JP2872564B2 - 旋回式作業車への接触防止装置 - Google Patents

旋回式作業車への接触防止装置

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JP2872564B2
JP2872564B2 JP6026009A JP2600994A JP2872564B2 JP 2872564 B2 JP2872564 B2 JP 2872564B2 JP 6026009 A JP6026009 A JP 6026009A JP 2600994 A JP2600994 A JP 2600994A JP 2872564 B2 JP2872564 B2 JP 2872564B2
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正造 梶川
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RYOBI KISO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は旋回式作業車への接触
防止装置に係り、その目的は旋回式作業車の近傍で作業
する作業者に怪我を負わせることなく確実に危険を防止
することのできる旋回式作業車への接触防止装置の提供
にある。
【0002】
【発明の背景】トラッククレーン、クローラクレーン、
杭打ちクレーン等の旋回体を有する車両の旋回体には、
運転席とクレーン、シャベル、パイルハンマ等の作業具
を駆動する装置が設けられている。そのために、旋回体
は大型化し、旋回体が旋回駆動するとその最外縁の回動
軌跡は走行体の車幅に比べて大幅に広くなる。従って、
作業者等が車両周辺の支障物に接触したり、挟み込まれ
る危険性があったために、従来では、その旋回駆動時に
その旋回軌跡にバリケード、ロープ等の柵を設置して立
入禁止の処理を行ったり、他の支障物との間隔を十分に
開けながら車両を操作していた。しかし、車両には柵の
設備を積載する場所がないために、別に運搬しなければ
ならず、また車両の移動に伴って柵の設備を頻繁に移動
するか、或いは必要以上の広範囲に柵の設備を設けてい
たために、多くの手間と資材とを要し、しかも車両と柵
との間隔が開き過ぎると人止めが完全になされないとい
った問題があった。
【0003】
【従来の技術】そこで、上記欠点を解決するものとし
て、実公昭61−19196号公報に開示の技術があ
る。この開示技術は図2に示すように、旋回体(B)を
有する車両(A)の走行台枠(C)に、少なくとも一対
のロッド支持板(D)(D)を設け、そのロッド支持板
(D)(D)に、各先端に所定の長さのロープ(E)を
連結した複数のロッド(F)(F)・・・の後端を水平
方向に回動自在に取付けて車両(A)幅内に収納し、ロ
ッド(F)(F)・・・の回動時において、展開したロ
ープ(E)が旋回体(B)の最外縁の回転軌跡と略一致
する多角形状を形成するようにしてなるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この開示技
術では車両の走行台枠にロッド支持板を介してロッドを
設け、このロッドの先端にロープを連結しているため
に、旋回体を旋回駆動させた場合であってもロープは固
定された位置にある。つまり、旋回体を旋回駆動させて
車両の側部又は後部でこの旋回体の旋回駆動を停止して
作業を行う時には、該旋回体の先端に設けられたクレー
ン、シャベル、パイルハンマ等の作業具の下方にはロー
プが張られた状態となる。この状態で作業を行うと、例
えば車両近傍の土を掘削する場合には前記ロープが邪魔
となり、好ましいものではない。
【0005】また、この従来の装置はロープに作業者が
触れたり、或いはこのロープを見て危険を察知し、この
作業者がロープから離れるようにしている。このように
して接触を防止しているために、作業者の中には少しの
間ならばロープの近傍で作業をしても安全であると思う
者がおり、この作業者が車両の近傍にいるために運転者
(旋回駆動者)からは見えにくく、しかも騒音が酷い作
業現場ではこの旋回時の音が作業者に聞こえにくい。こ
の状態で旋回体を旋回駆動させると、この作業者に作業
具がぶつかってしまい作業者が怪我を負ってしまう危険
性がある。更に、ロープを支持するためにはロッドを撓
まない素材から形成しなければならない。従って、作業
者が後方を確認せずに後ろ向きに歩いた時に、前記ロッ
ドの先端にぶつかり、このロッドによって作業者の背中
に怪我を負わせる危険性もある。
【0006】そこでこの発明者は上記実情に鑑み、旋回
式作業車の近傍で作業する作業者に怪我を負わせること
なく確実に危険を防止することのできる旋回式作業車へ
の接触防止装置について鋭意研究を続けた。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、走
行体とこの走行体上に設けられ前端に作業具を有する旋
回体と運転部とを有する旋回式作業車への接触を防止す
る接触防止装置であって、この接触防止装置は旋回体の
両側部と後部に所要間隔を持って設けられた所要数の支
持杆とこの支持杆の先端に張設状態で連架された線材と
この線材に接触した際の線材の撓みにより旋回体の旋回
駆動を停止する旋回駆動停止手段とからなり、支持杆は
伸縮自在とされるとともに撓曲自在な素材から形成され
てなることを特徴とする旋回式作業車への接触防止装置
に係る。
【0008】
【作用】旋回体の両側部と後部に所要間隔を持って所要
数の支持杆を設け、この支持杆の先端に線材を張設状態
で連架する。従って、旋回体の前部、つまり作業具が設
けられた部分には線材が設けられておらず、しかも旋回
体を旋回駆動さると、この旋回体の旋回駆動に伴って線
材も旋回移動する。
【0009】
【実施例】以下、この発明に係る旋回式作業車への接触
防止装置について、図面に基づいて説明する。図1はこ
の発明の一実施例に係る旋回式作業車への接触防止装置
を示す概略構成図、図2は図1示の支持杆を示す概略説
明図である。
【0010】旋回式作業車(2)は走行体(5)と、こ
の走行体(5)上に設けられたトラッククレーン、クロ
ーラクレーン、杭打ちクレーン等の旋回体(6)と、運
転部(7)とからなる。この旋回体(6)の前部にはク
レーン、シャベル、パイルハンマ等の作業具(8)を取
り付ける取付部(12)が設けられている。この旋回式
作業車(2)には該旋回式作業車(2)への接触を防止
する接触防止装置が設けられており、この接触防止装置
(1)は図1に示すように、支持杆(3)(3)・・・
と、線材(4)と、旋回駆動停止手段(図示せず)とか
ら構成されている。
【0011】支持杆(3)(3)・・・は旋回体(6)
の両側部と後部に所要間隔を持って設けられている。つ
まり、作業具(8)が設けられた旋回体(6)の前部以
外に支持杆(3)(3)・・・が設けられている。ま
た、この支持杆(3)(3)・・・は伸縮自在とされる
とともに、撓曲自在な素材から形成されている。図2に
示すように、例えばこの支持杆(3)を旋回体(6)に
設けられた筒体(3a)と、この筒体(3a)の内径よ
り径の小さい外径を有する筒体(3b)と、この筒体
(3b)の内径より径の小さい外径を有し先端が先細り
となった先端部(3c)とから構成することによって、
この支持杆(3)を伸縮することができる。この支持杆
(3)(3)・・・の素材としては、例えばグラスファ
イバ、合成樹脂、硬質ゴム、木、竹等が挙げられる。更
に、支持杆(3)(3)・・・の先端には図2に示すよ
うに、後述する線材(4)を挿通するリング体(9)が
設けられている。
【0012】線材(4)は図1に示すように、支持杆
(3)(3)・・・の先端にそれぞれ設けられたリング
体(9)を挿通して張設状態で連架されている。この線
材(4)の一端(10)は運転部(7)が設けられた側
と反対側の取付部(12)に取設されており、他端(1
1)は運転部(7)の後部に取設されている。線材
(4)の材質としては、例えば合成繊維、植物繊維、動
物繊維、鉱物繊維、人造繊維等からなる糸やワイヤ等が
挙げられる。
【0013】前記旋回駆動手段は、線材(4)に作業者
等が接触した際に旋回体(6)の旋回駆動を停止するも
のであって、例えば線材(4)の一端(10)及び/又
は他端(11)にリミットスイッチ(図示せず)を設
け、この線材(4)に作業者等が接触して該線材(4)
が撓んだ時にリミットスイッチがON状態となり、この
リミットスイッチの作動によって旋回体(6)の旋回駆
動を停止する。また、この接触防止装置(1)に警報手
段(図示せず)を設けても良い。この警報手段は、線材
(4)に作業者等が接触した際に危険の発生を知らせる
ものである。この警報手段としては、例えば前記と同様
に線材(4)の一端(10)及び/又は他端(11)に
リミットスイッチを設けるとともに、運転部(7)内及
び/又は旋回式作業車(2)の所要位置に警報ランプ
(図示せず)及び/又は警報ブザー(図示せず)を設
け、線材(4)に作業者等が接触して該線材(4)が撓
んだ時にリミットスイッチがON状態となり、このリミ
ットスイッチの作動によって前記警報ランプが光った
り、或いは前記警報ブザーが鳴って運転者(旋回駆動
者)や作業者に危険を知らせる。
【0014】このように、旋回体(6)の両側部と後部
に所要間隔を持って所要数の支持杆(3)(3)・・・
を設け、この支持杆(3)(3)・・・の先端に線材
(4)を張設状態で連架するようにしたので、旋回体
(6)の前部、つまり作業具(8)が設けられた部分に
は線材(4)が設けられておらず、しかも旋回体(6)
を旋回駆動させると、この旋回体(6)の旋回駆動に伴
って線材(4)も旋回移動する。つまり、旋回体(6)
を旋回駆動させて旋回式作業車(2)の側部又は後部で
この旋回体(6)の旋回駆動を停止して作業を行う時で
あっても、該旋回体(6)の前部に取付部(12)を介
して設けられたクレーン、シャベル、パイルハンマ等の
作業具(8)の下方には線材(4)が張られておらず、
旋回式作業車(2)近傍の土を掘削する場合等であって
も、容易に作業を行うことができる。また、線材(4)
に接触した際に旋回体(6)の旋回駆動を停止する旋回
駆動停止手段を設けるようにしたので、旋回式作業車
(2)の近傍で作業する作業者に怪我を負わせることな
く確実に危険を防止することができる。更に、撓曲自在
な素材から形成された支持杆(3)(3)・・・で線材
(4)を支持するようにしたので、作業者が後方を確認
せずに後ろ向きに歩きこの線材(4)の先端にぶつかっ
た場合であっても、作業者の背中に怪我を負わせること
がない。
【0015】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、走行
体とこの走行体上に設けられ前端に作業具を有する旋回
体と運転部とを有する旋回式作業車への接触を防止する
接触防止装置であって、この接触防止装置は旋回体の両
側部と後部に所要間隔を持って設けられた所要数の支持
杆とこの支持杆の先端に張設状態で連架された線材とこ
の線材に接触した際の線材の撓みにより旋回体の旋回駆
動を停止する旋回駆動停止手段とからなり、支持杆は伸
縮自在とされるとともに撓曲自在な素材から形成されて
なることを特徴とする旋回式作業車への接触防止装置で
あるから、以下の効果を奏する。
【0016】即ち、旋回体の両側部と後部に所要間隔を
持って所要数の支持杆を設け、この支持杆の先端に線材
を張設状態で連架するようにしたので、旋回体の前部、
つまり作業具が設けられた部分には線材が設けられてお
らず、しかも旋回体を旋回駆動させると、この旋回体の
旋回駆動に伴って線材も旋回移動する。つまり、旋回体
を旋回駆動させて旋回式作業車の側部又は後部でこの旋
回体の旋回駆動を停止して作業を行う時であっても、該
旋回体の前部に設けられたクレーン、シャベル、パイル
ハンマ等の作業具の下方には線材が張られておらず、旋
回式作業車近傍の土を掘削する場合等であっても、容易
に作業を行うことができる。また、線材に接触した際に
旋回体の旋回駆動を停止する旋回駆動停止手段を設ける
ようにしたので、旋回式作業車の近傍で作業する作業者
に怪我を負わせることなく確実に危険を防止することが
できる。更に、撓曲自在な素材から形成された支持杆で
線材を支持するようにしたので、作業者が後方を確認せ
ずに後ろ向きに歩きこの線材の先端にぶつかった場合で
あっても、作業者の背中に怪我を負わせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る旋回式作業車への接
触防止装置を示す概略構成図である。
【図2】図1示の支持杆を示す概略説明図である。
【図3】従来の旋回式作業車への接触防止装置を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 接触防止装置 2 旋回式作業車 3 支持杆 4 線材 5 走行体 6 旋回体 7 運転部 8 作業具

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行体とこの走行体上に設けられ前端に
    作業具を有する旋回体と運転部とを有する旋回式作業車
    への接触を防止する接触防止装置であって、この接触防
    止装置は旋回体の両側部と後部に所要間隔を持って設け
    られた所要数の支持杆とこの支持杆の先端に張設状態で
    連架された線材とこの線材に接触した際の線材の撓みに
    より旋回体の旋回駆動を停止する旋回駆動停止手段とか
    らなり、支持杆は伸縮自在とされるとともに撓曲自在な
    素材から形成されてなることを特徴とする旋回式作業車
    への接触防止装置。
  2. 【請求項2】 前記接触防止装置に、線材に接触した際
    に危険の発生を知らせる警報手段を設けてなることを特
    徴とする請求項第1項記載の旋回式作業車への接触防止
    装置。
JP6026009A 1994-01-27 1994-01-27 旋回式作業車への接触防止装置 Expired - Lifetime JP2872564B2 (ja)

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JP5100107B2 (ja) * 2006-12-20 2012-12-19 Ihi運搬機械株式会社 クレーンの旋回ビーム衝突防止装置
CN109720999A (zh) * 2019-01-08 2019-05-07 武汉船用机械有限责任公司 一种冲顶限位装置

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