JP2871403B2 - 多目的バーナ - Google Patents

多目的バーナ

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JP2871403B2
JP2871403B2 JP5171657A JP17165793A JP2871403B2 JP 2871403 B2 JP2871403 B2 JP 2871403B2 JP 5171657 A JP5171657 A JP 5171657A JP 17165793 A JP17165793 A JP 17165793A JP 2871403 B2 JP2871403 B2 JP 2871403B2
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寛 池永
伸太郎 松本
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)
  • Gas Burners (AREA)
  • Pre-Mixing And Non-Premixing Gas Burner (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばRH脱ガス槽ま
たはDH脱ガス槽等の真空脱ガス槽で使用できる多目的
バーナに関し、さらに詳しくは本発明は、槽内付着物の
加熱除去、槽の予熱および槽内溶鋼の昇温、並びに脱
硫、脱炭、鋼中介在物低減等必要に応じ各種精錬用粉体
供給をいずれも全て行うことができる多目的バーナに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えばRH脱ガス槽またはDH脱ガス槽
等の真空脱ガス槽内の付着物を溶解除去する技術が従来
より種々提案されている。例えば特開平2−77518 号公
報には、製鋼炉で溶製された未脱酸溶鋼もしくは弱脱酸
溶鋼をRH法又はDH法等を用いて脱ガス・脱炭処理す
る際に、RH脱ガス槽またはDH脱ガス槽内における溶
鋼の浴面から所定距離だけ離隔した上方位置から酸素ガ
ス又は酸素含有ガスを溶鋼表面に吹付けることにより溶
鋼の脱炭反応を進行させるとともに、排ガス中の (COガ
ス+CO2 ガス) の割合が5%以上となり、かつ排ガス中
の CO2/(CO+CO2)比が約30%以上となる時期に溶鋼表面
近傍で脱ガス処理中に発生するCOガスを燃焼させ、溶鋼
温度の降下量を低減させることにより、溶鋼の真空脱ガ
ス・脱炭処理をより効率的に行う方法が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術は、
キルド状態のとき、すなわちCO+CO2 <5%のときには
適用できない。また、槽内の付着物の除去を主目的にす
る技術ではないため、付着物除去効果は小さい。主に、
酸素含有ガスのみを溶鋼面へ吹付けることによるもので
あった。
【0004】そこで、本発明者らは、特願平4−359 号
として、溶湯容器類に付着した地金や鋼滓をバーナを使
用して溶解除去する装置において、燃料噴射孔と、支燃
性ガス噴射孔と、発熱性固形物質または酸素ガスを噴射
する噴射管と、前記発熱性固形物質または酸素ガスを随
時に切り替えてバーナに供給する装置とからなる溶湯容
器類付着物の除去装置を提案した。
【0005】しかし、この除去装置は、真空脱ガス槽が
待機 (非処理) の位置で付着物の除去を行っていた。ま
た、付着物それ自体を減らす、つまり付着を抑制する機
能はなかった。このように、これまでの付着物除去装置
では、処理時および非処理時の必要に応じて3種類の機
能、すなわち酸素含有ガスの吹付け昇温、槽内付着物の
除去 (クリーニング) および槽予熱を、一本のバーナで
使い分けできるRH脱ガス槽またはDH脱ガス槽用多目
的バーナは存在しなかったのである。
【0006】まして、精錬用に上記バーナから効果的に
粉体を供給するという考えはなく、またそれによる効果
についても予測させるものはなかった。
【0007】ここに、本発明の目的は、例えばRH脱ガ
ス槽またはDH脱ガス槽等の真空脱ガス槽で使用できる
多目的バーナを提供することにあり、さらに特定的にい
えば、槽内付着物の加熱除去、槽の予熱および槽内溶鋼
の昇温、並びに脱硫、脱炭、鋼中介在物低減等必要に応
じ各種精錬用粉体供給をいずれも行うことができる多目
的バーナを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するためさらに検討を重ねた結果、内側の管は燃
料および/またはキャリアガス+粉体の噴出路、その外
側は支燃性ガス噴出路を有する二重構造のバーナを用
い、(i) 内側の噴出路より燃料 (コークス炉ガスもしく
はプロパンガス、ブタンガスの単独または混合品) 、そ
の外側より支燃性ガス (空気または酸素富化した空気)
を流して槽内付着物の加熱除去、槽の予熱を行うこと、
または(ii)支燃性ガス噴出路から酸素ガスを噴出して、
真空脱ガス槽内の溶鋼中のAlと反応させて、溶鋼の昇温
を行うこと、または(iii) 内側の噴出路より各種精錬用
粉体をAr等のキャリアガスとともに供給し、脱硫、脱酸
等の不純物除去を行うこと、および(iv)支燃性ガス噴出
路の外側に冷却水還流水路、例えば流体噴出方向への仕
切りにより内部を二分割された環状水路を設けて、バー
ナの溶損を防止することが有効であることを知見した。
【0009】さらに、バーナを三重構造とした場合につ
いては、(i) 中心に位置する酸素ガス噴出路から酸素ガ
スを噴出して、真空脱ガス槽内の溶鋼中のAlと反応させ
て、溶鋼の昇温を行うこと、および/または各種精錬用
粉体供給により脱硫、脱酸等の不純物除去を行うこと、
(ii)酸素ガス噴出路の直ぐ外側に位置する燃料ガス(例
えば液化プロパンガス)噴出路は、燃料ガスの燃焼によ
り高温となる。そこで、操業の安定のために、必要な場
合、酸素ガス噴出路と燃料ガス噴出路との間に冷却水還
流水路、例えば流体噴出方向への仕切りにより内部を二
分割された環状水路を設けること、(iii) 燃料ガス噴出
路の外側に設ける支燃性ガス噴出路には、支燃性ガス
(空気もしくは酸素富化した空気) 、またはN2ガスを含
有しないガス、つまり[N] が上昇しない二酸化炭素ガス
もしくはアルゴンガスまたは酸素ガスを噴出させるこ
と、および(iv)支燃性ガス噴出路の外側に冷却水還流水
路、例えば流体噴出方向への仕切りにより内部を二分割
された環状水路を設けて、バーナの溶損を防止すること
が有効であることを知見した。
【0010】なお、酸素ガス噴出路と燃料ガス噴出路と
の間、および支燃性ガス噴出路の外側に前述の構造の環
状水路を設けると、バーナは七重管構造となる。支燃性
ガス噴出路の外側にのみ環状水路を設けると、バーナは
五重構造となる。
【0011】これらの知見に基づいて、本発明者らはさ
らに検討を重ねて、本発明を完成した。
【0012】 ここに、本発明の要旨とするところは、
二重構造の流体噴出路を備えた多目的バーナーであっ
て、二重構造の流体噴出路を備えた多目的バーナーであ
って、(i)前記流体噴出路は、内側の燃料ガスと、キ
ャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換えて噴出する燃
料ガスまたは、キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出
路、およびその外側の酸素ガスと支燃性ガスとを切り換
えて噴出する支燃性ガス噴出路であること(ii)内
側の噴出路は1ないし4本の管から構成されているこ
と、および(iii)支燃性ガス噴出路の周囲には、冷
却水還流水路が設けられることを特徴とする多目的バー
ナである。
【0013】 本発明は、その別の態様によれば、三重
構造の流体噴出路を備えた多目的バーナであって、三重
構造の流体噴出路を備えた多目的バーナであって、
(i)前記流体噴出路は、内側から順に酸素ガスと、キ
ャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換えて噴出する酸
素ガスまたは、キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出
路、燃料ガス噴出路および支燃性ガス噴出路であるこ
と、および(ii)前記支燃性ガス噴出路の周囲には、
冷却水還流水路が設けられていることを特徴とする多目
的バーナである。
【0014】 さらに別の態様によれば、本発明は、三
重構造の流体噴出路を備えた多目的バーナであって、
(i)前記流体噴出路は、内側から順に酸素ガスと、キ
ャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換えて噴出する酸
素ガスまたは、キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出
路、燃料ガス噴出路および支燃性ガス噴出路であるこ
と、および(ii)酸素ガスまたは(キャリアガスおよ
び精錬用粉体)の前記噴出路と前記燃料ガス噴出路との
間、および前記支燃性ガス噴出路の周囲にはそれぞれ冷
却水還流水路が設けられていることを特徴とする多目的
バーナである。
【0015】好ましくは、上記冷却水還流水路は、流体
噴出方向への仕切りにより内部を二分割された環状水路
である。
【0016】
【作用】以下、添付図面を参照しながら、本発明をその
作用効果とともに詳述する。
【0017】 図1(a)は、噴出路が二重構造である
本発明にかかる多目的バーナの4つの例(I〜IV)の
縦断面図であり、図1(b)は、その水平断面図であ
る。図1において、1は燃料ガスと、キャリアガスおよ
び精錬用粉体とを切り換えて噴出する燃料ガスまたは、
キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出路、2は支燃性ガ
ス噴出路を、3は支燃性ガス噴出路の周囲に設けられた
冷却水還流路をそれぞれ示し、これらの符号に添字aを
附した符号1a〜3aは噴出孔を示す。なお、各流体噴
出路は少なくともその先端部においては環状路として構
成されているが、本明細書では単に「流体噴出路」と称
する。図中、斜線領域は水冷却部を示す。
【0018】 図2(a)は、噴出路が三重構造の本発
明にかかる多目的バーナの一例の縦断面図であり、図2
(b)は図2(a)におけるA−A断面(水平断面)図
である。図2において、10は酸素ガスと、キャリアガ
スおよび精錬用粉体とを切り換えて噴出する酸素ガスま
たは、キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出路を、20
は燃料ガス噴出路を、30は支燃性ガス噴出路を、40
は酸素ガス噴出路10と燃料ガス噴出路20との間に設
けられた冷却水還流水路を、50は支燃性ガス噴出路の
周囲に設けられた冷却水還流水路をそれぞれ示す。10
a〜30aは噴出孔を示す。好適態様では噴出路10の
周囲にも冷却水還流路を設けてもよい。
【0019】図3はさらに別の変更例を示すもので、酸
素ガス噴出路10の周囲に冷却水還流水路は設けない場合
のバーナ構造を示す。符号は図2と同じである。図1の
二重構造の場合、支燃性ガスとして酸素ガスを支燃性ガ
ス噴出路から噴出させてもよい。
【0020】図2および図3の三重構造の場合、いずれ
の構造であっても、酸素ガス噴出路を介して酸素ガスを
供給し、その先端の酸素ガス噴出路から酸素ガスを噴出
する。かかる酸素ガス噴出路の構造は、例えば公知のラ
バールランスもしくはストレートランスの構造とするこ
とにより、音速以上の酸素ガス噴流が得られ、バーナ〜
湯面間の距離が2m程度であっても溶鋼中のAlと酸化反
応を生じることができ、溶鋼を確実に昇温できる。
【0021】また、精錬用粉体をキャリアガスとともに
湯面に吹き付け、生石灰系の場合は脱硫を、酸化鉄系の
場合には脱炭促進等不純物除去に活用することもでき
る。
【0022】 特に三重構造の場合、酸素ガスと、キャ
リアガスおよび精錬用粉体とを切り換えて噴出する酸素
ガスまたは、キャリアガスおよび精錬用粉体の噴出路の
外側には、例えば、コークス炉ガス(Cガス)もしくは
プロパンガス、ブタンガスの単独または混合品である燃
料ガスの噴出路が形成される。支燃性ガス噴出路は、燃
料ガス噴出路の外側に形成される。支燃性ガスとして
は、空気ないしは酸素富化した空気、または二酸化炭素
ないしは酸素富化した二酸化炭素である。
【0023】本発明にかかる多目的バーナでは、流体噴
出路が二重構造の場合には(i) 溶損防止のために支燃性
ガス噴出路の外周に、三重構造の場合には(i) 安定操業
のために必要な場合酸素ガス噴出路と燃料ガス噴出路と
の間、および(ii)溶損防止のために支燃性ガス噴出路の
外周にそれぞれ、冷却水還流水路が設けられる。この冷
却水還流水路は、冷却水を循環させて燃料ガス噴出路、
またはバーナ外周部を冷却するために設置される。この
ような冷却水還流水路は、流体噴出方向への仕切りによ
り内部を二分割された環状水路を用いることが望まし
い。
【0024】以上の構成を有する本発明にかかる多目的
バーナは、酸素ガスの槽内溶鋼中への供給による溶鋼
昇温、バーナ機能による槽内の予熱バーナ機能を利
用した槽内付着物溶融除去、粉体を活用した精錬機能
向上の四種の機能を有する。
【0025】したがって、本発明にかかる多目的バーナ
によれば、複数本のランスを準備する必要がなく設備投
資を最小にでき (経済性向上) 、真空脱ガス槽のシール
性の確保が容易になる(操業安定性向上) 。さらに、省
エネルギーその他の効果として、RH−OB羽口 (RH
脱ガス処理において酸素吹き用として下部槽に設置され
るノズル)が不要となり耐火物が延命でき、垂直昇降式
バーナで羽口詰まり防止用Arガスの使用量節減が可能と
なるため、実操業での排気性能が向上して処理の迅速化
が図れるというすぐれた効果が得られる。
【0026】なお、本発明にかかる多目的バーナは、例
えば、極低炭素鋼等の高純度鋼溶製や高清浄鋼製造にお
いても、従来は人手に依っていた槽内付着物の除去作業
に適用してその自動化を図ることができ、これらの場合
にはさらに安全面・作業環境面での改善の効果も期待で
きる。さらに、本発明の作用について実施例を参照しな
がら具体的に詳述するが、これは本発明の例示であり、
これにより本発明が限定されるものではない。
【0027】
【実施例】
(実施例1)RH脱ガス処理槽において、図1に示す構造
(I) を有する本発明にかかる多目的バーナを使用し、厚
板用キルド鋼の真空脱ガス処理に際してバーナから酸素
吹きした。その結果、浴温を20℃昇温できた。その後、
非脱ガス処理時に、RH脱ガス槽の下部にポットを設置
し、本発明にかかる多目的バーナをクリーニングバーナ
として使用し、多目的バーナから適宜成分調整したプロ
パンガスおよび酸素富化した空気を噴出させることによ
り、30分で約20トンの地金およびスラグを溶解除去する
ことができた。
【0028】(実施例2)実施例1で使用したと同様の多
目的バーナを設置したRH脱ガス処理槽の操業を停止し
てから3時間以上経過した状態のときに、本発明にかか
る多目的バーナにより適宜成分に調整されたプロパンガ
スと空気とを槽内壁に向けて噴出させることにより、R
H脱ガス処理槽の予熱を行った。予熱の開始は、次の操
業の開始時刻の30分前からであったが、予熱しない場合
に比較して、処理時間15分間で溶鋼の温度降下を5℃抑
制することができた。なお、実施例1および実施例2で
噴出させたガスの組合せパターンは、表1に示す通りで
あった。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例3)RH脱ガス処理槽において、図
1に示す構造(I) を有する本発明にかかる多目的バーナ
を使用し、厚板用アルミキルド鋼に中心から生石灰−螢
石混合粉をアルゴンガスをキャリアガスとして粉体上吹
した。その結果、鋼中硫黄濃度を0.0018%から0.0006%
へ低減させることができた。
【0031】(実施例4)RH脱ガス処理槽において、図
1に示す構造(I) を有する本発明にかかる多目的バーナ
を使用し、薄板用極低炭素鋼の仕上げ脱炭として酸化鉄
をアルゴンガスをキャリアガスとして粉体上吹した。そ
の結果、鋼中炭素濃度を上吹前0.0021%から0.0005%へ
低減することができた。
【0032】なお、実施例3および実施例4で粉体上吹
したガスの組合せパターンは表2に示す通りであった。
【0033】
【表2】
【0034】(実施例5)RH脱ガス処理槽において、図
2に示す構造を有する本発明にかかる多目的バーナを使
用し、厚板用アルミキルド溶鋼に対し、バーナ中心から
生石灰−螢石混合粉をアルゴンガスをキャリアガスとし
て粉体上吹した。その結果、鋼中硫黄濃度を0.0019%か
ら0.0007%へ低減することができた。
【0035】(実施例6)RH脱ガス処理槽において、図
2に示す構造を有する本発明にかかる多目的バーナを使
用し、薄板用極低炭素溶鋼の仕上げ脱炭処理として酸化
鉄をアルゴンガスをキャリアガスとして粉体上吹した。
その結果、鋼中炭素濃度を上吹前0.0023%から0.0007%
へ低減することができた。
【0036】なお、実施例5および実施例6で粉体上吹
したガスの組合せパターンは表3に示す通りであった。
【0037】
【表3】
【0038】(実施例7)RH脱ガス処理槽において、同
じく図2に示す構造を有する本発明にかかる多目的バー
ナを使用し、厚板用キルド鋼を中心から酸素吹きした。
その結果、浴温を20℃昇温できた。その後、非脱ガス処
理時に、RH脱ガス槽の下部にポットを設置し、本発明
にかかる多目的バーナをクリーニングバーナとして使用
し、多目的バーナから適宜成分調整したプロパンガスお
よび酸素富化した空気を噴出させることにより、30分で
約20トンの地金およびスラグを溶解除去することができ
た。
【0039】(実施例8)実施例7で使用したと同様の多
目的バーナを設置したRH脱ガス処理槽の操業を停止し
てから3時間以上経過した状態のときに、本発明にかか
る多目的バーナにより適宜成分に調整されたプロパンガ
スと空気とを槽内壁に向けて噴出させることにより、R
H脱ガス処理槽の予熱を行った。予熱の開始は、次の操
業の開始時刻の30分前からであったが、予熱しない場合
に比較して、処理時間15分間で溶鋼の温度降下を5℃抑
制することができた。なお、実施例7および実施例8で
噴出させたガスの組合せパターンは、表4に示す通りで
あった。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかる多
目的バーナにより、槽内付着物の加熱除去、槽の予熱お
よび槽内溶鋼の昇温並びに粉体上吹による精錬機能向上
を全て行うことができる多目的ランスを提供することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は、本発明にかかる多目的バーナのい
くつかの例の縦断面図であり、図1(b) は図1(a) のそ
れぞれの水平断面図である。
【図2】図2(a) は、本発明にかかる多目的バーナの一
例の縦断面図であり、図2(b)は図2(a) におけるA−
A断面(水平断面)図である。
【図3】本発明のさらに別の変更例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1:燃料ガス噴出路、2:支燃性ガス噴出路、3:冷却
水還流水路 10:酸素ガス噴出路、20:燃料ガス噴出路、 30:支燃
性ガス噴出路、40:冷却水還流水路、50:冷却水還流水
路、 10a:酸素ガス噴出路、20a :燃料ガス噴出路、30
a :支燃性ガス噴出路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 伸太郎 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 野下 滋富 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 山本 光博 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (56)参考文献 特開 平2−206687(JP,A) 特開 平2−71007(JP,A) 特開 昭63−135706(JP,A) 特開 平2−33503(JP,A) 実開 昭58−128312(JP,U) 実公 昭58−33377(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 14/22 F23D 14/78 F23D 17/00 103 F27D 3/16 C21C 7/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二重構造の流体噴出路を備えた多目的バ
    ーナーであって、(i)前記流体噴出路は、内側の燃料
    ガスと、キャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換えて
    噴出する燃料ガスまたは、キャリアガスおよび精錬用粉
    の噴出路、およびその外側の酸素ガスと支燃性ガスと
    を切り換えて噴出する支燃性ガス噴出路であること
    (ii)内側の噴出路は1ないし4本の管から構成され
    ていること、および(iii)支燃性ガス噴出路の周囲
    には、冷却水還流水路が設けられることを特徴とする多
    目的バーナ。
  2. 【請求項2】 三重構造の流体噴出路を備えた多目的バ
    ーナであって、(i)前記流体噴出路は、内側から順に
    酸素ガスと、キャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換
    えて噴出する酸素ガスまたは、キャリアガスおよび精錬
    用粉体の噴出路、燃料ガス噴出路および支燃性ガス噴出
    路であること、および(ii)前記支燃性ガス噴出路の
    周囲には、冷却水還流水路が設けられていることを特徴
    とする多目的バーナ。
  3. 【請求項3】 三重構造の流体噴出路を備えた多目的バ
    ーナであって、(i)前記流体噴出路は、内側から順に
    酸素ガスと、キャリアガスおよび精錬用粉体とを切り換
    えて噴出する酸素ガスまたは、キャリアガスおよび精錬
    用粉体の噴出路、燃料ガス噴出路および支燃性ガス噴出
    路であること、および(ii)酸素ガスまたは、キャリ
    アガスおよび精錬用粉体の前記噴出路と前記燃料ガス噴
    出路との間、および前記支燃性ガス噴出路の周囲にはそ
    れぞれ冷却水還流水路が設けられていることを特徴とす
    る多目的バーナ。
  4. 【請求項4】 前記冷却水還流水路は、流体噴出方向へ
    の仕切りにより内部を二分割された環状水路である請求
    項1ないし3のいずれかに記載の多目的バーナ。
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