JP2890443B2 - 位置検出方法及び装置 - Google Patents

位置検出方法及び装置

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JP2890443B2
JP2890443B2 JP1048295A JP4829589A JP2890443B2 JP 2890443 B2 JP2890443 B2 JP 2890443B2 JP 1048295 A JP1048295 A JP 1048295A JP 4829589 A JP4829589 A JP 4829589A JP 2890443 B2 JP2890443 B2 JP 2890443B2
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヘテロダイン干渉型の位置検出装置に関す
るものであり、特に半導体製造装置のウエハ、マスク等
の高精度な位置合わせ装置に好適なものである。
〔従来の技術〕
近年、半導体素子等の微細パターンを高分解能で半導
体のウエハ上に転写する装置として、投影型露光装置、
所謂ステッパーが多用されるようになってきている。特
に、最近はこれにより製造されるLSIの高密度化が要求
されてきており、より微細なパターンをウエハ上に転写
する必要がある。これに対応するには、より高精度な位
置合わせ(アライメント)が不可欠である。
そこで、ヘテロダイン干渉法を利用して、より高精度
な位置検出行う装置として、例えば特開昭62−261003号
公報にて開示されている。
この装置は、僅かに異なる周波数のP偏光とS偏光と
を含む光束を射出するゼーマン効果を利用したゼーマン
レーザーを位置合わせ(アライメント)用の光源として
おり、このゼーマンレーザーからの光束を偏光ビームス
プリッターにより、周波数f1のP偏光と周波数f2のS偏
光との光束に2分割し、この分割された各光束が各々の
反射ミラーを介して、レチクル(マスク)上に形成され
た回折格子マークを所定の2方向で照射するように設け
られている。このマスクには、回折格子マークに隣接し
た位置に窓が設けられており、この回折格子マークを照
射する1部の光束が窓を通してウエハ上に形成された回
折格子マークを所定の2方向で照射する。各回折格子マ
ークを互いに異なる周波数を持つ光束が2方向で照射す
ることにより発生する回折光を、検出系の偏光板を通し
て互いに干渉させて、各々の干渉による2つの光ビート
信号を検出器にて光電検出している。
そして、各信号の相対的な位相差が、回折格子マーク
上で交差する2光束と基板とのズレ量に対応するため、
検出されたいずれか一方の光ビート信号を基準信号とし
て、この位相差が零となるように、レチクルとウエハと
を相対的に移動させることにより高精度な位置検出を行
っている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記で述べたゼーマンレーザー光源から供給される互
いに周波数の異なる直交した2方向の偏光光をそれぞれ
分離するための偏光分離素子の1つである偏光ビームス
プリッター等が、今製造誤差等の要因により、これに入
射する偏光光において互いに直交する偏光面の方向と偏
光ビームスプリッターの分離できる偏光面の方向とが僅
かにズレているとする。すると、分離された各光束中に
は、主偏光成分に対して垂直な方向に偏光する異なる周
波数のノイズ成分を含んでしまうことになる。
また、製造誤差なしに上記の装置の光学系を組み込め
たとしても、偏光ビームスプリッター等の偏光分離素子
は、厳密にに言ってP偏光とS偏光とに完全に分離でき
ないために、第8図に示す如く、分離された周波数の異
なる各々の偏光光は、上記と同様にして各々の主偏光成
分(Pf1′、Sf2′)に対して垂直方向に偏光した異なる
周波数のノイズ成分(sf1′、pf2′)を僅かに含むこと
になる。
このため、先に述べた特開昭62−261003号公報に開示
された装置では、上記の理由によって偏光ビームスプリ
ッターでゼーマンレーザー光源からの光束を互いに異な
る周波数の偏光光に分割した時に、分割された各々の偏
光光(Pf1′、Sf2′)が、これに対して垂直方向に偏光
する異なる周波数のノイズ成分(sf2、pf1)を僅かに含
むことになる。
このような状況のもとで、基板上に形成された回折格
子マークに2光束を2方向で照射して、この回折格子マ
ークからの回折光を偏光板等で、2つの回折光を主偏光
方向を揃えて干渉させると、検出器にて光電検出される
光ビート信号には大きな誤差を含んでしまう。
すなわち、偏光ビームスプリッターで分割された各光
路中に異なる周波数のノイズ成分が混在した状態で偏光
板等を介すると、主偏光成分と同方向に偏光する異なる
周波数のノイズ成分が混在して、その時点で光束自体が
ビートしてしまい大きな誤差を含んでしまう恐れがあ
る。
さらに、直線偏光している光束は、偏光分離素子(偏
光ビームスプリッター等)、反射ミラー等の光学部材を
介すると、厳密に言って楕円偏光に変形するという問題
がある。このため、先に述べた従来の装置では、基板上
に形成された回折格子マークを2方向で照射するまで
に、各光学部材で引き回しているが、この過程で、第9
図に示す如く、例えば周波数f1の主偏光成分Pry(f1
に対して垂直なx方向に周波数f1のノイズ成分Prx
(f1)と、周波数f2のノイズ成分Nx(f2)に対しても垂
直なy方向に周波数f2のノイズ成分Ny(f2)とが発生す
る。
これにより、主偏光方向に対して垂直方向のノイズ成
分(Prx(f1)、Nx(f2))を除去することが可能では
あるものの、主偏光成分Pry(f1)と同方向のノイズ成
分Ny(f2)を除去することは不可能であるため、回折格
子マークを2方向で照射するまでに、周波数f1の主偏光
成分Pry(f1)と、これと同方向の周波数f2のノイズ成
分Ny(f2)とがビートしてしまい、位置検出される光ビ
ート信号には大きな誤差が含まれるという致命的な問題
がある。
そこで、上記で述べた問題により検出器で光電検出さ
れる2つの回折光について解析してみる。
まず、周波数f1の主偏光成分と、これに対して僅かに
含まれる周波数f2のノイズ成分とを有する回折光の振幅
D1は、 D1=U1exp〔−i(k1t−φ1)〕+ V2exp〔−i(k2t−φ2)〕 …(1) と表現でき、一方、周波数f2の主偏光成分と、これに対
し僅かに含まれるノイズと共に周波数f1のノイズ成分を
有する回折光の振幅D2は、 D2=U2exp〔−i(k2t+φ2)〕+ V1exp〔−i(k1t+φ1)〕 …(2) と表現できる。
但し、振幅D1の回折光おいて多く含まれる周波数f1
主偏光成分の振幅をU1とし、振幅D1の回折光において僅
かに含まれる周波数f2のノイズ成分の振幅をV2、振幅を
D2の回折光において多く含まれる周波数f2の主偏光成分
の振幅をU2とし、振幅D2の回折光において僅かに含まれ
る周波数f1のノイズ成分の振幅をV1、波数をk1(=2π
f1)、k2(=2πf1)、周波数f1の偏光光が回折格子に
より回折を受けたときに生ずる位相の変化をφ1、周波
数f2の偏光光が回折格子により回折を受けたときに生ず
る位相の変化をφ2としている。
上記で得られた(1)及び(2)式により検出器にて
光電検出される光ビート信号の強度Iは以下の如くな
る。
I=|U1exp〔−i(k1t−φ1)〕+V2exp〔−i(k2t
−φ2)〕+U2exp〔−i(k2t+φ2)〕+V1exp〔−i
(k1t+φ1)〕|2 …(3) この(3)式を展開すると、 I=U1 2+V2 2+U2 2+V1 2+ 2U1V1cos(2φ1)+ 2U2V2cos(2φ2)+ 2U1U2cos〔(k1−k2)t+(φ1+φ2)〕+ 2V1V2cos〔(k1−k2)t+(φ1+φ2)〕+ 2U1V2cos〔(k1−k2)t−(φ1−φ2)〕+ 2U2V1cos〔(k1−k2)t+(φ1−φ2)〕 …(4) となる。
この(4)式により求められた光ビート信号は、本
来、回折格子の位置の情報を示す位相成分φ1+φ2のみ
を有する訳であるが、この他にも別の位相成分、すなわ
ち(φ1−φ2)と(−φ1+φ2)とを含んでいることが
分かる。そこで、U1、U2に比して、V1、V2が十分小さい
とすれば、位相成分による誤差eは次式にて表現するこ
とができる。
一例として、前述の偏光ビームスプリッターにより2
分割された各光束に含まれる互いに直交した方向の偏光
成分の光強度比を1:1000(|V22:|U12、|U22:|V
12)とし、U1=U2、V1=V2とすると、上式(5)にに
よる位相誤差eは、 となり、光電検出される光ビート信号は、無視できない
程の誤差を含むことになる。
基板上に形成された回折格子マークに2方向で互いに
異なる周波数を有する2光束を照明し、これにより発生
する干渉縞のピッチを1/2となるように、上記の従来技
術で述べた装置は設定されているため、2つの光束と基
板との相対的なズレ量が1/2ピッチとなる毎に、回折格
子マークの位置情報含んだ光ビート信号と参照用の光ビ
ート信号とによる位相差は、2πだけ変化する。すなわ
ち、2つの光束と基板との相対的なズレ量が位相差に対
応し、位相差として検出できる範囲は、2πとなる。
そこで、基板上に形成された回折格子マークのピッチ
をPとし、上述の位相誤差eを2つの光束と基板との相
対的なズレ量δに換算すると、次式にて表現できる。
今、回折格子マーク上に形成されているピッチPを10
μmとして、上述の位相誤差3.6°をズレ量δに換算す
ると、 となり、この値は、無視できない大きな誤差となる。
例えば、4メガヒットの超LSIを露光するにあたって
は、0.6〜0.7μm程度の線幅の焼付が必要され、これに
対応するための検出器の精度は、総合アライメント誤差
を考慮して、0.6〜0.7μm程度の線幅の少なくとも十分
の1(0.06〜0.07μm)が要求されるが、(8)式で求
められた誤差では、明らかに4メガビットの超LSIを露
光する上での安定したアライメントが難しくなる。
以上の如く、今まで無視できたレベルの物理的現象が
アライメント精度に大きな悪影響を及ぼすため、位置検
出するためのアライメント光学系の構成を十分に配慮し
て、高精度なアライメントに対し悪影響を及ぼす要因を
全て除去することが必要である。
ところで、製造上の誤差等が起因して、基板上に形成
された回折格子マークを所定の交差角を持った2方向で
照射するはずの2光束の入射角が各々変化するという問
題がある。
また、基板上に形成された回折格子マークを照射する
2光束の交差角が所定の値に設定されていたとしても、
この回折格子マーク上で干渉して発生する明暗の干渉縞
の発生(配列)方向と回折格子の格子の配列(ピッチ)
方向とが回転方向において相対的にズレているという問
題もある。
この両者の結果、コントラスト、信頼性及び安定性の
高い光ビート信号を得ることが困難となり高精度なアラ
イメントが困難となる。
そこで、本発明は上記の問題点を全て解決し、信頼性
の高い安定した光ビート信号が得られ、高精度な位置検
出ができる高性能な位置検出装置を提供することを目的
としている。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、上記の目的を達成するために、位置検出さ
れる基板(1、4)上に形成された回折マーク(RM、W
M)に異なる2方向から2つの照明光束を照射するアラ
イメント光学系と、前記回折マークからの回折光を受光
し、前記基板の位置を検出する位置検出装置において、
前記アライメント光学系は、前記2光束の周波数を互い
に異ならせるように所定量だけ変調させる光変調手段
(15a、15b)と; 前記互いに周波数に異なる2光束を前記回折マークに
2方向から照射し、該2光束により発生する回折光を干
渉させて、該干渉による光ビート信号を光電検出する受
光手段(31、34)と;前記受光手段からの信号に基づい
て、前記回折マーク位置を検出する検出系(50)と;前
記2光束による干渉縞が発生する方向を調整する光路調
整手段(16a、16b)とを有することとした。
また、前記光路調整手段は、前記干渉縞の方向を調整
する干渉縞調整部材(16a、16b)と前記2光束の交差角
を調整する交差角調整部材(16a、16b)を含むことを特
徴とした。
また、前記干渉縞調整部材は、前記2光束の少なくと
も一方を調整し、干渉縞の回転を調整することとした。
また、前記光変調手段は、光源からの照明光を2分割
して前記2光束を形成する照明光分割光学系(13)と、
前記分割された各光束の周波数を所定量だけ変調させる
光変調部材と、前記変調された2光束が前記アライメン
ト光学系の光軸を挟んで進行するように前記2光束を調
整する調整光学部材(18)とを有することとした。
また、前記光路調整手段は、各光路の少なくとも一方
に傾斜可能な平行平板(16a、16b)を有することとし
た。
また、前記光変調手段は、前記2光束の周波数を調整
可能な2つの光変調部材(15a、15b)を有することとし
た。
また、位置検出されるための基板(1、4)上に形成
された回折マーク(RM、WM)に、アライメント光学系か
らの2光束を異なる2方向から照射し、該2光束の照射
により前記回折マークから発生する回折光を検出する位
置検出装置において、前記回折マークから発生する回折
光を干渉させて、該干渉による光信号を光電検出する受
光手段(31、34)と;前記受光手段からの信号に基づい
て、前記回折マークの位置を検出する検出系と(50);
前記アライメント光学系は、前記2光束の交差角を一定
に保ったまま、前記2光束による干渉縞の位置を調整す
る第1調整手段(16a、16b、35)と; 前記基板上に形成された回折マークを2方向で照射す
る2光束の交差角と前記2光束による干渉縞の位置との
少なくとも一方を調整する第2調整手段(16a、16b)と
を有することとした。
また前記第2調整手段は、前記2光束を独立に調整す
ることとした。
また前記第2調整手段は、前記干渉縞の回転を調整す
ることとした。
また前記第1調整手段は、前記2光束を含む面の傾き
を調整することとした。
また、前記アライメント光学系は、前記2光束の周波
数を所定量だけ変調させる光変調部材(15a、15b)を含
むこととした。
また、前記第1調整手段と前記第2調整手段の少なく
とも一方は、傾斜可能な平行平板(16a、16b、35)を含
むこととした。
また、位置検出される基板上に形成された回折マーク
に異なる2方向から2つの照明光束を照射し、前記回折
マークからの回折光を検出する位置検出方法において、
前記2光束の周波数を互いに異ならせるように所定量だ
け変調させること;前記2光束の照射により前記回折マ
ークから発生する回折光を干渉させて、該干渉による光
ビート信号に基づいて、前記回折マークの位置を検出す
ること;前記2光束による干渉縞が発生する方向を調整
することとした。
また、位置検出されるための基板上に形成された回折
マークに、2光束を異なる2方向から照射し、該2光束
の照射により前記回折マークから発生する回折光を検出
する位置検出方法において、前記回折マークから発生す
る回折光を干渉させて、該干渉による光信号を光電検出
し、該検出結果に基づいて前記回折マークの位置を検出
すること;前記2光束の位置を同時に調整すること;前
記2光束の位置を独立に調整することとを有することと
した。
また、前記2光束の位置を同時に調整することによ
り、前記2光束を含む面の傾きを調整することとした。
また、前記2光束の位置を独立に調整することによ
り、前記2光束の交差角と前記2光束による干渉縞の位
置との少なくとも一方を調整することとした。
〔作用〕
本発明においては、アライメント光を分離して各光束
を互いに異なる周波数に独立に変調させた後、光路調整
手段を設けることにより、互いに異なる周波数に変調し
た2光束は常に分離された状態が維持されて、アライメ
ント光学系において分離した光路上を各光束が進行でき
るように各々光路を調整できるため、検出信号に悪影響
を及ぼすノイズ成分が混在しないようにすることができ
る。
したがって、コントラスト及び信頼性の高い安定した
光ビート信号を得ることが保証され、より高精度なアラ
イメントが実現できる。
しかも、この構成により2光束の光路が調整できるた
め、基板上の回折格子マークを2方向で照明する光束の
交差角を調整できるのみならず、干渉縞の発生(配列)
方向と回折格子マークの配列(ピッチ)方向との回転方
向における相対的なズレ量と調整することができるた
め、極めて有効である。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1実施例による位置検出装置の概
略的な構成を示す図であり、以下この図を参照しながら
詳述する。所定の回路パターンとアライメント用の回折
格子マークRMとを有するレチクル(マスク)1は2次元
的に移動可能なレチクルステージ2に保持されている。
レチクル上の各パターンは照明光学系40から供給される
露光光のもとで投影対物レンズ3によりウエハ(基板)
上に結像される。また、ウエハ上にも上記のレチクル上
に形成された回折格子マークRMと同様の回折格子マーク
WMが形成されている。
さて、ウエハはステップアンドリピート方式で2次元
移動するステージ上に吸着されて、ウエハ上の1つのシ
ョット領域でのレチクル上のパターンの転写が完了する
と、次のショット位置までステッピングされる。
レチクルステージ2及びウエハステージ5におけるx
方向、y方向及び回転(θ)方向の位置を独立に検出す
るための不図示の干渉計が各ステージについて設けられ
ており、各方向における各ステージの駆動は不図示の駆
動モータにより行われる。
ところで、露光用光学系からの露光光は、レチクル上
方に45°に斜設されたダイクロイックミラー37等により
下方へ反射され、レチクル1を均一に照明する。そし
て、均一に照明されたレチクル上のパターンは投影レン
ズ3によりウエハ上にパターンの像を形成し、転写され
る。
一方、位置検出するためのアライメント光学系(10〜
31)については、上記のダイクロイックミラーの上方に
設けられており、以下アライメント光学系について詳述
する。
上記の露光光とは異なる長波長を有するアライメント
用の照明光は、レーザー光源10から射出した後、1/4波
長板11により円偏光となる。レンズ12を介した光束は、
偏光ビームスプリッター13により互いに同一の光量とな
るようにP偏光とS偏光との光束にそれぞれ分割され
る。
偏光ビームスプリッター13を反射したS偏光の光束は
第1音響光変調器15a(以下単にAOM15aと呼ぶ。)に入
射する一方、偏光ビームスプリッター13を透過したP偏
光した光束は反射ミラー14を介して第2音響光変調器15
b(以下単にAOM15bと呼ぶ。)に入射する。各AOMはP偏
光とS偏光との光束の相対的な周波数差がΔfとなるよ
うに、P偏光の光束の周波数をf1、S偏光の光束の周波
数をf2に周波数変調する。
AOM15aにより周波数f1に変調したS偏光の光束は、平
行平面板16a、反射ミラー17を介して偏光ビームスプリ
ッター18へ到達する一方で、AOM15bにより周波数f2に変
調したP偏光の光束も平行平面板16bを介してビームス
プリッター18へ到達する。
ここで、各平行平面板(16a、16b)は光路調整手段と
して機能し、互いに異なる周波数に変調された2光束が
再びビームスプリッター18で合成されないように、各々
の光束の進行方向に対して傾けられて配置され、この傾
き量を調整できるように設定されている。
これにより、各AOMにより周波数変調を受けた2光束
の各光路が所定量だけシフトし、分離された状態で偏光
ビームスプリッター18を通過する。この偏光ビームスプ
リッター18はアライメント光学系の瞳位置近傍に配置さ
れている。尚、各平行平面板(16a、16b)の機能につい
ては後述する。
分離された状態で並列に進行する2光束は、1/2波長
板19により偏光方向が45°回転し、偏光ビームスプリッ
ター20を介すると、通過方向には各光束中のP偏光成分
が、反射方向には各光束中のS偏光成分がそれぞれ進行
する。
この偏光ビームスプリッター20を透過した2光束は、
レンズ21により参照用の回折格子22上にピッチ方向に沿
って流れる干渉縞が形成され、この回折格子22を介した
回折光が検出器23にて参照用の光ビート信号として光電
検出される。
一方、偏光ビームスプリッター20を反射した2光束
は、リレー系(24a、24b、25)を介し、アライメント光
学系の瞳位置近傍に設けられたビームスプリッター26に
達する。
そして、ビームスプリッター26を通過して並列に進行
する2光束は、テレセントリックを維持するためにアラ
イメント光学系の光軸に対して傾角可変に設けられた平
行平面板35を通過し、対物レンズ36、ダイクロイックミ
ラー37を介して、所定の交差角を持つ2方向でレチクル
上の回折格子マークRMを照明する。このとき、テレセン
トリックを維持用の平行平面板35は、アライメント光学
系の瞳空間に配置されており、特にこの瞳位置近傍に配
置されることがより好ましい。
この平行平面板35は、厚さの厚い粗調整用の平行平面
板と、厚さの薄い微調整用の平行平面板とを組み合わせ
た構成を適用しても良い。
尚、投影レンズ3がアライメント光に対して色収差補
正されていない際には、対物レンズ36は、本発明と同一
出願人による特開昭63−283129号公報にて提案した2焦
点光学系で構成されることが望ましい。この場合、2焦
点光学系に入射する偏光した2光束をそれぞれ2成分に
分割するために、2焦点光学系の光学軸に対して、入射
光束の偏光方向が傾くように配置する。すると、第1焦
点に向けて進行する一方の光束同士がレチクル上で結像
し、第2焦点へ向けて進行する他方の光束同士がレチク
ルから外れた位置で結像した後、投影レンズ3を介して
ウエハ上で結像する。
さて、レチクル1には、第2A図に示す如く、回折格子
マークRMと並列的にアライメント光透過用窓P0(以下、
透過窓部と呼ぶ。)が設けられており、第2B図に示す如
くこの透過窓部P0に対応して、レチクル上に形成されて
いる回折格子マークと同ピッチの回折格子マークWMがウ
エハ上に形成されている。
このため、アライメント光の一部が、レチクル上を所
定の交差角を持った2方向でレチクル上の回折格子マー
クRMを照明するために、回折格子のピッチ方向に沿って
流れる干渉縞が発生する。この回折格子マークRMにより
発生する±1次回折反射光が光軸方向へ進行するよう
に、2光束の交差角が予め設定されている。
これにより、回折格子マークRMから発生する±1次回
折光は、再びダイクロイックミラー37、対物レンズ36を
通過した後、平行平面板36、ビームスプリッター26、レ
ンズ27、ビームスプリッター28を介して、視野絞り32へ
達する。
この視野絞り32は、レチクル1と共役な位置に設けら
れており、具体的には、第2C図の斜線に示す如く、レチ
クル1の回折格子マークRMからの回折光のみを透過させ
るように、回折格子マークRMの位置に対応して開口部S
RMが設けられている。
このため、視野絞り32を通過した回折格子マークWMか
らの回折光は、0次元(正反射光)をカットする空間フ
ィルター33によりフィルタリングされて検出器34にてレ
チクル1の位置情報を含んだ光ビート信号が光電検出さ
れる。
一方、上記のレチクル上の透過窓部P0を通過した1部
のアライメント光束は、投影レンズ3を介して、回折格
子で形成されたウエハ上の回折格子マークWMを所定の交
差角を持った2方向で照明し、このマークWMにより発生
して光軸上に沿って進行する±1次回折光が、投影レン
ズ3、ダイクロイックミラー37、対物レンズ36、平行平
面板35、ビームスプリッター26、レンズ27、ビームスプ
リッター28を介して、視野絞り29に達する。
この視野絞り29は、ウエハ4と共役な位置に設けられ
ており、具体的には、第2D図の斜線に示す如く、ウエハ
4の回折格子マークWMからの回折光のみを透過させるよ
うに、回折格子マークWMの位置に対応して開口部SWM
設けられている。
このため、この視野絞り29を通過した回折格子マーク
WMからの回折光は、0次光(正反射光)をカットする空
間フィルター30によりフィルタリングされて検出器31に
てウエハ4の位置情報を含んだ光ビート信号が光電検出
される。
各空間フィルター(30、33)は、アライメント光学系
の瞳面と略共役な位置、すなわち投影レンズ3の瞳(射
出瞳)と実質的に略共役な位置に配置され、レチクル、
ウエハ上に形成された回折格子マークからの0次光(正
反射光)を遮断し、±1次回折光(レチクル1、ウエハ
4の回折格子に対して垂直方向に発生する回折光)のみ
を通すように設定されている。
また、検出器(31、34)は、対物レンズ36、レンズ27
を介して、それぞれレチクル1、ウエハ4と略共役とな
るように配置されている。
さて、位置合わせされていない状態でレチクル1、ウ
エハ4が任意の位置で停止していると、以上の如き本実
施例により各検出器(23、31、34)から得られる3つの
光電信号は、ともに同周波数Δfの正弦波状の光ビート
信号となり、互いに一定の位相差だけズレている。ここ
で、レチクル1及びウエハ4からの各光ビート信号の位
相差(±180°)は、レチクル1及びウエハ4上のそれ
ぞれに形成された回折格子マークの格子ピッチの1/2内
の相対位置ズレ量に一義的に対応している。
レチクル1とウエハ4とが格子配列方向に対して相対
移動すると、相対位置ズレ量が各回折格子マーク(RM、
WM)の格子ピッチの1/2となる毎に同位相の信号とな
る。このため、各回折格子マーク(RM、WM)の格子ピッ
チ1/2以下の精度でプリアライメントし、主制御系51
は、サーボ系52により位相差検出系50で得られた位相差
が零となるようにレチクルステージ2もしくはウエハス
テージ5を2次元移動させて位置合わせを行うことによ
り高分解能な位置検出が達成できる。
また、検出器23より得られる参照用の光ビート信号を
基準信号として、この基準信号と各回折格子マーク(R
M、WM)からの各光ビート信号との各々位相差が零とな
るように位置合わせを行なっても良い。また、AOM(15
a、15b)をドライブさせるドライブ信号を基準信号とし
て利用することも勿論可能である。
次に、光電検出される光ビート信号が誤差を含まない
よう構成した本実施例について説明する。
第3図に示す如く、アライメント光源10から供給され
る光束は、1/4波長板11を介して円偏光となり、偏光ビ
ームスプリッター13を介すると、S偏光とP偏光とに分
離される訳であるが、上記の問題点でも述べたように分
離された各光束(S、P)の偏光方向に対して垂直方向
に偏光するノイズ成分(Δp、Δs)が僅かに含まれて
いるとすると、各AOM(15a、15b)を通過した各光束に
おける偏光成分は、互いに同じ周波数変調を受ける。そ
の後、各光束(Sf1+Δpf1、Pf2+Δsf2)は、光路調整
用の平行平面板(16a、16b)、反射ミラー17を介して、
偏光ビームスプリッター18に達する。このとき、偏光ビ
ームスプリッター18は、各主偏光成分を所定方向へ導
き、各ノイズ成分(Δpf1、Δsf2)の殆どが別の方向へ
導くため、これを介した各光束は実質的に純粋な主偏光
成分のみが存在する状態になる。
偏光ビームスプリッター18を介した各光束(Sf1′、P
f2′)は、1/2波長板19を通過すると、各光束の偏光方
向が光軸中心に45°回転し、各主偏光方向が互いに直交
するように偏光ビームスプリッター20に達する。
この偏光ビームスプリッター20により、厳密に言っ
て、周波数f1の主偏光成分Sf1′はx、y方向にそれぞ
れPf1″とSf1″とに分割されるだけでなく、分割された
各光束中の垂直方向にそれぞれに周波数f1のノイズ成分
としてΔsf1″とΔpf1″とが混在することになる。
一方、周波数f2の主偏光成分Pf2′も同様にしてx、
y方向にそれぞれPf2″とSf2″とに分割されるだけでな
く、分割された各光束中の垂直方向にそれぞれに周波数
f2のノイズ成分としてΔsf2″とΔpf2″とが混在するこ
とになる。
このように、偏光ビームスプリッター20を透過した2
つの光束(Pf1″、Pf2″)中に、それぞれノイズ成分
(Δsf1″、Δsf2″)が混在することにはなるが、各ノ
イズ成分(Δsf1″、Δsf2″)はこれに対応する主偏光
成分(Pf1″、Pf2″)と同周波数であるため、各光束中
では光ビートが起こることがなく、レンズ21、参照用の
回折格子22、検出器23を介し参照信号として光電検出さ
れる。
この参照用の検出器23により得られる参照用の光ビー
ト信号は精度的には殆ど悪影響を及ぼす誤差信号が含ま
れることなく、信頼性の高い安定した光電信号である。
一方、偏光ビームスプリッター20を反射した2つの光
束(Sf1″、Sf2″)中においても、ノイズ成分(Δ
pf1″、Δpf2″)が混在した状態で、リレー系(24、2
5)、ビームスプリッター26、平行平面板35、対物レン
ズ36を介して、レチクル上の回折格子マークRM、及び投
影レンズを介してウエハ上の回折格子マークWMを2方向
で照射することになる。
しかしながら、参照信号と同様に、各光束のノイズ成
分(Δsf1″、Δsf2″)はこれに対応する主偏光成分
(Pf1″、Pf2″)と同周波数であるため、各光束中では
光ビートが発生しないため、光電検出される各信号はレ
チクル及びウエハの位置情報のみ含む信頼性の高い安定
した信号が得られる。
以上の如く、AOM等により独立に周波数変調した各光
束は、再び交わることなくアライメント光学系の光軸を
挟んで対称となるように導かれて、各回折格子マーク
(RM、WM)を2方向で照射しているため、検出誤差とな
る異なる周波数の光を含むことが全くないため非常に有
効である。
また、上記の問題点でも述べたように、本実施例のア
ライメント光学系中に配置された各光学部材により、主
偏光成分のみならずノイズ成分が変形して楕円偏光とな
ることが考えられるが、第3図にて示した本実施例の各
光束中において僅かに存在するノイズ成分は、主偏光成
分に対して同周波数であるため、例えば、第4図に示す
如く、周波数f1の主偏光成分Pry(f1)に対して同方向
の同周波数f1のノイズ成分Ny(f1)が存在していても、
レチクル及びウエハ上に形成された各回折格子マーク
(RM、WM)を照射する前に2光束がビートすることな
く、各検出部(23、31、34)では信頼性の高く安定した
光ビート信号が得られる。
次に、光路調整用手段としての各平行平面板(16a、1
6b)の機能について説明する。
平行平面板(16a、16b)は先に述べたように、送光系
において誤差信号を含まないように、光束を分離した状
態を確保しているだけでなく、各平行平面板(16a、16
b)の傾き量に応じて各偏光光の光路が各々シフトさせ
ることができるため、この平行平面板(16a、16b)より
後方に設けられたアライメント光学系の光軸を挟んで並
列的に分離された光路に調整することができる。
そこで、本実施例の平行平面板(16a、16b)による光
路調整について詳述する。
第5図に示す如きアライメント光学系の瞳面Puは、偏
光ビームスプリッター18、20が配置されている位置に存
在し、この瞳面Puには送光系からの2光束のスポット
(BS1、BS1)が光軸を挟んで形成される。この瞳の上方
に設けられている一対の平行平面板(16a、16b)は、図
示の如くx、y軸を中心に回転するように設けられてい
る。瞳面Pu上に形成されるビームスポット(BS1、BS1
は、各平行平面板(16a、16b)がx軸を中心に傾くとy
方向へ移動し、これがy軸を中心に傾くとx方向に移動
する。このため、ウエハあるいはレチクル上に形成され
た回折格子マーク(WM、RM)上を2方向で照射する2光
束の交差角を調整することができる。
各回折格子マーク(WM、RM)を2方向で照射する2光
束の交差角θは、この回折格子マーク(WM、RM)上を2
方向で照射する2光束の入射角(α、β)の和であるた
め、レーザー光源の波長をλ、回折格子のピッチをP、
入射角αで回折格子を照射する光束により発生する回折
光の次数n1(n1>0)、入射角βで回折格子を照射する
光束により発生する回折光の次数n2(n2<0)とする
と、次式の如く、一義的に決定される。
θ=sin-1(n1 λ/P)− sin-1(n2 λ/P) ……(9) このため、所定の交差角θに応じて、各平行平面板
(16a、16b)を、y軸を中心に傾けて、瞳面Pu上の各ビ
ームスポット(BS1、BS1)をx方向に調整してやれば良
い。
したがって、単に各平行平面板(16a、16b)の傾きを
変化させるだけで、異なるピッチPの回折格子マーク
(WM、RM)に応じて適切な交差角に調整することが可能
であるため極めて有効である。
しかしながら、この交差角θが調整されていても、第
6A図に示す如く、実線で示す干渉縞IFの発生(配列)方
向と、破線で示す回折格子マーク(WM、RM)の配列(ピ
ッチ)方向とが回転方向において大きくズレていると、
正確な位置情報を含む高いコントラストの光ビート信号
を得ることができない。このため、各方向が平行となる
ように、瞳面Puで形成されるビームスポット(BS1、B
S2)の位置を移動させて、干渉縞IFの発生(配列)方向
をさらに調整する必要がある。
回折格子マーク(WM、RM)上で形成される流れる干渉
縞IFは、瞳面Puでの2のビームスポット(BS1、BS2)を
結ぶ直線に対して垂直方向に形成される。
このため、例えば第6B図に示す如く、所定の交差角を
維持しながら、2つのビームスポット(BS1、BS2)を結
ぶ直線に対して垂直方向が回折格子マーク(WM、RM)の
格子方向となるように、平行平面板16aを、x、y軸を
中心としてそれぞれ傾けて、ビームスポットBS1をx方
向へΔXだけ移動させるとともに、y方向へΔYだけ移
動させてBS1′の位置に補正してやれば良い。
また、干渉縞IFの発生(配列)方向と、回折格子マー
ク(WM、RM)の配列(ピッチ)方向とが回転方向におい
て僅かにズレていれば、例えば第6C図に示す如く、1次
元的に平行平面板16aを、x軸を中心として傾けて、ビ
ームスポットBS1をy方向へΔYだけ移動させてBS1″の
位置に補正しても良い。
このように、少なくとも一方の平行平面板(16a、16
b)を2次元的に傾けてやれば、所定の交差角を維持し
ながら、干渉縞IFの発生(配列)方向と回折格子マーク
(WM、RM)の配列(ピッチ)方向とを一致させることが
できるため有効である。
これを自動的に行うためは、交差角を合わせるための
平行平面板(16a、16b)の傾きと、干渉縞の発生方向と
回折格子マークの配列方向とを合わせるための平行平面
板(16a、16b)の傾きとをフィートバック制御すること
が好ましい。
具体的には、例えば、交差角を調整する際には、光電
検出される光ビート信号のコントラストが最大となるよ
うに、上記の如く平行平面板(16a、16b)の傾きを制御
し、干渉縞の発生方向と回折格子マークの配列方向を調
整する際にも、光電検出される光ビート信号のコントラ
ストが最大となるように、上記の如く平行平面板(16
a、16b)の傾きを制御すれば、両者のズレを補正するこ
とができる。
このように、本実施例では、光路調整として2次元的
に傾角可変な平行平面板をアライメント光学系中に配置
したが、この平行平面板を少なくともいずれか一方の光
路中に設けても良い。また、この平行平面板の数には制
限なく、各光路中に1次元方向に対して傾角可変な平行
平面板をアライメント光学系中に複数枚設けても良い。
尚、第6B図及び第6C図では2つのビームスポットが僅
かに光軸から離れているが、検出される光ビート信号に
は全く影響はない。
また、干渉縞IFの発生(配列)方向と回折格子マーク
(WM、RM)の配列(ピッチ)方向との回転方向における
ズレ量を補正するために、アライメント光学系中にイメ
ージローテータを配置した構成を適用しても良い。
次に、本実施例の変形例について第7図を参照しなが
ら説明する。本実施例において先に第1図と同様な部材
には同じ符号を付してある。レーザー光源10から射出し
た光束は、1/4波長板11、レンズ12を介して偏光ビーム
スプリッター13ににより各々2分割され、各AOM(15a、
15b)により互いに異なる周波数に変調される。AOM15a
を介し周波数f1に変調したS偏光光は、反射ミラー17を
介して、プリズム61に達する。一方、AOM15bを介し周波
数f2に変調したP偏光光、1/2波長板60によりS偏光光
となり、プリズム60に達する。このプリズム61は瞳位置
近傍に配置され、AOM15aを介し周波数f1の光束を透過さ
せる部分透過面61bと、AOM15bを介し周波数f2のS偏光
光を反射させるような蒸着等で構成される部分反射面61
aとを有するように構成されている。そして、このプリ
ズム61を介した互いに異なる周波数の各々のS偏光光
は、1/2波長板19を通過する。このとき、各光束の偏光
方向は揃っているため、この1/2波長板19を回転させれ
ば、偏光ビームスプリッター20により、参照信号検出系
とレチクル1とウエハ4を照射する送光系とに供給され
る各々の光束の光量を調節することができる。
このとき、検出部23で光電検出するための参照光として
必要とされる光量はそれほど多くなくても十分であるた
め、1/2波長板19の回転量を調整して、多くの光量を有
する光束を各回折格子マーク(RM、WM)に供給すること
ができる。
また、偏光ビームスプリッター13の代わりにビームス
プリッターを配置し、プリズム61の部分反射面61aを金
属膜で構成すれば、このプリズム61に入射する光束の偏
向面は揃っているため、1/2波長板を60を不要すること
ができる。
このとき、このビームスプリッターはレーザー光源10
からの光束を2分割して、これにより分割された各光束
を各AOM(15a、15b)により独立に周波数変調している
ため、互いに異なる周波数の各光束中に同周波数の偏光
成分が混在していても光電検出される光ビート信号に悪
影響を及ぼすことはない。つまり、各光束は、異なる周
波数を有する光束成分を含まず分離された状態を維持さ
れているため、ビートすることなく各回折格子マーク
(RM、WM)を2方向で照射することができる。
尚、本発明は上記で述べた実施例に限るものではな
く、本発明と同一出願人による特開昭60−130742号公報
にて提案した如く、レチクルを介さずに投影レンズを通
してアライメント光をウエハ上の回折格子マークに2方
向で照射できるような構成を適用しても良く、またプロ
ミキシティ方式にも適用することができる。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明によれば、コントラスト、安定
性、信頼性の高い信号を検出できるため、高精度な位置
検出が実現できる。
また、AOM等を利用して各回折マークを2方向で照明
する2光束で周波数差を与えることができるため、スル
ープットの向上が図れるとともに、高分解能な位置検出
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による投影露光装置の概略的な
構成を示す図、第2A図はレチクル上の回折格子マークの
形状を示す平面図、第2B図はウエハ上の回折格子マーク
の形状を示す平面図、第2C図はレチクル上の回折格子マ
ークからの回RMからの回折光を得るための視野絞りの平
面図、第2D図はウエハ上の回折格子マークWMからの回折
光を得るための視野絞りの平面図、第3図はアライメン
ト光学系のみを示す図、第4図は主偏光成分とこれと同
周波数のノイズ成分とが楕円偏光している様子を示す
図、第5図は光路調整手段の機能を模式的に示す図、第
6A図は干渉縞と各回折格子マークとが大きくズレている
様子を示す図、第6B図は干渉縞と各回折格子マークとの
方向が補正されて一致している様子を示す図、第6C図は
僅かにズレていた干渉縞と各回折格子マークとの方向を
補正した様子を示す図、第7図は本実施例の変形例によ
る投影露光装置の概略的な構成を示す図、第8図は偏光
ビームスプリッタの機能を示す図、第9図は主偏光成分
とこれと異なる周波数のノイズ成分とが楕円偏光してい
る様子を示す図である。 〔主要部分の説明〕 10……光源 13……偏光ビームスプリッタ 15a……第1音響光変調器 15b……第2音響光変調器 16a、16b……平行平面板 18……偏光ビームスプリッタ(ビームスプリッタ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 和哉 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−56818(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置検出される基板上に形成された回折マ
    ークに異なる2方向から2つの照明光束を照射するアラ
    イメント光学系と、前記回折マークからの回折光を受光
    し前記基板の位置を検出する位置検出装置において、 前記アライメント光学系は、前記2光束の周波数を互い
    に異ならせるように所定量だけ変調させる光変調手段
    と; 前記互いに周波数に異なる2光束を前記回折マークに2
    方向から照射し、該2光束により発生する回折光を干渉
    させて、該干渉による光ビート信号を光電検出する受光
    手段と; 前記受光手段からの信号に基づいて、前記回折マーク位
    置を検出する検出系と; 前記2光束による干渉縞が発生する方向を調整する光路
    調整手段とを有することを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】前記光路調整手段は、前記干渉縞の方向を
    調整する干渉縞調整部材と前記2光束の交差角を調整す
    る交差角調整部材を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の装置。
  3. 【請求項3】前記干渉縞調整部材は、前記2光束の少な
    くとも一方を調整し、干渉縞の回転を調整することを特
    徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記光変調手段は、光源からの照明光を2
    分割して前記2光束を形成する照明光分割光学系と、前
    記分割された各光束の周波数を所定量だけ変調させる光
    変調部材と、前記変調された2光束が前記アライメント
    光学系の光軸を挟んで進行するように前記2光束を調整
    する調整光学部材とを有することを特徴とする請求項1
    から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記光路調整手段は、各光路の少なくとも
    一方に傾斜可能な平行平板を有することを特徴とする請
    求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記光変調手段は、前記2光束の周波数を
    調整可能な2つの光変調部材を有することを特徴とする
    請求項1から5項のいずれか1項に記載の装置。
  7. 【請求項7】位置検出されるための基板上に形成された
    回折マークに、アライメント光学系からの2光束を異な
    る2方向から照射し、該2光束の照射により前記回折マ
    ークから発生する回折光を検出する位置検出装置におい
    て、 前記回折マークから発生する回折光を干渉させて、該干
    渉による光信号を光電検出する受光手段と; 前記受光手段からの信号に基づいて、前記回折マークの
    位置を検出する検出系と; 前記アライメント光学系は、前記2光束の交差角を一定
    に保ったまま、前記2光束による干渉縞の位置を調整す
    る第1調整手段と; 前記基板上に形成された回折マークを2方向で照射する
    2光束の交差角と前記2光束による干渉縞の位置との少
    なくとも一方を調整する第2調整手段とを有することを
    特徴とする位置検出装置。
  8. 【請求項8】前記第2調整手段は、前記2光束を独立に
    調整することを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記第2調整手段は、前記干渉縞の回転を
    調整することを特徴とする請求項7または8に記載の装
    置。
  10. 【請求項10】前記第1調整手段は、前記2光束を含む
    面の傾きを調整することを特徴とする請求項7に記載の
    装置。
  11. 【請求項11】前記アライメント光学系は、前記2光束
    の周波数を所定量だけ変調させる光変調部材を含むこと
    を特徴とする請求項7に記載の装置。
  12. 【請求項12】前記第1調整手段と前記第2調整手段の
    少なくとも一方は、傾斜可能な平行平板を含むことを特
    徴とする請求項7から請求項11に記載のいずれか1項に
    記載の装置。
  13. 【請求項13】位置検出される基板上に形成された回折
    マークに異なる2方向から2つの照明光束を照射し、前
    記回折マークからの回折光を検出する位置検出方法にお
    いて、 前記2光束の周波数を互いに異ならせるように所定量だ
    け変調させること; 前記2光束の照射により前記回折マークから発生する回
    折光を干渉させて、該干渉による光ビート信号に基づい
    て、前記回折マークの位置を検出すること; 前記2光束による干渉縞が発生する方向を調整すること
    とを有することを特徴とする位置検出方法。
  14. 【請求項14】位置検出されるための基板上に形成され
    た回折マークに、2光束を異なる2方向から照射し、該
    2光束の照射により前記回折マークから発生する回折光
    を検出する位置検出方法において、 前記回折マークから発生する回折光を干渉させて、該干
    渉による光信号を光電検出し、該検出結果に基づいて前
    記回折マークの位置を検出すること; 前記2光束の位置を同時に調整すること; 前記2光束の位置を独立に調整することとを有すること
    を特徴とする位置検出方法。
  15. 【請求項15】前記2光束の位置を同時に調整すること
    により、前記2光束を含む面の傾きを調整することを特
    徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記2光束の位置を独立に調整すること
    により、前記2光束の交差角と前記2光束による干渉縞
    の位置との少なくとも一方を調整することを特徴とする
    請求項14に記載の方法。
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