JP2888276B2 - パネル支持構造 - Google Patents

パネル支持構造

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JP2888276B2
JP2888276B2 JP21738395A JP21738395A JP2888276B2 JP 2888276 B2 JP2888276 B2 JP 2888276B2 JP 21738395 A JP21738395 A JP 21738395A JP 21738395 A JP21738395 A JP 21738395A JP 2888276 B2 JP2888276 B2 JP 2888276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の外壁部分
において、板ガラスなどのパネルを直接的に支持するパ
ネル支持構造に係り、詳しくはパネル用フレームを用い
ることなくパネルの端縁を突き合わせ状態としながら隣
接配置し、実質的にパネルのみにより壁面を形成するフ
レームレス工法におけるパネル支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カーテンウォール工法なども多様
化し、美観性、採光性を考慮して外壁全面に透過板ガラ
スを用いる工法も採用されている。従来は、パネル面に
板ガラスを使用する場合には、耐風性、耐震性などを考
慮してその周囲を金属枠材を用いて支持する工法が主で
あったが、近年強度的に優れた強化ガラスの開発によ
り、美観性に対する高い要求に答えることができるよう
になり、フレーム枠を用いることなく強化ガラスを上下
左右方向に隣接して配置し、この強化ガラスを直接支持
金物により支持するフレームレス工法が開発され、多く
の施工実績を残している。
【0003】このフレームレス工法は、たとえば、特開
平5−248018号公報に記載されているように、強
化ガラスの四隅に対して取付用孔を形成し、この取付用
孔に対して支持部が自由に回転可能とすることで発生応
力を抑えた特殊ヒンジ型の支持ボルトを取付けて支持部
材と強化ガラスとを連結し、この支持部材を介して他の
構造体または躯体を対して固定するものであり、4枚の
ガラスを支持する支持装置としては、同公報の場合に
は、図12に示されるように、H型(またはX型)のパ
ネル支持部材30とこのパネル支持部材30に連結され
た支杆部材29とからなり、前記パネル支持部材30の
各支腕部材の先端部に支持ボルト31を備えたものが示
されている。
【0004】他方、かかるフレームレス工法において、
暴風時や地震時にパネルに過大な局部応力が発生しない
ように、パネルの変形をある程度許容する構造であるこ
とが望まれる。風圧力や地震力によって起こるパネルの
変形や層間変位を吸収するための構造として、たとえば
特開平5−239876号公報に記載されるものが挙げ
られる。同公報の場合には、図13に示されるように、
パネル支持部材32の各支腕部材33、33…先端のパ
ネル支持部に形成されたボルト通孔34、34…を横長
円孔とするとともに、これらパネル支持部の一つのナッ
ト座面に線状溝35を刻設し、かつこの線状溝35形成
面に当接するワッシャー面に前記線状溝35に係合する
同様の線状溝を形成することにより、当該パネル保持部
を位置固定構造とし、残り3つの支持部については、図
14に示されるように、ガラス装着部材36のボルトネ
ジ部36aが横長円孔寸法内で自由に移動できるように
し、風圧力や地震力によるパネルの移動および温度、湿
度変化によるパネルの膨張伸縮に対応できるようにして
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記パ
ネル支持構造においては、ナット部材の締結力が強すぎ
る場合には、ナット座面とパネル支持部面との摩擦のた
めにパネルが移動することができない事態が発生し、ま
たナット部材の締結力が弱すぎる場合には、ナット部材
の緩みや脱落が発生するため、ナット締結力の調整が非
常に難しいという問題があった。
【0006】また、前記パネルの変形吸収構造は、パネ
ルの横方向の変形吸収のみを対象としたものであり、パ
ネルの縦方向の移動や膨張伸縮に対しては何ら考慮が成
されていない。したがって、比較的長周期の横揺れ地震
波に対しては効果を発揮するが、直下型的な地震波や短
周期の縦揺れを伴う地震波に対しては、縦方向のパネル
変形を許容することができずほとんど効果のないものと
なっている。また、風圧力による変形や熱膨張による伸
縮は、仮にパネル形状が正方形であれば横方向と縦方向
とは同量の変形が発生することになる。いずれにしても
熱膨張等による面的な変形を吸収するためには、横方向
のみならず縦方向の変形についても同時に吸収できるよ
うにする必要がある。
【0007】他方、比較的大きな地震波を受けた場合の
パネル挙動としては、パネル全体が横または縦方向の一
方向に限定的に移動するのではなく、むしろ回転するよ
うに変形することが多いため、このような回転変形をも
効果的に吸収できる構造とすることが重要となる。
【0008】そこで、本発明の主たる課題は、フレーム
枠を有することなくパネルを直接的に支持するパネル支
持構造に係り、簡単に締結性およびスライド性を共に満
足するナット締結状態にすることが可能であるととも
に、パネルの横方向への移動・変形のみならず、縦方向
への変形・移動およびパネルの回転変形をも吸収し得る
パネル支持構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、パネル面より室内側に向けかつ直交して
取着されたパネル支持ボルトをパネル支持部材に対して
ナット締結するパネル支持構造において、前記パネル支
持部材は、パネル支持部に前記パネル支持ボルトを所定
の空隙をもって遊嵌する通孔を有し、かつパネルと前記
パネル支持部との間に中間締結部材/中間取付具類を介
在させた状態で前記パネル支持ボルトに締結されるナッ
ト部材により固定する構造と成し、前記パネル支持ボル
トの螺子部に形成された部材長手方向に沿う凹溝にキー
部材が嵌着され、かつこのキー部材に形成された突出段
部により前記ナット部材と中間締結部材/中間取付具類
との離間距離が規制されていることを特徴とするもので
ある。
【0010】この場合、前記中間締結部材/中間取付具
類とパネル支持部との間、および前記ナット部材とパネ
ル支持部との間に易滑性の摺動用ディスクライナーを介
在させることにより、パネルの移動を容易化することが
できる。なお、本発明において前記「中間締結部材/中
間取付具類」とは、後述の実施の形態の欄における締結
用中間ナット5の如き、パネル支持ボルト3に対し螺合
されパネルを挟み付け状態で支持する締結用部材、また
はパネルとパネル側部材片Nとの離間距離確保のために
パネル支持ボルト3に挿通される介在部材等を指す。
【0011】したがって、本発明においては、パネル支
持部材の凹溝に嵌着されたキー部材により、具体的には
このキー部材に形成された突出段部に対してナット部材
および中間締結部材/中間取付具類の一部が当接するこ
とにより、両者の離間距離が規制されパネル支持部材面
との摩擦力が適正値に調節されるため、締結性およびス
ライド性を共に満足する状態にナット部材が締結され
る。
【0012】また、前記キー部材の先端部が中間締結部
材/中間取付具類領域に貫入されることにより、前記中
間締結部材/中間取付具類の回り止めが図られる。
【0013】本発明は、他のパネル支持構造、たとえば
パネル支持部を跨ぐそれぞれの側において、前記パネル
支持ボルトに取り付けられる締結用ナット部材および中
間取付具類の内の少なくとも1境界面が弧状曲面とされ
ることにより、前記パネル支持ボルトが首振り自在とさ
れる支持構造に対しても適用することができる。ここ
で、前記「締結用ナット部材および中間取付具類」と
は、ボルト締結用に用いられる端部締結ナットや前記中
間締結部材はもちろんのこと、支持ボルトに挿通さる介
在部材、座金部材等のすべてのボルト挿通部材を指す。
【0014】他方、本発明においては、前記パネル支持
部材は、少なくとも上下方向に隣接する二枚のパネルを
共通的に支持するとともに、この隣接する上下パネルの
一方側のパネル支持ボルトを前記通孔内に置かれたボル
ト受座部材により支承する。
【0015】したがって、本発明に係るパネル支持構造
においては、パネルは上吊り状態若しくは下受け状態で
支持されながら、横方向のみならず縦方向(厳密には縦
方向の一方側のみ)にも移動できるようになるととも
に、パネルの回転をも同時に吸収できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。図1はフレームレス工法によるカ
ーテンウォール据え付け状態の正面図、図2は図1のII
−II線矢視図である。
【0017】図1において、ビル等の壁面を構成する強
化ガラス、合わせガラスまたは複層ガラス等からなるパ
ネル群P、P…は、フレーム枠を用いることなく、略同
一鉛直平面内において、各パネルPのコーナー部を突き
合わせ状態とし上下左右方向に隣接して配置され、パネ
ルPの各コーナー交点部に置かれたX形状のパネル支持
装置1により支持されている。この種のフレームレス工
法は、吹き抜けによる大空間部に好適に用いられ、閉鎖
されたビル内空間にガラスの持つ透明感により開放的な
アメニティ空間を作り出すことができ、近年特に注目さ
れているカーテンウォール工法である。なお、ビルの躯
体に隣接するパネルPに対して横V字状のパネル支持装
置1Aにより支持されており、パネルPとパネルPとの
間の若干の隙間部分にはシールSが連続的に施されてい
る。
【0018】前記パネル支持装置1は、図2に示される
ように、パネル背面の室内側に床面から天井に亘り配設
されたH鋼または鋼管等の構造支持体28に対して支持
され、その先端側でパネルPを支持するようになってい
る。もちろん、前記構造支持体28に代えてコンクリー
ト部材に対して支持させることでもよい。
【0019】前記パネル支持装置1は、図3および図4
に示されるように、主に略X状のパネル支持部材2と、
パネル取付具類3〜8と、このパネル支持部材2の中心
部に対して固定され、パネル支持部材2と構造支持体2
8とを連結する連結金具類20〜23とにより構成され
る。前記パネル支持部材2は、図4に詳細に示されるよ
うに、斜め十字方向に延在する各支腕部材2A〜2Dを
有し、各支腕部材2A〜2D先端のパネル支持部には、
室内外方向(パネル面を貫く方向)に略方形状のボルト
通孔2e〜2hが形成されるとともに、パネル面に沿う
方向にスリット状の切欠き部2a〜2dが形成され、パ
ネル側部材片Nと室内側部材片Mとに分割されている。
パネル支持部材2の中心と各パネルPのコーナー突き合
わせ部(コーナー交点部)中心とは室内外方向に略一
致、好ましくは一致しており、各支腕部材2A〜2D先
端のパネル支持部により4枚のパネルP、P…がそれぞ
れ支持されている。なお、支持されたパネルP、Pの各
隙間部分にはシール材Sが間詰めされている。
【0020】パネルPの支持構造は、図7、図8に示さ
れるように、先ずパネルPの隅部に形成された皿孔27
に対して、ゴムリング15および固定用ブッシュ13を
介在させた状態で室外側よりパネル支持ボルト3が挿通
され、パネルPの裏面側において前記パネル支持ボルト
3に対してポリアミド系樹脂等の高強度樹脂を用いたス
ラスト板4を遊嵌させた後、中心に雌ネジ孔5bが形成
された締結用中間ナット5を螺合させ、パネルPを挟み
付けた状態で固定している。これらパネル支持ボルト
3、スラスト板4および締結用中間ナット5は、好まし
くは現場搬入前にパネルPに対し取付けられる。
【0021】次いで、この段階で、前記パネル支持ボル
ト3の螺子部に形成された部材長手方向に沿う凹溝3a
に対して、本発明に係るキー部材14を嵌着する。前記
キー部材14は、図5に示されるように、締結用中間ナ
ット5領域に貫入される先端貫入部14bと増高とする
突出段部14aとを有し、前記先端貫入部14bを締結
用中間ナット5領域に圧入しながら前記凹溝3aに嵌着
し、前記突出段部14aの室外側面14fを締結用中間
ナット5のボス5aに当接させる。前記先端貫入部14
bの圧入に際しては、前記凹溝3aに電動ドリル等を貫
入させてナット側のネジ溝形成壁をも切削する拡孔を形
成した後に圧入するのがよい。なお、前記凹溝3aは一
条であってもよいし、また複数条形成することでもよ
い。
【0022】また、前記キー部材としては、たとえば図
6に示されるように、締結用中間ナット5側および締結
用端部ナット8側のそれぞれに突出段部14c、14d
を形成することでもよい。要は、締結用中間ナット5と
締結用端部ナット8との距離規制が図れる構造であれ
ば、適宜の形状のものを使用することができる。
【0023】次いで、前記締結用中間ナット5の室内側
面に形成されたボス5aに対して、摩擦係数の小さな材
料として任意に選定された、ステンレス等の摺動用リン
グ板6aに対しその外側(締結用中間ナット5側)にク
ロロプレーンゴム6b等の絶縁弾性材による被覆を施
し、電食防止および微振動抑制による緩み止めが図られ
た摺動用ディスクライナー6を嵌着させた後、パネル支
持ボルト3を前記パネル側部材片Nの通孔2e〜2hに
対して遊嵌させ、このパネル側部材片Nの背面側、すな
わちスリット状切欠き部2a〜2d内に前記パネル支持
ボルト3に遊嵌する摺動用ディスクライナー7および前
記パネル支持ボルト3に螺合される締結用端部ナット8
によりパネルPを固定している。なお、前記摺動用ディ
スクライナー7としては、摺動用ディスクライナー6と
まったく同じものを反対勝手で使用することができる。
この場合、図7および図8に示されるように、前記摺動
用ディスクライナー7は締結用端部ナット8のボス8a
に対して嵌着され、前記キー部材14の突出段部14a
の室外側面14gが締結用中間ナット5のボス5aに当
接している。すなわち、キー部材14の突出段部14a
の室外側面が締結用中間ナット5の一部に当接し、突出
段部14aの室内側面が締結用端部ナット8の一部に当
接することにより、両者の離間距離が規制され、適切な
締結力とスライド性が確保される。なお、前記締結用端
部ナット8の回り止め対策としては、締結用端部ナット
8を螺合締結した後、パネル支持ボルト3の先端側より
前記凹溝3aに電動ドリル等を貫入させてナット側のネ
ジ溝形成壁をも切削する拡孔を形成し、緩み止めピン1
2を強引に押し込むことにより行う。
【0024】前記パネル支持ボルト3のネジ部直径Dと
しては、8〜20mm、好ましくは10〜15mm程度と
し、支腕部材2A〜2D先端のパネル支持部荷形成され
た通孔2e〜2hの横・縦寸法LX 、LY としては、2
0〜50mm、好ましくは25〜40mm程度とするのが望
ましく、前記横・縦寸法LX 、LY からネジ部直径Dを
差し引いた量が総移動可能量となる。いずれにしても、
パネル寸法や温度変化、設計風圧、設計震度等に応じて
パネルの移動量を計算し、その移動量をカバーするだけ
の空間が設けられる。また、パネル側部材片Nの幅とキ
ー部材14の突出段部14aの長さlとの関係は、突出
段部14aの長さlをパネル側部材片Nの幅よりも、
0.2〜0.7mm程度大きくするのが望ましい。
【0025】前述した要領により、パネルPとパネル支
持部材2との連結が行われるが、図示の例では、X状に
配置されたパネル支持部材2の上部側の支腕部材2Aお
よび2Dのパネル側部材片N側の通孔2e、2hに対し
て、前記パネル支持ボルト3のネジ部が着座、すなわち
パネル支持ボルト3を鉛直方向に支承するためのボルト
受座部材9が嵌着される。前記ボルト受座部材9は、受
座本体10Aと調整ライナ部材10Bとから構成され、
調整用ライナ部材10Bの下面側に形成された突起10
bが受座本体10Aの嵌合孔10aに嵌入することによ
り両者が一体化される。この場合に、前記調整ライナ部
材10Bとして、板厚の異なる複数種のものを予め用意
しておき、高さ方向の調整量に応じて使い分けできるよ
うにするのが望ましい。
【0026】本実施例においては、パネル支持部材2の
4つの支腕部材2A〜2Dの内、上側の支腕部材2A、
2Dのボルト通孔2e、2hに対して前記ボルト受座部
材9を嵌着させたが、もちろん下側の支腕部材2B、2
Cのボルト通孔2f、2gに対して前記ボルト受座部材
9を嵌着させ、パネルP自重を吊り状態で支持すること
もできる。また、本例ではX状のパネル支持部材2につ
いてのみ説明したが、H型のパネル支持部材を用いるこ
ともできるし、またI型のパネル支持部材を用いること
もできる。
【0027】他方、前記パネル支持部材2と構造支持体
28とを連結する連結金具類20〜23は、具体的に
は、一端がパネル支持部材2の中心部に連結されるとと
もに、他端が構造支持体28側に連結される支杆部材2
0と、この支杆部材20をパネル支持部材2に対して固
定するための締結ナット21と、前記支杆部材20に外
嵌される支杆カバー23と、前記構造支持体28に固定
され前記支杆部材20を固定支持するベース金物24と
により構成されている。
【0028】前記支杆部材20は、パネル支持部材2側
の先端に前記締結ナット21を螺合するためのネジ部2
0aが形成されているとともに、その内側寄りに隣接し
てパネル支持部材2の中央部に形成された方形状の通孔
2iに整合する断面方形状部20bが形成され、かつ他
端側に前記ベース金物24に固設されたソケット金具2
4aに螺合するネジ部20cが形成されたシャフト状部
材である。
【0029】また、ベース金物24は、前記支杆部材2
0が螺合連結されるためのソケット金具24aが垂設固
定された構造支持体28または躯体等に対する固定用部
材である。また、支杆カバー23は前記支杆部材20に
外嵌され、取付け状態で外部から支杆部材20に形成さ
れたネジ溝が見えないように等のために美観を考慮して
設けられた筒状部材である。
【0030】施工に際しては、前述のようにパネルPに
対しては予めパネル支持ボルト3、スラスト板4、締結
用中間ナット5およびキー部材14等を取り付けパネル
ユニットとし、また前記支杆部材20とパネル支持部材
2とは前記締結ナット21により締結してこれを一つの
継手ユニットとしておく。なお、前記支杆部材20とパ
ネル支持部材2との連結は、前記断面方形状部20bを
パネル支持部材2の中心に形成された通孔2iに挿通し
た後、先端の前記ネジ部20aに締結ナット21を螺合
させてしっかりと緊結する。前記締結ナット21の回り
止めは、締結ナット21の周部に形成されたネジ孔に対
して固定ビス22を螺入させ締結ナット当接面に刻入さ
せることにより行う。
【0031】そして、据え付け現場においては、先ず構
造支持体28若しくは躯体側に固定されたベース金物2
4に対して、前記継手ユニットを螺合させ、そのねじ込
み量の調整により継手ユニットの出入り量を調整して位
置を固定とした後、前記パネルユニットを前記継手ユニ
ットに対して取付ける。
【0032】さらに、詳述すると、先ず構造支持体28
にボルト等により堅固に固定されたベース金物24のソ
ケット金具24aに対して、支杆部材20およびパネル
支持部材2からなる前記継手ユニットを螺合連結させ
る。この際、支杆部材20の螺合量を調整することによ
り室内外方向の出入り量を調整する。支杆部材20の位
置が固定されたならば、ソケット金具24aの外面に形
成されたネジ孔より十字方向のそれぞれから固定用ビス
25、25を螺入させて支杆部材20の溝孔20dに係
合させるとともに、その底部に強固に刻入させて、支杆
部材20が緩まないようにしっかりと固定する。この場
合、固定用ビス25、25が前記支杆部材20の溝孔2
0dに係合することにより、パネル支持部材2が正規の
X状状態、すなわち各支腕部材2A〜2Dが45度の斜
め方向に位置決めされる。
【0033】前記継手ユニットの固定が完了したなら
ば、パネルPに固定されたパネル支持ボルト3をパネル
支持部材2の各通孔2e〜2hに対して挿入し、スリッ
ト状切欠き2a〜2e内に嵌装される摺動用ディスクラ
イナー7およびナット部材8にパネル支持ボルト3を螺
合させ締結した後、緩み止めピン12を圧入して回り止
めを図り、パネルPをしっかりと固定する。
【0034】以上の要領にて、パネル支持作業をすべて
完了したならば、室内側部材片Mの通孔部に対して背面
側よりキャップ11を装着し、ボルト締結部が見えない
ように覆い隠す。キャップ11の内面側には爪片11
a、11a…が固設されており、この爪片11aを前記
通孔の壁面に係止させることにより装着する。なお、前
記室内側部材片Mについては、パネル支持部材2の加工
段階で通孔を形成することなく盲面とすることでもよ
い。
【0035】ところで、本発明に係るパネル支持構造
は、ナット締結構造を採用する各種の支持構造に対して
適用可能である。たとえば、図10に示されるように、
締結用中間ナット5の室内側面に凹状球座面5cが形成
され、パネル支持部Nの室外側面との間に前記凹状球座
面5cと略整合する凸状球座面26aを有する球面座金
26を介在した状態で、支持ボルト3がボルト通孔に遊
嵌され、さらにパネル支持部Nの室内面側において同じ
く凸状球座面27aを有する球面座金27を介在した状
態で、前記凸状球座面27aに略整合する凹状球座面1
9aを有する締結用端部ナット19を支持ボルト3に螺
合締結させることにより、パネル支持ボルト3を首振り
自在として、パネル境界部に出隅または入隅を形成する
ようにしたパネル支持構造に対しても、図示のように全
く同様に適用することができる。
【0036】他方、これらパネル支持構造において、パ
ネル支持部材2と構造支持体28との距離が長く、支杆
部材20の寸法が長くなる場合には、図11に示される
ように、支杆部材20に対してリング状ホルダー17を
外嵌するとともに、リング状ホルダー17に接続ソケッ
ト18を介してワイヤロープまたはロッド16A、16
Bを連結し、パネル支持装置1、1…を相互に繋いで補
強することもできる。
【0037】この場合、鉛直方向に配設されたワイヤロ
ープまたはロッド16Aは主にパネル自重を負担すると
ともに、パネル変形を抑制する作用を担い、水平方向に
配設されたワイヤロープまたはロッド16Bは主にパネ
ル変形を抑制する作用を担う。
【0038】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、フ
レーム枠を有することなくパネルを直接的に支持するパ
ネル支持構造に係り、そのナット締結部において、簡単
に締結性およびスライド性を共に満足する状態でナット
部材を締結することができる。
【0039】また、パネルの横方向への移動・変形のみ
ならず、縦方向への変形・移動およびパネルの回転変形
をも吸収し得るパネル支持構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーテンウォール据え付け後の正面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】本発明に係るパネル支持装置のパネル支持状態
斜視図である。
【図4】パネル支持装置の組立て図である。
【図5】キー部材の拡大斜視図である。
【図6】キー部材の他の例を示す拡大斜視図である。
【図7】パネル支持装置の一部断面図とした側面図であ
る。
【図8】パネル支持部の要部拡大図である。
【図9】パネル支持部材の一部破断正面図である。
【図10】他のパネル支持構造に対する本発明適用例を
示す縦断面図である。
【図11】パネル支持状態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図12】従来のパネル支持装置のパネル支持状態斜視
図である。
【図13】従来のパネル支持装置の正面図である。
【図14】従来のパネル支持装置のパネル支持状態を示
す要部縦断面図である。
【符号の説明】
1・1A…パネル支持装置、2…パネル支持部材、2A
〜2D…支腕部材、2a〜2d…スリット状切欠き、3
…パネル支持ボルト、4…スラスト板、5…締結用中間
ナット、6・7…摺動用ディスクライナー、8…締結用
端部ナット、9…ボルト受座部材、10A…受座本体、
10B…調整ライナ部材、11…キャップ、12…緩み
止めピン、13…固定用ブッシュ、14…キー部材、1
6…ワイヤロープまたはロッド、17…リング状ホルダ
ー、18…接続ソケット、20…支杆部材、21…締結
ナット、23…支杆カバー、24…ベース金物、P…パ
ネル、N…パネル側部材片、M…室内側部材片

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パネル面より室内側に向けかつ直交して取
    着されたパネル支持ボルトをパネル支持部材に対してナ
    ット締結するパネル支持構造において、 前記パネル支持部材は、パネル支持部に前記パネル支持
    ボルトを所定の空隙をもって遊嵌する通孔を有し、かつ
    パネルと前記パネル支持部との間に中間締結部材/中間
    取付具類を介在させた状態で前記パネル支持ボルトに締
    結されるナット部材により固定する構造と成し、 前記パネル支持ボルトの螺子部に形成された部材長手方
    向に沿う凹溝にキー部材が嵌着され、かつこのキー部材
    に形成された突出段部により前記ナット部材と中間締結
    部材/中間取付具類との離間距離が規制されていること
    を特徴とするパネル支持構造。
  2. 【請求項2】前記中間締結部材/中間取付具類とパネル
    支持部との間、および前記ナット部材とパネル支持部と
    の間に摺動用ディスクライナーを介在させた請求項1記
    載のパネル支持構造。
  3. 【請求項3】前記パネル支持構造は、パネル支持部を跨
    ぐそれぞれの側において、前記パネル支持ボルトに取り
    付けられる締結用ナット部材および中間取付具類の内の
    少なくとも1境界面が弧状曲面とされることにより、前
    記パネル支持ボルトが首振り自在とされる請求項1記載
    のパネル支持構造。
  4. 【請求項4】前記パネル支持部材は、少なくとも上下方
    向に隣接する二枚のパネルを共通的に支持するととも
    に、この隣接する上下パネルの一方側のパネル支持ボル
    トを前記通孔内に置かれたボルト受座部材により支承し
    た請求項1〜3記載のパネル支持構造。
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