JP2884628B2 - ヒトil―6の免疫化学的測定法及びそのためのキット - Google Patents
ヒトil―6の免疫化学的測定法及びそのためのキットInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はヒトIL−6の免疫化学的測定方法に関するも
のである。
のである。
インターロイキン6−(BSF2/以下IL−6と略す)
は、種々の重要な生理活性を有し、広く細胞の増殖分化
に関与しているタンパク質である。さらにIL−6の異常
産生が種々の自己免疫疾患の病因因子である可能性が報
告されている(岸本、平野、Ann.Rev.Immuno.,6,p485,1
988年参照)。
は、種々の重要な生理活性を有し、広く細胞の増殖分化
に関与しているタンパク質である。さらにIL−6の異常
産生が種々の自己免疫疾患の病因因子である可能性が報
告されている(岸本、平野、Ann.Rev.Immuno.,6,p485,1
988年参照)。
生体内で多様な生理活性を強く発揮するIL−6の生理
的濃度を知ることは、各種疾患の新しい診断マーカーと
して期待されている。IL−6の生物活性測定法として
は、100fg/mlのIL−6が測定可能な高感度のものが報告
されている(T.Matsduaら、Eur.J.Immunol.,18,p951,19
88年参照)。しかしながら、この方法は、多数の検体を
迅速、且つ簡単に測定することができないという欠点を
有する。多数の検体を迅速、且つ簡単に測定する方法と
して一般に種々の免疫測定法が知られている。IL−6の
測定のために免疫測定法を応用した例として、前記T.Ma
tsudaらの報告によれば、検出系にアルカリホスファタ
ーゼを使用する方法によって、ヒト膀胱癌細胞由来IL−
6をヒト血清に希釈したモデル検体系において50pg/ml
のIL−6が測定可能である旨記載されている。しかしな
がら、この方法を大腸菌由来組換IL−6をヒト血清に溶
解して調製した検体モデル系においては上記のごとき感
度は得られなかった(第2図を参照のこと)。
的濃度を知ることは、各種疾患の新しい診断マーカーと
して期待されている。IL−6の生物活性測定法として
は、100fg/mlのIL−6が測定可能な高感度のものが報告
されている(T.Matsduaら、Eur.J.Immunol.,18,p951,19
88年参照)。しかしながら、この方法は、多数の検体を
迅速、且つ簡単に測定することができないという欠点を
有する。多数の検体を迅速、且つ簡単に測定する方法と
して一般に種々の免疫測定法が知られている。IL−6の
測定のために免疫測定法を応用した例として、前記T.Ma
tsudaらの報告によれば、検出系にアルカリホスファタ
ーゼを使用する方法によって、ヒト膀胱癌細胞由来IL−
6をヒト血清に希釈したモデル検体系において50pg/ml
のIL−6が測定可能である旨記載されている。しかしな
がら、この方法を大腸菌由来組換IL−6をヒト血清に溶
解して調製した検体モデル系においては上記のごとき感
度は得られなかった(第2図を参照のこと)。
一般に、ヒト検体中のIL−6を測定するには、分析系
が、ヒト検体中に自然に存在するIL−6をそれが自然に
存在する程度の濃度レベルにおいて検出することができ
るだけの感度を有すると共に、同レベルの濃度の組換IL
−6を検出できなければならない。なぜなら、そうでな
ければ、分析系の標準試薬として組換IL−6を使用する
ことができないからである。
が、ヒト検体中に自然に存在するIL−6をそれが自然に
存在する程度の濃度レベルにおいて検出することができ
るだけの感度を有すると共に、同レベルの濃度の組換IL
−6を検出できなければならない。なぜなら、そうでな
ければ、分析系の標準試薬として組換IL−6を使用する
ことができないからである。
従って、種々の一般的な免疫測定法が知られているに
もかかわらず、ヒト検体中のIL−6をそれが自然に存在
するような低濃度レベルにおいて検出できる程の実用的
な感度を有する分析方法は知られていなかった。
もかかわらず、ヒト検体中のIL−6をそれが自然に存在
するような低濃度レベルにおいて検出できる程の実用的
な感度を有する分析方法は知られていなかった。
従って本発明は、ヒトの検体中に存在するIL−6を検
出するのに十分な感度を有するIL−6の免疫測定法を提
供しようとするものであり、その前提条件としてヒトの
検体中に存在するIL−6及び組換IL−6の両者を同程度
の感度で検出することができる方法、及びその方法に使
用するためのキットを提供しようとするものである。
出するのに十分な感度を有するIL−6の免疫測定法を提
供しようとするものであり、その前提条件としてヒトの
検体中に存在するIL−6及び組換IL−6の両者を同程度
の感度で検出することができる方法、及びその方法に使
用するためのキットを提供しようとするものである。
本発明者らは前記の課題を解決すべく種々検討した結
果、一次抗体として抗−IL−6モノクローナル抗体を使
用し、二次抗体としてビオチンにより標識された抗−IL
−6ポリクローナル抗体を使用し、そしてストレプトア
ジビン/β−ガラクトシダーゼ接合体とβ−ガラクトシ
ダーゼの基質とを用いるという特定の組合せにより、数
十pg/mlの濃度のIL−6を測定することできるという全
く新しい知見を得、これに基づいて本発明を完成した。
果、一次抗体として抗−IL−6モノクローナル抗体を使
用し、二次抗体としてビオチンにより標識された抗−IL
−6ポリクローナル抗体を使用し、そしてストレプトア
ジビン/β−ガラクトシダーゼ接合体とβ−ガラクトシ
ダーゼの基質とを用いるという特定の組合せにより、数
十pg/mlの濃度のIL−6を測定することできるという全
く新しい知見を得、これに基づいて本発明を完成した。
従って本発明は、ヒトIL−6に対するモノクローナル
抗体、ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクローナル抗体、
並びに検出系としてのストレプトアビジン/β−ガラク
トシダーゼ及びその基質を用いることを特徴とするヒト
IL−6の免疫学的測定法;並びにヒトIL−6に対するモ
ノクローナル抗体、ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクロ
ーナル抗体、並びに検出系としてのストレプトアビジン
/β−ガラクトシダーゼを含んで成るIL−6の免疫化学
的測定キットを提供する。
抗体、ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクローナル抗体、
並びに検出系としてのストレプトアビジン/β−ガラク
トシダーゼ及びその基質を用いることを特徴とするヒト
IL−6の免疫学的測定法;並びにヒトIL−6に対するモ
ノクローナル抗体、ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクロ
ーナル抗体、並びに検出系としてのストレプトアビジン
/β−ガラクトシダーゼを含んで成るIL−6の免疫化学
的測定キットを提供する。
1.IL−6の免疫化学的測定法 IL−6の免疫化学的測定法は、ヒト血清、尿、その他
例えば関節液等中に含まれるIL−6の生理的濃度、ヒト
細胞を培養いたときの培養上清中のIL−6濃度、さらに
はIL−6を遺伝子工学的に生産したり、IL−6を反応さ
せたときに生じるサンプルのIL−6濃度を正確かつ迅速
に測定することを目的としている。
例えば関節液等中に含まれるIL−6の生理的濃度、ヒト
細胞を培養いたときの培養上清中のIL−6濃度、さらに
はIL−6を遺伝子工学的に生産したり、IL−6を反応さ
せたときに生じるサンプルのIL−6濃度を正確かつ迅速
に測定することを目的としている。
この方法においては、まず一次抗体としての抗−IL−
6モノクローナル抗体を固体支持体に固定する。この固
体支持体としては、マイクロタイタープレート、各種の
ビーズ状の例えばポリスチレン、ポリプロピレン等のプ
ラスチック製金属セラミックス等の無機物質製等の免疫
測定法において常用されている支持体を用いることがで
きる。また、抗体の固定も常法に従って行うことができ
る。次に、この固定された一次抗体と分析検体とを接触
せしめる。これにより検体中のIL−6は特異的に該抗体
と結合する。次に二次抗体を加え、一次抗体を介して支
持体に固定されたIL−6と二次抗体とを結合せしめる。
二次抗体には標識物質としてビオチンが結合している。
次に、検出系としてのストレプトアビジン/β−ガラク
トシダーゼを添加し、前記ビオチンとストレプトアビジ
ンとの結合を介してβ−ガラクトシダーゼが固定され
る。検出系の成分としてβ−ガラクトシダーゼを使用す
るのが本発明の特徴である。次に、β−ガラクトシダー
ゼの基質を加えることにより発色せしめ、この発色強度
を常法、例えば光度計により読み取る。発色性のβ−ガ
ラクトシダーゼ基質としては、免疫測定において常用さ
れている基質、例えば4−メチルウンベリフェリル−β
−D−ガラクトシド、オルトニトロフェニルガラクトピ
ラノシド(OPNG)等を用いることができる。
6モノクローナル抗体を固体支持体に固定する。この固
体支持体としては、マイクロタイタープレート、各種の
ビーズ状の例えばポリスチレン、ポリプロピレン等のプ
ラスチック製金属セラミックス等の無機物質製等の免疫
測定法において常用されている支持体を用いることがで
きる。また、抗体の固定も常法に従って行うことができ
る。次に、この固定された一次抗体と分析検体とを接触
せしめる。これにより検体中のIL−6は特異的に該抗体
と結合する。次に二次抗体を加え、一次抗体を介して支
持体に固定されたIL−6と二次抗体とを結合せしめる。
二次抗体には標識物質としてビオチンが結合している。
次に、検出系としてのストレプトアビジン/β−ガラク
トシダーゼを添加し、前記ビオチンとストレプトアビジ
ンとの結合を介してβ−ガラクトシダーゼが固定され
る。検出系の成分としてβ−ガラクトシダーゼを使用す
るのが本発明の特徴である。次に、β−ガラクトシダー
ゼの基質を加えることにより発色せしめ、この発色強度
を常法、例えば光度計により読み取る。発色性のβ−ガ
ラクトシダーゼ基質としては、免疫測定において常用さ
れている基質、例えば4−メチルウンベリフェリル−β
−D−ガラクトシド、オルトニトロフェニルガラクトピ
ラノシド(OPNG)等を用いることができる。
上記の方法を実施するための測定キットは、抗−IL−
6モノクローナル抗体、ビオチン標識された抗−IL−6
ポリクローナル抗体、及びストレプトアビジン/β−ガ
ラクトシダーゼ接合体を含んで成る。このキットはさら
にβ−ガラクトシダーゼ基質を含むことができるが、こ
れは分析現場において別途調達することも容易である。
6モノクローナル抗体、ビオチン標識された抗−IL−6
ポリクローナル抗体、及びストレプトアビジン/β−ガ
ラクトシダーゼ接合体を含んで成る。このキットはさら
にβ−ガラクトシダーゼ基質を含むことができるが、こ
れは分析現場において別途調達することも容易である。
2.IL−6に対するモノクローナル抗体 本発明に適当なIL−6に対するモノクローナル抗体と
は生体内で産生されるIL−6および標準品として使用す
る遺伝子工学的に作製されたIL−6に同程度の抗体価を
有するモノクローナル抗体である。該抗体は常法により
作製することができる。すなわち遺伝子工学的に作製し
た組換IL−6や培養細胞の上清等から分離精製したIL−
6をマウス、例えばBalb/c等に免疫して、抗体価が上が
ったところで、脾細胞をミエローマ細胞と融合してハイ
ブリドーマを作製する。次にIL−6を特異的に認識する
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリ
ーニングすればよい。
は生体内で産生されるIL−6および標準品として使用す
る遺伝子工学的に作製されたIL−6に同程度の抗体価を
有するモノクローナル抗体である。該抗体は常法により
作製することができる。すなわち遺伝子工学的に作製し
た組換IL−6や培養細胞の上清等から分離精製したIL−
6をマウス、例えばBalb/c等に免疫して、抗体価が上が
ったところで、脾細胞をミエローマ細胞と融合してハイ
ブリドーマを作製する。次にIL−6を特異的に認識する
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリ
ーニングすればよい。
3.IL−6に対するポリクローナル抗体 本発明に適当なIL−6に対するポリクローナル抗体と
は、生体内で産生されるIL−6および標準品として使用
する遺伝子工学的に生産されるIL−6に対して、同程度
の抗体価を有する抗体である。該抗体を生産する生物種
は、ウサギ、ヒツジ、ヤギなど種々の生物種を例示する
ことができる。該抗体を作製するための免疫原として
は、遺伝子工学的に作製された組換IL−6、例えば大腸
菌由来IL−6等を例示できる。
は、生体内で産生されるIL−6および標準品として使用
する遺伝子工学的に生産されるIL−6に対して、同程度
の抗体価を有する抗体である。該抗体を生産する生物種
は、ウサギ、ヒツジ、ヤギなど種々の生物種を例示する
ことができる。該抗体を作製するための免疫原として
は、遺伝子工学的に作製された組換IL−6、例えば大腸
菌由来IL−6等を例示できる。
以下本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示
すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
実施例1.ヒトIL−6の免疫化学的測定法 コート用緩衝液(0.05M炭酸ナトリウム、pH8〜9)に
溶解した2μg/mlの抗−IL−6モノクローナル抗体MH16
6(T.Matsdaら、Eur.J.Immunol.,18,p951,1988年参照)
を96穴プレート(NUNC社製)にウエルあたり100μl入
れ、4℃で1晩放置した。翌日、溶液を捨て、ブロック
用緩衝液(PBS,0.1%BSA,0.2%gelation,0.05%アジ化
ナトリウム)をウエルあたり150μl加え、30分以上室
温で放置した。次に溶液を捨て、リンス用緩衝液(PBS,
0.1%Tween20)で3回以上洗った後、測定すべきサンプ
ルを加え、室温で2〜3時間放置した。溶液を捨て、リ
ンス用緩衝液で3回以上洗った後、リンス用緩衝液に溶
解した5μg/mlのビオチン化抗−IL−6ポリクローナル
抗体を加え、37℃で1時間放置した。さらに溶液を捨
て、リンス用緩衝液で3回以上洗った後、1mM MgCl2を
含むリンス用緩衝液で1000倍に稀釈したスレプトアジビ
ン/β−ガラクトシダーゼを加え、37℃で30分放置し
た。その後、溶液を捨て、リンス用緩衝液で3回以上洗
った。それから基質用緩衝液(0.01Mリン酸ナトリウ
ム、0.1M NaCl,1mM MgCl2、0.1%アジ化ナトリウム、pH
7.0)に溶解した0.1mg/mlの4−メチルウンベリフェニ
ル−β−D−ガラクトシド(シグマ社)をウエルあたり
100μl加え、遊離した4−メチルウンベリフェロンの
螢光強度を螢光イムノリーダーで測定した。
溶解した2μg/mlの抗−IL−6モノクローナル抗体MH16
6(T.Matsdaら、Eur.J.Immunol.,18,p951,1988年参照)
を96穴プレート(NUNC社製)にウエルあたり100μl入
れ、4℃で1晩放置した。翌日、溶液を捨て、ブロック
用緩衝液(PBS,0.1%BSA,0.2%gelation,0.05%アジ化
ナトリウム)をウエルあたり150μl加え、30分以上室
温で放置した。次に溶液を捨て、リンス用緩衝液(PBS,
0.1%Tween20)で3回以上洗った後、測定すべきサンプ
ルを加え、室温で2〜3時間放置した。溶液を捨て、リ
ンス用緩衝液で3回以上洗った後、リンス用緩衝液に溶
解した5μg/mlのビオチン化抗−IL−6ポリクローナル
抗体を加え、37℃で1時間放置した。さらに溶液を捨
て、リンス用緩衝液で3回以上洗った後、1mM MgCl2を
含むリンス用緩衝液で1000倍に稀釈したスレプトアジビ
ン/β−ガラクトシダーゼを加え、37℃で30分放置し
た。その後、溶液を捨て、リンス用緩衝液で3回以上洗
った。それから基質用緩衝液(0.01Mリン酸ナトリウ
ム、0.1M NaCl,1mM MgCl2、0.1%アジ化ナトリウム、pH
7.0)に溶解した0.1mg/mlの4−メチルウンベリフェニ
ル−β−D−ガラクトシド(シグマ社)をウエルあたり
100μl加え、遊離した4−メチルウンベリフェロンの
螢光強度を螢光イムノリーダーで測定した。
第1図は、本方法により、血清に溶解した組換IL−6
(Y.Asageoら、biotechnology,6,p806,1988年参照)が
数十pg/mlまで測定できることを示している。第2図
は、二次抗体としてアルカリフォスファターゼ結合抗−
ウサギイムノグロブリン及びその基質を用いて発色させ
たときと本方法との比較を示す。第1図及び第2図の結
果から、本方法のIL−6の測定感度が優れることが示さ
れた。
(Y.Asageoら、biotechnology,6,p806,1988年参照)が
数十pg/mlまで測定できることを示している。第2図
は、二次抗体としてアルカリフォスファターゼ結合抗−
ウサギイムノグロブリン及びその基質を用いて発色させ
たときと本方法との比較を示す。第1図及び第2図の結
果から、本方法のIL−6の測定感度が優れることが示さ
れた。
実施例2.エイズ患者血清中のヒトIL−6濃度の測定 健常人及びエイズウイルス保持者(症状により3段階
に区別)の血清を実施例1に示す方法でIL−6濃度を測
定した結果を第3図に示す。第3図にエイズウイルス保
持者では疾患の進行と血清中のIL−6濃度が相関してい
ることを示す。
に区別)の血清を実施例1に示す方法でIL−6濃度を測
定した結果を第3図に示す。第3図にエイズウイルス保
持者では疾患の進行と血清中のIL−6濃度が相関してい
ることを示す。
実施例3.ATL患者血清中のヒトIL−6濃度の測定 健常人及びHTLVウイルス保持者(症状により3段階に
区別)の血清を実施例1に示す方法でIL−6濃度を測定
した結果を第4図に示す。第4図はHTLVウイルス保持者
では疾患の進行と血清中のIL−6濃度が相関しているこ
とを示す。
区別)の血清を実施例1に示す方法でIL−6濃度を測定
した結果を第4図に示す。第4図はHTLVウイルス保持者
では疾患の進行と血清中のIL−6濃度が相関しているこ
とを示す。
実施例4.ATL患者由来のHTLV感染T細胞株培養上清のIL
−6濃度の測定 ATL患者からHTLV感染T細胞を採取し、これより自立
的に増殖するT細胞を樹立し、TL−Morと名付けた。TL
−Morを10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地で1×105/m
lの濃度で3日間培養し、上清中のIL−6濃度を測定し
た結果を第5図に示す。第5図は、HTLV感染T細胞はIL
−6を産生していることを示している。
−6濃度の測定 ATL患者からHTLV感染T細胞を採取し、これより自立
的に増殖するT細胞を樹立し、TL−Morと名付けた。TL
−Morを10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地で1×105/m
lの濃度で3日間培養し、上清中のIL−6濃度を測定し
た結果を第5図に示す。第5図は、HTLV感染T細胞はIL
−6を産生していることを示している。
本発明で提供されるIL−6の免疫化学測定法はIL−6
濃度を高感度で迅速に、しかも多数の検体を同時に測定
することを可能にした。この方法は、各疾患でのIL−6
の生理的濃度を調べたり、IL−6の疾患における役割を
解明したり、他の薬剤の効果を調べるのに有用である。
濃度を高感度で迅速に、しかも多数の検体を同時に測定
することを可能にした。この方法は、各疾患でのIL−6
の生理的濃度を調べたり、IL−6の疾患における役割を
解明したり、他の薬剤の効果を調べるのに有用である。
第1図は、血清に溶解した大腸菌由来組換IL−6濃度を
実施例1に示す方法で測定したときの、各種IL−6濃度
に対する発色を示す。 第2図は、血清に溶解した大腸菌由来組換IL−6濃度を
T.Matsudaらの方法(Eur.J.Immunol.,18,p951,1988年参
照)により測定した場合と、本方法により測定した場合
の各種IL−6濃度に対する基質の発色を示す。 第3図は、健常人(NHS)及びエイズウイルス感染者(A
SYMPTOMMATIC CARRIERは症状のでていない感染者、ARC
は免疫不全の患者、AIDSは免疫不全患者)の血清中のIL
−6濃度を実施例1に示す方法で測定した結果(6〜10
検体の平均値)を示す。 第4図は、健常人(NHS)及びHTLV感染者(HTLV−1HCは
症状のでていない感染者、TUMOR TYPEは皮膚に腫瘍をも
つ患者、NON−TUMOR TYPEは白血病性の患者)の血清中
のIL−6濃度を実施例1に示す方法で測定した結果(6
〜10検体の平均値)を示す。 第5図は、培養及びHTLV感染T細胞の培養上清中のIL−
6濃度を実施例1に示した方法で測定した結果を示す。
実施例1に示す方法で測定したときの、各種IL−6濃度
に対する発色を示す。 第2図は、血清に溶解した大腸菌由来組換IL−6濃度を
T.Matsudaらの方法(Eur.J.Immunol.,18,p951,1988年参
照)により測定した場合と、本方法により測定した場合
の各種IL−6濃度に対する基質の発色を示す。 第3図は、健常人(NHS)及びエイズウイルス感染者(A
SYMPTOMMATIC CARRIERは症状のでていない感染者、ARC
は免疫不全の患者、AIDSは免疫不全患者)の血清中のIL
−6濃度を実施例1に示す方法で測定した結果(6〜10
検体の平均値)を示す。 第4図は、健常人(NHS)及びHTLV感染者(HTLV−1HCは
症状のでていない感染者、TUMOR TYPEは皮膚に腫瘍をも
つ患者、NON−TUMOR TYPEは白血病性の患者)の血清中
のIL−6濃度を実施例1に示す方法で測定した結果(6
〜10検体の平均値)を示す。 第5図は、培養及びHTLV感染T細胞の培養上清中のIL−
6濃度を実施例1に示した方法で測定した結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/53 G01N 33/577 BIOSIS JICST
Claims (4)
- 【請求項1】1次抗体としてのヒトIL−6に対するモノ
クローナル抗体、2次抗体としてのビオチン標識抗ヒト
IL−6ポリクローナル抗体、並びに検出系としてのスト
レプトアジビン/β−ガラクトシダーゼ及びその基質を
用いることを特徴とするヒトIL−6の免疫化学的測定
法。 - 【請求項2】ヒトIL−6に対するモノクローナル抗体、
ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクローナル抗体、並びに
検出系としてのストレプトアジビン/β−ガラクトシダ
ーゼ及びその基質を用いてヒトIL−6を免疫化学的に測
定することを特徴とする、AIDSウイルスの検出・測定方
法。 - 【請求項3】ヒトIL−6に対するモノクローナル抗体、
ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクローナル抗体、並びに
検出系としてのストレプトアジビン/β−ガラクトシダ
ーゼ及びその基質を用いてヒトIL−6を免疫化学的に測
定することを特徴とする、HTLVの検出・測定方法。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法
を実施するための、ヒトIL−6に対するモノクローナル
抗体、ビオチン標識抗ヒトIL−6ポリクローナル抗体、
ストレプトアビジン/β−ガラクトシダーゼを含んで成
るヒトIL−6の免疫化学的測定用キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27186289A JP2884628B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ヒトil―6の免疫化学的測定法及びそのためのキット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27186289A JP2884628B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ヒトil―6の免疫化学的測定法及びそのためのキット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03135766A JPH03135766A (ja) | 1991-06-10 |
JP2884628B2 true JP2884628B2 (ja) | 1999-04-19 |
Family
ID=17505931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27186289A Expired - Lifetime JP2884628B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ヒトil―6の免疫化学的測定法及びそのためのキット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2884628B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015165357A1 (zh) * | 2014-04-29 | 2015-11-05 | 北京普恩光德生物科技开发有限公司 | 白介素6检测试剂盒 |
-
1989
- 1989-10-20 JP JP27186289A patent/JP2884628B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015165357A1 (zh) * | 2014-04-29 | 2015-11-05 | 北京普恩光德生物科技开发有限公司 | 白介素6检测试剂盒 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03135766A (ja) | 1991-06-10 |
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