JP2876620B2 - プリントヘッド - Google Patents

プリントヘッド

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JP2876620B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、近年急速に普及し情報機器の出力端末装置
などに使われているプリンタの印字機構であるプリント
ヘッドに関するものである。
プリントヘッドには、ワイヤーピンでインクリボンを
インパクトし、紙に印字するワイヤードットプリントヘ
ッド、液体インクを圧電素子により液滴として飛翔さ
せ、紙に印字するインクジェットプリントヘッド、抵抗
体に通電し発熱したジュール熱により感熱紙を発色させ
るサーマルプリントヘッド等がある。
〔従来の技術〕
従来のプリントヘッドの構成を第3図に示す。プリン
トヘッドは、印字部本体7トフラットケーブル6により
構成される。フラットーブル6は共通端子1と印字ドッ
ト数に対応した個別端子2〜5の信号ラインにより構成
される。フラットケーブル6の端子部Aは、回路基板と
の接続部分となる。回路基板から発生された駆動パルス
は、端子部Aからフラットケーブル6を経由して印字部
本体7に伝わり、各印字素子を動作させ印字が行われ
る。
ところで、このようなプリントヘッドにおいては、製
造工程上、個々のプリントヘッド間に特性のバラツキが
生じる場合がある。例えば、抵抗体からなる印字素子の
場合、印字素子の特性である抵抗体の抵抗値が、個々の
ヘッド間で異なることにより、プリンタ本体に取り付け
た後に、個々に駆動パルスの調整を行い、印字濃度等の
印字品質特性を予め定められた規格内に合わせていた。
その他の印字品質特性を規格内に合わせる方法として
は、プリントヘッドの特性により数ランクに層別しラン
ク別に回路定数の設定を決めたり、回路基板上のジャン
パー線、スイッチ等により適正な印字品質を得るものも
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のプリントヘッドではヘッドの特性バラツキによ
り印字品質に差が生ずるため、特性を一定の水準にラン
ク分けを行いランク毎に回路定数の調整を行っていた。
しかし回路定数の調整には、工数がかなり作業ミスを生
ずることもあった。また、プリントヘッドの寿命、不良
発生時のアフターサービス時においても、ヘッド交換だ
けでなく再度回路定数も調整しなければならないため、
工数が多くかかってしまう。
その他にも、プリンタの仕様により駆動特性は異なる
が、外形形状が同一のプリントヘッド等を使用した場合
トラブルが発生し易いといった問題も起きていた。
本発明は、これらの問題点をなくすため、個々のプリ
ントヘッドの特性を表す情報をそのプリントヘッドに簡
単に付加し、また、これを容易に修正できるプリントヘ
ッドを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 本発明のプリントヘッドは、印字素子と、各印字素子
に共通に接続される共通端子と、各印字素子に個別に接
続される個別端子とを備え、これらの端子を駆動回路に
接続し、適宜前記印字素子に駆動パルスを印加して印刷
を行うプリントヘッドであって、該プリントヘッドを製
造する際に生じる印字素子の特性に応じて、予め駆動パ
ルスの調整が必要なプリントヘッドにおいて、円状の第
1のランドと、該第1のランドの周囲に、所定の間隔を
持って、同心円状に形成された第2のランドからなる少
なくとも一対の半田パッド部と、各ランドに接続するマ
トリックス端子を備え、前記印字素子の特性に応じて、
適宜前記半田パッド部に半田を施すことにより、前記印
字素子固有の特性情報が付加され、前記マトリックス端
子を介して、読みとられた前記特性情報に応じて、予め
定められた駆動パルスで駆動されることを特徴とする。
また、半田バッド部のランド間の間隔は、0.2mmから
0.5mmの範囲にあることが好ましい。また、一方の端が
前記印字素子に接続され、他方の端には前記個別端子、
前記共通端子及び前記マトリックス端子が列設されたコ
ネクタ接続部が形成されたフラットケーブルを用いた場
合、半田パッド部を設ける好ましい箇所としては、当該
フラットケーブルの前記他方の端側の幅を、前記一方の
端側に比べ広く形成し、前記半田パッド部を、前記フラ
ットケーブル上のコネクタ接続部側の幅の広い部分に設
けるようにすればよい。
〔作用〕
第1図に示す半田パッド部11、12に、個々のプリント
ヘッドの特性に応じて、適宜半田を施す。このような処
理が行われたプリントヘッドの端子部Aが回路基板に接
続されると、回路側では、各マトリックス端子8〜10の
導通、非導通をチェックし、そのプリントヘッドの特性
を判断し、予め決められた最適印字品質が得られる駆動
条件を選択し、プリントヘッドを駆動する。半田パッド
の数を増やせば、組み合わせ数も増加し、よりきめ細か
く特性値を設定、選択することができる。
このように特性に応じて、適宜、半田パッド部に半田
を施すのみで、個々のプリントヘッドの特性を、事前に
プリントヘッドに記すことができる。また、誤って半田
を施した場合でも、誤った部分の半田パッドの半田を取
り除くだけで容易に修正が可能である。
〔実施例〕
サーマルプリントヘッドは厚膜技術、薄膜技術を用い
て製造されるが、いずれの場合も印字素子である抵抗体
の、抵抗値バラツキが生ずる。通常各ヘッドの平均抵抗
値は、基準抵抗値から±15%程度のバラツキがあり、同
一駆動条件では印字品質に与える影響は大きく、印字濃
淡の差として現われる。一般に平均抵抗値のバラツキ幅
が基準抵抗値の10%以内であれば、印字濃淡に影響はな
いため、ヘッドを平均抵抗値によって、10%毎に3ラン
クに分類している。
Aランク:基準抵抗値+15%〜 基準抵抗値+5% Bランク:基準抵抗値+5%〜 基準抵抗値−5% Cランク:基準抵抗値−5%〜 基準抵抗値−15% このランク分類の基準でサーマルプリントヘッドの抵
抗値分類を行い、第1図に示すマトリックス部の半田パ
ット11、12部の組合せを次のように決める。
この表に従って平均抵抗値がAランクに属するものは
半田パット11及び12には半田付けをしない。平均抵抗値
がBランクに属するものは半田パット11のみ半田付けを
し半田パット12は半田付けをしない。平均抵抗値がCラ
ンクに属するものは半田パット11及び12を半田付けす
る。また回路基板ではこのランク別のマトリックスの組
合わせを記憶させておき、最適な印字濃度の得られる駆
動パルスを各ランク毎に設定しておく。回路基板にサー
マルプリントヘッドが接続されると、マイクロプロセッ
サの入力端子にマトリックス部の信号が入り、どのラン
クか判断しマイクロプロセッサより駆動パルスが設定さ
れ、印字が行われる。このようにすることにより、ヘッ
ドの抵抗値バラツキを自動的に補正し、どのランクのヘ
ッドであっても、印字濃度を均一にすることが可能であ
る。
また、第1図の6は、フラットケーブルであり、一方
の端が、印字素子が設けられた印字部本体7に接続さ
れ、他方の端には、コネクタを介して駆動回路に接続す
るためのコネクタ接続部Aが形成されている。コネクタ
接続部Aには、印字部本体に接続する共通端子1、信号
端子2乃至5、半田パット部11、12に接続するマトリッ
クス端子8乃至10が列設されている。フラットケーブル
6のコネクタ接続部A側は、印字部本体側7に比べ、そ
の幅が広く形成され、この幅広の部分に半田パッド部1
1、12が形成されている。
本実施例の半田パッド部11、12は、第2図に示すよう
に、各マトリックス端子9、10に夫々接続する円状のラ
ンドと、この円状のランドの周囲に、ハンダパットギャ
ップBを持って、同心円状に形成されたランドからな
る。この周囲に形成された各ランドは、マトリックス端
子8に共通に接続される。各ハンダパット部のランド間
のハンダパッドギャップBは、0.2〜0.5mmが適当であっ
た。0.5mm以上になると半田でショートさせることは困
難であった。
〔発明の効果〕
以上の様に本発明によれば、円状の第1のランドと、
該第1のランドの周囲に、所定の間隔を持って、同心円
状に形成された第2のランドからなる少なくとも一対の
半田パッド部を備えるようにしたため、印字素子の特性
に応じて、適宜前記半田パット部に半田を施すのみで、
前記印字素子固有の特性情報をより簡単に、より確実
に、より廉価にプリントヘッドに記すことができる。ま
た、半田パット部から半田を取り除くのみで、簡単かつ
短時間で修正、変更できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のプリントヘッドのパターン図。 第2図は本発明のマトリックス回路の半田パット部の拡
大図。 第3図は従来のプリントヘッドのパターン図。 1……共通端子 2、3、4、5……信号端子 6……フラットケーブル 7……印字部本体 8、9、10……マトリックス端子 11、12……半田パット部 A……コネクタ接続部 B……半田パットギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345 - 2/35

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字素子と、各印字素子に共通に接続され
    る共通端子と、各印字素子に個別に接続される個別端子
    とを備え、これらの端子を駆動回路に接続し、適宜前記
    印字素子に駆動パルスを印加して印刷を行うプリントヘ
    ッドであって、該プリントヘッドを製造する際に生じる
    印字素子の特性の差に応じて、予め駆動パルスの調整が
    必要なプリントヘッドにおいて、 円状の第1のランドと、該第1のランドの周囲に、所定
    の間隔を持って、同心円状に形成された第2のランドか
    らなる少なくとも一対の半田パッド部と、各ランドに接
    続するマトリックス端子を備え、 前記印字素子の特性に応じて、適宜前記半田パッド部に
    半田を施すことにより、前記印字素子固有の特性情報が
    付加され、 前記マトリックス端子を介して、読みとられた前記特性
    情報に応じて、予め定められた駆動パルスで駆動される
    ことを特徴とするプリントヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプリントヘッドにおいて、
    前記所定の間隔が、0.2mmから0.5mmの範囲にあることを
    特徴とするプリントヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1記載のプリントヘッドにおいて、
    一方の端が前記印字素子に接続され、他方の端には前記
    個別端子、前記共通端子及び前記マトリックス端子が列
    設されたコネクタ接続部が形成されたフラットケーブル
    を備え、 当該フラットケーブルの前記他方の端側の幅が、前記一
    方の端側に比べ広く形成され、前記半田パット部は、前
    記フラットケーブル上のコネクタ接続部側の幅の広い部
    分に設けられたことを特徴とするプリントヘッド。
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JP5943413B2 (ja) * 2011-12-01 2016-07-05 セイコーインスツル株式会社 サーマルヘッドの製造方法
JP6641348B2 (ja) * 2017-12-18 2020-02-05 Tdk株式会社 センサ中間部品、センサ、及びセンサの製造方法
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