JP2890324B2 - ウレタンプレポリマー及びポリウレタン組成物 - Google Patents

ウレタンプレポリマー及びポリウレタン組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塗料、コーテイング剤、接着剤等に用いられ
るウレタンプレポリマー、並びにそのウレタンプレポリ
マーを用いたポリウレタン組成物、特に塗料、コーテイ
ング剤及び接着剤に関する。
(従来技術) 二液型ウレタン塗料、コーテイング剤及び接着剤は、
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリ
オールの二成分系からなるものである。従来のイソシア
ネート基を有するウレタンプレポリマーは、次の2種類
に大別される。その一つは、トリメチロールプロパンな
どの多価アルコールとジイソシアネート化合物とを反応
された付加物であり、他の一つは、ジイソシアネート化
合物を触媒により環化三量化させたイソシアヌレート化
合物である。そして、これらのウレタンプレポリマー
は、一般に、1分子当りの平均イソシアネート基数が3
以下である。これらのウレタンプレポリマーは、ポリオ
ール等を混合することによりポリウレタン組成物とな
る。このポリウレタン組成物は、ウレタン化反応(架
橋)により硬化させて所定の物性を発現させる。この場
合に、より優れた硬化物性と速い硬化速度が得られるポ
リウレタン組成物が望まれている。
優れた硬化物性を与えるポリウレタン組成物を得る一
つの試みとして、ウレタンプレポリマーを多官能化する
方法が知られている。たとえば、原料多価アルコールと
して四官能のペンタエリスリトール、六官能のジペンタ
エリスリトール、八官能のシユークローズを用い、これ
らとジイソシアネート化合物とを直接に反応させて、1
分子当り4〜8個のイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーを得る方法がある。しかし、これらの方法
は、その原料多価アルコール類がジイソシアネート化合
物との相溶性が悪く、かつ融点も高いことから、均一な
状態で反応させるのが困難であつた。かかる反応時の相
溶性を改善するために、上記の多価アルコールにアルキ
レンオキサイドを付加反応させて得られたポリオールに
ジイソシアネートを反応させる方法が知られている。し
かし、これらの多価アルコールは高融点であり、溶解性
が悪いので、これに直接にアルキレンオキサイドを付加
反応させるのが困難であつた。そのために、通常、たと
えばグリセリンや水等で希釈して反応させているが、こ
の場合には高純度の付加物が得られないので、その付加
物にジイソシアネート化合物を反応させてウレタンプレ
ポリマーを合成する際にゲル化を起したり、官能基密度
が低くなりすぎたりして、満足できるウレタンプレポリ
マーを得るのが困難であつた。
また、多価アルコールの一つとしてエリスリトールに
アルキレンオキサイドなどのエポキシ化合物を反応させ
てポリオールを製造する方法は、米国特許第2,778,855
号及び同第3,291,865号明細書、特開昭51-93995号公報
に記載され、知られている。
しかし、米国特許第2,778,855号明細書には、該ポリ
オールを製造する方法の記載があるのみで、該ポリオー
ルの具体的な用途については全く記載されていない。
また、米国特許第3,291,865号明細書には、該ポリオ
ールをポリウレタンなどへ応用できることの記載がある
が、具体例の記載は全く見当らない。
さらに、特開昭51-93995号公報には、該ポリオールよ
り直接一段階でポリウレタンフオームを製造する方法が
記載されているが、該ポリオールにジイソシアネート化
合物を反応させてウレタンプレポリマーとすることは記
載されていない。また、該ポリオールをフオーム以外の
用途に応用することについても記載されていない。
また、エチレンジアミンにプロピレンオキサイドを付
化させた四官能ポリエーテルポリオールが知られてい
る。しかし、このポリオールは、第三級窒素を含有して
いるので、プレポリマー合成時に副反応でゲル化しやす
い。また、このポリオールを用いたポリウレタン組成物
は酸化劣化を起しやすく、着色したり、熱的に不安定で
あつた。
他の原料多価アルコールとして、低分子量の縮合型ポ
リエステルポリオールや、アクリルモノマーの重合によ
り合成される低分子量アクリルポリオールが考えられる
が、これらの多価アルコールは、反応機構から考えて、
1分子中に正確に4個とか5個の水酸基を有するものを
合成するのが困難である。
(発明の目的) 本発明の目的は、硬化速度が速く、しかも優れた硬化
物を与えることができるウレタンプレポリマーを提供す
ること、及びそのウレタンプレポリマーとポリオールか
らなるポリウレタン組成物、特に二液型ポリウレタン組
成物、たとえばポリウレタン塗料、ポリウレタンコーテ
イング剤及びポリウレタン接着剤等を提供することにあ
る。
(発明の構成) 本発明の目的は、エリスリトールにアルキレンオキサ
イド又はラクトン化合物を、エリスリトール1モル当り
2〜8モル反応させて四官能ポリオールとし、次いで得
られた四官能ポリオールにジイソシアネート化合物を反
応当量比(イソシアネート基/水酸基)3〜20で反応さ
せたイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと
すること、及びこのウレタンプレポリマーとポリオール
からなるポリウレタン組成物とすることにより達成され
る。
すなわち、本発明のウレタンプレポリマーは、エリス
リトールにアルキレンオキサイド又はラクトン化合物
を、エリスリトール1モル当り2〜8モル反応させて四
官能ポリオールとし、得られた四官能ポリオールにジイ
ソシアネート化合物を反応当量比(イソシアネート基/
水酸基)3〜20で反応させたイソシアネート基を有する
プレポリマーである。
また、本発明のポリウレタン組成物は、前記のウレタ
ンプレポリマー及びポリオールからなる組成物である。
本発明において用いるエリスリトールは、分子量12
2、分子式C4H10O4の四価の糖アルコールであり、D型、
L型、メソ型の3種の異性体がある。このうち、構造式 で表わされる融点が121.5℃のメソエリスリトール
は、たとえばぶどう糖を基質とする醗酵法、n−パラフ
インを基質とする醗酵法、酒石酸を還元する方法、セル
ロースやでん粉を過ヨウ素酸で酸化したのち水素添加及
び加水分解する方法等の種々の方法で、安価に経済的に
製造することができる。
また、D−エリスリトール、L−エリスリトールは共
に天然には存在しないが、エリトロースを還元する方法
等で合成することができ、融点が共に88℃であり、メソ
体と同様に使用することができる。さらに、D型とL型
との混合体(ラセミ体)も使用することができる。
エリスリトールは、他の多官能ポリオール、たとえば
ペンタエリスリトール(融点>180℃)、シユークロー
ズ(融点187℃)に較べて融点が低い。また、アルキレ
ンオキサイドやラクトン化合物に対する溶解性も良好で
ある。そのたぬに、アルキレンオキサイドやラクトン化
合物を付加反応させる場合に、グリセリンや水等の溶媒
を添加したり、或いは爆発の危険性のある高温で反応さ
せる必要がなく、100〜180℃程度の低温で反応させて高
純度の四官能ポリオールを容易に合成できる。そして、
その四官能ポリオールにジイソシアネート化合物を反応
させれば、その反応中でゲル化することなく、設計通り
のイソシアネート基含有多官能プレポリマーが容易に得
られる。
本発明においてエリスリトールと反応させるアルキレ
ンオキサイドとしては、たとえばエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3
−ブチレンオキサイドなどがあげられ、特にエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。
アルキレンオキサイドの反応モル数は、エリスリトー
ル1モル当り2〜8モル(平均値)が好ましい。その反
応モル数が2モル未満になると、生成ポリオールのジイ
ソシアネート化合物との相溶性が悪くなり、均一なウレ
タンプレポリマーが得られなくなる。また、その反応モ
ル数が8を超えると、生成ウレタンプレポリマー中のイ
ソシアネート基含有量が低くなり、好ましくない。
本発明におけるエリスリトールとアルキレンオキサイ
ドの付加反応は、自体公知の方法で行なわせることがで
き、たとえば反応触媒には酸触媒やアルカリ触媒が用い
られる。
本発明においてエリスリトールと反応させるラクトン
化合物としては、環中に4個以上の炭素原子を有するも
の、すなわち五員環以上のラクトン化合物が用いられ
る。たとえばε−カプロラクトン、γ−メチル−δ−バ
レロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−ブチロラクト
ンなどがあげられ、特にε−カプロラクトンが好まし
い。
これらのラクトン化合物の反応割合は、エリスリトー
ル1モルに対して2〜8モル(平均値)が好ましい。そ
のラクトン化合物の反応モル数が2モル未満になると、
生成ポリオールのジイソシアネート化合物との相溶性が
悪くなり、均一なウレタンプレポリマーが得られなくな
る。また、その反応モル数が8を超えると、生成ウレタ
ンプレポリマー中のイソシアネート基含有量が低くな
り、好ましくない。
本発明におけるエリスリトールとラクトン化合物の付
加反応は、自体公知の方法で行なわせることができる。
たとえばテトラブチルチタネートなどの有機チタン系化
合物触媒、ジブチルスズジラウレートなどの有機スズ化
合物触媒、ナトリウムやカリウム等の金属触媒の存在
下、又は触媒の不存在下で、エリスリトールとラクトン
化合物を混合・攪拌しながら、100〜220℃に加熱して反
応させれば、容易に付加反応させることができる。
本発明において、エリスリトールのアルキレンオキサ
イド若しくはラクトン化合物との付加反応生成物である
四官能ポリオールと反応させるジイソシアネート化合物
としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフエニルメ
タンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,
4′−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネートなど
があげられる。
本発明における上記の四官能ポリオールとジイソシア
ネート化合物との反応(ウレタン化反応)は、イソシア
ネート基/水酸基の当量比が3〜20の範囲内になる割合
で反応させるのが好ましい。その当量比が3未満になる
と、反応生成物のウレタンプレポリマーが高分子量化し
たり、場合によつてはゲル化するおそれがある。また、
その当量比が20を超えると、未反応のジイソシアネート
量が多くなり、その除去に手間がかかる。
ウレタン化反応におけるその他の反応条件としては、
反応させる四官能ポリオール及びジイソシアネート化合
物の種類等に応じて種々の態様を用いることができる。
たとえば反応溶媒は用いなくてもよいし、イソシアネー
ト基に対して不活性な溶剤(たとえばメチルエチルケト
ン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、アセトンな
ど)を用いてもよい。また、反応温度は0〜100℃の範
囲内から適宜に選択でき、必要に応じて通常のウレタン
化触媒(たとえばジブチルスズジラウレート、ジブチル
スズオクトエート、N−エチルモルホリン、トリエチレ
ンジアミンなど)を用いることができる。
ウレタン化反応の終了後、反応生成物中の未反応ジイ
ソシアネートモノマーを薄膜蒸留や溶剤抽出等により除
去する。ウレタンプレポリマー中に残存するジイソシア
ネートモノマー量は、モノマー蒸気の毒性のため1重量
%以下にするのが望ましい。しかし、ウレタンプレポリ
マーは高温にさらされるとアロフアネート結合等の高分
子化反応を起すので、蒸留条件等は厳密に管理する必要
がある。
本発明のポリウレタン組成物を得るために、ウレタン
プレポリマーと共に用いられるポリオールとしては、ポ
リエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、油変
性ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、水酸
基含有ウレタンエラストマーなどがあげられる。
また、本発明のポリウレタン組成物においては、ポリ
オールにポリアミンを併用することができる。そのポリ
アミンとしては、たとえばポリエチレンポリアミン、ポ
リプロピレンポリアミン、及び重合脂肪酸とポリアミン
類とを反応させて得られるポリアミド化合物があげられ
る。
本発明のポリウレタン組成物は、前記のウレタンプレ
ポリマーと、前記のポリオールとを、(イソシアネート
基/水酸基)の当量比〔以下「(NCO/OH)」と略記する
ことがある。〕が0.5〜2.0になる割合で配合される。同
当量比が0.5未満では、硬化物が架橋が不充分で硬度が
低く、耐薬品性、耐溶剤性等の物性が悪くなる。また、
同当量比が2.0を超えると硬化物が脆く、耐衝撃性が悪
くなる。
本発明のポリウレタン組成物は、通常、組成物の使用
直前にウレタンプレポリマーとポリオールとを混合する
タイプのものとして、すなわち二液型として使用され
る。
また、本発明のポリウレタン組成物は、通常、溶剤等
で希釈して使用されるが、希釈せずに(すなわち無溶剤
でも)使用できる。その希釈溶剤としては、イソシアネ
ート基に対して不活性な酢酸エチル、酢酸ブチル、アセ
トン、メチルエチルケトン、キシレン、ジオキサン、セ
ロソルブアセテートなどがあげられる。また、希釈剤と
してジブチルフタレートやジブチルオクトエートなどの
可塑剤を用いることができる。
また、本発明のポリウレタン組成物には、必要に応じ
て硬化反応速度を促進させる触媒、たとえばジブチルス
ズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、テトラ
ブチル−1,3−ジアセトキシ−ジスタノキサン、スター
ナスオクトエート、ナフテン酸鉛、鉄アセチルアセトネ
ートなどの有機金属系触媒、トリエチレンジアミンなど
の第三級アミン触媒等を添加することができる。これら
の触媒の添加量はプレポリマーに対して0.01〜3重量%
である。
また、本発明のポリウレタン組成物には、必要に応じ
てアゾ系顔料、銅フタロシアニン系顔料、弁柄、黄鉛、
酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラツクなどの有機又は
無機系の着色顔料、鉛丹、鉛白、塩基性クロム酸塩、塩
基性硫酸鉛、ジンククロメート、亜鉛末等の防錆顔料、
クレー、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、マイカなど
の体質顔料等を適宜に配合することができる。また、レ
ベリング剤、シランカツプリング剤又はチタンカツプリ
ング剤等の各種の助剤を必要に応じて添加することがで
きる。さらに、キシレン樹脂、塩化ビニル系樹脂、セル
ロース系樹脂、アクリル系樹脂等も、本発明の組成物の
物性を損なわない程度において添加することができる。
本発明のポリウレタン組成物は、塗料、コーテイング
剤、接着剤等として特に適するものであり、施用方法と
しては常温又は50〜80℃に加温してスプレー塗装、ロー
ルコート塗装等の方法で金属、フイルム、プラスチツク
成形品、布等に塗布して使用する。塗膜の硬化は、室温
乾燥、又は80〜250℃の加熱により行なわせる。
本発明のポリウレタン組成物は、硬化速度が速く、か
つ硬化物の架橋密度が高く、硬度、耐薬品性、耐溶剤性
及び接着性等の物性に優れているので、前記のように塗
料、コーテイング剤、接着剤等として優れたものであ
る。
(実施例等) 以下に、ポリオール合成例、ウレタンプレポリマー合
成例、ポリウレタン組成物例及び比較例をあげて、さら
に具体的に説明する。
ポリオール合成例1 この例は、メソ−エリスリトール/プロピレンオキサ
イドモル比=1/4で付加反応させた合成例である。
反応器に、メソ−エリスリトール122.1g、プロピレン
オキサイド232.2g、及び水酸化カリウム10.6gを仕込
み、60℃で1時間、さらに110℃で8時間加熱攪拌して
反応させた。その反応の終了後、乾燥窒素ガスを吹込
み、若干残存する未反応プロピレンオキサイド及び水分
を除去した。引続き、リン酸を加えて水酸化カリウムを
中和し、過してアルカリ成分を完全に除去し、水酸基
価633、酸価0.02のメソ−エリスリトール・プロピレン
オキサイド付加物(四官能ポリオール)を得た。
ポリオール合成例2 この例は、メソ−エリスリトール/プロピレンオキサ
イド=1/6で付加反応させた合成例である。
メソ−エリスリトール122.1g、プロピレンオキサイド
348.3g、及び水酸化カリウム14.1gを仕込み、そのほか
は合成例1と同様にして反応させ、同様にして後処理し
て、水酸基価477、酸価0.02の付加物を得た。
ポリオール合成例3 この例は、メソ−エリスリトール/エチレンオキサイ
ドモル比=1/2.5で付加反応させた合成例である。
メソ−エリスリトール122.1g、エチレンオキサイド11
0.0g、及び水酸化カリウム7.0gを仕込み、そのほかは合
成例1と同様にして反応させ、同様にして後処理をし
て、水酸基価967、酸価0.02の付加物を得た。
ポリオール合成例4 この例は、メソ−エリスリトール/カプロラクトンモ
ル比=1/2.5で付加反応させた合成例である。
反応器に、メソ−エリスリトール122.1g、ε−カプロ
ラクトン285.4g、及びテトラブチルチタネート0.004gを
仕込み、攪拌下で170℃で10時間反応させ、水酸基価55
1、酸価0.4のメソ−エリスリトール・カプロラクトン付
加物(四官能ポリオール)を得た。
ポリオール合成例5 この例は、メソ−エリスリトール/カプロラクトンモ
ル比=1/6で付加反応させた合成例である。
すなわち、メソ−エリスリトール122.1g、ε−カプロ
ラクトン684.8g、及びテトラブチルチタネート0.01gを
仕込み、そのほかは合成例4と同様にして反応させて、
水酸基価278、酸価0.3の付加物を得た。
ポリオール合成例6 この例は、メソ−エリスリトール/プロピレンオキサ
イドモル比=1/1.5で付加反応させた合成例である。
メソ−エリスリトール122.1g、プロピレンオキサイド
87.1g、及び水酸化カリウム6.3gを仕込み、合成例1と
同様にして反応及び後処理し、水酸基価1072、酸価0.03
の付加物を得た。
ポリオール合成例7 この例は、メソ−エリスリトール/プロピレンオキサ
イドモル比=1/9で付加反応させた合成例である。
メソ−エリスリトール122.1g、プロピレンオキサイド
522.5g、及び水酸化カリウム19gを仕込み、そのほかは
合成例1と同様にして反応及び後処理し、水酸基価34
8、酸価0.02の付加物を得た。
ウレタンプレポリマー合成例1 2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレンジイ
ソシアネート=80/20(重量比)の粗ジイソシアネート
(以下、「80-TDI」という)1740g、及びポリオール合
成例1で得られたポリオール354gを反応器に仕込み、55
℃で8時間加熱攪拌して反応させた。このときの(NCO/
OH)=5であつた。
得られた反応生成液を165℃、1mmHgの条件下で薄膜蒸
留し、未反応のトリレンジイソシアネートモノマーを留
去させた。得られたウレタンプレポリマーを酢酸エチル
に溶解させて、濃度70重量%のウレタンプレポリマー溶
液とした。このウレタンプレポリマー溶液は、NCO濃度
が10.1重量%であり、未反応トリレンジイソシアネート
モノマー量が0.3重量%であつた。
この合成例1におけるプレポリマー製造条件、及び得
られたプレポリマー溶液の性状は第1表に示した。
ウレタンプレポリマー合成例2〜4 第1表に示すように反応条件を変更し、そのほかは合
成例1と同様にしてウレタンプレポリマー溶液を得た。
このときの(NCO/OH)=5であり、ウレタンプレポリマ
ー溶液の性状は第1表に示した。
ウレタンプレポリマー合成例5 80-TDIを1740g、及びポリオール合成例4で得られた
ポリオールを408g用い、55℃で8時間反応させた。この
ときの(NCO/OH)=5であつた。
得られた反応生成液を165℃、1mmHgの条件下で薄膜蒸
留し、未反応トリレンジイソシアネートモノマーを留去
させた。得られたウレタンプレポリマーを酢酸エチルに
溶解し、濃度70重量%のウレタンプレポリマー溶液とし
た。このウレタンプレポリマー溶液は、NCO濃度が9.5重
量%であり、未反応トリレンジイソシアネートモノマー
量が0.3重量%であつた。
この合成例5におけるプレポリマー製造条件、及び得
られたプレポリマー溶液の性状は第1表に示した。
ウレタンプレポリマー合成例6〜8 第1表に示すように反応条件を変更し、そのほかは合
成例5と同様にしてウレタンプレポリマー溶液を得た。
このときの(NCO/OH)=5であつた。得られたウレタン
プレポリマー溶液の性状は第1表に示した。
ウレタンプレポリマー合成例9 80-TDIを870g、及びポリオール合成例1で得られたポ
リオールを354.3gを仕込み、55℃で反応させたが、反応
途中でゲル化した。その原因は、ポリオールとジイソシ
アネート化合物との反応当量比が、(NCO/OH)=2.5と
低かつたため、と考えられる。
ウレタンプレポリマー合成例10 80-TDIを730.8g、及びポリオール合成例1で得られた
ポリオールを35.4g仕込み、55℃で8時間反応させた。
このときの(NCO/OH)=21であつた。
得られた反応液は、組成が80-TDIが85重量%、ウレタ
ンプレポリマーが15重量%であり、TDIモノマーを著し
く多量に含んでいたので、その除去に手間がかかつた。
ウレタンプレポリマー合成例11 反応器に80-TDIを1740g、ポリオール合成例6で得ら
れたポリオールを209.2g仕込み、55℃で反応を行なわせ
たが、反応液が白濁化し、均一な状態で反応させること
ができず、攪拌を止めると固形物が沈でんした。その沈
でん物は酢酸エチルに溶けないゲル化物であつた。この
ときの(NCO/OH)=5であつた。
ウレタンプレポリマー合成例12 反応器に、80-TDIを1740g、ポリオール合成例7で得
られたポリオールを645g仕込み、55℃で8時間反応させ
た。このときの(NCO/OH)=5であつた。
得られた反応液を165℃、1mmHgの条件で薄膜蒸留し、
未反応のトリレンジイソシアネートモノマーを留去させ
た。得られたウレタンポリマーを酢酸エチルに溶解させ
て、濃度70重量%のウレタンポリマー溶液とした。この
ウレタンプレポリマー溶液は、NCO濃度が7.7重量%であ
り、未反応モノマー量が0.6重量%であつた。
ポリウレタン組成物例1〜9 比較例1〜4 この各例はいずれも塗料の例である。
ウレタンプレポリマー合成例1〜8で得られた各ウレ
タンプレポリマー、市販のウレタンプレポリマーGP105A
(三菱化成株式会社商品名、トリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンとの付加物、NCO含有量13.2
重量%、濃度75重量%)、又は市販のウレタンプレポリ
マーNY215A(三菱化成株式会社商品名、イソホロンジイ
ソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、NC
O含有量10.2重量%、濃度75重量%)をそれぞれ用い
て、これらに市販のアクリルポリオールのアクリデイツ
クA-801(大日本インキ化学社商品名、水酸基価50、濃
度50重量%)、市販のポリエステルポリオールのデスモ
フエン1100(バイエル社商品名、水酸基価210)、又は
デスモフエン800(バイエル社商品名、水酸基価290)を
それぞれ配合して、各塗料組成物を調製した。
得られた各組成物について、下記の試験方法で塗膜硬
化速度及び硬化後の塗膜物性を測定した。その結果は第
2表及び第3表に示す。
試験方法は次のとおりである。
塗料配合 ウレタンプレポリマーとポリオールを、NCO/OH=1
(当量比)になるように混合した。
希釈 ウレタンプレポリマーとポリオールの混合溶液を、キ
シレン/酢酸n−ブチル/酢酸エチル/セロソルブアセ
テート=3/3/3/1重量比の混合溶剤で約30重量%に希釈
した。
塗装方法 エアースプレー法によつた。
塗装パネル ブライト Bt#144処理鋼板 水法 0.6×70×150mm 硬化前の塗膜の試験方法 硬化乾燥タイム: 20℃に保持した塗膜を酢酸エチルを含ませたガーゼで
5回ラツピングして塗膜が剥がれるかどうかで硬化乾燥
しているか否かを判定した。
タツクフリータイム: 塗膜に指を触れて粘着性があるかどうかで判定した。
硬化後の塗膜の試験方法 硬化後の塗膜物性は、80℃の温度で40分間加熱硬化さ
せた塗膜について、下記の各試験をした。
鉛筆硬度: JIS-5400の方法に準じた。
デユポン耐衝撃性: JIS-5400の方法に準じた。
撃ち型 径1/2インチ おもり 500g 塗膜に損傷を与えない高さで示す。
密着性: JIS-5400の方法に準じた。
耐溶剤性: 硬化塗膜を酢酸エチルを含ませたガーゼで20回ラツピ
ングし、塗膜の残膜面積%、及び残膜状態を目視で判定
し、下記の基準で評価した。
○・・・塗膜が完全に残り、かつ光沢も変化しない △・・・塗膜が大部分残つているが、光沢が低下する ×・・・塗膜が大部分溶解する 耐酸性: 硬化後の塗装板を、5%塩化水素水溶液中に25℃で48
時間浸漬した後の塗膜について、残膜面積%、及び残膜
状態を目視判定して、下記の基準で評価した。
○・・・塗膜が完全に残り、かつ光沢も低下しない △・・・塗膜が大部分残つているが、光沢が低下する ×・・・塗膜が大部分溶解する 耐アルカリ性: 硬化後の塗装板を、5%水酸化ナトリウム水溶液中
に、25℃で48時間浸漬した後の塗膜について、残膜面積
%、及び残膜状態を目視判定して下記の基準で評価し
た。
○・・・塗膜が完全に残り、かつ光沢も低下しない △・・・塗膜が大部分残つているが、光沢が低下する ×・・・塗膜が大部分溶解する ポリウレタン組成物例10〜11 比較例5 これらの例は接着剤の例である。
ウレタンプレポリマー合成例1及び5で得られた各ウ
レタンプレポリマー、並びに市販のウレタンプレポリマ
ーGP105A(三菱化成株式会社商品名、トリレンジイソシ
アネートとトリメチロールプロパンとの付加物、NCO含
有量13.2重量%、濃度75重量%)、をそれぞれ用い、こ
れらに市販の水酸基含有ポリウレタン樹脂のニツポラン
3022(日本ポリウレタン工業社商品名、固形分35重量%
の酢酸エチル溶液)を配合してウレタン接着剤組成物を
調製した。
これらの各接着剤について、下記の方法で接着強度を
測定した。その結果は第4表に示すとおりであつた。
試験方法 被着体: ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ 125
μ) 塗布: 酢酸エチルで樹脂分20重量%に希釈したものを、フイ
ルム両面に塗布した。塗布量は、乾燥後の樹脂量で15g/
m2であつた。
圧着: 80℃で5分間乾燥し、溶剤を除去したのち、塗布面ど
うしを貼り合わせ、室温で1〜3kg/cm2で圧着した。
硬化: 80℃で2時間加熱硬化させた。
剥離強度の測定: 接着フイルムを10mm×150mmに裁断し、T型剥離テス
トを行なつた。引張速度は100mm/min、測定条件は温度2
3℃、相対湿度65%であつた。
(発明の効果) 本発明のウレタンプレポリマーを用いたポリウレタン
組成物は、硬化速度が速く、かつその硬化物が架橋密度
が高く、硬度、耐薬品性、耐溶剤性及び接着性等の物性
に優れているので、塗料、コーテイング剤、接着剤等に
適する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 18/32 C08L 75/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エリスリトールにアルキレンオキサイド又
    はラクトン化合物を、エリスリトール1モル当り2〜8
    モル反応させて四官能ポリオールとし、得られた四官能
    ポリオールにジイソシアネート化合物を反応当量比(イ
    ソシアネート基/水酸基)3〜20で反応させたイソシア
    ネート基を有するウレタンプレポリマー。
  2. 【請求項2】請求項1のウレタンプレポリマー及びポリ
    オールからなるポリウレタン組成物。
  3. 【請求項3】請求項1のウレタンプレポリマー、ポリオ
    ール及び溶剤からなるポリウレタン組成物。
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