JP2892865B2 - 固体撮像素子の製造方法 - Google Patents
固体撮像素子の製造方法Info
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Description
に使用され、半導体基板上にカラーフィルターやマイク
ロレンズ等の光学部品構成部が直接形成された固体撮像
素子の製造方法に関する。
化、高性能化が要求され、その要求に答えるべく内蔵さ
れる固体撮像素子の小型化、高感度化が図られている。
その小型化や高感度化のためには、固体撮像素子の半導
体基板上に直接にカラーフィルターやマイクロレンズ等
の光学部品構成部を形成している。
クロレンズの場合以下のように行われる。先ず、複数個
の固体撮像素子が形成可能な大きさの半導体基板の上
に、各固体撮像素子毎に複数の画素を有する画素領域
と、その周りの周辺領域に凹凸状となったスクライブラ
インやフィールド部を形成し、或はそのようになした半
導体基板を用い、次いでその半導体基板上に、透明かつ
非染色性であるアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等の材料をスピンコートして半導体基板上の表面
を平坦化する。
スト、例えばゼラチン、ガゼイン等を同じくスピンコー
トして露光、現像を行い、前述した画素領域上に被染色
性レジストパターンを形成する。次いで、所望の分光特
性を有する染料で前記レジストパターンを染色して、カ
ラーフィルターパターンを得る。この工程を数回繰り返
すことによりオンチップカラーフィルターを形成する。
いた材料と同一の材料を同じくスピンコートして保護膜
を平坦に形成し、その保護膜の上にマイクロレンズを各
画素毎に公知の方法(特開昭64−10666号等)で
形成し、オンチップマイクロレンズを作製する。
よる場合には、平坦化のための非染色性材料、カラーフ
ィルター用の被染色性レジストおよびマイクロレンズ形
成用のレジストを、基板に対してスピンコート法により
塗布している。このため、基板上にスクライブラインや
フィールド部(金属配線等が形成されている)の比較的
大きな凹凸部が存在すると、その基板に対する断差によ
り各塗布膜の厚みが不均一となり易い。例えば、図5は
カラーフィルター用のレジスト膜33の厚みが同一画素
領域において不均一となった場合を示しているが、その
レジスト膜33の表面には図6に示すような膜厚ムラ3
2が表れる。つまり、ストリエーションが発生する。な
お、図5は図6のA−A´線による断面図である。
ィルターを得た場合、各画素に対応するフィルター層部
分においては、膜厚ムラが発生しているため、撮像に供
すると撮像ムラや感度ムラが生じて画質が著しく低下す
るという問題がある。
るには、その下の前記保護膜とマイクロレンズ形成用の
レジスト膜との厚みをそれぞれ均一に制御することが要
求されるが、前述したごとく周辺領域に存在する比較的
大きな凹凸部により影響を受け、上記2つの膜の厚みを
均一に制御することが困難であった。このため、マイク
ロレンズ形成用レジスト膜が厚み不均一となり、形成さ
れたマイクロレンズの隣接するもの同士間の間隔や底面
積が変化し、これによりマイクロレンズの集光率にバラ
ツキが生じ、これを原因とする感度ムラにより画質が低
下するという難点があった。
決すべくなされたものであり、膜形成にスピンコート法
を使用しても画質を向上できる固体撮像素子の製造方法
を提供することを目的とする。
製造方法は、基板の複数箇所に、受光部及び該受光部に
より光電変換された信号を順次転送する転送部が形成さ
れた画素領域を有し、各画素領域の周りの周辺領域に、
スクライブラインの凹部およびフィールド領域における
凹部が、パターン形成された固体撮像素子において、該
スクライブラインおよび該フィールド領域の凹部に高分
子材料または加熱により高分子になる材料を埋め込むと
共に該材料の硬化温度より低い温度に保持したのち、硬
化温度以上に加熱し、該周辺領域の該スクライブライン
および該フィールド領域を平坦化する平坦化工程と、該
周辺領域が平坦となった基板の上に光学部品構成部を形
成する光学部品構成部形成工程とを含んでおり、そのこ
とによって上記目的が達成される。本発明の固体撮像素
子の製造方法において、前記周辺領域に存在する凹部が
寸法の異なる複数種類のものからなり、これら複数種類
の凹部がパターン形成された該周辺領域に対し、前記平
坦化工程を施すようにしてもよい。
ラインやフィールド領域の凹部に高分子材料を埋め込
み、該周辺領域が平坦化された基板の上に光学部品構成
部を形成する。このため、基板の上表面に比較的大きな
凹部が存在せず、スピンコート法を使用しても光学部品
構成部の形成に必要な膜の厚みが均一となる。よって、
例えば光学部品構成部がカラーフィルターの場合には撮
像ムラや感度ムラの発生を防止でき、画質の向上を図れ
る。また、光学部品構成部がマイクロレンズの場合に
は、その集光率のバラツキの発生を防止して画質を向上
できる。更には、凹部に埋め込んだ高分子材料に加熱を
加えて軟化させるようにすると、その凹部の平坦化性を
より向上させることができ、より画質の向上を図れる。
この効果は、凹部が寸法の異なる複数種類のものからな
る場合に、特に有効的なものとなる。
子の一実施例を示す断面図である。この素子は、半導体
基板1の複数箇所にそれぞれ、複数の受光部及び該受光
部により光電変換された信号を順次転送する転送部が形
成された画素領域6…を有し(図には1箇所のみが表れ
ている)、各画素領域6の周りには周辺領域7が設けら
れている。
イブライン2と、金属配線等により凹状に窪んだ部分8
を含むフィールド部が形成されており、スクライブライ
ン2は各画素領域6…を個別に分離させるためのもので
ある。
部分8には、ネガ型の感光性樹脂{FVR−10、富士
薬品工業(株)製}5が埋め込まれて平坦化され、その
周辺領域7と画素領域6の上には前記感光性樹脂5から
なる平坦化膜9が形成されている。更に、その平坦化膜
9の上には、画素領域6の上方部分に下側からオンチッ
プカラーフィルター10と、オンチップマイクロレンズ
11が順次形成されている。オンチップカラーフィルタ
ー10は、例えば3つのRGB用のカラーフィルター層
を各画素毎に形成した構造となっており、オンチップマ
イクロレンズ11は、例えば前述した公知の方法等で透
明樹脂等を用いて形成され、各受光部の上に凸状のレン
ズ部11aが存在する。
法について説明する。
素領域6に受光部と転送部とが形成され、周辺領域7に
スクライブライン2と凹状に窪んだ部分8とが形成され
た半導体基板1を用意する。或は、その状態の半導体基
板1を作製する。次いで、その半導体基板1の上に全面
にわたって、図2(B)に示すように前記感光性樹脂5
をスピンコート法により塗布した。この塗布は、凹状と
なったスクライブライン2や凹状に窪んだ部分8の形成
が無い基板1部分に対し、前記感光性樹脂5の厚みが
1.0μmとなるようにした。
となっているスクライブライン2及び凹状に窪んだ部分
8に相当する部分にのみ、マスク(図示せず)を使用し
て選択的に紫外線を照射し、照射部分を硬化させた。次
いで、所定の専用の現像液とリンス液を用いて未硬化の
感光性樹脂5部分を除去することにより、図2(C)に
示すような周辺領域7が平坦化された半導体基板1を得
た。
と同じ感光性樹脂5を再度基板1の全面にスピンコート
して平坦化膜9を形成した。このとき、上述したように
周辺領域7が平坦化されているので、スピンコートによ
り形成された平坦化膜9は塗布ムラのない厚みの均一な
膜となる。
の上に、オンチップカラーフィルター10とオンチップ
マイクロレンズ11を形成する。オンチップカラーフィ
ルター10の形成は、カラーフィルター用の被染色性レ
ジストをスピンコートにより形成した後に、露光、現像
を行ってレジストパターンを形成し、そのレジストパタ
ーンを所定の染料で染色する工程を数回実行して行う。
オンチップマイクロレンズ11の形成は、オンチップカ
ラーフィルター10の上に、必要に応じて保護膜を形成
した後、公知の方法(特開昭64−10666号等)を
用いて行う。
0は、その下の平坦化膜9が平坦となっているので厚み
を均一に形成され、厚みムラがない。その上のオンチッ
プマイクロレンズ11についても、同様な理由によりマ
イクロレンズ形成用のレジスト膜の厚みが均一となり、
このために受光部の上に存在する各レンズ部11aの隣
接するもの同士間の離隔距離や底面積が一定となって、
集光率にバラツキがない。
の固体撮像素子にあっては、オンチップカラーフィルタ
ー10の厚みにムラが無く、またオンチップマイクロレ
ンズ11の集光率にバラツキが無いので、画質が向上し
たものとなる。
平坦化工程は、必要とあらば2度以上行ってもよく、ま
たその都度、平坦化状態に応じてマスクパターンを変更
してもよい。
ものに限らず、その他のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、イソシアネート樹脂等を主成分とする
高分子材料を用いることができる。
硬化性をもつ高分子樹脂や熱軟化性樹脂に熱硬化剤を添
加した高分子材料などを用いてもよい。このような高分
子材料を使用する場合は、図3(a)に示すようにスク
ライブライン2等が形成される凹部12に単に高分子材
料13を埋め込むと高分子材料13の上表面は多少凹凸
となることに対し、硬化温度より低い温度に保持したの
ち硬化温度以上に加熱することにより、高分子材料13
が軟化して図3(a)の状態から図3(b)に示す状態
になり、平坦化性をより良くできる利点がある。更に
は、図4(a)に示すようにピッチや寸法を異ならせて
凹部12a、12b、12cが形成された場合に対して
も平坦化性を向上できる。即ち、図4(b)に示すよう
に高分子材料13を塗布したのち現像すると、図4
(c)に示すように凹部12a、12b、12cに残っ
た高分子材料13部分の表面が多少凹凸となるが、加熱
して軟化させることにより図4(d)に示すように各凹
部12a、12b、12cを一度に平坦化できる。な
お、この場合に使用する材料としては、塗布した時は必
ずしも高分子材料でなくともよく、加熱した時に硬化し
て、つまり架橋して高分子になる材料であればよい。
ィルター10の上にオンチップマイクロレンズ11をも
形成する場合を例に挙げて説明しているが、基板1上に
オンチップカラーフィルターだけを、或はオンチップマ
イクロレンズだけを形成する場合、更には他の光学部品
構成部を形成する場合にも、本発明は同様にして適用可
能である。
スクライブラインやフィールド領域の凹部に高分子材料
を埋め込み、該周辺領域が平坦化された基板の上に光学
部品構成部を形成するため、その光学部品構成部に必要
な膜をスピンコート法により形成しても厚みを均一にで
きる。よって、例えば光学部品構成部がカラーフィルタ
ーの場合には撮像ムラや感度ムラの発生を防止でき、マ
イクロレンズの場合にはその集光率のバラツキの発生を
防止できるので、画質の向上を図ることが可能となる。
更には、凹部に埋め込んだ高分子材料に加熱を加えて軟
化させるようにすると、その凹部の平坦化性をより向上
させることができ、より画質の向上を図れる。この効果
は、凹部が寸法の異なる複数種類のものからなる場合
に、特に有効的なものとなる。
例を示す断面図。
態を示す図、(b)は高分子材料を軟化させた後の状態
を示す図。
された状態を示す図、(b)は高分子材料を塗布した状
態を示す図、(c)は現像後の状態を示す図、(d)は
軟化後の状態を示す図。
レジスト膜を示す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板の複数箇所に、受光部及び該受光部
により光電変換された信号を順次転送する転送部が形成
された画素領域を有し、各画素領域の周りの周辺領域
に、スクライブラインの凹部およびフィールド領域にお
ける凹部が、パターン形成された固体撮像素子におい
て、該スクライブラインおよび該フィールド領域の凹部 に高
分子材料または加熱により高分子になる材料を埋め込む
と共に該材料の硬化温度より低い温度に保持したのち、
硬化温度以上に加熱し、該周辺領域の該スクライブライ
ンおよび該フィールド領域を平坦化する平坦化工程と、 該周辺領域が平坦となった基板の上に光学部品構成部を
形成する光学部品構成部形成工程と、 を含む固体撮像素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記周辺領域に存在する凹部が寸法の異
なる複数種類のものからなり、これら複数種類の凹部が
パターン形成された該周辺領域に対し、前記平坦化工程
を施す請求項1に記載の固体撮像素子の製造方法。
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