JP2891172B2 - 模型用エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

模型用エンジンの燃料噴射装置

Info

Publication number
JP2891172B2
JP2891172B2 JP8098583A JP9858396A JP2891172B2 JP 2891172 B2 JP2891172 B2 JP 2891172B2 JP 8098583 A JP8098583 A JP 8098583A JP 9858396 A JP9858396 A JP 9858396A JP 2891172 B2 JP2891172 B2 JP 2891172B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel injection
housing
engine
injection device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8098583A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09287478A (ja
Inventor
紀男 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP8098583A priority Critical patent/JP2891172B2/ja
Priority to DE19716405A priority patent/DE19716405C2/de
Priority to TW086105122A priority patent/TW353129B/zh
Priority to KR1019970014606A priority patent/KR100304485B1/ko
Priority to US08/844,665 priority patent/US5829415A/en
Publication of JPH09287478A publication Critical patent/JPH09287478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2891172B2 publication Critical patent/JP2891172B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/34Ultra-small engines, e.g. for driving models

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、模型用エンジンに
設けられる電子制御方式の燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、模型用エンジンとして知られてい
る2サイクル又は4サイクルのグローエンジンにおいて
は、エンジンの燃焼室に供給される燃料の量を制御する
手段として、図4に示すような構造のキャブレター10
0が使用されていた。
【0003】このキャブレター100のハウジング10
1の内部には、略円筒形の弁体102が自身の軸線を中
心に回転可能となるように設けられている。ハウジング
101には上下に管路101a,101bが貫通してお
り、上の管路101aから空気が供給される。弁体10
2には流路102aが貫通しており、弁体102の回転
角度に応じた開度でハウジング101の管路101a,
101bに連通する。ハウジング101の一端部から外
に突出した弁体102の一部には、操作アーム103が
連結されている。操作アーム103には、図示しないサ
ーボ機構の操作部が連結されており、サーボ機構が弁体
102をハウジング101内で回動させる。弁体102
には、ニードル104がねじで設けられており、ニード
ル104を回転させれば弁体102内への突出量を調整
できる。
【0004】ハウジング101の他端部には燃料調節用
のニードルバルブ105が内蔵されている。ニードルバ
ルブ105は、管部106と、該管部106の内部に設
けられたニードル107とを有している。ニードル10
7は管部106に対してねじで取り付けられており、ニ
ードル107の基部に設けられたつまみ108を回動す
ることによって管部106内でニードル107を進退さ
せ、管部106の先端の開度を調整することができる。
また、弁体102に設けられた前記ニードル104の先
端は、ニードルバルブ105の管部106の先端の開口
部に臨んでいる。
【0005】ニードルバルブ105に供給された燃料
は、管部106の先端とニードル107との隙間から弁
体102の内部に噴出し、弁体102内に供給される空
気と混合されてエンジンに供給される。ニードルバルブ
107のつまみを回転させることによって燃料の流量を
調整できるので、エンジンが最高回転数を得られるよう
な燃料の流量(乃至空燃費)を運転前に予め設定するこ
とができる。サーボ機構が弁体102を回動させれば、
弁体102内に流入する空気の量が調整され、エンジン
に供給される燃料の量が加減される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したキャブレター
100によれば、アイドリング等の低速回転から急に回
転数を上げようとすると、大量の空気が弁体内に吸入さ
れるのに対し、燃料の供給が追い付かず、空燃比のバラ
ンスがくずれてしまう。そうしてエンジンの回転がスム
ースに上昇せず、上昇するのにもたついたり、最悪の場
合、エンジンの回転が停止してしまうことがあった。ま
た、全体として応答性が良好とはいえず、低速回転から
高速回転あるいは高速回転から低速回転に移行するのに
時間がかかるという問題があった。さらに、模型用エン
ジンがラジコンの模型飛行機に搭載されて使用される場
合等には前記キャブレターに供給される燃料が模型飛行
機の飛行による遠心力等の影響を受けて前記キャブレタ
ーに適正に供給されず、エンジンの運転に不調を来すこ
とがあった。
【0007】本発明は、宙返り等のアクロバットを行う
ラジコンの模型飛行機に搭載される模型用エンジンのよ
うに、使用条件が過酷な模型用エンジンにおいて、燃料
を安定して供給することができるため空燃費のバランス
がくずれにくく、エンジンに安定した高い性能を発揮さ
せることができる燃料噴射装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】請求項に記載された模型用エンジンの燃
料噴射装置は、筐体と、前記筐体内に燃料を導く燃料供
給路と、前記筐体に設けられた燃料噴射口と、前記筐体
の内部に設けられたソレノイドコイルと、前記ソレノイ
ドコイルの内部に設けられた磁芯と、前記筐体の内部に
設けられ前記ソレノイドコイルへの通電により前記ソレ
ノイドコイルの軸線方向に移動して前記磁芯に磁着し前
記燃料噴射口を開放する弁体と、前記燃料噴射口が閉止
される方向に前記弁体を付勢する付勢手段と、前記筐体
内に導かれた燃料が前記燃料供給路に逆流することを防
止する逆止弁と、模型用エンジンのクランク室で発生す
る空気圧を前記筐体内に供給する空気圧供給路と、前記
空気圧供給路を介して供給された空気圧を前記筐体内の
燃料に加える可撓性部材と、を有している。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1の形態を図1
及び図2を参照して説明する。本例は、電子制御の燃料
噴射装置を備えた模型用エンジンに関する。本例の模型
用エンジン1(以下エンジン1と略称する)はラジコン
の模型飛行機に搭載される。図2に示すこのエンジン1
は4サイクルであり、潤滑油やニトロメタン等の添加促
進剤を含有するメチルアルコール系の燃料を使用する。
燃焼室の容積は1〜30cc程度であり、運転時にクラ
ンク室2内に発生する圧力は概ね正圧のピーク値が20
kPa〜100kPa、負圧のピーク値が−20kPa
〜−100kPaの範囲である。ここで正圧と負圧は、
クランク室内の平均圧力を基準とする。
【0013】前記エンジン1は、ラジコンの模型飛行機
に搭載された受信機3の制御部4によって制御される。
操縦者が送信機5を操作すれば、受信機3は送信機5か
らの電波を受け、エンジン1を始めとする模型飛行機の
各部を制御する。
【0014】図2に示すエンジン1は、スタータ6によ
って始動される。スタータ6は整流器7を介して与えら
れるバッテリー8の電力と、エアボンベ9からの補助エ
アで駆動される。スタータ6とエアボンベ9の切り替え
バルブ10は、ラジコン受信機3の制御部4が制御す
る。
【0015】クランク室2には、回転するクランク11
の位置を検出する回転位置センサ12が設けられてお
り、燃料噴射のタイミングを図るため、エンジン1の駆
動サイクルを検出している。回転位置センサ12の出力
信号はラジコン受信機3の制御部4に送られ、エンジン
1の制御に利用される。
【0016】エンジン1のインテークマニホールド13
には、吸入空気量を加減するスロットルバルブ14があ
る。スロットルバルブ14の開度は駆動手段15によっ
て制御される。駆動手段15はラジコン受信機3の制御
部4によって制御される。インテークマニホールド13
の空気取り入れ口には吸入空気量・温度センサ16が設
けられており、これらセンサからの信号はラジコン受信
機3の制御部4に入力されてエンジン1の制御に利用さ
れる。
【0017】インテークマニホールド13の吸気バルブ
17の近くには、燃料噴射装置30が設けられている。
燃料噴射装置30と燃料タンク20はフィルタ22を介
して連結されている。燃料タンク20から送りだされた
燃料は、フィルタ22を介して燃料噴射装置30に供給
される。
【0018】クランク室2と燃料噴射装置30は直接接
続されており、エンジンの駆動に伴ってクランク室2に
発生する空気圧は、燃料噴射装置30内の燃料に加わ
る。即ち本例では燃料噴射装置30内の燃料を加圧する
加圧手段として、クランク室2内の空気圧が利用され、
しかも空気圧は、概ね正圧が20kPa〜100kP
a、負圧が−0.5kPa〜−30kPaをピークとし
て脈動している。本例の燃料噴射装置30は、脈動する
空気圧を利用して燃料噴射装置30にポンプ作用を持た
している。
【0019】次に、前記燃料噴射装置30の構造につい
て説明する。図1に示すように、燃料噴射装置30は略
円筒形の筐体31を有している。筐体31の内部には、
ソレノイドコイル32が収納されている。ソレノイドコ
イル32に給電する電源端子33は筐体31を貫通して
筐体31外に導出されている。前記ソレノイドコイル3
2内には略半部まで磁芯34が挿入されている。磁芯3
4の中心には、燃料の流路35が形成されている。磁芯
34の側周面には、燃料供給路48が形成され、前記流
路35に連通している。燃料供給路48は筐体31を貫
通して外部に連通している。燃料供給路48は、前記燃
料タンク20から導かれた燃料供給管路18に接続され
る。
【0020】前記燃料供給路48内には、筐体31内に
供給された燃料の逆流を防止する逆流防止手段としての
逆止弁24が設けられている。図1中に示すように、こ
の逆止弁24は、所定の弾性を有する略円形の板状部材
であり、その略中央部には、円形の孔24aと、この孔
24aの縁部に対して一部で繋がった状態で該孔24a
を開閉する略円形の弁部24bとが形成されている。逆
止弁24が接する逆止弁24の外側の燃料供給路48
は、逆止弁24の弁部24bの直径よりも内径が狭く、
逆止弁24の外側の燃料供給路48には、逆止弁24の
弁部24bの直径よりも内径が広い空間が形成されてい
る。従って、逆止弁24の弁部24bは外側に向けて開
くことができず、筐体31内の燃料が筐体31外に逆流
することはない。逆に、段差部に設けられた逆止弁24
の弁部24bは筐体31の内側に向けて開くことができ
るので、外部から供給された燃料は筐体31内に抵抗な
く導入される。
【0021】筐体31の基端部には、筐体31内の燃料
に空気圧を加えるための空気圧供給路25が形成されて
いる。空気圧供給路25の外端部は、前述したようにエ
ンジンのクランク室2(本例の他の態様としては空気圧
供給手段としてのエアボンベ9等)に接続されている。
空気圧供給路25の内部には、エンジンのクランク室2
から供給された空気圧を前記筐体31内の燃料に加える
可撓性部材としてのダイヤフラム26が設けられてい
る。本例のダイヤフラム26は、例えばシリコンゴムの
膜からなる。ダイヤフラム26は、燃料が存在する筐体
31内の空間と空気圧供給路25とを気密に区画する。
ダイヤフラム26の空気圧供給路25側には、ばね27
を介して押圧部材28が設けられている。押圧部材28
は、ばね27によって所定の力でダイヤフラム26に接
触している。押圧部材28の先端は丸くなっており、安
定した広い接触面積でダイヤフラム26に接触して圧力
を及ぼすことができる。クランク室2からの空気圧が、
押圧部材28をダイヤフラム26に押し付ける。ダイヤ
フラム26は筐体31の内部に向けて撓み、筐体31内
の燃料に圧力を加える。
【0022】筐体31の先端部には、弁箱36が設けら
れている。弁箱36の先端には燃料噴射口37が形成さ
れている。筐体31内において、前記ソレノイドコイル
32の内部には前記磁芯34に隣接して略円筒形の弁体
38が移動可能に挿入されている。弁体38には、前記
流路35に連通する他の流路39が形成されている。弁
体38の先端にはフランジ40が形成されている。フラ
ンジ40の前面の周囲には弁箱36の内面に接触する環
状の接触突起41が形成されている。フランジ40の前
面中央にはニードル42が固定されており、このニード
ル42は前記弁体38の燃料噴射口37に摺動可能に挿
入されている。
【0023】前記ソレノイドコイル32の固定部材43
と前記弁箱36との間には、前記弁体38を燃料噴射口
37の方向に付勢する付勢手段としての板ばね44が設
けられている。板ばね44は、円環状の外側の固定部4
5と、円環状の内側の移動部46と、両部を弾性的に連
結する連結アーム47とを有している。固定部45はソ
レノイドコイル32の固定部材43と前記弁箱36との
間に固定され、移動部46は前記弁体38のフランジ4
0に係止している。
【0024】ソレノイドコイル32に通電していない時
には、弁体38は板ばね44の付勢力によって燃料噴射
口37の方に付勢され、フランジ40の接触突起41が
弁箱36の内面に接触し、燃料噴射口37を閉止する。
ソレノイドコイル32に通電すると、板ばね44の付勢
力に抗してソレノイドコイル32は弁体38を磁芯34
に引き寄せて磁着させる。弁体38のフランジ40と弁
箱36の間には隙間が生じる。ダイヤフラム26を介し
て空気圧が加えられている筐体31内の燃料は、燃料噴
射口37から筐体31の外に噴射される。
【0025】燃料噴射装置30から噴射された燃料は、
スロットルバルブ14の開度に応じて吸入された空気と
混合され、所定のタイミングで開く吸気バルブ17から
シリンダ内に入る。所定のタイミングでグロープラグ1
9が混合気に着火し、燃焼が始まる。燃焼ガスは所定の
タイミングで開く排気バルブ23からシリンダ外に排出
される。
【0026】本例の燃料噴射装置30においては、燃料
を加圧するための空気圧は、概ね正圧のピーク値が20
kPa〜100kPa、負圧のピーク値が−0.5kP
a〜−30kPaの脈動したものを使用している。よっ
て実車のエンジンの燃料噴射装置における燃料圧力であ
る250kPa〜300kPaと比較して1/3〜1/
13とかなり低い。このため、前記板ばね44が弁体3
8に与える圧力も小さくて済み、燃料に加えられる空気
圧と同程度の圧力変動に耐えうる弾性力(正圧のピーク
値が20kPa〜100kPa、負圧のピーク値が−
0.5kPa〜−30kPaであるので、100kPa
以下の圧力変動に耐えうる弾性力)を有する板ばね44
を使用すれば、十分に燃料を停止することができる。ま
た、排気量が少なく、燃料に加わる圧力も小さいので、
弁体38を動かすソレノイドコイル32、前記板ばね4
4も小型にすることができる。
【0027】本例の燃料噴射装置の作動について説明す
る。燃料噴射時、ソレノイドコイル32に電圧が印加さ
れ、磁芯34に磁力が発生する。弁体38は、板ばね4
4の付勢力に抗して磁芯34に引き寄せられる。この
時、エンジン1のクランク室2内の空気圧はピストンの
下降に伴って上昇する。この空気圧が燃料噴射装置30
のダイヤフラム26を介して燃料噴射装置30内の燃料
に加わると同時に、燃料噴射装置30の燃料供給路48
は逆止弁24によって閉止される。ダイヤフラム26を
介して空気圧で加圧された燃料噴射装置30内の燃料
は、燃料噴射口37から筐体31の外に噴射される。燃
料の噴射タイミングは、クランク11の位置を検出する
回転位置センサ12によって決める。
【0028】本例の燃料噴射装置30を有する模型用エ
ンジン1が搭載されるラジコンの模型飛行機は、実機で
はめったにない宙返り等のアクロバット飛行をしばしば
行う。このような過酷な飛行条件下では、燃料噴射装置
に対する燃料の供給は不安定になりがちである。即ち、
燃料タンク内の燃料や、燃料タンクと燃料噴射装置を接
続する燃料供給管路内の燃料は、模型飛行機の激しい操
縦に応じて重力・遠心力を受け、その大きさ・向きは刻
々と変化する。このため、燃料噴射装置に供給される燃
料の圧力を一定に保ことはできず、模型飛行機に搭載さ
れるエンジンにおいては、燃料は遠心力や重力の影響を
受けて供給が不安定になる場合が考えられる。
【0029】しかしながら、本例の燃料噴射装置30に
よれば、一旦燃料噴射装置30内に満たした燃料を逆止
弁24によって閉じ込めるので、前述の外的要因のため
燃料噴射装置30に供給される燃料の圧力が変化しても
燃料噴射装置30から燃料が逆流することはない。しか
もクランク室2内で発生する空気圧の変化をダイヤフラ
ム26を介して該燃料に作用させることができる。すな
わち、クランク室2内で発生する空気圧が、燃料に加わ
る圧力より高ければ、ダイヤフラム26は、弁体38側
に移動し、燃料噴射装置30内の燃料は、加圧されるこ
とになる。逆にクランク室2内で発生する空気が燃料に
加わる圧力より低い場合は、ダイヤフラム26は空気圧
供給路25側に移動し、逆止弁24が開いて燃料噴射装
置30内の燃料の圧力は、燃料供給路48内の燃料の圧
力とほぼ同じになる。また、燃料噴射装置30は、吸入
行程中に作動させる(動作時間を考慮して吸入行程直前
に作動させる場合がある。)が、エンジン1は4サイク
ルエンジンであり、吸入行程中には、シリンダ内の圧力
が下がる一方、クランク室2内の圧力は上昇に転じる。
よって、シリンダ内の圧力よりクランク室2内の圧力が
大きくなる時に燃料が噴射されるので、クランク室2内
に相当する圧力を燃料に加えることにより、シリンダ内
に効率よく燃料を噴射することができる。重量・加減速
によって生じる力や遠心力は、力が作用する物の比重が
大きい程大きい。模型飛行機の一般的な燃料の比重は、
800〜900kg/m3 であり、空気の比重は1〜
1.3kg/m3 であり、両者には大きな差がある。即
ち、燃料に比べれば空気は加速度による力の影響をほと
んどうけない。本例の燃料噴射装置30は、これを利用
したものであり、燃料を大きな圧力で加圧するのではな
く、燃料噴射装置30内に導入して逆止弁24で閉じ込
め、加速度による力の影響をほとんどうけない空気を用
いて前記燃料に圧力を加える点を特徴とするものであ
る。従って、本例の燃料噴射装置30を有する模型用エ
ンジン1によれば、過酷な運転条件下でも燃料の供給が
安定し、燃料不足、燃料過多によるエンストを起こす心
配が少ない。
【0030】本発明の実施の第2の形態を図3を参照し
て説明する。本例の燃料噴射装置50が適用されるエン
ジン1や、該エンジン1が搭載される模型等は、第1の
例と同様である。図3に示す燃料噴射装置50におい
て、前記第1の例の燃料噴射装置30の各部に機能上相
当する構成部分には、図2と同一の符号を付して説明を
省略する。この燃料噴射装置50は、逆止弁の構成が第
1の例と異なる。この逆止弁29は、プラスチック等の
球を弁体29aとしている。機能的には第1の例の逆止
弁24と同じである。
【0031】以上説明した各例の燃料噴射装置30,5
0は、ラジコン操縦の模型飛行機に搭載する模型用エン
ジンに設けられることとしたが、この模型とは、ホビー
用のラジコン操縦の模型飛行機に限らず、広く産業用一
般に利用されるエンジンを搭載した移動体を意味し、模
型自動車・模型船舶等も含む。また模型用エンジンの種
類も、4サイクルエンジンだけでなく、2サイクルエン
ジン等他の種類のエンジンにも適用することができる。
2サイクルエンジンに本願の燃料噴射装置を適用した場
合、2サイクルエンジンでは、吸入と圧縮行程が同時に
行われ、圧縮行程中(燃料噴射装置の動作遅れを考慮し
て排気・掃気行程中に作動させる場合もある)に、クラ
ンク室内に燃料を噴射することになる。クランク室内に
燃料を噴射すれば、クランク室内の圧力が下がりはじめ
るときに燃料を噴射することになるので、クランク室か
ら燃料を加圧する圧力を導入しても、逆止弁によって、
燃料はクランク室が高い圧力で加圧された状態を保持し
ているから、燃料に加わっている圧力の方がクランク室
の圧力より高いままで燃料が供給される。よって、効率
よく燃料を噴射することができる。4サイクルエンジン
の場合、クランク室に発生する正圧と負圧の絶対値は略
等しいが、2サイクルエンジンの場合はこれと異なる。
2サイクルエンジンでは、圧縮行程においてクランク室
内に空気が流入するので、同行程においてクランク室内
に発生する負圧のピーク値の絶対値は、膨張行程におい
てクランク室内に発生する正圧の絶対値よりも小さくな
る。
【0032】
【発明の効果】本発明のエンジンの燃料噴射装置によれ
ば、燃料を逆流防止手段で内部に閉じ込め、エンジンの
クランク室で発生する圧力に相当する空気圧で該燃料を
加圧してエンジンの燃焼室に噴射するので、使用条件の
過酷な模型用のエンジンにおいても燃料を安定的に供給
することができ、空燃費のバランスを保ち、エンジンに
安定した高い性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例である燃料噴射
装置の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の第1の例である燃料噴射
装置を用いたエンジンの概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例である燃料噴射
装置の断面図である。
【図4】従来のスロットルバルブの断面図である。
【符号の説明】
1 模型用エンジン(エンジン) 2 加圧手段にて使用される空気圧が発生するクランク
室 9 加圧手段にて使用される空気圧を供給するエアボン
ベ 24 逆流防止手段としての逆止弁 25 空気圧供給路 26 加圧手段である可撓性部材としてのダイヤフラム 29 逆流防止手段としての逆止弁 30,50 燃料噴射装置 31 筐体 32 ソレノイドコイル 34 磁芯 37 燃料噴射口 38 弁体 44 付勢手段としての板ばね 48 燃料供給路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02B 75/34 F02M 51/08 F02M 67/04 F02M 69/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、前記筐体内に燃料を導く燃料供
    給路と、前記筐体に設けられた燃料噴射口と、前記筐体
    の内部に設けられたソレノイドコイルと、前記ソレノイ
    ドコイルの内部に設けられた磁芯と、前記筐体の内部に
    設けられ前記ソレノイドコイルへの通電により前記ソレ
    ノイドコイルの軸線方向に移動して前記磁芯に磁着し前
    記燃料噴射口を開放する弁体と、前記燃料噴射口が閉止
    される方向に前記弁体を付勢する付勢手段と、前記筐体
    内に導かれた燃料が前記燃料供給路に逆流することを防
    止する逆止弁と、模型用エンジンのクランク室で発生す
    る空気圧を前記筐体内に供給する空気圧供給路と、前記
    空気圧供給路を介して供給された空気圧を前記筐体内の
    燃料に加える可撓性部材と、を有する模型用エンジンの
    燃料噴射装置。
JP8098583A 1996-04-19 1996-04-19 模型用エンジンの燃料噴射装置 Expired - Fee Related JP2891172B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8098583A JP2891172B2 (ja) 1996-04-19 1996-04-19 模型用エンジンの燃料噴射装置
DE19716405A DE19716405C2 (de) 1996-04-19 1997-04-18 Kraftstoffeinspritzvorrichtung für Modellmotoren
TW086105122A TW353129B (en) 1996-04-19 1997-04-19 Fuel injection device for a model engine, and a model engine having such fuel injection device
KR1019970014606A KR100304485B1 (ko) 1996-04-19 1997-04-19 모형용엔진의연료분사장치및연료분사장치를갖춘모형용엔진
US08/844,665 US5829415A (en) 1996-04-19 1997-04-21 Fuel injector of engine for models and engine for models incorporated with the fuel injector

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8098583A JP2891172B2 (ja) 1996-04-19 1996-04-19 模型用エンジンの燃料噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09287478A JPH09287478A (ja) 1997-11-04
JP2891172B2 true JP2891172B2 (ja) 1999-05-17

Family

ID=14223685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8098583A Expired - Fee Related JP2891172B2 (ja) 1996-04-19 1996-04-19 模型用エンジンの燃料噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2891172B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09287478A (ja) 1997-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2047080B1 (en) Small engine operation components
JP3327145B2 (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
JP2708529B2 (ja) 燃料噴射制御方法および装置
JPH10510607A (ja) 噴射バルブコントローラのための方法及びシステム
JP3047821B2 (ja) 模型用エンジンの燃料加圧制御弁
JP2950239B2 (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
US6374782B2 (en) Air-fuel mixture generating device
KR100304487B1 (ko) 모형용엔진및모형용엔진의제어방법
JP3047816B2 (ja) 模型用エンジン
KR100304485B1 (ko) 모형용엔진의연료분사장치및연료분사장치를갖춘모형용엔진
JP2891172B2 (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
JP3075258B2 (ja) 模型用エンジンの制御装置及び制御方法
JP2940472B2 (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
JP3114696B2 (ja) 模型用エンジンの燃料調整装置及び燃料噴射装置
KR100304486B1 (ko) 모형용엔진의연료분사장치
JP3075172B2 (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
JPH09287477A (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置および燃料噴射装置を備えた模型用エンジン
JPH10141111A (ja) 模型用エンジンの燃料噴射タイミング検出装置
JPH10176623A (ja) 模型用エンジンの燃料噴射装置
JPH0531229Y2 (ja)
JPS5893939A (ja) デイ−ゼルエンジンの燃料噴射装置
JPS62107263A (ja) エンジンの燃料タンク
JPH10220252A (ja) 過給機付きディーゼルエンジンの加速スモーク低減装置
JPS63285252A (ja) 気化器
JPH08291766A (ja) 内燃機関の燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees