JP2880049B2 - 光コネクタケーブル - Google Patents

光コネクタケーブル

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯端末機と上位機と
を接続し、信号の送受信を行なうケーブルの種類の中
で、電気信号を光信号に変換する光コネクタケーブルに
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年の携帯端末機は、その起動性から小
型軽量化および防滴機能が重要となっている。また携帯
端末機とホストコンピュータ等の上位機との情報の送受
手段としてコネクタケーブルの接続を必要とするが、コ
ネクタの端子の脱着による摩耗に対する耐久性の向上が
求められている。このような種々の要求を満たすため、
電気信号を光信号に変換して光通信により信号の送受信
を行なう端末機が増えている。このため、光通信を可能
にする携帯端末機を接続する光コネクタケーブルが必要
になる。
【０００３】以下、従来の光コネクタケーブルについて
説明する。図７は従来の光コネクタケーブルの外観を示
しており、図８はその内部構成を示している。図７およ
び図８において、７１は上位機と接続するコネクタであ
り、７２は信号ケーブル、７３は携帯端末機接続側の上
ケース、７４は同じく下ケースを示す。７５は光信号を
出力する部分のフィルターであり、７６は携帯端末機と
の接続位置を規制するための突起であり、上下左右４ヶ
所に設けられている。７７は金属板でできたマグネット
プレートであり、８０は永久磁石である。７８は光信号
を発生するＬＥＤランプを実装したＬＥＤ基板であり、
７９は電気信号を光信号に変換する回路が組み込まれた
メイン基板である。ＬＥＤ基板７８とメイン基板７９と
信号ケーブル７２は電気的に接続されている。
【０００４】図９は携帯端末機の光コネクタケーブル接
続側部分を示している。図９において、９０は携帯端末
機であり、９１は溝であり、上下左右４ヶ所に設けられ
ている。９２は光信号を送受するフィルターであり、光
を通す導光孔９３の部分を除き金属でできている。
【０００５】次に上記従来例の動作について説明する。
光コネクタケーブルの携帯端末機への接続は、光コネク
タケーブルの上ケース７３および下ケース７４の延長上
に設けられた突起７６を携帯端末機９０の溝９１に合わ
せることにより、互いの位置を正しく規制できるように
なっている。そしてこの時、マグネットプレート７７は
永久磁石８０と組み合わされているため磁力を有してお
り、携帯端末機９０のフィルター９２は金属でできてい
るため、フィルター９２と磁力により密着し接続を完了
する。
【０００６】このように、上記従来の光コネクタケーブ
ルでは、永久磁石８０の磁力によりマグネットプレート
７７を磁化し、携帯端末機９０側に金属からなるフィル
ター９２を使用することにより、磁力による接続をする
ことができる。なお、従来の光コネクタケーブルには、
携帯端末機側への充電機能はなく、携帯端末機への充電
は別の専用装置で行なっていた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光コネクタケーブルでは、携帯端末機との接続を磁
力を用いて行なっているため、接続力の確実性がなく、
信号ケーブルを引っ張ったり、光コネクタケーブルのケ
ースに衝撃を与えたりすると接続が簡単に外れてしまう
という問題があった。また最近では、オフィスでフロッ
ピィディスクやメモリカード等磁気媒体を使用する機会
が多く、これらの媒体は磁性体を近づけると機能を破壊
されるため、従来のような光コネクタケーブルは取り扱
いにも注意を払わなければならないという問題もあっ
た。さらに、従来の光コネクタケーブルの生産時には、
上記のように部品に永久磁石を使用しているため、他の
金属部品やねじが永久磁石に吸い寄せられたり、工具の
ドライバがくっついたりして煩わしい組み立て作業とな
っていた。
【０００８】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、永久磁石を使用せずに機械的に確実に携
帯端末機と接続できる優れた光コネクタケーブルを提供
することを目的とするものである。
【０００９】本発明の他の目的は、確実に携帯端末機と
接続でき、引っ張っても簡単に離れないことを利用して
充電機能も持たせた優れた光コネクタケーブルを提供す
ることである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、光コネクタケーブルの携帯端末機接続側
ケースの両側面からフックを出し、ケース内部に収納し
たばねによりフックを常時押した状態にし、力を加えて
ばねを圧縮することによりフックを開く状態にし、携帯
端末機側にはフック先端の係止爪が掛かる溝を設けて光
コネクタケーブルと携帯端末機の接続を行なうようにし
たものである。
【００１１】また本発明は、上記構成に加え、光コネク
タケーブルの携帯端末機接続側ケースに充電端子として
ばねにより押圧付勢されたプローブを実装し、これを携
帯端末機に設けた充電端子に接触させるようにしたもの
である。
【００１２】
【作用】したがって、本発明によれば、光コネクタケー
ブルのフックの後端部を押して開いた状態にし、携帯端
末機に設けられた溝に合わせ、フックから力を取り除け
ばばねの作用で自然とフックが閉じることにより携帯端
末機との接続が完了でき、磁力を使用しないので、他に
悪影響を与えることなく確実に接続できるという効果を
有する。
【００１３】また本発明によれば、上記構成により光コ
ネクタケーブルのフックが携帯端末機の溝に機械的に噛
み合って簡単に離れないことを利用し、ばねにより押圧
付勢されたプローブを光コネクタケーブルのケース内に
設け、携帯端末機側にこのプローブに接触可能な充電端
子を設けることにより、プローブと適度な接触圧を得る
ことができ、専用の充電装置を必要とせずに小型の光コ
ネクタケーブルにより充電機能を持たせることができる
という効果を有する。
【００１４】
【実施例】
（実施例１）図１は本発明の第１の実施例の光コネクタ
ケーブルの外観を示し、図２はその接続動作を示す図で
ある。図１および図２において、１は上位機と接続する
コネクタであり、２は信号ケーブル、３は携帯端末機接
続側のケースである。４はケース３の両側面に取り付け
られたフックであり、５は光コネクタケーブルと携帯端
末機との接続の位置規制を行なうための突起であり、６
は光信号を送受するフィルターである。４ａはフック４
を回転させる軸であり、４ｂはコイルスプリング７の位
置を決めるためコイルスプリング７の中に入るボスであ
り、４ｃはストッパーであり、４ｄは係止爪であり、そ
れぞれフック４と一体に形成されている。３ａはフック
４のストッパー４ｃを受ける壁であり、フック４の必要
以上の回転を規制している。３ｂはコイルスプリング７
を受ける壁である。２１は携帯端末機を示し、２２は携
帯端末機２１に設けられた溝であり、フック４の係止爪
４ｄが掛かる位置に形成されている。
【００１５】次に上記第１の実施例の動作について説明
する。上記第１の実施例において、まず図２（ａ）のよ
うに、ケース３の両側面に設けられたフック４に下方向
に力８を加えると、フック４は軸４ａを中心に図におい
て反時計回り方向に回動する。これにより、図２（ｂ）
のように携帯端末機２１を光コネクタケーブルのケース
３に密着させることができる。また、力８が加わってい
るときは、コイルスプリング７は圧縮状態にあり、力８
を取り除けば元に戻り、図２（ｃ）のようにフック４の
係止爪４ｄと携帯端末機の溝２２が噛み合い接続が完了
する。フック４の係止爪４ｄの先端部には勾配が付いて
いるので、ケース３を携帯端末機２１に押し込むだけ
で、フック４の係止爪４ｄを溝２２に噛み合わせること
ができる。係止爪４ｄを溝２２から外すときは、フック
４に再度力８を加えて広げながら携帯端末機２１から引
き抜く。光信号を送受するフィルター６の回りには、従
来例と同様に携帯端末機２１を位置規制する突起５があ
るため、フック４と溝２２の多少のがたつきが発生して
も位置決めに関しては問題にならない構造になってい
る。
【００１６】このように、上記第１の実施例によれば、
フック４に力８を加えることによりフック４を回転軸４
ａを中心に広げて携帯端末機の溝２２に合わせ、力８を
取り除くことにより携帯端末機２１と光コネクタケーブ
ルのケース３とを確実に接続することができるという利
点を有する。また、接続手段として磁力を使用していな
いため、フロッピィディスクやメモリカード等磁気媒体
を使用していても破壊するという不安感を解消できると
いう効果を有する。さらに、製品組み立て時にも、永久
磁石を利用していないため、他の金属部品やねじが永久
磁石に吸い寄せられたり、工具のドライバが吸着された
りする煩わしさがなくなるという効果を有する。
【００１７】なお、上記第１の実施例では、フック４に
取り付けるコイルスプリング７を圧縮コイルスプリング
としているが、コイルスプリング７の代わりに捩りコイ
ルスプリングを用いても同様の効果を得ることができ
る。
【００１８】（実施例２）図３は本発明の第２の実施例
における光コネクタケーブルの外観を示しており、図４
は携帯端末機の光コネクタケーブル接続側の部分の外観
を示している。図３および図４において、３１は上位機
と接続するコネクタであり、３２は信号ケーブル、３３
は携帯端末機接続側のケースである。３４は第１の実施
例と同様の携帯端末機４０と接続するためのフック、３
５は充電端子としてのプローブであり、金属棒を切削し
先端を尖らせて、端子としての接触部分を点接触として
接触の安定性を確保するように形成されている。３６は
プローブ３５および第１の実施例と同様のフィルター３
７を収納するプローブガイドである。３８は携帯端末機
４０と接続する際の位置決めとなる突起である。４０は
携帯端末機、４１はフック３４が噛み合う溝であり、４
２はプローブ３５の相手の充電端子である。４３は突起
３８が嵌まる溝、４４は光信号を送受するフィルター、
４５は光を通す導光孔である。
【００１９】図５は第２の実施例における充電端子とし
てのプローブの構成と動作を示し、図６は光コネクタケ
ーブルと携帯端末機の接続された状態を示す。図５
（ａ）から図５（ｃ）および図６において、３５ａはプ
ローブ３５の軸である。５１はプローブ軸３５ａに挿着
されているコイルスプリング、５２はコイルスプリング
５１によりプローブ３５が飛び出さないようにするため
のストッパーであり、プローブ軸３５ａに取り付けられ
ている。３６はプローブ３５およびコイルスプリング５
１を収納するプローブガイドであり、５３は回路基板で
あり、プローブ３５と信号線５４により接続されてい
る。Ｇは光コネクタケーブルのケース３３と携帯端末機
４０とがフック３４により接続されたときの隙間を示
す。
【００２０】次に上記第２の実施例の動作について説明
する。上記第２の実施例において、プローブ３５は、コ
イルスプリング５１の力によりプローブガイド３６から
飛び出している。飛び出し量は、ストッパー５２により
制御することが可能である。上記したように、フック３
４が携帯端末機４０の側面に形成された溝４１に噛み合
うことにより光コネクタケーブルのケース３３と携帯端
末機４０は接続され、両者が密着する。このため、コイ
ルスプリング５１は圧縮され、プローブ３５はプローブ
ガイド３６から引っ込む。この時プローブ３５は、コイ
ルスプリング５１の受けている圧縮荷重と同等の反発す
る力を相手の充電端子４２に与えることになる。この反
発する力がプローブ３５と相手充電端子４２の接触荷重
となり、フック３４により接続されている状態では、光
コネクタケーブルのケース３３と携帯端末機４０のプロ
ーブ３５の飛び出す隙間Ｇが一定に固定されることにな
り、安定した接触荷重が得られ、充電端子としての機能
を果たす。
【００２１】このように、上記第２の実施例によれば、
光コネクタケーブルのケース３３と携帯端末機４０の接
続を安定に行なうことにより、携帯端末機４０の充電端
子４２に接触するプローブ３５にコイルスプリング５１
の圧縮荷重を利用した接触荷重を発生することが可能と
なり、専用の充電装置を必要とせずに小型の光コネクタ
ケーブルに充電機能を持たせることができるという効果
を有する。
【００２２】なお、上記第２の実施例では、プローブ３
５は金属棒の切削部品として形成されているが、プロー
ブ３５は、金属板を折り曲げた形状で形成し、接触の安
定性を確保するために相手端子と接触する部分は部分的
に凸形状を構成させることにより、同様の効果を得るこ
とができる。この場合は、生産数量が多ければ金型を作
成して、部品コストを下げることも可能になる。
【００２３】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、光コネクタケーブルと携帯端末機の接続を、磁力を
用いずに容易にかつ確実に行なうようにしたものであ
り、光コネクタケーブルの両側にフックを設け、フック
の元を押して開いた状態で携帯端末機に設けられた溝に
合わせ、フックから力を取り除けばばねの作用で自然に
フックが閉じて携帯端末機との接続が完了でき、磁力を
用いないので他に悪影響を与えることなく確実に接続で
きるという効果を有する。
【００２４】また本発明によれば、上記構成により光コ
ネクタケーブルのフックが携帯端末機の溝に機械的に噛
み合って簡単に離れないことを利用し、ばねにより押圧
付勢されたプローブを光コネクタケーブルのケース内に
設け、携帯端末機側にこのプローブに接触可能な充電端
子を設けることにより、プローブと適度な接触圧を得る
ことができ、専用の充電装置を必要とせずに小型の光コ
ネクタケーブルにより充電機能を持たせることができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例における光コネクタケー
ブルの外観図
【図２】（ａ）同光コネクタケーブルのフックの初期状
態を示す部分断面図 （ｂ）同光コネクタケーブルのフックの開いた状態を示
す部分断面図 （ｃ）同光コネクタケーブルのフックの接続完了状態を
示す部分断面図
【図３】本発明の第２の実施例における光コネクタケー
ブルの外観図
【図４】本発明の第２の実施例における携帯端末機の光
コネクタケーブル接続側の部分斜視図
【図５】（ａ）同光コネクタケーブルにおけるプローブ
の構成を示す部分断面図 （ｂ）同プローブの充電端子への接触前の状態を示す部
分断面図 （ｃ）同プローブの充電端子への接触後の状態を示す部
分断面図
【図６】本発明の実施例における光コネクタと携帯端末
機の接続された状態を示す部分斜視図
【図７】従来の光コネクタケーブルの外観図
【図８】同光コネクタケーブルの携帯端末機側ケースの
断面図
【図９】従来の携帯端末機の光コネクタケーブル接続側
の部分斜視図
【符号の説明】
１ 上位機接続コネクタ ２ 信号ケーブル ３ 携帯端末機接続側ケース ３ａ ストッパー受け壁 ３ｂ コイルスプリング受け壁 ４ フック ４ａ 軸 ４ｂ ボス ４ｃ ストッパー ５ 突起 ６ フィルター ７ コイルスプリング ８ 力 ２１ 携帯端末機 ２２ 溝 ３１ 上位機接続コネクタ ３２ 信号ケーブル ３３ 携帯端末機接続側ケース ３４ フック ３５ プローブ ３５ａ プローブ軸 ３６ プローブガイド ３７ フィルター ４０ 携帯端末機 ４１ 溝 ４２ 充電端子 ５１ コイルスプリング ５２ ストッパー ５３ 回路基板 ５４ 信号線 Ｇ ケースと携帯端末機の接続時の隙間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 電子機器間で信号の送受信を行なうため
    の光コネクタケーブルであって、電子機器との接続を行
    うための接続装置とケーブルとからなり、前記接続装置
    に、電子機器の両側面に形成されている溝にそれぞれ係
    止可能な係止爪を有するフック手段と、前記係止爪が溝
    に係止されるように前記フック手段を押圧付勢するバネ
    手段とを設け、また電子機器の充電端子にバネ手段によ
    り押圧付勢されるプローブを、接続装置側の充電端子と
    して当該接続装置に設けたことを特徴とする光コネクタ
    ケーブル。
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JPH0772350A (ja) 1995-03-17

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