JP2887733B2 - アジュバント剤 - Google Patents

アジュバント剤

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JP2887733B2 JP6259044A JP25904494A JP2887733B2 JP 2887733 B2 JP2887733 B2 JP 2887733B2 JP 6259044 A JP6259044 A JP 6259044A JP 25904494 A JP25904494 A JP 25904494A JP 2887733 B2 JP2887733 B2 JP 2887733B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫学的技術詳細に
は、抗原と組み合わせるべき新規なアジュバント剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】抗原と呼ばれるタンパク質または感染物
質が、動物またはヒトの体液性系に入る場合、抗体の形
成を生じさせる免疫応答が起こる。多くの場合、血液中
に産生された抗体レベルは、疾患に対し動物またはヒト
を保護するためには、または商用ワクチンの製造におけ
る使用のためには、そして科学研究における抗体の調製
のためには、低すぎる。
【0003】従って、生物がさらに抗体をつくるのを助
力する方法を見出だすことは、一世紀以上に亙って活発
に行われていた努力分野である。さらに別の背景および
文献については1993年10月1日の米国出願第08
/130,645号を参照されたい。半世紀前、鉱油と
結核菌(M.tuberculosis)のような死ん
だマイコバクテリウムのクリーム状の乳剤から成るアジ
ュバント剤を紹介したジュール・フロイントにより、非
常に重要な貢献がなされた。これは広く知られるように
なりフロイント完全アジュバント(FCA)として用い
られた。それは抗原の単なる水溶液を用いての自然な応
答に対し数桁も大きく、血液中の抗体濃度を上昇される
ことができる。総合的な概論については、J,Freu
nd著Advances of Tuberculos
is Reseach 7,130〜48(1956)
のThe mode of Action of Im
munologic Adjuvantsを参照された
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フロイ
ントアジュバントは、重篤な有害反応を起こし動物を死
なせるので大きな不利な点を有する。それをヒトに適用
できない。ヒトに用いるアジュバンドは、ほぼ例外なく
水酸化アルミニウムの懸濁液、ポリカチオンで不溶化の
タンパク質吸着性コロイドからなる。フロイントアジュ
バントのその効能に匹敵させ、同時にこの剤から生じる
損傷(注射部位の重篤な損傷、関節炎や発熱により顕在
化する)を避けるための多くの努力がなされてきた。
【0005】フロイントアジュバントに用いられている
マイコバクテリウムの細胞壁は糖ペプチドサブユニッ
ト、例えばN−アセチルムラミル−L−アラニル−D−
イソグルタミン(MDP)とN−アセチルグルコサミニ
ル−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグ
ルタミン(GMDP)を含む。これらのサブユニットな
らびに数多くの化学修飾した類似体および誘導体はアジ
ュバントとして用いるために研究されてきた。
【0006】MDPの免疫刺激作用の研究は食塩水中の
MDPがDTH(遅延型過敏症、抗原に対する免疫反応
の徴候)[Carelli,F.M.Audibert
&L.A.Chedid (1981)Infect
ion and Immunity 33,312〜1
4]を誘導しないという所説に至っている。同様に、特
にMDPおよびGMDPを含むリゾチーム消化の細胞壁
ライセートは抗体数の顕著な増加を生じないことが見い
出された[L.A.Chedid,& F.M.Aud
ibert,米国特許第4,094,971号]。
【0007】ステアロイルMDPのアジュバント作用の
研究は、ステアロイルMDPが抗体産生を著しく刺激し
ないが動物を感作するので2か月後にブースターを注射
した場合、フロイントアジュベントにより産生される約
0.3の抗体応答が観察されることを見い出した。水中
の未誘導化MDPは用いられなかった。[P.Shar
ma et al.(1988) Technolog
ical Advances in Vaccine
Development,107,107〜16,Al
an Liss Publishers]。MDPはさ
らに高い用量(例えば500μg/マウス)で免疫サプ
レッサーとして作用すると報告されている[C.Lec
lerc,D.Juy,E.Bourgeois &
L.Chedid (1979)Cellular I
mmunology45,199〜206]。
【0008】油性乳剤キャリアー中のMDPのトレオニ
ン類似体から成るアジュバント剤はフロイントアジュバ
ント剤よりもより生体適合性があると仮定されていると
記載されている[A.C.Allison & N.
E.Byars(1986)Journal of I
mmunological Methods 95,1
57〜68;A.C.Allison & N.E.B
yars(1988)Technological A
dvances in Vaccine Develo
pment, 401〜9, Alan Liss P
ublishers]。しかし抗体応答は、フロイント
アジュバントを用いる場合より著しく低い[J.S.K
enney,B.W.Hughes,M.P.Masa
da& A.C. Allison (1989) J
ounal of Immunological Me
thods 121,157〜66]。β−ヒト絨毛性
性腺刺激ホルモンに対する抗体のレベルを増大するため
に親油性のMDP類似体の使用が研究されている。局所
的な強い傷害が報告された。ピーナツ油乳剤とともに、
1羽のウサギに付き250μgの用量において、水中の
抗原だけで得られたものよりも抗体収量は2.5〜7倍
高かった。未修飾のMDPは効果が弱かった。フロイン
トアジュベントとの比較はなされなかった。[H.A.
Nash,C.C.Chang & Y.Y.Tson
g,(1985) J.of Reproductiv
e Immunology 7,151〜62]。
【0009】アジュバントのペプチドが省略され、ポリ
オール阻止ポリマー(例えばA.C.Allison
& N.E.Byarsにより初期に記載された)によ
り置換された研究において、抗体収量はフロイントアジ
ュバントで得られたものに匹敵する[B.Benne
t,I.J.Check,M.R.Olsen &
R.L.Hunter(1992) Journal
of Immunological Methods,
153,31〜40]。
【0010】引用された研究の大部分は、比較的多量の
濃厚な油性乳剤からなり、フロイトの製法に用いられた
マイコバクテリウムの用量と等量のMDPまたはその修
飾物を含むフロイント剤に関連したアジュベント剤の使
用に集中している。標準的フロイント製法のように、こ
れらの新規乳剤は、調製するのに依然として不便であ
り、より良好な効果があるようでもなく生体適合性も良
好でない。それらは、明らかにヒトに用いるために承認
されるよりよい機会もない。
【0011】本発明に関係するアジュバント研究の他の
態様は、添加物、例えば微量金属および、ある種の親油
性物質により果たされる免疫刺激の役割である。
【0012】私は、引用された研究および他の多くの研
究に通常用いられたMDPおよびGMDPの用量は最適
に使用するには驚くほど高いということを以前示した。
改善された刺激は100倍低い用量で起こることが示さ
れた。さらに、このような低い用量では油性乳剤は必要
でなく単純な水溶液が同じようにまたは良好に作用する
ことを発見した(N.Grubhofer ドイツ特許
第4,231,675号;米国出願第08/130,6
45号)。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、MDPおよび
/またはGMDPおよび他の成分を含む新規のアジュバ
ント剤に関する。本発明のアジュバント剤は免疫刺激物
としての糖ペプチドの安全性、便利性、効果を著しく強
化するものである。即ち、糖ペプチド、免疫刺激性脂
質、および二価の生物学的微量金属のアミノ酸複合体の
混合物から成る本発明のアジュバント剤と抗原とを組み
合わせた水溶液を動物に注射することにより、その動物
の免疫応答を増大させることができる。
【0014】本発明の一態様は、繰り返し注射によるブ
ースターを行うことなしに高い抗体力価を敏速に得る成
分の相乗作用である。この態様は、例えばヒトやペット
の免疫処置のように単一の注射が最も望ましい場合に適
用できることを示す。本発明の他の態様は、本発明が獣
医学、医療として承認を促進することである。なぜな
ら、本発明は低い用量で用いられる非常に低い経口性毒
性、非経口性毒性を有する免疫刺激剤から成る新規の油
を含まないアジュバント剤であり、本成分の臨床的、工
業的安全性データが既に十分に確立されている。
【0015】
【実施例】本発明は、抗原としてウシ血清アルブミン
(BSA)を用いてマウスおよびウサギに主に行った免
疫化実験に基づいており、また本発明は本当の相乗作用
は単なる付加作用でなく効力を増強する筈であるという
考え方で2または3種のアジュバント化合物の相乗作用
という概念を中心にしている。生体適合性を調べ、より
効果的な免疫化業務を確立するために確認試験を他の種
および他の抗原で行った。
【0016】相乗剤の研究指針は、GMDPがほんの8
時間後には完全に代謝され、生物から急速に消失するこ
とが見い出されたという事実から与えられた。この短い
寿命は種々の因子、例えばインターロイキンやマクロフ
ァージ刺激ポリペプチドの放出を起こすには十分であ
る。従ってGMDPは真の免疫活性調節因子として作用
する。
【0017】疑いもなく、酵素はこの全ての過程におい
て決定的な役割を果たさなければならない。従って、補
酵素として機能し得る免疫刺激性物質さらに、免疫反応
を増強することですでに知られている物質に注目は集ま
った。実験に用いられたウサギの品種は単一のアジュバ
ントとしての糖ペプチドにたいしては非常に微弱に反応
する特徴があった。抗体収量の増加に対して良好な生体
耐性を犠牲にしないために、糖ペプチドそのものと同様
に耐えられる相乗剤だけが考慮された。
【0018】微量元素、銅、マンガン、亜鉛、コバルト
およびセレンをこの研究に組み入れた。最も顕著なアジ
ュベント作用が亜鉛に見い出だされ、弱い作用が銅と亜
セレン酸塩に見い出された。マンガンとコバルトは微弱
な作用を有した。
【0019】ビタミンのうち、トコフェロールは免疫刺
激性を有することで知られている。しかしながら、水溶
性誘導体のみが試験された。なぜなら、それは油性乳剤
を避ける目的のためであったトコフェリルホスフェート
ならびにトコフェリルヘミスクシネートは、イソプレノ
シン、イソシン、ジメチルアミノプロパノールおよびP
−アミノ安息香酸の混合物が示したように限定的な作用
を示した。いくつかの界面活性剤は活性のあるアジュバ
ンドであることが知られている。本研究では、デキスト
ランおよびデキストラン硫酸のように、サポニン、第四
級アミンおよびコラミドプロピルジメチルアンモニオプ
ロパンスルホン酸(CHAPS)のような両性イオン化
合物を考慮した。有望な物質の中には、調査された10
0以上の窒素塩基中に最も免疫原性なものとしてD.G
all(1966)Immunology、11,66
9〜86により見い出された第四級アミン、ジメチルジ
オクタデシル臭化アンモニウム(DDA)があった。D
DAはJ.P.Stanfield,D.Gall &
P.M.Bracken,(1973)TheLan
cet 1973,215〜19においてヒトへの適用
を見い出した。水酸化アルミニウムのように水中のDD
Aは、タンパク質に対してコロイド状のポリカチオン吸
着物を形成し、この穏やかさに似ているが、中等度に効
果的なアジュバントであり、強い脂質性を有するので従
ってフロイント油性乳剤にも似ている。明らかにDDA
は注射部位からレセプター細胞への抗原のキャリアーと
して働く。
【0020】本発明の最も重要な結果および実際の核心
は、糖ペプチドとジメチルジオクタデシル臭化アンモニ
ウムおよびL−プロリンとの複合体の形での亜鉛との組
み合わせが、各個々の成分の単なる付加作用およびフロ
イントアジュバントをはるかに越える抗体力価を起こす
ことができるということの発見である。アジュバントを
添加した抗原注射を頻繁に繰り返すことにより、良好な
生体適合性と本発明による方法において必要とされる低
用量により技術が可能となり、急速に、しかも達成し得
ないと考えられていた高い抗体力価に達することができ
た。
【0021】本発明により得られる進展を図1に示す。
【0022】1羽のウサギへの注射に対してGMDP1
0μg、DDA20μg、1.4mgのL−プロリンで
の複合体としてのZn100μgの組み合わせが(試験
番号15)、多くのウサギ実験において今までのところ
最適であった。GMDPについて特許請求を行った(ド
イツ特許第4 231 675号、米国出願第08/1
53,406号)ウサギ1羽に付き最適用量GMDP1
0μgは相乗剤の補充状態に関係なく確認されている。
しかしながら、大用量のDDAがBSAよりも抗原の場
合および大きな種の場合に必要であることが示されてい
る。
【0023】Zn−L−プロリン複合体を選択した。そ
れは単なる塩に比べてZn−アミノ酸複合体の低い毒性
のため、また新規の複合体(明らかに8モルのプロリン
に対し1原子の亜鉛、しかしZnPro2 は過剰なプロ
リン中に可溶化し得る)のプロリン含有量が高いので、
水に実質的に溶解しないDDAのためにこの複合体が優
れた分散作用を提供するため、さらにエタノール中での
可溶性のためであった。
【0024】他の多くの免疫刺激剤の組み合わせも調査
したが、成功しなかった。しかし正しい比率で糖ペプチ
ドや特許請求をしたような相乗物との組織を組み合わせ
ることにより入手可能となる可能性はほとんど無限であ
る。本発明は、相乗的アジュバントの組み合わせの進展
にドアを開くものである。
【0025】[実施例1]ウサギを用いた長期の試験に
おいて、免疫刺激剤の影響下における抗ウシ血清アルブ
ミン(BSA)力価の時間的進展変化の結果を研究し、
結果の一部を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実験:下記のものは、種々の免疫刺激物を
用いて抗体力価の時間的進展変化の結果を測定するため
の実験条件である。
【0028】動物:ウサギはラトビアン・アカデミー・
オブ・サイエンス・ウイルニアス(Latvian A
cademy of Science Wilniu
s)免疫学研究所で同系交配したb+Kap.1実験に
4動物を用いている。
【0029】抗原:1注射につきウシ血清アルブミン
(BSA)100mg。アジュバント添加抗原溶液:注
射される溶液は、抗原溶液1mlをGMDP100μg
と、比例した相乗剤を含む乾燥アジュバントを入れたバ
イアルに注入し、抗原溶液中の固形物を分散して調製さ
れる。得られる液体は微細に分散したDDAにより濁っ
ている。
【0030】注射:抗原とアジュバントの溶液100μ
lをウサギの後ろ腿の外側の単一部位に皮下経路で注射
する。
【0031】血清の収集:ヘパリン添加した血漿を耳静
脈出血により収集した。 抗体の測定:抗BSA−IgG力価を、BSAに対する
抗体のマイクロプレート・サンドイッチELISAアッ
セイ(酵素免疫測定法)を用いて測定した。96ウエル
の平底マイクロタイター・プレートを、4℃で一晩給湿
装置内でBSAコーティング試薬100μl(4μg/
ml)を用いてコートした。次に、プレートをリン酸緩
衝食塩水(PBS)で洗浄し、PBS−ゼラチンブロッ
キング溶液200μlを用いて37℃で1時間ブロッキ
ングし、続いてPBSで3回洗浄した。血清の希釈液1
/10〜1/100,000を、100μl分量にて洗
浄したプレートに加え、37℃で2時間インキュベート
した。プレートを3回洗浄し、ペロキシダーゼ結合ウサ
ギ抗IgG100μlを加え、室温で2時間インキュベ
ートした。プレートをPBSで洗浄し、1ウエルに付き
着色剤〔0.009%の過酸化水素水を含むシトレート
緩衝液(pH5)中に0.4mg/mlのO−フェニレ
ンジアミン〕100μlを加え、室温で15分間インキ
ュベートした。2.5Mリン酸反応停止液100μlを
加え、マイクロプレート・リーダーを用いて450nm
で吸光度を読んだ。プレート・リーダー機械に存在する
回帰曲線を用いて直線範囲内での未処理吸光度データか
ら力価を計算した。0.75の色を示す血清の逆数希釈
を“力価”と定義した。
【0032】[実施例2]最も効率的な免疫化業務を見
い出す努力の一部として、GMDPと相乗剤の一般的ア
ジュバンド作用を確認するために、抗原としてBSA,
DNP−BSAおよびヒトラムダL鎖(HILC)を用
い、試験動物としてウサギ、マウス、ニワトリに数多く
の免疫処理を行った。新規アジュバントの良好な生物耐
性のためにさらに頻繁なアジュバント添加の抗原注射が
可能となり、複数回のブースターから成るさらに効率的
な免疫化業務をここに適用し、著しく高い抗体収量を得
た。
【0033】
【表2】
【0034】相対的力価は下記の実験条件下で同じ動物
を用いてアジュバントで得られた力価をフロイントでの
抗体力価で割った力価である。
【0035】実験; ウサギ:3羽の群。BSA100μg,DNP−BSA
50μg,HILC20μg。アジュバント剤:GMD
P10μg,DDA20μg,Zn100μg。免疫化
/ブースター:0,7,14,21日。28日目に採
血。
【0036】ニワトリ:5羽の群。BSA50μg,D
NP−BSA20μg,HILC10μg。アジュバン
ト剤:GMDP5μg,DDA10μg,Zn50μ
g。免疫化/ブースター:0日、21日。26日、30
日の卵を貯める。重要な皮下経路はi/m経路よりもず
っと上方である。ELISA試験のために卵の卵黄に含
まれるIgYをJ.Walimann,C.Staak
& E.Luge(1990)J.Vet.Med.
B37,317〜20の方法により濃縮した。
【0037】マウス:5匹の群。BSA20μg,DN
P−BSA10μg,HILC10μg,アジュバンド
剤:GMDP1μg,DDA4μg,Zn10μg。免
疫化/ブースター:0日、14日。28日目に採血。血
液を尾の静脈出血により収集した。血液収集前にメトフ
ェン(metofane)を用いて動物を麻酔した。
【0038】ELISA試験を実施例1中に記載したよ
うに行った。表2に示した結果より、本発明のアジュバ
ント剤の著しい効果が特定の1動物や1抗原に限定され
ないことが明らかに示された。さらに別のこの事実の示
すものは、本発明のアジュバント剤の個々の成分が非常
に多くの種々の抗原、動物および実験条件において同様
に低いレベルで免疫刺激剤として機能することが観察さ
れている。
【0039】[実施例3] Zn−L−プロリン原液:ZnO DABおよびL−プ
ロリンDAB(モル比1:9,例えばZnO8.28g
+L−プロリン105.72g)を65%エタノール8
50mlに分散し、煮沸するまで加熱した。数分後、澄
んだ溶液が得られる。冷却した後、それを1リットル容
量のフラスコに移し、65%エタノールを印した部分ま
で入れる。溶液を紙で濾過し密閉して貯蔵する。このZ
n−プロリン原液は1.5mlに付きZn10mg,L
−プロリン161mgを含む。
【0040】[実施例4] Zn−L−プロリン複合体:前記Zn−L−プロリン原
液5mlをイソプロパノールで希釈し+4℃まで冷却す
る。一晩に大きな結晶が形成し、これを収集し、イソプ
ロパノールで洗浄し、65%エタノール−イソプロパノ
ールで再結晶させ、乾燥させる。物質は明らかにZn−
L−プロリン塩であり[Cotton,F.A.& H
anson,H.P.(1959)J.Chem.Ph
ysics 28,83〜6]、実測値:%C42.2
3,H5.76、N9.40、Zn(ZnO残基とし
て)23.90。ZnPro2 の計測値:C10167
2Zn %C45.94,H6.17,N10.7
1,Zn24.94。過剰なL−プロリンは、明らかに
エタノール中の物質を可溶化する役割を果たす。
【0041】[実施例5] アジュバント剤;米国特許第4395,399号、ソビ
エト優先権1977年11月2日の下で英国Ciren
cester市Peptech Ltd.により製造さ
れたGMDP100mgとドイツRiedel de
Haen Seeltzeにより製造されたジメチルジ
オクタデシル塩化アンモニウム200mgをL−Zn−
L−プロリン原液(実施例3)150mlに溶解し、
0.22μmの濾過膜で濾過する。アジュバント溶液は
1.5mlに付きGMDP1mg、DDA2mg、Zn
10mg、およびL−プロリン161mgを含む。
【0042】この溶液を硫酸を用いて乾燥器内で同質の
結晶性で非吸湿性の固形物に乾燥し、その重量の10倍
の水で容易に分散させ、GMDPとZn−L−プロリン
複合物を容易に溶解し、コロイド状のDDAの濁った懸
濁液を得て、これを通常の濾過紙に通し、凍結、解凍を
繰り返した後、穏やかな浸透の後、その濁度を維持す
る。
【0043】[実施例6] アジュバンドの用量;免疫処置に実用的に用いるための
固体アジュバンドの便利な量は、100μgのGMDP
または10μgのGMDPであり、ウサギまたはマウス
をそれぞれ10回免疫処置するために適した血清バイア
ル中の対応する相乗剤は実施例6に従い調製された15
0μlまたは15μlのアジュバント溶液をピペットで
バイアルに移し、(実験上のロットは乾燥器で、製造用
ロットは特別に設計された乾燥室で)硫酸で乾燥される
ことにより得られる。
【0044】[実施例7] アジュベントを用いた免疫化実験;これら実験の目的は
複数回のブースターにより敏速に免疫化経路を確立し、
ウサギでのアジュバント(GMDP10μg、DDA2
0μg、亜鉛100μg,L−プロリン1.4mg)の
生物耐性を確認することである。結果は表3に要約され
ている。数値データは実施例1に記載されたように逆数
希釈で表された抗体力価を示す。
【0045】1日当りのアジュバントの用量が著しく高
い場合でも動物には損傷が観察されなかった(実験47
を比較)。非常に微弱な抗原レベルでの抗体発現は抗原
とアジュバントを用いた毎日の免疫化により強化された
(実験43、44)。アジュバントまたはGMDP単独
で抗原とは別に注射することは効果がない(実験45〜
49)。
【0046】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】42日後の相対的抗体力価を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 39/39 BIOTECHABS(STN) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖ペプチド、免疫刺激性脂質、および二
    価の生物学的微量金属のアミノ酸複合体の混合物から成
    るアジュバント剤。
  2. 【請求項2】 糖ペプチドがN−アセチルムラミル−L
    −アラニル−D−イソグルタミン(MDP)である請求
    項1に記載のアジュバント剤。
  3. 【請求項3】 糖ペプチドがN−アセチルグルコサミニ
    ル−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグ
    ルタミン(GMDP)である請求項1に記載のアジュバ
    ント剤。
  4. 【請求項4】 免疫刺激性脂質が第四級アンモニア基を
    含む請求項1〜3に記載のアジュバント剤。
  5. 【請求項5】 免疫刺激性脂質が長鎖炭化水素残基を含
    む請求項1〜4に記載のアジュバント剤。
  6. 【請求項6】 免疫刺激性脂質がジメチルジオクタデシ
    ル臭化アンモニウム(DDA)である請求項1〜5に記
    載のアジュバント剤。
  7. 【請求項7】 二価の生物学的微量金属との複合体がL
    −プロリン複合体である請求項1〜6に記載のアジュバ
    ント剤。
  8. 【請求項8】 二価の生物学的微量金属との複合体が銅
    を含むL−プロリン複合体である請求項1〜7に記載の
    アジュバント剤。
  9. 【請求項9】 二価の生物学的微量金属との複合体が亜
    鉛を含むL−プロリン複合体である請求項1〜8に記載
    のアジュバント剤。
  10. 【請求項10】 1重量のN−アセチルグルコサミニル
    −N−アセチルムラミル−l−アラニル−D−イソグル
    タミン(GMDP)、2重量部のジメチルジオクタデシ
    ル臭化アンモニウム塩(DDA)、10重量部の亜鉛を
    含む140重量部のL−プロリン複合体から成るアジュ
    バント剤。
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