JP2885925B2 - レジストインキ - Google Patents

レジストインキ

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、全プロセスを水系で行なうことのできるレ
ジストインキに関する。
(従来の技術) レジストインキは、プリント配線基板の作成、部分メ
ッキ、名板の作成等の広範囲な用途に利用されている。
レジストインキの基本的役割は、処理時に基板上の残し
たい部分をエッチング液、メッキ液等の処理液から保護
することにある。この為に要求される基本特性は、基板
表面に対し優れた密着性を有し、エッチング液、メッキ
液等の酸性、アルカリ性処理液に対して十分な耐性を有
し、処理終了後に基板等に悪影響を与えない何らかの方
法で除去できる。均質な塗膜を形成することにある。
この様な特性を有する材料としては、水に溶けず、有
機溶剤に可溶な樹脂があるが、作業環境の問題から使用
が制限される。この為、アルカリ水溶液可溶型樹脂、UV
硬化樹脂を使用するレジストインキが開発されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、アルカリ水溶液可溶型樹脂を使用して
も排水処理の問題が残り、また、UV硬化樹脂を使用して
も作業環境の問題が完全に解決するわけではない。
(課題を解決する為の手段) 本発明者らは、これらの点に鑑み鋭意、研究を重ねた
結果、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドまたはN
−イソプロピルアクリルアミドを主成分とする共重合体
を用いることにより、全プロセスを水系で行なうことの
できるレジストインキが得られることを見出し本発明を
完成した。
即ち、本発明は、ポリ−N−イソプロピルアクリルア
ミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドを主成分と
する共重合体を必須成分とした含有することを特徴とす
るレジストインキである。
本発明に用いられるポリ−N−イソプロピルアクリル
アミドは、32℃未満の温度では容易に水に溶けるが、32
℃以上では水に溶けなくなるいわゆる感温性ポリマーで
あり、この転移温度により水溶/水不溶に変化する性質
は可逆的である。
また、N−イソプロピルアクリルアミドを主成分とす
る共重合体は、共重合するその他モノマーの種類、比率
によって水溶/水不溶に変化を示す温度が変わり、共重
合するその他モノマーの種類、比率を適切に選択すれば
適当な温度で水溶/水不溶の変化を起こすポリマーとな
る。一般に、水溶性のモノマーを共重合すると水溶/水
不溶に変化を示す温度はポリ−N−イソプロピルアクリ
ルアミドのそれより高くなり、水不溶性のモノマーを共
重合すると水溶/水不溶の変化を示す温度はポリ−N−
イソプロピルアクリルアミドのそれより低くなる。例え
ば、水溶性のアクリルアミドを10%共重合すると水溶/
水不溶の変化を示す温度は40℃前後となり、水不溶のN
−t−ブチルアクリルアミドを10%共重合すると水溶/
水不溶の変化を示す温度は25℃前後となる。
ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドまたはN−イ
ソプロピルアクリルアミドを主成分とする共重合体はア
ミド基を有する為、金属等の基盤に対し強い接着性を有
し、かつ塗膜性に優れ、均質な塗膜を形成する。
さらに、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドまた
はN−イソプロピルアクリルアミドを主成分とする共重
合体は、酸性、またはアルカリ性の温水に対し優れた耐
性を示す。
この様な特性を有するので、ポリ−N−イソプロピル
アクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミド
を主成分とする共重合体を必須成分として含有するレジ
ストインキは、水溶/水不溶の変化を示す温度未満に於
て水溶液の形で基板に塗布することができ、乾燥後に水
溶/水不溶の変化を示す温度以上に於てエッチング、メ
ッキ等の処理を行い、処理終了後、水溶/水不溶の変化
を示す温度未満の水で洗い流すことにより基板等に悪影
響を与えずに除去できる。このようにポリ−N−イソプ
ロピルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリル
アミドを主成分とする共重合体を必須成分として含有す
るレジストインキは、全プロセスを水系で行なうことの
できるレジストインキとなる。
本発明のレジストインキは、必要に応じて顔料、染料
等の着色剤を含有することができる。
(発明の効果) 上記した本発明のレジストインキは、全てのプロセス
を水系で行なうことができる為、作業環境が大幅に改善
され、また排気、排水による環境汚染も著しく低減され
る。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
製造例1 攪拌機、還流器をつけた反応容器に、N−イソプロピ
ルアクリルアミド10g、メタノール50gを入れ攪拌下、十
分に窒素置換した後、アゾビスイソブチロニトリル3mg
を加え昇温し、還流下6時間重合反応を行なった。反応
終了後、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド9.7g
(乾燥重量)を得た。得られたポリマーの水溶/水不溶
の転移温度は32℃であった。
ポリマーを10倍量の20℃の水に溶解し、レジストイン
キ−Aとした。
製造例2 製造例1のN−イソプロピルアクリルアミド10gに代
え、N−イソプロピルアクリルアミド9gとアクリルアミ
ド1gを使用したほかは製造例1と同様にして、N−イソ
プロピルアクリルアミド/アクリルアミド共重合体9.8g
を得た。得られたポリマーの水溶/水不溶の転移温度は
41℃であった。
ポリマーを10倍量の20℃の水に溶解し、レジストイン
キ−Bとした。
実施例1 20℃のレジストインキ−Aをスクリーン印刷により、
銅ばりプリント基板上に膜厚25μmでパターン印刷し
た。乾燥後、60℃の塩化第二鉄水溶液に浸漬しエッチン
グを行なった。
エッチング終了後、20℃の水で残存インキを洗い流
し、目的とする銅パターンを得た。
実施例2 銅板の片面に20℃のレジストインキ−Aを塗布・乾燥
し膜厚30μmの塗膜を形成させた。この銅板を無水クロ
ム酸250g/L、硫酸2.5g/Lを溶解した水溶液をメッキ浴と
し、50℃で電流密度20A/dmで電気メッキを行なった。
メッキ終了後、銅板を20℃の水で洗浄し、片面メッキ
銅板を得た。ポリマーを塗膜をもうけた面は全くメッキ
されておらず優れたレジスト性を示した。
実施例3 全面に金属アルミを蒸着したアクリル樹脂板の蒸着面
上に、20℃のレジストインキ−Bを用い目的とするパタ
ーンを印刷した。
これを70℃、5%の水酸化ナトリウム水溶液に2分間
浸漬することにより印刷部分以外のアルミ蒸着部分をエ
ッチングした。エッチング後、20℃の水で水洗し目的と
するアルミ蒸着膜のパターンを得た。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/033 G03F 7/027 C08F 20/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドま
    たはN−イソプロピルアクリルアミドを主成分とする共
    重合体を必須成分として含有することを特徴とするレジ
    ストインキ。
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JP2007321028A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Showa Denko Kk レジストインキ組成物及び該レジストインキ組成物を用いたエッチング方法

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