JP2889404B2 - エレベータのかごの安定化装置 - Google Patents

エレベータのかごの安定化装置

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JP2889404B2
JP2889404B2 JP3203978A JP20397891A JP2889404B2 JP 2889404 B2 JP2889404 B2 JP 2889404B2 JP 3203978 A JP3203978 A JP 3203978A JP 20397891 A JP20397891 A JP 20397891A JP 2889404 B2 JP2889404 B2 JP 2889404B2
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
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    • B66B1/00Control systems of elevators in general

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  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Elevator Control (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータの能動型
懸架装置に関するもので、特にかごの挙動に応じてガイ
ドレールに当接して、かごの走行を案内するガイドロー
ラの振動減衰力を制御することによりかごの安定性及び
乗心地を改善することのできる能動型制振機構を有する
エレベータの懸架装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベータ装置における懸架機構
特性は、かごと支持フレーム及びガイドレールという
三つの主要な構成部材の特性に応じて懸架特性が決定さ
れている。支持フレームには、硬質ゴムパッドを介して
かごが取り付けられており、支持フレームは、かごを支
持しながらガイドレールに沿って走行する。支持フレー
ムには、ガイドローラが固定して又は慴動ジブを介して
四隅近傍の取り付け位置に設けられている。
【0003】こうした従来のエレベータにおけるかごの
挙動は、乗客の動作又は巻き上げによって直接かごに作
用する力の反力や、ガイドレールの継目部の段差や建築
物の構造によって生じるガイドレールの波打ち等の間接
的な要因によって発生される力の影響を受ける。従来の
こうしたエレベータの懸架方式は、かごに直接発生する
力又はガイドレールより入力する力に対して対抗する力
を発生しない構造となっており、従って「受動的な懸架
機構」と呼ぶことが出来る。こうした受動型懸架機構を
有するエレベータ装置においては、かごの制振特性は懸
架機構の特性に応じて一義的に決定される。即ち、かご
自体によって発生される振動入力に対しては、高い減衰
力を有する懸架機構が優れた制振性能を発揮するが、一
方ガイドレールより入力される振動入力に対しては、減
衰力の小さな懸架機構が優れた振動吸収性能を発揮す
る。従って、減衰力は両方の振動入力に対して妥当な制
振性を得るために妥協的に決定せざるを得ず、従って振
動減衰と乗客の乗心地の双方を高いレベルで満足させる
ことは困難なものとなっている。
【0004】例えば、サーモン等(Salmon et
al)に付与されたアメリカ特許4,899,852
には、機械的に可撓性を有するガイド機構を有するエレ
ベータの懸架構造が開示されている。この従来の受動型
懸架機構を有するエレベータを以下に、「ペンジュラム
(pundulum)型」エレベータと呼び、この懸架
機構を「ペンジュラム型」懸架機構と呼ぶ。
【0005】従来のペンジュラム型エレベータにおける
制振性能における制約を解消するために、アンドー等
(Λndo et al)に付与されたアメリカ特許
4,754,849においては、かごの外部に各ガイド
レールに対して対称に配置された電磁石によりガイドレ
ールに介して対向する磁界を発生するとともに、この発
生磁界の強度をコントローラにより制御してかごの安定
を図る構成が提案されている。このアメリカ特許4,7
54,849においては、ガイドレールの磁界を作用さ
せる磁性体として機能させ、垂直方向の基準線を形成す
るために、ガイドレールとは別のガイドケーブルを用い
る構造となっている。コントローラはこのガイドレール
に対する相対位置を検出して、電磁石への電力供給をク
ローズドループ制御(閉ループ制御)するように構成し
ている。しかしながら、特に高層建築においてガイドケ
ーブルにその垂直性及び直線性を維持するために十分な
緊張力を付与することは困難と考えられ、提案されてい
る構造において十分なかごの安定性が確保することは困
難なものと考えられる。
【0006】一方、オタラ(Otala)に付与された
アメリカ特許4,750,849にはソレノイドにより
ガイドレールに当接するガイドシューの弾撥力をオープ
ン・ループ制御する構成が開示されている。この装置に
おいては、コントローラを構成するコンピュータの記憶
装置にガイドレールの非直線部分の情報を記憶するとと
もに、かごの昇降路内の位置を検出して、記憶装置の非
直線部分の情報とかごの位置検出情報に基づいてソレノ
イドへの給電をオープン・ループ制御する構成となって
いる。この特許において、加速度センサはその請求項6
に記載されているが、その明細書及び図面には、その目
的等に関する記載はなく、おそらく、この加速度センサ
は、昇降路内のかごの加速度を決定するのに用いられて
いると思われる。その請求項2に示されるように、この
ような加速度信号は、記憶装置からどのデータを読み込
むかを決定するために必要となると思われる。このアメ
リカ特許においては、非直線部分を記憶した後に当該非
直線部分に変化が生じる場合があり、また、かごの実際
の位置を確定するために格納される情報の精度も問題と
なる。ペンジュラム型またはハングキャブのマウンティ
ング装置は、シゲタ(Shigeta)等による米国特
許第4,113,064号に開示されており、このキャ
ブは、キャブ即ちかご室の底面に接続された複数のロッ
ドによって、かごの外枠の天井から、このかご内に懸架
(サスペンション)されている。ハングキャブの下面と
かごわくのフロアとの間には、複数の安定用ストッパが
挿入されている。各ストッパは、ハングキャブの下側か
ら下方に延在するシリンダを有し、かごわくのフロアか
らのびるアップライトロッド上のゴムのトーラス(円
環)を取り囲むようになっている。シリンダとハングキ
ャブとの間のクリアランスは、ある程度の移動が可能
で、なおかつハングキャブとかごわくとが接触しない程
度の大きさとなっている。他の実施形態では、水平面の
どの方向に対しても移動を可能とするボールベアリング
を有する“ボルスタ(bolster)”手段が設けら
れている。他の技術としては、ルインストラ(Luin
stra)らによる米国特許4,660,682号で
は、懸架キャブとかごわくとの間に、一対の平行なレー
ルが水平に平行四辺形状に配置されており、かつ、フォ
ロワ即ち従動部がレール上を回転もしくはスライドする
ように設けられ、かごわくに対してハングキャブが水平
方向のどの方向にも移動できるようになっている。これ
ら二つのペンジュラムまたは被支持キャブを用いた技術
では、もともと作用的というよりは反作用的な、受動的
制動機構が用いられている。カーキプロ(Kahkip
uro)による米国特許5,027,925号には、弾
性懸架部材により支持されたエレベータのかごの垂直振
動を緩衝する処理が開示されており、この処理では、加
速度を測定し、加速度計からの出力信号を用いて、少な
くとも一つの垂直方向の振動ダンパを制御するステップ
が含まれる。この特許には、エレベータの通常の始動及
び停止時における加速度に関連しての低周波垂直加速の
伝搬をブロックするための高域フィルタが開示されてい
る。周波数が1ヘルツ以上の振動のみが高域フィルタを
通過し、ダンパすなわち緩衝部により吸収される。この
特許の第4欄、第61〜68行目には、振動は、三次元
方向のすべてにおいて抑制され得るが、他の次元[“他
の次元”の詳細は記載されていない]に関しては、これ
ら他の二つの次元における加速度を測定するためのトラ
ンスデューサにフィルタ処理する必要はないと記載され
ている。カーキプロの特許においては、フィルタは、通
常の始動時の加速における垂直方向のフィルタ処理にお
いて必要であり、一方、上記始動時の加速においては水
平方向における振動は殆どないであろうとみなしている
点からも、上記のようなトランスデューサのフィルタ処
理が必要でないという点は明らかである。カーキプロの
特許においては、水平方向における加速度測定の目的等
の詳細に踏み込んだ記載は一切なく、また、水平面にお
いてどのような信号条件が必要となるかも記載されてい
ない。実際のところ、カーキプロの特許は、水平面にお
いて、フィルタはもちろん、どのような信号条件が用い
られるかに関しての示唆は一切なされていない。さら
に、このような目的が記載されていたとしても、振動抑
制のために、柔軟なスプリングとしての作用を提供する
とともにレベリングやセンタリングのためのスティッフ
なスプリング作用即ち硬い(剛性)スプリングとしての
作用を提供するには、加速度制御をどのように使用すれ
ばよいか、という点に関しての記載は一切ない。これら
二つの課題の解決にあたっては、水平面でどのように巧
みな振動制御を行うかを検討しなければならない。スグ
ハラ(Suguhara)らによる日本国の特開平3−
88687号は、エレベータのキャブの横揺れを減少さ
せるために、アクチュエータを設けており、このアクチ
ュエータは、ガイドレールからガイド装置へとかかる圧
力が、常に所定の固定値となるように制御される。この
方法では、ガイドが曲がったり負荷がアンバランスとな
ること等によってかごがティルトしたとき、即ち傾いた
ときには、ガイド装置の左右の上部における圧力センサ
の圧力が変動する。制御装置とアクチュエータとは、そ
れぞれ、各圧力センサにかかる圧力が一定値となるよう
に制御されているので、ガイドレールとガイド装置との
間隔も所定の一定値にすることができる。この技術は、
かごをセンタリングまたはレベリングするための硬いス
プリング力によって、センタリングを行うには好適であ
るが、高周波振動のためのソフトなスプリング作用をど
のように得るかという点に関しては記載はない。欧州特
許公報0350582号は、球状のクッション上に支持
されたフレームの内部のキャブを開示しており、この球
状のクッションは、支持フレームの側面部材にボルト止
めされたブラケットに対し、ボルトによって固定されて
いる。球状の締結部材即ちクランプ部材は、低方ヨーク
に固定されており、キャブの下側に装着された弾性ベア
リングのボアに結合された中心シャフトを有している。
このベアリングは、上部ヨークに装着されたキャブの頂
部における同様のベアリングとともに、垂直の振動から
リフトを遮断し、かつ横方向の衝撃を緩和する。しか
し、水平方向における能動的制御は開示されていない。
能動懸架システム、即ちアクティブ・サスペンション・
システムは、自動車技術においてはよく知られている。
特に、我々が調整可能ショックアブソーバ(tunab
le shock absorbers)とよんでいる
ものは、調整可能なインピーダンスとして用いられてい
る。これらは、“システム”としての視点から、ダンパ
即ち緩衝材と平行なスティッフネス即ち剛性の機械的イ
ンピーダンス(ここでは、かけられた力に対する歪みの
比に依存する周波数として定義される)から形成される
相対移動装置を有する。剛性及び緩衝部材は、種々の状
況に応じて調整される。例えば、加速度計によって、現
在コーナリングモードにあることが検出されたときに
は、所定のショックアブソーバの剛性を増すことが望ま
しい。同様に、ブレーキ時には、フロントに設けられた
(左右の)ショック・アブソーバは、両方とも剛性を増
すことが好ましい。このような剛性の増加及び減少は、
フレームに対する車体の移動を検出して所望の移動をコ
マンドすることで、ソフトウェア的になされる。単純に
剛性と緩衝とを調整すると、反比例的な関係、すなわち
トレード・オフの関係が生じる。即ち、ショックアブソ
ーバの機械的インピーダンスが増加するにつれて、車体
にはでこぼこな路面状態がそのまま伝えられ、不快感を
引き起こす。一方、ショックアブソーバの機械的インピ
ーダンスが減少すると、車体は、でこぼこな路面からの
振動は緩和されるものの、直接的な力(direct
force)の影響を受けやすくなる。エレベータの乗
り心地を改善するにあたって、ペンデュラム型における
レールの凹凸によるディスターバンス即ち外乱の頻度
を、直接的な力の出現頻度と比較したところ、少なくと
もペンデュラム型キャブでは、2〜10ヘルツの間に臨
界的領域が存在し、この領域では、レールの凹凸を吸収
(cure)するために機械的インピーダンスを減少さ
せ、かつ、直接的な力を緩和するように機械的インピー
ダンスを増加させるという双方の要求を両立させること
が非常に困難であることが確認された。少なくともペン
デュラム型キャブでは、この問題によって、自動車技術
で行われている手法による、調整可能なインピーダンス
による能動懸架(アクティブ・サスペンション)の効果
は非常に限定されてしまう。上記能動懸架システムに関
連する文献を以下に示す。クリンガー(Klinge
r)等による米国特許第4,809,179号には、加
速度センサ26が開示されており、このセンサは、自動
車のサスペンションユニットのアクチュエータを制御す
る信号をマイクロプロセッサに順次供給している。カー
ツマン(Kurtzman)等による米国特許第4,8
92,328号は、フレームに対する自動車のシャーシ
の向きを制御するアクティブ・サスペンション・システ
ムを開示している。図2には、ストラット制御プロセッ
サ20とストラットアッセンブリ10との間の加速度計
フィードバック信号が開示されている。なお、上記スト
ラットアッセンブリ10は、各ホイール14とシャー
シ、即ち、自動車のフレーム12との間に接続されてい
る。ソルティス(Soltis)による米国特許第4,
621,833号には、マルチーステーブル(mult
i−stable)サスペンションユニットのサスペン
ション加速度センサ16が図2に開示されている。ロス
(Ross)等による米国特許第3,939,778号
には、横方向の加速度計40’が図6に示されており、
この図6は、横方向の安定性を得るために図4のZ−
Z’インプットに挿入可能な内部接続構成部材を示して
いる。また、図4には、電磁サイドフレーム1及び強磁
サイドフレーム2が、図2に示されるレイルウェイトラ
ックのアクティブ・サスペンションを有する、完全な電
気制御システムのブロック・ダイヤグラムの一部として
示されている。ウィリアムス(Williams)等に
よる米国特許第4,625,993号には、自動車の速
度と横方向及び長手方向の加速度を表す信号によって補
正され得る制御信号が示されている。コーム(Kol
m)等による米国特許第3,871,301号には、乗
り物の慣性及び位置センサを有する磁気浮遊乗り物のオ
ッシレーションのアクティブ・ダンピング(緩衝)を開
示している。スガサワ(Sugasawa)等による米
国特許第4,770,438号には、路面のコンディシ
ョンを検出してそれを打ち消すための振動センサを備え
た自動車のサスペンション制御システムが開示されてい
る。ポラード(Pollard)等による米国特許第
4,215,403号には、加速度計3が用いられてい
る乗用車のアクティブサスペンションが開示されてい
る。クラーク(Clark)等による米国特許第4,9
09,535号には、乗り物のボディとホイールとの間
の“アクティブ”サスペンションシステムが開示されて
おり、また、高ゲイン・クローズド・ポジショナル速度
サーボ・ループも開示されている。ブランドスタッタ
(Brandstadter)による米国特許第4,8
98,257号には、重い軍用車用のアクティブハイド
ロニューマティックサスペンションシステムであって、
図3のように、垂直加速度計188a,188b,18
8c,200が用いられているシステムが開示されてい
る。NASA技術抄録、1990年7月号(NASA
Tech Briefs,July 1990)には、
磁束フィードバック磁気−サスペンションアクチュエー
タ(“Flux−Feedback Magnetic
−Suspension Actuator”)を開示
している。この文献においては、磁束密度は実質的に一
定に維持され、ホール効果デバイスが電気フィードバッ
ク回路のセンサとして用いられ、この回路は電磁巻線内
を流れる電流を制御して、懸架された部材とリンクして
いる磁束を、ギャップの長さの変動とは独立に、実質的
に一定に保つようになっている。さらなる詳細は、NA
SATM−100672に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした従
来技術の現状に鑑みて、かごの走行安定性と乗心地を満
足の行くレベルで両立することの出来るエレベータの能
動懸架装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、昇降路
内のエレベータのかごの安定化装置において、かごの水
平方向の加速度に応答して、その加速度の大きさに応じ
た検出信号を生成する加速度計と、前記かごにおける昇
降路の垂直基準線からのずれの程度や水平化の程度に応
答して、これらの程度に応じた信号であるセンタリング
または水平化信号を生成する検出手段と、前記検出され
た加速度信号と、前記センタリングまたは水平化信号
と、に応答して、制御信号を生成する制御手段と、前記
制御信号に応答して、前記かごに対して水平方向に制振
動作するアクチュエータ手段と、を有することを特徴と
する装置が得られる。
【0009】好ましくは、前記制御手段は、前記検出さ
れたセンタリングまたは水平化信号に応答して、前記検
出されたセンタリングまたは水平化信号を積分しまたは
ラグフィルタ処理し、その大きさに応じた積分またはラ
グフィルタ処理された信号を生成し、前記制御手段は、
前記加速度信号と前記積分またはラグフィルタ処理され
た信号とに応答して、前記制御信号を生成し、前記アク
チュエータ手段は、前記検出された水平方向の加速度の
方向とは逆の方向に向けて、前記かごにカウンタ力を生
成することで、前記検出された水平方向の加速度信号の
大きさに比例した質量を事実上付加し、かつ、前記積分
またはラグフィルタ処理された信号の大きさに比例し
て、かごのセンタリングまたは水平化を行うようにす
る。
【0010】更に好ましくは、前記制御手段は、前記セ
ンタリングまたは水平化信号と所定の大きさを有する比
較信号とに応答して、前記検出された信号の大きさを前
記比較信号の前記所定の大きさと比較し、両者の差の大
きさに応じた差信号を生成し、前記アクチュエータ手段
は、前記信号に応答して、前記かごに対して制振動作
る。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付する図面を参
照しながら説明する。
【0012】図1は、本発明の基本構成の概略を示すも
ので、エレベータのかごのかご本体10は、支持手段又
は懸架手段12によって懸架されている。かごは、図1
には示されていない、かごフレームに相対動作可能に又
は固定して懸架又は支持されている。このかご本体及び
かごフレームには、例えば昇降路の風、昇降通路(ガイ
ドレール等)の非直線性等の振動入力14が作用する。
かご又はかご本体に設けたセンサ16は、このかご本体
及びかごフレームに作用する振動入力を検出する。振動
入力センサ16は、振動入力14に起因するかご又はか
ごフレームの挙動を検出して、振動入力14の大きさに
応じたセンサ信号を発生する。センサ信号は、信号線1
8を介して制御装置20に供給される。制御装置20
は、センサ信号に応じて、振動入力に対して発生すべき
制振力を決定して、この所要制振力に対応した制御信号
を発生する。この制御信号は、制御線22を介してアク
チュエータ24に供給される。アクチュエータ24は、
かご本体10及びかごフレームと昇降路の間に配設さ
れ、制御線22により供給される制御信号に応じた駆動
力を発生する。
【0013】かごには、振動入力センサ16と同様
数のセンサを設けて、かごの姿勢制御パラメータを検出
する事が出来る。この場合、センサは、例えばかごのピ
ッチング方向及び/又はローリング方向の挙動、回転方
向の挙動等を検出して、それぞれの運動量、及び昇降路
に対するかごの相対位置に応じたセンサ出力を発生す
る。これらは、単一の制御パラメータを検出するものの
ほか、複数の制御パラメータを示すパラメータを検出す
るものを含んでいる。センサが検出する、かごの姿勢変
化を示すパラメータとしては、例えばピッチング及び/
又はローリング方向の加速度、ヨーイング方向の加速
度、ピッチング及び/又はローリング量、ヨーイング量
等のパラメータがある。図示の実施例においては、セン
サとして加速度センサが用いられており、複数の検出加
速度を示すセンサ信号を制御装置20に供給している。
本実施例における制御装置20は、これらのセンサ信号
に基づいてアクチュエータ24を自動的にフィードバッ
ク制御する。
【0014】本発明の実施例においては、制御装置20
は、かごの垂直方向の中心線(又はかご本体若しくはか
ごフレームの垂直方向中心線)と、昇降路の固定した仮
想基準垂直線とを完全に一致させるように制御して、懸
架されているかごの垂直方向中心線の昇降路の基準垂直
線からのずれを防止するとともに基準線に一致した垂直
線を中心とするかごの回転運動を抑制する。
【0015】図2には、かごに搭載された加速度検出器
16a,16b,16cが示されている。これらの加速
度検出器16a,16b,16c(かごの底面に設けら
れたレベルセンサ)は、昇降路の垂直基準線に対するか
ごの垂直中心線の水平方向のずれを生じる小さな水平方
向の変位によって生じる水平方向の加速度を検出する。
加速度検出器16a,16b,16cは、さらに、かご
に生じる昇降路の垂直基準線を中心とする僅かな回転運
動を検出する。さらに、かごの上部には同様に加速度検
出器16d,16e,16f(かごの上面に設けられた
レベルセンサ)が設けられている。これらの加速度検出
器も加速度検出器16a,16b,16cと同様に水平
方向並びに回転方向の加速度を検出する。かごの四隅に
は、アクチュエータ24a,24b,24c,24dが
設けられており、これらのアクチュエータ24a,24
b,24c,24dを選択的に駆動することにより、か
ごの垂直方向中心線の昇降路の垂直基準線からの変位を
抑制し、必要に応じてかごの昇降路の垂直基準線又は水
平面に形成する複数の直線、即ち、x軸やy軸等の、水
平方向の軸線を中心とする回転運動を規制する。本実施
例においては二つのグループのアクチュエータ、24
a,24b及び24c,24dが設けられている。
【0016】なお、本発明の構成は、図示の構成に限定
されるものではなく、加速度検出器16a,16b,1
6cの配置は、図示の配置に限定されるものではなく、
かご垂直中心線の昇降路の垂直基準線に対するずれ及び
回転を検出することの出来る適宜の配置とすることが可
能である。また、本実施例においては、上部にもう一組
の加速度検出器16d,16e,16fを設けた構成を
示しているが、これらの加速度検出器は必須ではなく、
必要に応じて設けられるものである。更に、本実施例に
おいては、上下に分離した二組のアクチュエータ24
a,24b,24c,24dを設けた構成を示している
が、これらのアクチュエータの配置も、図示の例に限定
されるものではなく、適宜選択されるものである。ま
た、アクチュエータの数も、図示の例に限定されるもの
ではなく、必要に応じて増減されるものである。なお、
本発明の具体実施例においては、かごの底部またはその
近傍に配置した一組のアクチュエータ24a,24bの
みが使用されている。本実施例において、アクチュエー
タは、電磁アクチュエータで構成され、ガイドレール等
の嵌合する固定部材に対して所定のエアギャップを存し
て配置されるものとしているが、これを必要に応じて固
定部材に機械的に接触する形式のものに変更することも
可能である。
【0017】図2において、符号44は、かごに任意に
設定される三次元座標系の一例を示している。この座標
系において、x−z平面上にはかごの重心点があり、こ
の重心点が座標系の原点とされている。y軸座標は、図
2において手前側が負であり、奥側が正となっている。
44の三次元座標系は、図3により詳細に示されてい
る。図3においては、z軸を中心とする回転のほかに、
x軸及びy軸を中心とする回転が示されており、これら
の軸線に対する回転運動も本発明の装置によって抑制さ
れる。本発明の図示の実施例においては、水平面内にお
ける変位を規制するための装置が示されているが、この
装置を用いて、回転方向の挙動を規制することも可能で
ある。従って、本発明は、水平面内におけるかごの回転
運動及び水平方向軸線を中心とする回転運動をも抑制す
る事が出来る。
【0018】図示の実施例における加速度検出器等の検
出器は、かごの重心点に配置することが出来ず、かごの
上部又は下部の構造材又は構造壁に検出器を取り付ける
必要がある。図示の検出器の配置は、任意に変更するこ
とが出来ることは、言うまでもないが、本発明の実施に
おいては、検出器の配置は、設定された座標系に対して
相互に対称位置に配置することが望ましい。換言すれ
ば、例えば、検出器は、例えば昇降路に対して45゜等
のアクチュエータの駆動軸線方向に沿って配置すること
が出来る。なお、アクチュエータの駆動軸線にそって検
出器を配設することが、かごの姿勢変化を検出するうえ
で有利である。また、アクチュエータの配置を昇降路に
対して45゜とすることは、当然のことながら、必須な
構成ではない。実際上、アクチュエータのかごに対する
位置関係は重要な事項ではないが、複数のアクチュエー
タをその駆動方向を直交させて配置することにより全方
向の力ベクトルを形成することが可能となり、一方、ア
クチュエータの発生する対向する作用力の軸線をずらす
ことにより、回転方向のトルクを発生することが出来
る。従って、アクチュエータをかごに対して直交する位
置ではなく対角線位置に配置して、対角線方向にアクチ
ュエータの作用力を作用させることも可能である。
【0019】図示の実施例において、加速度検出器16
aはx軸線方向の加速度を検出し、加速度検出器16
b,16cはy軸方向の加速度を検出している。y軸方
向の二つの加速度検出器16b,16cの出力不一致
を検出することにより、z軸線を中心とする回転が生じ
ていることを検出することが出来る。この場合、加速度
検出器16b,16cの出力のいずれの出力が大きいか
によりz軸線を中心とするかごの回転方向を検出するこ
とが出来るものとなる。また、加速度検出器16b,1
6cの出力の差は、回転方向の基準位置からの回転角度
の大きさを示す。なお、加速度検出器16d,16e,
16fをかごの上部に設けた場合にも、同様の加速度検
出が行われる。
【0020】ガイドレールは、図示されていないが、通
常2、又は4本のガイドレールが、昇降路の対向する位
置に配設される。これらのガイドレールは、アクチュエ
ータ24a,24b,24c,24dが電磁石タイプの
アクチュエータである場合には磁性体金属柱として機能
する。この場合、アクチュエータ24a,24bが、か
ごの底部近傍に配置され、アクチュエータ24c,24
dがかご本体10の上部近傍に配置される。一方、アク
チュエータを例えば接触型アクチュエータ等の電気機械
ものとすることも可能である。本実施例においては、こ
の電気機械的なアクチュエータを採用しているので、そ
の構成及び動作の詳細は後述する。また、アクチュエー
タ24c,24dに変えて、従来より周知の受動型ロー
ラガイドを設けることも可能である。この場合において
も、かご上部に設けた従来の受動型のローラガイドによ
り、かごの静定を行うことが出来る。
【0021】非接触型の電磁アクチュエータ24a,2
4bは、ペンジュラム型のかごに付設することが可能で
ある。この場合、非接触型電磁アクチュエータ24a,
24bは、かごの下側に、磁性体金属板製の反応板とと
もに設けることが出来る。反応板は、かごフレームの底
部より起立して設けられ、アクチュエータによって発生
される磁束の通路を形成する。この場合、受動型ガイド
をかごの上部に設けることは不要となる。
【0022】一方、油圧エレベータ等のかごをピストン
ロッド等によって支持した形式のエレベータ又はルイン
ストラ等(Luinstra et al)に付与され
たアメリカ特許4,660,682に開示されてい
るように懸架されたフレームに水平方向に慴動するかご
を支持した形式のエレベータ等においては、非接触型電
磁アクチュエータ24a,24bは、かごの下側から突
出する磁性体反応板とともに慴動するかご又はピストン
に取り付けられたかごの下側部又はかごフレームの床面
に設けて、アクチュエータによって発生される磁束の通
路を形成することが出来る。
【0023】上記の説明より、本発明は、かごの乗心地
を向上するものである。本発明の好適実施例において
は、まず、フレーム固定型のかごに関して説明をし、次
いでフレーム懸架型のかごに関して説明を行うものとす
る。以下の説明より明らかにするが、本発明は、固定型
のかご及び懸架型のかごにおいて同様の構成を採用する
ことが可能である。これらに関する相違点は、フレーム
固定型のかごに関しては、図18に示すように、制振を
行うための制振力をフレームとガイドレールの間に作用
させる必要があるのに対して、フレーム懸架型の場合に
は図15,16,17に示すように、制振力が、かごと
フレーム間に作用する点にある。
【0024】図14は、フレーム懸架型のかごを断面に
して示す平面図、図15はペンジュラム型のかご46の
側面図である。図示の実施例には、本発明の能動懸架装
置が設けられている。かご46には、図15に示すよう
に、アクチュエータ45が設けられている。このアクチ
ュエータ45は、図示しない制御装置によって駆動され
る。制御装置は、かごの挙動を検出して発生されるデー
タを処理して、アクチュエータ45の動作を制御してい
る。かごには、センサ50,52,54が設けられてお
り、これらのセンサ50,52,54は加速度センサで
構成されており、かごの動作を検出する。かご10b
は、フレーム60にロッド56,68によって懸架され
ている。フレーム60は、ケーブル62により懸架され
て、壁64,66及びガイドレール68,70を有する
昇降路にそって上下に走行する。フレーム60には、複
数のガイドローラ72,74,76,78が設けられて
おり、これらのガイドローラはスプリング80,82,
84,86によってガイドレールに向かって付勢されて
いる。このタイプの受動型ペンジュラム型かご(アクチ
ュエータ45を設けない場合)は、例えばアメリカ特許
4,899,852に詳細に開示されている。
【0025】昇降路の上昇、下降動作において、レール
継ぎ目部の段差88又はレールの波打ち90よって生じ
る振動がガイドローラに作用する。レールの継目の段差
によって発生される振動は比較的周波数の高い振動であ
り、一方レールの波打ちによる振動は、比較的周波数の
低い振動となる。また、レールの不規則性においてフレ
ームからかご10bに作用する振動に加えて、かごに作
用する振動は、昇降路の風、かご内の乗客の動作等によ
ってかごに直接発生する振動である。
【0026】図14及び図15に示す図2と同様の座標
系は、かごの床面で構成されるXY平面と垂直方向のZ
軸で構成されている。本発明は、かごに直接発生する振
動と、フレームからかご10bに入力される振動の双方
を抑制する。この振動抑制は、X,Y方向に作用する横
方向に作用する力によって行われる。Z軸線回りの回転
は、以下に説明するように、X,Y軸線方向の横方向の
制御によって行うことが出来る。
【0027】図16において、図14及び図15のかご
10bと同様のかご室の床面200と図14及び図15
のフレーム60と同様のフレームの底部202が示され
ている。かご室200とフレーム底部202は所定の位
置関係で重ね合わせられている。かご及びフレームが長
方形又は正方形に形成されていると仮定すると、反応板
は、かごの床面又はフレーム底部より下向きに突出され
ている。なお、かごの床面及びフレーム底部は、矩形の
中心を通って垂直に伸びるかごの中心線に対して直交し
て位置する。反応板は、かごの床面又はフレームの底面
の対角線方向に横断して配置することが出来る。なお、
この反応板の配置は対角線方向に限定されるものではな
い。
【0028】前記したように、本発明は、かごの垂直中
心線を昇降路の垂直基準線に一致させるようにするもの
であるとともに、かごの回転を抑制するものである。
【0029】このために、図16及び図17の実施例に
おいては、加速度センサ204,206,208が設け
られており、これらのセンサは、かごの垂直中心線の昇
降路の垂直基準線からずれる横方向の動作を検出すると
ともに、昇降路の垂直基準線を中心とするかごの回転方
向の動作を検出する。かごの制振動作は、アクチュエー
タ210,212,214,216を用いて行われ、反
応面に対して直交する方向の力を作用させることによ
り、かごの中心線を昇降路の垂直基準線に一致させると
ともに、かごの回転を抑制するようにしている。これら
のアクチュエータは、図15のアクチュエータ45に対
応している。図17の三次元座標系は、かご室の床面2
00及びフレームの底面202平行なxy平面とこれ
に垂直なz軸線を有している。なお、図17において、
z軸線の矢印方向が上側を示している。この三次元座標
系は、かごの床面200及びフレームの底面202の中
心を原点として設定される。図示の加速度センサの配置
より明らかなように、加速度センサ206はy軸方向の
変位を検出し、x軸線方向の変位は加速度センサ20
4,208によって検出される。前記と同様に、加速度
センサ204,208の出力に差によってかごの回転方
向の動作が検出され、出力の差が極性及び差の大きさに
よりかごの回転方向及び回転角度が検出される。
【0030】磁性体製の反応板218,220,22
2,224は、いずれも同一寸法に形成されフレームの
底面の四隅の近傍に中心に対して対称に配置されてい
る。4つの電磁コア226,228,230,232に
はコイルが巻回されている。この電磁コアは、かご室の
床面200に設けられており、それぞれ対応する反応板
21,220,222,224に対向している。制御装
置は、これらのコイルに給電をして電磁界を発生し、ア
クチュエータと対応する反応板間を接離させる。
【0031】図16に示すように、電磁コア226,2
28,230,232はそれぞれかご室の床面200の
四隅の対角線位置近傍に設けられ、226と232及び
228と230の2組の対を形成しており、これらの対
は、吸引方向が反応板の逆側の面に作用するように構成
され、したがって両者の吸引力の方向が逆になるように
配置されている。すなわち、図16において、電磁コア
が励起されて吸引力を発生した場合には、その吸引力が
かごに時計回り方向の回転力を付与するように作用し、
一方電磁コア232が励起された場合には、反時計回り
方向の回転力がかごに作用するように構成されている。
同一のかご壁に交差する作動軸線を有するアクチュエー
タ230と232又は226と228はそれぞれ対応す
る反応板とかご壁の間に配置され、かごの水平方向の変
位に対して、一緒に作用力を発生するように構成されて
いる。
【0032】なお、上記した、電磁アクチュエータの配
置は適宜変更が出来るもので、例えば、アクチュエータ
反応板の逆の位置に配置して、逆方向の横方向力を作
用させるように構成することも可能である。なお、この
場合には、制御装置による制御方向が逆になるのみで、
上記と同様の制御が可能である。また、回転方向のかご
の挙動に対して、対角線上に位置するアクチュエータを
ともに動作させずに、それぞれ独立して動作するように
構成することも可能である。さらに、上記の実施例とは
逆に、かごの床面に反応板を配置し、フレームにアクチ
ュエータを配設することも可能である。また、アクチュ
エータ及び反応板の対角線位置への配置は、単に配置の
一例を示すものであって、適宜の配置を選択することが
可能である。例えば、後述する図17のように、アクチ
ュエータを壁面に対して平行に配置することも当然に可
能である。さらに、アクチュエータの反応板の配設位置
かご及びフレームの配置は、下部に限定されるもので
はなく、適宜の位置が選択可能である。さらに、アクチ
ュエータと反応板の個数も4つに限定されるものではな
く、適宜の数とすることが出来るものである。なお、上
記した対角線配置による受動型のエレベータ静定装置
は、サーモン等(Salmon et al)に付与さ
れたアメリカ特許4,899,852に開示されてい
る。
【0033】フレーム固定型のかごの構成に関して、図
4乃至図7及び図9乃至図13を用いてさらに詳述す
る。これらの図には、本発明において採用される種々の
形状のレールが開示されている。図示のレールは、いず
れも複数の平面部材を組み合わせた構造となっており、
図8に示す従来の単一の平面部材又は曲面部材を使用し
た構造とは異なる構成となっている。以下の説明におい
ては、従来のレールの構造(アンドー(Ando)に付
与されたアメリカ特許4,7541849参照)と本発
明のレール構造を区別するため、本発明の複数の平面部
材又は曲面部材を組み合わせた構造のレールを「複合部
材レール」と称す。
【0034】図4乃至図7及び図9乃至図13における
複合部材レールは、異なる平面部材が対応するアクチュ
エータに対向する構成となっている。これに対して図8
の従来のレールにおいては、単一の平面部材40にアク
チュエータ42,44,46が対向する構成となってい
る。以下に説明する複合部材レールに対するアクチュエ
ータの配置は、図8のものとは異なったものとなってい
る。
【0035】図4においては、矩形のレール48が示さ
れている。この矩形レール48は、平面部材50,5
2,54で構成され、それぞれが、対応するアクチュエ
ータ56,58,60の磁性体通路として機能する。こ
の場合、アクチュエータ58を対向する平面部材52と
昇降路の壁面との間に配置して昇降路壁面とかご間の所
要の間隙を小さくすることも可能である。
【0036】図5においては、レールをV字状に折り曲
げて二つの平面部材64,66を形成した例が示されて
いる。三角形状のレールを受動型懸架構造に使用するこ
とは、チャールズ アール オーチス(Charles
R.Otis)に付与されたアメリカ再発行特許13
4,698に開示されている。しかしながら、本発明
は、V字状に形成した複合部材レールを能動型懸架構造
に使用している。例えば、平面部材64は、電磁アクチ
ュエータ68の磁性体通路を形成しており、平面部材6
6は、アクチュエータ70の磁性体通路を構成してい
る。レール62には、脚部72,74が設けられてお
り、この脚部により昇降路壁面76へのレールの取り付
けが容易となる。また、レールを完全な三角形形状に形
成することも可能であり、その場合脚部72,74は不
要となる。同様に、図4のレールを4つの平面部材によ
り完全な矩形に形成することも可能である。また、この
例の変形例においては、アクチュエータ70をV字形状
の内側に平面部材64,66に対向して配置することが
出来る。この場合、平面部材の外側面は安全ブレーキ装
置の係合突起をして機能する事が可能となる。
【0037】図6においては、レール78はI字状に形
状に形成されている。平面部材80の両側面には電磁ア
クチュエータ82,84が対向しており、一方平面部材
86には電磁アクチュエータ88が対向されている。一
方、平面部材90は、磁性体通路を形成するためには使
用されず、昇降路壁面92にレール78を取り付けるた
めに使用されている。
【0038】図7は、図5の変形例を示しており、レー
ル94の平面部材96,98の接合部から平面部材10
4が突出形成されている。アクチュエータ100,10
2は、平面部材96,98に対向して設けられている。
なお、この構成において平面部材は、安全ブレーキの係
合部材として機能する。
【0039】図9には、逆V字状に形成されたレール1
06が示されており、平面部材108,112がそれぞ
れ電磁アクチュエータ110,114に対向している。
この構成において、平面部材116,118は、構造的
な補強部材として機能している。
【0040】図10には、C字状に形成したレール12
0が示されている。平面部材122,124は、電磁ア
クチュエータ126,128の磁性体通路を形成してお
り、平面部材132は、電磁アクチュエータ130の磁
性体通路を形成している。さらに、平面部材132は、
レールを昇降路壁面134に取り付けるためにも使用さ
れる。
【0041】図11は、昇降路壁面に平面部材140
により取り付けられるレール136が示されている。こ
の実施例においては、平面部材に代えて曲面部材142
が用いられ、この曲面部材が二つの電磁アクチュエータ
対向面を形成して、電磁アクチュエータ146,148
に対向している。
【0042】図12には脚部154により昇降路壁面
152に取り付けられるレール150が開示されてい
る。レールの作用部は、円形レール156で構成され、
これより突出する平面部材158の両側において二つの
アクチュエータ対向面を構成しており、それぞれ電磁ア
クチュエータ160,162に対向して、それぞれの磁
性体通路を形成している。したがって、図12の構成も
二つのアクチュエータ対向面を有する複合部材レールを
構成する。
【0043】図13は、脚部168,170によって
昇降路壁面166に取り付けられたレール164が示さ
れている。曲面部材172は、実際上突出形成された平
面部材174によって二つの曲面部材に分割され、それ
ぞれに電磁アクチュエータ176,178に対向するア
クチュエータ対向面を形成している。このレール164
は、図11のレールと同様の考え方によるもので、単に
形状がオメガ形となっているかD形になっているかの点
において相違するのみである図7のレール94は、本発
明の好適実施例に当たるもので、この実施例において
は、電磁アクチュエータの数を合計で8個とすることが
出来、三つの軸線回りの回転及び水平面内の変位を静定
することが可能である。
【0044】懸架型のかごにおいては、フレームに対す
るかご上部の変位を静定することは、この部分において
は、水平軸線回りの回転は殆ど生じないので、殆どまた
は全く必要がない。しかしながら、例えば変位可能なフ
レーム上の支点において傾動可能に支持された固定型の
かごの場合には、水平方向軸線に対する回転が問題とな
る。この場合には、図16等に示した構成と同様の構成
の静定機構をかごの上部にも設けることが必要となる。
この傾斜の静定の問題に関しては、一見、傾斜を計測し
て水平方向軸線に対する回転に対して直接的に静定力を
作用させる必要があるように思われる。しかし、本発明
においてかごの上下部において水平方向の変位を抑制す
る作用力を、上部の静定制御と下部の静定制御に各独立
の制御装置を用いて制御することにより、水平方向軸線
回りの回転運動も抑制することが出来る。
【0045】図17は、図15のペンジュラム型のかご
の平面を示すもので、かご10bの底面の電磁アクチュ
エータを見下ろした状態を示している。この例において
は、三つの電磁アクチュエータ240,242,244
が示されている。これらの電磁アクチュエータ240,
242,244はいずれも図15のアクチュエータ45
に対応している。図17に示す電磁アクチュエータ以下
に詳述する電磁型のものである。かご10b及びフレー
ムの配置及び座標系は図14のものと同一である。従っ
て、電磁アクチュエータ242は、x軸線に沿った変位
に対する制振力を発生し、電磁アクチュエータ240と
244は、y軸線に沿った変位に対する制振力を発生す
る。各電磁アクチュエータ240,242,244は各
別の制御ループを有しており、これらの制御ループはそ
れぞれ独立した制御を行う。なお、ここで独立したとい
う語の意味は、他の制御軸線において検出された変位に
影響を受けないことを意味するものである。
【0046】以下に、本発明の能動懸架方式の幾つかの
実施例を説明する。以下に説明する実施例は、図17の
分離した単独の軸線に関する制振制御と図16、図18
の複数の軸線の制御チャンネルを組み合わせた制御に関
する制振制御とを含んでいる。分離した、単一軸線に関
する制振制御は、設計が簡素である点で優れており、ま
た電子的に各軸線に関する制御を独立させることが出来
る点で優れている。しかしながら、分離した単独軸線の
制御は、複数軸線の組み合わせ制御に比べて、余分な電
磁アクチュエータが必要となるため高価となる。一方、
分離した単独軸線制御の場合には、3チャンネルの制御
チャンネルのみが必要となるが、複数軸線の組み合わせ
制御の場合には、最低4つの制御チャンネルが必要とな
る。
【0047】上記したように本発明はかごの垂直中心軸
線を昇降路の垂直基準線に一致させる制御を行うことに
よりエレベータの乗心地を改善するものである。以下の
実施例も前述の説明と同様に、まずフレーム固定型のか
ごの静定制御を説明し、次いでフレーム懸架型のかごの
静定制御の説明をするものとする。
【0048】図18に関して説明すれば、フレームに固
定的に懸架され又は支持されたかご250の底部が示さ
れている。
【0049】かご及びフレームが長方形又は正方形に形
成されていると仮定すると、反応板は、かごの床面又は
フレーム底部より下向きに突出されている。なお、かご
の床面及びフレーム底部は、矩形の中心を通って垂直に
伸びるかごの中心線に対して直交して位置する。反応板
は、かご250の床面又はフレームの底面の対角線方向
に横断して配置するこが出来る。なお、この反応板の配
置は対角線方向に限定されるものではない。
【0050】前記したように、本発明は、かごの垂直中
心線を昇降路の垂直基準線に一致させるようにするもの
であるとともに、かごの回転を抑制するものである。
【0051】このために、加速度センサ252,25
4,256(図2の加速度検出器加速度検出器16a,
16b,16cに対応)が設けられており、これらのセ
ンサは、かごの垂直中心線の昇降路の垂直基準線からず
れる横方向の動作を検出するとともに、昇降路の垂直基
準線を中心とするかごの回転方向の動作を検出する。か
ごの制振動作は、アクチュエータ258,260,26
2,264を用いて行われ、反応面に対して直交する方
向の力を作用させることにより、かごの中心線を昇降路
の垂直基準線に一致させるとともに、かごの回転を抑制
するようにしている。図18の三次元座標系266は、
かご室の床面200及びフレームの底面202のと平行
なxy平面とこれに垂直なz軸線を有している。なお、
図18において、z軸線の矢印方向が上側を示してい
る。この三次元座標系は、かごの床面及びフレームの底
面の中心を原点として設定される。図示の加速度センサ
の配置より明らかなように、加速度センサ254はy軸
方向の変位を検出し、x軸線方向の変位は加速度センサ
252,256によって検出される。前記と同様に、加
速度センサ252,256の出力の差によってかごの回
転方向の動作が、検出され、出力の差が極性及び差の大
きさによりかごの回転方向及び回転角度が検出される。
【0052】V字状のレール267,268は、図5及
び図7に示したものと同様の形状となっており、チャー
ルズ アール オーチス(Charles R.Oti
s)に付与されたアメリカ再発行特許134,698に
開示されているものとも類似した形状となっている。こ
れらのレール267,268は昇降路267a及び26
8aに取り付けられており、反応板268,270,2
72,274を形成する。4つの電磁アクチュエータ2
80,282,284,286と連関されたコイルかご
の側部の下端部近傍に取り付けられている。これらの電
磁アクチュエータ280,282,284,286はそ
れぞれ対応する反応板268,270,272,274
に対向して設けられている。制御装置より供給される制
御電流によって動作する4つの電磁アクチュエータによ
って発生される電磁力により、電磁アクチュエータは対
応する反応板に対して接離するように動作する。従っ
て、電磁アクチュエータと対応する反応板の位置関係が
変化する。
【0053】図19には、図1の制御装置20が示され
ている。この制御装置20は、ディジタル信号処理装置
で構成されており、A/Dコンバータ(図示せず)を含
む入出力装置(I/O)280を有している。A/Dコ
ンバータは、図示16の加速度センサ204,206,
208又は図18の加速度センサ252,254,25
6で構成するセンサ16より入力される振動入力の大き
さを示すアナログ信号をディジタル変換してディジタル
信号を発生する。入出力装置280には、さらにD/A
コンバータ(図示せず)が設けられており、ディジタル
制御信号をアナログの指令信号に変換して、図16の電
磁アクチュエータ210,212、反応板218,22
0,222,224,216、図18の電磁アクチュエ
ータ258,260,262,264に供給する。図1
9の制御装置20は、制御バス、データバス及びアドレ
スバスを有しており、これらのバスラインによってCP
U284、RAM286及びROM288が接続されて
いる。CPU284は、ROM288に格納されている
プログラムを順次実行して信号線18の信号線より供給
されるかごの変位量を示す入力をRAM286に格納す
る。RAM286には、計算過程の中間値も格納され、
さらに、制御線22に供給される制御信号も格納され
る。
【0054】図16、図18及び図20において、CP
U284が実行するプログラムに関して説明をすれば、
前述したように図1と同様に図19の実施例において
は、クローズドループ機能により制御動作が実行され
る。ステップ300でプログラムが開始されると、ステ
ップ302において、I/Oユニット280によって信
号線18の信号が読み込まれる。図16及び図18のセ
ンサ204,206,208又は図18のセンサ25
2,256,254の信号は以下の説明において信号A
X1,AX2,Aで表される。これらの入力信号はR
AM286に格納される。加速度センサ204,208
(又は252,256)の一方がステップ304におい
て正又は負のA信号の算出に用いられ、その双方相互
にチェックを行うために用いられ、平均値を算出するた
めに用いられ、またある種の冗長技術に用いられる。
(勿論、ステップ302,304を単一のステップとし
て構成することも可能である。)加速度センサ204,
208(又は252,256)より入力される二つの信
比較により、Aθが算出される。信号Aθの大きさ
は加速度センサ204,208(又は252,256)
の信号の大きさに応じて変化する。これらの信号の和の
符号により回転方向が検出される。値A,A,Aθ
はRAM286に一時記憶される。
【0055】ステップ306においては、一又は複数の
検出されたパラメータ(好ましくは加速度)として検出
される振動入力に対抗するするために必要な力が演算さ
れる。この演算は、懸架又は支持されているかごの既知
の重量及びF=ma(ここでFは所要制振力、mは懸架
又は支持されているかごの重量、aは検出された加速
度)の式より行われる。従って、F,F,FθがR
AM286に記憶されたA,A,Aθより算出され
る。これらの算出された値はステップ308において指
令信号として制御線22に供給される。図16及び図1
8の電磁アクチュエータの位置は、正のx軸線方向の指
令信号は電磁アクチュエータ210,214(又は25
8,262)に与えられて、それぞれが指令されたx軸
線方向の力をcos45゜で乗算した所要の制振力の半
分の力を発生する。同様にy軸線方向及び回転方向に対
しても制振力が発生される。すべての起こり得る可能性
に対応した式を以下に示すなお、以下の式において
1,2,3,4の添字はそれぞれ図16の電磁アクチ
ュエータ210,212,214,216(又は図18
の電磁アクチュエータ258,260,262,26
4)に対応している
【0056】
【数1】 Fx+:F=(KCS)(Fx+) F−:F=(KCS)(Fx−) F=(KCS)(Fx+) F=(KCS)(Fx−) Fy+:F=(KCS)(Fy+) Fy−:F=(KCS)(Fy−) F=(KCS)(Fy+) F=(KCS)(Fy−) Fθ :F=(KCS)(Fθ+) Fθ−:F=(KCS)(Fθ−) F=(KCS)(Fθ+) F=(KCS)(Fθ−) ここで F=力 KCS=cos(45゜)=sin(45゜) =0.707
【0057】所要の演算を行い、制振力の指令信号を発
生した後、プログラムの実行がステップ310で終了さ
れる。しかしながら、不完全にレベル化(水平化)され
た加速度センサ及び加速度センサのオフセットに対する
補正を行うためのステップを設けることが望ましい。本
発明の実施例において、加速度センサに生じる主要な二
つの誤差は(i)オフセットドリフトと(ii)完全な
水平度が与えられていない(不完全にレベル化されてい
る)ための望ましくない重力成分の検出によるものであ
る。また、より重要な誤差の発生要因として、(ii
i)線形化誤差がある。レベル化(水平化)されていな
い加速度センサは、正確な垂直線に対するsin角に比
例した重力による加速度を検出する。この非線形性の補
正は、本発明の実施例においては重要ではなく、必要に
応じて補正されるものである(図26参照)非線形性
が、真の線形性に対して基本的な関係を維持していると
仮定すれば、この非線形性は補正因子を規定するルック
アップテーブルを用いて補正を行うことが出来る。オフ
セットが時間に対して一定であるとすれば、一定の補正
因子によって補正をすることが可能である。しかしなが
ら、オフセットは温度、経年変化等により時間と共¨に
変化するので補正は動的に行う必要がある。オフセット
及びオフセットの変化及び重力による加速度は、昇降路
の垂直基準線に対するかごの位置を制御するために比較
的遅く動作するフィードバック制御系を使用することで
補正することが出来る。これは、平均横方向加速度がゼ
ロでなければならないという認識によって行われる(さ
もないとかごは昇降路の空間より外に走行することにな
るため)。遅いフィードバックループは平均加速度出力
信号をオフセットさせる(ラグフィルタ処理)。平均値
の演算はアナログローパスフィルタ又はディジタルフィ
ルタを使用して行うことが出来る。
【0058】例えば図2のx軸線等の単一軸線の制御を
考える場合、かごを加速度と位置センサを用いて制御す
る装置の動作理論は、図21に示されている。基本的な
形式で示された装置において、かごはブロック320で
示されている。かごにはライン322上の力が作用して
いる。このライン322の力は、ライン324で示す加
速度によって発生される。振動入力はライン326上の
信号として示されており、加算器328によって、ライ
ン324の加速度(A)に比例(Ka)したライン33
0の制振力信号と加算される(振動入力が物理的に制振
力によって対抗されていることの抽象表現)。ライン3
24の加速度は、加速度センサ332によって検出さ
れ、検出加速度信号としてライン334を介して加算器
336に供給される。加速度センサ332の検出単位は
(ボルト/m/s)である前述したように、ライン
324の加速度は、かご320に作用するライン326
のブロック332に示すようにF/M(F:振動入力、
M:かご重量)の関係で懸架又は支持されているかごに
作用する振動入力によって発生される。加算器328
は、ライン326の振動入力とライン330上の制振力
の和であり、かご320に作用する実際のを示してい
]。加算器336は、ライン338を介して制振力発
生器340に信号を供給する。制振力発生器は、1.0
ニュートン/ボルトの伝達特性を有している。加算器3
36は、ライン334の内側加速度ループ信号を後述す
る外側加速度及び位置ループ信号とともに収集して、ラ
イン338を介して制振力発生器340に供給する。内
側加速度ループは320,332,340と関連する加
算器で構成され、一次制御ループを構成して、「質量増
大効果」、即ち、質量が増大したのと同様の効果を得る
ために用いられる。
【0059】図21の説明は、図1乃至図20に関して
説明した制御装置の理論的な構成を示している。図21
に示した二次制御ループを付加することが可能である。
【0060】図示の例においては、二つの制御ループ
が、加速度センサ332の重力方向に対する設置誤差及
び製造誤差等のオフセットを消去するために用いられて
いる。これらの二次ループの一方は、位置のオフセット
を補正するものである。位置変換器は、かご位置を検出
するもので、積分ブロック342と344によって示さ
れている。積分器342は、ライン346を介して積分
器344に速度信号を供給する。積分器344はライン
348に位置信号を発生する。ライン348のかご位置
信号は、加算器350においてライン352の基準信号
と比較される。ライン352の信号は、固定した直流レ
ベルの信号であり、図16の座標系218又は図18の
座標系266のx座標軸線の、昇降路の垂直基準線(真
の垂直線と一致し、従って重力の作用する軸線に一致す
る)。この処理は、かごとかごフレームの相対距離を計
測する位置センサを使用して行われる。加算器350
は、かごとかごフレームの相対位置を示す相対位置信号
又は位置エラー信号をライン354に発生する。この信
号は、加算器360によって加算された後、ゲインブロ
ック366からの信号と共にローパスフィルタに送られ
る。ローパスフィルタ358のフィルタ信号はライン3
64に供給されて、ライン330にライン322に与え
られる力を発生し位置エラー信号がゼロになるまでかご
を変位させる。
【0061】第二の二次制御ループは位置信号が容易に
得られない場合、又は位置補正制御ループの安定性を増
加させるために用いられる。そのため、一次制御ループ
で検出された加速度を示すライン338の信号に応じて
ゲインブロック366からの信号を位置エラー信号に加
算器360で加算する。
【0062】G=0,G=0の場合、ライン338
の信号はライン322の信号に等しくなる。ライン35
4に位置エラー信号がなく、ゲインG,Gがゼロで
ない場合には、ライン334の加速度信号によって制振
される入力振動は、ライン322に発生し、以下に示さ
れる動的因子によって減少される。
【0063】
【数2】 (Sτ+1)/{Sτ+(1+G・G)}
【0064】この因子は、高周波数においては、一定に
近付くため有効とならないが、低周波域では[1/(1
+G*G)]に近付く。特に、加速度センサのオフ
セットを1/10のオーダーで減少させるために、G
*G の値として9を選択することが出来る。
【0065】位置のフィードバックループはエラーを極
小さいものとする利点がある。加速度センサのフィード
バックループ366,360,358,336及び/又
は実際的な制御要素なしにはこのループは安定した動作
を行うことが出来ない。ゲインGがゼロの場合には、
かごに減衰力、摩擦力及びスプリング力を付与しなけれ
ば位置ループの安定性は保持出来ない。実際の装置にお
いては、これらのいずれか又は全部を作用させる。加速
度ループを用いることにより、ゲインGはゼロとなら
ず、したがって位置ループの動作が安定したものとな
る。
【0066】図21に概略を示した本発明の能動制御装
置は、種々の態様で実施することが出来る。図23は、
その好適実施例を示している。
【0067】振動入力に対して迅速に反応するアナログ
ループが設けられており、このアナログループは、重力
成分及び加速度センサのドリフトを補償する緩慢に動作
するディジタルループとが設けられている。アナログル
ープは、アナログ制御回路370,372,374,3
76で形成することが出来る。これらの制御回路は、図
16及び図18の電磁アクチュエータ210,212、
反応板218,220,222,224,216又は2
58,260,262,264に対応して設けられる。
適当なインターフェースを設けることにより、ディジタ
ル制御回路380は4つのアナログ制御回路の信号を処
理することが出来る。各アナログ制御回路は、ディジタ
ル制御回路380からライン382,384,386,
388を介して供給される力指令信号に応じて動作す
る。一方、ディジタル制御回路380は、加速度センサ
204,206,208(図16)、又は252,25
4,256(図18)からライン390,392,39
4を経て供給される加速度信号と、電磁コア226,2
28,230,232、又は280,282,284,
286と対応する反応板218,220,222,22
4、又は270,272,274,276の間の間隙を
示すライン396,398,400,402の位置信号
に応じて動作する。
【0068】ライン382,384,386,388の
力指令信号に応じてアナログ制御回路370,372,
374,376は、ライン404,406,408,4
10に駆動信号を供給して、電磁コア226,228,
230,232、又は280,282,284,286
を各電磁アクチュエータを駆動して、電磁アクチュエー
タと対応する反応板の位置関係を制御する。コイルより
戻る電流は、電流検出装置412,414,416,4
18、又は420,422,424,426によって検
出され、ライン428,430,432,434を介し
てアナログ制御回路370,372,374,376に
供給される。なお、電流検出装置としては、たとえばB
ELL IHA−150を多巻回の通過リードとともに
用いることが出来る。
【0069】多数のセンサ440,442,444,4
46、又は448,450,452,454は例えばB
ELL GH−600等のホール素子で構成することが
出来る。これらのセンサ440,442,444,44
6、又は448,450,452,454は、電磁コア
226,228,230,232、又は280,28
2,284,286連関され、間隙に発生され磁束
密度間は磁気誘導(ボルトーsec/m)を検出す
る。センサ440,442,444,446、又は44
8,450,452,454は、ライン460,46
2,464,466にセンサ信号を供給する。
【0070】図22には、アナログ制御回路370,3
72,374,376中のアナログ回路370の詳細が
示されている。他のアナログ制御回路はこれと同様に構
成することが出来るので省略する。力指令信号は、ライ
ン382を通ってディジタル制御回路380(図23)
より加算器470に供給される。加算器470は、これ
に乗算器474からライン472を経て供給される信号
を加算する。乗算器474は、図22のブロック474
(B *K )で示される線形制御のためのスクエアリ
ング回路(自乗回路)として形成されており、磁化(振
幅/m)及びライン476の磁束密度を示す信号を適当
にスケーリングすることと等価なゲインに選択されてい
る。ホール素子増幅器478によって供給されるライン
476の磁束密度ホール素子480,448の信号レベ
ルのブーストに使用される。
【0071】加算器470は、ライン484に力エラー
信号を供給する。力エラー信号は、ライン484よりP
I増幅器486に供給される。PI増幅器486は、P
I増幅信号をライン488を介して駆動角度補償器49
0に供給する。補償器490は、ライン492を介して
駆動角度信号を供給してコントローラ494の複数のS
CRの駆動角度を制御する。このコントローラは、単
相、2四分区間、全波SCRパワーコンバータで構成さ
れている。この形式のコンバータは1四分区間、半波コ
ンバータよりも好ましい。なお、これらのコンバータに
変えてDC整流器を使用することも可能である。コント
ローラ494の一例を図24に示す。図示の回路は、P
OWEREX CD4A1240と二つのSCRで構成
する事が出来る(なお、図においてはSCRを通るRC
スナバ回路は省略されている)。さらに、コントローラ
494には、図25に示す、例えばPHASEETRO
NICS PTR1209のファイアリングボード25
3を使用することが出来る。SCRのための複数のライ
ン253aのゲート信号は、ファイアリングボード25
3に供給される。パワーコントローラ252には120
VACの電力がライン254を経て供給されて、ライン
250のフィルタされた駆動角度信号に応じてライン1
80に適切なレベルの電流を発生する。
【0072】電流センサ412より供給されるライン4
28の信号は、アナログ乗算/割算器504(例えばア
ナログ装置 AD534)に与えられる。アナログ乗算
/割算器504はライン476の磁束密度信号に応じて
ライン428の電流信号を磁束密度で割算して、その割
算結果に比例因子を乗算してライン396に信号を発生
する。ライン396は、この信号をコア226と対抗す
る反応板間の間隙を示す信号として図23のディジタル
制御回路380に供給する。
【0073】ディジタル制御回路380は、ライン39
6,398,400,402の間隙を示す信号、及びラ
イン390,392,394の加速度信号に応じて動作
して、図22に示したアナログ制御回路とともに図21
の制御動作を行う。図19及び図20に関して前述した
のと同様に、これらの信号は電磁アクチュエータ21
2,214,216,218、又は260,262,2
64,266に関連するセンサ440,442,44
4,446、又は448,450,452,454によ
って検出された位置のずれを補正する為の力補正信号の
和によって補正される。これらのホール素子は磁束密度
の検出に使用される。センサ440又は448等より供
給される信号と電流センサC1の信号は、アナログ乗算
/割算器504において処理されて、GAP1信号をラ
イン396に発生する。同様に、他のチャンネルを処理
することによって、GAP2,GAP3,GAP4信号
がライン398,400,402に発生される。力補正
信号は、例えば位置検出信号を直角座標系218又は2
66の各軸線方向成分に分解することによって発生され
る。この分解は、以下の式で表現される。
【0074】
【数3】 Px+=(P+P)/(2KCS) Px−=(P+P)/(2KCS) Py+=(P+P)/(2KCS) Py−=(P+P)/(2KCS) Pθ+=(P+P)/2 Pθ−=(P+P)/2
【0075】次いで、かごの絶対位置を検出するために
,P,PθがPとPX+、PY−とPY+、及
びPθとPθより算出又は選択される。例えばP
は、以下の式によって演算される。
【0076】
【数4】 P=(Px+−Px−)/2
【0077】また、PX+とPX−のいずれか小さいほ
うを選択する事が出来る。これは、大きい方の値は不正
確であるある可能性が高いためである。演算結果は、単
独軸線に関する図18に示すFPX,FPY,Fθ
(Pは位置のフィードバック値)を算出するために使用
される。例えば、ライン348のPはライン353の
基準信号と比較されて、x軸線方向の位置エラー信号が
ライン354に発生される。この位置エラー信号は、ロ
ーパスフィルタ358に供給される。これによりFPX
信号が得られる。x軸線方向の所要制振力を求める場
合、所要の制振力が正の力である場合、FP1=FP3
(0.5)(FPX)/(COS45゜)となる。同様
の手順によりFPYとFθが求められる。したがっ
て、力成分FPX,FPY,Fθは、補正信号
P1,FP2,FP3,FP4 分解することが出来
る。以下の式はそのすべての要領を示している。
【0078】
【数5】 Fpx+:F=(KCS)(Fx+) Fpx−:F=(KCS)(Fx−) F=(KCS)(Fx+) F=(KCS)(Fx−) Fpy+:F=(KCS)(Fy+) Fpy−:F=(KCS)(Fy−) F=(KCS)(Fy+) F=(KCS)(Fy−) Fpθ :F=(KCS)(Fθ+) Fpθ−:F=(KCS)(Fθ−) F=(KCS)(Fθ+) F=(KCS)(Fθ−) ここで F=力 KCS=cos(45゜)=sin(45゜)
【0079】これらの値には、加速度フィードバック信
号F,F,F,Fが加算される。これらの加速
度フィードバック信号F,F,F,Fは、例え
ば図1乃至図20に関して説明したような要領で、例え
ばライン364,382に発生される。
【0080】電磁アクチュエータが駆動されない限り、
図示の形式の磁束センサによってのみ有効な位置検出を
行うことが出来る。これは、いかなる処理のアルゴリズ
ムでも、電磁コイルの駆動電流が存在するか否かに依存
しなくてはならないことを意味している。
【0081】ライン396,398,400,402の
間隙信号は、単なる位置センサによっても得ることが出
来る。
【0082】本発明の装置は、かごの階床停止時の乗客
の乗降によるかごの振動をも静定することが出来る。勿
論、図19の信号処理装置、図23のディジタル制御回
路380又は付加的な信号処理装置により、かごの発
信、停止時の静定等の付加的な制御機能を行うことが可
能である。階床停止の場合、図19の処理装置は、ライ
ン18より信号の入力を受け、又は演算によりかごが停
止していることを検出して、ライン22に信号を発生し
て、かごの位置を制御する。例えば、図16のかごが停
止状態にあり、かご左側の縦縁が昇降路のドアシルに一
致していない場合には、図19の処理装置20は、電磁
アクチュエータ210,214に指令信号を与えてかご
をかごフレームに設けたストッパ702,704aに引
き付け、かごのシルが、昇降路のドアシルに近接して整
列されるように制御動作を行う。前記のストッパをアク
チュエータの一部とすることも可能であり、例えば、図
33に示すように、コアの脚304,306の上縁部
が、引き付け力が発生したときに対向する反応板に当接
してストッパ機能を行うようにすることが出来る。ま
た、かごの左側シルが対応するドアシルに整列され、右
側シルが対応するドアシル514に整列されていない場
合には、図19の信号処理装置20は、電磁アクチュエ
ータ212,216に指令信号を与えて、引き付け力を
発生させてかごをストッパ513,513aに当接する
まで移動させて、右側シルをドアシル514に整列させ
る。
【0083】上記の方法を行うための機構は後述する図
71に示されている。
【0084】前述したように、加速度センサをフィード
バックループに使用することが可能であり、これによ
り、電気機械的手段によって、かごの質量を増加させた
のと同様の状態を得ることが出来る。緩慢な位置決めと
加速度センサの調整ループを使用することにより加速度
センサのオフセットを補償する事が出来る。図27に
は、このコンセプトを実施するための機構のブロック図
が示されており、図28には低い周波数帯域ばかりでは
なく、全周波数帯域で有効なモデルを示している。
【0085】図28のモデルは、以下の式で表すことが
出来る。
【0086】
【数6】 かごの加速度=[FD/G][1/(M+Ka)] ここで FDは振動人力 Mは懸架されているかごの質量 Kaはアクチュエータにより付加される質量 FD/Gは地上面での重力(G)による加速度を使用し
た 振動入力と等価の質量
【0087】上記の式において、Ka=0として、能動
制御が機能しないものとし、M−1000kg、FD/
G=25kgであると仮定すると、振動入力(FD)に
対して25/1000=25mGの加速度を得る。能動
制御を機能させる為にKa=9000kgとすると、加
速度(25/(1000+9000)=2.5mG)は
10分の1となる。したがって、能動制御を採用するこ
とにより、かごの加速度が大幅に減少して、乗心地を大
きく向上させることが出来るものとなる。
【0088】Kaの値として9000kgが望ましいと
仮定すると、加速度スケール因子(ASF)を100ボ
ルト/Gとし、Ka/ASFの力発生スケール因子(F
GSF)9000kg/100ボルト/G=90kg
(力)/ボルト又は882ニュートン/ボルトとするこ
とが出来る。
【0089】前述の電磁アクチュエータは、図32及び
図33に示すようにU字形状に形成することが出来る。
図32においては、二つのコイル300,302が、脚
部304,306(図33参照)に巻き付けられてい
る。コイル300,302は、連続した巻線を構成して
おり、図33にはその断面の一部が示されている。コイ
ル300,302は例えば#11AWGの磁性ワイヤを
巻回密度因子0.500で936回巻回して形成するこ
とが出来る。U字形状のコアは、例えばインターリーブ
構造とすることが出来、29 GA M6を積層して
3.81cmの積層体を形成し、これに真空含浸を行っ
て形成する。図33は、例えばa=10.16cmNB
=3.81cm,C=7.62cm及びD=7.62c
mの寸法となっている。この場合、抵抗は6.7オーム
であり、インダクタンスは213mHとなる。重量は2
2.2kgであり、578ニュートンの力を付与するこ
とが可能に構成されている。
【0090】この電磁アクチュエータを制御装置に使用
した場合、指令信号に対する応答遅れは4.2msec
となるものと予想される。20mmの最大間隙で578
ニュートンの最大出力の力を発生するための遅れ時間
は,以下の式より算出されるように、15msecとな
る(v=Ldi/dtの関係において)。
【0091】
【数7】 Δt=LΔi/Δv=(0.3)(8.6)/(170)=15msec 最小間隙(5mm)最大の力(578ニュートン)を発
生するための時間は、以下の式で求められる Δt=LΔi/Δv=(1.2)(2.15)(170)=15msec
【0092】勿論、半分の力を発生するための遅れ時間
は半分になる。間隙信号の精度はフルスケールの10%
の誤差を生じる。図29、図30、図31に間隙と他の
因子との関係を示す。20mmの最大許容間隙における
最大電力は500ワットである。平均電力は、約125
ワットとなるものと考えられる。
【0093】短期間の熱の影響を考えると、電磁アクチ
ュエータの銅の質量は14.86kgであり、比熱は、
0.092cal/g−℃(385J/kg℃)であ
る。500ワットの割合でエネルギを60秒間負荷した
場合の温度変化は、以下の式で求められる。
【0094】
【数8】
【0095】したがって、最大電力を1分間負荷した場
合でも、温度上昇は僅かである。
【0096】図34は、図17に用いる単一軸線横方向
振動静定装置を示している。この装置のコンセプトは、
図21、図27、図28に示したものと同様である。図
示の構成は、アナログ回路で示したが、これをディジタ
ル回路で構成することは当然可能である。この実施,例
において、反応板352はかごに取り付けられ、一対の
電磁アクチュエータ354,356は、かごフレームに
取り付けられている。加速度センサ358はかごの加速
度を検出してライン360を介してセンサ信号を増幅器
362に供給する。増幅器362は、増幅されたセンサ
信号をライン364を介して加算器366に与える。こ
の加算器366には、ライン368を経て振動入力信号
が与えられるとともに、ライン370を経て位置ループ
補正信号又はエラー信号が与えられ、これらが加算され
る。加算器366の加算信号はライン372を経て一対
の整流器374,376に供給される。これらの整流器
は図36、図37に示されている。整流器374はライ
ン378を介して、インバータ380に信号を供給す
る。このインバータは、図37に示されている。インバ
ータ380は、負の制御信号をライン382に発生す
る。同様に、整流器376は、正の制御信号をライン3
84に与える。ライン382及びライン384の双方の
信号は加算器388,390においてライン392のバ
イアス信号と加算される。これらは、バイアス付した制
御信号をライン394,396に与える。ライン39
4,396の制御信号は電磁アクチュエータコントロー
ラ398,400に与えられる。電磁アクチュエータコ
ントローラ398,400は図22のものと同一であ
る。
【0097】ライン392のバイアス信号の効果は、図
35に示されている。この図35には、破線により反応
板352の両側の二つの力(実線で図示)の合力と図3
4の装置の制御信号(FC)の関係を示している。
【0098】この技術は、制御の不連続を防止するもの
で、バイアスを与えない場合には、一方の電磁アクチュ
エータがオフとなると同時に他方の電磁アクチュエータ
がオンすることになる。この実施例においては、バイア
スを用いることにより、ゼロ点近傍でのゲインを小さく
して一方の電磁アクチュエータのみがオン、オフする構
成している。また、バイアスを設けることによりかごの
ディーザ振動が防止できる。
【0099】ライン394,396の信号は図22のラ
イン382の指令信号と同じ指令信号である。同様に、
電磁アクチュエータコントローラ398,400はアク
チュエータ出力信号をライン402,404に発生して
22のライン500の出力信号と同様の信号を電磁ア
クチュエータ356、電磁アクチュエータ354,35
6に与える。
【0100】電磁アクチュエータコントローラ398,
400は、さらに、図22のライン396の間隙信号と
同様の位置出力信号406,408を発生する。
【0101】位置ループ制御を行うために、ライン40
6,408の信号と、ライン384,378の整流信号
、有効な位置信号を選択する(P とP の双方が与
えられるが、駆動力の発生方向に対応する位置信号のみ
が有効)ために、FC制御クランプ回路410,412
に供給される。
【0102】FC制御クランプ回路410,412の出
力は、有効な位置信号を得るために加算器414に与え
られる。加算器414にはさらにライン364の増幅さ
れた加速度信号を減衰器415aによって減衰された加
速度信号が与えられる。
【0103】FC制御クランプ回路410,412の双
方と加算器414の詳細は図38に示されている。加算
器414の出力は、位置及び加速度の複合信号としてラ
イン416に与えられる。ライン416の複合信号は、
ローパスフィルタ418に与えられる。このローパスフ
ィルタ418の時定数は10secとされている。ロー
パスフィルタ418は、補正信号をライン370を介し
て加算器366に与えられる。
【0104】3つの単独軸線に関する制御は、図16、
図18の3軸の組み合わせ制御に代えて図17の電磁ア
クチュエータ使用することが可能である。しかしなが
ら、3つの軸線の複合制御には、多くの優れた特徴があ
る。例えば、すべての制御を行う軸線方向に対して必要
となる電磁アクチュエータの数が最小である点である。
さらに、間隙の挙動は、xy軸線方向においてcos4
5゜=0.707となる。したがって、プラスマイナス
15mmの間隙変化が単独軸線の制御と3つの軸線の制
御に対して、生じた場合、3つの軸線方向の複合制御に
おいては、変化幅はプラスマイナス10.5mmとな
る。図16及び図18において、4つの電磁アクチュエ
ータのみが使用されている。図16及び図18の例にお
いては二つの電磁アクチュエータが振動の減衰に使用さ
れる。したがって、使用する電磁石は単独軸線の制御に
使用するものの半分で十分となり、商業的に有利な装置
とすることが出来る。
【0105】図39は、本発明の能動懸架装置の実施例
の他の構成を示している。一つの軸線と他の二つの軸線
に関して分離されたフィードバックループが、一つの軸
線について示されている。加速度基準信号は、ライン1
00より入力される。この加速度基準信号は、ゼロに設
定することが出来る。ライン100の加速度基準信号と
ライン102のかごの加速度信号の差に応じたエラー信
号がライン104に発生される。このエラー信号は、フ
ィードバック補償器106に与えられる。
【0106】加算器109は、補償器106の出力と装
置の運動109aとして与えられるレールの不規則性に
よって生じる間接的な振動の入力及び装置の運動109
bとして与えられる風等の直接作用する振動入力に応じ
て動作する。
【0107】補償器106の特性は、以下の式によって
示される。
【0108】
【数9】 Fomd/Accel={s/(s+ω)}・{(s+2ζωs+ω )/(GOL・s)}・{s/Gain(s+1/4ω)(s+ω (s+4ω)} ω =下側制御帯域周波数(rad/s) ω =上側制御帯域周波数(rad/s) ω =(ω・ω)の平方根 Gain =ループゲインが@ωω=1となるように選択された 制御ゲイン GOL =オープンループシステムゲイン ω =ペンジュラムの共振周波数 ζ =ペンジュラムの弾性率
【0109】上記の式において、第1項はDC損失を示
し、第2項はペンジュラム補償、第3項は制御を示して
いる。
【0110】各軸線のフィードバック補償器(C
(s))は、対応する軸線の加速度エラー信号を処理し
て、アクチュエータコマンド信号を発生する。この場
合、指令信号はライン110に供給される。補償器はダ
イナミックフィルタとして機能する。その特性(周波数
に対するゲイン及び位相)はエレベータ装置の要求に合
致するように設定される。
【0111】補償器の構成は全ループゲイン(L
(s))の要求に併せて変更することが可能である。こ
の全ループゲインL(s)は補償器C(s)と装置のダ
イナミックスG(s)108の積で与えられる。概念的
には、ライン110の指令信号は装置のダイナミックス
108に与えられる。図40に示すように、かごの加速
度を最小とすべき領域においては、ループゲインは1よ
りも大きく設定される(ポジティブゲイン)。この領域
は周波数ω を中心とする領域である。周波数ω を越
える高周波帯域及び周波数ω よりも低い低周波帯域で
は、いずれもループゲインは1よりも小さくなっている
(ネゲティブゲイン)
【0112】アメリカ特許4,899,852に開示さ
れたペンジュラム型のかごをモデルとして、能動懸架方
式の性能を分析した。図41、図42には能動型装置の
オープンループ伝達関数の実際のプロットが示されてい
る。フィードバック補償ゲイン及び位相は、図43及び
図44に示されている。
【0113】図45乃至図56は能動懸架装置の性能の
シミュレーション研究の結果を示している。図45、図
49、図53は振動入力を示している。他の図面は、か
ごの加速度を示している。図46、図50、図56は能
動懸架を使用しないペンジュラム型のかごの加速度を示
し、図47、図51、図55は従来のエレベータの加速
度を示し、図48、図52、図56は能動懸架を使用し
たペンジュラム型のかごの加速度を示している。これら
の図より、本発明による能動型懸架装置が、従来のもの
及び能動懸架を用いないペンジュラム型のものに比し
て、かごの加速度を減少させていることが分かる。な
お、図45乃至図48は、レール継目の段差による振動
入力に対するもの、図49乃至図52は、レールの波打
ちによる振動入力に対するもの、図53乃至図56はか
ごに発生した振動入力に対するものである。
【0114】試験は、図14、図15のエレベータの半
分寸法のモデルを使用して行われた。レールによって発
生される振動入力をシミュレートするために、回転方向
に不均衡な状態でかごをフレームに載置した、また、か
ごへの直接的な振動入力は、フレームとかごの間に介装
したアクチュエータを使用してシミュレートした。
【0115】図39のフィードバック補償器106が、
図57のディジタルコンピュータ100を使用して形成
された。センサ102のデータはライン103から12
ビットのA/Dコンバータ(図示せず)に与えられた。
A/Dコンバータは、入出力ポート104を介して入力
されたセンサデータを処理するために使用された。ディ
ジタル型のフィードバック補償器106は、ライン10
6に指令信号を供給して、アクチュエータを駆動してか
ごに制振力を付与した。
【0116】信号処理装置100は、CPU104a、
RAM104b、ROM104cで構成され、データバ
ス、アドレスバス及び制御バス104dを介して接続さ
れている。
【0117】図58は、図57の信号処理装置100に
よって実行される一連の処理を示している。例えば、ス
テップ112で処理を開始し、ステップ114でセンサ
102等の加速度センサを使用して加速度を検出する。
次いで、ステップ116においてダイナミック補償器1
06の動作により制振力が演算された。ステップ118
においては、信号処理装置100がライン106に指令
信号を出力する。指令信号出力後、ステップ120で処
理を終了する。
【0118】図59は、直接的に発生される振動入力に
対する能動型懸架装置の有効性を評価する試験の結果を
示している。プロットは、広い周波数範囲のサイン曲線
状の振動入力の大きさに対する加速度の比を示してい
る。上側のグラフは能動型懸架を使用しないペンジュラ
ム型のかごの加速度を示し、下側のグラフが能動型懸架
を使用した場合を示している。この結果より能動型懸架
を使用することにより、80%乃至90%の加速度減衰
が可能であることが証明された。図60乃至図63に
は、予測される応答時間が示されている。これらの図に
おいて、図61、図63はシミュレーションによる結果
であり、図60、図62は実際の実験結果を示してい
る。
【0119】レールの不規則性に起因する振動入力に対
する制振性能を低下させることなく、直接的に入力され
る振動入力に対する感度を減少させることが出来た。図
64、図65は、回転方向の不均衡を与えることによっ
て試験においてシミュレートされた結果におけるレール
の不規,則性に対する装置の応答性を示している。図6
4は、重量を増加されていないペンジュラム型のかごの
3Hzの周波数の振動に対する応答を示し、図65は、
能動型懸架装置を使用した場合の応答性を示している。
これらの結果より明らかなように、能動型懸架を使用す
ることによって加速度を減少する事が出来、かごの乗心
地を向上することが出来るものとなる。
【0120】図67は、図32、図33の電磁石を用い
た電磁アクチュエータの構成を示している。図67にお
いて、ライン106の指令信号は、図57の信号処理装
置100より供給される。この指令信号は、PWM増幅
器に与えられる。この増幅器は、アメリカ合衆国、マサ
チューセッツ州のコプレイ コーポレイション(Cop
ley Corporation)の「Class B
PWM サーボ増幅器 218A」等を使用すること
が可能である。PWM増幅器150はライン152の力
フィードバック信号に応答して、2極2位置のスイッチ
として機能して、選択されたディーティーサイクルに応
じてライン154,156の電圧を選択する。一対のダ
イオード158,160が設けられており、これらのダ
イオードは、ライン154又は156の出力電流を、対
応する電磁コア130,132の適当な電磁コイルに供
給する。磁性体質量134又は電磁石が、かご14の上
部で励起され、他の要素がかご14の底部で励起され
る。好適な実施例においては、電磁石130,132が
フレーム26の底部で励起されて、かごの底部より下側
に突出する磁性体質量134に作用する。
【0121】効果的にフィードバックループを形成する
ために、ホール素子170,172が磁石回路内に配置
され、磁性体質量134と電磁アクチュエータ130,
132の間隙の磁束を検出してライン174に磁束信号
を発生する。この磁束信号は、集積回路装置182に供
給される。集積回路装置は、AD534等の乗算回路で
構成されている。この集積回路装置182は、ライン1
74,176の磁束信号を2乗してそれらの差に応じた
差信号をライン152を介してフィードバックする。
【0122】図68には、二つの相互に独立した制御装
置が設けられている。それぞれの制御装置は、かごの反
対側に位置するアクチュエータ制御する構成となって
いる。この構成は、図18の構成と同一又は同様であ
る。
【0123】図68において、振動入力に対して迅速に
反応するアナログループが設けられており、このアナロ
グループは、重力成分及び加速度センサのドリフトを補
償する緩慢に動作するディジタルループとが設けられて
いる。複数のアナログループは、アナログ制御回路50
0,502,504,506で構成されかごの上部に於
ける制御を行うアナログループと、アナログ制御回路5
08,510,512,514で構成され、かごの下部
に設けられ下部の制振動作を制御するアナログループで
構成される。これらの制御回路は、アクチュエータ51
6,518,520,522及び524,526,52
8,530をそれぞれ独立して制御する。適当なインタ
ーフェースを設けることにより、ディジタル制御回路5
32は8つのアナログ制御回路の信号を処理することが
出来る。各アナログ制御回路は、ディジタル制御回路5
32からライン534,536,538,540及び5
42,544,546,548を介して供給される指令
信号に応じて動作する。一方、ディジタル制御回路53
2は、加速度センサ562,568,569及び56
0,564,566からライン552,558,559
及び550,554,556を経て供給される加速.度
信号と、電磁アクチュエータ516,518,520,
522及び524,246,528,530と対応する
反応板の間の間隙を示すライン570,572,57
4,576及び578,580,582,584の位置
信号に応じて動作する。
【0124】ライン534,536,538,540及
び542,544,546,548の指令信号に応じて
アナログ制御回路500,502,504,506及び
508,510,512,514はライン586,58
8,590,592及び594,596,598,60
0に駆動信号を供給して、電磁アクチュエータ516,
518,520,522及び524,526,528,
530を各電磁アクチュエータを駆動して、電磁アクチ
ュエータと対応する反応板の位置関係を制御する。コイ
ルより戻る電流は、電流検出装置602,604,60
6,608及び610,612,614,616によっ
て検出され、ライン618,620,622,624及
び626,628,630,632を介してアナログ制
御回路500,502,504,506及び508,5
10,512,514に供給される。なお、電流検出装
置としては、例えばBELL IHA−150を多巻回
の通過リードとともに用いることが出来る。
【0125】多数のセンサ634,636,638,6
40及び642,644,646,648は例えばBE
LL GH−600等のホール素子で構成することが出
来る。これらのセンサ634,636,638,640
及び642,644,646,648は電磁アクチュエ
ータを連関され、間隙に発生され磁束密度間やは磁気誘
導(ボルトsec/m)を検出する。センサ63
4,636,638,640及び642,644,64
6,648はライン650,652,654,656及
び658,660,662,664にセンサ信号を供給
する。
【0126】アナログ制御回路中のアナログ回路500
の詳細が示されている。他のアナログ制御回路はこれと
同様に構成することが出来るので省略する。
【0127】ディジタル制御回路532は、ライン57
0,572,574,576及び578,580,58
2,584より供給される間隙信号とライン552,5
58,559及び550,554,556より供給され
る加速度信号に応じて動作してアナログ制御回路ととも
に図22の制御動作、図39の制御動作及びかごの上下
部のxy軸線とz軸線(即ち、かご上部のx軸線、かご
上部のy軸線、かご下部のx軸線、かご下部のy軸線、
及び垂直軸であるz軸線)の、5つ軸線の制御を行う。
【0128】指令信号は、かごの上下部において発生さ
れる。力補正信号は、例えば位置検出信号を図3の直角
座標系30の各軸線方向成分に分解することによって発
生される。この分解は、以下の式で表現される。
【0129】
【数10】 Px+=(P+P)/(2KCS) Px−=(P+P)/(2KCS) Py+=(P+P)/(2KCS) Py−=(P+P)/(2KCS) Pθ+=(P+P)/2 Pθ−=(P+P)/2
【0130】次いで、かごの絶対位置を検出するために
,P,PθがPとPX+、PY−とPY+、及
びPθとPθより算出又は選択される。例えばP
は、以下の式によって演算される。
【0131】
【数11】 P=(Px+−Px−)/2
【0132】また、PX+とPX−のいずれか小さいほ
うを選択する事が出来る。これは、大きい方の値は不正
である可能性が高いためである。演算結果は、単独軸
線に関する図21に示すFPX,FPY,Fθ(Pは
位置のフィードバック値)を算出するために使用され
る。例えばライン348のPはライン352の基準信
号と比較されて、x軸線方向の位置エラー信号がライン
354に発生される。この位置エラー信号は、ローパス
フィルタ358に供給される。これによりFPX信号が
得られる。x軸線方向の所要制振力を求める場合、所要
の制振力が正の力である場合、FP1=FP3(0.
5)(FPX)/(COS45゜)となる。同様の手順
によりFPYとFθが求められる。したがって、力成
分FPX,FPY,Fθは、補正信号FP1
P2,FP3,FP4 分解することが出来る。以下
の式はそのすべての要領を示している。
【0133】
【数12】 Fpx+:F=(KCS)(Fx+) Fpx−:F=(KCS)(Fx−) F=(KCS)(Fx+) F=(KCS)(Fx−) Fpy+:F=(KCS)(Fy+) Fpy−:F=(KCS)(Fy−) F=(KCS)(Fy+) F=(KCS)(Fy−) Fpθ :F=(KCS)(Fθ+) Fpθ−:F=(KCS)(Fθ−) F=(KCS)(Fθ+) F=(KCS)(Fθ−) ここで F=力 KCS=cos(45゜)=sin(45゜)
【0134】これらの値には、加速度フィードバック信
号F,F,F,Fが加算される。これらの加速
度フィードバック信号F,F,F,Fは、例え
ば図1乃至図20に関して説明したような要領で、例え
ばライン364,382に発生される。
【0135】電磁アクチュエータが駆動されない限り、
図示の形式の磁束センサによってのみ有効な位置検出を
行うことが出来る。これは、いかなる処理のアルゴリズ
電磁コイルの駆動電流の存在に依存していることを
意味している。
【0136】図71には、かごの階床停止時における静
定機構が示されている。停止信号が、かごの停止状態検
出手段722より720に供給される。かごの停止状態
検出手段は、信号処理装置532によって構成すること
が出来る。停止信号によりかごの停止状態が検出される
と、アクチュエータ724が動作を開始して、駆動信号
を726に供給する。この駆動信号によりかごがかごフ
レームに固定され静定される。
【0137】上記の実施例はいずれも電磁石によりかご
の静定を行う構成となっているが、本発明は電磁石を使
用するものに限定されるものではない。例えば図69に
は、従来より周知の昇降路752のガイドレール750
にガイドローラ754,756,758を接触させた、
標準的なエレベータのガイド機構が示されている。この
ガイド機構に、図70のアクチュエータ760を設け
て、能動型懸架装置を構成することも可能である。な
お、アクチュエータ760は、コイル764を有するソ
レノイド762で構成する事が出来、このソレノイドの
駆動力によりガイドローラのガイドレールへの押し付け
力を変化させて、能動制御を行う。
【0138】なお、前述したガイドレールの構造に関し
て付言すれば、図72、図73には、基本的に三角形状
のガイドレール1が示されており、この構成において
は、V字状部3の先端より延長部2を形成して構成とな
っており、V字状部3の基部に形成する取り付け部4に
より昇降路に取り付けられる。この構成においては、ガ
イドローラ5a,5b,5cを図72に示すように延長
部に当接させるとともに、図73に示すようにV字状部
の傾斜面に電磁アクチュエータを対向させて能動型懸架
機構を形成することが出来る。
【0139】図75には、上記の実施例の寸法が、図7
6のテーブルとの関係において示されている。これと比
較するために図74には、T字状に形成したガイドレー
ルが示されている。このT字状ガイドレールは、66.
72ニュートンの強度ものが選択された。この二つのレ
ールの各部の寸法及び特性は図76のテーブル1及びテ
ーブル2に示されている。このテーブルより、図75の
構成によりガイドレイールの重量が図74のものに比べ
て約18%減少することが出来ることが分かる。
【0140】図77及び図78には、本発明の能動懸架
装置の他の実施例が示されている。図77には、ガイド
ローラクラスタ1000の全体が示されている。このロ
ーラクラスタ1000の基本的な構成は従来より周知の
構成である。
【0141】ガイドローラクラスタ1000には、側面
ローラ1002と前後ローラ1004、1006が設け
られている。ガイドローラクラスタ1000は、ベース
プレート1008に取り付けられており、ベースプレー
ト1008は図示しないエレベータのかごのクロスヘッ
ドに固定されている。ガイドレール1001は従来より
周知のT字状の形状に形成されており、ベースフランジ
1010により昇降路の壁面1012に固定されてい
る。ガイドレール1001のブレード部1014は昇降
路に対して内向きにガイドローラ1002,1004,
1006に向かって突出している。ブレード1014
は、側面ローラ1002が当接する端面1016と、前
後ローラ1004,1006が当接する側面1018を
有している。ガイドレールのブレード1014は、ロー
ラクラスタのベースプレート1008に形成した溝10
20に嵌合して、ガイドローラ側面ローラ1002、前
後ローラ1004,1006,1006に接合する。
【0142】図78に示すように、側面ローラ1002
はリンク1022に軸受けされており、このリンク10
22はピボットピン1026によってペデスタル102
4に枢支されている。ペデスタル1024は、ベースプ
レート1008に固定されている。リンク1022は、
キャップ1028を有しており、このキャップ1028
には、コイルスプリング1030の一端が収容される。
スプリング1030の他端はスプリングガイド1032
に係合している。スプリングガイド1032は伸縮ボー
ルねじ調整装置1034にボルト1036によって連結
されている。調整装置1034は、伸縮してリンク10
22に作用させる力を変化させて、ローラ1002のガ
イドレール端面1016に対する押圧力を変化させる。
調整装置1034は、プラットフォーム1040にボル
ト止めされたクレビス1038に取り付けられている。
一方プラットフォーム1040は、ブラケット104
2,1044によってベースプレート1008に固定さ
れている。プラットフォーム1040とブラケット10
42,1044を使用することによって、ローラクラス
タを既存のローラガイド装置のベースプレートに取り付
けることが出来るものとなる。調整装置1034は、モ
ータ1046によって駆動される。調整装置1034
は、本発明においては、例えばアメリカ合衆国、ニュー
ジャージー州のモーション システムズ コーポレイシ
ョン(Motion Systems Corpora
tion)によって製造されているものを使用すること
が出来る。モータ1046は、AC,DCいずれのモー
タを使用することも可能である。このモータも前述のモ
ーション システムズ コーポレイションより入手可能
である。モーション システムズ コーポレイションの
モデル85151/85152が特に本発明に於ける用
途に適している。モータ1046には、減速機1048
が付設され、調整装置1034の周転ボールねじで構成
されたボールアクチュエータを駆動する。本実施例にお
いては、ブラシレスのDCモータが設けられている。た
とえばポテンショメータ又は光学センサ等の位置センサ
1049が減速機1048に取り付け具により取り付け
られている。この減速機1048は、キャップ1032
の後端部のリップに対向している。位置センサ1049
は、ねじの直線方向の伸縮量を測定する。なお、当然の
ことながら、他の形式の位置センサを使用することも可
能である。
【0143】ガイドローラ1002は、軸1050に軸
受けされており、この軸1050はリンク1022の上
端部の調整可能なリセプタ1052に取り付けられてい
る。ストッパ1054はペデスタル1024と選択的に
係合してピン1026を中心としたリンク1022の反
時計回りの回転動作の範囲を規制する。これによりロー
ラ1002のレールから離間する方向の動作が規制され
る。この方向は図中Dで示されている。ペデスタル10
24は、希土類組成物を含む磁気ボタン1066を収容
したウエル1064で形成されている。スチールチュー
ブ1068は、ホール効果検出器(図示せず)をその端
部近傍にリンク1022の通路に近接して収容してい
る。希土類中のサマリウムコバルト(Samarium
u cobalt)を磁気ボタンとして用いることがで
きる。磁気ボタン1066とホール検出器は近接センサ
を形成しており、開放可能にモータ1046を電源に接
続している。近接センサは、ストッパ1054とペデス
タル1024の距離に対応した磁気ボタン1066とス
チールチューブ1068の距離を検出している。したが
って、チューブ1068がホール検出器より離れる方向
に移動するときに、ストッパ1054はペデスタル10
24に接近する方向に移動する。検出器は、検出器と磁
気ボタン1066の距離に応じた信号を発生する。この
信号はモータの制御に使用される。これにより、調整
装置1034はリンク1022及びローラ1002のレ
ールに対する位置を調整する。採用する制御装置の形式
に応じて、ストッパ1054は、ペデスタル1024と
の接触を防止されるか、若しくは長時間接触状態に保持
されないように構成される。これによりローラ1002
が常にスプリング1030によって付勢され、ストッパ
1054及びペデスタル1024によってベースプレー
ト1008に押し付けられた状態とならないようにして
いる。なお、モータ1046は可逆モータで構成する。
【0144】図77、図78、図79には、前後ローラ
1004,1006のベースプレート1008への取り
付けが示されている。各前後ローラ1004,1006
はリンク1070に取り付けられており、リンク107
0はピボットピン1072に枢支されている。ピボット
ピン1072のローラ取付側と反対側の端部にはクラン
クアーム1074が取り付けられている。前後ローラ1
004,1006の回転軸1076はリンク1070の
調整可能な溝1078に収容されている。ピボットピン
1072は、分割されたブッシュ1080に取り付けら
れており、このブッシュはベースブロック1084及び
カバープレート1086に形成された溝1082に収容
されている。カバープレート1086はベースプレート
1008にボルト止めされている。平坦な渦巻きスプリ
ング1088(図80)が、空間1089(図77)に
配設されている。渦巻きスプリング1088の外側端部
は、クランクアーム1074に連結され、その内側端部
1092は、回転可能なカラー(図示せず)に連結され
ている。カラーはギアボックス1094の図示しないギ
ア機構によって回転駆動される。なおギア機構は、可逆
モータ1096によって駆動される。渦巻きスプリング
1088は、ローラ1006の懸架スプリングとして機
能し、ローラ1006にレールのブレード1018に向
かう付勢力を付与する。渦巻きスプリング1088は、
モータ1096により回転されて、クランクアーム10
74及びピボットピン1072を介してローラ1006
に、乗客のかたより等による前後方向へのかごの傾斜を
矯正する付勢力を付与する。
【0145】RVDT、回転ポテンショメータ等の回転
位置センサが設けられ、図9のセンサ127aと同様の
機能を行う。各センサは一端がクランクアーム1074
に取り付けられ他端がベースプレート1008に取り付
けられる。
【0146】前後ローラ1004,1006は、図90
に示すように独立してモータ及び渦巻きスプリングによ
って制御される。なお、これらを機械的に連結して共通
のモータ及び共通のスプリングで制御することも可能で
ある。図81には、前後ローラ1004,1006の相
互連結の態様が示されている。図79及び図81に示す
ようにリンク1070は下向きに突出するクレビス10
98を有しており、このクレビスにはボルト孔1100
が形成されている。クレビス1098は、ベースプレー
ト1008に形成した間隙1102を挿通して下向きに
伸びている。連結ロッド1108はカラー1104を通
って伸縮する。この連結ロッドの端部に形成するねじ部
に係合するナット1109によりカラー1104を取り
付けられている。コイルスプリング1110は、ロッド
1108に取り付けられ、カラー1104にバイアス力
を付与している。したがって、リンク1070は反時計
回りに付勢される。
【0147】ローラ1004は、上記のローラの取り付
けと同じ要領で取り付けられる。なお、リンクの付勢方
向は、ローラ1004,1006において逆向きとな
る。
【0148】モータ1096によりリンク1070が時
計回り方向に駆動されると、反対側のリンクはこれに連
れて反時計回りに回転する。同時にスプリング1110
は、レールの不連続等に対して、両リンクが相互に逆向
きに回転運動することができるようにしている。
【0149】図81には、ストッパ及び位置センサが示
されている。ブロック1112は、アーム1114の下
側でベーズプレート1008にボルト止めされている。
キャップ1116は、ブロック1112に固定されてお
り、磁気ボタン1116がこのキャップに収容されてい
る。磁気ボタンは、側面ローラ1002に用いたものと
同様のものである。スチールチューブ1118は、アー
ム1114の通路1120に配設されており、このスチ
ールチューブにはホール検出器が収容されて、リンク1
070の位置を検出する近接センサを磁気ボタンととも
に形成している。ストッパ1122はアーム414に取
り付けられており、ブロック1112に対向して、リン
ク1070の回転範囲を制限することにより、ローラ1
006のレールのブレード部1014から離間する方向
の動作を規制している。ストッパ1122とブロック1
112の距離はホール検出器と磁気ボタンの距離に比例
している。ホール検出器の出力はモータ1096のフィ
ードバック信号として機能する。
【0150】なお、図78の位置センサ1049は図9
0に関して後述するようにアクチュエータとベースプレ
ートの位置を保持する機能も行う。
【0151】図77、図78、図82にはコイル113
0,1132をU字状のコア1134に巻回した電磁石
が示されている。この電磁石はブラケット1044に取
り付けられている。リンク1022は点1026を中心
に回転して、電磁コイル1130,1132に伸びてお
り、面1138にコア1134に離間して対向して、間
隙を介して、電磁石の発生する磁束を受ける。
【0152】図83には、キャップ1064の構成が示
されており、このキャップは磁性体で形成され、磁気ボ
タン1066を収容する溝又は凹部を有している。溝は
約15mmの深さで内径25mm、外径30mmに形成
されている。スチールチューブ1168は長さ45m
m、内径10mm、外径16mmに形成されている。ホ
ール素子1140はスチールチューブ1068の開放端
部に近接する図示の位置に設けら、磁気ボタンから出る
磁束を検出する。スチールチューブの組成は、ホール素
子の磁束検出性能を向上するために磁性体で形成されて
いる。以下に、位置検出変換器の仕様を示す。
【0153】
【表1】 位置変換器の仕様 磁気変換器を使用 動作範囲 10 mm 反復性 0.1mm 温度範囲 0−55℃ 温度係数 <0.02%/℃ 磁界検出感度 30mmの距離で100ガウス、変換器出力に 0.5%以上の影響がないこと 電圧 9−15 VDC リード線 分離した信号、電力接地を使用撚線を使用
【0154】図63には、反応板1138に取り付けら
れたホール素子1140aと電磁コア1134を示して
いる。なお、ホール素子は、電磁石のコアに設けること
も可能であるが、この場合には、比較的大きなオーバヘ
ッドをもつ事となる。以下にホール素子の一例を示す。
【0155】
【表2】 ホール検出器の使用 電磁石の面又は対向面に配置 動作範囲 0.05−1.0V/Tesla 精度 5%許容、望ましくは2% スケール因子 10V/Tesla 温度範囲 0−55℃ 温度係数 <0.02%/℃ 厚さ 2.0mm以下 電力 ±12−15VDC リード線 分離した信号、電力接地を使用 撚線を使用
【0156】前後ローラ1006に戻って説明すれば、
図78には電磁石1144,1146が示されている。
リンク1070のブロック部1148は延長部1150
を有しており、この延長部115は面1152を有し、
この面はコイル1144,1146が巻回されたコア1
156のコア面に対向している。
【0157】図85には、磁性体コアの側面図が示され
ており、このコアには図78のコイル1130,113
2又は1144,1146が巻回される。図86にはコ
アの平面図が示されている。この図において、コイル1
130,1132は破線で示されている。図85、図8
6のコアはM6ゲージスチールで形成されており、鉄製
アングルに溶接により固定されている。コイル113
0,1132は対であることが必要であり、例えば35
0巻回で1.15mm径に形成される。コイルは直列に
接続され、その形成ワイヤの絶縁はGP200又はこれ
に相当する定格温度200℃のものが使用される。絶縁
は真空含浸により180℃以上の温度で行われる。コイ
ルの動作電圧は250Vであるが、コイル自体はグラウ
ンドテストにおいて2.5kV以上が必要である。コイ
ルのリード線は標準線であり、径1.29mmで約50
cmの長さとする。重量は、約2kgであり、0.8k
gの鉄と1.2kgの銅で形成される。間隙は2mm乃
至10mmに設定され、磁束密度は0.6Tesla
で、200ニュートンの力が発生可能となっている。
【0158】図87には一対の能動型ローラガイド11
40、1142が示されており、これらはかごの下側に
配設される。図87にはさらに、対応する電磁石114
6,1148の制御回路が示されている。加速度センサ
1150は、かごの底部に設けられ、横方向の加速度を
検出する。加速度センサは二つのローラガイドの間に配
置される。この加速度センサの検出方向はS−Sで示す
方向である。検出信号はライン1152を経て処理装置
1154に与えられ、これに応じて指令信号が発生され
る。指令信号はラインを経て第二の信号処理装置115
8に与えられる。ライン1156の指令信号はライン1
158のフィードバック信号と加算器1160によって
加算される。加算器1160は、ライン1162に力エ
ラー信号を発生して、ダイオード回路に供給する。ダイ
オード回路にはダイオード1164,1166が設けら
れており、正の力エラー信号はダイオード1164を経
てながれ、負の力エラー信号はダイオード1166に通
じる。電磁石1146,1148が同時にオン、オフ動
作をしないように、PWM制御回路に供給される信号に
はバイアスが与えられる。このバイアスは、図88の力
の加算を行うために適当なバイアスが与えられたポテン
ショメータ1172より供給される出力信号を加算する
加算器1168,1170によって与えられる。一対の
パルス幅変調(PWM)制御回路1174,1176
が、加算器1168,1170の加算出力に応じて動作
して、ライン1178,1180に加算器1168,1
170よりライン1182,1184を介して供給され
る信号の大きさに応じたデューティー値の信号を発生す
る。
【0159】力フィードバックライン1158が、ライ
ン1188の第一の力信号とライン1190の第二の力
信号に応じて動作する。2乗回路1192は、ホール素
子1196より供給されるライン1194の磁束検出信
号に応じて磁束検出信号を2乗して第一の力信号をライ
ン1188に発生する。同様に、2乗回路1198は、
ホール素子1202からのライン1200の磁束検出信
号を2乗する。両ホール素子1196,1202はコア
に取り付けられる。
【0160】信号処理装置1154は、図21乃至図2
7に関して説明をしたのと同様の制御動作を行う。
【0161】図89には、第二の信号処理装置1158
の詳細が示されている。アナログ装置AD534等で構
成される積分回路1230はライン1156の指令信号
と、ライン1194に第一の磁束検出信号及びライン1
200の第二の磁束検出信号に応じて、ライン1162
に力エラー信号を発生する。PIコントローラ1252
は、力エラー信号を増幅してゲイン100に設定された
ゲイン増幅器を介してダイオード回路に供給する。イン
バータ1158は、ダイオード1164の出力を反転し
てライン1260,1262を介して加算器1168,
1170に与える。ライン1182及び1184の加算
信号は、Signetic NE/SE5560型コン
トローラで形成されるPWM制御回路に与えられる。こ
れらのPW制御回路は、ライン1178,1180にデ
ューティーサイクル信号を供給して電圧ゲート駆動回路
1260,1262に供給する。ゲート信号は、ブリッ
ジ回路1164,1166に与えられて、電磁石114
6,1148に電流が供給される。
【0162】増幅器1268,1270はブリッジ回路
の電流を監視して、過電流が検出された場合には、PW
M制御回路1174,1176に遮断信号を供給する。
【0163】ポテンショメータ1272より比較器12
74に基準信号は与えられ、比較器は電流センサ127
0の出力を基準信号と比較して、ライン1276に出力
信号を発生してORゲートに供給する。ORゲートは、
電流センサの出力が基準信号を越えている場合には、ゲ
ート駆動回路1262にライン1276にライン128
0の信号として与える。また、サーミスタ、熱電対等を
用いて回路のヒートシンクの温度を検出して、その温度
検出信号と基準信号を比較器1286で比較するように
構成する事も可能である。比較器1286はライン12
88に出力を発生しORゲート1278は、ヒートシン
クの温度が基準温度を越えるときにライン1280に遮
断信号を供給する。
【0164】図90は、具体実施例を示すもので、一対
の小型アクチュエータ1146,1148、ねじ型アク
チュエータ1300,1302等の位置制御アクチュエ
ータを有している。エレベータのかご1304はライン
1306の加算器1308の実際に作用する力を示す出
力に応じて動作する。かごに作用するすべての振動入力
は1310で示されている。ライン1312乃至132
2は、振動入力に対抗して作用する制振力を示してい
る。振動入力により加速度は、積分器1326により積
分される。この積分加速度は、かごがある速度でライン
628で示すように移動することによって吸収される。
この結果、積分器1330で積分された量のかごの変位
が生じる。このかごの変位量を示す信号は、ライン13
32に与えられる。
【0165】双方の電磁石1146,1148及び図8
7の信号処理装置1158は図90においてはブロック
1334で示されている。ブロック1334は、加算器
1338よりライン1336を経て供給される信号に応
じて動作する。一方、加算器1138は、ディジタル信
号処理装置1154からの指令信号に応じて動作する。
この信号処理装置には、図84、図85において説明し
たフィルタ機能と補償機能が備えられている。ライン1
340の位置制御スピードアップ信号がライン198の
間隙エラー信号から与えられる。このスピードアップ信
号により前述の実施例と同様に迅速な制御による緩慢な
制御の補償がなされる。加速度センサ1150は、ライ
ン1324で示すかごの加速度を検出する。また、加速
度センサは、1350によって示すかごの上下方向の加
速度も検出する。これらの加速度は加算器1352によ
って加算される。したがって、加速度センサによるS−
S方向の加速度には、僅かに上下方向の加速度成分が重
畳される。また、加速度センサには1354で示すドリ
フトが含まれる。これらは加算器1356によりライン
1358の計測加速度値と加算される。
【0166】本発明による新規な指令信号発生要領及び
二つのアクチュエータへの信号の分配要領を図91を用
いて説明する。この図において基準位置は0で示されて
いる。昇降路の一対の壁面1360,1362にはそれ
ぞれガイドレール1364,1366が固定されてい
る。各レールの面にはローラ1368,1370が当接
されている。昇降路壁面からレール面までの距離はそれ
ぞれXRAIL1、XRAIL2で示されている。ばね
定数はK2で示されている(図90、1371a)。こ
のローラ1368とアクチュエータ1300間に作用し
ている。一方、ばね定数K1(図90、1371b)は
ローラ1370とアクチュエータ1302の間に作用し
ている。アクチュエータ1300とかご1304の距離
はX2で示され、かごと中心位置1371との距離はP
OSで示され、この距離は中心位置の右側で正、左側で
負で表される。かご1304とレール1364の面の間
の距離はGAP2、アクチュエータ1300とレール面
までの距離はGAP2−X2で示される。GAP20
は、かごが静定位置となっているときの昇降路壁面13
60とかご1304の距離を示している。
【0167】図90に戻って説明をすれば、位置センサ
1376は、図78のセンサ1066,1070に対応
しており、図91のGAP1を計測する。同様に、位置
センサ1378は、図91のGAP2を計測する。図9
1に示されるGAP1、GAP2は、以下の式により与
えられる。
【0168】 GAP1=−POS − XRAIL1 + GAP10
【0169】 GAP2= POS − XRAIL2 + GAP20
【0170】図90は多くの点で図21と共通であり、
異なる点はかごの位置検出に二つのセンサ1376,1
378が使用され、かごの位置(POS)を検出してい
ることである。
【0171】位置センサ1376,1378の出力信号
はライン1392,1394を経て加算器1396に与
えられる。加算器1396は、両信号の差を検出して差
信号をライン1398を介してラグフィルタ1400に
与える。ラグフィルタは、フィルタ制御信号をライン1
402から分岐1404に与える。この信号は分岐を経
て整流器1406,1408に供給される。この整流器
と分岐により信号分配制御が行われる。一対のモータ制
御1410,1412は、整流器1406,1408よ
り選択的に与えられる指令信号に応じてライン141
2,1414で示すように積分ブロック1416又は1
418によって示す積分された比較的低速でアクチュエ
ータ位置(X1,X2)に向かって移動する。この移動
は、ライン1420,1422に示され、ライン131
6,1314で示す力をばねレート1371d,137
1cを発生する。ばねレート1371aと1371dは
同一のスプリングに関連され、アクチュエータ1410
によって駆動される。同様にばねレート1371bと1
371cはアクチュエータ1412によって発生され
る。一対の位置フィードバックブロック1420,14
22は、ライン1428,1430に位置フィードバッ
ク信号を与える位置センサを含んでいる。これらの位置
信号は、選択され、ローゲインフィードバック通路によ
ってコンディショニングされる。一対の加算器143
2,1434はライン1428,1430のフィードバ
ック信号と、ライン1402の指令信号に応じて差信号
をライン1436,1438に供給する。なお、整流器
1406,1408よりライン1440,1442に供
給された出力の一方が選択的に指令信号としてライン1
402に与えられる。
【0172】図92は、位置変換器の出力を示すもので
ある。また図93は二つの位置センサを用いた場合の出
力を示しており、この場合にも滑らかな出力特性が得ら
れている事が分かる。
【0173】
【発明の効果】上記のように本発明による能動懸架装置
によれば、エレベータのかごに入力されるすべての振動
入力を効果的に減衰して、かごを常に静定状態に保持で
きるので、乗心地を格段に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータの能動懸架装置のブロック
図である。
【図2】本発明に使用する座標系を示す図である。
【図3】図2の座標系の詳細を示す図である。
【図4】本発明に使用するレールの形状を示す断面図で
ある。
【図5】本発明に使用するレールの形状を示す断面図で
ある。
【図6】本発明に使用するレールの形状を示す断面図で
ある。
【図7】本発明に使用するレールの形状を示す断面図で
ある。
【図8】従来のレールの形状を示す断面図である。
【図9】本発明に使用するレールの形状を示す断面図で
ある。
【図10】本発明に使用するレールの形状を示す断面図
である。
【図11】本発明に使用するレールの形状を示す断面図
である。
【図12】本発明に使用するレールの形状を示す断面図
である。
【図13】本発明に使用するレールの形状を示す断面図
である。
【図14】本発明の能動制御を採用したペンジュラム型
のかごの例を示す図である。
【図15】本発明の能動制御を採用したペンジュラム型
のかごの例を示す図である。
【図16】本発明の能動制御を採用したペンジュラム型
のかごの例を示す図である。
【図17】本発明の能動制御を採用したペンジュラム型
のかごの例を示す図である。
【図18】本発明の能動制御を採用したペンジュラム型
のかごの例を示す図である。
【図19】本発明の能動制御を行う制御装置のブロック
図である。
【図20】制御装置の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図21】本発明の能動懸架の機能を示すブロック図で
ある。
【図22】図23の制御回路のアナログ制御回路のブロ
ック図である。
【図23】本発明の具体的な実施例を示すブロック図で
ある。
【図24】電力制御回路の詳細を示す回路図である。
【図25】図24の電力制御回路の要部の詳細図であ
る。
【図26】加速度センサの出力の非線形性及びオフセッ
トを示す図である。
【図27】本発明の他の実施例の概略機能を示すブロッ
ク図である。
【図28】本発明の他の実施例の概略機能を示すブロッ
ク図である。
【図29】電流と間隙の関係を示すグラフである。
【図30】電流と間隙の関係を示すグラフである。
【図31】電流と間隙の関係を示すグラフである。
【図32】本発明の実施例に使用する電磁石の一例を示
す図である。
【図33】図32の電磁石のコア部分を取り出して示す
図である。
【図34】本発明の能動制御装置の例を示すブロック図
である。
【図35】バイアス電圧を付加することによる効果を示
す図である。
【図36】本発明に使用する整流回路の一例を示す回路
図である。
【図37】本発明に使用する整流回路の一例を示す回路
図である。
【図38】クランプ回路の一例を示す回路図である。
【図39】本発明の能動懸架装置の機能を示すブロック
図である。
【図40】周波数帯域とゲインの関係を示す図である。
【図41】周波数帯域とゲインの関係を示す波形図であ
る。
【図42】位相と周波数の関係を示すグラフである。
【図43】ゲインと周波数の関係を示すグラフである。
【図44】位相と周波数の関係を示すグラフである。
【図45】レールに発生した振動入力を示すグラフであ
る。
【図46】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図47】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図48】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図49】レールに発生した振動入力を示すグラフであ
る。
【図50】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図51】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図52】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図53】振動入力を示すグラフである。
【図54】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図55】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図56】かごの加速度の変化を示すグラフである。
【図57】本発明の制御装置の他の例を示す図である。
【図58】制御装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図59】かごの加速度と周波数の関係を示す図であ
る。
【図60】かごの位置の変化を示す図である。
【図61】かごの位置の変化を示す図である。
【図62】かごの加速度の変化を示す図である。
【図63】かごの加速度の変化を示す図である。
【図64】かごの加速度の変化を示す図である。
【図65】かごの加速度の変化を示す図である。
【図66】ガイドレールの拡大図である。
【図67】電磁石の駆動回路を示す回路図である。
【図68】本発明の能動懸架装置の他の実施例を示す回
路図である。
【図69】ガイドレールとガイドローラの接合関係を示
す図である。
【図70】図69の構成における能動制御に使用可能な
アクチュエータを示す図である。
【図71】本発明の能動懸架の概念を示すブロック図で
ある。
【図72】ガイドレールの拡大図である。
【図73】ガイドレールの拡大図である。
【図74】ガイドレールの拡大図である。
【図75】ガイドレールの拡大図である。
【図76】図74、図75のガイドレールの寸法及び特
性を示す図である。
【図77】本発明の他の実施例に用いるガイドローラク
ラスタを示す斜視図である。
【図78】図77のガイドローラクラスタの側面図であ
る。
【図79】図77のクラスタの要部の分解図である。
【図80】図77の要部の平面図である。
【図81】図77の装置に使用するスプリングを示す図
である。
【図82】図77の装置の取り付け状態を示す正面図で
ある。
【図83】図77の装置に使用する近接センサの拡大断
面図である。
【図84】図83のセンサの平面図である。
【図85】図77の装置に用いる電磁石のコアを示す平
面図である。
【図86】図85のコアの正面図である。
【図87】本発明の他の具体実施例を示すブロック図で
ある。
【図88】指令制振力と発生制振力の関係を示す図であ
る。
【図89】本発明の能動制御装置の他の実施例を示すブ
ロック図である。
【図90】本発明の図89の実施例の具体的な使用にお
ける機能を示すブロック図である。
【図91】本発明の能動懸架装置のモデル図である。
【図92】二つの位置変換器の出力の変化を示す図であ
る。
【図93】単一の位置変換器の出力変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 かご本体 12 懸架手段 14 振動入力 16 センサ 18 信号線 20 制御装置 22 制御線 24 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 555,133 (32)優先日 1990年7月18日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 555,135 (32)優先日 1990年7月18日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 555,140 (32)優先日 1990年7月18日 (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 ランドール ケイ.ロバーツ アメリカ合衆国,コネチカット,アムス トン,セトルメント ロード 48 (72)発明者 ジョン ケイ.サーモン アメリカ合衆国,コネチカット,サウス ウィンザー,フェルト ロード 230 (72)発明者 ボリス ジー.トラクトヴェンコ アメリカ合衆国,コネチカット,ウエス ト ハートフォード,ルーミス ドライ ブ 73ビー (72)発明者 シブ エス.レイ アメリカ合衆国,コネチカット,ニュー イントン,セトラーズ クノール 91 (56)参考文献 特開 平4−49188(JP,A) 特開 昭63−87482(JP,A) 特開 昭62−74897(JP,A) 米国特許5308938(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 11/02 B66B 7/08

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路内のエレベータのかごの安定化装
    置において、 かごの水平方向の加速度に応答して、その加速度の大き
    さに応じた検出信号を生成する加速度計と、 前記かごにおける昇降路の垂直基準線からのずれの程度
    や水平化の程度に応答して、これらの程度に応じた信号
    であるセンタリングまたは水平化信号を生成する検出手
    段と、 前記検出された加速度信号と、前記センタリングまたは
    水平化信号と、に応答して、制御信号を生成する制御手
    段と、 前記制御信号に応答して、前記かごに対して水平方向に
    制振動作するアクチュエータ手段と、を有することを特
    徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記検出されたセンタ
    リングまたは水平化信号に応答して、前記検出されたセ
    ンタリングまたは水平化信号を積分しまたはラグフィル
    タ処理し、その大きさに応じた積分またはラグフィルタ
    処理された信号を生成し、 前記制御手段は、前記加速度信号と前記積分またはラグ
    フィルタ処理された信号とに応答して、前記制御信号を
    生成し、 前記アクチュエータ手段は、前記検出された水平方向の
    加速度の方向とは逆の方向に向けて、前記かごにカウン
    タ力を生成することで、前記検出された水平方向の加速
    度信号の大きさに比例した質量を事実上付加し、かつ、
    前記積分またはラグフィルタ処理された信号の大きさに
    比例して、かごのセンタリングまたは水平化を行うよう
    にすることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記センタリングまたは水平化信号と所定の大きさを有
    する比較信号とに応答して、前記検出された信号の大き
    さを前記比較信号の前記所定の大きさと比較し、両者の
    差の大きさに応じた差信号を生成し、 前記アクチュエータ手段は、前記信号に応答して、前記
    かごに対して制振動作することを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータ手段は、対向する対
    のアクチュエータで形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記対のアクチュエータは、ゼロ点近傍
    を除いて、いずれの時点においてもいずれかの一方のみ
    が制振動作を行うことを特徴とする請求項4記載の装
    置。
  6. 【請求項6】 前記検出されたセンタリングまたは水平
    信号は、前記対向する対のアクチュエータの一方ある
    いは他方に与えられることを特徴とする請求項4記載の
    装置。
  7. 【請求項7】 前記与えられた信号には、バイアスが付
    加されており、前記対向するアクチュエータが同時にス
    イッチングすることがないようにされていることを特徴
    とする請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記水平方向の加速度は、かごの低方水
    平軸に沿っていて、かごの底面加速度の大きさに応じた
    かごの底面加速度信号を生成するようになっており、か
    つ、前記装置はさらに、 前記低方水平軸に平行なかごの上方水平軸に沿った加速
    度信号を生成する手段を有し、この手段は、かごの上面
    の加速度の大きさに応じたかごの上面加速度信号を生成
    し、 前記かごの底面の加速度信号に応答して、前記検出され
    たかごの底面の加速度の方向とは逆の方向に向けて、前
    記かごの底面に対してカウンタ力を生成する手段を有
    し、 前記かごの底面の加速度信号に応答して、前記検出され
    たかごの上面の加速度の方向とは逆の方向に向けて、前
    記かごの上面に対してカウンタカを生成する手段を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記センタリング又は水平化検出手段
    は、 各独立した二つのレベルセンサを有し、これらのレベル
    センサは、前記昇降路内におけるかごの上面と底面との
    水平な部位にそれぞれ設けられ、これらの水平位置によ
    って水平方向軸線に関する回転の程度が示され、かつ、
    前記各レベルセンサは、かごの回転の大きさに応じて、
    それぞれ検出されたかご回転信号を一つ 以上生成し、 前記制御手段は、前記制御手段は、前記検出された一以
    上の検出されたかご回転信号に応答して、複数の回転制
    御信号を生成し、 前記アクチュエータ手段は、前記検出された複数の回転
    制御信号にそれぞれ対応して応答する二つのレベルアク
    チュエータ手段を有し、各レベルアクチュエータ手段
    は、対応するレベルセンサにより示される回転方向とは
    逆の回転方向に向けて、独立に前記プラットホームに対
    して作動力を与えることを有することを特徴とする請求
    項1記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記アクチュエータ手段は、エレベー
    タの作動可能な二次水平方向懸架装置の一部をなし、こ
    の二次水平方向懸架装置は、一次懸架装置と前記エレベ
    ータのかごとの間に接続されて、昇降路内にて前記エレ
    ベータのかごを昇降路のレールに沿って案内し、さら
    に、前記制御手段は、 前記検出されたセンタリングまたは水平化信号に応答
    し、前記かごを、前記レールに対して、センタリングも
    しくは水平化された状態に維持するように制御する一次
    制御ループと、 前記二次水平方向懸架装置の作動部のパラメータの大き
    さに応じた検出信号に応答し、前記一次懸架装置に対し
    て、少なくとも選択された力を維持する二次制御ループ
    と、を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記アクチュエータ手段は、昇降路の
    レールに沿ってエレベータを昇降路内で案内するため
    の、エレベータの二次水平懸架装置の作動部であって、
    かつ、前記制御手段は、 外側制御ループを有して、このループは、昇降路内にお
    けるエレベータかごの水平化またはセンタリング信号の
    大きさを含む前記検出された信号に応答して、前記レー
    ルに対して前記エレベータのかごを制御するように、前
    記二次水平懸架装置の前記作動部を制御して、前記エレ
    ベータのかごを前記昇降路内でセンタリングまたは水平
    された状態に維持し、 内側制御ループを有して、このループは、前記検出され
    た加速度信号に応答して、前記二次水平懸架装置の作動
    部を制御して、前記かごの水平方向加速度を減少させる
    こと、を特徴とする請求項1記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記検出されたセンタリングまたは
    平化信号は、 所定の基準からの前記二次水平懸架装置の前記作動部の
    位置の程度を表す大きさを有することを特徴とする請求
    項10記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記検出されたセンタリングまたは
    平化信号は、 前記昇降路内における前記かごの水平位置の程度を含む
    位置信号であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記作動手段は、前記昇降路内の垂直
    ガイドレールに沿って前記かごを案内するための、前記
    かご上にそれぞれ対向して設けられた一対のローラガイ
    ドであり、 前記かごのセンタリングまたは水平化の検出手段を有
    し、この検出手段は、前記ローラガイドの一以上の作動
    可能なローラに対する前記かごの前記センタリングまた
    水平化を検出して、検出されたセンタリング若しくは
    水平化信号の大きさに応じた信号を生成し、 前記検出されたセンタリングまたは水平化信号の大きさ
    を参照信号の大きさと比較して、これら二つの信号差の
    大きさを表す差信号を、制御信号として生成する手段を
    有し、 さらに、前記差信号に応答して、前記対向して設けられ
    た一対のローラガイドの一方の制御、または他方の制
    御、のいずれかを行うことで、前記ローラガイドのロー
    ラに対して前記かごを制御する手段を有することを特徴
    とする請求項1記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記作動手段は、電磁力アクチュエー
    タを有し、このアクチュエータは、コイル電流信号に応
    答して磁束を生成して、昇降路壁上に垂直方向に設けら
    れたレールに沿って昇降路内を垂直方向に上下するエレ
    ベータかごを制御するものであり、かつ、前記制御手段
    は、力指令 信号及びフィードバック信号に応答し、前記力
    指令信号力フィードバック信号との差に比例した力エ
    ラー信号を生成する加算手段と、 前記力エラー信号に応答し、コイル電流信号を生成する
    電流制御手段と、 前記コイル電流信号に応答し、検出された電流信号を生
    成する電流センサと、 前記磁束に応答し、検出された磁束密度の大きさに応じ
    磁束密度信号を生成する磁束密度検出手段と、 前記検出された電流信号および前記検出された磁束密度
    信号に応答して、間隙を示す信号を生成する手段と、 前記磁束密度信号に応答し、この磁束密度信号を自乗し
    てさらに比例因子信号を乗算することにより、前記力フ
    ィードバック信号を生成する乗算手段とを有し、 さらに、前記制御手段は、前記ギャップ信号および前記
    加速度信号に応答して、前記加速度信号の大きさに比例
    して前記力指令信号を生成する、力指令手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記電流制御手段は、 前記力エラー信号に応答して、比例的に補償された力エ
    ラー信号を生成する補償手段と、 前記比例的に補償された力エラー信号に応答して駆動信
    号を生成する、駆動角度補償器と、 前記駆動信号に応答して前記コイル電流信号を生成す
    る、2つの、四分区間全波パワー制御装置を有すること
    を特徴とする請求項15記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記力指令手段は、デジタル信号プロ
    セッサであり、一方、前記加算手段、前記乗算手段、前
    記ギャップ信号を生成する手段、及び前記電流制御手段
    は、いずれもアナログであることを特徴とする請求項1
    5記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記補償手段は、比例的及び積分的に
    補償された信号を生成することを特徴とする請求項16
    記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記アクチュエータ手段は、前記プラ
    ット・フォームを前記昇降路内に垂直に設けられたレー
    ルに沿って垂直に案内する電磁石あって、 前記かごセンタリングもしくは水平化の程度を検出する
    手段は、 前記レールと前記電磁石との間の磁束密度を検出してそ
    の大きさに応じた検出信号を生成する、磁束密度検出手
    段と、 前記電磁石の電流を検出し、その大きさに応じた検出信
    を生成する、電磁石電流検出手段と、 前記検出された電流及び磁束密度信号に応答し、前記検
    出された電流の大きさ を前記磁束密度の大きさによって
    除算して、昇降路内の前記かごの水平方向の位置を示す
    位置信号を生成する手段と、を有することを特徴とする
    請求項1記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記かごは、昇降路内のエレベータの
    かご枠に懸架されるかご室を有し、 前記加速度計とセンタリングまたは水平化検出手段と
    は、前記懸架されるかご室の対応パラメータに応答し
    て、これらのパラメータの大きさを示す検出信号を生成
    し、 前記かご室とかご枠との間にアクチュエータ手段が設け
    られており、前記アクチュエータ手段は、制御信号に応
    答して、前記懸架されたかご室に対して前記かご枠に対
    して水平方向に作動力を与えることを特徴とする請求項
    1記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記かごは、昇降路内のエレベータか
    ごフレームに懸架されるかご室を有し、さらに、前記制
    御手段は、前記検出された加速度信号に応答して制御信
    号を生成し、かつ、この制御信号は、前記検出された加
    速度信号の大きさと周波数とによって選択された大きさ
    に応じて生成されていることを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記検出された加速
    度信号に応答して制御信号を生成し、この制御信号は、
    前記検出された加速度信号の大きさと周波数とによって
    選択された大きさに応じて生成されることを特徴とする
    請求項1記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記検出されたセンタリングまたは
    平化信号は、信号であって、この信号の大きさは、
    前記かごと前記昇降路との間の水平方向の力を示すこと
    を特徴とする請求項1記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記加速度センサは、少なくとも3つ
    の加速度計を有しており、前記かごの水平加速度を検出
    して、これらの加速度を示す3つの検出された信号を生
    成して、検出された加速度を打ち消すために必要とされ
    る対応する力の算出のために、前記制御手段へと供給す
    ることを特徴とする請求項請求項21または22記載の
    装置。
  25. 【請求項25】 前記3つの加速度計のうちの二つは、
    水平面上にあって互いに平行な第一の軸と第二の軸とに
    沿ってそれぞれ設けられ、残りの一つの加速度計は、前
    記水平面と同一の水平面上にある第三の軸に沿って設け
    られており、前記第一の軸及び第二の軸は、前記第三の
    軸に対して垂直となっていることを特徴とする請求項2
    4記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記制御信号の大きさは、補償手段に
    よって選択され、この補償手段は、 ネガティブゲイン(dB)、即ち、第一に選択される周
    波数(ω)よりも低い周波数帯域と、第二に選択され
    る周波数(ω)よりも高い周波数帯域と、における
    ゲインと、 ポジティブ・ゲイン、即ち、前記ωとωとの間の周
    波数帯域における、前記低いゲインよりも高いゲイン
    と、 を有することを特徴とする請求項21もしくは22記載
    の装置。
  27. 【請求項27】 前記第一に選択される周波数(ω1)
    は、1ヘルツ以下であることを特徴とする請求項26記
    載の装置。
  28. 【請求項28】 前記第二に選択される周波数(ω2)
    は、10ヘルツ以下であることを特徴とする請求項26
    記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記加速度計は、前記水平方向の加速
    度を示す検出された信号を生成し、 前記制御手段は、前記検出された加速度信号に応答して
    前記制御信号を生成する補償手段を有し、この補償手段
    は、加速度の周波数に対するゲイン及び位相シフトの関
    数によって、各周波数毎に加速度をそれぞれ増加または
    減少して、これら増加または減少された各周波数毎の加
    速度の和を制御信号として生成し、かつ、前記関数で
    は、所定の中心周波数領域で、最大ゲイン及び最小位相
    シフトが得られることを特徴とする請求項1記載の装
    置。
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