JP2881292B2 - 競技の管理システム - Google Patents

競技の管理システム

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JP2881292B2
JP2881292B2 JP32441595A JP32441595A JP2881292B2 JP 2881292 B2 JP2881292 B2 JP 2881292B2 JP 32441595 A JP32441595 A JP 32441595A JP 32441595 A JP32441595 A JP 32441595A JP 2881292 B2 JP2881292 B2 JP 2881292B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタート点及びゴ
ール点が定められた競技コースでスタート点から順次競
技者がスタートして競技を行なうスキー競技の競技管理
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば、スキー競技において
は、図7に示すように、スタート点2及びゴール点3が
定められた競技コース1を設定し、スタート点2から順
次競技者がスタートして競技タイムを争う。従来、この
スキー競技の競技管理システムは、スタート点2に設け
られ競技者の体により傾動させられるスタートバーの動
作を検知して競技者がスタートしたことを検知するスタ
ート検知手段4と、ゴール点3に設けられ競技者がゴー
ルしたことを検知する光電管型のゴール検知手段5とを
備え、このスタート検知手段4及びゴール検知手段5の
検知に基づいて競技タイムを計測し、この結果を電光掲
示盤6に表示したり、プリンタ7でプリントアウトした
りしている。図7中8はスタート点2の近傍に設けられ
る秒音発生器であって、競技者のスタートのきっかけに
用いられる。
【0003】そして、競技者のスタート管理は、スター
ト地点とゴール地点に競技員を配置し、競技者がゴール
すると、ゴール地点の競技員がこれをスタート地点の競
技員に無線や有線によって通知し、通知された競技員は
スタート可能と判断してこれを次の競技者に伝え、スタ
ートさせるようにしている。また、競技コース1内に競
技者以外の侵入者があったり、競技者が転倒したりコー
スアウトしてゴールできないような場合には、競技コー
ス1の滑走に支障が生じるので、競技コース1に沿って
監視員を配置し、これらの支障が生じたときにはスター
ト地点の競技員に無線や有線によって通知し、スタート
を待機状態にするとともに、支障がなくなったならば再
びスタート地点の競技員に無線や有線によって通知し、
通知された競技員はスタート可能と判断してこれを次の
競技者に伝え、スタートさせるようにしている。
【0004】このように、競技員や監視員を配置するの
は、一般競技に限らず、例えば、2000mm程度の距
離の所謂ナスターレースといわれる小規模なレース、あ
るいは、近年、スキー場等に設けられている数百mm程
度の競技練習用スロープ等でも、安全のために配置を行
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
競技管理においては、競技員や監視員を配置しているの
で、人手がかかり、それだけ、管理が煩雑になってお
り、できるだけ、人手を減らし、あるいは無人化したい
という要請がある。特に、上記の小規模なレースを行う
スロープでは、実現化が望まれている。尚、スキー場等
に設けられている競技練習用スロープ等では、コースを
直線にして見晴らしを良くし、監視員を置かないところ
もある。然しながら、安全確認がしにくいし、見晴らし
の悪いカーブのあるコースにできないという問題があ
る。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みて為され
たもので、競技員や監視員がいなくても競技コースの安
全を確認して競技者のスタート管理ができるようにし、
人手の削減や無人化を図った競技の管理システムを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の競技の管理システムは、スタート点及
びゴール点が定められた競技コースで上記スタート点か
ら順次競技者がスタートして競技を行なうスキー競技の
競技管理システムにおいて、スタート点に設けられ競技
者がスタートしたことを検知するスタート検知手段と、
ゴール点に設けられ競技者がゴールしたことを検知する
ゴール検知手段と、競技コース内に上記競技者以外の侵
入者が入ったことを検知する侵入者検知手段と、スター
ト点近傍,ゴール点近傍,競技コースの外側部等の所要
個所に設けられる複数のスピーカと、上記スタート検知
手段及びゴール検知手段の検知に基づいて機能するとと
もに上記侵入者検知手段の検知がないときの所定時期に
必要なスピーカに競技者がスタートしても良いというス
タート可能情報を発生させるスタート可能情報発生手段
と、上記スタート検知手段がスタートを検知したとき必
要なスピーカにスタート情報を発生させるスタート情報
発生手段と、上記ゴール検知手段がゴールを検知したと
き必要なスピーカにゴール情報を発生させるゴール情報
発生手段と、上記侵入者検知手段が競技コース内に侵入
者が入ったことを検知したとき必要なスピーカから警告
を発生させる警告発生手段とを備えた構成としている。
【0008】そして、必要に応じ、上記スタートした競
技者が競技コース外に出たことを検知するコースアウト
検知手段と、該コースアウト検知手段が検知したとき必
要なスピーカにコースアウト情報を発生させるコースア
ウト情報発生手段とを備えた構成としている。また、必
要に応じ、上記スタート検知手段の検知があった後所定
時間経過してもゴール検知手段の検知がないとき、必要
なスピーカに競技異常情報を発生させる競技異常情報発
生手段を備えた構成としている。
【0009】更に、必要に応じ、競技コースの競技者の
位置を検知する位置検知手段と、位置検知手段の検知に
基づいて必要なスピーカに位置情報を発生させる位置情
報発生手段とを備えた構成としている。更にまた、必要
に応じ、上記スタート検知手段の検知があったとき必要
なスピーカに競技中を知らせる競技中情報を発生させる
競技中情報発生手段を備えた構成としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
競技の管理システムについて説明する。この実施の形態
は、スキー競技に適用したものである。尚、上記と同様
のものには同一の符号を付して説明する。図1に示すよ
うに、スキー競技においては、スタート点2及びゴール
点3が定められた競技コース1を設定し、スタート点2
から順次競技者をスタートさせて競技を行なう。図1乃
至図4に示すように、実施の形態に係る競技の管理シス
テムにおいて、4はスタート点2に設けられ競技者がス
タートしたことを検知するスタート検知手段であって、
競技者の体により傾動させられるスタートバーの動作を
検知して競技者がスタートしたことを検知する。5はゴ
ール点3に設けられ競技者がゴールしたことを検知する
光電管型のゴール検知手段である。
【0011】10は競技コース1内に競技者以外の侵入
者が入ったことを検知する侵入者検知手段、11はスタ
ートした競技者が競技コース1外に出たことを検知する
コースアウト検知手段である。この侵入者検知手段10
及びコースアウト検知手段11は、図4に示すように、
送光体及び受光体の組からなる光電管装置12を、競技
コース1外縁に沿って内側径路13及び外側径路14の
2条の光電経路が形成されるように複数設置して構成さ
れている。そして、外側径路14,内側径路13の順で
光電経路を横切った場合には侵入者が入ったとしてこれ
を検知し、内側径路13,外側径路14の順で光電経路
を横切った場合には競技者が競技コース1外に出たとし
てこれを検知する。
【0012】15は競技コース1の競技者の位置を検知
する位置検知手段である。位置検知手段15は、図4に
示すように、送光体及び受光体の組からなる光電管装置
16を、競技コース1を横切って光電経路が形成される
ように適宜の間隔(例えば100mm間隔)で複数設置
して構成されている。
【00013】17は、スタート点2近傍,ゴール点3
近傍,競技コース1の外側部等の所要個所に設けられる
複数のスピーカであって、スタート点2近傍に設けられ
競技者に対して音声を発生する始点スピーカ17A、競
技コース1の外側部に音声を発生する観客向けの中間ス
ピーカ17B及び注意喚起用の中間スピーカ17C、ゴ
ール点3近傍に設けられ競技者に対して音声を発生する
終点スピーカ17Dが設けられている。各スピーカ17
は適所に適宜数設けられる。尚、符号8はスタート点2
近傍に設けられる秒音発生器であって、競技者のスター
トのきっかけに用いられる。
【0014】20は制御装置であって、コンピュータの
CPU等の機能、音響拡声装置(PAシステム)の機能
を備えて、後述の電光掲示盤30,各スピーカ17や秒
音発生器8等の制御を行なう。制御装置20は適所に設
置されている。制御装置20において、図2に示すよう
に、21はスタート可能情報発生手段であって、スター
ト検知手段4,ゴール検知手段5,侵入者検知手段10
及びコースアウト検知手段11等の検知に基づいて始点
スピーカ17Aに競技者がスタートしても良いというス
タート可能情報を発生させる。スタート可能情報は、例
えば、電子ボイスや信号音で構成される。電子ボイスと
しては、例えば、「次の選手スタートして下さい」等の
言葉で構成される。スタート可能情報は、繰り返し発生
させられる。
【0015】詳しくは、スタート可能情報発生手段21
は、システムの立上げ時及びリセット時には、侵入者検
知手段10の検知がないことを判断して、スタート可能
情報を発生させる。最初の競技者がスタートした後は、
スタート検知手段4の検知によりスタート可能情報の発
生を停止し、ゴール検知手段5の検知またはコースアウ
ト検知手段11の検知があり、かつ、侵入者検知手段1
0の検知がないことを判断してスタート可能情報を発生
させる。スタート可能情報の発生は、ゴール検知手段5
の検知またはコースアウト検知手段11の検知後、数秒
もしくは数十秒後等所定時間経過後に行なってよい。
【0016】22はスタート検知手段4がスタートを検
知したとき中間スピーカ17B,始点及び終点スピーカ
17A,17Dにスタート情報を発生させるスタート情
報発生手段である。スタート情報は、例えば、電子ボイ
スや信号音で構成される。電子ボイスとしては、例え
ば、「ただいま、選手がスタートしました」等の言葉を
数回発生させる。23はゴール検知手段5がゴールを検
知したとき中間スピーカ17B,始点及び終点スピーカ
17A,17Dにゴール情報を発生させるゴール情報発
生手段である。ゴール情報は、例えば、電子ボイスや信
号音で構成される。電子ボイスとしては、例えば、「た
だいま、選手がゴールしました」等の言葉を数回発生さ
せる。
【0017】24は侵入者検知手段10が競技コース1
内に侵入者が入ったことを検知したとき中間スピーカ1
7B,17C,始点及び終点スピーカ17A,17Dか
ら警告を発生させる警告発生手段である。警告は、例え
ば、電子ボイスや信号音で構成される。電子ボイスとし
ては、例えば、「侵入者あり」,「スタートはしばらく
お待ち下さい」等の言葉を数回発生させる。信号音とし
ては、例えば、ブザー音を発生させる。侵入者の排除が
終わったときは制御装置20のリセットボタン(図示せ
ず)を押して初期状態に戻す。
【0018】25はコースアウト検知手段11がコース
アウトを検知したとき中間スピーカ17B,始点及び終
点スピーカ17A,17Dにコースアウト情報を発生さ
せるコースアウト情報発生手段である。コースアウト情
報は、例えば、電子ボイスや信号音で構成される。電子
ボイスとしては、例えば、「ただいまの選手はコースア
ウトしました」等の言葉を数回発生させる。
【0019】26はスタート検知手段4の検知があった
後所定時間経過してもゴール検知手段5の検知がないと
き、競技者の転倒等の異常があったものとして、中間ス
ピーカ17B,始点及び終点スピーカ17A,17Dに
競技異常情報を発生させる競技異常情報発生手段であ
る。所定時間は周知のタイマ等で計測する。競技異常情
報は、例えば、電子ボイスや信号音で構成される。電子
ボイスとしては、例えば、「トラブル発生」等の言葉を
数回発生させる。信号音としては、例えば、ブザー音を
発生させる。競技異常が解消したときは制御装置20の
リセットボタン(図示せず)を押して初期状態に戻す。
【0020】27は位置検知手段15の検知に基づいて
中間スピーカ17B,始点及び終点スピーカ17A,1
7Dに位置情報を発生させる位置情報発生手段である。
位置情報は、例えば、電子ボイスや信号音で構成され
る。電子ボイスとしては、例えば、「・・・・地点を通
過しました」等の言葉を数回発生させる。また、位置検
知手段15が検知したところよりも後位の中間スピーカ
17Bから、「選手が走ってきます注意して下さい」等
の注意音を発生すれば、安全上好ましい。
【0021】28はスタート検知手段4の検知があった
とき中間スピーカ17Cに競技中を知らせる競技中情報
を発生させる競技中情報発生手段である。競技中情報
は、例えば、電子ボイスや信号音で構成される。信号音
としては、「ケロケロバアンバアンケロケロ」等滑走中
に連続して発生させる。競技中情報発生手段28は、ゴ
ール検知手段5の検知,コースアウト検知手段11の検
知,侵入者検知手段10の検知またはスタート検知手段
4の検知があった後所定時間経過してもゴール検知手段
5の検知がないときには、その発生機能が停止させられ
る。
【0022】また、30は種々の競技情報を表示する電
光掲示盤であって、ゴール地点をはじめ適所に設置され
る。電光掲示盤30には、図1に示すように、後述の申
告された予想競技タイム,競技タイム.競技タイムと予
想競技タイムとの自己タイム差,競技対象に係る今まで
の最速者の競技タイム,競技タイムと競技対象に係る今
までの最速者の競技タイムとの時間差等が表示される。
【0023】図1及び図3に示すように、31はスター
ト地点に設けられた制御装置20の登録器である。登録
器31において、32は競技者を特定するための名前や
番号などの競技者情報を入力する競技者情報入力部であ
り、ゼッケンに名前や番号などを入れ込んだバーコード
を表示し、このバーコードをバーコードリーダで読み取
るようにしている。33は競技者の予想競技タイムを入
力する予想競技タイム入力部であり、キーボード入力等
により実現される。登録内容は液晶画面等で確認可能に
なっている。
【0024】そしてまた、制御装置20において、図3
に示すように、34はスタート検知手段4及びゴール検
知手段5の検知に基づいて競技タイムを計測する競技タ
イム計測手段であって、周知のタイマ等により構成され
ている。35は競技タイム計測手段34が計測した競技
タイムを電光掲示盤30に表示させる競技タイム表示手
段、36は競技対象に係る今までの最速者の競技タイム
を記憶して電光掲示盤30に表示させる最速者タイム表
示手段、37は競技タイムと競技対象に係る今までの最
速者の競技タイムとの時間差を算出して電光掲示盤30
に表示させる時間差表示手段である。
【0025】40は登録器31の予想競技タイム入力部
33から入力された競技者の予想競技タイムを記憶して
登録する予想競技タイム登録手段である。41は予想競
技タイム登録手段40が登録する予想競技タイムを電光
掲示盤30に表示させる予想競技タイム表示手段であ
る。42は競技タイム計測手段34が計測した競技タイ
ムと予想競技タイム登録手段40に登録された予想競技
タイムとの自己タイム差を算出する自己タイム差算出手
段である。43は自己タイム差算出手段42が算出した
自己タイム差を電光掲示盤30に表示させる自己タイム
差表示手段である。
【0026】44は競技タイム計測手段34が計測した
競技タイムが予想競技タイム登録手段40に登録された
予想競技タイムよりも速いか遅いかを判定するタイム判
定手段、45はタイム判定手段44の判断結果を終点ス
ピーカ17D及び中間スピーカ17Bから発生させる速
遅情報発生手段である。速遅情報は、例えば、電子ボイ
スや信号音で構成される。電子ボイスとしては、例え
ば、速いときは「速い速い合格です」,「トライタイム
クリアー」等、遅いときは「残念でしたオーバータイム
です」,「オーバータイム、トライワンスモア」等の言
葉を数回発生させる。
【0027】また、図1中、46はゴール地点に設けら
れ、ゴールした競技者の照合を行なう制御装置20の照
合器である。照合器46は、上記登録器31と同様にゼ
ッケンのバーコードをバーコードリーダで読み取るよう
にしている。制御装置20は、上記登録器31に入力さ
れた競技者情報と照合器46に入力された競技者情報と
の照合を行ない、照合した場合のみ、上記各表示及び速
遅情報の発生を行なう。47はゴール地点に設けられ、
各データを印字するプリンタである。尚、ゴール検知手
段5が競技者を検知したとき、終点スピーカ17Dに上
記以外のゴール情報、例えば、予想競技タイム,競技タ
イム.競技タイムと予想競技タイムとの自己タイム差等
を発生させるようにしても良い。
【0028】従って、本発明の実施の形態に係る競技の
管理システムを用いて、スキー競技を行なう場合につい
て、図5及び図6に示す制御装置20のフローチャート
を参照して説明する。システムを立ち上げた状態では、
侵入者検知手段10の検知があるか否かを判断しており
(1−1)、侵入者検知手段10の検知があれば(1−
1Y)、警告発生手段24によって中間スピーカ17
B,17C,始点及び終点スピーカ17A,17Dから
「侵入者あり」,「スタートはしばらくお待ち下さい」
等の警告を発生させる(1−2,1−3)。そして、侵
入者の排除が終わったときはリセットボタンを押して初
期状態に戻す(1−4)。侵入者検知手段10の検知が
なければ(1−1N)、スタート可能情報発生手段21
が、始点スピーカ17Aから「次の選手スタートして下
さい」等の言葉を繰り返し発生させる(1−5)。この
場合、侵入者の確認を行なっているので、競技コース1
の安全が確認される。
【0029】一方、スタート地点において、競技者は、
制御装置20の登録器31において、競技者情報入力部
32に、競技者を特定するための名前や番号などの競技
者情報を入力する(2−1)。また、予想競技タイム入
力部33に、競技者の予想競技タイムを入力する(2−
1)。入力があると(2−2Y)、予想競技タイム登録
手段40に予想競技タイムが登録されるとともに(2−
3)、予想競技タイム表示手段41によって電光掲示盤
30に予想競技タイムが表示される(2−3)。
【0030】この状態において、登録器31に登録した
競技者がスタートする。このスタートにより、スタート
検知手段4がこれを検知すると(1−6Y,2−4
Y)、スタート可能情報発生手段21がスタート可能情
報の発生を停止し、スタート情報発生手段22が中間ス
ピーカ17B,17C,始点及び終点スピーカ17A,
17Dにスタート情報として「ただいま、選手がスター
トしました」等の言葉を数回発生させる(1−7)。ま
た、競技タイム計測手段34が競技タイムの計測を開始
する(2−5)。この場合、競技者がスタートしたこと
を、競技コース1外にいる観客等が知ることができるの
で、所謂つんぼ桟敷になることがなく、競技への興味を
向上させることができる。また、競技コース1内に不用
意に入り込む事態も抑制され、安全が図られる。特に、
スキー場の比較的短いスロープで、一般客が、競技の練
習等を行なうための施設におけるような場合には、極め
て有用になる。また、競技中情報発生手段28が、中間
スピーカ17Cから競技中を知らせる競技中情報として
「ケロケロバアンバアンケロケロ」等の音声を連続して
発生させる(1−7)。そのため、これによっても、競
技コース1内に不用意に入り込む事態が抑制され、安全
が図られる。
【0031】更に、滑走中においては、位置検知手段1
5が競技者を検知しており(1−8)、位置検知手段1
5の検知に基づいて、位置情報発生手段27が、中間ス
ピーカ17B,始点及び終点スピーカ17A,17Dか
ら、位置情報として「・・・・地点を通過しました」等
の音声を数回発生させる(1−9)。この場合、競技者
が滑走している位置を、競技コース1外にいる観客等が
知ることができるので、所謂つんぼ桟敷になることがな
く、競技への興味を向上させることができる。また、位
置検知手段15が検知したところよりも後位の中間スピ
ーカ17B,17Cから、「選手が走ってきます注意し
て下さい」等の注意音を発生すれば、安全上好ましい。
【0032】更にまた、滑走中においても、侵入者検知
手段10の検知があるか否かを判断しており(1−1
0)、侵入者検知手段10の検知があれば、警告発生手
段24によって中間スピーカ17B,17C,始点及び
終点スピーカ17A,17Dから「侵入者あり」,「ス
タートはしばらくお待ち下さい」等の警告を発生させる
(1−2,1−3)。そして、侵入者の排除が終わった
ときはリセットボタンを押して初期状態に戻す(1−
4)。また、この場合の競技は無効にする等の処置をと
る。
【0033】また、滑走途中において、競技者がコース
アウトする場合があるが、この場合には、コースアウト
検知手段11がコースアウトを検知し(1−11Y)、
これにより、コースアウト情報発生手段25が中間スピ
ーカ17B,始点及び終点スピーカ17A,17Dにコ
ースアウト情報として「ただいまの選手はコースアウト
しました」等の音声を数回発生させる(1−12)。そ
して、コースアウトした場合には、競技コース1が空き
状態になるので、侵入者検知手段10の検知がなければ
(1−1N)、スタート可能情報発生手段21が、始点
スピーカ17Aから「次の選手スタートして下さい」等
の言葉を繰り返し発生させ(1−5)、次の競技者に備
える。
【0034】更に、滑走途中において、競技者が転倒す
る等して競技コース1内に留まることがあるが、この場
合には、スタート検知手段4の検知があった後所定時間
経過してもゴール検知手段5の検知がないことになるの
で、競技異常情報発生手段26が競技者の転倒等の異常
があったものとして、中間スピーカ17B,17C,始
点及び終点スピーカ17A,17Dに競技異常情報とし
て「トラブル発生」,「スタートはしばらくお待ち下さ
い」等の音声を数回発生させる(1−13,1−14,
1−3)。これにより、この場合の競技は無効にする等
の処置をとる。また、競技異常が解消したときはリセッ
トボタンを押して初期状態に戻す(1−4)。
【0035】そして、競技者がゴールすると、ゴール検
知手段5がゴールを検知し(1−15Y)、ゴール情報
発生手段23が、中間スピーカ17B,17C,始点及
び終点スピーカ17A,17Dにゴール情報として「た
だいま、選手がゴールしました」等の音声を数回発生さ
せる(1−16)。また、図6に示すように、ゴール検
知手段5がゴールを検知すると(2−6Y)、競技タイ
ム計測手段34が競技タイムを確定する(2−7)。ゴ
ール地点においては、制御装置20の照合器46でゴー
ルした競技者の照合を行なう(2−8)。これにより、
競技した競技者が間違いなく本人であるかが判定され、
判定が本人でないとき(2−8N)は、競技が無効にさ
れ(2−9)、以後の処理を停止する。判定が本人であ
れば、以後の処理を行なう(2−8Y)。
【0036】先ず、制御装置20においては、自己タイ
ム差算出手段42が、競技タイム計測手段34が計測し
た競技タイムと予想競技タイム登録手段40に登録され
た予想競技タイムとの自己タイム差を算出する(2−1
0)。更に、タイム判定手段44が、競技タイム計測手
段34が計測した競技タイムが予想競技タイム登録手段
40に登録された予想競技タイムよりも速いか遅いかを
判定し(2−11)、速遅情報発生手段45が、タイム
判定手段44の判断結果を終点スピーカ17D及び中間
スピーカ17B,17Cから発生させる。タイム判定手
段44の判定結果が速いと判定されたときは(2−11
Y)、「速い速い合格です」,「トライタイムクリア
ー」等の音声を数回発生させる(2−12)。一方、タ
イム判定手段44の判定結果が遅いと判定されたときは
(2−11N)、「残念でしたオーバータイムです」,
「オーバータイム、トライワンスモア」等の音声を数回
発生させる(2−13)。この場合、自己の記録が予想
記録よりも速いか遅いかが即座に分かるので、極めて便
利になり、例えば資格検定試験等の練習に有効になる。
【0037】電光掲示盤30においては、競技タイム表
示手段35が、競技タイム計測手段34が計測した競技
タイムを表示させ、最速者タイム表示手段36が競技対
象に係る今までの最速者の競技タイムを記憶して表示さ
せる(2−14)。この場合、最初の競技者のときは当
該最初の競技者の記録となる。更に、時間差表示手段3
7が競技タイムと競技対象に係る今までの最速者の競技
タイムとの時間差を算出し、自己タイム差表示手段43
が、自己タイム差算出手段42が算出した自己タイム差
を表示させる(2−14)。これにより、視覚によっ
て、記録を見ることができる。
【0038】そして、図5に示すように、上記のゴール
検知手段5のゴール検知により(1−15)、例えば、
数秒後に、再び、侵入者検知手段10の検知がなければ
(1−1)、スタート可能情報発生手段21が、始点ス
ピーカ17Aから「次の選手スタートして下さい」等の
言葉を繰り返し発生させ(1−5)、次の競技者に備え
る。
【0039】尚、各スピーカーから発生させる音声は、
上述したものに限らず、他の言葉や信号音等、適宜に定
めて良い。また、スピーカ17からの音声の発生は、中
間スピーカ17B,17C,始点及び終点スピーカ17
A,17Dすべてに音声を発生させ、あるいは、必要な
スピーカーのみに発生させる等、適宜変更して良い。ま
た、スピーカを、人手の操作による放送装置を介してア
ナウンスさせるように併用しても良い。この場合には、
上述した以外の、種々の状況に対応した音声での伝達を
行なうことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスキー競
技の管理システムによれば、侵入者を検知して、侵入者
がいないときスタート可能情報をスピーカから発生させ
て、競技者をスタートさせることができるので、従来の
ように、競技員や監視員を配置しなくても、競技コース
の安全を確認して競技者のスタート管理ができ、そのた
め、人手の削減を図ることができあるいは無人化を図る
ことができ、管理を容易にすることができる。特に、曲
がったコースがあって、視界が悪いところでは、有用に
なる。
【0041】また、競技者がスタートしたときスタート
情報をスピーカから発生させ、ゴールしたときゴール情
報をスピーカから発生させるので、競技の進行状況が音
声で認知でき、そのため、不用意に、スタートしたり、
競技コース内に入る等の事態を抑制でき、この点でも、
人手の削減及び無人化を図ることができる。更にまた、
万一侵入者があっても、侵入者を検知して警告をスピー
カから発生できるので、競技コースの状況が音声で認知
でき、そのため、不用意に、スタートしたり、競技コー
ス内に入る等の事態を抑制でき、この点でも、人手の削
減及び無人化を図ることができる。
【0042】この結果、特に、競技員や監視員を配置す
る一般競技や、スキー指導員の資格検定試験等において
は、監視員の大幅な人員削減を図ることができるととも
に、これに限らず、個人や小グループが行なう小中距離
の小規模なレース、あるいは、近年、スキー場等に設け
られている小距離の競技練習用スロープ等での無人化が
可能なので、極めて有効な運用を図ることができる。
【0043】また、競技者がコースアウトしたときスピ
ーカにコースアウト情報を発生させる場合には、コース
アウトという競技の進行状況が音声で認知でき、そのた
め、不用意に、スタートしたり、競技コース内に入る等
の事態を抑制でき、より一層、人手の削減及び無人化に
寄与できる。
【0044】更に、スタート後所定時間経過してもゴー
ル検知がないとき、スピーカに競技異常情報を発生させ
る場合には、競技者の転倒等の競技異常を音声で認知で
きるので、安全が確保されるとともに、不用意に、スタ
ートしたり、競技コース内に入る等の事態を抑制でき、
より一層、人手の削減及び無人化を図ることができる。
【0045】更にまた、競技コースの競技者の位置を検
知してスピーカに位置情報を発生させる場合には、競技
の進行状況が音声で認知でき、そのため、不用意に、ス
タートしたり、競技コース内に入る等の事態を抑制で
き、より一層、人手の削減及び無人化に寄与できる。ま
た、観戦者の興味をそそることができるという効果もあ
る。
【0046】また、スピーカに競技中を知らせる競技中
情報を発生させる場合には、競技中であることを音声で
認知できるので、安全が確保されるとともに、不用意
に、スタートしたり、競技コース内に入る等の事態を抑
制でき、より一層、人手の削減及び無人化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
の概要を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
を示すブロック構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
を示すブロック構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
の要部を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
の制御のフローチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る競技の管理システム
の制御のフローチャート図である。
【図7】従来の競技の管理システムの概要を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 競技コース 2 スタート点 3 ゴール点 4 スタート検知手段 5 ゴール検知手段 8 秒音発生器 10 侵入者検知手段 11 コースアウト検知手段 15 位置検知手段 17 スピーカ 17A 始点スピーカ 17B,17C 中間スピーカ 17D 終点スピーカ 20 制御装置 21 スタート可能情報発生手段 22 スタート情報発生手段 23 ゴール情報発生手段 24 警告発生手段 25 コースアウト情報発生手段 26 競技異常情報発生手段 27 位置情報発生手段 28 競技中情報発生手段 30 電光掲示盤 31 登録器 32 競技者情報入力部 33 予想競技タイム入力部 34 競技タイム計測手段 35 競技タイム表示手段 36 最速者タイム表示手段 37 時間差表示手段 40 予想競技タイム登録手段 41 予想競技タイム表示手段 42 自己タイム差算出手段 43 自己タイム差表示手段 44 タイム判定手段 45 速遅情報発生手段 46 照合器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 71/06 A63C 19/10 G01V 8/20 G01V 9/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタート点及びゴール点が定められた競
    技コースで上記スタート点から順次競技者がスタートし
    て競技を行なうスキー競技の競技管理システムにおい
    て、 スタート点に設けられ競技者がスタートしたことを検知
    するスタート検知手段と、 ゴール点に設けられ競技者がゴールしたことを検知する
    ゴール検知手段と、 競技コース内に上記競技者以外の侵入者が入ったことを
    検知する侵入者検知手段と、 スタート点近傍,ゴール点近傍,競技コースの外側部等
    の所要個所に設けられる複数のスピーカと、 上記スタート検知手段及びゴール検知手段の検知に基づ
    いて機能するとともに上記侵入者検知手段の検知がない
    ときの所定時期に必要なスピーカに競技者がスタートし
    ても良いというスタート可能情報を発生させるスタート
    可能情報発生手段と、 上記スタート検知手段がスタートを検知したとき必要な
    スピーカにスタート情報を発生させるスタート情報発生
    手段と、 上記ゴール検知手段がゴールを検知したとき必要なスピ
    ーカにゴール情報を発生させるゴール情報発生手段と、 上記侵入者検知手段が競技コース内に侵入者が入ったこ
    とを検知したとき必要なスピーカから警告を発生させる
    警告発生手段と、 を備えたことを特徴とする競技の管理システム。
  2. 【請求項2】 上記スタートした競技者が競技コース外
    に出たことを検知するコースアウト検知手段と、 該コースアウト検知手段が検知したとき必要なスピーカ
    にコースアウト情報を発生させるコースアウト情報発生
    手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の競技の
    管理システム。
  3. 【請求項3】 上記スタート検知手段の検知があった後
    所定時間経過してもゴール検知手段の検知がないとき、
    必要なスピーカに競技異常情報を発生させる競技異常情
    報発生手段を備えたことを特徴とする請求項1または2
    記載の競技の管理システム。
  4. 【請求項4】 競技コースの競技者の位置を検知する位
    置検知手段と、位置検知手段の検知に基づいて必要なス
    ピーカに位置情報を発生させる位置情報発生手段とを備
    えたことを特徴とする請求項1,2または3記載の競技
    の管理システム。
  5. 【請求項5】 上記スタート検知手段の検知があったと
    き必要なスピーカに競技中を知らせる競技中情報を発生
    させる競技中情報発生手段を備えたことを特徴とする請
    求項1,2,3または4記載の競技の管理システム。
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