JP2893257B1 - 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置 - Google Patents

板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置

Info

Publication number
JP2893257B1
JP2893257B1 JP10001307A JP130798A JP2893257B1 JP 2893257 B1 JP2893257 B1 JP 2893257B1 JP 10001307 A JP10001307 A JP 10001307A JP 130798 A JP130798 A JP 130798A JP 2893257 B1 JP2893257 B1 JP 2893257B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
plate
noodle mass
permeable member
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10001307A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11196796A (ja
Inventor
小林  芳樹
孝司 坂井
重樹 梨田
健吉 森下
比呂士 森安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Food Products Co Ltd
Original Assignee
Nissin Food Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Food Products Co Ltd filed Critical Nissin Food Products Co Ltd
Priority to JP10001307A priority Critical patent/JP2893257B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2893257B1 publication Critical patent/JP2893257B1/ja
Publication of JPH11196796A publication Critical patent/JPH11196796A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Noodles (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 加熱乾燥させた板状麺塊を迅速且つ均一に冷
却することができ、しかも冷却装置をよりコンパクトに
構成する。 【解決手段】 加熱乾燥処理された板状麺塊を該表面の
うち面積が小さい面を下にして立設させた後、面積の小
さい面側から送風により冷却する工程と、面積の小さい
面に対向する面側から送風により冷却する工程とを備え
た板状麺塊の冷却方法を構成した。また、加熱乾燥処理
された板状麺塊の面積が小さい面を下にして立設させる
複数の支持プレート14を無端状にほぼ一定間隔に連結
して回転させ、面積が小さい面に接して空気を噴出させ
る孔18を備えた第1の通気性部材20と、対向する面
側に空気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材24
と、第1及び第2の通気性部材20,24に空気を送風
する送風手段26とを備え、第1の通気性部材20と第
2の通気性部材24とが相対向しない部位に配設されて
いる冷却装置10を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状麺塊の冷却方法
及び該冷却装置に関し、より詳しくは即席麺などの製造
工程において、フライ乾燥あるいは熱風乾燥又はマイク
ロウェーブ乾燥等の手段によって加熱乾燥させた板状麺
塊を迅速に冷却して後工程へ供給する板状麺塊の冷却方
法と冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】袋入りのラーメンや焼きそば、あるいは
カップヌードルなどの即席麺の製造工程において、α化
された麺はフライなどの加熱処理が施されて乾燥させら
れ、その後、油切りと冷却が施された後、袋又は容器に
入れられる。この袋又は容器は樹脂製であるため、加熱
乾燥処理されて高温になっている板状麺塊を冷却しなけ
れば袋又は容器に入れることができない。このため、従
来より板状麺塊を冷却していたが、今日、即席麺の消費
量及び生産量は膨大であり、生産性がコストダウンの大
きな要因となっており、加熱乾燥処理後の板状麺塊の冷
却を迅速に行うことは大きな課題となっている。
【0003】この観点から、板状麺塊の冷却方法あるい
は冷却装置が種々提案され、また実施されているが、こ
れらはいずれも面積の広い面を下にして並べ、空気を噴
出させて冷却させるものである。そして、さらに冷却効
果を向上させるために、たとえば特開昭63−2337
57号や特開平4−30763号などは、麺塊に集中的
に空気が送られて、その内部から冷却させられるように
構成した技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の板状麺塊
の冷却方法及び装置は、いずれも加熱乾燥処理された板
状麺塊をコンベア上に並べて、それらの板状麺塊に空気
を噴出させて冷却しているため、冷却効率は優れている
が、ほぼ常温程度にまで冷却させるのに、一定の送風量
が必要である。今日、即席麺の生産量は年間億単位であ
り、日々の生産量は膨大である。このため、限られた工
場内の床面積において、生産量を確保するために冷却装
置の床面積を広くすることは困難である。また、板状麺
塊の送り速度を遅くすることは生産効率を低下させるこ
とになる。さらに、加熱された板状麺塊を冷却するため
に、板状麺塊に吹き付ける風速を速くするのには限界が
ある。
【0005】そこで、本発明者は板状麺塊を水平面の方
向に供給しつつ、その板状麺塊に空気を吹き付けて冷却
する従来の冷却方法と冷却装置では、一定の床面積の中
で生産性を向上させることはできないことに気が付き、
鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る板状麺塊の
冷却方法の要旨とするところは、加熱乾燥処理された板
状麺塊を該表面のうち面積が小さい面を下にして立設さ
せた後、該面積の小さい面側から送風により冷却する工
程と、該面積の小さい面に対向する面側から送風により
冷却する工程とを備えることにある。この構成により、
単位面積当たり並べることのできる板状麺塊を数倍に増
加させることができ、生産性が飛躍的に増加することに
なる。また、板状麺塊を立設させることにより生ずる温
度勾配(冷却ムラ)を、双方向から冷却することにより
ほぼ均一にすることができる。
【0007】更に、かかる板状麺塊の冷却方法におい
て、前記立設させた板状麺塊を反転させる工程を含むこ
とにある。板状麺塊を反転させることにより、冷却効率
を大幅に向上させることができる。
【0008】また、本発明に係る板状麺塊の冷却方法の
他の要旨とするところは、加熱乾燥処理された板状麺塊
を該1側面から送風により冷却する工程と、前記板状麺
塊を反転させる工程と、前記1側面に対向する面側から
送風により冷却する工程とを含むことにある。
【0009】次に、本発明に係る板状麺塊の冷却装置の
要旨とするところは、加熱乾燥処理された板状麺塊を該
表面のうち面積が小さい面を下にして立設させる複数の
支持プレートと、該複数の支持プレートをほぼ一定間隔
に無端状に連結して回転させる回転手段と、前記支持プ
レートの間に立設された板状麺塊の面積が小さい面に接
して空気を噴出させる孔を備えた第1の通気性部材と、
前記立設された板状麺塊の面積が小さい面に対向する面
側に空気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材と、
前記第1及び第2の通気性部材に空気を送風する送風手
段とを備え、前記回転手段に連結された支持プレートを
挟んで第1の通気性部材と第2の通気性部材とが相対向
しない部位に配設されていることにある。
【0010】更に、本発明に係る板状麺塊の冷却装置の
他の要旨とするところは、加熱乾燥処理された板状麺塊
を支持する複数の支持プレートと、該複数の支持プレー
トをほぼ一定間隔に無端状に連結して回転させる回転手
段と、前記支持プレートの間に立設された板状麺塊との
接触面に空気を噴出させる孔を備えるとともに少なくと
も一部が斜面を成す第1の通気性部材と、前記立設され
た板状麺塊の接触面に対向する面側に空気を噴出させる
孔を備えた第2の通気性部材と、前記第1及び第2の通
気性部材に空気を送風する送風手段とを備え、前記回転
手段に連結された支持プレートを挟んで第1の通気性部
材と第2の通気性部材とが相対向しない部位に配設され
ていることにある。冷却装置における板状麺塊の送り方
向を斜め方向とし、立体的に構成することにより、装置
の設置床面積を大幅に減少させることが可能となる。
【0011】また、かかる板状麺塊の冷却装置におい
て、前記第1の通気性部材に接する板状麺塊を反転させ
る反転手段を備えることにある。
【0012】更に、本発明に係る板状麺塊の冷却装置の
他の要旨とするところは、加熱乾燥処理された板状麺塊
を該表面のうち面積が小さい面を下にして立設させる複
数の支持プレートと、該複数の支持プレートをほぼ一定
間隔に無端状に連結して回転させる回転手段と、前記支
持プレートの間に立設された板状麺塊の面積が小さい面
に接して空気を噴出させる孔を備えるとともに少なくと
も一部が斜面を成す第1の通気性部材と、前記第1の通
気性部材に接する板状麺塊を反転させる反転手段と、前
記立設された板状麺塊の面積が小さい面に対向する面側
に接して空気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材
と、前記第1及び第2の通気性部材に空気を送風する送
風手段とを備え、前記回転手段に連結された支持プレー
トを挟んで第1の通気性部材と第2の通気性部材とが相
対向しない部位に配設されていることにある。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る板状麺塊の冷
却方法及びその冷却装置の実施の形態を図面に基づいて
詳しく説明する。
【0014】図1に示すように、板状麺塊の冷却装置1
0は、図示しない茹で又は蒸しによってα化した麺塊を
油で揚げて乾燥させるか、熱風乾燥やマイクロウェーブ
乾燥によって乾燥させて板状麺塊とする工程と、乾燥さ
せられた板状麺塊12を袋あるいは容器などに具材や調
味料などとともに収納する工程との間に配設されてい
る。この冷却装置10は、フライ装置によって加熱乾燥
処理された板状麺塊12をその表面のうち面積が小さい
面を下にして立設させる複数の支持プレート14と、そ
の複数の支持プレート14を無端状にほぼ一定間隔に連
結して回転させる回転手段16(図2参照)と、支持プ
レート14の間に立設された板状麺塊12の面積が小さ
い面に接して空気を噴出させる孔18を備えた第1の通
気性部材20(図2及び図3参照)と、この第1の通気
性部材20に接する板状麺塊12を反転させる反転手段
22(図6参照)と、反転させられた板状麺塊12の上
記面積の小さい面に対向する面側に空気を噴出させる孔
18を備えた第2の通気性部材24(図6参照)と、こ
れら第1及び第2の通気性部材20,24に空気を送風
する送風手段(26)とを備え、回転手段16に連結さ
れた支持プレート14を挟んで第1の通気性部材20と
第2の通気性部材24とが相対向しない部位に配設され
て構成されている。そして、さらに、これらの上部はカ
バー28によって覆われ、また、これらの下部には受皿
30が配設されている。
【0015】支持プレート14は図2及び図3に示すよ
うに、ステンレススチールなどから成る帯板状部材によ
って形成されていて、この支持プレート14の両端には
チェーン32が取り付けられている。支持プレート14
は、支持プレート14と支持プレート14との間に板状
麺塊12を挿着し得る間隔に配設されていて、無端のチ
ェーン32の全周にわたって一定間隔に固定されてい
る。この支持プレート14は複数の板状麺塊12を並べ
て押して搬送させるものであるため、チェーン32に固
定された両端部を支点として湾曲させられるように力が
作用する。したがって、同図2及び図3に示すように、
支持プレート14は平板状であってもよいが、図4に示
すように、若干「く」の字に曲げて強度を高めるのが好
ましい。また、あるいは図5に示すように、支持プレー
ト14をわずかに湾曲させて成形し、強度を高めるのも
好ましい。いずれの例も支持プレート14を薄い素材で
形成することができる。
【0016】支持プレート14の両端に取り付けられた
チェーン32は(図2参照)、図1に示すスプロケット
34に係合され、図示を省略した駆動装置によって回転
させられるように構成されていて、これらによって回転
手段16を構成している。なお、チェーン32に代え
て、他の連結部材を用いることも可能であり、特に限定
されない。
【0017】チェーン32に固定された支持プレート1
4は、図3に示すように、第1の通気性部材20の表面
に対して若干浮き上がった位置に配設されていて、支持
プレート14と支持プレート14との間に挿着された板
状麺塊12が第1の通気性部材20の表面に接触するよ
うに構成されている。この第1の通気性部材20は不動
であり、板状麺塊12は支持プレート14によって押さ
れ、第1の通気性部材20の上を滑って移動させられ
る。
【0018】第1の通気性部材20には多数の孔18が
形成されていて、その孔18を通して冷却用の空気が噴
出させられる。孔18の形状は円形のほか、長円形、ス
リット形状などであってもよく、特に限定されないが、
孔18の開口率は適切に設定されるのが好ましい。すな
わち、孔18の開口率が大きいと、送風機の出力が一定
の場合、孔18から噴出させられる風速が遅くなるた
め、却って冷却効率が低下する。このため、孔18から
噴出させられる風速を維持するには、送風機の出力を大
きくする必要があるが、設備コスト及び運転コストが高
くなる。一方、孔18の開口率が小さいと、充分な風量
が得られないため、板状麺塊12の大半を冷却させるこ
とができない。実験の結果、孔18の開口率としては約
15〜30%とするのが好ましかった。
【0019】この第1の通気性部材20は斜面を成す部
材とほぼ水平面を成す部材とが円滑に連続させられて構
成されていて、さらに、孔18のない部材36がほぼ水
平面を成す第1の通気性部材20に対して鋭角をなして
配設され、また、他の箇所も孔18のない部材36によ
って覆われ、全体として密閉されたチャンバー38を構
成している。そして、チェーン32に連結された支持プ
レート14は、チャンバー38の周囲である第1の通気
性部材20及び部材36の周りを周回させられる。一
方、チャンバー38の側壁には、図示を省略する送風機
などの送風手段から送られてくる空気を導入するダクト
26が設けられていて、チャンバー38の中に導入され
た空気は第1の通気性部材20の孔18から噴出させら
れる。
【0020】ほぼ水平面を成す第1の通気性部材20と
それに続く孔18のない部材36は鋭角をなしていて、
チェーン32に連結された支持プレート14はその角部
に配設されたスプロケット34に沿って反転させられ
る。このとき、図6に示すように、角部において、支持
プレート14によって押されてきた板状麺塊12は二点
鎖線で示すように、先行する支持プレート14の側に倒
れ込む。この角部には円弧状のガイド板40が配設され
ていて、板状麺塊12がさらに反転させられると支持プ
レート14の表面を滑って、板状麺塊12の上端面がガ
イド板40に当接し、板状麺塊12は反転する。このよ
うに、反転手段22が構成されている。
【0021】ガイド板40に続いて第2の通気性部材2
4が配設されていて、ガイド板40に当接して反転させ
られた板状麺塊12は自重によってガイド板40及び第
2の通気性部材24の上を滑り落ちていく。このとき、
板状麺塊12は支持プレート14により滑り落ちるのが
制御されることになる。第2の通気性部材24の板状麺
塊12が当接させられる面の反対側は、チャンバー42
が構成されていて、チャンバー42には上述の送風手段
からのダクト26が接続されている。したがって、第2
の通気性部材24に設けられた孔18から、ダクト26
によって導かれてきた空気が噴出させられることにな
る。この第2の通気性部材24に設けられた孔18の開
口率あるいは形状についても上述と同様であり、特に開
口率が適切な値になるように孔18が開けられる。な
お、チャンバー38とチャンバー42へ空気を供給する
ダクト26にはダンパー27が配設されていて、チャン
バー38,42へ供給する空気の量を調整し得るように
構成されている。
【0022】第2の通気性部材24は所定の距離だけ形
成されていて、その終端の近傍部にはシュート44が配
設されている。第2の通気性部材24は、第1の通気性
部材20によって片側から冷却された板状麺塊12を反
対側から冷却して、最高温度を所定の温度以下に下げる
ことができればよい。したがって、第2の通気性部材2
4の距離は第1の通気性部材20の距離と同じである必
要はなく、たとえば第2の通気性部材24の距離は第1
の通気性部材20の距離の約1/2〜1/4が好まし
く、特に約1/3程度が好ましい。なお、第2の通気性
部材24の距離を第1の通気性部材20より長くするこ
とも可能である。
【0023】第2の通気性部材24の上を滑ってきた板
状麺塊12は、所定の温度以下に冷却されていて、第2
の通気性部材24が途切れた所で支持プレート14に沿
って滑り落ち、さらにシュート44に沿って滑り落ち
る。その後、コンベア45に載せられて、次の包装工程
へ搬送される。
【0024】一方、この冷却装置10には、図1に示す
ように、フライ処理によって乾燥させられた板状麺塊1
2が導入コンベア46によって順次供給されてきて、そ
の板状麺塊12はシュート48を介して複数の支持プレ
ート14の間に挿着される。支持プレート14は駆動装
置により間歇に又は連続して動かされていて、支持プレ
ート14と支持プレート14との間に板状麺塊12を挿
着させるため、シュート48の終端部に開閉装置を設
け、この開閉装置により板状麺塊12をタイミングよく
供給するのが好ましい。なお、板状麺塊12を支持プレ
ート14と支持プレート14との間に確実且つ安定して
挿着させるために、支持プレート14を間歇的に駆動さ
せるのが好ましい。また、これら導入コンベア46及び
シュート48の上部にはファン50が設けられていて、
このファン50により板状麺塊12の冷却によって生じ
た熱風を強制的に排出するとともに、その一部を導入コ
ンベア46などの上に載っている板状麺塊12に送風
し、板状麺塊12がフライ麺の場合には、麺塊に付着し
ている余分な油を落とすように構成されている。
【0025】また、冷却装置10は、カバー28によっ
て覆われていて、板状麺塊12を冷却することに伴って
加熱された空気を効率的に外部へ排出し得るように構成
されている。さらに、冷却装置10の下部には受皿30
が配設されていて、板状麺塊12から滴下した油や、折
麺や麺くずを集めて排出することができ、清掃作業が容
易となる。
【0026】以上、本実施例に係る冷却装置の構成を説
明したが、かかる説明から明らかなように、第1の通気
性部材20の一部部材と孔のない部材36は斜面で形成
されている、すなわち冷却装置10が平面的でなく立体
的に構成されているため、設置面積を従来の冷却装置と
比較して約1/2から約1/5程度にすることができ
る。この冷却装置10は次のように作動させられる。
【0027】まず、茹で又は蒸しによってα化した麺塊
はフライ装置によって油で揚げられるか又は熱風乾燥や
マイクロウェーブ乾燥で、水分が飛ばされ乾燥され、板
状に成形される。この加熱乾燥処理された板状麺塊12
は導入コンベア46によって冷却装置10に供給されて
きて、シュート48に載せられる。そして、シュート4
8上の板状麺塊12は、間歇的あるいは連続的に動かさ
れている支持プレート14と支持プレート14との間に
タイミング良く送り出されて挿着される。支持プレート
14間に挿着された板状麺塊12は第1の通気性部材2
0に対して、面積の小さい面を下にして立設させられ
る。この方法によって並べられる板状麺塊12の個数
は、従来の板状麺塊12を横にして、すなわち面積の最
も広い面を下にして並べる方法と比較して、面積当たり
約2〜6倍程度となる。
【0028】第1の通気性部材20に対して立設された
板状麺塊12は、支持プレート14によって順次送ら
れ、その間に第1の通気性部材20に設けられた孔18
から噴出させられる空気によって冷却される。孔18か
ら噴出させられる空気は、一部が板状麺塊12の内部を
通り、板状麺塊12は表面からだけでなく内部からも冷
却されることになる。第1の通気性部材20によって冷
却された板状麺塊12は孔18に接する箇所の温度は低
く、反対側の孔18から最も離れた端部の温度は高いと
いう温度勾配を示すことになる。このとき、板状麺塊1
2の孔18に接する箇所の温度又は板状麺塊12のほぼ
中心部の温度が、少なくとも樹脂製の袋などに入れても
不都合を生じない温度程度であれば良く、過剰に冷却す
る必要はない。
【0029】片側から冷却された板状麺塊12は、反転
手段22によって反転させられ、さらに第2の通気性部
材24に搬送されてくる。第2の通気性部材24に接す
る板状麺塊12の端部は温度が最も高い箇所であり、そ
の孔18から噴出させられる空気により、温度の高い端
部から冷却されることになる。双方向からの冷却によ
り、板状麺塊12のほぼ中央部の温度が最も高くなるた
め、この箇所の温度が少なくとも樹脂製の袋などに入れ
ても不都合を生じない温度程度になったとき、板状麺塊
12は第2の通気性部材24から排出され、シュート4
4を介してコンベア45に載せられ、次工程へ供給され
る。本発明者らの測定によると、反転後の冷却時間はは
じめに冷却される面の冷却時間に対して1/2〜1/4
程度に設定するのが好ましい。
【0030】以上の説明から明らかなように、本実施例
に係る冷却装置10は従来の冷却装置と比較して設置面
積が1/2以下にすることができ、しかも、板状麺塊1
2を立設させているため、多数の板状麺塊12を並べて
冷却することができ、生産性が大幅に向上する。また、
冷却装置10の設置面積が1/2以下になることに伴
い、冷却装置10の下に配設される受皿30も従来のも
のと比較して1/2以下になり、清掃作業が大幅に緩和
される。
【0031】以上、本発明に係る冷却装置の1実施形態
を説明したが、本発明は上述の形態に限定されるもので
はない。なお、構成上、同一の箇所は図面に符号を付し
て説明を省略する。
【0032】たとえば図7に示すように、第2の通気性
部材24に対応する位置にあるチャンバー38の構成部
材52を、チャンバー38の内側へ後退させて形成する
のが好ましい。構成部材52を後退させて、板状麺塊1
2及び支持プレート14と構成部材52との間に空間5
4を大きく設けることにより、第2の通気性部材24の
孔18から噴出させられ空気が板状麺塊12を冷却した
後、空間54を通って抵抗なく排出され、冷却効率が向
上する。
【0033】また、冷却装置56に供給されてきた高温
の板状麺塊12はフライ麺の場合、余分に油を吸ってい
る場合がある。そこで、図8に示すように、第1の通気
性部材20の一部に吸引チャンバー58を設け、孔18
を通して吸引される空気によって、板状麺塊12に付着
している油を吸引除去するように構成することも可能で
ある。なお、吸引に伴う減圧効果によって、若干の冷却
効果も期待できる。
【0034】次に、上述の実施形態では、立設させた板
状麺塊を片側から冷却した後、反転させ、更に他の片側
から冷却するように構成していたが、反転させずに構成
することも可能である。たとえば図9に示すように、支
持プレート14と支持プレート14との間に挿着した板
状麺塊12を第1の通気性部材20の孔18から噴出さ
せられる空気で片側から冷却した後、チャンバー38か
ら空気が噴出させられない箇所で、板状麺塊12の上部
にチャンバー60を備えた第2の通気性部材62を配設
し、その第2の通気性部材62の孔18から空気を噴出
させて冷却するように構成するのである。この場合、第
2の通気性部材62が板状麺塊12と接触していないと
冷却効果が低下するので、できるだけ第2の通気性部材
62と板状麺塊12の隙間を少なくするのが好ましい。
また、本例において、チャンバー60から噴出させた空
気の流れを良くして冷却効率を向上させるために、空間
63を設け、チャンバー60とは反対側から空気を排出
し得るように構成することも可能である。これらの実施
形態においても、一応の冷却効果が得られる。
【0035】更に、上述の実施形態は板状麺塊を立設さ
せていたが、たとえば図10に示すように、従来通り板
状麺塊12を横にした状態で搬送するように構成するこ
とができる。同図に示すように、冷却装置64の上部に
おいて、支持プレート14と支持プレート14との間に
板状麺塊12を順に挿着し、第1の通気性部材66によ
って板状麺塊12を片側から冷却する。次いで、板状麺
塊12を反転手段68によって反転させた後、第2の通
気性部材70によって板状麺塊12を他の片側から冷却
するのである。この実施形態においては、板状麺塊12
を立設させていないため、単位面積当たりの板状麺塊1
2の個数が少ないが、冷却効率が高いことから比較的高
速で回転させることができ、生産性が向上する。また、
冷却装置64は立体的に構成されるため、設置面積を小
さくすることができる。
【0036】以上、本発明に係る板状麺塊の冷却装置と
冷却方法の実施形態を図面に基づいて説明したが、本発
明は図示した例示に限定されるものではない。
【0037】たとえば、板状麺塊はフライ装置によって
乾燥させられたものに限定されず、熱風乾燥させられた
ものであっても良く、特に限定されない。また、本発明
でいう板状麺塊とは、矩形の板状をした麺塊だけでな
く、円盤状の麺塊であっても良い。円盤状の麺塊の場合
にあっては、表面のうち面積が小さい面は投影面積が小
さい面をいう。
【0038】また、送風手段によって送風される空気は
大気を取り入れるのが好ましいが、蓄冷された冷媒など
を利用できる場合は、空気を冷却して用いることも好ま
しい。その他、本考案はその主旨を逸脱しない範囲内で
当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加え
た態様で実施し得るものである。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る板状麺塊の冷却方法は、加
熱乾燥処理された板状麺塊をその表面のうち面積が小さ
い面を下にして立設させた後、面積の小さい面側から送
風により冷却する工程と、面積の小さい面に対向する面
側から送風により冷却する工程とを備えているため、板
状麺塊の両端の双方向から冷却される。したがって、板
状麺塊を均一に且つ効率的に冷却することができる。
【0040】また、この冷却方法において、立設させた
板状麺塊を反転させることにより、板状麺塊の両端面に
それぞれ第1の通気性部材及び第2の通気性部材を接触
させて空気を吹き付けることができ、板状麺塊を表面だ
けでなく、内部からも冷却することができる。
【0041】更に、本発明に係る板状麺塊の他の冷却方
法は、加熱乾燥処理された板状麺塊を該1側面から送風
により冷却する工程と、前記板状麺塊を反転させる工程
と、前記1側面に対向する面側から送風により冷却する
工程とを含んで構成され、板状麺塊を立設させずに冷却
することができる。この冷却方法によれば、より迅速且
つ均一に板状麺塊を冷却することができる。
【0042】次に、本発明に係る冷却装置は、加熱乾燥
処理された板状麺塊をその表面のうち面積が小さい面を
下にして立設させる複数の支持プレートと、複数の支持
プレートをほぼ一定間隔に連結して回転させる回転手段
と、面積が小さい面に接して空気を噴出させる孔を備え
た第1の通気性部材と、面積が小さい面に対向する面側
に空気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材と、こ
れら第1及び第2の通気性部材に空気を送風する送風手
段とを備えて構成されているため、単位面積当たり多数
の板状麺塊を並べて、均一且つ効率的に冷却することが
できる。
【0043】また、本発明に係る他の冷却装置は、第1
の通気性部材の少なくとも一部が斜面を成して構成され
ているため、支持プレートによって搬送される板状麺塊
は斜面に沿って搬送されて冷却させられることになり、
板状麺塊を冷却させるのに充分な時間を稼ぐことができ
るとともに、冷却装置の設置床面積を大幅に減少させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却装置の1実施形態を示す概念
説明図である。
【図2】図1に示す冷却装置の支持プレートと回転手段
を構成するチェーンなどを示す要部斜視説明図である。
【図3】図1に示す冷却装置の第1の通気性部材と支持
プレート及び板状麺塊の位置関係を示す断面説明図であ
る。
【図4】本発明に係る冷却装置に用いられる支持プレー
トの他の形態を示す断面説明図である。
【図5】本発明に係る冷却装置に用いられる支持プレー
トの更に他の形態を示す断面説明図である。
【図6】図1に示す冷却装置の反転手段と第2の通気性
部材の箇所における構成を示す要部断面説明図である。
【図7】本発明に係る冷却装置の反転手段と第2の通気
性部材の箇所における他の構成を示す要部断面説明図で
ある。
【図8】本発明に係る冷却装置の他の実施形態を示す概
念説明図である。
【図9】本発明に係る冷却装置の更に他の実施形態を示
す概念説明図である。
【図10】本発明に係る冷却装置の更に他の実施形態を
示す概念説明図である。
【符号の説明】
10,56,64:冷却装置 12:板状麺塊 14:支持プレート 16:回転手段 18:孔 20,66:第1の通気性部材 22,68:反転手段 24,62,70:第2の通気性部材 26:送風手段 30:受皿 32:チェーン 36:部材 38,42,60:チャンバー 40:ガイド板 50:ファン 54,63:空間 58:吸引チャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 健吉 大阪府大阪市淀川区西中島四丁目1番1 号 日清食品株式会社内 (72)発明者 森安 比呂士 大阪府大阪市淀川区西中島四丁目1番1 号 日清食品株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−30763(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/16 - 1/162 A23L 3/36 - 3/54

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱乾燥処理された板状麺塊を該表面の
    うち面積が小さい面を下にして立設させた後、該面積の
    小さい面側から送風により冷却する工程と、該面積の小
    さい面に対向する面側から送風により冷却する工程とを
    備えることを特徴とする板状麺塊の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記立設させた板状麺塊を反転させる工
    程を含むことを特徴とする請求項1に記載する板状麺塊
    の冷却方法。
  3. 【請求項3】 加熱乾燥処理された板状麺塊を該1側面
    から送風により冷却する工程と、前記板状麺塊を反転さ
    せる工程と、前記1側面に対向する面側から送風により
    冷却する工程とを含むことを特徴とする板状麺塊の冷却
    方法。
  4. 【請求項4】 加熱乾燥処理された板状麺塊を該表面の
    うち面積が小さい面を下にして立設させる複数の支持プ
    レートと、該複数の支持プレートをほぼ一定間隔に無端
    状に連結して回転させる回転手段と、前記支持プレート
    の間に立設された板状麺塊の面積が小さい面に接して空
    気を噴出させる孔を備えた第1の通気性部材と、前記立
    設された板状麺塊の面積が小さい面に対向する面側に空
    気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材と、前記第
    1及び第2の通気性部材に空気を送風する送風手段とを
    備え、前記回転手段に連結された支持プレートを挟んで
    第1の通気性部材と第2の通気性部材とが相対向しない
    部位に配設されていることを特徴とする板状麺塊の冷却
    装置。
  5. 【請求項5】 加熱乾燥処理された板状麺塊を支持する
    複数の支持プレートと、該複数の支持プレートをほぼ一
    定間隔に無端状に連結して回転させる回転手段と、前記
    支持プレートの間に立設された板状麺塊との接触面に空
    気を噴出させる孔を備えるとともに少なくとも一部が斜
    面を成す第1の通気性部材と、前記立設された板状麺塊
    の接触面に対向する面側に空気を噴出させる孔を備えた
    第2の通気性部材と、前記第1及び第2の通気性部材に
    空気を送風する送風手段とを備え、前記回転手段に連結
    された支持プレートを挟んで第1の通気性部材と第2の
    通気性部材とが相対向しない部位に配設されていること
    を特徴とする板状麺塊の冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の通気性部材に接する板状麺塊
    を反転させる反転手段を備えることを特徴とする請求項
    4又は請求項5に記載する板状麺塊の冷却装置。
  7. 【請求項7】 加熱乾燥処理された板状麺塊を該表面の
    うち面積が小さい面を下にして立設させる複数の支持プ
    レートと、該複数の支持プレートをほぼ一定間隔に無端
    状に連結して回転させる回転手段と、前記支持プレート
    の間に立設された板状麺塊の面積が小さい面に接して空
    気を噴出させる孔を備えるとともに少なくとも一部が斜
    面を成す第1の通気性部材と、前記第1の通気性部材に
    接する板状麺塊を反転させる反転手段と、前記立設され
    た板状麺塊の面積が小さい面に対向する面側に接して空
    気を噴出させる孔を備えた第2の通気性部材と、前記第
    1及び第2の通気性部材に空気を送風する送風手段とを
    備え、前記回転手段に連結された支持プレートを挟んで
    第1の通気性部材と第2の通気性部材とが相対向しない
    部位に配設されていることを特徴とする板状麺塊の冷却
    装置。
JP10001307A 1998-01-07 1998-01-07 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置 Expired - Lifetime JP2893257B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10001307A JP2893257B1 (ja) 1998-01-07 1998-01-07 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10001307A JP2893257B1 (ja) 1998-01-07 1998-01-07 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2893257B1 true JP2893257B1 (ja) 1999-05-17
JPH11196796A JPH11196796A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11497846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10001307A Expired - Lifetime JP2893257B1 (ja) 1998-01-07 1998-01-07 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2893257B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104542792A (zh) * 2015-01-05 2015-04-29 尚宝泰机械科技(昆山)有限公司 一种方便面块冷却机

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104542792A (zh) * 2015-01-05 2015-04-29 尚宝泰机械科技(昆山)有限公司 一种方便面块冷却机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11196796A (ja) 1999-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8807021B2 (en) Methods of cooking in continuous cooking oven systems
US5765381A (en) Multitier crossflow cryogenic freezer and method of use
JPH046860B2 (ja)
JP4358448B2 (ja) 製品の気体処理装置
US6418834B1 (en) Apparatus for treating an item during travel of the item along a treating trough
US5606861A (en) Crossflow cryogenic freezer and method of use
US5513444A (en) Method and device for drying of timber
JP2893257B1 (ja) 板状麺塊の冷却方法及び該冷却装置
US6531172B2 (en) Method for treating an item during travel of the item along a treating trough
CN114144073A (zh) 用于生产干意面的设备和方法
JPH074817A (ja) 物品冷却搬送装置及び物品冷却搬送方法
JP4180308B2 (ja) 食材の冷却加工装置
JPH1084899A (ja) 食品の冷却又は乾燥装置
JPH067128A (ja) 食品の連続処理装置
JP4152675B2 (ja) 食材の冷却加工装置
JPH085157Y2 (ja) 真空ベルト乾燥機における原料供給装置
JPS5854958Y2 (ja) 食品等の連続熱処理機
JP2005046014A (ja) 飯冷却装置
JP3606483B2 (ja) 食品凍結装置
JPH089910A (ja) 湿麺の乾燥方法及びその装置
JP2000333832A (ja) 食品蒸し装置
JP2000333831A (ja) 食品蒸し装置
JPH094973A (ja) シート状材料の冷却・乾燥方法及びその装置
JPH0323148B2 (ja)
JPS63279772A (ja) 食品のバラ状凍結方法と装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990119

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20170305

Year of fee payment: 18

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term