JP2884956B2 - 地盤掘削に伴う泥水の処理方法 - Google Patents

地盤掘削に伴う泥水の処理方法

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JP2884956B2
JP2884956B2 JP4305677A JP30567792A JP2884956B2 JP 2884956 B2 JP2884956 B2 JP 2884956B2 JP 4305677 A JP4305677 A JP 4305677A JP 30567792 A JP30567792 A JP 30567792A JP 2884956 B2 JP2884956 B2 JP 2884956B2
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武 川地
光輝 炭田
博文 斉藤
正明 吉崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続地中壁工法、場
所打ち杭工法、泥水シールド工法などのように泥水を安
定液として用いて地盤を掘削する工法において、工事中
に発生する泥水を処理する方法に関し、特に、一次処理
後の泥水中にコロイド状に含まれている超微粒子を分離
するとともに、その分離固形分を掘削溝の埋め戻し土と
して有効活用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤を掘削する方法として、掘削孔壁の
安定性を保つために、掘削孔内に泥水を満たした状態で
掘削を進める泥水工法が知られている。この種の工法で
は、工事現場に付設したプラントで泥水を処理しながら
循環使用している。このプラントの処理対象は、循環泥
水とともに排出される掘削土砂の分離処理、余剰泥水お
よび劣化した廃棄泥水の処理などである。
【0003】泥水性状は、掘削土質、安定液材料(ベン
トナイト、CMC、ポリマー剤、分散剤など)の種類や
添加量によって変動する。処理の対象はコロイド粒子か
ら礫まで広範囲であり、一般に処理工程は3段階に分れ
ている。一次処理では、自然沈澱、強制沈澱、遠心分離
などの方法で泥水中の粗大固形分を分離除去する。一般
に一次処理では粒径74μm以上の礫、砂、および粘土
・シルト塊を分離する。二次処理では、一次処理された
分離水から粒径74μm以下の粘土・シルトなどを分離
除去する。三次処理では二次処理された分離水のPH調
整を行い、処理水を放流したり、あるいは工事用水とし
て再使用する。
【0004】従来の代表的な二次処理では、泥水に凝集
剤を添加混合し、凝集されたフロックを強制脱水する方
法がとられている。脱水装置としては各種のものが開発
されており、一般にはフィルタープレス,ロールプレス
などの加圧式脱水機が多用されている。しかし、この種
の従来方法では泥水中にコロイド状に分散されている粘
土成分の超微粒子を充分に分離することができないとい
う問題があった。この問題を解決する手段として、本出
願人らは先に、特開平4−254690号に示すような
超微粒子の分離方法を開発した。
【0005】この方法では、一次処理後の泥水が入った
水槽内に2つの電極板を対向配置し、両電極に直流電圧
を印加し、泥水中の超微粒子を電気泳動現象により正電
極側に凝集させるのである。これにより泥水中の超微粒
子が分離されて澄んだ水が得られる。一方、正電極に付
着した固形分(超微粒子の凝集塊)をなんらかの手段で
取り除き、処理を繰り返す。
【0006】ところで、建築物の支持杭を場所打ちコン
クリート工法で構築する場合において、地下室などを築
造する部分では、地表から水中コンクリートが打設され
てなる支持杭の上端が地上レベルよりも低く設定されて
おり、支持杭の上端から地上までの残りの溝空間を土砂
で埋め戻す工事が行われる。このような埋め戻し工事を
行う場合、埋め戻しと並行して掘削溝内に残っている泥
水を処理する必要がある。つまり、別途に用意した土を
溝内に投入するとともに、溝内の泥水をポンプで吸い取
って前記のようなプラントで処理し、処理水を再利用ま
たは廃棄している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のような埋め戻し
工事を行うには、埋め戻し土が大量に必要で、その確保
が問題となる。また、溝内に土を投入して埋め戻す際
に、その土の微粒子分が泥水中に混ざって泥水が劣化す
る。したがって泥水処理の負担が大きくなるだけでな
く、埋め戻し土の一部が泥水とともに溝外に排出されて
しまって無駄になるという問題がある。
【0008】ところで、本発明者らは前述した電気泳動
現象を応用した泥水の処理方法について実験を繰り返し
た結果、地盤掘削時の泥水中の超微粒子を電気泳動現象
で電極に凝集させることで得られる固形分(凝集塊)
は、前記の埋め戻しに利用できることを見いだした。
【0009】この知見に基づいて本発明では、前記電気
泳動現象による泥水の処理を掘削溝の埋め戻しに活用し
て、合理的に能率よく泥水を処理することができるよう
にすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明では、地
盤掘削した溝を土で埋め戻す際に、その溝内の泥水中に
大略パネル状の複数の電極エレメントを挿入し、泥水中
で適宜間隔を保って対向する前記電極エレメント間に直
流電圧を印加し、泥水中の超微粒子を電気泳動現象によ
り正電極となっている前記電極エレメントの表面に凝集
させ、その凝集塊をある程度大きく成長させた後に前記
電極エレメントから凝集塊を脱落させて前記溝の底に沈
澱させて埋め戻し土とするとともに、超微粒子の凝集分
離により澄んだ処理水を前記溝内から排出するようにし
た。
【0011】
【作用】前記掘削溝それ自体が泥水処理用の水槽の機能
を果たし、ここで生成された前記超微粒子の凝集塊が処
理水槽となっている溝の埋め戻し土となる。凝集塊を溝
の底に沈澱させるにしたがって溝が埋め戻され、かつ溝
内の泥水の超微粒子成分が取り除かれて澄んでくる。
【0012】
【実施例】この発明の方法の一実施形態を図1に示して
いる。1は掘削溝を示し、溝内には既にコンクリートが
打設されて支持杭2が築造されている。ただし、支持杭
2の上端は地上レベルGLよりも低く設定されており、
溝1の空間には泥水が残っている(支持杭2は水中コン
クリート工法で築造されている)。この溝1の泥水を処
理するとともに溝1を埋め戻すのである。
【0013】溝1の埋め戻し工事に際し、溝1の泥水中
にクレーンなどで吊り下げた電極セット3を挿入する。
電極セット3の構成例を図2に示している。この例の電
極セット3は、ほぼ水平に支持されるベース天板4と、
ベース天板4の下面側にほぼ垂直に取り付けられた多数
のパネル状の電極エレメント5を備えている。各電極エ
レメント5はエキスパンドメタル5aを額縁型のフレー
ム5bで取り囲んだものである。多数の電極エレメント
5は一定間隔を保って平行に配設されており、隣り合う
電極エレメント5間に正負の直流電圧が印加されるよう
に各電極エレメント5は1つおきに2つのグループに分
れて電気的に接続されている。そして、電極エレメント
5の2つのグループが給電ケーブル6および極性切替器
7を介して直流電源8に接続される。
【0014】前記の電極セット3を溝1内の泥水中に挿
入し、直流電源8から電極エレメント5群に給電する。
すると泥水中で隣り合って対向する電極エレメント5が
正電極および負電極となり、電極エレメント5の間隔部
分で電気泳動現象が起き、泥水中にコロイド状に含まれ
ている粘土・シルトなどの超微粒子が正電極エレメント
5側に移動して吸着し、エレメント5のエキスパンドメ
タル5aの表面に超微粒子の凝集塊が成長する。したが
って溝1内の泥水は徐々に澄んでくる。
【0015】ある印加極性で通電を続けると、正電極エ
レメントに付着して成長する凝集塊が相当大きく厚くな
り、それ以上の凝集を効率よく行えなくなる。そのよう
になる前の適切な時点で、極性切替器7で電極エレメン
ト5群への直流電圧の印加極性を反転させ、超微粒子が
凝集しているエレメントを負電極に切り換え、これに対
向しているエレメントを正電極に切り換える。すると、
エレメントに付着して大きくなった凝集塊が塊のままで
エレメントから脱落し、溝1の底に沈澱する。また、こ
のときから正電極になったエレメントの表面に新たに超
微粒子が凝集しはじめる。つまり、電極エレメント5群
の1つおきの半分づつが交互に正電極になり、一方のグ
ループに超微粒子が凝集している過程で、他方のグルー
プでは直前までに付着成長した凝集塊が脱落することに
なる。この動作を適宜時間おきに交互に繰り返す。
【0016】以上の処理により溝1内の泥水が充分に澄
んだなら、処理後の水をポンプで吸上げて安定液の用水
として再利用したりあるいは廃棄放流する。また、電極
エレメント5から脱落した前記凝集塊は徐々に溝1の底
に埋め戻し土として堆積する。もちろん、溝1内の泥水
を1回処理しただけでは溝1を埋め戻すことは到底でき
ないが、泥水を処理することで生成された前記凝集塊が
埋め戻し土として有効活用される。また、溝1の近くで
他の溝(図示しない)の掘削工事を続けている場合は、
当該他の溝の掘削時に発生する泥水(前述の一次処理さ
れたもの)を埋め戻そうとする溝1に供給し、前記の泥
水処理を繰り返す。つまり、埋め戻そうとする溝1を二
次処理用の水槽として使い、そこで生成する前記凝集塊
で溝1自体を徐々に埋め戻していく。このように、複数
の溝を掘削する場合、既にコンクリートが場所打ちされ
た溝(本実施例の溝1)の地上までの残りの溝空間を利
用して、当該溝の埋戻しと他の溝の泥水処理とを併せて
行なうことができる。
【0017】なお、前記の実施例では電極エレメント群
に印加している直流電圧の極性を切り替えることで、エ
レメントに付着している凝集塊を脱落させていたが、本
発明はこの手段に限定されるものではない。例えば、前
記の電極セットをバイブレータで振動させても付着して
いる凝集塊を脱落させることができる。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明で
は、埋め戻そうとする掘削溝を泥水の処理水槽として利
用し、そこに電極エレメント群を挿入して電気泳動現象
により泥水中の超微粒子を電極エレメントに凝集させて
分離し、泥水を澄んだ水に変えていく。また、電極エレ
メントに付着した凝集塊を脱落させて溝の底に沈澱さ
せ、その凝集塊を埋め戻し土として利用する。このよう
に時間的および経済的にも無駄なく合理的に一連の処理
が行われるので、泥水処理プラントの負担が軽減される
だけでなく、埋め戻し工事の負担も軽減されることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の処理方法の実施形態の一例を示す概
略図である。
【図2】図1における電極セットの構成例を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 掘削溝 2 支持杭 3 電極セット 4 ベース天板 5 電極エレメント 6 ケーブル 7 極性切替器 8 直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉崎 正明 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (56)参考文献 特開 平5−337499(JP,A) 特開 平4−254691(JP,A) 特開 昭51−109112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/46 - 1/48 C02K 7/00 E02D 5/00 E21D 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤掘削した溝を土で埋め戻す際に、そ
    の溝内の泥水中に大略パネル状の複数の電極エレメント
    を挿入し、泥水中で適宜間隔を保って対向する前記電極
    エレメント間に直流電圧を印加し、泥水中の超微粒子を
    電気泳動現象により正電極となっている前記電極エレメ
    ントの表面に凝集させ、その凝集塊をある程度大きく成
    長させた後に前記電極エレメントから凝集塊を脱落させ
    て前記溝の底に沈澱させて埋め戻し土とするとともに、
    超微粒子の凝集分離により澄んだ処理水を前記溝内から
    排出することを特徴とする地盤掘削に伴う泥水の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の処理方法において、正
    電極となっている前記電極エレメントに凝集塊が大きく
    成長した段階で、前記直流電圧の印加極性を反転し、前
    記凝集塊が付着した前記電極エレメントを正電極から負
    電極に変えることで、前記凝集塊を前記電極エレメント
    から脱落させて沈澱させることを特徴とする地盤掘削に
    伴う泥水の処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の処理方法において、埋
    め戻そうとする前記溝とは別の地盤掘削現場にて発生す
    る泥水を前記溝内に供給して、その泥水から超微粒子を
    分離する処理と、その処理により生じる前記凝集塊で前
    記溝を埋め戻す処理とを並行して行うことを特徴とする
    地盤掘削に伴う泥水の処理方法。
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