JP2888082B2 - Ｆｒｐ用補強繊維織物 - Google Patents
Ｆｒｐ用補強繊維織物Info
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- JP2888082B2 JP2888082B2 JP5046721A JP4672193A JP2888082B2 JP 2888082 B2 JP2888082 B2 JP 2888082B2 JP 5046721 A JP5046721 A JP 5046721A JP 4672193 A JP4672193 A JP 4672193A JP 2888082 B2 JP2888082 B2 JP 2888082B2
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- resin
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、ＦＲＰ（繊維強化プ
ラスチック）、特に、ハンドレイアップ成形法によって
ＦＲＰを成形するときに好適な補強繊維織物に関する。
ラスチック）、特に、ハンドレイアップ成形法によって
ＦＲＰを成形するときに好適な補強繊維織物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ＦＲＰにおいては、よく知られているよ
うに、補強繊維に作用した力が樹脂を介して分散され
る。そのため、１本１本の補強繊維、すなわち単糸の周
りに樹脂が一様に分布していることが重要で、成形時に
おける樹脂の含浸性向上が大きな課題になっている。特
に、補強繊維の、たとえば織物を用いるハンドレイアッ
プ成形法においては、手作業であるために含浸不良の部
分を生じやすいが、現状ではその含浸状態を確認する有
効な手法がない。
うに、補強繊維に作用した力が樹脂を介して分散され
る。そのため、１本１本の補強繊維、すなわち単糸の周
りに樹脂が一様に分布していることが重要で、成形時に
おける樹脂の含浸性向上が大きな課題になっている。特
に、補強繊維の、たとえば織物を用いるハンドレイアッ
プ成形法においては、手作業であるために含浸不良の部
分を生じやすいが、現状ではその含浸状態を確認する有
効な手法がない。
【０００３】たとえば、炭素繊維織物を使用するハンド
レイアップ成形法においては、炭素繊維は黒色であり、
一方、樹脂は一般的に透明ないしは半透明であるため、
樹脂の含浸状態を目で確認することができない。そのた
め、含浸性の良否は、主として作業者の技能に依存して
いるのが現状である。
レイアップ成形法においては、炭素繊維は黒色であり、
一方、樹脂は一般的に透明ないしは半透明であるため、
樹脂の含浸状態を目で確認することができない。そのた
め、含浸性の良否は、主として作業者の技能に依存して
いるのが現状である。
【０００４】ところで、ＦＲＰの成形に使われる補強繊
維織物として、経方向および／または緯方向に適当な間
隔で細いポリアラミド繊維を織り込んでなる炭素繊維織
物がある。この織物は、黒色の炭素繊維に対して黄色の
ポリアラミド繊維を併用することで、成形時における織
糸の曲がりを確認できるようにしたものであるが、ポリ
アラミド繊維は樹脂が含浸されても依然として黄色を呈
するため、樹脂の含浸状態を目で確認することはできな
い。
維織物として、経方向および／または緯方向に適当な間
隔で細いポリアラミド繊維を織り込んでなる炭素繊維織
物がある。この織物は、黒色の炭素繊維に対して黄色の
ポリアラミド繊維を併用することで、成形時における織
糸の曲がりを確認できるようにしたものであるが、ポリ
アラミド繊維は樹脂が含浸されても依然として黄色を呈
するため、樹脂の含浸状態を目で確認することはできな
い。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、特
にハンドレイアップ成形法によるＦＲＰの成形における
上述した問題点を解決し、成形時に樹脂の含浸状態を目
で確認することができる補強繊維織物を提供するにあ
る。
にハンドレイアップ成形法によるＦＲＰの成形における
上述した問題点を解決し、成形時に樹脂の含浸状態を目
で確認することができる補強繊維織物を提供するにあ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、補強繊維のマルチフィラメント糸から
なり、かつ、樹脂が含浸されても視認できる補強糸を少
なくとも経糸とする織物であって、経方向および／また
は緯方向には、樹脂が含浸されると非視認性になるチェ
ック糸が単糸数３０００〜２４０００本にて、任意の間
隔で織り込まれており、そのチェック糸は、横断面積が
上記補強糸の横断面積の５０〜２００％の範囲にあり、
かつ、重量が上記補強糸の総重量の０．１〜１０％の範
囲にあることを特徴とするＦＲＰ用補強繊維織物を提供
する。
に、この発明は、補強繊維のマルチフィラメント糸から
なり、かつ、樹脂が含浸されても視認できる補強糸を少
なくとも経糸とする織物であって、経方向および／また
は緯方向には、樹脂が含浸されると非視認性になるチェ
ック糸が単糸数３０００〜２４０００本にて、任意の間
隔で織り込まれており、そのチェック糸は、横断面積が
上記補強糸の横断面積の５０〜２００％の範囲にあり、
かつ、重量が上記補強糸の総重量の０．１〜１０％の範
囲にあることを特徴とするＦＲＰ用補強繊維織物を提供
する。
【０００７】この発明で用いる補強糸は、炭素繊維、ポ
リアラミド繊維等の、樹脂が含浸されてもそのままの色
を呈し、視認できる高強度、高弾性率繊維のマルチフィ
ラメント糸からなる。単糸径は４〜４０μｍ程度、単糸
数は３，０００〜２４，０００本程度、横断面積は０．
０３〜１．００mm2 程度である。
リアラミド繊維等の、樹脂が含浸されてもそのままの色
を呈し、視認できる高強度、高弾性率繊維のマルチフィ
ラメント糸からなる。単糸径は４〜４０μｍ程度、単糸
数は３，０００〜２４，０００本程度、横断面積は０．
０３〜１．００mm2 程度である。
【０００８】一方、チェック糸は、樹脂の含浸状態を目
で確認するためのもので、樹脂が含浸されると視認でき
なくなる、たとえばガラス繊維やビニロン繊維の、好ま
しくはやはりマルチフィラメント糸からなる。
で確認するためのもので、樹脂が含浸されると視認でき
なくなる、たとえばガラス繊維やビニロン繊維の、好ま
しくはやはりマルチフィラメント糸からなる。
【０００９】チェックもまた、単糸径４〜４０μｍ、単
糸数３，０００〜２４，０００本、横断面積０．０３〜
１．００ｍｍ2 程度である。しかしながら、横断面積が
補強糸のそれの５０％よりも小さくなると、その部分が
大きくへこんで樹脂を含浸したときに樹脂過多となって
物性や信頼性に優れたＦＲＰが得られなくなるし、樹脂
の含浸状態の確認も難しくなる。また、横断面積が２０
０％を超えると、逆に補強糸の部分が大きくへこむよう
になってこの部分が樹脂過多になるばかりか、樹脂の含
浸状態の確認においても、補強糸に樹脂が含浸していて
もチェック糸に含浸しているとは必ずしもいえなくなっ
てやはり確認が難しくなる。このように、チェック糸
は、細すぎても太すぎても不都合を生ずるので、横断面
積が補強糸のそれの５０〜２００％、好ましくは８０〜
１２０％の範囲にあるものを選んで使用する。
糸数３，０００〜２４，０００本、横断面積０．０３〜
１．００ｍｍ2 程度である。しかしながら、横断面積が
補強糸のそれの５０％よりも小さくなると、その部分が
大きくへこんで樹脂を含浸したときに樹脂過多となって
物性や信頼性に優れたＦＲＰが得られなくなるし、樹脂
の含浸状態の確認も難しくなる。また、横断面積が２０
０％を超えると、逆に補強糸の部分が大きくへこむよう
になってこの部分が樹脂過多になるばかりか、樹脂の含
浸状態の確認においても、補強糸に樹脂が含浸していて
もチェック糸に含浸しているとは必ずしもいえなくなっ
てやはり確認が難しくなる。このように、チェック糸
は、細すぎても太すぎても不都合を生ずるので、横断面
積が補強糸のそれの５０〜２００％、好ましくは８０〜
１２０％の範囲にあるものを選んで使用する。
【００１０】さて、この発明の補強繊維織物は、上述し
た補強糸を少なくとも経糸として織成されたものであ
る。織組織は、平組織、朱子組織、綾組織、畝組織等、
任意でよい。
た補強糸を少なくとも経糸として織成されたものであ
る。織組織は、平組織、朱子組織、綾組織、畝組織等、
任意でよい。
【００１１】織成にあたり、上述したチェック糸が、任
意の、好ましくは一定間隔で織り込まれる。このチェッ
ク糸の織り込みは、経方向のみでもよく、緯方向のみで
もよく、双方向でもよい。織り込む間隔は、５０〜２０
０mm程度がよい。ただ、チェック糸は、樹脂の補強を目
的とするものではなく、また、通常は物性的にも補強糸
とは異なっていてその量がＦＲＰの特性に影響を与える
こともあるので、その量は、重量で、補強糸の総重量の
１０％を超えないようにする。たとえば、補強糸が炭素
繊維で、チェック糸がガラス繊維である場合、ガラス繊
維の割合が１０％を超えると、ＦＲＰに引張荷重が作用
したときに剛性の高い炭素繊維に応力が集中するように
なり、破壊強さが炭素繊維を単独で使用したときよりも
低下することがある。
意の、好ましくは一定間隔で織り込まれる。このチェッ
ク糸の織り込みは、経方向のみでもよく、緯方向のみで
もよく、双方向でもよい。織り込む間隔は、５０〜２０
０mm程度がよい。ただ、チェック糸は、樹脂の補強を目
的とするものではなく、また、通常は物性的にも補強糸
とは異なっていてその量がＦＲＰの特性に影響を与える
こともあるので、その量は、重量で、補強糸の総重量の
１０％を超えないようにする。たとえば、補強糸が炭素
繊維で、チェック糸がガラス繊維である場合、ガラス繊
維の割合が１０％を超えると、ＦＲＰに引張荷重が作用
したときに剛性の高い炭素繊維に応力が集中するように
なり、破壊強さが炭素繊維を単独で使用したときよりも
低下することがある。
【００１２】さて、チェック糸は、成形時に樹脂の含浸
状態を目で確認するのに利用される。すなわち、チェッ
ク糸は、樹脂が含浸されると非視認性になる。そのた
め、チェック糸に樹脂が均一に含浸されていれば、入射
光は透過し、その部分が透明になって、そのチェック糸
に隣接する補強糸にも樹脂が均一に含浸されているもの
と見做すことができる。逆に、含浸されていない部分が
あれば、入射光が散乱されてその部分が不透明になり、
かつ、色の斑ができ、そのチェック糸に隣接する補強糸
にも含浸不良が起こっているものと見做すことができ
る。特に、ガラス繊維は光の透過性がよいので、チェッ
ク糸に最適である。なお、樹脂としては、通常、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
等の熱硬化性樹脂が使用される。
状態を目で確認するのに利用される。すなわち、チェッ
ク糸は、樹脂が含浸されると非視認性になる。そのた
め、チェック糸に樹脂が均一に含浸されていれば、入射
光は透過し、その部分が透明になって、そのチェック糸
に隣接する補強糸にも樹脂が均一に含浸されているもの
と見做すことができる。逆に、含浸されていない部分が
あれば、入射光が散乱されてその部分が不透明になり、
かつ、色の斑ができ、そのチェック糸に隣接する補強糸
にも含浸不良が起こっているものと見做すことができ
る。特に、ガラス繊維は光の透過性がよいので、チェッ
ク糸に最適である。なお、樹脂としては、通常、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
等の熱硬化性樹脂が使用される。
【００１３】樹脂の含浸状態を目で確認できれば、含浸
状態が不良な部分に刷毛等で樹脂を補充することによっ
てその部分を補正できる。この発明の補強繊維織物は、
ハンドレイアップ成形法によるＦＲＰの成形に適してい
る。多用される金型成形法等では、樹脂の含浸状態を確
認できても補正のしようがないからである。
状態が不良な部分に刷毛等で樹脂を補充することによっ
てその部分を補正できる。この発明の補強繊維織物は、
ハンドレイアップ成形法によるＦＲＰの成形に適してい
る。多用される金型成形法等では、樹脂の含浸状態を確
認できても補正のしようがないからである。
【００１４】
【実施例】経糸および緯糸（補強糸）として東レ株式会
社製炭素繊維“トレカ”Ｔ３００−６Ｋ（単糸径：７μ
ｍ、単糸数：６，０００本、横断面積：０．２３mm2 ）
を用い、経糸密度が２．４本／cm、緯糸密度が２．５本
／cmの補強繊維平織物を得た。織成にあたり、チェック
糸として日東紡績株式会社製ガラス繊維５７５tex（横
断面積：０．２３mm2 ）を経方向に０．１本／cmの一定
間隔で織り込んだ。炭素繊維の総重量の２．９６％にな
る。
社製炭素繊維“トレカ”Ｔ３００−６Ｋ（単糸径：７μ
ｍ、単糸数：６，０００本、横断面積：０．２３mm2 ）
を用い、経糸密度が２．４本／cm、緯糸密度が２．５本
／cmの補強繊維平織物を得た。織成にあたり、チェック
糸として日東紡績株式会社製ガラス繊維５７５tex（横
断面積：０．２３mm2 ）を経方向に０．１本／cmの一定
間隔で織り込んだ。炭素繊維の総重量の２．９６％にな
る。
【００１５】次に、ハンドレイアップ成形法によるＦＲ
Ｐの成形において、上記補強繊維織物に、武田薬品工業
株式会社製不飽和ポリエステル樹脂“ポリマール”８２
２５Ｐを含浸した。表面の観察で、チェック糸の部分は
半透明で色の斑もなく、含浸不良を起こしていないこと
を確認できた。
Ｐの成形において、上記補強繊維織物に、武田薬品工業
株式会社製不飽和ポリエステル樹脂“ポリマール”８２
２５Ｐを含浸した。表面の観察で、チェック糸の部分は
半透明で色の斑もなく、含浸不良を起こしていないこと
を確認できた。
【００１６】
【発明の効果】この発明の補強繊維織物は、補強繊維の
マルチフィラメント糸からなり、かつ、樹脂が含浸され
ても視認できる補強糸を少なくとも経糸とする織物であ
って、経方向および／または緯方向には、樹脂が含浸さ
れると非視認性になるチェック糸が任意の間隔で織り込
まれており、そのチェック糸は、横断面積が上記補強糸
の横断面積の５０〜２００％の範囲にあり、かつ、重量
が上記補強糸の総重量の０．１〜１０％の範囲にあるの
で、ハンドレイアップ成形法等によるＦＲＰの成形に際
して樹脂の含浸状態を目で確認することができるように
なり、含浸不良の部分があれば補正できるようになる。
したがってまた、物性に優れたＦＲＰを得ることができ
るようになる。
マルチフィラメント糸からなり、かつ、樹脂が含浸され
ても視認できる補強糸を少なくとも経糸とする織物であ
って、経方向および／または緯方向には、樹脂が含浸さ
れると非視認性になるチェック糸が任意の間隔で織り込
まれており、そのチェック糸は、横断面積が上記補強糸
の横断面積の５０〜２００％の範囲にあり、かつ、重量
が上記補強糸の総重量の０．１〜１０％の範囲にあるの
で、ハンドレイアップ成形法等によるＦＲＰの成形に際
して樹脂の含浸状態を目で確認することができるように
なり、含浸不良の部分があれば補正できるようになる。
したがってまた、物性に優れたＦＲＰを得ることができ
るようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ２９Ｃ 70/30 Ｂ２９Ｃ 67/14 Ｘ (56)参考文献 特開 昭57−140149（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−74780（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−103786（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) D03D 1/00 D03D 15/00 D03D 15/12
Claims (2)
- 【請求項１】補強繊維のマルチフィラメント糸からな
り、かつ、樹脂が含浸されても視認できる補強糸を少な
くとも経糸とする織物であって、経方向および／または
緯方向には、樹脂が含浸されると非視認性になるチェッ
ク糸が単糸数３０００〜２４０００本にて、任意の間隔
で織り込まれており、そのチェック糸は、横断面積が上
記補強糸の横断面積の５０〜２００％の範囲にあり、か
つ、重量が上記補強糸の総重量の０．１〜１０％の範囲
にあることを特徴とするＦＲＰ用補強繊維織物。 - 【請求項２】補強糸が炭素繊維からなり、チェック糸が
ガラス繊維またはビニロン繊維からなる、請求項１のＦ
ＲＰ用補強繊維織物
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5046721A JP2888082B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | Ｆｒｐ用補強繊維織物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5046721A JP2888082B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | Ｆｒｐ用補強繊維織物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06264324A JPH06264324A (ja) | 1994-09-20 |
| JP2888082B2 true JP2888082B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=12755211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5046721A Expired - Fee Related JP2888082B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | Ｆｒｐ用補強繊維織物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2888082B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010004926A (ja) * | 2008-06-24 | 2010-01-14 | Yamani:Kk | 硬質かばん |
| US10266972B2 (en) | 2010-10-21 | 2019-04-23 | Albany Engineered Composites, Inc. | Woven preforms, fiber reinforced composites, and methods of making thereof |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP5046721A patent/JP2888082B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06264324A (ja) | 1994-09-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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