JP2876790B2 - 超音波伝搬速度の測定方法 - Google Patents
超音波伝搬速度の測定方法Info
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- JP2876790B2 JP2876790B2 JP3010812A JP1081291A JP2876790B2 JP 2876790 B2 JP2876790 B2 JP 2876790B2 JP 3010812 A JP3010812 A JP 3010812A JP 1081291 A JP1081291 A JP 1081291A JP 2876790 B2 JP2876790 B2 JP 2876790B2
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- ultrasonic
- wave
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は超音波伝搬速度の測定方
法に関し、特に、紙の強度をオンラインで測定する紙力
センサに使用して好適な超音波伝搬速度の測定方法に関
する。
法に関し、特に、紙の強度をオンラインで測定する紙力
センサに使用して好適な超音波伝搬速度の測定方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】紙の強度パラメータはヤング弾性率に関
連しており、ヤング弾性率と紙内を通る超音波の速度と
は相関関係があるため、結果的に、超音波の伝搬速度を
検出することにより、紙の強度を測定することができ
る。
連しており、ヤング弾性率と紙内を通る超音波の速度と
は相関関係があるため、結果的に、超音波の伝搬速度を
検出することにより、紙の強度を測定することができ
る。
【０００３】従来の超音波伝搬速度の測定方法は、一般
に、紙に振動子を接触させてパルス状の超音波を発生さ
せ、ある距離を伝搬した振動の第１波を接触形振動子で
検出するようになっている。この場合、送受信振動子は
常に紙と摩擦状態にあるため、ノイズが多く、Ｓ／Ｎが
良くない。そこで、Ｓ／Ｎを改善する技術として、図２
に示すように、送受信振動子ＲＳ，ＲＶをそれぞれ回転
ローラ10ａ，10b に組込み、紙の移動速度に合わせて回
転させ、紙との常時の接触を回避することにより摩擦ノ
イズを減少させる技術が提案されている（米国特許4291
577)。
に、紙に振動子を接触させてパルス状の超音波を発生さ
せ、ある距離を伝搬した振動の第１波を接触形振動子で
検出するようになっている。この場合、送受信振動子は
常に紙と摩擦状態にあるため、ノイズが多く、Ｓ／Ｎが
良くない。そこで、Ｓ／Ｎを改善する技術として、図２
に示すように、送受信振動子ＲＳ，ＲＶをそれぞれ回転
ローラ10ａ，10b に組込み、紙の移動速度に合わせて回
転させ、紙との常時の接触を回避することにより摩擦ノ
イズを減少させる技術が提案されている（米国特許4291
577)。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した米国特許4291
577 号の技術は、超音波の第１波（図２の下部に示すよ
うに振幅が小さい）だけを検出するため、受信信号レベ
ルが小さく、Ｓ／Ｎは良くない。
577 号の技術は、超音波の第１波（図２の下部に示すよ
うに振幅が小さい）だけを検出するため、受信信号レベ
ルが小さく、Ｓ／Ｎは良くない。
【０００５】本発明はこのような考察に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、紙の超音波伝搬速度の検出精
度（Ｓ／Ｎ）を大幅に改善することにある。
ものであり、その目的は、紙の超音波伝搬速度の検出精
度（Ｓ／Ｎ）を大幅に改善することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の代表的なものの
特徴を述べれば以下のとおりである。すなわち、送受信
振動子と共振媒体と増幅器とでループを構成し、所定の
振動モードで共振状態とし、大きな超音波振動を連続発
生させ、受信振動子は連続波を検出し、所定の成分のみ
選択増幅し、受信振動子までの伝搬時間は、予め伝搬時
間が既知の基準媒体との振動の位相差で検出するように
したことを特徴とするものである。
特徴を述べれば以下のとおりである。すなわち、送受信
振動子と共振媒体と増幅器とでループを構成し、所定の
振動モードで共振状態とし、大きな超音波振動を連続発
生させ、受信振動子は連続波を検出し、所定の成分のみ
選択増幅し、受信振動子までの伝搬時間は、予め伝搬時
間が既知の基準媒体との振動の位相差で検出するように
したことを特徴とするものである。
【０００７】
【作用】送信振動子をパルス動作とせず、連続動作とし
共振状態で大振幅振動を発生させて紙に伝えることによ
り、受信レベルが大きくなってＳ／Ｎが改善される。ま
た、紙を伝わってきた連続波を受信振動子により検出し
た後、検出信号を中心周波数（共振周波数）ｆの同調形
増幅器で必要な信号のみを選択的に増幅することによ
り、ノイズを減らすことができ、これによってもＳ／Ｎ
が改善される。ただし、連続波では伝搬時間の検出がで
きないため、伝搬速度が既知の基準媒体との振動の位相
差で検出する方式を採用し、連続波を用いた測定の、実
際の装置への適用を可能にした。
共振状態で大振幅振動を発生させて紙に伝えることによ
り、受信レベルが大きくなってＳ／Ｎが改善される。ま
た、紙を伝わってきた連続波を受信振動子により検出し
た後、検出信号を中心周波数（共振周波数）ｆの同調形
増幅器で必要な信号のみを選択的に増幅することによ
り、ノイズを減らすことができ、これによってもＳ／Ｎ
が改善される。ただし、連続波では伝搬時間の検出がで
きないため、伝搬速度が既知の基準媒体との振動の位相
差で検出する方式を採用し、連続波を用いた測定の、実
際の装置への適用を可能にした。
【０００８】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明の超音波伝搬速度の測定方法
を実施するための装置構成の一例を示す図である。
て説明する。図１は本発明の超音波伝搬速度の測定方法
を実施するための装置構成の一例を示す図である。
【０００９】この装置では、発振ループを構成して送信
振動子Ｔ（ＰＺＴ）を振動（発振）させ、この振動を棒
状の振動伝達体Ｂ１を介して紙に伝達する。発振ループ
は、電力増幅器Ａ０と、増幅器Ａ１と、棒状の振動伝達
体Ｂ１と、基準媒体Ｓ（縦波モードを伝え易く、温度的
に安定な材料で構成されている）と、受信振動子Ｒ１と
で構成される。この場合、振動伝達体Ｂ１の先端から紙
へ縦波が良く伝わるように、送受信振動子Ｔ，Ｒ１（Ｐ
ＺＴ）の取付け方向を選び（平板の場合は、一般に厚み
振動が振幅が大きく利用しやすい）、基準媒体Ｓは、縦
波を良く伝え、横波は伝え難い材料とし、その長さは、
ループが共振状態となるように選ぶ。すなわち、Ｔ，Ｒ
１，Ｓで振動モードを選択し、Ｔ，Ｂ１，Ｓ，Ｒ１の機
械，電気系で共振周波数ｆ０を決定する。
振動子Ｔ（ＰＺＴ）を振動（発振）させ、この振動を棒
状の振動伝達体Ｂ１を介して紙に伝達する。発振ループ
は、電力増幅器Ａ０と、増幅器Ａ１と、棒状の振動伝達
体Ｂ１と、基準媒体Ｓ（縦波モードを伝え易く、温度的
に安定な材料で構成されている）と、受信振動子Ｒ１と
で構成される。この場合、振動伝達体Ｂ１の先端から紙
へ縦波が良く伝わるように、送受信振動子Ｔ，Ｒ１（Ｐ
ＺＴ）の取付け方向を選び（平板の場合は、一般に厚み
振動が振幅が大きく利用しやすい）、基準媒体Ｓは、縦
波を良く伝え、横波は伝え難い材料とし、その長さは、
ループが共振状態となるように選ぶ。すなわち、Ｔ，Ｒ
１，Ｓで振動モードを選択し、Ｔ，Ｂ１，Ｓ，Ｒ１の機
械，電気系で共振周波数ｆ０を決定する。
【００１０】紙を伝わった縦波は、振動伝達体Ｂ２を介
して受信振動子Ｒ２で検出する。このときの縦波の検出
感度が良くなるように、振動伝達体Ｂ２の形状と受信振
動子Ｒ２の取付け方向などを考慮する。また、伝搬距離
Ｌは、送信振動子Ｔから受信振動子Ｒ１までの距離と、
送信振動子Ｔから受信振動子Ｒ２までの伝搬時間がほぼ
同じになるように選ぶ。
して受信振動子Ｒ２で検出する。このときの縦波の検出
感度が良くなるように、振動伝達体Ｂ２の形状と受信振
動子Ｒ２の取付け方向などを考慮する。また、伝搬距離
Ｌは、送信振動子Ｔから受信振動子Ｒ１までの距離と、
送信振動子Ｔから受信振動子Ｒ２までの伝搬時間がほぼ
同じになるように選ぶ。
【００１１】受信振動子Ｒ２の信号は、同調形増幅器Ａ
３で目的の周波数ｆ０のみを増幅する。外部からの振動
ノイズや、紙と振動伝達体Ｂ２との摩擦ノイズはｆ０と
離れている分は増幅されず、Ｓ／Ｎが良くなる。
３で目的の周波数ｆ０のみを増幅する。外部からの振動
ノイズや、紙と振動伝達体Ｂ２との摩擦ノイズはｆ０と
離れている分は増幅されず、Ｓ／Ｎが良くなる。
【００１２】増幅器Ａ１，Ａ３の出力はそれぞれ、振幅
リミッタＭ１，Ｍ２で波形整形してデジタル信号に変換
し、両波形の位相差から時間差Δｔを求める。Δｔはｆ
０の１サイクル以内となっている。
リミッタＭ１，Ｍ２で波形整形してデジタル信号に変換
し、両波形の位相差から時間差Δｔを求める。Δｔはｆ
０の１サイクル以内となっている。
【００１３】一方、送信振動子Ｔから受信振動子Ｒ１ま
での伝搬時間ｔが基準になるため、基準媒体Ｓの伝搬速
度が安定していることが必要であり、基準媒体Ｓとして
これを実現できる材料を選び、予め、別の手法（例え
ば、送信振動子Ｔをパルス動作させる）ことで伝搬時間
ｔを測定しておく。紙を伝搬した超音波の伝搬時間は、
ｔ＋Δｔにより求められる。振動伝達体Ｂ１〜Ｂ２間の
距離Ｌと伝搬時間ｔ＋Δｔとから速度が求められる。位
相差は位相差検出手段ＰＤにより求め、時間差は時間差
検出手段ＱＤにより求め、伝搬速度ｖは速度算出手段Ｙ
Ｄにより求める。
での伝搬時間ｔが基準になるため、基準媒体Ｓの伝搬速
度が安定していることが必要であり、基準媒体Ｓとして
これを実現できる材料を選び、予め、別の手法（例え
ば、送信振動子Ｔをパルス動作させる）ことで伝搬時間
ｔを測定しておく。紙を伝搬した超音波の伝搬時間は、
ｔ＋Δｔにより求められる。振動伝達体Ｂ１〜Ｂ２間の
距離Ｌと伝搬時間ｔ＋Δｔとから速度が求められる。位
相差は位相差検出手段ＰＤにより求め、時間差は時間差
検出手段ＱＤにより求め、伝搬速度ｖは速度算出手段Ｙ
Ｄにより求める。
【００１４】なお、上述の実施例では縦波を用いている
が、Ｔ，Ｒ１，Ｒ２の取付け方向（振動方向）および基
準媒体Ｓの材料および材料どりの方向を変えることによ
り、横波を検出することも可能である。
が、Ｔ，Ｒ１，Ｒ２の取付け方向（振動方向）および基
準媒体Ｓの材料および材料どりの方向を変えることによ
り、横波を検出することも可能である。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果が得られる。 （１）送信器を連続共振モードで使うため、大きな振動
を紙に伝えることができ、また、受信器は連続波を検出
するため、目的の周波数成分だけを増幅することができ
る。この結果、紙を伝わる超音波振動をＳ／Ｎ良く検出
できる。 （２）超音波を安定な、速度既知の基準媒体に伝搬さ
せ、被測定物（紙）を伝搬してきた振動と位相比較する
ことにより、連続波でも伝搬時間を測定でき、実用化が
可能となる。
下の効果が得られる。 （１）送信器を連続共振モードで使うため、大きな振動
を紙に伝えることができ、また、受信器は連続波を検出
するため、目的の周波数成分だけを増幅することができ
る。この結果、紙を伝わる超音波振動をＳ／Ｎ良く検出
できる。 （２）超音波を安定な、速度既知の基準媒体に伝搬さ
せ、被測定物（紙）を伝搬してきた振動と位相比較する
ことにより、連続波でも伝搬時間を測定でき、実用化が
可能となる。
【図１】本発明の超音波伝搬速度の測定方法を実施する
ための装置構成の一例を示す図である。
ための装置構成の一例を示す図である。
【図２】従来の測定方法の一例（米国特許4291577)を説
明するための図である。
明するための図である。
Ｔ 送信振動子 Ｒ１，Ｒ２ 受信振動子 Ｓ 基準媒体 Ｂ１，Ｂ２ 振動伝達体 Ａ０ 電力増幅器 Ａ１，Ａ２ 増幅器 Ａ３ 同調形増幅器 Ｍ１，Ｍ２ リミッタ ＰＤ 位相検出手段 ＱＤ 時間差検出手段 ＹＤ 伝搬速度検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G01N 29/18 G01H 5/00
Claims (1)
- 【請求項１】 超音波送信手段（Ｔ，Ｂ１）を共振状態
とし、これにより発生する連続した超音波を被測定物
（ＰＡ）および伝搬時間が既知の基準媒体（Ｓ）に伝
え、前記超音波送信手段（Ｔ，Ｂ１）から所定距離
（Ｌ）はなれた位置にある第１の超音波受信手段（Ｂ
２，Ｒ２）により被測定物を伝搬してきた連続波を検出
して、所定の成分のみ選択増幅し、一方、第２の超音波
受信手段（Ｒ１）により基準媒体（Ｓ）を伝搬してきた
連続波を検出し、次に、被測定物（ＰＡ）からの前記選
択増幅された連続波の位相と、基準媒体（Ｓ）を伝搬し
てきた連続波との位相を比較して位相差を求め、この位
相差に対応する時間差（Δｔ）を求め、この時間差と、
前記基準媒体（Ｓ）における既知の伝搬時間（ｔ）と、
超音波送信手段と第１の超音波受信手段との間の前記所
定距離（Ｌ）とを利用して被測定物における超音波伝搬
速度を測定することを特徴とする超音波伝搬速度の測定
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3010812A JP2876790B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 超音波伝搬速度の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3010812A JP2876790B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 超音波伝搬速度の測定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04339252A JPH04339252A (ja) | 1992-11-26 |
| JP2876790B2 true JP2876790B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=11760761
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3010812A Expired - Fee Related JP2876790B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 超音波伝搬速度の測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2876790B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011185706A (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-22 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | レーザ超音波を用いた表面欠陥監視方法及び表面欠陥監視装置 |
-
1991
- 1991-01-31 JP JP3010812A patent/JP2876790B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04339252A (ja) | 1992-11-26 |
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Legal Events
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