JP2871312B2 - 写真印画紙用支持体およびその製造方法 - Google Patents

写真印画紙用支持体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真印画紙用支持体に関
するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は現
像処理による樹脂塗膜の黄変を抑え、十分な柔軟性を保
ち、かつ写真印画紙にしたときの長期保存時のカブリの
発生のない、または抑制された写真印画紙用支持体、お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真印画紙用支持体としては、紙
からなる基体の両面にポリオレフィン樹脂を被覆して製
造されたポリオレフィン被覆支持体が広く使用されてき
た。このような支持体は、ポリオレフィン被覆層が疎水
性であるため、バライタ紙に比較して、現像、定着処理
中に処理液が支持体中に浸透しにくく、このため水洗時
間や乾燥時間が大幅に短縮されるという利点を有し、ま
た、紙基体への処理液の浸透がないため、支持体自体の
伸縮が抑制され、優れた寸法安定性を有するなどの長所
を有している。
【0003】このような支持体のポリオレフィン樹脂被
覆層には、隠蔽力あるいは解像力の向上を目的として二
酸化チタンのような無機白色顔料が混合されるが、この
ような顔料は樹脂中への分散性が悪く、また顔料中に含
まれる揮発成分により溶融押し出し工程において発泡し
て被覆層の膜割れを発生させるなど問題がある。このた
め、被覆層中の顔料含有量を上記隠蔽力、または解像力
の向上のために十分な水準まで高めることができないの
である。一般的にいえば、二酸化チタンを用いる場合、
これを約20重量%以上の添加量で添加することは困難
である。従って、このような写真印画紙用支持体を用い
て得られた写真印画紙は、画像鮮鋭性において十分満足
できるものとはいえなかった。
【0004】近年になって、電子線照射によって硬化し
うる樹脂組成物からなる、いわゆる電子線硬化性樹脂を
支持体に塗布し、これに電子線照射を施して硬化した電
子線硬化樹脂塗布層を有する写真印画紙用支持体が提案
されている(例えば、特公昭60−17104号、特公
昭60−17105号、特開昭57−49946号な
ど)。この方法によれば塗布層を形成する際に樹脂組成
物を高温に加熱溶融する必要がなく、また顔料含有量を
20〜80重量%まで増加させることができる。従っ
て、このような支持体を用いて得られる写真印画紙の画
像鮮鋭性は、ポリオレフィン樹脂被覆写真印画紙に比べ
て格段に向上している。
【0005】しかし、電子線照射により硬化した電子線
硬化樹脂塗布層の上に写真感光層を塗布して製造された
写真印画紙は、現像工程において写真用現像処理薬品が
樹脂塗布層上に吸着されて残留し、現像処理後に黄色に
着色する現象、すなわち黄変が発生したり、更に、保存
経時後、これに現像処理を施すと、製品として無視でき
ない程度にカブリの濃度が増加したり、感度が変化した
りする場合があることが知られている。また一方におい
て塗膜が硬く、柔軟性に欠け、折り割れ等のトラブルの
あることも知られている。
【0006】上記カブリの問題を解決するために種々の
改善方法が提案されている。例えば特公平1−2149
5号には、保存時の感度変化を抑制する手段として、電
子線硬化樹脂塗布層の上にポリエチレンの被覆層を設け
る方法が開示されている。しかしこの方法においては、
ポリエチレンの被覆層を厚くしなければカブリ低減の効
果は高められず、そのために、電子線硬化技術を利用す
るときの最大のメリットである画像鮮鋭性の向上を犠牲
にしなければならないなどの問題点を有している。
【0007】また、特開昭60−144736号には、
原紙と電子線硬化樹脂塗布層の間に遮断層を配置するこ
とにより写真的感度の変化を抑制する方法が提案されて
いる。しかし、ここで遮蔽層形成用材料として提案され
ているものを用いると、長期保存時のカブリ防止という
点に関しては今なお不十分である。
【0008】カブリ、黄変の防止と塗膜の柔軟化等のた
めに特定の電子線硬化性ポリマー、または電子線硬化性
モノマーを使用すること(例えば特開昭59−1243
36号(アクリル酸エステルモノマー)、特開昭60−
70446号(二重結合を有するウレタン樹脂)、特開
昭61−204241号(ジアクリレート、トリアクリ
レート、エポキシ化アクリレート)、特開昭61−23
6547号(テトラアクリルエステル)、特開昭62−
61049号(ヘキサアクリレートエステル)、特開昭
62−109046号(ポリブタジエン含有樹脂)、特
開昭62−141543号(複素環含有アクリレー
ト)、特開平2−47号(多価アルコールのアクリル酸
ポリマー付加物のアクリレートエステル))が提案され
ているが、これらの方法を用いても、いまだ問題の十分
な解決には至っていない。
【0009】現像液による塗膜の黄変については、カブ
リ濃度と塗膜の柔軟性に関係があり、照射線量に対して
相反する傾向を示すものである。すなわち高照射線量を
用いた場合、現像液による塗膜の黄変は低く抑えられる
がカブリが高くなり、塗膜の柔軟性が劣化してしまう。
また、紙基体の紙力、紙質の低下も引き起こしてしま
う。一方低照射線量では、カブリの発生が抑制され塗膜
の柔軟性はある程度確保されるが、その黄変は著しく増
大し、更に接着性や膜強度などの塗膜物性も悪化してし
まう。従って、塗膜物性を悪化させず黄変性を改善する
ためには電子線硬化性有機不飽和化合物の選択と共に、
塗膜架橋に必要十分な電子線量を照射してもカブリ、柔
軟性および紙基体の紙力、紙質の低下を伴わない支持体
の構成と方法を見出だすことが、上記問題点の全てを同
時にかつ有効に解消するために極めて重要なことなので
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決し、表面平滑性に優れ、高い耐水性を保
持し、しかも保存経時後にも、現像処理によるカブリ発
生の増加がなく、塗膜柔軟性があり、同時に黄変性をも
抑制し、紙基体の紙力、紙質の劣化の少ない優れた写真
特性を有する写真印画紙を製造するのに好適な写真印画
紙用支持体を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表面樹脂
塗布層を2層以上の構造とすることにより上記課題の解
決に成功し、本発明を完成させたのである。
【0012】本発明の写真印画紙用支持体は、天然パル
プを主成分として含む紙基体と、その1表面上に形成さ
れ、かつ電子線照射により硬化しうる不飽和有機化合物
の電子線硬化物を主成分として含む表面樹脂塗布硬化層
と、前記紙基体の反対面上に形成され、かつフィルム形
成性合成樹脂を主成分として含む裏面樹脂被覆層とを含
み、前記表面樹脂塗布硬化層が(1)前記紙基体に隣接
する少なくとも1層の内側硬化樹脂層と、(2)写真乳
剤の塗布面を形成する最外側硬化樹脂層とからなる積層
構造を有し、かつ前記最外側硬化樹脂層が、前記内側硬
化樹脂層よりも高い架橋密度を有していることを特徴と
するものである。
【0013】本発明の写真印画紙用支持体の製造方法
は、天然パルプを主成分として含む紙基体の1表面上
に、電子線照射により硬化しうる不飽和有機化合物を主
成分として含む少なくとも1層の内側塗布液層を形成
し、別に成型面上に、電子線照射により硬化しうる不飽
和有機化合物を主成分として含む最外側塗布液層を形成
し、これに第1の電子線を照射して硬化し、この硬化さ
れた最外側硬化樹脂層と、前記紙基体上の内側塗布液層
とを重ね合わせ、この重層体に第2の電子線照射を施し
てそれを硬化・接着し、それによって(1)紙基体に隣
接する少なくとも1層の内側硬化樹脂層と、(2)写真
乳剤の塗布面を形成する最外側硬化樹脂層と、からなる
積層構造を有する表面樹脂塗布硬化層を形成する工程
と、前記紙基体の反対面上に、フィルム形成性合成樹脂
を主成分として含む裏面樹脂被覆層を形成する工程とを
含むことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明の構成、および作用を以下に説明する。
一般に、市販の電子線硬化性化合物組成物を、天然パル
プを主成分とする紙基体に塗布し、これに電子線を照射
して電子線硬化樹脂塗布層を形成して得られた支持体か
ら製造された写真印画紙は、現像処理後に黄色に着色す
る現象、いわゆる黄変の問題がある。黄変の原因は完全
には明らかではないが、現像処理工程において、写真用
現像処理薬品中の現像主薬が支持体に吸着残留し、それ
が酸化されて着色を起こすと考えられている。
【0015】上記黄変を防止するためには現像主薬の吸
着を減少させればよく、そのためには、支持体の塗膜の
架橋密度を増大させることが有効であり、このために樹
脂組成物を硬化させるための照射電子線量を高線量とす
ること、多官能不飽和有機化合物モノマー又はオリゴマ
ーの配合量を多くすること、および分子量の比較的小さ
い不飽和有機化合物を多く配合すること等の手段で黄変
を低く抑えることが可能である。しかしこれらの方法は
何れも、塗膜の柔軟性を劣化させるばかりでなく、電子
線照射線量を高くした場合には、印画紙としたときの長
期保存時のカブリを増大させ、さらに加えて電子線照射
の衝撃によって原紙を黄色く変色させてしまうという欠
点をも有していた。
【0016】本発明者らはこの点について種々検討した
結果、前述のように、紙基体の1表面上に形成され、か
つ電子線照射により硬化しうる不飽和有機化合物の電子
線硬化物を主成分として含む表面樹脂塗布層を2層以上
の積層構造とすること、および最外側硬化樹脂層の架橋
密度を内側硬化樹脂層よりも高くすることにより、これ
らの問題を有効に解決できることを見出だしたのであ
る。すなわち、現像処理において現像液に直接接触する
最外側に高架橋密度を有する最外側硬化樹脂層を配し、
現像液に接しない内側には架橋密度が比較的低く柔軟な
内側硬化樹脂層を配置させることにより、柔軟性および
黄変性を同時に改善させることに成功したのである。
【0017】
【0018】
【0019】上記のような複数層からなる積層構造を有
する本発明の支持体は、最外側層用塗布液を、別の適宜
な成型面、例えば金属製ドラム、プラスチック、又は工
程紙等の平滑な表面上に塗布し、この最外側塗布液層
に、第1の電子線を施して最外側硬化樹脂層を形成し、
別に内側層用塗布液を紙基体上に塗布し形成された内側
塗布液層のウェット塗布面上に最外側硬化樹脂層を前記
成型面からトランスファー重層し、この重層体に第2の
電子線照射を行なうことにより製造することが出来る。
【0020】
【0021】上記方法により、表面樹脂塗布層を2層以
上に分割塗布することにより重塗布において塗布の自由
度を向上し、塗布性を向上し各層に独自の機能を付与す
ることを可能にする。またトランスファーコーティング
を採用することにより表面の平滑性が一段と向上する。
【0022】本発明方法において、電子線硬化性不飽和
有機化合物を含む表面樹脂塗布硬化層を少なくとも2層
以上に分割して塗布することにより、その塗布性、平滑
性を向上させることができる。
【0023】また本発明方法により、表面樹脂塗布硬化
層の内側層と最外側層に用いられる不飽和有機化合物の
種類を種々に組み合わせて各種の機能を分担させ、それ
によって黄変、カブリを減少し、かつ塗膜の柔軟性を増
加することができる。
【0024】更に本発明方法によって、最外側塗布液層
に対して、内側塗布層よりも高い電子線照射量を与え、
それによって黄変、カブリを減少し、かつ塗膜の柔軟性
を増加することができる。
【0025】更に本発明方法において、最外側塗布液層
を成型面に押しつけて形成し、それによって表面樹脂塗
布硬化層の表面を一層平滑にすることができる。
【0026】本発明の支持体の複数層積層構造におい
て、表面樹脂塗布硬化層の柔軟性と黄変、カブリ防止を
バランスさせるためには、第1に最外側層と内側層の塗
布液量を特定することが好ましい。即ち表面塗布液層全
体の塗布量が、硬化後において好ましくは5g/m2
上60g/m2 以下、より好ましくは15g/m2 以上
60g/m2 以下である場合、写真印画紙用支持体とし
て十分な平滑性、隠蔽力、解像力が維持される。
【0027】いかなる樹脂を使用するにせよ、最外側層
の機能を十分に発揮させ、その塗膜の柔軟性と黄変防止
を確保するためには、その硬化後の塗布量を0.5g/
2以上20g/m2 以下にすることが好ましく、より
好ましくは1g/m2 以上10g/m2 以下である。塗
布量が0.5g/m2 に満たない時は得られる支持体に
十分な平滑性と黄変防止とが確保されず、またそれが2
0g/m2 を超える時は、得られる支持体に十分な柔軟
性が確保されず、また表面樹脂塗布硬化層に折り割れが
発生することがある。
【0028】本発明において、表面樹脂塗布硬化層のう
ち写真乳剤の塗布面を形成するための最外側層用樹脂塗
布液に使用される電子線硬化性有機化合物としては、高
架橋樹脂層を形成しうるものであれば、モノマー単独で
もオリゴマー単独でも、あるいはそれらを配合したもの
であってもよく、また化合物の種類にも特に限定はない
が、4以上の官能基を有する不飽和有機化合物を主成分
として含有していることが好ましい。紙基体側に位置す
る内側層を形成するために使用できる有機化合物の種類
に限定はないが、4未満の官能基を有するものが望まし
い。この内側樹脂硬化層については現像処理による黄変
のおそれがないため、ことさら架橋密度を上げる必要が
なく、柔軟性の優れた樹脂を選ぶことが出来る。
【0029】本発明に用いられる、電子線により硬化し
うる不飽和有機化合物は、例えば下記化合物から選ぶこ
とが出来る。 (1)脂肪族、脂環族、および芳香族の、1〜6価のア
ルコール及びポリアルキレングリコールのアクリレート
化合物類 (2)脂肪族、脂環族、芳香族の、1〜6価のアルコー
ルにアルキレンオキサイドを付加させたもののアクリレ
ート化合物類 (3)ポリアクリロイルアルキルリン酸エステル類 (4)カルボン酸と、ポリオールと、アクリル酸との反
応生成物 (5)イソシアネートと、ポリオールと、アクリル酸と
の反応生成物 (6)エポキシ化合物とアクリル酸との反応生成物 (7)エポキシ化合物と、ポリオールと、アクリル酸と
の反応生成物
【0030】これを具体的に述べるならば、電子線硬化
性不飽和有機化合物として、ポリオキシエチレンエピク
ロルヒドリン変性ビスフェノールAジアクリレート、ジ
シクロヘキシルアクリレート、エピクロルヒドリン変性
ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ヒドロキシビバリン酸エ
ステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ノニル
フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、エチ
レンオキサイド変性フェノキシ化リン酸アクリレート、
エチレンオキサイド変性フタル酸アクリレート、ポリブ
タジエンアクリレート、カプロラクタン変性テトラヒド
ロフルフリルアクリレート、トリス(アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、1,4−ブタジエンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
およびネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロ
パンジアクリレートなどを用いることが出来る。
【0031】本発明はこれらの化合物を単独で、あるい
はその2種以上を組み合わせて使用することが出来る
が、最外側層に使用する不飽和有機化合物としては、高
架橋を与えるために4以上の官能基を有する化合物が特
に有利に使用されることは前述した通りである。
【0032】本発明の表面樹脂塗布硬化層には、印画紙
としたとき、画像の鮮鋭性向上を目的として白色顔料を
含有させることが好ましい。白色顔料としては主として
二酸化チタン(アナターゼ型、およびルチン型)が使用
されるが、この他には、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムお
よび水酸化マグネシウムなどがいずれも使用可能であ
る。また必要に応じてその他の添加剤も使用可能であ
る。
【0033】白色顔料の含有量は、表面樹脂塗布硬化層
の全固形分重量の20〜80重量%であることが好まし
い。その含有量が20重量%より少なくなると、得られ
る印画紙上の写真画像の鮮鋭性が十分でないことがあ
り、それが80重量%を超えると、得られる樹脂塗布層
の柔軟性が低下し、膜割れを生ずることがある。
【0034】白色顔料を上記のような電子線硬化性不飽
和有機化合物中に分散するには、3本ロールミル(スリ
ーロールミル)、2本ロールミル(ツーロールミル)、
カウレスディゾルバー、ホモミキサー、サンドグライン
ダー、プラネタリーミキサー、および超音波分散機など
を使用することができる。
【0035】また成型面表面あるいは紙基体表面に対す
る電子線硬化性不飽和有機化合物組成物の塗布方法とし
ては、例えばバーコート法、ブレードコート法、スクイ
ズコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、
グラビアコート法およびトランスファーコート法等のい
ずれを用いてもよい。更にこのために、ファウンテンコ
ーターあるいはスリットダイコーター方式を用いること
もできる。特に金属製ドラムの表面を成型面として使用
する場合には、成型面表面に傷を付けないために、ゴム
ロールを使用するロールコート法あるいはオフセットグ
ラビアコート法が用いられ、さらには非接触タイプのフ
ァウンテンコーターやスリットダイコーター法が有利に
用いられる。
【0036】本発明の2層以上の積層構造を有する表面
樹脂塗布硬化層の形成方法において、最外側塗布液層に
4以上の官能基を有する不飽和有機化合物を主成分とし
て含ませることが好ましい。
【0037】最外側層に、架橋密度の高い4以上の官能
基を有する不飽和有機化合物を用いることにより、最外
側層の架橋密度を高めて黄変を防止し、内側層に架橋密
度の低いものを塗布することにより塗膜全体の柔軟性を
高めることが目的である場合、本発明方法はトランスフ
ァー法であり、かつ最外側層に多量の電子線が照射され
るので高平滑度・高架橋密度の最外側層を形成するには
最も好ましい方法である。
【0038】本発明の効果は前述の本発明方法を採用す
ることによって特に有利に獲得することが出来る。この
発明に使用される装置を添付図面によって説明する。こ
れらの図面は本発明方法の実施態様を示す概略図であ
る。
【0039】図1に示された塗布液塗布硬化設備1にお
いて、最外側層を形成すべき電子線硬化性樹脂組成物3
は容器2からオフセットグラビアコーター等のコーター
4a,4bを用いて成型面を提供する金属製ドラム5の
表面上に塗布されて最外側塗布液層7aを形成し、その
後塗布液層7aは第1の電子線照射装置6を用いて硬化
され、最外側硬化樹脂層7を形成する。
【0040】一方、容器8中の内側塗布用電子線硬化性
樹脂組成物9はコーター10a,10b,10cを用い
て紙基体11上に塗布され、柔軟性を有する樹脂を形成
する内側塗布液層12aが形成され、この内側塗布液層
12aは、ガイドロール13により金属製ドラム5上の
最外側硬化樹脂層7上に重ね合わされ、この重層体を第
2の電子線照射装置14の照射により硬化した後、ガイ
ドロール15により硬化・接着された紙基体−表面樹脂
塗布硬化層の積層体からなる支持体16を金属ドラムの
成型面から剥離する。
【0041】図2においては、成型面としてフィルム1
7を利用する場合の態様が示されている。すなわち金属
ドラムの代りにポリエステルフィルムのような高分子フ
ィルムを成型面に用いるものである。この場合、第2の
電子線照射装置14からの照射は、図2に示されている
ように、成型用フィルム17を通して照射されてもよ
く、あるいは成型面フィルム17とは反対側の紙基体背
面から照射されてもよい。このフィルムは巻き取ったあ
と再び繰り返し使用することも可能であるが、その場合
にはエンドレスベルト状にしてあってもよい。また成型
面フィルムは必ずしも高分子フィルムである必要はな
く、ベルト状の金属膜であってもよく、さらに金属膜は
エンドレス状であってもよい。上記の方法において、内
側塗布層は2層以上に積層して塗布されてもよい。この
場合、用いられる塗布後の組成は互いに同一であっても
よく、或いは異なっていてもよい。
【0042】上記いずれの場合でも、最外側層は合計2
回の電子線照射を受けるため、内側層よりも高い架橋密
度を有しており、従って現像による黄変を防止するため
にきわめて有効なものである。
【0043】本発明によれば紙基体への電子線照射量を
低く抑えることができるため、電子線照射による紙基体
の変色を抑制することが可能であり、更に紙基体への電
子線照射に由来する長期保存時のカブリを抑制すること
も可能である。
【0044】電子線照射に用いられる電子線加速器とし
ては、とくにその方式を限定するものではなく、例えば
バンデグラーフ型スキャニング方式、ダブルスキャニン
グ方式、カーテンビーム方式などの電子線照射装置を使
用することができるが、この中でも比較的安価で大出力
の得られるカーテンビーム方式のものが有効に用いられ
る。電子線照射の際の加速電圧は100〜300KVで
あることが好ましく、吸収線量としては、0.1〜6M
radであることが好ましく、0.2〜4Mradが特
に好ましい。
【0045】電子線照射時における雰囲気中の酸素濃度
は500ppm以下であることが好ましい。酸素濃度が
500ppmを超えると、酸素が重合反応の遅延剤とし
て働き、樹脂組成物の硬化が不十分になることがある。
第1の電子線照射による硬化塗膜と重ね合わせた後に第
2の電子線照射を行なうトランスファー方式の本発明方
法の場合には、第2の電子線照射中に電子線硬化塗料液
が直接空気に触れることがなく、従って第2の電子線照
射時における雰囲気中の酸素濃度を特に低減させる必要
はないが、第2の電子線照射によるオゾン発生を抑制す
る目的で、あるいは電子線が通過する際に発熱するウィ
ンドウの冷却等の目的で不活性ガスを使用することには
もちろん支障はない。
【0046】本発明の支持体において、その裏面樹脂被
覆層を形成するのに用いられるフィルム形成性合成樹脂
としては、従来の写真印画紙用支持体の製造に用いられ
るポリオレフィン樹脂、または、前述の電子線硬化樹脂
等を使用することが出来る。
【0047】裏面樹脂被覆層を形成するためのポリオレ
フィン樹脂としては、エチレン、α−オレフィン類、例
えばプロピレンなどの単独重合体、前記オレフィンの少
なくとも2種の共重合体、および、これら各種重合体の
少なくとも2種の混合物などから選ぶことが出来る。特
に好ましいポリオレフィン樹脂は、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖型低密度ポリエチレン、
およびこれらの混合物である。ポリオレフィン樹脂の分
子量には特に制限はないが、通常は20,000〜20
0,000の範囲のものが用いられる。ポリオレフィン
樹脂には、必要に応じて、少量の酸化防止剤、および滑
剤を添加してもよい。ポリオレフィン樹脂を用いて裏面
樹脂被覆層を形成するには、通常の溶融押し出し被覆を
用いることが出来る。
【0048】また、裏面樹脂被覆層を電子線硬化性不飽
和有機化合物により形成させることもできる。このため
には、前述の表面樹脂塗布層の形成に用いられる化合物
をすべて使用できる。更に裏面樹脂被覆層の形成方法
も、前述の表面樹脂被覆層の場合と同様に積層構造とし
てもよい。裏面樹脂被覆層の重量には特に制限はない
が、一般には10〜40g/m2 の範囲にあることが好
ましい。
【0049】本発明に用いられる紙基体は、通常50〜
300g/m2 の重量を有し、表面の平滑なものが用い
られる。紙基体は、一般に写真印画紙用支持体に用いら
れているものであれば全て使用できる。紙基体を形成す
る天然パルプとしては、一般には、針葉樹パルプ、広葉
樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプ等を主成分とするも
のが広く用いられている。また紙基体中には填料を含有
させることができる。
【0050】また、印画紙にしたときの長期保存時に発
生するカブリを防止する目的で水酸化物、酸化物、塩等
のマグネシウム化合物を紙基体に含有させることは有効
である(特願平3−172号)。さらに紙基体には、一
般に製紙で用いられているサイズ剤、定着剤、紙力増強
剤、填料、帯電防止剤、pH調節剤、顔料、染料等の添加
剤が配合されていてもよい。更に、表面サイズ剤、表面
紙力剤、顔料、染料、帯電防止剤等を適宜表面に塗布し
たものであってもよい。
【0051】
【実施例】下記実施例により本発明の構成及び効果を更
に説明するが、もちろん本発明はこれらの態様に制限さ
れるものではない。
【0052】実施例1 坪量180g/m2 の紙基体の裏面上に、コロナ放電に
よる表面活性化処理を施し、その上にポリエチレン樹脂
の溶融押し出し被覆を行い、被覆量が30g/m2 の裏
面樹脂被覆層を形成した。
【0053】別に、下記の最外側表面樹脂塗布部層形成
用電子線硬化性有機化合物−白色顔料混合組成物(組成
物1)を調製した。 組成物1 成 分 配合量 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 80重量部 (商標:ビームセット700、荒川化学工業製) 二酸化チタン 20重量部 (商標:タイペークA−220、石原産業製) 上記成分の混合物をペイントコンディショナーで1時間
混合分散させて電子線硬化性組成物を調製した。
【0054】この組成物を、成型面として使用するクロ
ムメッキを施した金属板の表面上に、ワイヤーバーを用
いて、硬化後の塗布量が5g/m2 になるように塗布
し、この塗布液層に加速電圧:175KV、吸収線量:
2Mradの条件で電子線を照射してこれを硬化させて
最外側硬化樹脂層を形成した。
【0055】別に、下記の内側層用電子線硬化性有機化
合物−白色顔料混合組成物(組成物2)を調製した。 組成物2 成 分 配合量 2官能ウレタンアクリレートオリゴマー 36重量部 (商標:ビームセット550B、荒川化学工業製) 2官能アクリレートモノマー 24重量部 (商標:アロニックスM−220、東亜合成製) 二酸化チタン 40重量部 (商標:タイペークA−220、石原産業製) 上記成分の混合物をペイントコンディショナーで1時間
混合分散させて電子線硬化性組成物を調製した。
【0056】この組成物を、前述の紙基体の表面上にワ
イヤーバーを用いて硬化後の塗布量が25g/m2 にな
るように塗布し、この塗布液層を前述の金属板成型面上
の最外側硬化樹脂層上に重ね合わせ、この重層体に紙基
体の背面から加速電圧:175KVで、吸収線量:2M
radの条件で電子線を照射してこれを硬化・接着させ
た。次に金属板成型面から上記工程により得られた積層
体を剥離し、写真印画紙用支持体を作製した。前記のよ
うなウエット・オン・ドライでトランスファー塗布する
方式を、塗布法と記す。
【0057】得られた写真印画紙用支持体の現像処理に
よる黄変性をテストするために、供試支持体をダースト
自動現像機(商標:RCP20、ダースト社製)を用い
る現像に供した。
【0058】現像処理された供試支持体の黄変性を評価
するため、TAPPI−T524(1979年版)「L
ab測定方法」に従って現像処理前後のb値を測定し、
現像処理後のb値から現像処理前のb値を引いた値(Δ
b値)を黄変性の指標として評価を行った。このテスト
の結果を表1に示す。Δb値が1.0以内のものは実用
性があるが、1.0を越えると実用に耐えない。
【0059】柔軟性の評価は、供試支持体の表面樹脂塗
布層を外側にして、直径0.2cmの丸棒に巻き付け、ヒ
ビの入り具合を目視により行った。全くヒビの入らなか
ったものを3点、若干ヒビが入ったものを2点、割れて
しまったものを1点とする3段階で評価した。3点と2
点のものは実用性があるが、1点のものは実用に耐えな
い。このテストの結果を表1に示す。
【0060】実施例2 実施例1と同様にして写真印画紙支持体を作製した。但
し、成型面として前記金属板のかわりに、厚さ75μm
のポリエステルフィルムを使用した。実施例1と同様に
して行なったテストの結果を表1に示す。
【0061】比較例1 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し製造工程を下記のように行なった。組成物2の塗料
を前述の紙基体の表面にワイヤーバーを用いて、硬化後
の塗布量が25g/m2 になるように塗布して、更にこ
の内側塗布液層上に組成物1の塗料をウェット・オン・
ウェットに塗布して最外側塗布液層を形成し、得られた
重層体の表面を金属板成型面に押し当て、この重層体に
紙基体の背面から加速電圧:175KV、吸収線量:2
Mradの条件で電子線を照射してこれを硬化・接着さ
せた。次に金属板成型面から上記工程により得られた積
層物を剥離し、写真印画紙用支持体を得た。このような
ウェット・オン・ウェットでダイレクト塗布する方式を
以下塗布法と記す。実施例1と同様にして行なったテ
ストの結果を表1に示す。
【0062】比較例2 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し製造工程を下記のように行なった。組成物2の塗料
を前述の紙基体の表面にワイヤーバーを用いて、硬化後
の塗布量が25g/m2 になるように塗布して内側塗布
液層を形成し、これに加速電圧:175KV、吸収線
量:2Mradの条件で電子線を照射して内側硬化樹脂
層を形成した。次に、前述の内側硬化樹脂層上に、組成
物1の塗料をウェット・オン・ドライに硬化後の塗布量
が5g/m2 になるようにタンデムに塗布して最外側塗
布液層を形成し、得られた重層体の表面を金属板成型面
に押し当て、これに紙基体の背面から再び加速電圧:1
75KV、吸収線量:2Mradの条件で電子線を照射
して最外側硬化樹脂層を形成し、これを内側硬化樹脂層
に接着させた。次に金属板成型面から上記工程により得
られた積層物を剥離し、写真印画紙用支持体を得た。上
記のようなウエット・オン・ドライでダイレクト塗布す
る塗布方式を以下塗布法と記す。実施例1と同様にし
て行なったテストの結果を表1に示す。
【0063】比較例3 実施例1と同様の操作により写真印画紙用支持体を作製
した。但し、製造工程を下記のように行なった。組成物
1の塗料を前述の金属板成型面上に、ワイヤーバーを用
いて、硬化後の塗布量が5g/m2 になるように塗布し
て最外側塗布液層を形成した。一方、前記組成物2を前
述の紙基体の表面上に、ワイヤーバーを用いて、硬化後
の塗布量が25g/m2 になるように塗布し、この内側
塗布液層を前述の金属板成型面上の最外側塗布液層上に
ウェット・オン・ウェットに重ね合わせ、この重層体に
紙基体の背面から再び加速電圧:175KV、吸収線
量:2Mradの条件で電子線を照射してこれを硬化・
接着させた。次に金属板成型面から上記工程により得ら
れた積層物を剥離し、写真印画紙用支持体を作製した。
上記のようなウエット・オン・ウエットでトランスファ
ー塗布する方式を以下塗布法と記す。実施例1と同様
にして行なったテストの結果を表1に示す。
【0064】実施例3 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、前記組成物1を、硬化後の塗布量が1.2g/m
2 になるように塗布した。実施例1と同様にして行なっ
たテストの結果を表1に示す。
【0065】実施例4 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、前記組成物1を、硬化後の塗布量が6g/m2
なるように塗布した。実施例1と同様にして行なったテ
ストの結果を表1に示す。
【0066】実施例5 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、前記組成物1を、硬化後の塗布量が10g/m2
になるように塗布した。実施例1と同様にして行なった
テストの結果を表1に示す。
【0067】実施例6 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、下記組成の最外側層用電子線硬化性有機化合物−
白色顔料混合組成物(組成物3)を調製し、これを前記
組成物1の代りに使用した。
【0068】 組成物3 成 分 配合量 プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 80重量部 (商標:KARAYAD D−310、日本化薬製) 二酸化チタン 20重量部 (商標:タイペークA−220、石原産業製) 実施例1と同様にして行なったテストの結果を表1に示
す。
【0069】実施例7 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、下記組成の最外側層用電子線硬化性有機化合物−
白色顔料混合組成物(組成物4)を調製し、これを組成
物1の代りに使用した。
【0070】 組成物4 成 分 配合量 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部 (商標:ビームセット710、荒川化学工業製) 二酸化チタン 50重量部 (商標:タイペークA−220、石原産業製) 実施例1と同様にして行なったテストの結果を表1に示
す。
【0071】実施例8 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、下記組成の内側層用電子線硬化性有機化合物−白
色顔料混合組成物(組成物5)を調製し、これを組成物
2の代りに使用した。 組成物5 成 分 配合量 3官能ウレタンアクリレートオリゴマー 60重量部 (商標:ニューフロンティアR−1301、第一工業製薬製) 二酸化チタン 40重量部 (商標:タイペークA−220、石原産業製) 実施例1と同様にして行なったテストの結果を表1に示す。
【0072】比較例4 実施例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、製造工程を下記のように行なった。前記組成物1
の塗料を前述の金属板成型面の表面上に、ワイヤーバー
を用いて、硬化後の塗布量が25g/m2 になるように
塗布して、塗布液層を形成し、これに紙基体の表面を重
ね合わせ、紙基体の背面から加速電圧:175KVで、
吸収線量:2Mradの条件で電子線を照射して内側塗
布液層を硬化させた後、金属板成型面から上記工程によ
り得られた積層物を剥離し、写真印画紙用支持体を得
た。上記のような1液塗布トランスファー塗布方式を以
下塗布法と記す。実施例1と同様にして行なったテス
トの結果を表1に示す。
【0073】比較例5 比較例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、前記組成物1の代りに、前記組成物2を使用し
た。実施例1と同様にして行なったテストの結果を表1
に示す。
【0074】比較例6 比較例1と同様にして写真印画紙用支持体を作製した。
但し、前記組成物1の代りに、前記組成物1と前記組成
物2とを1:1の重量割合で混合したものを使用した。
実施例1と同様にして行なったテストの結果を表1に示
す。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】本発明の写真印画紙用支持体は、電子線
硬化樹脂層を設けた場合の一般的な欠点、すなわち現像
処理時の塗膜の黄変性を大幅に減少させることができ、
かつ十分な柔軟性を保持することが可能であり、従っ
て、実用上極めて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真印画紙用支持体の2層構造表面樹
脂被覆を、金属ドラムを成型面として用いて形成する場
合の工程説明図である。
【図2】本発明の写真印画紙用支持体の2層構造表面樹
脂被覆を、フィルム状物質を成型面として用いて形成す
る場合の工程説明図である。
【符号の説明】
1…塗布液塗布硬化設備 2…塗料容器 3…最外側層用電子線硬化性樹脂組成物 4a,4b,4c…コーター 5…成型用金属製ドラム 6…第1電子線照射装置 7a…最外側塗布液層 7…最外側硬化樹脂層 8…塗料容器 9…内側層用電子線硬化性樹脂組成物 10a,10b,10c…コーター 11…紙基体 12a…内側塗布液層 12…内側硬化樹脂層 13,13a,13b…ガイドロール 14…第2電子線照射装置 15,15a,15b…ガイドロール 16…写真印画紙用支持体 17…成型用フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正史 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子 製紙株式会社商品研究所内 (56)参考文献 特開 平1−239549(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/79

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然パルプを主成分として含む紙基体
    と、その1表面上に形成され、かつ電子線照射により硬
    化しうる不飽和有機化合物の電子線硬化物を主成分とし
    て含む表面樹脂塗布硬化層と、前記紙基体の反対面上に
    形成され、かつフィルム形成性合成樹脂を主成分として
    含む裏面樹脂被覆層とを含み、前記表面樹脂塗布硬化層
    が、(1)前記紙基体に隣接する少なくとも1層の内側
    硬化樹脂層と、(2)写真乳剤の塗布面を形成する最外
    側硬化樹脂層とからなる積層構造を有し、かつ前記最外
    側硬化樹脂層が、前記内側硬化樹脂層よりも高い架橋密
    度を有していることを特徴とする写真印画紙用支持体。
  2. 【請求項2】 天然パルプを主成分として含む紙基体の
    1表面上に、電子線照射により硬化しうる不飽和有機化
    合物を主成分として含む少なくとも1層の内側塗布層を
    形成し、別に成型面上に、電子線照射により硬化しうる
    不飽和有機化合物を主成分として含む最外側塗布液層を
    形成し、これに第1の電子線を照射して硬化し、この硬
    化された最外側硬化樹脂層と、前記紙基体上の内側塗布
    液層とを重ね合わせ、この重層体に第2の電子線照射を
    施してそれを硬化・接着し、それによって(1)紙基体
    に隣接する少なくとも1層の内側硬化樹脂層と、(2)
    写真乳剤の塗布面を形成する最外側硬化樹脂層と、から
    なる積層構造を有する表面樹脂硬化層を形成する工程
    と、前記紙基体の反対面上に、フィルム形成性合成樹脂
    を主成分として含む裏面樹脂被覆層を形成する工程とを
    含む、写真印画紙用支持体の製造方法。
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