JP2875197B2 - 低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法 - Google Patents
低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低級パラフィン系炭化水
素を芳香族炭化水素に変換する方法に関するものであ
る。 【0002】更に詳細には、本発明は炭素数5以下の低
級パラフィン系炭化水素例えばエタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタンおよびこれらの混合物を芳香族炭化水素へ
変換する方法に関するものである。 【0003】 【従来の技術】天然ガスに含まれる低級パラフィン系炭
化水素および石油精製工程より生産される軽質パラフィ
ン系炭化水素の利用はこれらの炭化水素の生産量が多量
である故重要な問題である。 【0004】最近、イオン交換したH−ZSM−5系触
媒を用いてエタンを芳香族炭化水素へ変換する技術が多
数知られている。例えば、米国特許第4,120,91
0号明細書(1978 特許権者−モービルオイル社)
にはCu−Zn/H−ZSM−5系触媒を使用する方法
が記載されている。また、米国特許第4,350,83
5号明細書(1982 特許権者−モービルオイル社)
にはGa/H−ZSM−5系触媒を使用する方法が記載
されている。さらに、ヨーロッパ特許出願公開第50.
021号明細書(1982)にはガリウム交換アルミノ
シリケート触媒を使用する方法が記載されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術ではエタンの変換率および芳香族炭化水素への選択率
は共に高くなく、さらに触媒の改良および反応特性の研
究が必要であった。このため低級パラフィン系炭化水素
例えばプロパンを液体燃料または芳香族炭化水素へ選択
的に変換するための新規触媒の研究が行われた。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は先にアルミノ
シリケート触媒の製法について研究した(特願昭55−
13675号)。 【0007】上記の形状選択性にすぐれたメタロシリケ
ート触媒と脱水素機能をもつ触媒とを組み合わせた触媒
及びガリウム−シリケート触媒は低級パラフィン系炭化
水素を芳香族炭化水素へ高変換率でしかも高選択率で変
換できることを見出した。 【0008】 【作用】低級パラフィン系炭化水素から芳香族炭化水素
への変換反応は最初低級パラフィン系炭化水素(例えば
プロパン)が脱水素触媒(例えばPt)の作用でオレフ
ィン系炭化水素(例えばプロペン)に脱水素し、次にメ
タロシリケート触媒の酸性点においてプロペン分子が重
合して高分子オレフィンになり次いで芳香族炭化水素が
生成する。主なる反応生成物はメタン、エタンおよび芳
香族炭化水素に限定されるが、炭素数1および2の炭化
水素の生成を抑制することが必要である。 【0009】触媒の製法 本発明方法で使用するPt又はGa/メタロシリケート
触媒およびGa−シリケート触媒の製法は次の如くであ
る。 【0010】(1) 白金担持メタロシリケート触媒 メタロシリケート触媒 (Si/Me=25〜3200)
(Me=AlまたはGa)を担体とし、これに所定濃度
のテトラアンミン白金塩〔Pt(NH3)4Cl2〕水
溶液を用いて含浸法またはイオン交換法でPtおよびG
aのそれぞれを担持した。 【0011】メタロシリケート触媒の組成およびその製
法は次の如くである。すなわち、組成は Si/Me(原子比) 25−3200 OH−/SiO2 (モル比) 0.3−1.0 H2O/SiO2 (モル比) 30−100 R/R+アルカリ金属(モル比) 0.05−0.15 NaCl/H2O(モル比) 0.01−0.06 (式中、Rは第4級アルキルアンモニウムカチオン、好
ましくは、第4級プロピルアンモニウムカチオンであ
り、アルカリ金属はナトリウムイオンまたはカリウムイ
オン、MeはAlまたはGaである)で表わされる。ま
た、アルミニウム塩もしくはガリウム塩、第4級アルキ
ルアンモニウムカチオンおよび無機塩を含む水溶液をA
液とし、ケイ酸塩水溶液をB液とし、イオン調整剤であ
るNaCl水溶液をC液とし、A液およびB液をそれぞ
れ一定速度でC液に添加し、この際にA液には前記イオ
ン調整剤を添加し、C液には第4級アルキルアンモニウ
ムカチオン、無機酸および水酸化アルカリを添加して各
液組成の濃度変化を少なくしてA液およびB液をC液へ
添加し(第1工程)、得られたゲル混合物を擂潰、細分
化し(第2工程)、擂潰、細分化されたゲル混合物を室
温から150℃ないし190℃まで一定速度または指数
函数的速度で昇温して水熱合成反応を行なわせ(第3工
程)て製造される(特願昭58−116987号明細書
中の記載に準拠)。 【0012】(2) ガリウムシリケート触媒 上記の白金担持メタロシリケート触媒(Si/Me=25〜
3200)の担体として使用するメタロシリケート触媒
(Si/Me=25〜3200)のMeとしてはSi/Meの原子
比が25〜3200に相当する例えばGa2(SO4)3・8H2O
を使用して製造した。 【0013】反応条件 使用触媒は0.25ないし1.5重量%(好ましくは
0.5ないし1.0重量%)のPtまたはGaを担持したメ
タロシリケート触媒(Si/Me=25〜3200)(Meは
前記と同意義を有する)である。 【0014】触媒担体であるメタロシリケート触媒(S
i/Me)としてはMeがAlまたはGaである触媒を
使用する。 【0015】PtまたはGa金属の担持法はイオン交換法ま
たは含浸法が使用される。例えばPtを含浸法で担持する
場合には、例えば水溶性のテトラアンミン白金塩〔Pt(N
H3)4Cl2〕水溶液をメタロシリケート触媒に含浸させた
後乾燥し、空気中にて200ないし400℃で熱分解し
て製造した。 【0016】ガリウム−シリケート触媒は上記メタロシ
リケート触媒(Si/Ga)の場合と同様にして製造した。 【0017】次に実施例を掲げて本発明を説明するが、
これに限定されるものではない。 【0018】上記の如くして調製したガリウムシリケー
ト触媒(Si/Me=40)を打錠成型後10ないし2
0メッシュに破砕したものを低級パラフィン系炭化水素
であるプロパンから芳香族炭化水素への変換反応に使用
した。 なお、比較のために、上記の如く調製したPt担
持またはGa担持しアルミノシリケート触媒(Si/M
e=40)および無担持のアルミノシリケート触媒(H
−ZSM−5Si/Me=40)をそれぞれ使用した。 【0019】得られた触媒0.5gを内径6mmの反応管
に充填し、通常の常圧流通反応装置を用い、プロパン2
0%(容量)と窒素80%(容量)とを含む混合ガスを
常圧下、SV(GHSV) 2,000 hr-1、0.8℃/分の一定速度で
反応温度まで昇温した。 【0020】生成ガス中の成分はインテグレーター付の
ガスクロマトグラフィーで分析した。使用カラムはMS
−5A、シリコンOVおよびVZ−10であった。 【0021】〔A〕プロパン転化率の温度依存性の触媒
調製法による影響 各種濃度の白金またはガリウム担持アルミノシリケート
触媒およびガリウムシリケート触媒についての選択性と
温度との関係を調べ、アルミノシリケート触媒と比較
し、その結果を表−1に示した。 【0022】表−1に示したPt/アルミノシリケート触
媒、Ga/アルミノシリケート触媒、Ga−シリケート触媒
およびH−ZSM−5触媒によるプロパン転化率と反応
温度(200〜500℃)との関係を第1図に示した。 【0023】反応条件は供給ガスC3H8 20%(容
量)、N2 80%(容量):SV=2000hr-1であっ
た。 【0024】 【表1】 【0025】表−1および第1図より含浸法およびイオ
ン交換法による触媒およびガリウム−シリケート触媒は
ともに反応温度300℃付近から反応が開始されること
がわかった。また含浸法調製によるものは500℃で転
化率が70%にとヾまったが、イオン交換法調製による
ものは転化率が90%以上に達した。 【0026】これは担持されたPtおよびGaのシリケート
触媒のミクロ構造中への分散がイオン交換法の方がよい
ことにもとづくものと考察される。 【0027】Pt/アルミノシリケート触媒(Al/Si=2
5−3200)についてPt含量が0.25重量%以下で
はプロパン転化率が小さく、一方Pt含量が1.5重量%
以上では分解反応が主反応となり、芳香族選択率が小さ
い。好ましい範囲は0.5ないし1.0%(重量)であ
る。 【0028】Ga/アルミノシリケート触媒(Al/Si=2
5−3200)およびGa−シリケート触媒についてもGa
含量はPtの場合と同様であった。 【0029】〔B〕生成ガス中の炭化水素分布の温度依
存性 含浸法によって調製した0.5重量%Pt/アルミノシリ
ケート触媒(Si/Al=40)を使用した。 【0030】反応条件は供給ガスC3H8 20%、N2 80
%:SV=2000hr-1反応温度300〜500℃であ
った。 【0031】生成ガス中の芳香族炭化水素、C4以上のパ
ラフィン系炭化水素、C3H6、C2H4、C2H6、CH4およびC3H
8の分布状態を調べた。 【0032】その結果を第2図に示した。 【0033】また、イオン交換法により調製した0.5
重量%Pt/アルミノシリケート触媒(Si/Al=40)を
使用して同様に実験し、その結果を第3図に示した。 【0034】更にイオン交換法により調製した1.0重
量%Pt/アルミノシリケート触媒(Si/Al=40)を用
いて同様に実験し、その結果は第4図に示した。 【0035】反応条件は上記と同一であった。 【0036】第2図、第3図および第4図において、同
一反応温度におけるプロパン転化率、生成ガス中のC1−
C2炭化水素および芳香族炭化水素の含量は含浸法よりイ
オン交換法によって調製した触媒の方が高いことがわか
った。 【0037】また反応温度の依存性は含浸法で作った触
媒もイオン交換法で作った触媒も同様の傾向を示した。
すなわち、反応温度が高くなるに従って生成ガス中の
C、ないしC2炭化水素および芳香族炭化水素の含有率が
高くなり、反応温度400℃以上では炭素数4以上の炭
化水素は殆んど芳香族炭化水素であった。 【0038】これは供給ガス中のプロパンが触媒中の白
金成分の脱水素能によりプロペンになり、これが重合し
て重合オレフィンになるが、反応温度が高温であるため
重合オレフィンはすべてC1−C2炭化水素と芳香族に変換
したものと考えられる。 【0039】 【発明の効果】脱水素機能を有する担持金属PtおよびGa
が高分散の状態でメタロシリケート触媒のミクロ構造中
に分散しているので、パラフィンから芳香族への変換反
応において高活性のため低温で反応が行われるので芳香
族の分解による選択性の低下を防止でき、芳香族の収率
が増大する。
素を芳香族炭化水素に変換する方法に関するものであ
る。 【0002】更に詳細には、本発明は炭素数5以下の低
級パラフィン系炭化水素例えばエタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタンおよびこれらの混合物を芳香族炭化水素へ
変換する方法に関するものである。 【0003】 【従来の技術】天然ガスに含まれる低級パラフィン系炭
化水素および石油精製工程より生産される軽質パラフィ
ン系炭化水素の利用はこれらの炭化水素の生産量が多量
である故重要な問題である。 【0004】最近、イオン交換したH−ZSM−5系触
媒を用いてエタンを芳香族炭化水素へ変換する技術が多
数知られている。例えば、米国特許第4,120,91
0号明細書(1978 特許権者−モービルオイル社)
にはCu−Zn/H−ZSM−5系触媒を使用する方法
が記載されている。また、米国特許第4,350,83
5号明細書(1982 特許権者−モービルオイル社)
にはGa/H−ZSM−5系触媒を使用する方法が記載
されている。さらに、ヨーロッパ特許出願公開第50.
021号明細書(1982)にはガリウム交換アルミノ
シリケート触媒を使用する方法が記載されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術ではエタンの変換率および芳香族炭化水素への選択率
は共に高くなく、さらに触媒の改良および反応特性の研
究が必要であった。このため低級パラフィン系炭化水素
例えばプロパンを液体燃料または芳香族炭化水素へ選択
的に変換するための新規触媒の研究が行われた。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は先にアルミノ
シリケート触媒の製法について研究した(特願昭55−
13675号)。 【0007】上記の形状選択性にすぐれたメタロシリケ
ート触媒と脱水素機能をもつ触媒とを組み合わせた触媒
及びガリウム−シリケート触媒は低級パラフィン系炭化
水素を芳香族炭化水素へ高変換率でしかも高選択率で変
換できることを見出した。 【0008】 【作用】低級パラフィン系炭化水素から芳香族炭化水素
への変換反応は最初低級パラフィン系炭化水素(例えば
プロパン)が脱水素触媒(例えばPt)の作用でオレフ
ィン系炭化水素(例えばプロペン)に脱水素し、次にメ
タロシリケート触媒の酸性点においてプロペン分子が重
合して高分子オレフィンになり次いで芳香族炭化水素が
生成する。主なる反応生成物はメタン、エタンおよび芳
香族炭化水素に限定されるが、炭素数1および2の炭化
水素の生成を抑制することが必要である。 【0009】触媒の製法 本発明方法で使用するPt又はGa/メタロシリケート
触媒およびGa−シリケート触媒の製法は次の如くであ
る。 【0010】(1) 白金担持メタロシリケート触媒 メタロシリケート触媒 (Si/Me=25〜3200)
(Me=AlまたはGa)を担体とし、これに所定濃度
のテトラアンミン白金塩〔Pt(NH3)4Cl2〕水
溶液を用いて含浸法またはイオン交換法でPtおよびG
aのそれぞれを担持した。 【0011】メタロシリケート触媒の組成およびその製
法は次の如くである。すなわち、組成は Si/Me(原子比) 25−3200 OH−/SiO2 (モル比) 0.3−1.0 H2O/SiO2 (モル比) 30−100 R/R+アルカリ金属(モル比) 0.05−0.15 NaCl/H2O(モル比) 0.01−0.06 (式中、Rは第4級アルキルアンモニウムカチオン、好
ましくは、第4級プロピルアンモニウムカチオンであ
り、アルカリ金属はナトリウムイオンまたはカリウムイ
オン、MeはAlまたはGaである)で表わされる。ま
た、アルミニウム塩もしくはガリウム塩、第4級アルキ
ルアンモニウムカチオンおよび無機塩を含む水溶液をA
液とし、ケイ酸塩水溶液をB液とし、イオン調整剤であ
るNaCl水溶液をC液とし、A液およびB液をそれぞ
れ一定速度でC液に添加し、この際にA液には前記イオ
ン調整剤を添加し、C液には第4級アルキルアンモニウ
ムカチオン、無機酸および水酸化アルカリを添加して各
液組成の濃度変化を少なくしてA液およびB液をC液へ
添加し(第1工程)、得られたゲル混合物を擂潰、細分
化し(第2工程)、擂潰、細分化されたゲル混合物を室
温から150℃ないし190℃まで一定速度または指数
函数的速度で昇温して水熱合成反応を行なわせ(第3工
程)て製造される(特願昭58−116987号明細書
中の記載に準拠)。 【0012】(2) ガリウムシリケート触媒 上記の白金担持メタロシリケート触媒(Si/Me=25〜
3200)の担体として使用するメタロシリケート触媒
(Si/Me=25〜3200)のMeとしてはSi/Meの原子
比が25〜3200に相当する例えばGa2(SO4)3・8H2O
を使用して製造した。 【0013】反応条件 使用触媒は0.25ないし1.5重量%(好ましくは
0.5ないし1.0重量%)のPtまたはGaを担持したメ
タロシリケート触媒(Si/Me=25〜3200)(Meは
前記と同意義を有する)である。 【0014】触媒担体であるメタロシリケート触媒(S
i/Me)としてはMeがAlまたはGaである触媒を
使用する。 【0015】PtまたはGa金属の担持法はイオン交換法ま
たは含浸法が使用される。例えばPtを含浸法で担持する
場合には、例えば水溶性のテトラアンミン白金塩〔Pt(N
H3)4Cl2〕水溶液をメタロシリケート触媒に含浸させた
後乾燥し、空気中にて200ないし400℃で熱分解し
て製造した。 【0016】ガリウム−シリケート触媒は上記メタロシ
リケート触媒(Si/Ga)の場合と同様にして製造した。 【0017】次に実施例を掲げて本発明を説明するが、
これに限定されるものではない。 【0018】上記の如くして調製したガリウムシリケー
ト触媒(Si/Me=40)を打錠成型後10ないし2
0メッシュに破砕したものを低級パラフィン系炭化水素
であるプロパンから芳香族炭化水素への変換反応に使用
した。 なお、比較のために、上記の如く調製したPt担
持またはGa担持しアルミノシリケート触媒(Si/M
e=40)および無担持のアルミノシリケート触媒(H
−ZSM−5Si/Me=40)をそれぞれ使用した。 【0019】得られた触媒0.5gを内径6mmの反応管
に充填し、通常の常圧流通反応装置を用い、プロパン2
0%(容量)と窒素80%(容量)とを含む混合ガスを
常圧下、SV(GHSV) 2,000 hr-1、0.8℃/分の一定速度で
反応温度まで昇温した。 【0020】生成ガス中の成分はインテグレーター付の
ガスクロマトグラフィーで分析した。使用カラムはMS
−5A、シリコンOVおよびVZ−10であった。 【0021】〔A〕プロパン転化率の温度依存性の触媒
調製法による影響 各種濃度の白金またはガリウム担持アルミノシリケート
触媒およびガリウムシリケート触媒についての選択性と
温度との関係を調べ、アルミノシリケート触媒と比較
し、その結果を表−1に示した。 【0022】表−1に示したPt/アルミノシリケート触
媒、Ga/アルミノシリケート触媒、Ga−シリケート触媒
およびH−ZSM−5触媒によるプロパン転化率と反応
温度(200〜500℃)との関係を第1図に示した。 【0023】反応条件は供給ガスC3H8 20%(容
量)、N2 80%(容量):SV=2000hr-1であっ
た。 【0024】 【表1】 【0025】表−1および第1図より含浸法およびイオ
ン交換法による触媒およびガリウム−シリケート触媒は
ともに反応温度300℃付近から反応が開始されること
がわかった。また含浸法調製によるものは500℃で転
化率が70%にとヾまったが、イオン交換法調製による
ものは転化率が90%以上に達した。 【0026】これは担持されたPtおよびGaのシリケート
触媒のミクロ構造中への分散がイオン交換法の方がよい
ことにもとづくものと考察される。 【0027】Pt/アルミノシリケート触媒(Al/Si=2
5−3200)についてPt含量が0.25重量%以下で
はプロパン転化率が小さく、一方Pt含量が1.5重量%
以上では分解反応が主反応となり、芳香族選択率が小さ
い。好ましい範囲は0.5ないし1.0%(重量)であ
る。 【0028】Ga/アルミノシリケート触媒(Al/Si=2
5−3200)およびGa−シリケート触媒についてもGa
含量はPtの場合と同様であった。 【0029】〔B〕生成ガス中の炭化水素分布の温度依
存性 含浸法によって調製した0.5重量%Pt/アルミノシリ
ケート触媒(Si/Al=40)を使用した。 【0030】反応条件は供給ガスC3H8 20%、N2 80
%:SV=2000hr-1反応温度300〜500℃であ
った。 【0031】生成ガス中の芳香族炭化水素、C4以上のパ
ラフィン系炭化水素、C3H6、C2H4、C2H6、CH4およびC3H
8の分布状態を調べた。 【0032】その結果を第2図に示した。 【0033】また、イオン交換法により調製した0.5
重量%Pt/アルミノシリケート触媒(Si/Al=40)を
使用して同様に実験し、その結果を第3図に示した。 【0034】更にイオン交換法により調製した1.0重
量%Pt/アルミノシリケート触媒(Si/Al=40)を用
いて同様に実験し、その結果は第4図に示した。 【0035】反応条件は上記と同一であった。 【0036】第2図、第3図および第4図において、同
一反応温度におけるプロパン転化率、生成ガス中のC1−
C2炭化水素および芳香族炭化水素の含量は含浸法よりイ
オン交換法によって調製した触媒の方が高いことがわか
った。 【0037】また反応温度の依存性は含浸法で作った触
媒もイオン交換法で作った触媒も同様の傾向を示した。
すなわち、反応温度が高くなるに従って生成ガス中の
C、ないしC2炭化水素および芳香族炭化水素の含有率が
高くなり、反応温度400℃以上では炭素数4以上の炭
化水素は殆んど芳香族炭化水素であった。 【0038】これは供給ガス中のプロパンが触媒中の白
金成分の脱水素能によりプロペンになり、これが重合し
て重合オレフィンになるが、反応温度が高温であるため
重合オレフィンはすべてC1−C2炭化水素と芳香族に変換
したものと考えられる。 【0039】 【発明の効果】脱水素機能を有する担持金属PtおよびGa
が高分散の状態でメタロシリケート触媒のミクロ構造中
に分散しているので、パラフィンから芳香族への変換反
応において高活性のため低温で反応が行われるので芳香
族の分解による選択性の低下を防止でき、芳香族の収率
が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロパン転化率(%)と反応温度(℃)との関
係を示すグラフ。なお、曲線のNo.は触媒番号を示す。 【図2】含浸法によって調製した0.5(重量)%Pt/
アルミノシリケート触媒(No.1)の反応温度(℃)と生
成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関係を示すグ
ラフ。 【図3】イオン交換法によって調製した0.5(重量)
%Pt/アルミノシリケート触媒(No.2)の反応温度
(℃)と生成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関
係を示すグラフ。 【図4】イオン交換法によって調製した1.0重量%Pt
/アルミノシリケート触媒(No.3)の反応温度(℃)と
生成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関係を示す
グラフ。
係を示すグラフ。なお、曲線のNo.は触媒番号を示す。 【図2】含浸法によって調製した0.5(重量)%Pt/
アルミノシリケート触媒(No.1)の反応温度(℃)と生
成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関係を示すグ
ラフ。 【図3】イオン交換法によって調製した0.5(重量)
%Pt/アルミノシリケート触媒(No.2)の反応温度
(℃)と生成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関
係を示すグラフ。 【図4】イオン交換法によって調製した1.0重量%Pt
/アルミノシリケート触媒(No.3)の反応温度(℃)と
生成ガス中の炭化水素分布(c−wt%)との関係を示す
グラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C10G 35/085 C10G 35/085
// C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
C07C 15/02
B01J 29/06
B01J 29/068
C07C 2/76
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.低級パラフィン系炭化水素を、メタロシリケート触
媒の存在下で反応温度300℃ないし500℃で処理す
る低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換
方法であって、該メタロシリケートが次の組成 Si/Ga(原子比) 25−3200 OH−/SiO2(モル比) 0.3−1.0 H2O/SiO2(モル比) 30−100 R/R+アルカリ金属(モル比) 0.05−0.15 NaCl/H2O(モル比) 0.01−0.06 (式中、Rは第4級アルキルアンモニウムカチオンであ
り、アルカリ金属はナトリウムイオンまたはカリウムイ
オンである)で表わされ、ガリウム塩、第4級アルキル
アンモニウムカチオンおよび無機塩を含む水溶液をA液
とし、ケイ酸塩水溶液をB液とし、イオン調整剤である
塩化ナトリウム水溶液をC液とし、A液およびB液をそ
れぞれ一定速度でC液に添加し、この際にA液には前記
イオン調整剤を添加し、C液には第4級アルキルアンモ
ニウムカチオン、無機酸および水酸化アルカリを添加し
て各液組成の濃度変化を少なくしてA液およびB液をC
液へ添加し、得られたゲル混合物を擂潰、細分化し、擂
潰、細分化されたゲル混合物を室温から150℃ないし
190℃まで一定速度または指数函数的速度で昇温して
水熱合成反応を行なわせて製造されたメタロシリケート
であることを特徴とする低級パラフィン系炭化水素の芳
香族炭化水素への変換方法。 2.前記メタロシリケートには、0.25ないし1.5
重量%の白金またはガリウムが担持されている請求項1
に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7309726A JP2875197B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP7309726A JP2875197B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59169367A Division JP2617291B2 (ja) | 1984-08-15 | 1984-08-15 | 低級パラフイン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328442A JPH09328442A (ja) | 1997-12-22 |
JP2875197B2 true JP2875197B2 (ja) | 1999-03-24 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7309726A Expired - Lifetime JP2875197B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 低級パラフィン系炭化水素の芳香族炭化水素への変換方法 |
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JP (1) | JP2875197B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013089847A1 (en) * | 2011-12-15 | 2013-06-20 | Uop Llc | Co-current catalyst flow with feed for fractionated feed recombined and sent to high temperature reforming reactors |
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KR101216831B1 (ko) | 2004-07-02 | 2012-12-28 | 메르크 파텐트 게엠베하 | 액정 매질 |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP7309726A patent/JP2875197B2/ja not_active Expired - Lifetime
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