JP2876054B2 - 洗浄剤組成物およびその製造方法並びに洗浄方法 - Google Patents

洗浄剤組成物およびその製造方法並びに洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種家庭用洗剤から工業用の洗剤あるいは
洗浄剤として広く適用できる洗浄剤組成物に関し、特に
各種の汚れを取り除いて清浄にする洗浄力を持つととも
に、大気汚染の元凶であるフロンやトリクレン、河川や
土壌を汚染する環境公害を引き起す各種合成洗剤の代替
として使用できる低公害性に優れた新規な洗浄剤組成物
およびその製造方法並びに洗浄方法に関する。
(従来の技術) 洗剤、洗浄剤は、人間がまだ天然自然の物をそのまま
か、あるいは少々加工して洗剤として使っていた時代に
は、洗剤、洗浄剤がもつ本来の価値である洗浄力以外
に、人体に対する障害や環境汚染、あるいは大気汚染を
引き起すことなく、自然環境の中で自然サイクルの一つ
として機能し、人類あるいは地球の破滅という現象は見
られなかった。
洗剤、洗浄剤が天然自然の物質のそのまま利用する段
階から、工場で大量生産され、商品として売出されるよ
うになったのは石鹸である。これは近代的科学技術の進
展に加えて、伝染病に対する戦いがあった。そして石鹸
は伝染病等に対してそれなりの効果があり、死亡率が激
減するという効果があった。石鹸は原料として動植物の
油脂と苛性アルカリが使用されている。苛性ソーダの大
量生産方式が可能になって、石鹸の普及が一段と早くな
り、伝染病の蔓延を排除した効果は大きい。
第2次大戦後、合成洗剤、界面活性剤が開発され、19
60年頃より急激に普及しはじめた。それにともなって湖
泥、河川の環境汚染が始まり、環境公害として社会的な
問題となった。また電子部品の大量生産、金属部品の大
量加工等の量産化時代となって、洗浄剤としてトリクレ
ン、フロン等の乾式洗浄法が工場の生産ラインに組込ま
れ大量に使用されるようになった。これらの洗剤、洗浄
剤は、直接的、間接的に人間の健康に及ぼす影響、大気
汚染の問題等を引き起し地球的規模での汚染として問題
となっている。
(発明が解決しようとする課題) 従来の洗剤は、有機合成界面活性剤を主成分として構
成されている。有機合成界面活性剤は、その殆どが皮膚
に長時間付着すると、炎症を起こしたり、また皮膚から
体内に吸収されて肝臓障害その他の傷害を起こし、今や
大問題として取り上げられている。また琵琶湖等の湖泥
や河川を流れる水の発泡化現象や富栄養化現象、水質汚
濁の原因として取り上げられ、河川等に住む魚の大量死
を起こしたり、奇形魚を発生させたり、またその水を飲
料水として使用する場合の危険、あるいは飲料水として
使用するのに消毒のための塩素の量が多くなる、飲料水
に異臭がある等の問題を引き起している。またこれらの
河川から流れ込んだ水が近海の海水に対して発泡化現象
や富栄養化現象、水質汚濁の原因となり、河川と同様に
魚の大量死を起こしたり、奇形魚を発生させたり赤潮の
原因となっている。対策として洗剤を使用し始めた初期
の石鹸が環境公害に対し比較的影響が少ないとしてその
使用のための努力がなされている。しかし、石鹸にも環
境汚染の原因があり、これで完全に解決したとは考えら
れない。
また従来の洗浄剤としては、フロン、トリクレン等の
石油系溶剤が洗浄剤として大量に使用されてきたが、フ
ロン等は地球を取り巻く大気層まで上昇したるのち、紫
外線により分解され、これが紫外線の防御層(オゾン
層)を破壊し紫外線が直接地球表面まで達し人類に悪影
響を及ぼすとして世界的問題となり、各国で使用禁止の
ための措置が取られようとしている。トリクレンも同様
に大気汚染、人体に及ぼす影響、環境公害があり、使用
禁止の方向に向っている。また各種の石油系洗浄剤がド
ライクリーニングに使用されているが、大気汚染、人体
に与える影響、環境公害等各種の問題があり、今や洗
剤、洗浄剤の業界は洗剤、洗浄剤がどの方向に向ってゆ
くのか未だ見通しがつかない状態である。
本発明は上記した従来技術の課題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、大気汚染を引
き起すような石油系揮発溶剤を含まず、環境汚染を引き
起すような有機合成界面活性剤を含まず、河川に流して
も自然生態系を破壊することなく、環境公害を起こすこ
とも非常に少ない洗浄剤組成物およびその製造方法並び
に洗浄方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る洗浄剤組成物は、塩基性塩系の無機薬品
である第三リン酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、
硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリ
ウムを主成分としている。
この洗浄剤は、被洗浄物の表面に付着した油脂、蛋白
質などの汚れに対して、起泡力は弱いが、表面張力を低
下させ、浸透、湿潤力をもち、汚れを分散し、加水分解
により洗浄剤溶液中に汚れを溶かし出す力が強い。
また、この洗浄剤は従来の石鹸や合成洗剤では十分な
すすぎ洗いの工程に時間を要したのに比べて、水もしく
は温水を使用して比較的短時間にすすぎ洗いの処理をす
ることができる。また、石鹸や合成洗剤では不適格とい
われた海水を使用しても洗浄効果は良く、油脂等の汚れ
を除去することができる。
この洗浄剤は、水を使用するにあたり、硬水よりも軟
水を使用する方が好ましく、硬水度100ppm以下で、でき
るだけ低い方が好ましい。
洗浄剤組成物としては、上記主成分の他に、トリポリ
リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、タン酸カリ
ウム、カルボキシメチルセルロース、亜ショウ酸ナトリ
ウムなどの無機質の発泡剤、フッ化水素ナトリウム、ア
ミノケイ酸塩(ゼオライト)を無機質の汚れの分散剤、
再付着防止剤、歯面洗浄剤、増量剤あるいは生産コスト
の低減等のために、適宜必要に応じて成分として加えて
もよい。
本発明の洗浄剤組成物は、各成分の割合が全組成物の
重量に対して、第三リン酸ナトリウム15〜40重量%、メ
タケイ酸ナトリウム17〜35重量%、硫酸ナトリウム7〜
15重量%、ホウ酸ナトリウム0.5〜18重量%、ピロリン
酸カリウム12〜50重量%とすることが好ましい。
また、無機質の汚れの分散剤、再付着防止剤、発泡
剤、歯面洗浄剤として、成分にトリポリリン酸ナトリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、タン酸カリウム、カルボキ
シメチルセルロースおよび無機質の発泡剤を加える場合
には、トリポリリン酸ナトリウム0〜5重量%、ピロリ
ン酸ナトリウム0〜3重量%、タン酸カリウム0〜10重
量%、カルボキシメチルセルロール0〜3重量%および
無機質の発泡剤0〜5重量%、フッ化水素ナトリウム0
〜5重量%の割合で加える。
さらに、水素イオン指数として、pH12.0〜13.2を有す
るアルカリ系とすることが効果的である。
一方、本発明の洗浄剤組成物を溶解した洗浄剤原液の
製造方法は、水に、第三リン酸ナトリウム、メタケイ酸
ナトリウム、硫酸ナトリウムを加えて撹拌し、十分に溶
解させた後、ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムを
順次加えて撹拌し、溶解して製造する。
とくに、40〜80℃の温度にした水約1000重量%に、洗
浄剤組成物として、第三リン酸ナトリウム15〜40重量
%、メタケイ酸ナトリウム17〜35重量%、硫酸ナトリウ
ム7〜15重量%を加えて撹拌し、十分に溶解させたる
後、ホウ酸ナトリウム0.5〜18重量%、ピロリン酸カリ
ウム12〜50重量%を順次加えて撹拌し、溶解して洗浄剤
原液を製造するようにすることが効果的である。
本発明の洗浄剤の製造において、上記組成物の他に、
用途に応じて、トリポリリン酸ナトリウム0〜5重量
%、ピロリン酸ナトリウム0〜3重量%、タン酸カリウ
ム0〜10重量%、カルボキシメチルセルロール0〜3重
量%および無機質の発泡剤0〜5重量%、フッ化水素ナ
トリウム0〜5重量%の割合で混入、溶解させて使用し
てもよい。
さらに、水に溶解した洗浄剤組成物の原液は、水素イ
オン指数として、pH12.0〜13.2を有するアルカリ系とす
ることが効果的である。
本発明の洗浄剤組成物を溶解した原液は、用途に応じ
て原液に、0〜5000倍までの水または海水を加えて、洗
浄剤溶液として洗濯あるいは洗浄に使用する。
本発明の洗浄剤原液に水を加えた洗浄剤溶液は、その
使用にあたり、圧力噴霧、撹拌、揺動、ブラッシングあ
るいは超音波による振動を与えたり、常温あるいは80℃
までの温度を与えたりすることにより、洗濯あるいは洗
浄の効率を高めることができる。
本発明の洗浄剤溶液は、洗濯または洗浄により汚濁し
た溶液を回収し、汚濁物質および油脂を油水分離、超音
波分離または濾過等により除去して、再度洗浄剤溶液と
して温度、pHを調整して使用することができる。
本発明の洗浄剤組成物を歯面洗浄に使用する場合に
は、フッ化水素ナトリウムを加えた洗浄剤原液を水で30
0〜500倍に薄めて使用することにより、歯面を清浄にす
ることができる。
本発明の洗浄方法は、本発明に最も適した業務用、工
業用等での洗浄方法で、大量の物品を洗浄する場合、環
境公害、大気公害をおこさず、また洗浄剤の有効利用を
図ったものである。
本発明の洗浄方法は、洗浄剤組成物を溶解した原液と
水とを混合して調合する調合工程と、調合した洗浄液に
て被洗浄物を洗浄する洗浄工程と、被洗浄物を水洗する
水洗工程と、水洗完了後の被洗浄物を乾燥する乾燥工程
とから成る。
調合工程では、温度、pHの制御を行なって、目的に応
じて20〜80℃の温度とpH8〜13の範囲に設定して洗浄を
行なうことが望ましい。
洗浄工程においては、洗浄液の圧力噴霧、撹拌、揺
動、ブラッシングあるいは超音波により振動を与えるこ
とが望ましい。
さらに、洗浄工程において、オーバーフローや濾過等
によって汚濁物質を除去したり、油脂成分を除去するよ
うにすることにより、汚濁物質や油脂等の汚れの再付着
防止を図ることが効果的である。
また、一度洗浄に使用した後、汚濁物質および油脂成
分を取り除いた洗浄液を再度温度およびpHを調整して再
使用することが効果的である。
水洗工程では、水洗水の温度を20〜80℃の範囲に制御
することが望ましい。
乾燥工程においては、乾燥槽における乾燥は、真空乾
燥機、温風乾燥機あるいは遠赤外線乾燥機により水分除
去を行なうことが効果的である。
さらにまた、電子部品、半導体等の微細な塵埃まで嫌
う被洗浄物の場合には、使用する水を純水に代えて、一
度洗浄に使用した洗浄液は再使用しないで排水する。ま
た水洗の際にも純水を使用し微細な塵埃の付着の無いよ
うにし、一度水洗に使用した水洗液は再使用しないで排
水する。
(発明の効果) 本発明の洗浄剤は、加熱しても揮発成分が全く無いの
で、フロン等のように大気の汚染を起すことがなく、ま
た有機系界面活性剤を用いていないので、他の洗剤、洗
浄剤と比較して、河川等の環境に対して公害となること
が非常に少ない。
本発明の洗浄剤は、また海水を加えて洗浄剤溶液とし
て洗濯、洗浄に使用できる。
本発明の洗浄剤は、広範囲の用途に適用でき、特に野
菜等の農産物の洗浄に際し、従来の洗剤では野菜等に界
面活性剤が残留してビタミンを破壊する現象があるが、
本発明の洗浄剤では、ビタミンの破壊等の現象は少な
く、野菜等の農産物の洗浄には有効である。また、歯面
洗浄に使用して歯面に付着した歯垢の除去にも有効であ
る。
さらに本発明の製造方法によれば効果的に洗浄剤を製
造できる。また、本発明の洗浄方法は、本発明の洗浄剤
に適した、業務用,工場用等で使用する方法で大量に物
品の洗浄するに際して、環境公害,大気公害を起こさ
ず、また洗浄剤の有効利用を図ることができる。
(実施例) 60℃の温度にした軟水1000kgに、第三リン酸ナトリウ
ム25kg、メタケイ酸ナトリウム25kg、硫酸ナトリウム10
kgを加えて撹拌し、十分に溶解させたる後、ピロリン酸
カリウム30kg、ホウ酸ナトリウム10kgを順次加えて撹拌
し、溶解して洗浄剤組成物の原液を製造した。
上記原液および軟水による300倍希釈洗浄剤溶液につ
いて、洗浄後の排液が河川に流出するについて、水質汚
濁防止法による排出基準値、環境基準値に合格するかど
うかを分析した。その分析結果を第1表に示す。
実験例1 上記原液について、河川等の環境公害について魚類に
よる急性毒性試験を行なった。財団法人日本食品センタ
ーでの、「魚類による急性毒試験」の試験報告について
述べる。第2表は、検体の希釈供試濃度と生存率との関
係で、第3表は、ヒメダカによる24時間および48時間TL
m(半数致死濃度)をJIS,K102工場排水試験方法(197
1)に準拠して測定したもので、試験条件は、ヒメダカ
の平均体長3.1cm、平均体重0.34kgである。試験水温
は、25℃±1℃である。希釈水としては、純水に無機塩
類を添加して作成したpH7.0、アルカリ度0.4meq/、硬
度25ppmの人工軟水を使用した。供試水量と、供試魚の
量は、供試水1リットル当り魚体重約1gの割合である。
実験例2 上記原液について、海水による溶液で大型のオイルタ
ンカーの船倉壁や床についた油脂の層の洗浄を実施した
例を説明する。大型のオイルタンカーの船倉壁や床につ
いた油脂の層の洗浄は、従来海水のみの高圧噴霧で除去
し、油脂と海水の混合液を陸上にパイプ輸送したる後に
海水と油脂の分離を行なっている。その混合液の量は膨
大なもので、その処理に大変な設備、時間、費用が必要
である。洗剤、洗浄剤によるテストもおこなわれたが、
油脂と海水の混合液の量は減少したが、静電気が発生
し、オイルタンカーの爆発事故のおそれがあり、対策と
ならなかった。
本発明の洗浄剤について、静電気の発生状況を測定し
た結果が、第1図の各種洗浄剤による温度と電荷密度の
関係である。同図で明瞭なように、本発明の洗浄剤は、
各温度域においていずれも他の洗浄剤と比較して電荷密
度が低い。静電気による爆発事故を防止するためには、
電荷密度が−1.5μc/m3以下が望ましいといわれてい
る。本発明の洗浄剤は、常温域は勿論60℃の温度でも−
1.5μc/m3以下で安全であり、また温度を60℃に上げる
ことにより洗浄溶液の洗浄効果が大きく、極端に少ない
量でオイルタンカー内での廃液処理ができ、大幅な人員
削減、処理時間削減、廃棄物削減、海水の汚染防止、処
理コストの大幅削減を達成できた。
実験例3 上記原液の水による300倍希釈溶液について、野菜等
の農産物の洗浄に際してビタミンCの破壊について分
析、測定した。分析結果を第4表に示す。第4表にある
とおり、キャベツ、大根の洗浄によるビタミンCの破壊
は6〜11%で、他の洗剤と比較して非常に少ないことが
わかる。
実験例4 上記原液にフッ化水素ナトリウム4%を加え、十分に
撹拌したのち、これに300倍の軟水にて希釈洗浄溶液と
して歯面洗浄に使用したところ、歯面に付着した歯垢の
除去に有効であった。
洗浄方法の具体例 第2図(a)(b)(c)には、本発明の洗浄剤組成
物を用いた洗浄方法の代表的な洗浄工程を示しており、
同図(a)は水道水、同図(b)は純水、同図(c)は
井戸水を使用した場合を示している。
まず、水道水を用いた場合について説明すると、その
概略は洗浄剤の原液と、軟水とを調合する調合工程A
と、洗浄工程Bと、水洗工程Cと、乾燥工程Dとから構
成されている。装置構成としては、原液を満たした原液
層と、軟水を満たした軟水層と、原液層と軟水層から供
給される原液と軟水とを調合する混合層と、混合された
洗浄液が供給される洗浄層と、洗浄した被洗浄物を水洗
する単槽あるいは複槽の水洗槽とから構成され、洗浄液
あるいは水洗液の排液中の汚濁物質や油脂成分と洗浄剤
とを分離する油水分離槽が必要に応じて設けられる。
調合工程Aにおいては、洗浄剤の原液を満たした原液
槽を構成する原液タンクと、水道水を満たして軟水とす
る塩素除去タンクと、原液と軟水とを混合する混合槽と
しての洗剤調合タンクとを備えている。そして、塩素除
去タンクあるいは洗浄剤調合タンクあるいはまた洗浄タ
ンクに設けた加熱装置によって、各タンク毎に温度およ
びpHの制御をおこなって、目的に応じて20〜80℃の温度
と、pH8〜13の所定の値に制御して洗浄を行なう。
洗浄工程Bにおいては、洗浄剤調合タンク内から調合
された洗浄液が洗浄タンク内に供給される。
ここで、洗浄タンクには、洗浄剤回収タンクが接続さ
れており、洗浄液中の汚濁物質は汚濁物質除去分離タン
ク内に分離されるとともに、その後、油水分離タンクに
て油脂分と洗浄剤成分が分離され、洗浄剤供給循環タン
クに供給されて温度およびpHの再調整が行なわれ再使用
される。
水洗工程Cでは、温水にて洗浄するもので、第1,第2
温水洗浄タンクが設けられ、洗浄タンク内で、洗浄され
た被洗浄物が第1,第2温水洗浄タンクにて十分水洗され
る。各温水洗浄タンクには、加熱装置が設置され、水温
の温度制御を行なって20〜80℃の所定の温度に制御す
る。そして、各温水洗浄タンクには、温水回収タンク、
温水分離タンク、および温水供給タンクの還流水路が設
けられており、各温水洗浄タンク内の水洗温液を、水洗
後そのまま排水するかあるいは必要に応じて汚濁物質を
含む水洗液から汚濁物質を除去するためにオーバーフロ
ーさせ、あるいは濾過により汚濁物質を除去した後に油
水分離タンクに供給して油水を分離する。そして、分離
された水洗液をもう一度温水洗浄タンクに供給するため
に温水の加熱、加圧を行なう。
乾燥工程においては、十分水洗された被洗浄物を乾燥
室内に移送し、水分を除去する。
第2図(b)に示す純水使用工程の場合には、洗浄剤
調合工程Aおよび水洗工程が水道水使用工程と異なるも
ので、水道水から純水を製造する工程Eを有し、純水製
造装置と純水タンクが設けられ、その純水は、洗浄剤調
合工程と水洗工程に純水が使用されている。また、純水
使用工程では、洗浄液、水洗液の還流は行なわない。
また、第2図(c)に示す井戸水使用工程についても
洗浄剤調合工程Aのみが水道水使用の場合と異なるの
で、井戸水から不純物を除去する不純物除去タンクを備
えている。
【図面の簡単な説明】
第1図は海水溶液による各種洗浄剤の電荷密度と温度と
の関係を示すグラフ、第2図は本発明の洗浄剤組成物を
使用した洗浄方法の洗浄工程を示しており、同図(a)
は水道水を用いた場合の工程図、同図(b)は純水を使
用した場合の工程図、同図(c)は井戸水を用いた場合
の工程図である。

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第三リン酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリ
    ウム、硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸
    カリウムを主成分とする洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】各成分の割合が全組成物の重量に対して、
    第三リン酸ナトリウムが15〜40重量%,メタケイ酸ナト
    リウム17〜35重量%,硫酸ナトリウム7〜15重量%,ホ
    ウ酸ナトリウム0.5〜18重量%,ピロリン酸カリウム12
    〜50重量%である請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】洗浄剤組成物を水に溶解して洗浄剤原液と
    した場合、水素イオン指数として、pH12.0〜13.2を有す
    るアルカリ系の請求項1または2に記載の洗浄剤組成
    物。
  4. 【請求項4】水に、洗浄剤組成物である第三リン酸ナト
    リウム、メタケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ホウ
    酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムを加えて溶解して成
    る洗浄剤原液の製造方法。
  5. 【請求項5】洗浄剤組成物の重量に対して各成分の割合
    が、第三リン酸ナトリウム15〜40重量%,メタケイ酸ナ
    トリウム17〜35重量%,硫酸ナトリウム7〜15重量%,
    ホウ酸ナトリウム0.5〜18重量%,ピロリン酸カリウム1
    2〜50重量%である請求項4に記載の洗浄剤組成物の製
    造方法。
  6. 【請求項6】洗浄剤組成物を水に溶解して洗浄剤原液と
    した場合、水素イオン指数がpH12.0〜13.2である請求項
    4又は5に記載の洗浄剤組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】水の温度が40〜80℃である請求項4乃至6
    のいずれかの項に記載の洗浄剤原液の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至3のいずれかの項に記載の洗
    浄剤組成物を水に溶解して製造した原液と水とを混合し
    て調合する調合工程と、調合した洗浄液にて被洗浄物を
    洗浄する洗浄工程と、洗浄した被洗浄物を水洗する水洗
    工程と、水洗完了後の被洗浄物を乾燥する乾燥工程とか
    ら成る洗浄方法。
  9. 【請求項9】洗浄液の温度およびpHの制御を行う請求項
    8に記載の洗浄方法。
  10. 【請求項10】洗浄液の温度を20〜80℃,pHを8〜13の
    範囲に制御する請求項9に記載の洗浄方法。
  11. 【請求項11】洗浄工程では洗浄液の圧力噴霧,撹拌,
    揺動ブラッシングあるいは超音波により振動が与える請
    求項8乃至9のいずれかの項に記載の洗浄方法。
  12. 【請求項12】水洗工程において、水洗液の温度制御を
    行なう請求項8乃至11のいずれかの項に記載の洗浄方
    法。
  13. 【請求項13】温度を20〜80℃の範囲に制御する請求項
    12に記載の洗浄方法。
  14. 【請求項14】洗浄工程での使用洗浄液から汚濁物質お
    よび油脂を除去するようにした請求項8乃至13のいずれ
    かの項に記載の洗浄方法。
  15. 【請求項15】水洗工程での使用水洗液から汚濁物質お
    よび油脂を除去するようにした請求項8乃至14のいずれ
    かの項に記載の洗浄方法。
  16. 【請求項16】汚濁物質および油脂の除去はオーバーフ
    ロー、濾過あるいは超音波による分離により行なう請求
    項14又は15に記載の洗浄方法。
  17. 【請求項17】汚濁物質および油脂を除去した洗浄液を
    再度温度およびpHを調整して再使用する請求項14に記載
    の洗浄方法。
  18. 【請求項18】汚濁物質および油脂を除去した水洗液を
    再使用する請求項15に記載の洗浄方法。
  19. 【請求項19】乾燥工程では、真空乾燥機、温風乾燥機
    あるいは遠赤外線乾燥機により水分除去を行なう請求項
    8乃至18のいずれかの項に記載の洗浄方法。
  20. 【請求項20】電子部品、半導体等の被洗浄物を洗浄す
    る場合は、水に代えて純水を用いる請求項8乃至16のい
    ずれかの項または19に記載の洗浄方法。
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