JP2885731B2 - 静電式インクジェット記録ヘッド - Google Patents
静電式インクジェット記録ヘッドInfo
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- JP2885731B2 JP2885731B2 JP29844596A JP29844596A JP2885731B2 JP 2885731 B2 JP2885731 B2 JP 2885731B2 JP 29844596 A JP29844596 A JP 29844596A JP 29844596 A JP29844596 A JP 29844596A JP 2885731 B2 JP2885731 B2 JP 2885731B2
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- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/015—Ink jet characterised by the jet generation process
- B41J2/04—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
- B41J2/06—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
- B41J2002/061—Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は静電式インクジェッ
ト記録ヘッドに関し、特にキャリア液体中にトナー粒子
を分散させたインクを用い、静電力によりトナー粒子を
飛翔させて記録を行う静電式インクジェット記録ヘッド
に関する。
ト記録ヘッドに関し、特にキャリア液体中にトナー粒子
を分散させたインクを用い、静電力によりトナー粒子を
飛翔させて記録を行う静電式インクジェット記録ヘッド
に関する。
【０００２】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速で記録が可能であり、しかも
普通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有
力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案さ
れている。
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速で記録が可能であり、しかも
普通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有
力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案さ
れている。
【０００３】その中に、記録紙背面に設けた対向電極
と、これに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生し
た電界の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記
録を行う方法がある。
と、これに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生し
た電界の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記
録を行う方法がある。
【０００４】図５は、例えば特願平０７−１２０２５２
号明細書に示される、この従来のインクジェット記録ヘ
ッドの一例を示す斜視図であり、図６は、このインクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図およびＡ−Ａ
断面図である。
号明細書に示される、この従来のインクジェット記録ヘ
ッドの一例を示す斜視図であり、図６は、このインクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図およびＡ−Ａ
断面図である。
【０００５】図５および図６を参照して、この従来のイ
ンクジェット記録ヘッドを説明する。基板２１はガラス
等の絶縁体で、その表面には、複数の記録電極２２が形
成されている。記録電極２２は基板全面にスパッタした
クロム等の導電性材料をフォトリソグラフィでパターニ
ングしたもので、例えば３００ｄｐｉ(dot per inch)ピ
ッチ、すなわち約８５μm間隔で配置されている。記録
電極２２は、不図示のドライバに接続されており、記録
時には記録電極２２に選択的に高電圧パルスを印加する
ことが出来る。
ンクジェット記録ヘッドを説明する。基板２１はガラス
等の絶縁体で、その表面には、複数の記録電極２２が形
成されている。記録電極２２は基板全面にスパッタした
クロム等の導電性材料をフォトリソグラフィでパターニ
ングしたもので、例えば３００ｄｐｉ(dot per inch)ピ
ッチ、すなわち約８５μm間隔で配置されている。記録
電極２２は、不図示のドライバに接続されており、記録
時には記録電極２２に選択的に高電圧パルスを印加する
ことが出来る。
【０００６】メニスカス形成部材２３は基板２１上にラ
ミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグラフ
ィで加工したもので、記録電極２２の先端部よりやや後
退した位置に、各記録電極２２に重なるように形成され
ている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μmで、メ
ニスカス形成部材２３の幅も約３０μmである。メニス
カス形成部材２３の上には、メニスカス形成部材２３先
端部よりさらに後退した位置に、カバー２４が取り付け
られている。カバー２４は、絶縁性部材で、あらかじめ
インク供給口２５およびインク排出口２６が加工されて
いる。
ミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグラフ
ィで加工したもので、記録電極２２の先端部よりやや後
退した位置に、各記録電極２２に重なるように形成され
ている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μmで、メ
ニスカス形成部材２３の幅も約３０μmである。メニス
カス形成部材２３の上には、メニスカス形成部材２３先
端部よりさらに後退した位置に、カバー２４が取り付け
られている。カバー２４は、絶縁性部材で、あらかじめ
インク供給口２５およびインク排出口２６が加工されて
いる。
【０００７】基板２１とカバー２４とがスリット状のイ
ンク噴射口２７を形成し、インク噴射口２７の外部には
記録電極２２上に乗ったメニスカス形成部材２３が突き
出ている。メニスカス形成部材２３は、カバー２４を支
持する目的も兼ねるため、一部カバー２４の下にも続い
ている。また、メニスカス形成部材２３を形成する際
に、同時にヘッド側部および後端部にも連続した壁面を
形成し、基板２１、カバー２４とともにインク室を構成
している構造となっている。
ンク噴射口２７を形成し、インク噴射口２７の外部には
記録電極２２上に乗ったメニスカス形成部材２３が突き
出ている。メニスカス形成部材２３は、カバー２４を支
持する目的も兼ねるため、一部カバー２４の下にも続い
ている。また、メニスカス形成部材２３を形成する際
に、同時にヘッド側部および後端部にも連続した壁面を
形成し、基板２１、カバー２４とともにインク室を構成
している構造となっている。
【０００８】さらに、インク中のトナー粒子を濃縮しイ
ンク流路を通してインク噴射口２７近傍に供給するため
に、インク流路の後方に泳動電極３０が配設されてい
る。泳動電極３０と不図示の記録紙背面に設けた電極と
の間の電界によりインク中のトナー粒子は電気泳動力に
より移動しインク噴射口２７近傍に集中する。
ンク流路を通してインク噴射口２７近傍に供給するため
に、インク流路の後方に泳動電極３０が配設されてい
る。泳動電極３０と不図示の記録紙背面に設けた電極と
の間の電界によりインク中のトナー粒子は電気泳動力に
より移動しインク噴射口２７近傍に集中する。
【０００９】また、特公昭５８−１５３６６１号公報お
よび特公昭５８−１５３６６２号公報に示されるインク
ジェット記録装置は、電界によってノズルからインク流
を吐出せしめて記録紙上に印写をおこなうインクジェッ
ト記録装置で、内壁又はその近傍に第１電極を有するノ
ズルをＸＹ２次元に複数個有し、このノズル群のＹ方向
（記録紙の進行方向）またはＸ方向（記録紙の幅方向）
に関して第１電極を共通のリード端子とし、この第１電
極の後方に配した第２電極をノズル群尾Ｘ方向に関して
共通の電極とし、第１電極前方の記録側に第３電極を有
する。
よび特公昭５８−１５３６６２号公報に示されるインク
ジェット記録装置は、電界によってノズルからインク流
を吐出せしめて記録紙上に印写をおこなうインクジェッ
ト記録装置で、内壁又はその近傍に第１電極を有するノ
ズルをＸＹ２次元に複数個有し、このノズル群のＹ方向
（記録紙の進行方向）またはＸ方向（記録紙の幅方向）
に関して第１電極を共通のリード端子とし、この第１電
極の後方に配した第２電極をノズル群尾Ｘ方向に関して
共通の電極とし、第１電極前方の記録側に第３電極を有
する。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した特願
平０７−１２０２５２号明細書に示される従来の静電式
インクジェット記録ヘッドは、記録紙背面に設けた対向
電極と、これに対向した針状記録電極間に電圧を印加
し、その間の静電力でインク中のトナー粒子を飛翔させ
るため、吐出に必要な電界強度を発生させるためには対
向電極と記録電極間の距離（記録ギャップ）を小さくし
なければならないという問題がある。逆に記録ギャップ
をある程度確保するためには記録電圧に非常な高電圧を
用いなければならず、これは装置の大型化、高コスト
化、低信頼性につながる。さらに、記録媒体の厚みや走
行中の記録媒体の浮き等により、記録動作中に記録電極
と対向電極間の距離が変化するため、電界強度が変化し
て、安定したトナー飛翔、つまりは安定した記録動作が
妨げれられるという問題も発生する。
平０７−１２０２５２号明細書に示される従来の静電式
インクジェット記録ヘッドは、記録紙背面に設けた対向
電極と、これに対向した針状記録電極間に電圧を印加
し、その間の静電力でインク中のトナー粒子を飛翔させ
るため、吐出に必要な電界強度を発生させるためには対
向電極と記録電極間の距離（記録ギャップ）を小さくし
なければならないという問題がある。逆に記録ギャップ
をある程度確保するためには記録電圧に非常な高電圧を
用いなければならず、これは装置の大型化、高コスト
化、低信頼性につながる。さらに、記録媒体の厚みや走
行中の記録媒体の浮き等により、記録動作中に記録電極
と対向電極間の距離が変化するため、電界強度が変化し
て、安定したトナー飛翔、つまりは安定した記録動作が
妨げれられるという問題も発生する。
【００１１】また、上述した特公昭５８−１５５３６６
１号公報および特公昭５８−１５３６６２号公報で示さ
れる従来のインクジェット記録装置は、上述した問題を
内包すると共に、それ自身が帯電しているインクを飛翔
させるので印字のにじみ、ブリーディングが発生し、印
字品質の低下を招くと言う問題がある。さらに、マトリ
ックス駆動を行うための一方の電極である第２電極がイ
ンクに接液した構造となっているために、インク中の電
位が不安定となり安定した吐出が行えなくなると言う問
題がある。
１号公報および特公昭５８−１５３６６２号公報で示さ
れる従来のインクジェット記録装置は、上述した問題を
内包すると共に、それ自身が帯電しているインクを飛翔
させるので印字のにじみ、ブリーディングが発生し、印
字品質の低下を招くと言う問題がある。さらに、マトリ
ックス駆動を行うための一方の電極である第２電極がイ
ンクに接液した構造となっているために、インク中の電
位が不安定となり安定した吐出が行えなくなると言う問
題がある。
【００１２】またこれらの問題を解決する手段として、
記録電極と対向電極との間に第３の電極即ちゲート電極
を有するゲートプレートを設けるという発明がある。こ
れにより、記録電極とゲート電極との距離を一定に保ち
トナー飛翔を安定化することが出来る。しかし従来のゲ
ート電極は個別またはグループに分割されていない１枚
構成で、ゲート電極電位は全吐出部について同一である
ため、記録電極との間でのマトリクス駆動はできない。
記録電極と対向電極との間に第３の電極即ちゲート電極
を有するゲートプレートを設けるという発明がある。こ
れにより、記録電極とゲート電極との距離を一定に保ち
トナー飛翔を安定化することが出来る。しかし従来のゲ
ート電極は個別またはグループに分割されていない１枚
構成で、ゲート電極電位は全吐出部について同一である
ため、記録電極との間でのマトリクス駆動はできない。
【００１３】本発明の目的は、このような点に鑑みなさ
れたもので、静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出
させる静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、記録
ギャップをある程度大きくして、低電圧駆動時において
も安定したトナー飛翔を実現した、信頼性のある低コス
トなマルチエレメントヘッドを提供することにある。
れたもので、静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出
させる静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、記録
ギャップをある程度大きくして、低電圧駆動時において
も安定したトナー飛翔を実現した、信頼性のある低コス
トなマルチエレメントヘッドを提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明の静電式インクジ
ェット記録ヘッドは、帯電したトナーを含んだ絶縁性イ
ンクで内部が満たされているインク室と、前記インク室
と外部とを連通する吐出部と、前記吐出部付近に位置し
パルス電圧をかけ静電力により前記トナーを外部に吐出
させる記録電極と、前記記録電極から吐出方向に所定距
離離れた位置に前記記録電極先端の並びと平行になるよ
う配設されたゲート電極と、前記ゲート電極よりさらに
吐出方向に所定距離離れた位置に存在し前記記録電極先
端の並びと平行になるよう配設された対向電極と、前記
インク室中の前記吐出部と反対側面に位置し前記トナー
を電気泳動現象により前記吐出部に集中させる泳動電極
とを備える静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、
前記ゲート電極が前記記録電極と同ピッチで分割され、
前記ゲート電極が電気的に数個づつグループ化され、各
グループの電位を、それぞれ個別に制御できる制御部を
備えることを特徴とする。
ェット記録ヘッドは、帯電したトナーを含んだ絶縁性イ
ンクで内部が満たされているインク室と、前記インク室
と外部とを連通する吐出部と、前記吐出部付近に位置し
パルス電圧をかけ静電力により前記トナーを外部に吐出
させる記録電極と、前記記録電極から吐出方向に所定距
離離れた位置に前記記録電極先端の並びと平行になるよ
う配設されたゲート電極と、前記ゲート電極よりさらに
吐出方向に所定距離離れた位置に存在し前記記録電極先
端の並びと平行になるよう配設された対向電極と、前記
インク室中の前記吐出部と反対側面に位置し前記トナー
を電気泳動現象により前記吐出部に集中させる泳動電極
とを備える静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、
前記ゲート電極が前記記録電極と同ピッチで分割され、
前記ゲート電極が電気的に数個づつグループ化され、各
グループの電位を、それぞれ個別に制御できる制御部を
備えることを特徴とする。
【００１５】
【００１６】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、グループ化された前記ゲート電極と、同じ
くグループ化した前記記録電極との間で、マトリクス駆
動をする前記制御部を備える。
録ヘッドは、グループ化された前記ゲート電極と、同じ
くグループ化した前記記録電極との間で、マトリクス駆
動をする前記制御部を備える。
【００１７】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記マトリクス駆動をする際、前記ゲート
電極について、同一グループの個別の前記ゲート電極が
隣り合わないようにグループ構成されている前記制御部
を備える。
録ヘッドは、前記マトリクス駆動をする際、前記ゲート
電極について、同一グループの個別の前記ゲート電極が
隣り合わないようにグループ構成されている前記制御部
を備える。
【００１８】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記マトリクス駆動をする際、前記記録電
極について、同一グループの前記記録電極が隣り合わな
いようにグループ構成されている前記制御部を備える。
録ヘッドは、前記マトリクス駆動をする際、前記記録電
極について、同一グループの前記記録電極が隣り合わな
いようにグループ構成されている前記制御部を備える。
【００１９】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、ある前記記録電極に前記トナーの帯電極性
と同極性のパルス電圧を印加した際、対応する前記ゲー
ト電極を含むゲート電極グループに前記パルス電圧とは
逆極性のパルスを印加する前記制御部を備える。
録ヘッドは、ある前記記録電極に前記トナーの帯電極性
と同極性のパルス電圧を印加した際、対応する前記ゲー
ト電極を含むゲート電極グループに前記パルス電圧とは
逆極性のパルスを印加する前記制御部を備える。
【００２０】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、ある前記記録電極にある極性の前記パルス
電圧を印加した際、対応する前記ゲート電極を含まない
前記ゲート電極グループについてはその電位を変化させ
ず、前記パルスを印加した前記記録電極との間で発生す
る電界強度が、吐出閾値を越えない制御をする前記制御
部を備える。
録ヘッドは、ある前記記録電極にある極性の前記パルス
電圧を印加した際、対応する前記ゲート電極を含まない
前記ゲート電極グループについてはその電位を変化させ
ず、前記パルスを印加した前記記録電極との間で発生す
る電界強度が、吐出閾値を越えない制御をする前記制御
部を備える。
【００２１】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明の一実
施の形態の斜視図である。ただし説明の都合上、図１に
ついてはインク室７を構成するアッパカバー１０および
ロアカバー９を一部除去してある。図２はこの実施の形
態の吐出部近傍の拡大模式図である。
て図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明の一実
施の形態の斜視図である。ただし説明の都合上、図１に
ついてはインク室７を構成するアッパカバー１０および
ロアカバー９を一部除去してある。図２はこの実施の形
態の吐出部近傍の拡大模式図である。
【００２２】図１および図２を参照すると、この実施の
形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、帯電したト
ナーを含んだ絶縁性インク６で内部が満たされているイ
ンク室７と、このインク室７と外部とを連通する吐出部
４と、この吐出部４付近に位置しパルス電圧をかけ静電
力によりトナーを外部に吐出させる記録電極１と、この
記録電極１から吐出方向に所定距離離れた位置に記録電
極１先端の並びと平行になるよう配設されたゲート電極
２を有するゲートプレート１２と、このゲート電極２よ
りさらに吐出方向に所定距離離れた位置に存在し記録電
極１先端の並びと平行になるよう配設され記録用紙背面
に位置する不図示の対向電極と、インク室７中の吐出部
４と反対側面に位置しトナーを電気泳動現象により吐出
部４に集中させる泳動電極５とを備える静電式インクジ
ェット記録ヘッドにおいて、ゲート電極２が記録電極１
と同ピッチで分割され、それぞれが電気的に独立してい
ることを特徴としている。
形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、帯電したト
ナーを含んだ絶縁性インク６で内部が満たされているイ
ンク室７と、このインク室７と外部とを連通する吐出部
４と、この吐出部４付近に位置しパルス電圧をかけ静電
力によりトナーを外部に吐出させる記録電極１と、この
記録電極１から吐出方向に所定距離離れた位置に記録電
極１先端の並びと平行になるよう配設されたゲート電極
２を有するゲートプレート１２と、このゲート電極２よ
りさらに吐出方向に所定距離離れた位置に存在し記録電
極１先端の並びと平行になるよう配設され記録用紙背面
に位置する不図示の対向電極と、インク室７中の吐出部
４と反対側面に位置しトナーを電気泳動現象により吐出
部４に集中させる泳動電極５とを備える静電式インクジ
ェット記録ヘッドにおいて、ゲート電極２が記録電極１
と同ピッチで分割され、それぞれが電気的に独立してい
ることを特徴としている。
【００２３】帯電制御剤等により正負どちらかに帯電し
たトナーを絶縁性溶媒中に含有したインク６がインク室
７中に常に充満している。インク室７中の一方にはイン
ク吐出口１６が、その反対側には泳動電極５が配設され
ている。インク吐出口１６には記録電極１が記録解像度
ピッチで配設されている。記録電極１から吐出方向に一
定距離を置いてゲートプレート１２があり、ゲートプレ
ート１２にはゲートホール１３、ゲート電極２が配設さ
れている。記録電極１からの飛翔トナー１８の吐出方向
にゲート電極２を越え、さらに一定距離を置いて不図示
の対向電極がある。記録電極１先端の並びとゲートプレ
ート１２および対向電極とは互いに平行となるよう配設
されている。
たトナーを絶縁性溶媒中に含有したインク６がインク室
７中に常に充満している。インク室７中の一方にはイン
ク吐出口１６が、その反対側には泳動電極５が配設され
ている。インク吐出口１６には記録電極１が記録解像度
ピッチで配設されている。記録電極１から吐出方向に一
定距離を置いてゲートプレート１２があり、ゲートプレ
ート１２にはゲートホール１３、ゲート電極２が配設さ
れている。記録電極１からの飛翔トナー１８の吐出方向
にゲート電極２を越え、さらに一定距離を置いて不図示
の対向電極がある。記録電極１先端の並びとゲートプレ
ート１２および対向電極とは互いに平行となるよう配設
されている。
【００２４】ゲートプレート１２にはゲート電極２がパ
ターニングされている。ゲート電極２は、各記録電極に
１対１に対応するピッチで電気的に独立して形成されて
いる。また、各記録電極１の吐出方向延長上にあるゲー
トプレート１２上にはゲートホール１３が空いていて、
ゲートホール１３の周りにゲート電極２が囲んでいる。
さらにゲート電極２は数本づつがグループ化され、グル
ープ内の電極は同一電位をもつよう配線されている。
ターニングされている。ゲート電極２は、各記録電極に
１対１に対応するピッチで電気的に独立して形成されて
いる。また、各記録電極１の吐出方向延長上にあるゲー
トプレート１２上にはゲートホール１３が空いていて、
ゲートホール１３の周りにゲート電極２が囲んでいる。
さらにゲート電極２は数本づつがグループ化され、グル
ープ内の電極は同一電位をもつよう配線されている。
【００２５】図３は、記録電極１に１ｋＶ、ゲート電極
２に３００Ｖの電位を与えたときの電界分布シミュレー
ション結果である。記録電極１とゲート電極２に適切な
電位を与えることで、記録電極１先端の電気力線１９の
最大となる方向（トナー飛翔方向）がゲートホール１３
内を通過することがわかる。
２に３００Ｖの電位を与えたときの電界分布シミュレー
ション結果である。記録電極１とゲート電極２に適切な
電位を与えることで、記録電極１先端の電気力線１９の
最大となる方向（トナー飛翔方向）がゲートホール１３
内を通過することがわかる。
【００２６】次に、本発明の動作について説明する。図
４（ａ）、図４（ｂ）は図２の各電極をマトリクス接続
した模式図である。ここでは説明を簡単にするため、３
×３構成とする。記録電極１とゲート電極２とはそれぞ
れグループ化され、それぞれのグループは常に同一電位
をもつ。例えば図４（ａ）において、記録電極１のグル
ープｂにパルスを印加し、ゲート電極２のグループＣに
記録電極１と逆極性のパルスを印加すると、唯一Ｎｏ．
６の記録電極１先端の電界強度のみが吐出閾値を越えて
吐出がおこる。吐出したトナーは図３に示したように、
最大の電気力線１９方向に沿ってゲートホール１３内を
通過して対向電極方向へ飛翔し、対向電極へ到達する前
に、途中介在する記録用紙上に着滴する。
４（ａ）、図４（ｂ）は図２の各電極をマトリクス接続
した模式図である。ここでは説明を簡単にするため、３
×３構成とする。記録電極１とゲート電極２とはそれぞ
れグループ化され、それぞれのグループは常に同一電位
をもつ。例えば図４（ａ）において、記録電極１のグル
ープｂにパルスを印加し、ゲート電極２のグループＣに
記録電極１と逆極性のパルスを印加すると、唯一Ｎｏ．
６の記録電極１先端の電界強度のみが吐出閾値を越えて
吐出がおこる。吐出したトナーは図３に示したように、
最大の電気力線１９方向に沿ってゲートホール１３内を
通過して対向電極方向へ飛翔し、対向電極へ到達する前
に、途中介在する記録用紙上に着滴する。
【００２７】またこのとき、Ｎｏ．５の記録電極１先端
では、通常その電界強度は閾値を越えないが、ある程度
高い値となり、何らかの外乱の影響で誤吐出がおこる可
能性がある。これは図４（ａ）においては、同一電位を
持つ同じグループの記録電極１が隣り合っているために
生ずるため、これを解決するため図４（ｂ）のように記
録電極１およびゲート電極２のそれぞれについて同一グ
ループの電極が隣り合わないようにグループを構成す
る。こうすると前述のように電位を与えても、目的の電
極の両隣の記録電極１先端の電界強度は小さくなり、吐
出は起こらない。
では、通常その電界強度は閾値を越えないが、ある程度
高い値となり、何らかの外乱の影響で誤吐出がおこる可
能性がある。これは図４（ａ）においては、同一電位を
持つ同じグループの記録電極１が隣り合っているために
生ずるため、これを解決するため図４（ｂ）のように記
録電極１およびゲート電極２のそれぞれについて同一グ
ループの電極が隣り合わないようにグループを構成す
る。こうすると前述のように電位を与えても、目的の電
極の両隣の記録電極１先端の電界強度は小さくなり、吐
出は起こらない。
【００２８】また、図４に示すように、記録電極１にト
ナーの帯電極性と同極性のパルス電圧を印加し、対応す
るゲート電極２を含むゲート電極グループにこのパルス
電圧とは逆極性のパルスを印加することにより、記録電
極１およびゲート電極２に印加する電圧値を低くするこ
とができる。
ナーの帯電極性と同極性のパルス電圧を印加し、対応す
るゲート電極２を含むゲート電極グループにこのパルス
電圧とは逆極性のパルスを印加することにより、記録電
極１およびゲート電極２に印加する電圧値を低くするこ
とができる。
【００２９】さらに、記録電極１にある極性のパルス電
圧を印加した際、対応するゲート電極２を含まないゲー
ト電極グループについてはその電位を変化させず、パル
ス電圧を印加した記録電極１との間で発生する電界強度
が、吐出閾値を越えないように制御をすることにより、
トナーを吐出する記録電極１から安定した飛翔トナー１
８を得ることができる。
圧を印加した際、対応するゲート電極２を含まないゲー
ト電極グループについてはその電位を変化させず、パル
ス電圧を印加した記録電極１との間で発生する電界強度
が、吐出閾値を越えないように制御をすることにより、
トナーを吐出する記録電極１から安定した飛翔トナー１
８を得ることができる。
【００３０】以上のように、本発明はゲート電極２を個
別に構成し、記録電極１との間でマトリクス駆動を行う
ことによって、製造誤差、記録動作時の外乱等があって
も確実に正確に吐出を行うため、信頼性の高い、また歩
留まりの良い記録ヘッドを安価に製造することが可能で
ある。
別に構成し、記録電極１との間でマトリクス駆動を行う
ことによって、製造誤差、記録動作時の外乱等があって
も確実に正確に吐出を行うため、信頼性の高い、また歩
留まりの良い記録ヘッドを安価に製造することが可能で
ある。
【００３１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第１の効
果は駆動電圧を低減できるということである。その理由
は記録電極に電圧を印加する際、対応するゲート電極に
逆極性のパルスを印加するため駆動電圧は約半分となる
からである。
果は駆動電圧を低減できるということである。その理由
は記録電極に電圧を印加する際、対応するゲート電極に
逆極性のパルスを印加するため駆動電圧は約半分となる
からである。
【００３２】第２の効果は記録品質が向上することであ
る。その理由はグループ化された記録電極とゲート電極
について、同一グループの電極同士は隣り合わないよう
配置するため、隣接電極の発生する電界により誤吐出、
または吐出方向の曲がり等を防ぐためである。
る。その理由はグループ化された記録電極とゲート電極
について、同一グループの電極同士は隣り合わないよう
配置するため、隣接電極の発生する電界により誤吐出、
または吐出方向の曲がり等を防ぐためである。
【図１】本発明の一実施の形態の斜視図である。
【図２】この実施の形態の吐出部近傍の拡大模式図であ
る。
る。
【図３】この実施の形態の電界分布シミュレーション結
果である。
果である。
【図４】図２の各電極をマトリクス接続した模式図であ
る。
る。
【図５】従来の静電式インクジェット記録ヘッドの斜視
図である。
図である。
【図６】図５の平面図およびＡ−Ａ断面図である。
１ 記録電極 ２ ゲート電極 ４ 吐出部 ５ 泳動電極 ６ インク ７ インク室 ９ ロアカバー １０ アッパカバー １２ ゲートプレート １３ ゲートホール １６ インク吐出口 １８ 飛翔トナー １９ 電気力線
フロントページの続き (72)発明者 峯本 仁史 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 竹本 人司 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 島 和男 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 薬師寺 徹 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−808（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41J 2/06 B41J 2/16
Claims (6)
- 【請求項１】 帯電したトナーを含んだ絶縁性インクで
内部が満たされているインク室と、前記インク室と外部
とを連通する吐出部と、前記吐出部付近に位置しパルス
電圧をかけ静電力により前記トナーを外部に吐出させる
記録電極と、前記記録電極から吐出方向に所定距離離れ
た位置に前記記録電極先端の並びと平行になるよう配設
されたゲート電極と、前記ゲート電極よりさらに吐出方
向に所定距離離れた位置に存在し前記記録電極先端の並
びと平行になるよう配設された対向電極と、前記インク
室中の前記吐出部と反対側面に位置し前記トナーを電気
泳動現象により前記吐出部に集中させる泳動電極とを備
える静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、前記ゲ
ート電極が前記記録電極と同ピッチで分割され、前記ゲ
ート電極が電気的に数個づつグループ化され、各グルー
プの電位を、それぞれ個別に制御できる制御部を備える
ことを特徴とする静電式インクジェット記録ヘッド。 - 【請求項２】 グループ化された前記ゲート電極と、同
じくグループ化した前記記録電極との間で、マトリクス
駆動をする前記制御部を備えることを特徴とする請求項
１記載の静電式インクジェット記録ヘッド。 - 【請求項３】 前記マトリクス駆動をする際、前記ゲー
ト電極について、同一グループの個別の前記ゲート電極
が隣り合わないようにグループ構成されている前記制御
部を備えることを特徴とする請求項２記載の静電式イン
クジェット記録ヘッド。 - 【請求項４】 前記マトリクス駆動をする際、前記記録
電極について、同一グループの前記記録電極が隣り合わ
ないようにグループ構成されている前記制御部を備える
ことを特徴とする請求項２または３記載の静電式インク
ジェット記録ヘッド。 - 【請求項５】 ある前記記録電極に前記トナーの帯電極
性と同極性のパルス電圧を印加した際、対応する前記ゲ
ート電極を含むゲート電極グループに前記パルス電圧と
は逆極性のパルスを印加する前記制御部を備えることを
特徴とする請求項２，３または４記載の静電式インクジ
ェット記録ヘッド。 - 【請求項６】 ある前記記録電極にある極性の前記パル
ス電圧を印加した際 、対応する前記ゲート電極を含まな
い前記ゲート電極グループについてはその電位を変化さ
せず、前記パルスを印加した前記記録電極との間で発生
する電界強度が、吐出閾値を越えない制御をする前記制
御部を備えることを特徴とする請求項２，３または４記
載の静電式インクジェット記録ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29844596A JP2885731B2 (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29844596A JP2885731B2 (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10138491A JPH10138491A (ja) | 1998-05-26 |
| JP2885731B2 true JP2885731B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=17859810
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29844596A Expired - Fee Related JP2885731B2 (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2885731B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6557981B1 (en) * | 2000-07-12 | 2003-05-06 | Hitachi, Ltd. | Ink jet recorder |
-
1996
- 1996-11-11 JP JP29844596A patent/JP2885731B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10138491A (ja) | 1998-05-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990112 |
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