JP2875254B2 - レーダ方式による容器内の充填物の充填レベルの測定方法 - Google Patents

レーダ方式による容器内の充填物の充填レベルの測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダ方式による
容器内の充填物の充填レベルの測定方法であって、予期
される最も高い充填高さの上方に配置された、距離測定
装置のアンテナを用いてマイクロ波を下方へ放射し、そ
して反射されたマイクロ波を受信し、受信されたマイク
ロ波の振幅値を伝搬走行時間ないし、伝搬走行時間に相
応する距離間隔の関数として表すエコープロフィールを
記録して、該エコープロフィールにおけるエコープロフ
ィール山形隆起部を求め、ここで、該エコープロフィー
ル山形隆起部は、充填物表面にて反射されたエコー波に
由来するものであり、そして、エコープロフィールの最
大値を求め、充填物表面と、アンテナとの間の距離間隔
を当該のエコープロフィール山形隆起部のピーク値から
求めるようにした当該の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】当該の方法では、次のことを基礎とす
る、即ち、エコープロフィールの最大値が、充填物表面
にて反射されたエコー波に由来するエコープロフィール
山形隆起部のピーク値に相応し、その結果充填物表面と
アンテナとの間の距離間隔を前記のピーク値に対応する
間隔値から求めることができるということである。但
し、当該の前提条件は、次のような場合には充足され得
ないことが起こる、即ち、アンテナにて2重エコーが到
来し、該2重エコーを惹起する原因として、充填物が小
さい誘電率を有する場合、充填物表面にて、当該のマイ
クロ波の比較的僅かな成分のみが反射され、一方、当該
のマイクロ波の残余成分が充填物を通って走行し、容器
底部にて反射される。低い充填高さ及び小さい誘電率の
場合、充填物を通過して走行伝搬するマイクロ波は、単
にわずかしか減衰されない。従って、充填物表面にて反
射されたエコー反響波が、容器底部にて反射されたエコ
ー反響波より小さな振幅を有する。両エコー反響波はア
ンテナに到来し、ここで容器底部にて反射されたエコー
反響波は、充填物表面にて反射されたエコー反響波に対
して所定の時間間隔だけ遅延されており、この時間間隔
は、充填物表面と容器底部との間の距離間隔に相応す
る。この距離間隔が相応にわずかである場合、エコープ
ロフィールにて両エコー反響波に由来するエコープロフ
ィール山形隆起部が重なり合って2重−プロフィール山
形隆起部が形成される。エコー関数の最大値に基づく充
填レベル検出によっては、次のような場合には、測定誤
差を惹起し得る、即ち、容器底部にて反射されたエコー
反響波が充填物表面にて反射されたエコー反響波より小
さい振幅値を有する場合、測定誤差を惹起し得る、それ
というのは、当該の最大値は、充填物表面にて反射され
たエコー反響波の由来するエコープロフィール山形隆起
部のピーク値の間隔値のとおころには生起しないからで
ある。
【0003】同じ現象は、次のような場合に生じる、即
ち、反射境界面が容器底部でなく、著しく異なる誘電率
を有する2つの物質ー充填物表面下方に僅かな間隔をお
いてところに位置するー間の境界面が存在する場合に生
じる。このことは、例えば、水の上に浮く油層について
成り立つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、エコープロフィールにて重なり合う2つのエコ
ープロフィール山形隆起部から1つの2重−プロフィー
ル山形隆起部を惹起する2重エコー波発生の場合に充填
物表面に対応する間隔値の検出を可能にする冒頭に述べ
た形式の方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は、次のように
して解決される、即ち、相互に重なり合う2つの第1及
び第2のエコープロフィール山形隆起部から成る1つの
2重−プロフィール山形隆起部の生起の際、当該のエコ
ープロフィール山形隆起部のピーク値を求めるため下記
のステップA)a〜c)及びBを実施し、ここで、前記
の2つのエコープロフィール山形隆起部のうち第1のフ
ィール山形隆起部は、充填物表面にて反射されたマイク
ロ波に由来するものであり、一方第2のエコープロフィ
ール山形隆起部は、充填物表面下方にそこからわずかな
間隔をおいたところに位置する境界面にて反射されたマ
イクロ波に由来し、第1エコープロフィール山形隆起部
より大きなピーク値を有するようにし、 A)2重−エコープロフィール山形隆起部のピーク値に
相応するエコープロフィールの求められた最大値から出
発して、比較的小さい距離の方向に位置するエコープロ
フィールの測定点を評価し、それにより、 a)エコープロフィールの最大値に最も近くに位置す
る、エコープロフィールの勾配の第1の最大値及び所属
の間隔値を求め、 b)前記第1の最大値に最も近い、エコープロフィール
の勾配の最小値及び所属の間隔値を求め、 c)前記最小値に最も近い、エコープロフィールの勾配
の第2の最大値及び所属の間隔値を求め、 B)エコープロフィールの最大値の間隔値と、最小値と
の中央に位置する間隔値を第1のエコープロフィール山
形隆起部のピーク値の間隔値に所属の振幅値を第1エコ
ープロフィール山形隆起部のピーク値として使用し、ア
ンテナから充填物表面までの間隔、の情報を取得するよ
うに構成されているのである。
【0006】本発明の更なる構成要件及び利点は、図を
用いて1実施例の以降の説明から明らかである。
【0007】
【実施例】図1は、容器底部12を有する容器10を示
し、この容器10は、高さFのところまで充填物14で
充填されており、その結果充填物表面16は、容器底部
12上方に間隔Fをおいたところに位置する。充填高さ
F又は充填高さFに相応する充填物14の容積が充填レ
ベルと称される。その高さ全体に亘って均一な横断面を
有する容器の場合、充填物容積は、充填高さFに比例す
る;その様な前提条件の充足されていない容器の場合、
充填高さFと、充填物容積との関係を計算上又は実験的
に求め、そして、特性カーブ又はテーブルにより表現、
表示できる。いずれにしろ、容器中で充填レベルを求め
るには充填高さFの測定で十分である。
【0008】図1に示す容器10では充填高さFの測定
が、パルスレーダ方式によりマイクロ波で動作する距離
測定装置20により行われる。距離測定装置20は、送
信ー受信アンテナ22を有し、該送信ー受信アンテナ2
2は、送信ー受信切換器24を介して、送信回路26及
び受信ー及び評価回路28に接続されている。送信回路
26は、周期的な時間間隔をおいて、超高周波パルスを
生じさせ、該超高周波は、送信−受信切換器24を介し
てアンテナに供給される。アンテナ22は、最高の充填
高さ−これは容器10において起こり得る−の上方に次
のように配置されている、即ち、送信回路26から到来
する超高周波パルスをマイクロ波の形態で垂直下方に向
かって放射し、下方から到来するマイクロ波を受信する
ように配置されている。アンテナ22により受信された
マイクロ波ー該マイクロ波には殊に充填物14の表面に
て反射されたエコー反響波が属するーは、送信ー受信切
換器24を介して受信ーおよび評価回路28に供給され
る。受信及び評価回路28では、アンテナ22により受
信されたマイクロ波が評価されて、充填物表面16にて
反射されたエコー反響波を求め、それの伝搬走行時間を
測定する。アンテナ22を介してのマイクロ波パルスの
送信時点と充填物表面16にて反射されたエコーパルス
の、アンテナ22への到来時点との間の測定された伝搬
遅延からマイクロ波の既知の伝搬速度に基づきアンテナ
22と充填物表面16との間の距離間隔Dを計算でき
る。充填高さFは容器底部12上方のアンテナ22の組
込高さHoと、測定された距離間隔との差から得られ
る。
【0009】F=Ho−D 受信及び評価回路28にて受信されたマイクロ波の評価
のため、通常エコープロフィールが記録され、該エコー
プロフィールは、走行伝搬時間、又は、マイクロ波の辿
った距離区間(このことは、同じことに帰着する)の関
数として受信されたマイクロ波の振幅値を表す。パルス
レーダの場合、エコープロフィールは、受信されたマイ
クロ波のエンベローブ、包絡線により与えられる。図2
は、マイクロ波が2重に辿った(往路と復路)距離間隔
区間Xの関数としてエンベローブHのダイヤグラムを表
す。該エンベローブは、通常の場合、容器内で充填レベ
ルの測定の際得られるようなものである。エンベローブ
Hは、ほぼ全領域にて、最大距離間隔DLーこれは、容
器空状態の場合に測定され、以て“空状態時距離間隔”
と称されるーのところまで比較的低いレベルを有し、該
比較的低いレベルは、ノイズレベル及び重畳した障害雑
音に相応する。但し、前記エンベローブは、著しく高い
2つのプロフィール山形隆起部RとEを有する。プロフ
ィール山形隆起部Rは送信パルスに由来し、そして、次
のようにして生じる、即ち、送信ー受信切換部24が各
送信パルスの主要部分をアンテナ22へ伝達するが、受
信ー評価回路28へはわずかな成分を通過させるのであ
る。受信ー評価回路では、当該の僅かな成分は、アンテ
ナ22により受信されたマイクロ波と共にエンベローブ
中へ取り込まれ、基準プロフィール山形隆起部Rとして
使用され得る。プロフィール山形隆起部Eは、充填物表
面16にて反射されたエコー反響波に由来し、アンテナ
22と充填物表面16との間の距離間隔Dの検出のため
評価されるエコープロフィール山形隆起部を形成する。
ノイズ雑音及び障害信号成分は、通常限界値プロフィー
ルSにより抑圧され、その結果限界値プロフィールSを
越えるエンベローブの振幅値のみが評価される。
【0010】距離間隔Dの検出が最も簡単な場合次のよ
うにして行われる、即ち、エンベローブHの最大値が基
準パルスRにつづく領域にて探索されるのである。前記
の最大値は、エンベローブの最大の振幅値に相応し得
る。他の方法プロセスによれば、最大振幅、要するにエ
ンベローブの最大値を有するエコーのほかに付加的に時
間的に最初に到来するエコーも求められる。前記第1の
最初のエコーの振幅が、可調整の係数分だけ低減された
最大振幅より大である場合、前記の第1の最初のエコー
は、有効エコーとして選択される。条件は、例えば次の
ようなものであり得る、即ち、第1エコーの振幅が20
dBだけ低減された最大振幅値より大でなければならな
いというものであり得る。いずれにしろ、次のことを基
礎とする、即ち、求められた最大値が、充填物表面にて
反射されたマイクロ波に由来するエコープロフィール山
形隆起部Eのピーク値に相応することを基礎とする。そ
の際、X軸上で、前記最大値と基準点Oとの間隔が求め
られ、該間隔は、例えば、基準プロフィール山形隆起部
Rのピーク値の個所、位置に相応する。前記間隔は、ア
ンテナ22と充填物表面との距離間隔Dに相応する。
【0011】距離間隔Dを求めるための前記の最も簡単
な方法プロセスの欠点とするところは、エコープロフィ
ール山形隆起部Eのピーク値の精確な個所位置を比較的
僅かな精度でしか求め得ないことである。それというの
は、エコープロフィール山形隆起部の振幅がピーク値の
領域にてたんに緩慢にしか変化しないからである。図3
を用いて、比較的に高い精度の得られる、距離間隔Dを
求めるための他の方法に就いて説明する。明示のため、
図3のダイヤグラムでは、基準プロフィール山形隆起部
R及びエコープロフィール山形隆起部Eを含むエンベロ
ーブHのセクションのみを比較的大きな縮尺度で示す。
【0012】前記方法では、基準プロフィール山形隆起
部Rにて、上昇側縁上にて点Aが探索され、前記点Aの
振幅は、所定の大きさだけ、図示の例では3dBだけピ
ーク値を下回り、そして、X軸上で前記点Aの間隔値X
Aが求められる。エコープロフィール山形隆起部Eで
は、時間的にピーク値より前に位置する測定点が調べら
れ、測定点Bの間隔値XBが求められ、前記測定点Bの
振幅は、同じ所定の大きさだけ、図示の例では同じく3
dBだけピーク値を下回る。それの振幅が3dBだけ下
回る測定値をまさに次の理由で大きな精度で求め得るこ
とができる、即ち、ピーク値の領域にてエコープロフィ
ール山形隆起部の振幅が単にわずかしか変化せず、従っ
て、前記振幅を著しく精確に求めることができるからで
ある;前記測定点の間隔値を大きな精度で求めることが
できる、それというのは、測定点は、側縁の急峻な領域
上に位置するからである。
【0013】その場合所期の距離間隔Dは、直接的に間
隔値XAとXBとの間の間隔から得られる、それという
のは、前記の間隔は、両プロフィール山形隆起部のピー
ク値間の間隔と同様に、上述の理由から比較的に大きな
精度で求められるからである。。間隔値XAに値0が対
応つけられる場合、所期の距離間隔Dは、間隔値XBに
相応する。
【0014】図2のダイヤグラムーここでは、エコープ
ロフィール山形隆起部Eは、間隔値0と空状態時距離間
隔DLとのほぼ中間、中央のところに位置するーは次の
ような場合に相応する、即ち、容器10がほぼ半分充填
されている場合に相応する。この場合距離間隔Dを図2
及び図3を用いて先に説明した方法により容易に求める
ことができる。
【0015】これに反して、図1に示す場合では、容器
10内の充填高さFが著しくわずかであるという問題が
起こり、殊に、充填レベルが低い誘電率を有する場合問
題が起こる。この場合充填物表面16にて、照射され当
たるマイクロ波の比較的僅かな成分が反射される。一
方、当たるマイクロ波の残部が、充填物14を通って走
行伝搬し、容器10の底部12にてエコー反響波E2と
して反射される。小さな充填高さF及び充填物14の低
い誘電率に基づき、充填物14を通って走行伝搬するマ
イクロ波は極くわずかしか減衰されない。従って、充填
物表面16にて反射されたエコー反響波E1の振幅が、
容器底部12にて反射されたエコー反響波E2より小さ
な振幅を有する場合が起こり得る。
【0016】両エコー反響波E1、E2は、アンテナ2
2に到来し、ここで、エコー波E2はエコー反響波E1
に対して或時間間隔だけ遅延され、該時間間隔は、充填
物表面16と容器底部12との間の間隔に相応する。こ
の間隔が相応に僅かである場合、エコー波に由来するエ
コープロフィール山形隆起部E1,E2は、図4及び図
5に示されているように、相互に重なり合い、このこと
は、エコープロフィール山形隆起部E2がエコープロフ
ィール山形隆起部E1より大きい場合に対して示されて
いる。エコープロフィール山形隆起部E1,E2の振幅
は、相加えられ、2重−プロフィール山形隆起部Edが
形成される。図5のダイヤグラムは図4のダイヤグラム
よりいくらか大きな間隔Fを有する。
【0017】この場合において、図2及び図3を用いて
説明した方法により信号評価を行う場合測定誤差が起こ
り得る、それというのは、その場合エンベローブHの最
大値が容器底部12にて反射されたエコー反響波に出現
するからである。従って、充填レベルE1のピーク値に
より与えられる真の充填レベルが識別されず、誤って、
容器が空であるとの指示をする。
【0018】さらに上記誤差は、充填物表面16が容器
底部12上方僅かな間隔をおいたところに位置する場合
においてのみならず、次のような場合においても起こ
る、即ち、充填物表面下方僅かな間隔をおいたところに
他の反射境界面が存在する場合にも就中、当該境界面が
著しく異なる誘電率を有する2つの物質を分離する場合
に生じるのである。このことは、例えば水上に浮く油膜
層について成立つ。
【0019】2重エコー評価のための以下述べる方法に
よれば、2つの重なり合うプロフィール山形隆起部を生
じさせる2重エコーの場合、該充填物表面におけるマイ
クロ波の反射に帰せられるべきエコープロフィールの最
大値の位置を求め、それにより前述の測定誤差を回避す
ることが可能である。前記方法を図4及び図5について
説明する。
【0020】エコープロフィールHの最初に求められた
最大値−これは2重−プロフィール山形隆起部Hのピー
ク値に相応し、間隔値Xdのところに位置する−から出
発して、時間的に前記最大値の前に位置する測定点の振
幅が評価され、それにより、前記測定点におけるエコー
プロフィールHの勾配が求められる。これにより、エコ
ープロフィールの次のような3つの勾配及び所属の間隔
値が求められる: a)エコープロフィールの最大値に最も近くに位置す
る、エコープロフィールの勾配の第1の最大値m及び
所属の間隔値X;、 b)前記第1の最大値mに最も近い、エコープロフィ
ールの勾配の最小値m 及び所属の間隔値X2; c)前記の最小値mに最も近い、エコープロフィール
の勾配の第2の最大値m及び所属の間隔値X 図4のダイヤグラム中、最小値 m2は2重−プロフィ
ール山形隆起部Edが水平部分に移行する個所に位置
し、従って、最小値mは勾配0に相応する、但し、留
意すべきことには、そのことは、絶対値と解すべきもの
ではなく、極性を考慮した算術値と解すべきものであ
る。従って、図5のダイヤグラム中、最小値mは勾配
0のところでなく、比較的大きな負の勾配のところに位
置する。
【0021】それらの3つの勾配及び所属の間隔値の検
出後、有利には、妥当性チェックが行われ、2重エコー
評価の適用が有意性があるか否かが検出される。この目
的のため下記のように、勾配の最小値mと第1の最大
値mとの商Qが形成され、基準値と比較される; Q=m/m 当該の基準値は経験的に求められる;商が基準値より小
である場合は、間隔値XMは下式により計算される; X=X−0,5・(X−X) 要するに間隔値XMは、第2の勾配最大値mの間隔値
と勾配最小値mの間隔値Xとの間の中央に位置
する。さらに前記間隔値XMに所属する、エコープロフ
ィールの振幅Aが求められる。振幅Aは、充填物表
面の距離間隔Dを求めるのに規定的なエコープロフィー
ルの最大値−これは間隔値Xのところに位置する−と
見なされる。それらの値を以て、距離間隔Dの決定、検
出が有利に図3を用いて説明した方法に従って行われ
る。この場合、距離間隔XBは、次のような測定点の間
隔値である、即ち、2重−プロフィール山形隆起部の上
昇縁上で所定の大きさだけ、例えば3dBだけ振幅A
−これは、2重エコー評価方式により求められたもので
ある−より下方に位置する測定点の間隔値である。
【0022】これに対して、商Qが基準値より大である
場合は、距離間隔Dの決定はエンベロープ、包絡線の最
初に求められた最大値を以て行われる。勾配最小値の場
合におけるように、次のような規定的ルールが成立つ、
即ち、商Qの算術値が使用されるべきであるという規定
的ルールが成立つ。要するに負の商Qは、正の基準値よ
り常に小である。
【0023】同様に次のような場合2重エコー評価が中
断される、即ち、2重−プロフィール山形隆起部が第2
の勾配最大値mの間隔値Xにて著しく低い振幅を有
していて、実際上ノイズの中に埋もれている程低い場合
には当該評価は、中断される。
【0024】2重エコー評価のための前述の方法ステッ
プは、受信ー評価回路28内に設けられている計算回路
により、プログラム制御されて実施される。有利には、
2重エコー評価は、遮断可能にし、それにより、ユーザ
がそれを実施するか否かを決定できるようにすると良
い。そのために必要な計算時間の回避のため、次のよう
な遮断をするのが好適である、即ち、例えば、充填物の
性質の故に2重エコーが予期され得ない場合遮断をする
のが好適である。
【0025】前述の実施例では、充填レベル測定は、パ
ルスレーダ方式により行われる。但し、本発明は、当該
の事例に限られるものでなく、パルスレーダ方式で動作
するすべての方式に適する。このことは、殊にFMCW
レーダ(周波数変調連続波レーダ)に就いても成立つ。
FMCW方式の場合連続的なマイクロ波が送信され、該
連続的なマイクロ波は、周期的に直線的に周波数変調さ
れ、たとえば、鋸歯状波関数に従って、周波数変調され
る。各々の受信されたエコー信号の周波数は従って、受
信の時点で送信信号が有する瞬時周波数に対して周波数
差、即ちエコー信号の伝搬走行時間に依存する周波数差
を有する。送信信号と、受信信号との周波数差−これは
両信号の混合及び混合信号のフーリエスペクトルの評価
により生成、取得され得る−は、従って、反射面とアン
テナとの間の間隔に相応し、そして、周波数特性カーブ
の高さは、エコー振幅の大きさに相応する。当該のフー
リエスペクトルは、従って、本事例ではエコープロフィ
ールを成し、該エコープロフィールはパルスレーダの場
合に得られたエコープロフィールと同じように評価され
得る。
【0026】要するに、本発明のの要点とするところ
は、次の通りである;レーダ方式による容器内の充填物
の充填レベルの測定のため、エコープロフィールの最大
値が記録され、充填物表面にて反射されたマイクロ波を
求めるため、エコープロフィールの最大値が”求められ
る。相互に重なり合う2つのエコープロフィール山形隆
起部から成る1つの2重−プロフィール山形隆起部をエ
コープロフィール中に惹起する2重エコーの場合におけ
る測定誤差の回避のため、最大値から出発して、比較的
小さい距離間隔の方向に位置する順次連続するエコープ
ロフィールの勾配の最大値及び最小値並びにそれの所属
の間隔値が求められる。第1の勾配−最小値の間隔値
と、最も近い、次の勾配−最大値の間隔値との間の中央
に位置する間隔値に対応付けられたエコープロフィール
の振幅値が、2重−プロフィール山形隆起部のうちの第
1のエコープロフィール山形隆起部における、充填レベ
ル測定にとって規定的なピーク値として求められる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、エコープロフィールに
て重なり合う2つのプロフィール山形隆起部から成る1
つの2重−プロフィール山形隆起部を惹起する2重エコ
ー波の場合に充填物表面に対応する間隔値の検出を可能
にする方法を実現することができるという効果が奏され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用できるレーダ方式により容
器内の充填物の充填レベルを測定するための装置の基本
構成図。
【図2】本発明の方法を適用した場合の図1の装置の動
作説明用のダイヤグラムの特性図。
【図3】本発明の方法を適用した場合の図1の装置の動
作説明用の別のダイヤグラムの特性図。
【図4】本発明の方法を適用した場合の図1の装置の動
作説明用の更に別のダイヤグラムの特性図。
【図5】本発明の方法を適用した場合の図1の装置の動
作説明用のなお更に別のダイヤグラムの特性図。
【符号の説明】
10 容器 12 容器底部 14 充填物 16 充填物表面 20 距離測定装置 22 送受信アンテナ 24 送信ー受信切換器 26 送信回路 28 受信ー評価回路 D アンテナと充填物表面間の距離間隔 E プロフィール山形隆起部、 E1 エコー波 E2 エコー波 Ed 2重−プロフィール山形隆起部 F 充填高さ H エンベローブ Ho アンテナの組込高さ R プロフィール山形隆起部 XA 間隔値 XB 間隔値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カルステン フィッチュ ドイツ連邦共和国 バート ゼッキンゲ ン ツェラーシュトラーセ 18 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 23/284

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ方式による容器内の充填物の充填
    レベルの測定方法であって、予期される最も高い充填高
    さの上方に配置された、距離測定装置のアンテナを用い
    てマイクロ波を下方へ放射し、そして反射されたマイク
    ロ波を受信し、受信されたマイクロ波の振幅値を伝搬走
    行時間ないし、伝搬走行時間に相応する距離間隔の関数
    として表すエコープロフィールを記録し、該エコープロ
    フィールにおける、充填物表面にて反射されたエコー波
    に由来するエコープロフィール山形隆起部を求めるた
    め、当該のエコープロフィールの最大値を求め、充填物
    表面と、アンテナとの間の距離間隔を当該のエコープロ
    フィール山形隆起部のピーク値から求めるようにした当
    該の測定方法において、 相互に重なり合う2つの第1及び第2のエコープロフィ
    ール山形隆起部から成る1つの2重−プロフィール山形
    隆起部の生起の際、当該の第1のエコープロフィール山
    形隆起部のピーク値を求めるため下記のステップA)a
    〜c)及びBを実施し、ここで、前記の2つのエコープ
    ロフィール山形隆起部のうち第1のエコープロフィール
    山形隆起部は、充填物表面にて反射されたマイクロ波に
    由来するものであり、一方、第2のエコープロフィール
    山形隆起部は、充填物表面下方にそこからわずかな間隔
    をおいたところに位置する境界面にて反射されたマイク
    ロ波に由来し、第1エコープロフィール山形隆起部より
    大きなピーク値を有するものであり、 A)2重−エコープロフィール山形隆起部のピーク値に
    相応するエコープロフィールの求められた最大値から出
    発して、比較的小さい距離間隔の方向に位置するエコー
    プロフィールの測定点を評価し、それにより、 a)エコープロフィールの最大値に最も近くに位置す
    る、エコープロフィールの勾配の第1の最大値(m
    及び所属の間隔値(X)を求め、 b)前記第1の最大値 (m)に最も近い、エコープ
    ロフィールの勾配の最小値(m)及び所属の間隔値
    (X)を求め、 c)前記最小値(m)に最も近い、エコープロフィー
    ルの勾配の第2の最大値(m)及び所属の間隔値(X
    )を求め B)エコープロフィールの第2の最大値(m)の間隔
    値(X)と、最小値(m)の間隔値(X)との中
    央に位置する間隔値を第1のエコープロフィール山形隆
    起部のピーク値の間隔値(X)として使用し、そし
    て、所属の振幅値(A)を第1エコープロフィール山
    形隆起部のピーク値として使用し、アンテナから充填物
    表面までの間隔に関しての情報を取得するようにしたこ
    とを特徴とするレーダ方式による容器内の充填物の充填
    レベルの測定方法。
  2. 【請求項2】 前記の方法ステップA)の実施のため、
    エコープロフィールの勾配の最小値(m)と第1の最
    大値(m)との商(m/m)を形成し、所定の基
    準値と比較し、そして、方法ステップBを次のよう場合
    のみ実施する、即ち、商(m/m)が基準値以下に
    なる場合のみ実施することを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 充填物表面とアンテナとの間の距離間隔
    の情報を間隔値相互間の差により取得し、前記の間隔値
    の1つは、1つの基準プロフィール山形隆起部の上昇側
    縁上で該基準プロフィール山形隆起部のピーク値より所
    定の大きさだけ下回るポイントの距離間隔であり、前記
    の間隔値のもう1つは、2重基準−プロフィール山形隆
    起部の上昇側縁上で該基準プロフィール山形隆起部のピ
    ーク値より同じ大きさだけ、第1のエコープロフィール
    山形隆起部のピーク値として求められた振幅値を下回る
    間隔値であるようにしたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 所定の大きさは、3dBであるようにし
    たことを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 距離測定装置は、パルスレーダ方式で動
    作し、基準プロフィール山形隆起部は、アンテナに供給
    される送信パルスの成分から形成されるようにしたこと
    を特徴とする請求項3又は4記載の方法。
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