JP2876448B2 - ワーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工機 - Google Patents

ワーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工機

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JP2876448B2
JP2876448B2 JP5313984A JP31398493A JP2876448B2 JP 2876448 B2 JP2876448 B2 JP 2876448B2 JP 5313984 A JP5313984 A JP 5313984A JP 31398493 A JP31398493 A JP 31398493A JP 2876448 B2 JP2876448 B2 JP 2876448B2
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賢治 五十嵐
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ電極を横方向に
走行させながらワイヤ電極とワークとを相対移動させ放
電加工を行うと共に、ワークの自動交換を可能にしたワ
ーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワイヤ放電加工機は、ベッド上に
水平な互いに直交するX,Y軸の2軸方向に移動するテ
ーブルを有し、該テーブル上にワークを載置、固定す
る。ワークを挾んで上下位置に一対のワイヤガイドを設
け、ワイヤ電極を縦向きに走行させる。ワークとワイヤ
電極との間にX,Y軸の相対移動を与えて、ワークを所
望形状に放電加工するものである。
【0003】ワークの加工後、新しいワークと自動交換
する装置として、例えば特開平3−196934号公報
に開示のパレットチェンジャがある。ワークをパレット
上に固定し、ワイヤ放電加工機のテーブルに装着された
パレットとパレットストッカ上のパレットとをパレット
搬出入移動装置を用いて授受交換するものである。
【0004】また、形彫り放電加工機の主軸に装着され
た電極と、電極マガジンに装着された電極とを自動的に
交換する自動電極交換装置も種々提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−196
934号公報に開示のワイヤ放電加工機用のパレットチ
ェンジャは、パレット搬出入移動装置なるパレットの授
受交換を行う専用の装置が必要となり、構造が複雑で大
がかりとなり、占有スペースも大となる。
【0006】また形彫り放電加工機用の自動電極交換装
置は、あくまでも形彫り放電加工機の主軸に装着された
電極を交換するものであり、ワイヤ放電加工機のワーク
を交換する技術思想を示唆するものではない。
【0007】そこで本発明は、上記従来技術が内包する
問題点を解消しようとするものであり、その目的は、構
造簡単でコンパクトなワーク自動交換装置を備えたワイ
ヤ放電加工機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するため、前後および上下の互いに直交する2軸方
向に移動するワークヘッドをコラムに設け、該ワークヘ
ッドにワークを懸垂把持し、ワークを挾んだ左右両側位
置にコラムから突出して設けられ、ワイヤ電極を横方向
に走行可能に挾持、案内する一対のワイヤガイドを設
け、ベッド上で複数のワークを保持し、各ワークをベッ
ド上の所定位置に位置決め可能なワーク載置台を具備し
たことを構成の特徴とするワーク自動交換装置を備えた
ワイヤ放電加工機が提供される。
【0009】更に詳述すると、 (1)ワイヤ電極を横方向に走行させながらワイヤ電極
とワークとを相対移動させ放電加工を行うワイヤ放電加
工機において、基台となるベッドと、前記ベッドに立設
されたコラムと、前記コラムに対して前後および上下の
互いに直交する2軸方向に移動しワークを懸垂把持する
ワークヘッドと、前記ワークヘッドに把持されたワーク
を挾んだ両側位置に前記コラムから突出して設けられ、
放電加工部で前記ワイヤ電極を横方向に走行可能に挟
持、案内する一対のワイヤガイドと、前記一対のワイヤ
ガイドの前段に設けられたワイヤ電極供給装置と、前記
一対のワイヤガイドの後段に設けられたワイヤ電極牽引
装置と、前記ベッド上に設けられ、複数のワークを保持
し、各ワークを前記ベッド上の所定位置に位置決め可能
なワーク載置台と、を具備し、前記ワークヘッドの前後
および上下の2軸方向への移動を用いて前記ワークヘッ
ドと前記ワーク載置台との間で前記各ワークの交換を行
ことを特徴とするワーク自動交換装置を備えたワイヤ
放電加工機が提供される。
【0010】また、前記ワーク載置台は、ワークを着脱
可能に保持するとともに、前記ワークヘッドの前後およ
び上下方向への移動に対して直交する左右方向に前記複
数のワークを整列配置する複数のグリッパと、所望の前
記グリッパを前記左右方向へ移動させ、ワーク交換可能
な前記所定位置に位置決めする移動手段と、で構成さ
れ、前記ワークヘッドの前後および上下の2軸方向への
移動と前記移動手段の左右方向への移動を用いて、前記
ワークヘッドと前記ワーク載置台との間で懸垂姿勢のま
ま前記各ワークの交換を行うようにした前記(1)記載
のワーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工機が提供
される。また、前記ベッドまたは前記ベッドに取付けた
移動台ベース上を前記ワークヘッドの前後および上下方
向への移動に対して直交する左右方向へ移動可能に設け
られた移動台と、前記移動台に設けられ、ワークを把持
する複数のグリッパと、前記移動台を前記左右方向へ移
動させ、前記各グリッパをワーク交換位置に位置決めす
る移動手段と、からなる前記(1)記載のワーク自動交
換装置を備えたワイヤ放電加工機が提供される。
【0011】また、前記ベッドまたは前記ベッドに取付
けた移動台ベース上を前記ワークヘッドの前後および上
下方向への移動に対して直交する左右方向へ移動可能に
設けられた移動台と、前記移動台に着脱可能に設けら
れ、ワークを把持する複数のグリッパを有するワーク載
置台と、前記移動台を前記左右方向へ移動させ、前記各
グリッパをワーク交換位置に位置決めする移動手段と、
からなる前記(1)記載のワーク自動交換装置を備えた
ワイヤ放電加工機が提供される。
【0012】
【作用】ワークはワークヘッドに設けられたチャックに
着脱可能に懸垂把持される。ワーク加工後ワイヤ電極
は、ワークの手前で切断され、後段のワイヤ電極はワイ
ヤ牽引装置によってワイヤ回収装置へ向けて牽引され
る。また加工槽が下降し、ワーク交換準備が整う。ワー
クヘッドの上下および前後の動きによって、ワークはワ
ーク載置台の空グリッパに把持され、チャックをアンク
ランプする。その後ワークヘッドは上方へ一旦退避す
る。ワーク載置台を左右方向に動かし、新しいワークを
把持したグリッパがワーク交換位置へ位置決めされた
後、ワークヘッドを下降させ、新しいワークをチャック
にクランプする。ワークヘッドを前後および上下に動か
し、ワークの加工開始孔をワイヤ自動装填位置へ位置決
め後、ワイヤ自動装填を行う。ワイヤ自動装填後、放電
加工が開始される。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の一実施について図面に沿っ
て説明するが、本発明装置を組立てている各部材の具体
的構成は、本出願当時の当業界における技術水準の範囲
内で適宜の設計変更を施すことが可能であることに鑑み
れば、格別の理由を示すことなく本実施例の構造・形状
のみに基づいて、本発明の要旨を限定的に解釈すべきで
はない。
【0014】図1は、本発明ワイヤ放電加工機の一実施
例の全体的正面図で、ワイヤ1の移送方向に沿って順番
に説明すると、図中、2はワイヤ供給ボビン、a,bは
ガイドローラ、3は、繰り出しローラcを駆動するモー
タMを装備するワイヤ繰り出し手段である。dはスイ
ングアーム4の一端に軸支されたダンシングローラで、
前記アームの回動支持軸に角度センサ5を取付け、アー
ム4の揺動に対応して発生する出力に応じ前記繰り出し
モータMを制御する。
【0015】6はスイングアーム4上でスライド可能な
ワイヤ張力調整用錘を示すもので、前記錘をアームに沿
って移動させることによりダンシングローラdに掛かる
重さを調節し、ワイヤ1の張力調整を行う。eはガイド
ローラ、f,gはワイヤ送給手段7に付設された一対の
ワイヤ送りローラで、ローラfは、ワンウェイクラッチ
(図示せず)を介してワイヤ送りモータMによって駆
動される。gはワイヤサポート兼ピンチローラ(ピンチ
ローラ)である。
【0016】ワイヤ送給手段7は、ワイヤ送りローラ
f,g、ワイヤ送りモータM2 、ワイヤ送り込みノズル
8および、ワイヤカッタより構成され、その詳細構造、
作用については、図5〜図7において説明する。8は、
ワイヤ送給手段7に付設されるワイヤ送り込みノズル
で、前記ノズルの向きは本実施例加工機の稼働中、縦方
向位置を占め、その垂直中心線はガイド兼ワイヤ押付け
ローラh(以下、ワイヤ押付けローラという)の接線に
合致し、ワイヤ1は、ローラhの周面に沿って90°方向
変換して、ワーク9の加工開始孔に対し直線的に指向す
る。
【0017】本実施例においては、ワークヘッド(取付
け部)10をX,Y軸方向に移動させ、前記ワーク9の加
工開始孔を、水平方向に揺動したワイヤ送り込みノズル
8の移動方向に対し、真向かい位置に持ち来すように調
節できるようにされていることは後述する。図で、前記
ワークヘッド10の前後動方向をX軸、上下動方向をY軸
とし、前記ワークヘッド10は、Y軸まわりに回転位置決
め可能な、すなわちB軸を構成する旋回台12を備え、該
旋回台12にはチャック11を介してワークホルダ13および
ワーク9を確保している。
【0018】したがって、ワーク9は、X軸、Y軸に沿
って、およびB軸送りで移動・回転可能である。このB
軸は、円筒などの曲面でなる外周を放電加工するときに
ワークを旋回し、ワイヤを接線状に走行させてワイヤ放
電加工する際に用いるものである。14,15は、一対のワ
イヤガイドで、それぞれワーク9を挾んで左右位置に一
つ宛、かつ、コラムから延出したアームの先端に取付け
てあり、ベッド22上に設けた加工槽16に満たした加工液
に浸漬されている。前記一対のワイヤガイド中、ワーク
9に対しワイヤ1の移送方向の上流側ワイヤガイドが第
1ワイヤガイド14で、左右移動が可能になっており、そ
の左右動方向をZ軸と定義する。
【0019】第1ワイヤガイド14のZ軸方向移動は、ワ
ーク9の厚みに応じて行われる。前述加工機のX軸、Y
軸およびZ軸に、それぞれ平行な補助送り軸を指して、
U軸、V軸およびW軸と定める。ワーク9に対し、ワイ
ヤ1の下流側ワイヤガイドが第2ワイヤガイド15で、こ
のガイドは、それぞれ前記U軸、V軸に沿って移動する
ことができる。
【0020】第2ワイヤガイド15の前述移動は、ワーク
のテーパ加工などの際に行われる。加工槽16は、加工機
のベッド22に設けられ、その槽枠を上下に移動させるこ
とができ、上昇位置の槽枠内には加工液を満たし放電加
工部を加工液中に浸漬する。 また、ワイヤ装填時には
下降して、ワークまわりの空間を広くすることができ
る。第1および第2ワイヤガイド14,15の詳細構造につ
いては、図8において説明する。
【0021】iは、ワーク9に対し、ワイヤ押付けロー
ラhと略、対称位置に設けたワイヤ押付けローラで、図
は定位置にあるところを示しており、前記ローラiの動
作は後述するように上昇、退避位置との間で上下動可能
になっている。図示してないが、ローラiが定位値から
退避した空間に、ワイヤ吸引手段が進入または退避し
て、ワーク9の加工開始孔を通ったワイヤ1の先端部を
摘み、前記ワイヤ1を、一対の牽引ローラj,kよりな
る牽引装置17を経てワイヤ回収(収納)装置18まで案内す
る。
【0022】j,kは一対の牽引ローラで、ローラjは
牽引モータM3 により駆動される。ローラkはピンチロ
ーラで、加工機の稼働中(実線位置)のみ牽引ローラj
に外接してワイヤ1を摘み、牽引ローラjのピンチロー
ラとして機能する。牽引ローラj,kおよび牽引モータ
3 により、ワイヤ牽引装置17が構成されている。かく
して、ワイヤ供給ボビン2から繰り出されたワイヤ1
は、ワークの放電加工が終わった後、ワイヤ回収装置18
に収容される。放電加工機の右側に設置した機器19は、
上記加工の電源および加工に関係ある各種制御を行う電
源・制御装置である。
【0023】図2は、図1に示す本発明ワイヤ放電加工
機の一実施例の側面略図で、図中、9はワーク、10は、
ワークヘッドで、同ヘッド10はコラム20に保持され、X
軸、Y軸方向に移動可能に設けられる。すなわち、コラ
ム20には、上下動(Y軸方向)可能にサドル23が設けら
れ、同サドル内を、ワークヘッド10を取り付けたラム24
が前後動(X軸方向)できるようにし、前記ヘッド10を
X軸、Y軸に沿って移動可能にしている。12は、チャッ
ク11を備えた旋回台、15は、第2ワイヤガイドで、コラ
ム20からベッド22上に設けた加工槽16内まで延出した支
持アーム21の端部に設けられている。
【0024】上記第2ワイヤガイド15を設けた支持アー
ム21は、その前後動をU軸に沿い、上下動をV軸に沿っ
て、それぞれ移動することができるようコラム20に設け
ている。また、第1ワイヤガイド14を設けた支持アーム
はZ軸に沿って移動できるようにコラム20に設けてい
る。25は、ワーク9の自動交換装置である。同装置は、
複数のグリッパ26を備えたワーク載置台27、移動台28、
移動台ベース29および送りネジを備えたW軸モータ30か
ら構成され、図で、グリッパ高さ位置に相当するワーク
ホルダ位置がワーク交換位置となる。
【0025】図3は、図1の平面図を示し、図中、10は
ワークヘッド、h,iはワークを挾んで、それぞれワイ
ヤ1をガイドするワイヤ押付けローラ、14,15は、第1
および第2ワイヤガイド、16は、放電加工部を加工液中
に浸漬させてるための加工槽、jは、ワイヤの牽引ロー
ラ、18は、ワイヤ回収装置、19は、放電加工にかかる電
源・制御装置である。25はワークの自動交換装置で、W
軸モータ30を駆動してグリッパ26を有したワーク載置台
27を左右方向、すなわちW軸方向に往復・滑動させるこ
とができる。なお、31は送りネジ機構である。図中、ワ
ークヘッド10の中心位置がZ軸方向のワーク交換位置に
なっている。
【0026】32は、ワイヤ吸引手段で、後述するように
ワーク9の加工開始孔からワイヤ端を吸引して、これを
ワイヤ回収装置18まで持ち来して、同装置の回収筒73の
開口に受け渡す作用を奏する。従来、ベッドに設けられ
たテーブルにワークを取付け、コラムから突出したワイ
ヤガイドでワイヤを支持していたので、ベッドとコラム
との間に熱変形などが有ると、ワークとワイヤとの間に
相対変位が発生し、加工精度が悪くなった。本発明の構
成は、ワークヘッド10およびワイヤガイド14,15を共に
コラム20に支持させ、たとえベッド22とコラム20との間
に熱などによる変形があっても、ワーク9とワイヤ1と
の間の相対変位は発生しにくく、加工精度の向上に寄与
している。
【0027】また、本発明では加工槽16に加工液を満た
す加工液浸漬形を用いているが、加工液を放電加工部へ
噴射する加工液噴流式でもよい。以上の説明により、本
発明実施例の概略構成と各構成部材の相互関係の解説を
終了して、以下に、本実施例の構成に必要不可欠な各構
成部材の詳細構造および作用の説明に移る。
【0028】図4は、ワイヤ繰り出し装置3の詳細正面
図で、図中、1はワイヤを示し、ガイドローラbから繰
り出しモータM1 に連動するワイヤ繰り出しローラcの
周面によりガイドされている。33は、ワイヤ繰り出し手
段3のフレームで、前記フレーム33は、一隅に設けた旋
回軸34のまわりに揺動可能に設けられ、ワイヤ繰り出し
ローラcと係合し、または隔離する位置を占める。前記
フレーム33には、前記旋回軸34に平行に軸支した少なく
とも二つのプーリ35,36とバネ付勢されたレバー37に軸
支された第3のプーリ38間に張設したエンドレスベルト
39が設けられ、前記第3プーリ38の付勢によって常時
は、エンドレスベルト39が各プーリ間に張設されてい
る。
【0029】図で、仮想線により表示した(隔離)位置
をフレーム33が占めるときは、エンドレスベルト39は、
バネ付勢された第3プーリ38によって引き延ばされる方
向に変形する。フレーム33が、実線で示す(係合)位置
に揺動して、そこに留め金具40でスナップ止めされる
と、フレーム33に軸支されていた第1、第2プーリ35,
36がワイヤ繰り出しローラcに略、外接すると共にプー
リ間に張架されているエンドレスベルト39を繰り出しロ
ーラcの周全面に押圧し、ベルト39と繰り出しローラc
との間にワイヤ1を長い区間にわたり挟持する。
【0030】これによりベルト39は、繰り出しローラc
により長手方向に引き寄せられて張力を受ける結果、共
にベルト掛けされているバネ付勢の第3プーリ38が相対
的に変位し、それによってベルト39に掛かる張力、した
がって、ベルト39が繰り出しローラc周面を押圧する力
を適正圧に調整する。この状態で、繰り出しローラcが
モータM1 (図1参照)により駆動されると、ローラc
はエンドレスベルト39との間にワイヤ1を挾み、かつ、
エンドレスベルト39をつれ回りさせながら回転し、それ
によってワイヤ1をワイヤ供給ボビンから繰り出しす
る。
【0031】本実施例のワイヤ繰り出し手段3は、従来
のピンチローラを備えたワイヤ繰り出し手段とは異な
り、ワイヤ1を挟持して繰り出す区間が非常に長く、ま
たワイヤの特定個所に押圧力が集中することがないか
ら、ワイヤ1の径が非常に細い場合でもワイヤ1がピン
チローラにめり込むといったトラブルが起らず、極めて
安定したワイヤ繰り出し作用を奏する。また、ワイヤ繰
り出しのために、ワイヤ径を変形させたり、傷をつける
といったおそれがない。
【0032】図5ないし図9は、本実施例の自動ワイヤ
装填装置関係の構造を示すもので、以下、前記装置を構
成している各部材の詳細構造について、予め説明する。
図5、図6は、ワイヤ送給手段7の要部構造を示し、図
5(a)は側断面図、図5(b)は、その正面図であ
る。図中、8はワイヤ送り込みノズルで略、円筒部材よ
りなり、その底部にはエアブロー孔を兼ねたワイヤ受入
孔41を設けている。前記ワイヤ受入孔は、送り込みノズ
ル8の底部において、ワイヤ送りローラf,g側に向け
て開口し、同ローラf,gにより受入孔41に送り込まれ
るワイヤ1の端部を空気流によって前進方向に案内し
て、これをノズル開口42側にガイドする。
【0033】したがって、ワイヤ先端に若干曲りがある
場合でもワイヤが案内(貫通)孔43内で支えることなく
確実に案内される。ワイヤ送り込みノズル8は、ワイヤ
供給手段7のフレーム44に対しスライドベアリングを介
して取付けられ、ワイヤ1の移送方向に沿って往復移動
可能に設けられる。前記フレーム44には、ワイヤ送り込
みノズル移動用(流体圧)シリンダ45を設け、そのプラ
ンジャをワイヤ送り込みノズル8に連結し、同シリンダ
45の作動により前記ノズル先端開口42をカッタ46のシャ
リング孔を通してワーク9(加工開始孔)側まで移動、
往復させる。
【0034】46は、一対の切刃を具えたシャリングカッ
タで、定位置ではシリンダリターンスプリング47の作用
によりカッタ46のシャリング孔が一致しているが、一対
の切刃の間に取付けたワイヤ切断シリンダ48を作動させ
ることにより前記切刃を矢印方向に揺動・交叉させ、シ
ャリング孔を通過するワイヤ1を切断する。勿論、前述
ワイヤ送り込みノズル8がカッタ46のシャリング孔を通
ることができるのは、シャリングカッタが定位置にある
ときに限られる。
【0035】49は、カッタ46とワーク9との間に開口す
る吸引口を備えたワイヤ回収筒で、これによって、前記
カッタにより切断したワイヤ1の残部を吸引、回収す
る。図6は、ワイヤ送り込みノズル8の断面図を示すも
ので、その中心軸を貫いてワイヤ案内(貫通)孔43を、
底部側のワイヤ受入れ孔41に近接して同軸に設けた上流
側拡張室50に空気送入孔51を、ノズル開口42に近接する
側の拡張室52に空気排出孔53を、それぞれ連通する。図
で、ノズル8に接触している部材はワーク9で、ワイヤ
装填時には、その加工開始孔とワイヤ送り込みノズル8
の中心軸とは一直線上にある。この工程は、後述の図11
のフローチャート工程S7 からS10に相当する。
【0036】図で、送りローラによりワイヤ1先端が、
送り込みノズル8のワイヤ受入れ孔41に送り込まれる
と、空気送入孔51からエアブローONされ拡張室50
に充満している圧力空気が、ワイヤ案内孔43に沿って
ノズル開口42側に急速に流れ、ワイヤ1を、その気流
に載せて移送し、これをワーク9の加工開始孔54に挿
通する。ワイヤ案内孔43に供給された圧力空気のう
ち、ワーク9の加工開始孔54を流通しない余剰分は、
ノズル開口42に近接する側の拡張室52に連通する空
気排出孔53から、外気に排出される。このように加圧
空気を用いてワイヤ1を加工開始孔54へ挿通させるの
で、φ0.1mm以下の微細線ワイヤを、φ0.5mm
以下の加工開始孔54へ挿通させるようなワイヤ自動装
填の成功率が向上する。
【0037】図8は、コラム20から延出した支持アーム
21の端部に取付けた第1ワイヤガイド14の斜視概略図を
示し、図中、1はワイヤで、たとえば、0.03mm径、55は
揺動可能に軸支された揺動アームで、その一端にワイヤ
押え56および給電子57を取付けると共に、前記ワイヤ押
え56および給電子57をワイヤ1から隔離する方向に揺動
アーム55を揺動させるガイドオープンピストン58を設け
ている。59は、ワイヤ1を挾んでワイヤ押え56に対向し
て設けたV溝付きガイドで、上面にはワイヤ1を案内す
るV溝が設けてある。
【0038】揺動アーム55の他端には、ガイドクローズ
スプリング60を取付け、加工機の稼働時は前記スプリン
グ60の付勢により、ワイヤ押え56とV溝付きガイド59の
V溝との間にワイヤ1を挾み、ワイヤの通過位置を案
内、確定する。ガイドオープンピストン58を励起するこ
とにより、揺動アーム55をガイドクローズスプリング60
の付勢に抗して揺動させて、ワイヤ押え56とV溝付きガ
イド59との間を開き、ワイヤ1をワイヤガイドから解放
することができる。ワーク9に、ワイヤ1を装填する場
合には、前記ワイヤガイドのオープンピストン58が作動
していて、ワイヤ押え56が開いた状態にある。
【0039】上記工程は、図11に記載のフローチャー
トのSから図12のS18工程に該当するものであ
る。給電子57は、ワイヤ1に対し電力を供給する。な
お、第2ワイヤガイド15は、第1ワイヤガイド14に
対して左右対称形をした同一構成である。このように一
対のワイヤガイド14,15は、ワーク9の左右にそれ
ぞれ配置され、これによってワイヤ1を挾持し、その通
過位置を確定し、かつ案内している。
【0040】図9は、ワイヤ吸引手段32の平面図を示す
もので、その実線は、吸引手段を縮めた状態、仮想線
は、伸長した状態を表わしている。図中、61は、平行四
辺形のリンク機構で、リンクをつなぐ各回転軸のうちの
第1と第4の軸62,63はベッド側に定着し、第2、第3
の軸64,65は自由である。また、前記自由軸(第2軸)
64には第1リンク66Aに固定された歯車67、第3軸65に
は歯車68を固着すると共に、両歯車67,68を相互に噛み
合わせる。歯車68には、従動アーム69の一端を固着し、
そのアーム69の他端にはフレキシブルな空気吸引管70に
連通するワイヤ吸引ノズル71を取り付けてある。
【0041】いま、リンク機構61を実線で示す状態か
ら第1、第4軸のまわりに矢印方向に右回転させると、
第2リンク66Bは第1、第2軸を結ぶ線に平行に移動
するから、歯車67は歯車68に対し相対的に時計方向
回転をすることになり、歯車68はリンク機構61の
動に伴って反時計方向回りをするので、歯車68に取り
付けてある従動アーム69も反時計方向回転をする。そ
の結果、リンク機構61、従動アーム69は仮想線で示
すように略、一直線状になって伸長し、ワイヤ吸引ノズ
ル71がワーク9に届くように往復移動する。仮想線で
示すワイヤ吸引ノズル71の開口部が接触している部材
は、ワーク9で、その加工開始孔54と前記吸引ノズル
71とは一直線上にある。
【0042】そこで、ワーク9の加工開始孔54から、ワ
イヤ1の先端部が送り出されてくると、同ワイヤ1はワ
イヤ送給手段7よる送り出しと、吸引ノズル71に吸い込
まれる空気流に載ってワイヤ吸引ノズル71、空気吸引管
70内に送り込まれる。ワイヤ端部が所要長さだけ、ワイ
ヤ吸引ノズル43、空気吸引管42内に送給されるとリンク
機構61が左回転して、ワイヤ1が挿入されたままの吸引
ノズル71を実線表示位置、すなわち、ワイヤ回収筒73の
回収口72付近まで、持ち来す。なお、図示を省略する
が、空気吸引管70は切換弁を介して吸引手段と吐出手段
に接続されている。
【0043】ここで、切換弁を吐出手段側に切換える
と、空気吸引管70内のワイヤ1は、吸引ノズル71から外
部へ排出される方向の空気流を受けるとともに、後述す
るようにワイヤ回収筒73の回収口72付近には、ワイヤ回
収装置18内部に向かう卓越した吸い込み空気流が存在し
ているので、吸引ノズル71に挿入されたワイヤ1が、そ
の空気流に引っ張られて吸引ノズル71から引き出されワ
イヤ回収筒73内に吸い込まれて、結局、吸引ノズル71が
搬送したワイヤ1の総てをワイヤ回収筒73内に収容す
る。その際は、吸引ノズル71に連通している空気吸引管
70の機能は停止する。
【0044】図10は、ワイヤ回収装置18の拡大断面図
で、図中、1はワイヤ、iは、ワイヤ1の押付けロー
ラ、jはワイヤ牽引ローラ、kはピンチローラを示す。
図で、ローラj,kの外接点に向く回収口72を備えたワ
イヤ回収筒73の基端部は底面に網状部材74を設けたワイ
ヤ回収箱75に連通し、前記箱内の空間は、網状部材74を
通して吸引ポンプ(図示省略)に連通する空気吸引孔76
につながっている。
【0045】したがって、空気吸引孔76から排出される
空気量を補うためにワイヤ回収筒73の回収口72付近には
強い吸い込み空気流が生じている。その空気流の作用に
ついては、上述したとおりである。回収箱75内に収納さ
れたワイヤ1は吸い込み空気流に案内され、網状部材74
の上面に収容・堆積する。ワイヤ回収箱75内が満杯にな
ったら、ワイヤ回収筒73を有する蓋部材を取り外して、
内部のワイヤを拾い上げて投棄する。
【0046】図7は、ワイヤ装填装置全体の要部正面図
および作動図であって、前記装置を構成する各部材の詳
細構造、個々の作用については、先に説明した。つぎ
に、図7を参照しつつ、図11,12のフローチャートに沿
って、ワイヤ自動装填動作の概要を述べる。図7中、実
線で現わされた各部材の相対位置は、ワーク9の加工開
始孔54にワイヤ1を装填する工程を示し、仮想線によっ
て画かれた位置は、その直前または直後の工程の位置関
係を示すもので、図1と同一であり、その各部材に付さ
れた符号・名称については、図1において既に説明した
とおりである。
【0047】ワーク9のある放電加工工程が終了し、新
しい加工開始孔に基づく、次の放電加工工程に移るとこ
ろから説明する。まず、加工槽16を下降させ、ワーク周
りを広くする(工程S1 )。カッタ46でワイヤ1を切断
し(工程S2 )、カッタ46から下流側のワイヤをワイヤ
回収装置18またはワイヤ回収筒49で回収する(工程
3 )。ワーク9に予め穿設されている次加工工程用の
加工開始孔をワイヤ自動装填位置へX軸およびY軸を用
いて位置決めする(工程S4 )。これでワイヤ自動装填
準備ができたことになる。
【0048】ワイヤ自動装填指令があると(工程
)、第1、第2ワイヤガイド14、15を開き(工
程S)、つぎに、縦向きのワイヤ送給手段7を動さ
せて横(水平)向きに、また、ワイヤ押圧ローラh,i
を実線により示す上位置に、牽引(ピンチ)ローラkを
下位置に移動させ、ワイヤ1の装填操作に必要となるス
ペースを確保し、装填準備を完了する(工程Sa,S
b,Sc)。
【0049】なお、ワイヤ送給手段7は、支点7aを中
心にして図示しない流体圧シリンダにより揺動し、hロ
ーラは、このワイヤ送給手段7のフレーム44に軸支され
ているので、ワイヤ送給手段7が横向きになると、ひと
りでに上位置に移動するのである。そこで、ワイヤ回収
装置18、ワイヤ吸引(手段)装置32のエアー吸引および
ワイヤ送り込みノズル8のエアーブローをONにする(工
程S8a,S8b,S8c)。これにより、ワイヤ1が移送さ
れて各部材に近接したときに、それぞれの空気流に載せ
て所要の方向に移動させる体制が整う。
【0050】図6において説明したように、ワイヤ送り
込みノズル8の案内孔43にワイヤ1を保持したまま、
図で左方向に移動し、そのノズル開口42をワーク9の
加工開始孔54に接触させる。一方、図9において説明
したとおり、ワイヤ吸引手段32の動リンク機構61
を伸長して吸引ノズル71を右方向に移動し、そのノズ
ル開口71aをワーク9の加工開始孔54に接触させ
る。この状態で、モータMをONして、ワイヤ1の送
給を開始する(工程Sa,Sb,Sc)。
【0051】ワイヤ1は、ワイヤ送り込みノズル8の案
内孔43内を流れる速い圧力空気流に載って移送され、
ワーク9の加工開始孔54を潜り(工程S10)、その
先端部分が吸引ノズル71側に空気流と共に吸い込まれ
る。ワイヤ1が所要長さだけワイヤ吸引手段32に送り
込まれると、同手段の動リンク機構61を縮めてワイ
ヤ1を保持したままの吸引ノズル71を左方向に復帰さ
せ(工程S11)、吸引ノズルをワイヤ回収筒73の回
収口72付近に復帰させる。ワイヤ吸引手段32の空気
吸引をOFFにすると共に、空気吐出をONにする(工
程S12)。
【0052】図9、10において述べたように、ワイヤ回
収筒73の回収口72には、卓越した空気の吸引流が存在す
るので、吸引ノズル71に保持されたワイヤ1は回収筒73
の回収口72から吸引され、結局、ワイヤ吸引手段32に挿
入されたワイヤの総てがワイヤ回収筒73側に移動する
(工程S13)。これにより、実質的にはワイヤ装填操作
が終了する。
【0053】つぎに、ワイヤ送り込みノズル8のエアブ
ローをOFF にし(工程S14)、これを右方向に移動させ
(工程S15)、ワイヤ送給手段7を水平位置から仮想線
で示すように縦位置に揺動・復帰させる(hローラ下
降)と共に、ワーク9を加工位置に、それに伴って、ワ
イヤ押圧ローラiを下降(仮想線位置)させる(工程S16
a ,S16b ,S16c )。牽引(ピンチ)ローラkを上位
置に復帰させ、ローラjとの間でワイヤ1を摘み、ま
た、送りモータM2 をOFF にする(工程S17a ,S17b
)。
【0054】つぎに、図8において説明したように、第
1、第2ワイヤガイド14,15のワイヤ押え56を閉鎖して
(工程S18)、ワイヤ1の送給位置を確保し、また、ガ
イドする。その段階で、牽引モータM3 を0Nしてワイヤ
1を牽引する(工程S19)。そのとき、スイングアーム
4が時計方向に旋回することを角度センサ5で検出し
(工程S20)、旋回を確認したらワイヤ自動装填が成功
したことなので、牽引モータM3 をOFF する(工程
21)。
【0055】工程S20で、スイングアーム4の旋回が確
認できない場合は、ワイヤ自動装填が失敗したことなの
で工程S2 へ戻り、再度前述のワイヤ自動装填動作を行
わせる。工程S22で加工槽16を上昇させてワーク9を加
工液に浸漬させて工程S23で、加工を開始するのであ
る。つぎに、図3を参照しつつ図13のフローチャートに
沿って、ワーク9の自動交換動作の概要を述べる。ある
ワークの加工が終了し、そのワークをワーク載置台27へ
移載し、ワーク載置台27に収納されている、つぎに加工
すべき新ワークをワークヘッド10に装着し、その新ワー
クの放電加工を開始するまでの工程を順に説明する。
【0056】まず、加工槽16を下降させ、ワーク周りを
広くする(工程S30)。カッタ46でワイヤ1を切断し
(工程S31)、カッタ46から下流側のワイヤをワイヤ回
収装置18またはワイヤ回収筒49で回収する(工程
32)。第1ワイヤガイド14をZ軸方向の右方へ移動し
て、新ワークが厚いワークでも対応できるようにする
(工程S33)。ワークヘッド10をY軸方向のワーク交換
位置へ上昇させ(工程S34)、続いてX軸方向に前進さ
せてワークホルダ13を空のグリッパ26が把持する位置で
停止させる(工程S35)。
【0057】工程S35でグリッパ26がワーク9をワーク
ホルダ13と共に把持したので、チャック11をアンクラン
プする。その後、ワークヘッド10をY軸方向に上昇させ
る(工程S37)。このとき、ワークヘッド10のチャック
11にはワーク9は、もはや装着されていない。ワーク載
置台27上のグリッパ26に把持された、つぎに加工すべき
ワークをW軸方向に移動させてワーク交換位置へ位置決
めする(工程S38)。そしてワークヘッド10が下降し、
チャック11の装着孔に次ワークのワークホルダを受け入
れる(工程S39)。
【0058】チャック11をクランプ状態にして、ワーク
ヘッド10に次ワークを装着・把持させる(工程S40)。ワ
ークヘッド10をX軸方向に後退させ、ワークをグリッパ
26から離脱させ(工程S41)、続いてY軸方向に下降させ
る(工程S42)。この後退と下降動作は、該次ワークに穿
設された加工開始孔がワイヤ自動装填位置に一致するよ
う行われる。第1ワイヤガイド14が、該次ワークの厚み
に適合した位置までZ軸方向に左行し(工程S43)、これ
でワーク交換動作が終了する。
【0059】そして、工程S44で次ワークの加工開始孔
へのワイヤ自動装填が行われ(工程S44)、装填後加工
槽16が上昇して加工が開始される。ワーク載置台27が移
動台28上に着脱可能に設けられる構造にし、搬送車など
を用いてワイヤ放電加工機の機外のストッカ手段との間
で、ワーク載置台の授受・交換ができる構成にすれば、
システム化が実現できる。なお、図6および図10に基づ
いて説明した加圧空気を利用したワイヤ送り込みノズル
および負圧空気によって吸引するワイヤ回収装置は本実
施例のような横方向にワイヤが走行するタイプのワイヤ
放電加工機のみならず、従来からある縦方向にワイヤが
走行するタイプのワイヤ放電加工機に適用することも可
能である。
【0060】
【発明の効果】本発明は、以上詳述のとおり、ワークヘ
ッドをコラムに前後および上下の直交2軸に移動するよ
う設け、ワークはワークヘッドに設けられたチャックに
着脱可能に懸垂把持され、ベッド上に左右動可能で複数
のグリッパを有したワーク載置台を設けたので、ワーク
交換に必要な動きの大半をワークヘッド側がもともと有
している機能でまかない、ワーク自動交換装置の構成を
簡単にでき、しかも、ワイヤ放電加工機がコンパクトに
なった。またワーク交換のためワークが移動する距離も
短かくなり、ワーク交換時間が短縮した。
【0061】更にワーク載置台は、移動台上に着脱可能
に設けられるので、ワーク載置台を搬送車等でワイヤ放
電加工機外のストッカ手段から搬送して移載すれば、容
易にシステム化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ワイヤ放電加工機の一実施例の正面図で
ある。
【図2】本発明ワイヤ放電加工機の一実施例の側面図で
ある。
【図3】本発明ワイヤ放電加工機の一実施例の平面図で
ある。
【図4】ワイヤ繰り出し装置の詳細正面図である。
【図5】ワイヤ送給手段の要部構造を示す。
【図6】ワイヤ繰り込みノズルの断面図である。
【図7】ワイヤ自動装填時における要部正面図および作
動図である。
【図8】ワイヤガイドの斜視図である。
【図9】ワイヤ吸引手段の詳細平面図である。
【図10】ワイヤ回収装置の拡大断面図である。
【図11】ワイヤの自動装填工程のフローチャート(その
1)である。
【図12】ワイヤの自動装填工程のフローチャート(その
2)である。
【図13】ワーク交換工程のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ワイヤ 2 ワイヤ供給ボビン 3 ワイヤ繰り出し手段 4 スイングアーム 5 角度センサ 6 ワイヤ張力調整用錘 7 ワイヤ送給手段 8 ワイヤ送り込みノズル 9 ワーク 10 ワークヘッド 11 チャック 12 旋回台 13 ワークホルダ 14,15 一対のワイヤガイド 16 加工槽 17 ワイヤ牽引装置 18 ワイヤ回収装置 19 電源・制御装置 20 コラム 21 支持アーム 22 ベッド 23 サドル 24 ラム 25 ワーク自動交換装置 26 グリッパ 27 ワーク載置台 28 移動台 29 移動台ベース 30 W軸モータ 31 送りネジ機構 32 ワイヤ吸引手段 54 加工開始孔

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極を横方向に走行させながらワ
    イヤ電極とワークとを相対移動させ放電加工を行うワイ
    ヤ放電加工機において、 基台となるベッドと、 前記ベッドに立設されたコラムと、 前記コラムに対して前後および上下の互いに直交する2
    軸方向に移動しワークを懸垂把持するワークヘッドと、 前記ワークヘッドに把持されたワークを挾んだ両側位置
    に前記コラムから突出して設けられ、放電加工部で前記
    ワイヤ電極を横方向に走行可能に挟持、案内する一対の
    ワイヤガイドと、 前記一対のワイヤガイドの前段に設けられたワイヤ電極
    供給装置と、 前記一対のワイヤガイドの後段に設けられたワイヤ電極
    牽引装置と、前記ベッド上に設けられ、 複数のワークを保持し、各ワ
    ークを前記ベッド上の所定位置に位置決め可能なワーク
    載置台と、 を具備し、前記ワークヘッドの前後および上下の2軸方
    向への移動を用いて前記ワークヘッドと前記ワーク載置
    台との間で前記各ワークの交換を行うことを特徴とする
    ワーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工機。
  2. 【請求項2】 前記ワーク載置台は、ワークを着脱可能
    に保持するとともに、前記ワークヘッドの前後および上
    下方向への移動に対して直交する左右方向に前記複数の
    ワークを整列配置する複数のグリッパと、 所望の前記グリッパを前記左右方向へ移動させ、ワーク
    交換可能な前記所定位置に位置決めする移動手段と、 で構成され、前記ワークヘッドの前後および上下の2軸
    方向への移動と前記移動手段の左右方向への移動を用い
    て、前記ワークヘッドと前記ワーク載置台との間で懸垂
    姿勢のまま前記各ワークの交換を行うようにした請求項
    1記載のワーク自動交換装置を備えたワイヤ放電加工
    機。
  3. 【請求項3】 前記ベッドまたは前記ベッドに取付けた
    移動台ベース上を前記ワークヘッドの前後および上下方
    向への移動に対して直交する左右方向へ移動可能に設け
    られた移動台と、 前記移動台に設けられ、ワークを把持する複数のグリッ
    パと、前記移動台を前記左右方向へ移動させ、 前記各グリッパ
    をワーク交換位置に位置決めする移動手段と、 からなる請求項1記載のワーク自動交換装置を備えたワ
    イヤ放電加工機。
  4. 【請求項4】 前記ベッドまたは前記ベッドに取付けた
    移動台ベース上を前記ワークヘッドの前後および上下方
    向への移動に対して直交する左右方向へ移動可能に設け
    られた移動台と、 前記移動台に着脱可能に設けられ、ワークを把持する複
    数のグリッパを有するワーク載置台と、前記移動台を前記左右方向へ移動させ、 前記各グリッパ
    をワーク交換位置に位置決めする移動手段と、 からなる請求項1記載のワーク自動交換装置を備えたワ
    イヤ放電加工機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE3131016A1 (de) * 1981-08-05 1983-02-24 Carl Hurth Maschinen- und Zahnradfabrik GmbH & Co, 8000 München Verfahren zum selbstaendigen werkstueckwechsel an einer werkzeugmaschine und dafuer geeignete vorrichtung
JPS61244440A (ja) * 1985-04-19 1986-10-30 Hitachi Seiki Co Ltd 工作機械のパレツト交換装置
JP2981246B2 (ja) * 1989-12-22 1999-11-22 西部電機株式会社 パレットチェンジャー

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