JP2886718B2 - 火災判断装置 - Google Patents

火災判断装置

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JP2886718B2
JP2886718B2 JP28582691A JP28582691A JP2886718B2 JP 2886718 B2 JP2886718 B2 JP 2886718B2 JP 28582691 A JP28582691 A JP 28582691A JP 28582691 A JP28582691 A JP 28582691A JP 2886718 B2 JP2886718 B2 JP 2886718B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、監視区域の画像処理に
より火災を判断する火災判断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ITVカメラ等で捕えた監視区域
の画像情報から火災を判断する装置にあっては、火災時
の炎による監視画像の輝度の増加から火災と判断するよ
うにしている。また特開昭62−211521号にあっ
ては、CCDによる画像情報から炎の単位時間当りのエ
ネルギーと位置を求めるようにした装置が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置にあっては、例えば監視区域となる部屋等
で電灯を点灯したり、暖房のために石油ストーブを着火
したような場合に火災と判断されてしまい、信頼性に欠
ける問題があった。本発明は、このような従来の問題点
に鑑みてなされたもので、警戒区域の画像情報から正確
に火災を判断できるようにした火災判断装置を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明にあっては、監視区域を撮像デバイスの撮像面に
結像する撮像光学系と、該撮像光学系による光学画像か
ら相異なる2つの所定波長成分をもつ画像情報を個別に
生成する2波長画像生成手段と、2波長画像生成手段で
生成された2つの画像情報の出力比に基づいて監視区域
に存在する1つ又は複数の対象物の温度を種別毎に演算
する演算手段と、前記監視区域に存在する対象物の着火
点等の情報を格納したテーブル手段と、前記演算手段で
算出された対象物の温度と前記テーブル手段の格納情報
とを比較して火災を判断する火災判断手段とを備える。
【0005】
【作用】このような構成を備えた本発明の火災判断装置
にあっては、異なる実効中心波長λ1とλ2で完全放射
体となる物体を見た時の分光放射輝度L(λ1,T)及
びL(λ2,T)の比R(T)が対象物温度の関数とな
る点に着目し、監視対象物を相異なる所定2つの波長λ
1,λ2の各々で撮像した時の画像出力の比に基づいて
対象物の温度を算出すると共に、予め監視区域に存在す
る対象物の着火点等の情報を登録しておき、算出された
対象物の温度と予め格納された同一対象物の着火点情報
と比較して火災を判断する。
【0006】このため電灯の点灯や石油ストーブの着火
等により被写体温度が従来は火災と判断されてしまうよ
うな場合にも、対象物の着火点と比較して火災の有無を
判断するため、電灯やストーブについては着火点以下に
あることから誤って火災と判断されてしまうことはな
く、際めて信頼性の高い火災判断を行なうことができ
る。
【0007】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示した実施例構成
図である。図1において、1は撮像レンズであり、撮像
レンズ1を通った監視区域からの光像はビームスプリッ
タ2をそのまま通過し、ビームスプリッタ2の背後に設
けた波長λ1=450nmを中心とした所定幅の色成分、
即ち青を中心とした波長成分を含む光を通過するBフィ
ルタ3を通過して撮像デバイス4の受光面に監視区域の
光象を結像させる。
【0008】また、撮像レンズ1からの光の一部はビー
ムスプリッタ2で直角方向に反射され、ミラー5で反射
した後、中心波長λ2=650nmとなる赤色を中心とし
た所定波長幅の光を透過するRフィルタ6を通過して撮
像デバイス7の受光面に監視区域の光像を結像させる。
撮像デバイス4,7としては受光素子を直線配列したラ
イン型CCDあるいは受光素子を2次元配列したCCD
が用いられ、所定の蓄積時間による電荷蓄積を行なった
後に信号電荷を読出す処理を繰り返している。撮像デバ
イス4,7からの映像信号はA/Dコンバータ8,9の
それぞれによりイメージデータに変換され、各イメージ
データ毎にイメージメモリ10に格納される。
【0009】その結果、イメージメモリ10には所定の
周期毎にλ1=450nmのBフィルタ3を通過して得ら
れた青色を中心としたイメージデータと、λ2=650
nmを中心としたRフィルタ6を通過して得られた赤色
を中心としたイメージデータの2つが格納され、そのイ
メージデータは所定周期毎に新たなイメージデータに更
新されるようになる。
【0010】従って、撮像レンズ1、ビームスプリッタ
ー2、Bフィルタ3、ミラー5、Rフィルタ6によって
本発明の撮像光学系が構成され、また撮像デバイス4,
7、A/Dコンバータ8,9及びイメージメモリ10に
よって撮像光学系による光学像から相異なる2つの波長
成分λ1,λ2をもつ画像情報を個別に生成する2波長
画像生成手段が構成されることになる。
【0011】イメージメモリ10に続いてはプロセッサ
12が設けられ、プロセッサ12に対しては警戒区域に
存在する対象物の着火点データを種別毎に格納したテー
ブル手段としてのメモリテーブル14が設けられてい
る。プロセッサ12はイメージメモリ10に格納された
波長λ1とλ2の2つの画像データの出力比に基づいて
警戒区域に存在する1つ又は複数の対象物の温度を、対
象物の種別毎に演算する演算手段としての機能を有し、
更に演算された対象物の温度とメモリテーブル14に格
納された対象物の着火点データと比較して火災を判断す
る火災判断手段としての機能を有する。
【0012】更にプロセッサ12に続いては、警報表示
部15が設けられ、プロセッサ12により火災判断出力
が得られた時に、通常の火災警報設備と同様、火災警報
表示を行なうようになる。次に、図1のプロセッサ12
で行なうイメージメモリ10に格納された2つの波長λ
1,λ2の画像情報に基づく物体温度の検出原理を説明
する。
【0013】まず、人間の目に感ずる光は0.38μm
から0.75μmまでの波長の電磁波であり、波長が異
なると目に与える明るさの感じは異なる。光の強さは物
理的にはエネルギーの大小によって表わされるが、明る
さは人間の目が受ける刺激の度合で表わされる。この両
者はエネルギーを問題にする場合には放射、明るさを問
題にする場合には光と呼び、エネルギーの測定を放射測
定、光の測定を測光と読んで区別している。
【0014】通常、放射温度計等による温度の測定は、
物体からの熱的な現象によって発散する放射に基づいて
行なわれ、この放射を熱放射という。熱放射は0.38
μmよりも波長の短い紫外線域から0.75μmよりは
るかに長い遠赤外に及ぶ波長帯域の放射であり、温度測
定にあっては測温に適した波長帯域を選んで測定が行な
われている。
【0015】熱放射のエネルギーは物体の温度に依存
し、物体が完全放射体の場合には物体の分光放射輝度L
(λ,T)と熱力学温度(T)との関係はプランクの放
射側によって次式で表わされる。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、λは物体から発散する放射波長、
C1,C2は放射の第1定数及び第2定数と呼ばれ、次
式で表わされる物理定数となる。 C1=C2 h= 5.9548 ×10-17 [W・m2 ] (2)
【0018】
【数2】
【0019】但し、C:真空中の光の速度 (C= 2.99792458 ×108 m・s-1) h:プランクの定数 (h= 6.6256 ×10-34 J・s) k:ボルツマンの定数 (k= 1.38054×10-23 J・K-1) ここで、前記(1)式で表わされる分光放射輝度L
(λ,T)と波長λ及び温度Tとの関係は第2図に示す
ようになる。即ち、完全放射体にあっては、物体の分光
放射輝度が最大となるλmと放射体温度Tとの積(λm
T)は次式のように一定値として与えられる。 λmT= 2.8978 ×10-3 [m・K] (4) この(4)式の関係をウィーンの変位則という。
【0020】前記(1)式で表わされる分光放射輝度L
(λ,T)は、λT≦λmTの領域では
【0021】
【数3】
【0022】となり、
【0023】
【数4】
【0024】の領域では、
【0025】
【数5】
【0026】で近似できる。即ち、(5)式がウィーン
の式であり、(6)がレイリー・ジーンズの式である。
測定する波長帯域が限定される場合には、限定された波
長帯域での放射輝度L B (T)は分光放射輝度L(λ,
T)を波長帯域で積分することで求まる。
【0027】
【数6】
【0028】但し、λ1 ,λ2 は測定される波長帯域の
下限及び上限 実際の放射温度計では測定系を構成するレンズ、フィル
タ、検出器などの光学部材のそれぞれが波長選択特性を
もつために、測定系を通して観測される放射輝度LD
(T)は次式の関数となる。
【0029】
【数7】
【0030】但し、F(λ):測定系の分光応答度特性
によって決まる関数 K:F(λ)の関数形や検出器の変換効率などによって
決まる比例定数 この(8)式の放射輝度LD(T)は放射体温度Tと測定
系の分光応答特性F(λ)によって決まる関数であり、
測定系が一定状態に維持され、F(λ)の関数形に変化
がなければ温度Tのみに依存してLD(T)の値が決ま
る。
【0031】ここで、分光応答特性が異なる2つの測定
系がある場合を想定すると、各測定系で測定される放射
輝度の比R(T)は次式で示される温度の関数となる。
【0032】
【数8】
【0033】但し、F1(λ),F2(λ):各々の測
定系の分光応答度特性 K1,K2:その測定系の構成条件によって決まる比例
定数 本発明のいわゆる2色温度計は、この(9)式の関係を
利用する。ここで、前記(5)式のウィーン式で近似で
きる波長領域について2色温度計を構成する各測定系の
実効中心波長をλ1,λ2で表わすと、前記(9)式の
放射輝度の比R(T)は次式で与えられる。
【0034】
【数9】
【0035】従って、本発明のプロセッサ12にあって
は、火源を温度Tの黒体放射と等価であるとみなし、2
つの撮像デバイス4,7の前面に実効中心波長λ1とλ
2の波長選択用光学バンドパスフィルタ、即ちBフィル
タ3とRフィルタ6を配置し、このBフィルタ3とRフ
ィルタ6のそれぞれを通過して得られた光学像を撮像デ
バイス4,7で映像信号に変換してA/D変換後にイメ
ージメモリ10に格納し、この2つのイメージデータの
出力比より前記(10)式に従って温度(T)を算出す
る。
【0036】図3は特定の対象物について撮像デバイス
4から得られた波長λ1を中心とした映像出力V1と、
同時に撮像デバイス7から得られた波長λ2を中心とし
た映像信号の出力V2との出力比V1/V2に対する前
記(10)式で与えられる算出温度T(K)の関係を示
した特性図であり、出力比V1/V2、即ち前記(1
0)式の放射輝度の比R(T)から一義的に物体温度T
(K)を算出することができる。
【0037】図4は図1の火災判断装置により監視され
る警戒区域の一例を示した説明図であり、撮像レンズ1
によって撮像デバイス4,7の受光面に第4図に示す画
像が結像される。尚、図4において、警戒区域には例え
ば7種類の異なる種別の対象物が含まれている。即ち、
対象物コード番号N=0〜6に示すように、床面(N=
0)、ソファ(N=1)、テーブル(N=2)、壁(N
=3)、ガラス窓(N=4)、天井(N=5)及び石油
ストーブ(N=6)が含まれている。
【0038】このような図4に示す警戒区域に存在する
対象物の種別に対応して図1に示したメモリテーブル1
4には、図5に示すような対象物の着火点を種別毎に示
したテーブル情報が格納されている。即ち、図5のメモ
リテーブル14には、対象物コードN=0,1,2,・
・・に対応して各対象物毎に予めわかっている着火点デ
ータ、即ち着火点温度F0,F1,F2,・・・が格納
されている。
【0039】そこでプロセッサ12による図4に示した
ような警戒区域の画像データに基づく火災判断処理を説
明すると次のようになる。まず、図4に示す警戒区域に
存在する対象物コードN=0〜6の各対象物は、固定的
に配置され動かない物とすると、初期状態でプロセッサ
12には各対象物毎のデータエリアを抽出するためのマ
スク情報が格納されており、このマスク情報を使用して
イメージメモリ10から火災判断を行なう対象物の画像
データのみを取り出す。
【0040】例えば、図4に示した対象物コードナンバ
ーN=4の窓の画像データをイメージメモリ10から抽
出する場合には、図6に示すようになる。まず、プロセ
ッサ12には、イメージメモリ10のN=4の窓の形状
に対応するマスクデータをマスクメモリ18に準備して
いる。イメージメモリ10からN=4のガラス窓のデー
タを取り出したい場合には、マスクデータとイメージメ
モリ10のデータとの論理積を取るデータ読み出しを行
なうと、プロセッサ12のワークメモリ16にN=4の
窓に対応したイメージデータのみを得ることができる。
【0041】この点は窓ガラス以外の他の対象物のデー
タ取り出しについても同様である。また、マスクデータ
の作成はイメージメモリ10に格納されたイメージデー
タをCRT上に映し出し、CRT上でマウス等を使用し
て輪郭線設定によるマスク領域の設定を行なうことで簡
単に作成することができる。再び図4の画像を参照して
プロセッサ12の処理を説明すると、プロセッサ12は
第6図に示した方式によりイメージメモリ10の中から
対象コード番号Nで指定される同一対象物のイメージデ
ータを順次読出し、読出した対象物データに基づいて対
象物毎の放射輝度の比R(T)に基づき前記(10)式
から物体温度(T)を算出する。
【0042】そして対象物の温度Tが算出されたなら
ば、図5に示したメモリテーブル14から対象物コード
Nを指示パラメータとして対応する着火点データFi を
取り出して比較し、算出温度Tが着火点データFi 以上
であれば火災と判断する。ここで図4に示す対象物を含
むイメージメモリ10から特定の対象物のイメージデー
タを抽出した場合の放射輝度の比R(T)の算出にあっ
ては、対象物を形成する全てのドットデータを用いた演
算は繁雑であることから、定常監視状態、即ち室温状態
における対象物の温度を閾値として設定し、この閾値を
越えるデータを抽出して放射輝度の比R(T)を演算す
ればよい。
【0043】勿論、波長λ1の演算に使用するデータと
波長λ2の演算に使用するデータとは1対1に対応させ
る必要があり、波長λ1またはλ2のいずれか一方を基
準に同一範囲で同一場所となるドットデータを演算に使
用すればよい。次に、図7のフローチャートを参照して
図1に示したプロセッサ12による本発明の火災判断処
理を説明する。
【0044】図7において、まずステップS1でイメー
ジメモリ10に格納されている波長λ1,λ2の各イメ
ージデータ(1画面分)をプロセッサ12側のワークメ
モリ16に読み込む。続いてステップS2でイメージメ
モリ10からのイメージデータに所定の閾値輝度となる
イメージデータが含まれるか否か判別し、閾値輝度以上
のデータが含まれる場合には直ちに火災と判断してステ
ップS9で火災警報を行なう。
【0045】即ち、揮発性の燃焼物が爆発する爆発火災
においては、瞬間的に飽和輝度に至ることから、イメー
ジメモリ10からプロセッサ12側のワークメモリ16
へのデータ転送する段階において飽和輝度として設定し
た閾値輝度が所定数得られたような場合には、直ちに火
災と判断してステップS9で火災警報を行なう。ステッ
プS2で放射輝度等の閾値輝度を越えるイメージデータ
が得られない場合には、ステップS3以降の火災判断処
理に入る。
【0046】まず、ステップS3で監視対象物のコード
NをN=0にプリセットする。続いてS4に進み第6図
に示したようにワークメモリ16に転送されたイメージ
メモリ10のデータと、対象物コードN=0について予
め準備されたマスクメモリ18の並列読み出しを行なっ
て論理積を取ることで対象物コードN=0ヲ示す画像デ
ータを取り出す。続いてステップS5で対象物コードN
=0のデータに基づいて波長λ1,λ2の分光放射輝度
の比R(T)を算出し、次のステップS6で前記(1
0)式に出力比R(T)を代入して温度Tを算出する。
【0047】続いてステップS7で対象物コードNの着
火点データF0を図5に示したメモリテーブル14から
読み出し、ステップS8で算出温度Tと着火点データF
0とを比較する。ステップS8で算出温度Tが着火点デ
ータF0より低ければ、ステップS10に進んで対象物
コードNをインクリメントし、ステップS11で最終対
象物コードか否か判定した後、再びステップS3に戻っ
て次の対象物コードN=1についての処理を同様に繰り
返す。
【0048】ここで図4に示すように対象物コードN=
1のソファに火が着いて火災となっていた場合には、ス
テップS3〜S8の処理により算出されたソファの温度
Tが着火点データF1以上となり、火災と判断すること
でステップS9に進んで火災警報を出すようになる。図
8は本発明の他の実施例を示した実施例構成図であり、
この実施例にあっては図1の実施例におけるRフィルタ
3、Bフィルタ6のかわりにカラー撮像デバイス20を
用いたことを特徴とする。
【0049】即ち、図8の実施例にあっては、撮像レン
ズ1による警戒区域の画像はカラー撮像デバイス20で
撮像され、カラー撮像デバイス20からは例えばNTS
C方式に従ったコンポジット・カラービデオ信号が得ら
れる。このカラー撮像デバイス20からのコンポジット
・カラービデオ信号は色分離回路22によりR,G,B
の各色信号に分離してイメージメモリ10に記憶し、こ
れによって本発明の火災判断処理に必要な波長λ1に対
応したB信号と波長λ2に対応したR信号のイメージデ
ータを得ることができる。
【0050】勿論、RGBセパレートカラー信号を出力
可能なカラー撮像デバイス20の場合には色信号分離回
路22は不要であり、カラー撮像デバイス20から直接
得られたR,G,Bの各信号をイメージメモリ10に格
納すればよい。またイメージメモリ10、プロセッサ1
2、メモリテーブル14及び警報表示部15について
は、図1の実施例と同じである。
【0051】尚、図1、図8の実施例にあってはメモリ
テーブル14に警戒区域の対象物の着火点データを対象
物毎に格納した場合を例にとるものであったが、この着
火点データに加えて更に対象物が自己加熱により火災を
拡大する要因を有するか否かを示す情報を格納して火災
拡大の可能性を判断するようにしてもよい。例えば警戒
区域に対象物としてカーテンが存在した場合には、この
カーテンについて着火点データと同時に難燃性処理が施
された防炎カーテンか否かを示す情報を格納し、防炎カ
ーテンの算出温度が着火点を越えていても、防炎カーテ
ンであることを示す情報に対応した表示処理を行なうこ
とで、直ちに火災には至らないが危険な状況である旨の
火災判断を行なうようにしてもよい。
【0052】即ち、本発明で算出された対象物の温度と
比較して火災判断に使用するメモリテーブル16に格納
するパラメータとしては、着火点データ以外に適宜の火
災判断に必要な対象物に関する情報を必要に応じて使用
することができる。また上記の実施例はλ1=450n
m,λ2=650nmの2波長を例にとるものであった
が、例えばλ1=950nm,λ2=1100nm等の火災
温度範囲1400K〜2200Kの範囲内を測定するた
めの特定波長で最高の分解能が得られるように適宜の波
長λ1,λ2の値を決めることができる。
【0053】更にまた、上記の実施例では、石油ストー
ブに対しても着火点温度のデータを格納しておき、対象
物の温度Tが算出されたならば両者のデータを比較して
火災を判断するようにしているが、ストーブ、コンロ、
蛍光灯などは使用している時は明らかにその周囲まで温
度が高くなり、また消している時は温度が低いものであ
り、予め定めた着火点の温度データを設定する事が難し
いので、このようなもの及びその周辺に対してはマクス
処理を行い、予め火災判断を行わないようにすることが
望ましい。
【0054】尚、万が一、このようなものが燃えて火災
になったとしても、その周辺のものに燃え移った際に火
災と判断されるので、火災判断がそれほど遅れることは
ない。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、警戒区域の画像から対象物の温度を検出すると共に
対象物の着火点と比較して火災の有無を判断するため、
電灯を点灯したり、石油ストーブを着火しても誤って火
災と判断されてしまうことがなく、極めて信頼性の高い
火災判断を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例構成図
【図2】完全放射体の分光放射輝度の特性図
【図3】分光輝度の出力比と温度の関係を示した特性図
【図4】監視区域画像の一例を示した説明図
【図5】図4の監視区域を対象とした着火点データのテ
ーブル説明図
【図6】図1のプロセッサによる特定対象物データの抽
出処理の説明図
【図7】図1のプロセッサによる火災判断処理を示した
フローチャート
【図8】本発明の他の実施例を示した実施例構成図
【符号の説明】
1:撮像レンズ 2:ビームスプリッター 3:Bフィルタ(中心透過波長λ1=450nm) 4,7:撮像デバイス 5:ミラー 6:Rフィルタ(中心透過波長λ2=650nm) 8,9:A/Dコンバータ 10:イメージメモリ 12:プロセッサ 14:メモリテーブル 15:警報表示部 16:ワークメモリ 18:マスクメモリ 20:カラー撮像デバイス 22:色分離回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−123218(JP,A) 特開 昭62−129727(JP,A) 特開 平5−20564(JP,A) 特開 平5−79623(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08B 17/00 G08B 17/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視区域を撮像デバイスの撮像面に結像す
    る撮像光学系と;該撮像光学系による光学画像から相異
    なる2つの所定波長成分をもつ画像情報を個別に生成す
    る2波長画像生成手段と;該2波長画像生成手段で生成
    された2つの画像情報の出力比に基づいて監視区域に存
    在する1つ又は複数の対象物の温度を種別毎に演算する
    演算手段と;前記監視区域に存在する対象物の着火点等
    の情報を種別毎に格納したテーブル手段と;前記演算手
    段で算出された対象物の温度と前記テーブル手段の格納
    情報との比較により火災を判断する火災判断手段と;を
    備えたことを特徴とする画像処理による火災判断装置。
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JP2005134134A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 温度分布可視化装置

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