JP2888395B2 - 流動床燃焼装置 - Google Patents
流動床燃焼装置Info
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- JP2888395B2 JP2888395B2 JP19446192A JP19446192A JP2888395B2 JP 2888395 B2 JP2888395 B2 JP 2888395B2 JP 19446192 A JP19446192 A JP 19446192A JP 19446192 A JP19446192 A JP 19446192A JP 2888395 B2 JP2888395 B2 JP 2888395B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば塩化ビニール、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックやゴム
類等を含んだシュレッダダスト等の廃棄物を燃焼・焼却
する流動床焼却炉等の流動床燃焼装置に係り、特に石灰
石等の吸着剤を用いて燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素
作用をさせるに際して吸着剤の利用率を向上させると共
に脱硫及び又は脱塩素作用を効率良く行わせるようにし
た流動床燃焼装置に関する。
ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックやゴム
類等を含んだシュレッダダスト等の廃棄物を燃焼・焼却
する流動床焼却炉等の流動床燃焼装置に係り、特に石灰
石等の吸着剤を用いて燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素
作用をさせるに際して吸着剤の利用率を向上させると共
に脱硫及び又は脱塩素作用を効率良く行わせるようにし
た流動床燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、塩化ビニール、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のプラスチック等やゴム類等を含
んだシュレッダダスト等の廃棄物を燃焼・焼却する流動
床焼却炉等の流動床燃焼装置として、燃焼装置の下部に
位置した燃焼室内で砂等の流動媒体を流動化させて形成
される燃焼流動床で廃棄物を燃焼させ、該燃焼室の上部
の燃焼排ガス流の下流側に配した脱硫及び又は脱塩素室
内で石灰石等の吸着剤粒子を該燃焼排ガスで流動化させ
て脱硫及び又は脱塩素床を形成させて、ここで該燃焼排
ガスの脱硫及び又は脱塩素作用をさせ脱硫及び又は脱塩
素室の排ガス排出口から脱硫及び又は脱塩素された燃焼
排ガスを燃焼装置から排出させるものが知られている。
ン、ポリプロピレン等のプラスチック等やゴム類等を含
んだシュレッダダスト等の廃棄物を燃焼・焼却する流動
床焼却炉等の流動床燃焼装置として、燃焼装置の下部に
位置した燃焼室内で砂等の流動媒体を流動化させて形成
される燃焼流動床で廃棄物を燃焼させ、該燃焼室の上部
の燃焼排ガス流の下流側に配した脱硫及び又は脱塩素室
内で石灰石等の吸着剤粒子を該燃焼排ガスで流動化させ
て脱硫及び又は脱塩素床を形成させて、ここで該燃焼排
ガスの脱硫及び又は脱塩素作用をさせ脱硫及び又は脱塩
素室の排ガス排出口から脱硫及び又は脱塩素された燃焼
排ガスを燃焼装置から排出させるものが知られている。
【0003】脱硫及び又は脱塩素室は炉の側壁にはそれ
ぞれ吸着剤としての石灰石の供給管と廃石灰石排出管が
対向する位置に設けられて構成され、新たな石灰石が石
灰石供給管から脱硫及び又は脱塩素床に供給され、脱硫
及び又は脱塩素作用に供された石灰石は流動床上部から
オーバーフローして廃石灰石排出管に流入され、廃石灰
石排出管から外部へ排出されて処理される。
ぞれ吸着剤としての石灰石の供給管と廃石灰石排出管が
対向する位置に設けられて構成され、新たな石灰石が石
灰石供給管から脱硫及び又は脱塩素床に供給され、脱硫
及び又は脱塩素作用に供された石灰石は流動床上部から
オーバーフローして廃石灰石排出管に流入され、廃石灰
石排出管から外部へ排出されて処理される。
【0004】なお、塩化ビニールを含んだ廃棄物を燃焼
させると燃焼排ガス中に塩化水素ガスが含まれると共
に、ゴム等を含んだ廃棄物を燃焼させると燃焼排ガス中
に亜硫酸ガス等の硫黄酸化物が含有され、燃焼装置から
これらの燃焼排ガスを大気中に排出させるに際しては公
害防止の観点から上記のとおり脱硫及び脱塩素床でこれ
らの有害ガスを除去する必要があるのである。
させると燃焼排ガス中に塩化水素ガスが含まれると共
に、ゴム等を含んだ廃棄物を燃焼させると燃焼排ガス中
に亜硫酸ガス等の硫黄酸化物が含有され、燃焼装置から
これらの燃焼排ガスを大気中に排出させるに際しては公
害防止の観点から上記のとおり脱硫及び脱塩素床でこれ
らの有害ガスを除去する必要があるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり燃焼室の
燃焼流動床から排出された燃焼排ガスを燃焼室上部の脱
硫及び又は脱塩素室で脱硫及び又は脱塩素の除去作用を
行うのであるが、この脱硫及び又は脱塩素室において
は、吸着剤としての例えば石灰石粒子(CaCO3)が
石灰石供給管から供給されて脱硫及び又は脱塩素床で高
温の燃焼排ガスで流動化されつつ仮焼されて生石灰(C
aO)が生成され、これが脱硫及び又は脱塩素作用に供
されるのであるが、仮焼反応されないまま下流に飛散さ
れて排出されるものがある。また、脱硫及び又は脱塩素
作用を終えた廃石灰石はオーバーフローして廃石灰石排
出管に流入した後、廃石灰石排出管から排出されるた
め、流動床での滞留時間が充分に確保されず短い。この
ため前記の仮焼反応が充分に行われず、充分に脱硫及び
又は脱塩素作用に供されない。即ち、未反応のまま排出
される石灰石が多くなる。これらのため石灰石の利用率
が悪い。
燃焼流動床から排出された燃焼排ガスを燃焼室上部の脱
硫及び又は脱塩素室で脱硫及び又は脱塩素の除去作用を
行うのであるが、この脱硫及び又は脱塩素室において
は、吸着剤としての例えば石灰石粒子(CaCO3)が
石灰石供給管から供給されて脱硫及び又は脱塩素床で高
温の燃焼排ガスで流動化されつつ仮焼されて生石灰(C
aO)が生成され、これが脱硫及び又は脱塩素作用に供
されるのであるが、仮焼反応されないまま下流に飛散さ
れて排出されるものがある。また、脱硫及び又は脱塩素
作用を終えた廃石灰石はオーバーフローして廃石灰石排
出管に流入した後、廃石灰石排出管から排出されるた
め、流動床での滞留時間が充分に確保されず短い。この
ため前記の仮焼反応が充分に行われず、充分に脱硫及び
又は脱塩素作用に供されない。即ち、未反応のまま排出
される石灰石が多くなる。これらのため石灰石の利用率
が悪い。
【0006】さらに、脱硫及び又は脱塩素室では石灰石
粒子は流動化されることにより粉砕又は摩耗されて小径
の粒子が生成されて反応する表面積が増大されるもの
の、脱硫及び又は脱塩素室での滞留時間が限られており
短いため、摩耗又は粉砕作用がより効率的に行われず、
従って、より小径の粒子の生成、これによる脱硫及び又
は脱塩素反応のための粒子の表面積の増大が思うようで
きず、脱硫、脱塩素作用を効率良く行わせるには限度が
ある。この点からも石灰石の利用率が悪い。
粒子は流動化されることにより粉砕又は摩耗されて小径
の粒子が生成されて反応する表面積が増大されるもの
の、脱硫及び又は脱塩素室での滞留時間が限られており
短いため、摩耗又は粉砕作用がより効率的に行われず、
従って、より小径の粒子の生成、これによる脱硫及び又
は脱塩素反応のための粒子の表面積の増大が思うようで
きず、脱硫、脱塩素作用を効率良く行わせるには限度が
ある。この点からも石灰石の利用率が悪い。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、石灰石等の吸着剤を用いて燃焼排ガスの
脱硫及び又は脱塩素作用をさせるに際して吸着剤の利用
率を向上させると共に脱硫及び又は脱塩素作用を効率良
く行わせるようにした流動床燃焼装置を得ることを目的
としている。
たものであり、石灰石等の吸着剤を用いて燃焼排ガスの
脱硫及び又は脱塩素作用をさせるに際して吸着剤の利用
率を向上させると共に脱硫及び又は脱塩素作用を効率良
く行わせるようにした流動床燃焼装置を得ることを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、下部に吸着剤粒子が流動化され被燃焼物
が燃焼される燃焼流動床が形成される燃焼室を配し、こ
の燃焼室のガス下流側に吸着剤粒子が流動化され該燃焼
流動床から排出される燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素
が行われる流動床が形成される脱硫及び又は脱塩素室を
配し、この脱硫及び又は脱塩素室の下流側に排ガス排出
口を形成し、前記脱硫及び又は脱塩素室に吸着剤供給口
と吸着剤排出口とをそれぞれ対向する側壁に設けると共
に、前記燃焼室の側壁に吸着剤戻り口を設け、燃焼室の
下部に吸着剤排出口を設け、前記燃焼室の吸着剤排出口
と前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤供給口とを第1の
循環路で連結し、前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤排
出口と前記燃焼室の吸着剤戻り口とを第2の循環路で連
結し、燃焼室、第1の循環路、脱硫及び又は脱塩素室、
及び第2の循環路との間に吸着剤循環回路を形成した構
成にした。
に、本発明は、下部に吸着剤粒子が流動化され被燃焼物
が燃焼される燃焼流動床が形成される燃焼室を配し、こ
の燃焼室のガス下流側に吸着剤粒子が流動化され該燃焼
流動床から排出される燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素
が行われる流動床が形成される脱硫及び又は脱塩素室を
配し、この脱硫及び又は脱塩素室の下流側に排ガス排出
口を形成し、前記脱硫及び又は脱塩素室に吸着剤供給口
と吸着剤排出口とをそれぞれ対向する側壁に設けると共
に、前記燃焼室の側壁に吸着剤戻り口を設け、燃焼室の
下部に吸着剤排出口を設け、前記燃焼室の吸着剤排出口
と前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤供給口とを第1の
循環路で連結し、前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤排
出口と前記燃焼室の吸着剤戻り口とを第2の循環路で連
結し、燃焼室、第1の循環路、脱硫及び又は脱塩素室、
及び第2の循環路との間に吸着剤循環回路を形成した構
成にした。
【0009】
【作用】吸着剤として例えば石灰石粒子が例えば燃焼室
内に供給されて流動化されて例えば800〜850℃の
高温の燃焼流動床が形成される。この石灰石粒子は粒径
が0.5〜1.5mm程度とされ、流動媒体としても作
用する。シュレッダダスト等の塩化ビニールやポリエチ
レンや合成ゴム等からなる廃棄物がこの燃焼流動床に投
入され流動床と良好に混合されて効率良く燃焼される。
燃焼排ガスはフリーボードへ排出される。燃焼流動床で
は石灰石粒子は大部分が燃焼流動床で仮焼されて生石灰
に変えられる。これら生石灰や石灰石粒子等の吸着剤に
よって燃焼排ガスの一部の脱硫や脱塩素作用が行われ
る。そして、これらの吸着剤の一部は燃焼室の吸着剤粒
子排出口へ排出されここから第1の循環路に流入する。
内に供給されて流動化されて例えば800〜850℃の
高温の燃焼流動床が形成される。この石灰石粒子は粒径
が0.5〜1.5mm程度とされ、流動媒体としても作
用する。シュレッダダスト等の塩化ビニールやポリエチ
レンや合成ゴム等からなる廃棄物がこの燃焼流動床に投
入され流動床と良好に混合されて効率良く燃焼される。
燃焼排ガスはフリーボードへ排出される。燃焼流動床で
は石灰石粒子は大部分が燃焼流動床で仮焼されて生石灰
に変えられる。これら生石灰や石灰石粒子等の吸着剤に
よって燃焼排ガスの一部の脱硫や脱塩素作用が行われ
る。そして、これらの吸着剤の一部は燃焼室の吸着剤粒
子排出口へ排出されここから第1の循環路に流入する。
【0010】この第1の循環路に流入した吸着剤は第1
の循環路により脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤供給口へ
運ばれ、ここから脱硫及び又は脱塩素室内へ供給され
る。脱硫及び又は脱塩素室内では、燃焼室から供給され
る燃焼排ガスによりこの吸着剤粒子が流動化されて脱硫
及び又は脱塩素床が形成される。脱硫及び又は脱塩素床
で吸着剤によって燃焼排ガス中の硫黄酸化物や塩化水素
ガスが除去される。脱硫及び又は脱塩素作用に供された
吸着剤は脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤排出口に溢流し
て流入し、この吸着剤排出口から第2の循環路に投入さ
れる。そして、吸着剤は第2の循環路を介して燃焼室の
吸着剤戻り口を通して燃焼室に返され、再度、燃焼流動
床で使用される。脱硫及び又は脱塩素床を通過した燃焼
排ガスは下流の排ガス排出口から排出される。
の循環路により脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤供給口へ
運ばれ、ここから脱硫及び又は脱塩素室内へ供給され
る。脱硫及び又は脱塩素室内では、燃焼室から供給され
る燃焼排ガスによりこの吸着剤粒子が流動化されて脱硫
及び又は脱塩素床が形成される。脱硫及び又は脱塩素床
で吸着剤によって燃焼排ガス中の硫黄酸化物や塩化水素
ガスが除去される。脱硫及び又は脱塩素作用に供された
吸着剤は脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤排出口に溢流し
て流入し、この吸着剤排出口から第2の循環路に投入さ
れる。そして、吸着剤は第2の循環路を介して燃焼室の
吸着剤戻り口を通して燃焼室に返され、再度、燃焼流動
床で使用される。脱硫及び又は脱塩素床を通過した燃焼
排ガスは下流の排ガス排出口から排出される。
【0011】しかして、吸着剤としての石灰石を燃焼流
動床と脱硫及び又は脱塩素床との間で循環使用すること
により、石灰石はこの両方の床で充分な滞留時間が与え
られる。これにより、仮焼反応が充分に行われて活性反
応が行える生石灰が充分に生成されると共に脱硫及び又
は脱塩素反応が極めて効率良く行われる。さらに、石灰
石は両方の流動床で粉砕、又は摩耗されて微細な粒子が
より多く生成される。このため、表面積が極めて良好に
増加され、燃焼排ガスとの接触面積が増加されて脱硫及
び又は脱塩素反応が極めて良好に行われるようになる。
本発明では、吸着剤として石灰石のほか、ドロマイト、
生石灰、水酸化カルシウム等が用いられる。
動床と脱硫及び又は脱塩素床との間で循環使用すること
により、石灰石はこの両方の床で充分な滞留時間が与え
られる。これにより、仮焼反応が充分に行われて活性反
応が行える生石灰が充分に生成されると共に脱硫及び又
は脱塩素反応が極めて効率良く行われる。さらに、石灰
石は両方の流動床で粉砕、又は摩耗されて微細な粒子が
より多く生成される。このため、表面積が極めて良好に
増加され、燃焼排ガスとの接触面積が増加されて脱硫及
び又は脱塩素反応が極めて良好に行われるようになる。
本発明では、吸着剤として石灰石のほか、ドロマイト、
生石灰、水酸化カルシウム等が用いられる。
【0012】なお、燃焼排ガスは脱硫及び又は脱塩素床
を通過する時点では温度が燃焼流動床の温度とほぼ同等
の例えば800〜850℃程度であり、この温度状態で
は燃焼排ガス中の塩化水素ガスはその平衡濃度との関係
で充分に低い濃度まで吸収され難いが、燃焼装置の下流
側に排熱ボイラや空気予熱器等の排熱回収装置を設け、
ここで排ガス温度をその平衡濃度温度に見合う温度、例
えば150〜200℃に低下させ、さらに、この排熱回
収装置の下流側に集塵器としてバッグフィルタを設け
て、ここで燃焼排ガスに同伴される前記燃焼流動床や脱
硫及び又は脱塩素床で生成された生石灰の微細な粒子を
バッグフィルタの濾過面に付着積層させて、この生石灰
積層面で最終的に塩化水素ガスを吸収させるようにすれ
ば、脱塩素作用をほぼ完全に行わせるようにすることが
できる。
を通過する時点では温度が燃焼流動床の温度とほぼ同等
の例えば800〜850℃程度であり、この温度状態で
は燃焼排ガス中の塩化水素ガスはその平衡濃度との関係
で充分に低い濃度まで吸収され難いが、燃焼装置の下流
側に排熱ボイラや空気予熱器等の排熱回収装置を設け、
ここで排ガス温度をその平衡濃度温度に見合う温度、例
えば150〜200℃に低下させ、さらに、この排熱回
収装置の下流側に集塵器としてバッグフィルタを設け
て、ここで燃焼排ガスに同伴される前記燃焼流動床や脱
硫及び又は脱塩素床で生成された生石灰の微細な粒子を
バッグフィルタの濾過面に付着積層させて、この生石灰
積層面で最終的に塩化水素ガスを吸収させるようにすれ
ば、脱塩素作用をほぼ完全に行わせるようにすることが
できる。
【0013】
【実施例】次に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明に係る流動床燃焼装置の一実
施例を示す縦断面図である。流動床燃焼装置1は全体を
炉壁1aで囲まれて構成され、最下部に空気室2が位置
し、その上部に空気分散板3を介して燃焼室10が位置
され、その下流側の上部にはガス分散板21を介して脱
硫・脱塩素室30が位置され、その下流に排ガス排出口
33が設けられて構成されている。
に説明する。図1は本発明に係る流動床燃焼装置の一実
施例を示す縦断面図である。流動床燃焼装置1は全体を
炉壁1aで囲まれて構成され、最下部に空気室2が位置
し、その上部に空気分散板3を介して燃焼室10が位置
され、その下流側の上部にはガス分散板21を介して脱
硫・脱塩素室30が位置され、その下流に排ガス排出口
33が設けられて構成されている。
【0014】流動床燃焼装置1の構成をさらに詳しく説
明する。燃焼室10の底部には図中左側の炉壁1aに面
して吸着剤粒子排出口13が形成されると共に、吸着剤
排出口13に向かって低くなるように傾斜された空気分
散板3が取付けられている。そして最下部には空気分散
板3と吸着剤排出口13及び炉壁1aにより包囲された
空気室2が形成されている。空気室2には高温空気供給
管47が接続されている。この空気分散板3には内部に
冷却管が敷設されると共に多数の空気分散管4が上端を
空気分散板3から突出されて取付けられている。空気分
散管4にはその上端位置で空気噴出穴が吸着剤排出口1
3側に指向されて開設され、空気室2から高温空気をこ
の多数の空気分散管4の空気噴出穴を通して燃焼室10
内へ分散供給させるように構成されている。
明する。燃焼室10の底部には図中左側の炉壁1aに面
して吸着剤粒子排出口13が形成されると共に、吸着剤
排出口13に向かって低くなるように傾斜された空気分
散板3が取付けられている。そして最下部には空気分散
板3と吸着剤排出口13及び炉壁1aにより包囲された
空気室2が形成されている。空気室2には高温空気供給
管47が接続されている。この空気分散板3には内部に
冷却管が敷設されると共に多数の空気分散管4が上端を
空気分散板3から突出されて取付けられている。空気分
散管4にはその上端位置で空気噴出穴が吸着剤排出口1
3側に指向されて開設され、空気室2から高温空気をこ
の多数の空気分散管4の空気噴出穴を通して燃焼室10
内へ分散供給させるように構成されている。
【0015】吸着剤排出口13からは、一部の吸着剤と
不燃物とが混ざった状態で排出される。吸着剤排出口1
3の下部にはスクリュコンベア等の不燃物及び吸着剤の
排出機17が取付けられ、さらにその下流側に不燃物と
吸着剤とを篩い分けるスクリーン装置18が取付けられ
ている。スクリーン装置18の内部には篩い19が設け
られ、篩い19の下方には篩い19を通過した吸着剤の
排出口19aが設けられ、篩い19の側部下方には篩い
19上に残り、篩い19上から落下したガラスや金属等
の不燃物を排出する排出口19bが設けられている。空
気室2は左右に分割されており左右の空気室2にはそれ
ぞれ高温空気供給管47の一端が接続されている。
不燃物とが混ざった状態で排出される。吸着剤排出口1
3の下部にはスクリュコンベア等の不燃物及び吸着剤の
排出機17が取付けられ、さらにその下流側に不燃物と
吸着剤とを篩い分けるスクリーン装置18が取付けられ
ている。スクリーン装置18の内部には篩い19が設け
られ、篩い19の下方には篩い19を通過した吸着剤の
排出口19aが設けられ、篩い19の側部下方には篩い
19上に残り、篩い19上から落下したガラスや金属等
の不燃物を排出する排出口19bが設けられている。空
気室2は左右に分割されており左右の空気室2にはそれ
ぞれ高温空気供給管47の一端が接続されている。
【0016】燃焼室10には上部炉壁1aに被燃焼物と
しての廃プラスチック等が含有したシュレッダダスト等
の廃棄物の供給口50が設けられ、該供給口50にはロ
ータリバルブ51を下部に付設した廃棄物ホッパ52が
取付けられている。そして、燃焼室10に臨む垂直炉壁
1aには粒径が0.5〜1.5mmの吸着剤である石灰
石粒子の供給管15が取付けられている。この石灰石粒
子は流動媒体としても作用される。そして、燃焼室10
内には、前記空気分散板3の上で石灰石粒子が高温空気
で流動化されて燃焼流動床11が形成されて位置され、
この燃焼流動床11の上部にはフリーボード12が形成
されている。
しての廃プラスチック等が含有したシュレッダダスト等
の廃棄物の供給口50が設けられ、該供給口50にはロ
ータリバルブ51を下部に付設した廃棄物ホッパ52が
取付けられている。そして、燃焼室10に臨む垂直炉壁
1aには粒径が0.5〜1.5mmの吸着剤である石灰
石粒子の供給管15が取付けられている。この石灰石粒
子は流動媒体としても作用される。そして、燃焼室10
内には、前記空気分散板3の上で石灰石粒子が高温空気
で流動化されて燃焼流動床11が形成されて位置され、
この燃焼流動床11の上部にはフリーボード12が形成
されている。
【0017】フリーボード12の上方には、冷却管が水
平に敷設されると共に多数の直管からなるガス分散管2
2が垂直状に設けられたガス分散板21が横断されて設
置され、その上部に脱硫・脱塩素室30が形成されてい
る。ガス分散板21上では後記するように燃焼流動床1
1から供給される生石灰や石灰石粒子等の吸着剤が多数
のガス分散管22から分散供給される燃焼排ガスによっ
て流動化されて脱硫・脱塩素床31形成される。脱硫・
脱塩素室30の対向する炉壁1aには、それぞれ吸着剤
供給管34と吸着剤排出口35が取付けられており、こ
れらの脱硫・脱塩素室30内部に面する開口は脱硫・脱
塩素床の上面付近に位置されている。脱硫・脱塩素室3
0の上方側部には脱硫・脱塩素された排ガスを排出する
排ガス排出口33が取付けられている。14、20、3
2はそれぞれ排熱回収用の伝熱管である。
平に敷設されると共に多数の直管からなるガス分散管2
2が垂直状に設けられたガス分散板21が横断されて設
置され、その上部に脱硫・脱塩素室30が形成されてい
る。ガス分散板21上では後記するように燃焼流動床1
1から供給される生石灰や石灰石粒子等の吸着剤が多数
のガス分散管22から分散供給される燃焼排ガスによっ
て流動化されて脱硫・脱塩素床31形成される。脱硫・
脱塩素室30の対向する炉壁1aには、それぞれ吸着剤
供給管34と吸着剤排出口35が取付けられており、こ
れらの脱硫・脱塩素室30内部に面する開口は脱硫・脱
塩素床の上面付近に位置されている。脱硫・脱塩素室3
0の上方側部には脱硫・脱塩素された排ガスを排出する
排ガス排出口33が取付けられている。14、20、3
2はそれぞれ排熱回収用の伝熱管である。
【0018】しかして、前記スクリーン装置18の吸着
剤排出口19aと前記脱硫・脱塩素室30の吸着剤供給
管34との間には燃焼流動床11から排出された吸着剤
を脱硫・脱塩素室30に供給するための第1の循環路と
しての第1の循環輸送装置40が接続されている。ま
た、脱硫・脱塩素室30の吸着剤排出口35と燃焼室1
0の吸着剤戻り口16との間には脱硫・脱塩素室30か
ら排出された吸着剤を燃焼室10の燃焼流動床11に返
すための第2の循環路としての第2の循環輸送装置41
が接続されている。第2の循環輸送装置41にはロータ
リバルブ43を介装した廃吸着剤排出管42が分岐され
て接続されている。
剤排出口19aと前記脱硫・脱塩素室30の吸着剤供給
管34との間には燃焼流動床11から排出された吸着剤
を脱硫・脱塩素室30に供給するための第1の循環路と
しての第1の循環輸送装置40が接続されている。ま
た、脱硫・脱塩素室30の吸着剤排出口35と燃焼室1
0の吸着剤戻り口16との間には脱硫・脱塩素室30か
ら排出された吸着剤を燃焼室10の燃焼流動床11に返
すための第2の循環路としての第2の循環輸送装置41
が接続されている。第2の循環輸送装置41にはロータ
リバルブ43を介装した廃吸着剤排出管42が分岐され
て接続されている。
【0019】流動床燃焼装置1の排ガス排出口33には
排ガスダクト60が接続されており、この排ガスダクト
60には下流側にかけて排熱ボイラ61、空気予熱器6
2等の熱交換器(廃熱回収装置)、および燃焼排ガスに
伴われて燃焼装置1から排出されたダストを集塵するバ
ッグフィルタ63が取付けられている。
排ガスダクト60が接続されており、この排ガスダクト
60には下流側にかけて排熱ボイラ61、空気予熱器6
2等の熱交換器(廃熱回収装置)、および燃焼排ガスに
伴われて燃焼装置1から排出されたダストを集塵するバ
ッグフィルタ63が取付けられている。
【0020】次に、このような構成の本発明装置の実施
例の作動を説明する。燃焼室10内には石灰石供給管1
5から新たな石灰石粒子が供給され、燃焼室10の下部
の空気分散板3上では空気室2から空気分散板3を介し
て供給される高温空気によって石灰石粒子が流動化され
て燃焼流動床11が形成され、燃焼流動床11は高温空
気と被燃焼物の燃焼熱によって石灰石粒子が加熱されて
例えば800〜850℃の高温に保たれる。この燃焼流
動床11は、空気分散管4の空気噴出穴が燃焼室10の
吸着剤排出口13側に指向されて開口されていることに
より高温空気が該吸着剤排出口13に向かって噴出さ
れ、図1において燃焼流動床11は右方向に指向し、時
計方向に旋回して流動する。
例の作動を説明する。燃焼室10内には石灰石供給管1
5から新たな石灰石粒子が供給され、燃焼室10の下部
の空気分散板3上では空気室2から空気分散板3を介し
て供給される高温空気によって石灰石粒子が流動化され
て燃焼流動床11が形成され、燃焼流動床11は高温空
気と被燃焼物の燃焼熱によって石灰石粒子が加熱されて
例えば800〜850℃の高温に保たれる。この燃焼流
動床11は、空気分散管4の空気噴出穴が燃焼室10の
吸着剤排出口13側に指向されて開口されていることに
より高温空気が該吸着剤排出口13に向かって噴出さ
れ、図1において燃焼流動床11は右方向に指向し、時
計方向に旋回して流動する。
【0021】このようにして形成された燃焼流動床11
には、被燃焼物としての廃棄物、例えば塩化ビニール、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック、ゴム
類、等からなるシュレッダダストが廃棄物ホッパ52か
らロータリバルブ51によって切り出されて廃棄物供給
口50を通って燃焼室10内に投入され、燃焼流動床1
1に供給されて燃焼される。
には、被燃焼物としての廃棄物、例えば塩化ビニール、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック、ゴム
類、等からなるシュレッダダストが廃棄物ホッパ52か
らロータリバルブ51によって切り出されて廃棄物供給
口50を通って燃焼室10内に投入され、燃焼流動床1
1に供給されて燃焼される。
【0022】この燃焼に際して燃焼流動床11が図中、
右方向(時計方向)に旋回していることにより、石灰石
粒子と被燃焼物である廃棄物とが良好に攪拌、混合され
て効率良く燃焼されると共に、廃棄物中に含まれている
鉄屑等の金属やガラス等の不燃物はこの旋回作用によ
り、また、空気分散板3が吸着剤排出口13側に向かっ
て低くなるように傾斜されていることにより吸着剤排出
口13側に集められて一部の吸着剤と共に吸着剤排出口
13に落下する。燃焼流動床11からは燃焼排ガスが排
出されて上部のフリーボード12に流される。この燃焼
排ガスにはプラスチックのうちの塩化ビニールの燃焼に
よって発生された塩化水素ガス(HCl) やゴム等の
硫黄分を含む廃棄物が燃焼されて発生された亜硫酸ガス
(SO2)等の硫黄酸化物が含まれる。
右方向(時計方向)に旋回していることにより、石灰石
粒子と被燃焼物である廃棄物とが良好に攪拌、混合され
て効率良く燃焼されると共に、廃棄物中に含まれている
鉄屑等の金属やガラス等の不燃物はこの旋回作用によ
り、また、空気分散板3が吸着剤排出口13側に向かっ
て低くなるように傾斜されていることにより吸着剤排出
口13側に集められて一部の吸着剤と共に吸着剤排出口
13に落下する。燃焼流動床11からは燃焼排ガスが排
出されて上部のフリーボード12に流される。この燃焼
排ガスにはプラスチックのうちの塩化ビニールの燃焼に
よって発生された塩化水素ガス(HCl) やゴム等の
硫黄分を含む廃棄物が燃焼されて発生された亜硫酸ガス
(SO2)等の硫黄酸化物が含まれる。
【0023】燃焼流動床11の上部に位置する伝熱管1
4は第1の蒸発器として用いられ、燃焼排ガスの熱回収
が行われて燃焼流動床11の温度調整用として作用す
る。そして、燃焼室10のフリーボード12でも原料の
一部のプラスチック等の微粒子やそのガス化された揮発
分等の可燃物が燃焼されてフリーボード12の温度は幾
分上昇されて例えば900〜950℃にされる。そして
このフリーボード12における燃焼によっても酸化硫黄
物や塩化水素が発生されるが、硫黄酸化物は脱硫・脱塩
素床31で前記のとおり脱硫・脱塩素床31で規定値乃
至それ以下まで吸収される。フリーボード12の上方に
至った燃焼排ガスは第2の蒸発器として使用される伝熱
管20によって熱回収され、ここを通過した燃焼排ガス
は温度が例えば800〜850℃にされる。
4は第1の蒸発器として用いられ、燃焼排ガスの熱回収
が行われて燃焼流動床11の温度調整用として作用す
る。そして、燃焼室10のフリーボード12でも原料の
一部のプラスチック等の微粒子やそのガス化された揮発
分等の可燃物が燃焼されてフリーボード12の温度は幾
分上昇されて例えば900〜950℃にされる。そして
このフリーボード12における燃焼によっても酸化硫黄
物や塩化水素が発生されるが、硫黄酸化物は脱硫・脱塩
素床31で前記のとおり脱硫・脱塩素床31で規定値乃
至それ以下まで吸収される。フリーボード12の上方に
至った燃焼排ガスは第2の蒸発器として使用される伝熱
管20によって熱回収され、ここを通過した燃焼排ガス
は温度が例えば800〜850℃にされる。
【0024】一方、流動媒体としての石灰石粒子(Ca
CO3)は大部分がこの高温の燃焼流動床11で流動化
されつつ仮焼され生石灰(CaO)にされる。このた
め、燃焼流動床11では生成された生石灰と燃焼によっ
て発生された前記硫黄酸化物および塩化水素ガスとが反
応することにより脱硫作用や脱塩素作用の一部が行われ
る。また、石灰石粒子は流動作用によって粒子同士が衝
突し合って摩耗し粒子の表面が剥がれて新たな粒子がで
きたり、又は粉砕されたりして微細な粒子が生成される
ことにより全体として石灰石粒子の表面積が増大され前
記反応が良好に行われる。
CO3)は大部分がこの高温の燃焼流動床11で流動化
されつつ仮焼され生石灰(CaO)にされる。このた
め、燃焼流動床11では生成された生石灰と燃焼によっ
て発生された前記硫黄酸化物および塩化水素ガスとが反
応することにより脱硫作用や脱塩素作用の一部が行われ
る。また、石灰石粒子は流動作用によって粒子同士が衝
突し合って摩耗し粒子の表面が剥がれて新たな粒子がで
きたり、又は粉砕されたりして微細な粒子が生成される
ことにより全体として石灰石粒子の表面積が増大され前
記反応が良好に行われる。
【0025】そして前記のとおり、吸着剤排出口13に
流入した一部の生石灰粒子や石灰石粒子は吸着剤排出口
13の下端から排出されて排出機17により運ばれてス
クリーン装置18へ投入される。そしてスクリーン装置
18の篩い19によって篩い分けられ篩い19を通過し
た吸着剤は排出口19aから第1の循環輸送装置40に
投入される。篩い19上に残ったガラスや金属等の不燃
物は排出口19bから機外へ排出されて処理される。
流入した一部の生石灰粒子や石灰石粒子は吸着剤排出口
13の下端から排出されて排出機17により運ばれてス
クリーン装置18へ投入される。そしてスクリーン装置
18の篩い19によって篩い分けられ篩い19を通過し
た吸着剤は排出口19aから第1の循環輸送装置40に
投入される。篩い19上に残ったガラスや金属等の不燃
物は排出口19bから機外へ排出されて処理される。
【0026】第1の循環環輸送回路40により吸着剤は
脱硫剤供給管34を通って脱硫・脱塩素室30に供給さ
れる。脱硫・脱塩素室30では、前記のとおり燃焼室1
0のフリーボード12を上昇し第2の蒸発器20を通過
した温度800〜850℃の燃焼排ガスがガス分散板2
1の多数のガス分散管22から分散導入されてこの吸着
剤が流動化され脱硫・脱塩素床31が形成される。脱硫
・脱塩素床31の流動化により吸着剤作用によって燃焼
排ガス中の亜硫酸ガス等の硫黄酸化物は規定値乃至はそ
れ以下の値(例えば30ppm)までが、塩化水素はそ
の一部が効率良く吸収される。脱硫・脱塩素作用に供さ
れた脱硫剤は脱硫剤供給口34と対向する方向の炉壁1
aに位置した脱硫剤排出管35の開口に流入して脱硫・
脱塩素室30から排出される。
脱硫剤供給管34を通って脱硫・脱塩素室30に供給さ
れる。脱硫・脱塩素室30では、前記のとおり燃焼室1
0のフリーボード12を上昇し第2の蒸発器20を通過
した温度800〜850℃の燃焼排ガスがガス分散板2
1の多数のガス分散管22から分散導入されてこの吸着
剤が流動化され脱硫・脱塩素床31が形成される。脱硫
・脱塩素床31の流動化により吸着剤作用によって燃焼
排ガス中の亜硫酸ガス等の硫黄酸化物は規定値乃至はそ
れ以下の値(例えば30ppm)までが、塩化水素はそ
の一部が効率良く吸収される。脱硫・脱塩素作用に供さ
れた脱硫剤は脱硫剤供給口34と対向する方向の炉壁1
aに位置した脱硫剤排出管35の開口に流入して脱硫・
脱塩素室30から排出される。
【0027】脱硫・脱塩素床31では、吸着剤は燃焼流
動床11でその殆どが仮焼されて生石灰にされているた
め吸収効率が良好であると共に、ここでもさらに仮焼作
用が行われると共に吸着剤が流動化によってさらに摩耗
又は粉砕により微細化されて小径粒子が多く形成され、
脱硫・脱塩素作用が極めて効率良く行われる。吸着剤排
出管35から排出された吸着剤は第2の循環輸送装置4
1によって燃焼室10の吸着剤戻り口16を通り、燃焼
室10内に供給され燃焼流動床11に投入されてここで
流動化粒子としても使用されることはもとより、吸着剤
としての未使用分が使用される。以下、吸着剤は燃焼室
10、第1の循環輸送装置40、脱硫・脱塩素室30及
び第2の循環輸送装置41等で形成される吸着剤循環回
路により脱硫・脱塩素床31と燃焼流動床11との間で
循環使用される。なお、第2の循環輸送装置41の途中
からはロータリバルブ43を介装した廃吸着剤排出管4
2によって使用に供された吸着剤や微小な不燃粒子等が
抜き出される。
動床11でその殆どが仮焼されて生石灰にされているた
め吸収効率が良好であると共に、ここでもさらに仮焼作
用が行われると共に吸着剤が流動化によってさらに摩耗
又は粉砕により微細化されて小径粒子が多く形成され、
脱硫・脱塩素作用が極めて効率良く行われる。吸着剤排
出管35から排出された吸着剤は第2の循環輸送装置4
1によって燃焼室10の吸着剤戻り口16を通り、燃焼
室10内に供給され燃焼流動床11に投入されてここで
流動化粒子としても使用されることはもとより、吸着剤
としての未使用分が使用される。以下、吸着剤は燃焼室
10、第1の循環輸送装置40、脱硫・脱塩素室30及
び第2の循環輸送装置41等で形成される吸着剤循環回
路により脱硫・脱塩素床31と燃焼流動床11との間で
循環使用される。なお、第2の循環輸送装置41の途中
からはロータリバルブ43を介装した廃吸着剤排出管4
2によって使用に供された吸着剤や微小な不燃粒子等が
抜き出される。
【0028】本実施例では、ガス分散板21のガス分散
管22は直管で形成されていることにより、燃焼排ガス
が通過するときにアッシュ(灰)の付着が防がれ詰まり
が防がれる。また、脱硫・脱塩素室30の吸着剤が直管
であるガス分散管22から下方に落下しても、燃焼室1
0内に入り燃焼流動床11で使用されるので支障はな
い。なお、燃焼流動床11から飛散された吸着剤粒子や
一部の未燃粒子は脱硫・脱塩素床31で捕捉され、その
未燃粒子はここで燃焼される。
管22は直管で形成されていることにより、燃焼排ガス
が通過するときにアッシュ(灰)の付着が防がれ詰まり
が防がれる。また、脱硫・脱塩素室30の吸着剤が直管
であるガス分散管22から下方に落下しても、燃焼室1
0内に入り燃焼流動床11で使用されるので支障はな
い。なお、燃焼流動床11から飛散された吸着剤粒子や
一部の未燃粒子は脱硫・脱塩素床31で捕捉され、その
未燃粒子はここで燃焼される。
【0029】脱硫・脱塩素床31で脱硫、脱塩素に供さ
れた燃焼排ガスは加熱器として作用する伝熱管32によ
り熱回収されて温度が例えば750〜800℃にされ、
排ガス排出口33から排ガスダクト60内に排出されて
下流に送られ排熱ボイラ61、空気予熱器62を通過し
て温度がさらに下げられる。排ガス温度は空気予熱器6
2を通過した時点で例えば150〜200℃にされる。
空気予熱器62を通過した燃焼排ガスは集塵器としての
バッグフィルタ63に流入され、ここで燃焼排ガスに伴
われて搬送されて来た微小の生石灰粒子を含むダストが
濾布で捕集される。しかして、濾布には微小粒子の生石
灰の付着層が積層され、燃焼排ガスはこの付着層を通過
することにより燃焼排ガス中の塩化水素が150〜20
0℃の低い温度における平衡濃度の値(例えば50pp
m以下)まで吸収され、最終的な塩化水素の吸着が行わ
れる。
れた燃焼排ガスは加熱器として作用する伝熱管32によ
り熱回収されて温度が例えば750〜800℃にされ、
排ガス排出口33から排ガスダクト60内に排出されて
下流に送られ排熱ボイラ61、空気予熱器62を通過し
て温度がさらに下げられる。排ガス温度は空気予熱器6
2を通過した時点で例えば150〜200℃にされる。
空気予熱器62を通過した燃焼排ガスは集塵器としての
バッグフィルタ63に流入され、ここで燃焼排ガスに伴
われて搬送されて来た微小の生石灰粒子を含むダストが
濾布で捕集される。しかして、濾布には微小粒子の生石
灰の付着層が積層され、燃焼排ガスはこの付着層を通過
することにより燃焼排ガス中の塩化水素が150〜20
0℃の低い温度における平衡濃度の値(例えば50pp
m以下)まで吸収され、最終的な塩化水素の吸着が行わ
れる。
【0030】以上のとおり本実施例では、燃焼排ガス中
の塩化水素は燃焼流動床11、脱硫・脱塩素床31およ
びバッグフィルタ63を通過することにより吸着剤との
接触11を充分に長くされて吸着反応が促進されて確実
に行われ、所望の値にまで濃度を下げることができる。
そして、本実施例では、石灰石を供給管15から燃焼室
10の一か所に入れるだけで前記脱塩素作用はもとよ
り、燃焼流動床11における燃焼促進のための流動化作
用および脱硫作用を同時に行わせることができる。
の塩化水素は燃焼流動床11、脱硫・脱塩素床31およ
びバッグフィルタ63を通過することにより吸着剤との
接触11を充分に長くされて吸着反応が促進されて確実
に行われ、所望の値にまで濃度を下げることができる。
そして、本実施例では、石灰石を供給管15から燃焼室
10の一か所に入れるだけで前記脱塩素作用はもとよ
り、燃焼流動床11における燃焼促進のための流動化作
用および脱硫作用を同時に行わせることができる。
【0031】また、石灰石は燃焼流動床11および脱硫
・脱塩素床31の両方の床に循環して使用されることに
より高温流動部への滞留時間が長くされていることによ
って、仮焼作用が充分に行われほぼ完全に生石灰にする
ことができると共に、同時に多くの微粉が良好に生成さ
れて脱硫及び又は脱塩素反応のための接触面積が極めて
増大される。このため、脱硫及び又は脱塩素作用を高効
率で行わせることができる。このように、石灰石の利用
率を極めて向上させることができる。なお、以上の実施
例では、吸着剤としては炭酸カルシウムである石灰石を
用いた場合を説明したが、吸着剤としてはドロマイト等
の炭酸カルシウム、生石灰等の酸化カルシウム、或いは
水酸化カルシウム等を用いることもできる。また、以上
の実施例では、新たな石灰石は燃焼室10に供給するよ
うにしたが、脱硫・脱塩素室30に供給するようにして
もよい。
・脱塩素床31の両方の床に循環して使用されることに
より高温流動部への滞留時間が長くされていることによ
って、仮焼作用が充分に行われほぼ完全に生石灰にする
ことができると共に、同時に多くの微粉が良好に生成さ
れて脱硫及び又は脱塩素反応のための接触面積が極めて
増大される。このため、脱硫及び又は脱塩素作用を高効
率で行わせることができる。このように、石灰石の利用
率を極めて向上させることができる。なお、以上の実施
例では、吸着剤としては炭酸カルシウムである石灰石を
用いた場合を説明したが、吸着剤としてはドロマイト等
の炭酸カルシウム、生石灰等の酸化カルシウム、或いは
水酸化カルシウム等を用いることもできる。また、以上
の実施例では、新たな石灰石は燃焼室10に供給するよ
うにしたが、脱硫・脱塩素室30に供給するようにして
もよい。
【0032】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明では、吸
着剤を循環回路によって燃焼流動床と脱硫及び又脱塩素
床との間で繰り返し使用するようにしたので、吸着剤を
高温の流動床部に長い時間滞留させることができる。こ
のため、吸着剤が高温流動床部で効果的に微細化されて
表面積が増大されて燃焼排ガスとの接触面積が増大し、
脱硫及び又は脱塩素反応が極めて効率良く行われると共
に、吸着剤として石灰石等の炭酸カルシウムを用いる場
合には、効率良く仮焼されて脱硫及び又は脱塩素反応に
寄与する生石灰を効率良く生成させることができ、脱硫
及び又は脱塩素を極めて効率良く行わせることができ
る。このように、石灰石等の吸着剤の利用率を極めて良
好に向上させることができる。なお、吸着剤が石灰石で
ある場合には安価に入手でき、経済的であり好都合であ
る。
着剤を循環回路によって燃焼流動床と脱硫及び又脱塩素
床との間で繰り返し使用するようにしたので、吸着剤を
高温の流動床部に長い時間滞留させることができる。こ
のため、吸着剤が高温流動床部で効果的に微細化されて
表面積が増大されて燃焼排ガスとの接触面積が増大し、
脱硫及び又は脱塩素反応が極めて効率良く行われると共
に、吸着剤として石灰石等の炭酸カルシウムを用いる場
合には、効率良く仮焼されて脱硫及び又は脱塩素反応に
寄与する生石灰を効率良く生成させることができ、脱硫
及び又は脱塩素を極めて効率良く行わせることができ
る。このように、石灰石等の吸着剤の利用率を極めて良
好に向上させることができる。なお、吸着剤が石灰石で
ある場合には安価に入手でき、経済的であり好都合であ
る。
【図1】本発明に係る流動床燃焼装置の一実施例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
1 流動床燃焼装置 2 空気室 3 空気分散板 10 燃焼室 11 燃焼流動床 12 フリーボード 13 吸着剤排出口(燃焼室) 15 石灰石供給口 16 吸着剤戻り口(燃焼室) 21 ガス分散板 30 脱硫・脱塩素室 31 脱硫・脱塩素床 33 排ガス排出口 34 吸着剤供給口(脱硫・脱塩素室) 35 吸着剤排出口(脱硫・脱塩素室) 40 第1の循環輸送装置 41 第2の循環輸送装置 42 廃吸着剤排出管 50 原料供給口(被燃焼物供給口) 60 排ガスダクト 61 排熱ボイラ 62 空気予熱器 63 バッグフィルタ(集塵器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23J 15/00 J (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23G 5/30 F23C 11/02 F23J 15/00
Claims (1)
- 【請求項1】 下部に吸着剤粒子が流動化され被燃焼物
が燃焼される燃焼流動床が形成される燃焼室を配し、こ
の燃焼室のガス下流側に吸着剤粒子が流動化され該燃焼
流動床から排出される燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素
が行われる流動床が形成される脱硫及び又は脱塩素室を
配し、この脱硫及び又は脱塩素室の下流側に排ガス排出
口を形成し、前記脱硫及び又は脱塩素室に吸着剤供給口
と吸着剤排出口とをそれぞれ対向する側壁に設けると共
に、前記燃焼室の側壁に吸着剤戻り口を設け、燃焼室の
下部に吸着剤排出口を設け、前記燃焼室の吸着剤排出口
と前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤供給口とを第1の
循環路で連結し、前記脱硫及び又は脱塩素室の吸着剤排
出口と前記燃焼室の吸着剤戻り口とを第2の循環路で連
結し、燃焼室、第1の循環路、脱硫及び又は脱塩素室、
及び第2の循環路との間に吸着剤循環回路を形成したこ
とを特徴とする流動床燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19446192A JP2888395B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 流動床燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19446192A JP2888395B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 流動床燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05346222A JPH05346222A (ja) | 1993-12-27 |
JP2888395B2 true JP2888395B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=16324951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19446192A Expired - Lifetime JP2888395B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 流動床燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2888395B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3057349B2 (ja) * | 1993-06-28 | 2000-06-26 | 川崎重工業株式会社 | 微粉脱塩剤供給機能を備えた2段流動層ごみ焼却炉 |
JP2940659B2 (ja) * | 1994-08-30 | 1999-08-25 | 川崎重工業株式会社 | 焼却炉排ガスの処理方法及び装置 |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP19446192A patent/JP2888395B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05346222A (ja) | 1993-12-27 |
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