JP2885852B2 - 薄板連続鋳造方法 - Google Patents

薄板連続鋳造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,双ロール式薄板連鋳方法の改善に関する。
〔従来の技術〕
最近,溶鋼から直接製品厚に近い厚みの薄板を鋳造す
る薄板連鋳機の研究開発が各社で進められている。薄板
連鋳によれば,熱延工程の省略,急冷凝固による材質の
機能向上等の大きなメリットが得られる。その方式に
は,大きく分けて単ロール法,双ロール法,双ベルト法
などがあるが,中でも双ロール法は両方のロールで凝
固,圧着を行うために凝固組織に片寄りが少なく,また
表面性状が良好となるなどの特徴がある。
しかし,製品に近い厚みの鋳片を鋳造するのでその表
面性状に関しては非常に厳しい条件が要求され,湯じ
わ,表面割れ,冷却ムラ等を可及的に防止することが必
要となる。双ロール法による最近の課題はこのような表
面性状の一層の改善に注力されているといってよい。
この表面性状に影響を及ぼす主たる因子として湯溜り
内の湯面変動が挙げられる。すなわち,双ロールの円周
面上に形成される湯溜りの表面が鋳造中に変動すると,
湯溜り内の溶湯表面が回転するロール円周面と接する部
分(湯面の端部・・メニスカス部)が変動し,凝固開始
点が鋳片の各部分で異なることになるので,鋳造される
鋳片表面に湯じわが発生する。この湯じわ部には,冷却
遅れ等に起因する割れが伴うことが確認されている。し
たがって,ロール円周面上の湯溜りに溶湯を注入するさ
いには、鋳片幅方向にできるだけ均一に注湯するととも
に,注湯流の影響で湯面変動がないように静かに注湯す
ることが重要となる。
このようなことから,特開昭60−12264号公報は幅広
注湯ノズルを開示し,また特公昭62−34454号公報や特
開昭58−148056号公報は2本のロール上に制限板を設け
て凝固開始点を一定とする方式を開示している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
例えば特開昭60−12264号公報に提案されているよう
な幅広注湯ノズルを用いる方式では,ロール軸方向に注
湯ノズルの吐出口を細長く広げるので吐出口の幅が小さ
くなることは否めず,溶鋼が詰まり易いこと,また,こ
れにより溶湯の吐出流がさみだれ状となり要求される機
能を得られない場合がある。さらにノズル先端の形状が
小さいので加工も難しい。
また特公昭62−34454号公報や特開昭58−148056号公
報のようにロール上に制限板を設ける方式では,制限板
とロールの接触部の3重点にシエルが形成され易く,こ
れの成長,脱落の繰り返しによって鋳片にプリントされ
欠陥となること,制限板とロールの接触部のシールが難
しいこと,制限板がロールと接触する部分はロールによ
る摩耗を受けて破損し易いといった問題がある。
本発明は双ロール式薄板連続鋳造法におけるこのよう
な問題の解決を目的としたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の目的を達成せんとする本発明の要旨とするとこ
ろは,軸を平行にして対向配置された互いに反対方向に
回転する一対の内部冷却ロールの円周面に接して金属溶
湯の湯溜りを形成し,この湯溜り内の溶湯から該ロール
対の円周面上に形成される凝固シエルを該ロール対の間
隙を経て薄板に連続鋳造する薄板連続鋳造方法におい
て,上下方向に移動可能な少なくとも二つのバッフル壁
をロール軸に沿って湯溜り位置に配置すると共にこの二
つのバッフル壁の間に金属溶湯を連続注入し,湯溜り内
における該バッフル壁の湯面からの浸漬深さを湯面レベ
ルの変動に追従してほぼ一定に制御しながら鋳造するこ
とを特徴とする。
〔作用〕
本発明に従う上下動可能なバッフル壁は,鋳造中にお
いて湯面からの浸漬深さ(浸漬量)が一定となるように
制御される。すなわち,湯面レベルの変動に追従して該
壁も上下に変動し,その浸漬量がほぼ一定に維持され
る。この浸漬深さを5〜50mmといった浅い範囲に調整す
ることによって,ロール円周面に壁の底部が接しない状
態に維持できる。その結果,壁がロールによって冷却さ
れることが無くなり,ひいては壁表面に凝固シエルが生
成されるようなことが防止される。また,ロールの回転
により壁が破損するようなこともない。両バッフル壁の
間に溶湯を注入することによって湯面の波立ちはこの堰
によって消波されると共に溶湯の流動も緩和され,メニ
スカス部の変動が防止される。溶湯金属より軽い材料
(耐火物)でこの壁を構成することにより浮力を利用し
て浸漬量を一定に維持できる。
〔発明の実施の態様例〕
第1図は,本発明法を実施する双ロール式連鋳機の要
部を示したものであり,軸を平行にして対向配置された
互いに反対方向に回転する一対の内部冷却ロール1a,1b
の円周面Rに接して金属溶湯の湯溜り2を形成し,この
湯溜り2内の溶湯からロール対1a,1bの円同面上に形成
される凝固シエル3a,3b(第2図)をロール対1a,1bの間
隙を経て薄板4に連続鋳造する双ロール式連鋳機を示し
ている。5a,5bは湯溜り2を形成するためのサイドダム,
6は湯溜り2に溶湯を注入する注入ノズルである。
かような周知の双ロール式連鋳機において本発明では
上下移動可能なバッフル壁7a,7bを用いて鋳造する。バ
ッフル壁7a,7bはロール軸に沿う方向に湯溜り2の位置
に配置され,その下部が溶湯内に所定の深さだけ浸漬す
るように位置決めされる。そしてこの二つのバッフル壁
7a,7bの間に注入ノズル6から溶湯が注入される。
第2図はこのバッフル壁7a,7bの配置状況を具体的に
示したものである。図示のように,バッフル壁7a,7bの
下端8a,8bが湯面レベルLから僅かに浸漬するように,
両壁7a,7bが溶湯中に浮遊する状態で設置される。耐火
物(例えばセラミックファイバーボード,MgOボードな
ど)でバッフル壁7a,7bを構成すると溶融金属との比重
差で浮力が生じるので,バッフル壁7a,7bの重さを適切
にしたうえその全体を自由に上下動できるように設置す
れば,その浸漬量は湯面レベルが変動しても一定にする
ことができる。第2図はこれを実現する一例を示したも
ので,バッフル壁7a,7bを支持杆9a,9bで吊るし,この支
持杆9a,9bをシリンダー10a,10b内にスライド可能に接続
し,このシリンダー10a,10bをアーム11a,11bに取付けた
ものである。これによってバッフル壁7a,7bと支持杆9a,
9bの荷重に見合う分だけ湯面レベルから下端8a,8bが溶
湯中に浸漬することになる。また,その荷重は重りの増
減によって調整することができ,したがって,浸漬量も
自由に調整できる。アーム11a,11bも上下左右に移動可
能に設置され,これによってバッフル壁7a,7bの撤去や
位置決めも自由に行うことができる。このように配置さ
れたバッフル壁7aと7bとの間に注入ノズル6を配置し,
この注入ノズル6から溶湯を連続注入して鋳造を実施す
る。注入ノズル6の上端はタンデイッシュ12の底部に接
続される。図示の例では注入ノズル6の吐出口13は湯面
レベルLより上方に位置させてあるが,湯面下に浸漬し
ていてもよい。
バッフル壁7a,7bの浸漬量を一定に制御する方式とし
ては第2図のように荷重調整による浮力利用方式のほ
か,湯面を例えば渦流式レベルセンサーによって計測し
続け,その湯面変動値に応じてバッフル壁7a,7bの上下
移動を自動制御で操作してもよい。
本発明の実施にさいし,バッフル壁7a,7bの浸漬量が
あまり多いと,バッフル壁7a,7bの抜熱により湯面の温
度が下がって湯面上にメタルの皮はりが発生して鋳造が
続行できなくなったり,皮はりが鋳片に巻込んで欠陥と
なる場合がある。したがって浸漬量は少ないことが好ま
しいが,5mm以下にすると,湯面変動が生じた場合に湯面
下に浸漬しなくなる時が生じたり,湯面変動の遮断効果
が少なくなるといった問題が生じので,その浸漬量は5m
m〜50mmとすることが適切であることが実験的に判明し
た。
本発明に従ってバッフル壁7a,7bの浸漬量を一定にし
て鋳造すると,注入ノズル6からの注入された溶湯は,
バッフル壁7a,7bの下を潜ってその背後のロール円周面
にまで湯面が到達し,バッフル壁7a,7bが存在しても凝
固シエル3a,3bの生成に何ら支障とはならないうえ,注
入流による湯面の波立ちや流動はバッフル壁7a,7bによ
って消波,緩衝される。したがって,ロール円周面と接
する湯面の端のメニスカス部13a,13bには緩やかな流れ
で供給され,この部分での変動が抑制されるので鋳造さ
れる鋳片には湯じわ欠陥が減少し,表面性状の良好な薄
板が製造できる。
〔実施例〕
ロール径560mm,ロール幅600mmの第1〜2図に示した
双ロール式連鋳機を用いて,SUS304のステンレス溶鋼を
鋳造温度1510℃,鋳造速度20〜40m/minで板厚2.1mmの薄
板を鋳造した。そのさい,ロール最近接位点からの湯面
高さを180mmに維持し,セラミックファイバーボード製
の厚み25mmのバッフル壁を第2図のようにして設置し,
湯面レベルからの浸漬量を15mmに一定とした。バッフル
壁を用いなかった以外は同じ条件で鋳造した比較例と比
べると,比較例では薄板鋳片の表面には湯じわ欠陥が多
数発生したのに対し,バッフル壁を用いた本発明例では
湯じわ欠陥は見られなかった。また鋳片の冷却ムラに起
因した割れの発生は本発明例では比較例のほぼ1/10に減
少した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法を実施する双ロール式連鋳機の要部を
示した斜視図,第2図は本発明に従うバッフル壁の設置
状態を示す略断面図である。 1a,1b……内部冷却ロール,2……湯溜り,3a,3b……凝固
シエル,4……薄板,5a,5b……サイドダム,6……注入ノズ
ル,7a,7b……バッフル壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 秀美 山口県新南陽市大字富田4976番地 日新 製鋼株式会社周南製鋼所内 (72)発明者 高倉 芳生 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭63−177945(JP,A) 特開 昭61−289949(JP,A) 特開 平3−66450(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 330

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸を平行にして対向配置された互いに反対
    方向に回転する一対の内部冷却ロールの円周面に接して
    金属溶湯の湯溜りを形成し,この湯溜り内の溶湯から該
    ロール対の円周面上に形成される凝固シエルを該ロール
    対の間隙を経て薄板に連続鋳造する薄板連続鋳造方法に
    おいて,上下方向に移動可能な少なくとも二つのバッフ
    ル壁をロール軸に沿って湯溜り位置に配置すると共にこ
    の二つのバッフル壁の間に金属溶湯を連続注入し,湯溜
    り内における該バッフル壁の湯面からの浸漬深さを湯面
    レベルの変動に追従してほぼ一定に制御しながら鋳造す
    ることを特徴とする薄板連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】鋳造中における該バッフル壁の湯面からの
    浸漬深さは5〜50mmの範囲に制御する請求項1に記載の
    薄板連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】該バッフル壁は溶融金属より比重の小さい
    耐火物材料からなり,その湯面からの浸漬深さは該壁の
    浮力を利用して制御する請求項1または2に記載の薄板
    連続鋳造方法。
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KR100470047B1 (ko) * 2000-08-23 2005-02-04 주식회사 포스코 쌍롤식 박판주조기의 탕면댐
KR100674619B1 (ko) * 2005-09-16 2007-01-29 주식회사 포스코 이중 탕면댐을 구비하는 쌍롤식 박판 주조기 및 이를사용하는 박판 제조방법
JP2009208140A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Fujifilm Corp 平版印刷版用アルミニウム合金板の製造方法、ならびに該製造方法により得られる平版印刷版用アルミニウム合金板および平版印刷版用支持体
JP6926966B2 (ja) * 2017-11-08 2021-08-25 日本製鉄株式会社 スカム吸収シート、双ロール式連続鋳造装置、及び、薄肉鋳片の製造方法

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