JP2870805B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、導電性高分子を固体電解質とした固体電解
コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
従来の技術 近年、電子機器の電源回路の高周波化にともない、そ
こに用いられる電解コンデンサについても高周波特性の
優れたものが要求されている。これに対して、高周波領
域での低インピーダンスを実現するために、電解重合に
より得られる高電導度の導電性高分子を固体電解質とし
て用いた固体電解コンデンサが提案されている。
導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コン
デンサでは、絶縁体である陽極化成皮膜上に導電性高分
子層を形成する方法として、陽極化成皮膜上に化学酸化
重合導電性高分子膜を形成し、これを電極として電解重
合を行なう方法が提案されている。すなわち、 (1) 弁金属よりなる陽極箔の表面に陽極化成皮膜を
形成し、かつこの陽極酸化皮膜上には酸化剤を用いてピ
ロールなどの化学酸化重合導電性高分子膜を形成し、そ
してこの化学酸化重合導電性高分子膜に導電体を接触あ
るいは1mm以内の距離に配置して、前記導電体を陽極と
して電解重合する方法(特開昭64−32619号公報)。
(2) 弁金属よりなる陽極箔の表面に陽極化成皮膜を
形成し、かつこの陽極化成皮膜上に酸化剤を用いてピロ
ールなどの化学酸化重合導電性高分子膜を形成し、そし
て前記弁金属よりなる陽極箔の端部を切断して金属部を
露出させ、この露出した金属部分から電解重合を行う方
法(特開昭64−32620号公報)がある。
以上の例では、複数個の素子に同時に電解重合高分子
膜を形成しようとする場合については特に言及されてい
ないが、(1)の方法では、第8図に示すように、重合
液1中で、個々の弁金属よりなる陽極体2ごとに給電用
の電極(以下重合電極と称す)3を接触させて、この重
合電極3を正極とし、かつ重合陰極4との間に電圧を印
加して電解重合を行う構成、(2)の方法では、第9図
に示すように、弁金属よりなる陽極体2そのものを正極
とし、電圧を印加して重合を行う構成が必要である。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、第8図に示した上記従来の(1)の方
法では、コンデンサ素子1個1個に重合電極3を用意
し、それを個々の弁金属よりなる陽極体2ごとに接触さ
せるという煩雑な工程が必要で、量産化が困難である。
また、第9図に示した上記従来の方法は、比較的容易
に複数個の素子に電解重合高分子膜を形成できるという
利点はあるものの、弁金属よりなる陽極体2の陽極化成
皮膜欠陥部(金属露出部分)と、陰極となる導電性高分
子層が接触するため、製品の漏れ電流が大きい、耐圧が
低いなどの欠点があり、高信頼性の固体電解コンデンサ
を得ることは難しい。
さらに上記従来の(1),(2)の方法では、化学酸
化重合導電性高分子膜を形成するために、酸化剤として
ハロゲン,金属ハロゲン化物,プロトン酸,過酸化物を
用いるため、陽極化成皮膜に及ぼすダメージが大きく、
その結果、低い漏れ電流,高耐圧の固体電解コンデンサ
を得ることは困難である。
本発明はこのような課題を解決するもので、特性,信
頼性に優れ、かつ量産化に適した固体電解コンデンサお
よびその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、弁金属よりなる
櫛型の陽極体の表面に陽極化成皮膜を形成し、かつ前記
陽極体の突起部に金属酸化物を島状または層状に均一に
付着させ、さらに前記金属酸化物層に接触するように配
置された櫛型電極を用いて前記陽極体の突起部に導電性
高分子膜を電解重合により形成し、その後、前記陽極体
の突起部を個別に切断して1個のコンデンサ素子を構成
するようにしたものである。
作 用 上記した本発明によれば、陽極化成皮膜の表面に金属
酸化物層を設け、この金属酸化物層を電極として電圧を
印加し、電解重合を行なうようにしているため、陽極箔
の欠陥部と陰極となる導電性高分子層が直接接触すると
いうことはなくなり、その結果、特性,信頼性に優れた
固体電解コンデンサを得ることができる。また、弁金属
よりなる櫛型の陽極体に櫛型電極を接触させて導電性高
分子膜を電解重合するという工法により、容易に複数個
のコンデンサ素子を同時に電解重合できるため、量産性
が大幅に向上する。
実施例 以下、本発明の一実施例を第1図〜第7図の添付図面
にもとづいて説明する。
第1図(a)および第1図(b)は、本発明の固体電
解コンデンサを製造するための電解重合槽の構成を示し
た正面図および側面図である。第2図は弁金属よりなる
櫛型の陽極体の形状の一例を示したものである。弁金属
よりなる陽極体11としてはアルミニウム箔(厚さ90μ
m)を用い、その表面を電気化学的に粗面化し、そして
化成電圧35Vで陽極化成皮膜を形成し、その後、第2図
に示すような突起部12を複数個有する形状に切断した。
そして突起部12の寸法は5mm×10mmとした。なお、切断
面に陽極化成皮膜を形成するため、打ち抜き後に再度陽
極酸化処理を行った。弁金属よりなる櫛型の陽極体11の
形状しては矩形状の例を示したが、その形状および寸法
はこれに限定されるものではない。
第3図は、弁金属よりなる櫛型の陽極体11の突起部12
に金属酸化物として二酸化マンガン層13を付着させた状
態を示したものである。この二酸化マンガン層13は、比
重1.3の硝酸マンガン水溶液中に突起部12を所定部分ま
で浸漬した後、205℃の5分間の熱分解により形成し
た。
第4図は櫛型電極14の詳細を示したもので、この実施
例においては、櫛型電極14の例として、矩形状のものを
示したが、その形状はこれに限定されるものではない。
また、櫛型電極14の材料としてはステンレス鋼を用いた
が、他の金属でもよく、また導電性を有する金属酸化
物、あるいは導電性高分子でもよい。また、ステンレス
鋼の表面にピロール重合膜で被覆した物を用いても同様
の結果が得られる。
以上のようにして準備された弁金属よりなる陽極体11
と櫛型電極14を用いて、第1図に示すように、陽極体11
の突起部12の二酸化マンガン層13を付着させた部分に、
櫛型電極14の先端を接触させ、重合液15(ピロール0.9
モル/リットル,トリイソプロピルナフタレンスルホネ
ート0.5モル/リットル水溶液)中に浸漬した。そして
電解重合は重合電極である櫛型電極14を正極として重合
陰極16との間に5Vの定電圧を20分間印加して行なった。
この重合は、突起部12の表面で、櫛型電極14との接触部
分から開始され、10〜15分で二酸化マンガン層13の表面
全体に導電性高分子膜が形成された。
そしてこの導電性高分子膜を形成した後、第5図
(a)(b)に示すように、導電性重合膜17の所定の部
分にカーボン塗料層18および銀塗料層19を形成し、突起
部12を図中に二点鎖線で示した切断箇所で個別に切断し
て1個のコンデンサ素子とし、そして第6図に示すよう
に陰極リード20を半田付けにより接合した。また陽極リ
ード21は弁金属よりなる陽極体11の二酸化マンガン層13
および導電性高分子膜17の付着していない部分に溶接に
より接合した。
第7図は本発明の一実施例における固体電解コンデン
サの外観斜視図を示したもので、外装材18としてはエポ
キシ樹脂を用い、粉体塗装法により外装した。
第1表は本発明の一実施例における固体電解コンデン
サの静電容量,損失角の正接,漏れ電流(10V印加,2分
値),耐圧(10V/1分電圧上昇時の製品破壊電圧)の初
期特性を示したもので、比較のため、従来例1として本
実施例で示した二酸化マンガン層13の代わりに、陽極酸
化皮膜上にピロールの化学酸化重合導電性高分子膜を形
成したものの初期特性と、従来例2として本実施例で示
した二酸化マンガン層13の代わりに、陽極酸化皮膜上に
ピロールの化学酸化重合導電性高分子膜を形成し、さら
に弁金属よりなる陽極体の突起部の先端を切断して金属
部を露出させ、この露出した金属部分から電解重合を行
なったものの初期特性を示した。なお、化学酸化重合の
酸化剤としては過硫酸アンモニウムを用いた。
上記第1表からも明らかなように、本発明による固体
電解コンデンサは、漏れ電流が小さく、かつ製品耐圧が
高いという特長を持っており、さらに、弁金属よりなる
櫛型の陽極体11と櫛型電極14を用いた工法により、同時
に複数個のコンデンサ素子を電解重合するという作業が
容易に行える。
なお、上記実施例では導電性高分子としてピロールを
用いたものについて説明したが、チオフェン,フランお
よびそれらの誘導体でも同様に実施できる。また、支持
電解質としてはトリイソプロピルナフタレンスルホネー
トについて説明したが、これに限定されるものではな
い。また、弁金属よりなる陽極体11としてアルミニウム
を用いた実施例を示したが、タンタル,チタンなどでも
適用できるものである。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように本発明によれ
ば、弁金属よりなる櫛型の陽極体に櫛型電極を接触させ
て導電性高分子膜を電解重合するという工法を採用して
いるため、複数個のコンデンサ素子の電解重合を同時に
行なうことができ、その結果、量産性を大幅に向上させ
ることができる。また、陽極化成皮膜の表面に金属酸化
物層を設け、かつこの金属酸化物層を電極として電圧を
印加し電解重合を行なうようにしているため、陽極箔欠
陥部と陰極となる導電性高分子層が接触することはなく
なり、その結果、漏れ電流が小さく、かつ高耐圧で信頼
性の高いコンデンサを得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の固体電解コンデンサを製造
するための電解重合槽の構成を示したもので、(a)は
正面図、(b)は側面図、第2図は弁金属よりなる櫛型
陽極体の形状を示す正面図、第3図は同櫛型陽極体上に
二酸化マンガン層を付着させた状態を示す正面図、第4
図は櫛型電極の形状を示す正面図、第5図は同櫛型陽極
体に導電性高分子膜,カーボン塗料層,銀塗料層を積層
した状態を示したもので、(a)は縦断面図、(b)は
側断面図、第6図はコンデンサ素子個体からリードを引
き出した状態を示す縦断面図、第7図は固体電解コンデ
ンサの外観斜視図、第8図および第9図は従来における
電解重合槽の構成を示す模式図である。 11……櫛型陽極体、12……突起部、13……二酸化マンガ
ン、14……櫛型電極、15……重合液、16……重合陰極、
17……導電性高分子膜、18……カーボン塗料、19……銀
塗料、20……陰極リード、21……陽極リード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小畑 康弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 谷口 雅幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−253226(JP,A) 特開 平2−178911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028 H01G 9/048

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁金属により構成され、かつ突起部を複数
    個有する櫛型の陽極体の表面に陽極化成皮膜を形成し、
    かつ前記陽極体の突起部に金属酸化物を島状または層状
    に均一に付着させ、さらに前記金属酸化物層に接触する
    ように配置された櫛型電極を用いて前記陽極体の突起部
    に導電性高分子膜を電解重合により形成し、その後、前
    記陽極体の突起部を個別に切断して1個のコンデンサ素
    子を構成することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】金属酸化物がマンガン酸化物である特許請
    求の範囲第1項記載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】弁金属により構成され、かつ突起部を複数
    個有する櫛型の陽極体の表面に陽極化成皮膜を形成する
    工程と、前記陽極体の突起部に金属酸化物を島状または
    層状に均一に付着させ、さらに前記金属酸化物層に接触
    するように配置された櫛型電極を用いて前記陽極体の突
    起部に導電性高分子膜を電解重合により形成する工程
    と、前記陽極体の突起部を個別に切断して1個のコンデ
    ンサ素子を構成する工程とを備えたことを特徴とする固
    体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】金属酸化物層に接触するように配置された
    櫛型電極が、導電性を有する金属,金属酸化物,導電性
    高分子のいずれか、もしくはそれらの複合体であること
    を特徴とする特許請求の範囲第3項記載の固体電解コン
    デンサの製造方法。
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TW442809B (en) * 1999-02-17 2001-06-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd Method and apparatus for manufacturing solid electrolytic capacitor

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