分破断側面図である。
【符号の説明】
1 振動供給装置 3 振動駆動部本体 4 トラフ容器搬入機構 76 開口 Q 姿勢変更手段 R ロック機構 S 粉粒状材料 T 容器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動駆動源と、逆にした側面形状がほぼ
    への字形状で上方が開口し、材料貯蔵槽部T 1 と、該材
    料貯蔵槽部T 1 より長い材料排出槽部T 2 とから成る容
    器Tと、該容器を前記振動駆動源に移送するための容器
    移送手段と、前記容器の姿勢を変更させる姿勢変更手段
    と、前記容器を前記振動駆動源に固定させるためのロッ
    ク機構とから成り、前記材料排出槽部T 2 を立て、前記
    材料貯蔵槽部T 1 を水平にした第1の姿勢をとる前記容
    Tの前記材料貯蔵槽部T 1 内に供給すべき粉粒状材料
    を収容させて、前記容器移送手段により前記振動駆動源
    へと移送し、前記姿勢変更手段により前記容器の姿勢を
    前記材料貯蔵槽部T 1 を斜めにし、前記材料排出槽部を
    2 を水平にする第2の姿勢に変更させ、次いで前記ロ
    ック機構により該容器を前記振動駆動源に対し固定し、
    該振動駆動源の加振力により前記容器を振動させて粉粒
    状材料を排出するようにしたことを特徴とする振動供給
    装置。
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