JP2869528B2 - コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法 - Google Patents
コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法Info
- Publication number
- JP2869528B2 JP2869528B2 JP8303577A JP30357796A JP2869528B2 JP 2869528 B2 JP2869528 B2 JP 2869528B2 JP 8303577 A JP8303577 A JP 8303577A JP 30357796 A JP30357796 A JP 30357796A JP 2869528 B2 JP2869528 B2 JP 2869528B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- collagen fibers
- collagen
- calcium phosphate
- phosphate compound
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コラーゲン繊維
−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法に関
するものである。更に詳しくは、本発明は、コラーゲン
繊維を長軸方向に平行に配列し、配列したコラーゲン繊
維上にリン酸カルシウムを均一にコーティングさせるこ
とを特徴とするコラーゲン繊維を基材としたリン酸カル
シウム化合物コーティング複合体及びその製造方法に関
するものであり、リン酸カルシウム化合物と基材である
コラーゲン繊維とが密着し、かつコラーゲン繊維が長軸
方向に配列し、長軸方向の力学的特性に優れる特性を有
するリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合体材料及び
該複合材料を簡便に製造することを可能にする方法に関
するものである。
−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法に関
するものである。更に詳しくは、本発明は、コラーゲン
繊維を長軸方向に平行に配列し、配列したコラーゲン繊
維上にリン酸カルシウムを均一にコーティングさせるこ
とを特徴とするコラーゲン繊維を基材としたリン酸カル
シウム化合物コーティング複合体及びその製造方法に関
するものであり、リン酸カルシウム化合物と基材である
コラーゲン繊維とが密着し、かつコラーゲン繊維が長軸
方向に配列し、長軸方向の力学的特性に優れる特性を有
するリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合体材料及び
該複合材料を簡便に製造することを可能にする方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】水酸アパタイトに代表されるリン酸カル
シウム化合物は歯や骨の無機主成分であることから医療
用歯骨置換材料として活用されている。従来技術とし
て、チタン合金、ジルコニア、アルミナなど高強度材料
を基材として、水酸アパタイトを基材表面にコーティン
グした材料がある。この場合、圧縮強度、引っ張り強
度、曲げ強度は、人工の材料は生体骨と比べ十分な強度
を有している。しかしながら、生体緻密骨の弾性率1
5.8GPaに対し、純チタンの弾性率は100GP
a、アルミナは364GPa、ジルコニアは151GP
aときわめて大きい。水酸アパタイトをコーティングし
た上記の高強度材料は生体骨と結合するが、力学的特性
が大きく異なるため、長期間使用すると、ゆるみ、亀裂
の生成などの問題が生じる。そこで、コラーゲン繊維な
ど弾性率の低い高分子繊維と水酸アパタイトを複合化し
た材料が開発されている(Biomaterials,11,568
−572(1990))。この場合、上記材料は、コラ
ーゲンと水酸アパタイト顆粒を混合し、加圧成型する方
法で調製され、得られた複合体の弾性率は生体骨に近い
が、圧縮強度、曲げ強度に劣るという問題がある。一
方、骨はコラーゲン繊維が一方向に配列し、繊維の配列
した方向に大きな機械的強度を示す。したがって、その
ような生体骨と比べ、より力学的特性の近い材料とし
て、コラーゲン繊維が一方向に配列したリン酸カルシウ
ム−コラーゲン繊維複合体を製造する技術を開発するこ
とが期待されるものである。
シウム化合物は歯や骨の無機主成分であることから医療
用歯骨置換材料として活用されている。従来技術とし
て、チタン合金、ジルコニア、アルミナなど高強度材料
を基材として、水酸アパタイトを基材表面にコーティン
グした材料がある。この場合、圧縮強度、引っ張り強
度、曲げ強度は、人工の材料は生体骨と比べ十分な強度
を有している。しかしながら、生体緻密骨の弾性率1
5.8GPaに対し、純チタンの弾性率は100GP
a、アルミナは364GPa、ジルコニアは151GP
aときわめて大きい。水酸アパタイトをコーティングし
た上記の高強度材料は生体骨と結合するが、力学的特性
が大きく異なるため、長期間使用すると、ゆるみ、亀裂
の生成などの問題が生じる。そこで、コラーゲン繊維な
ど弾性率の低い高分子繊維と水酸アパタイトを複合化し
た材料が開発されている(Biomaterials,11,568
−572(1990))。この場合、上記材料は、コラ
ーゲンと水酸アパタイト顆粒を混合し、加圧成型する方
法で調製され、得られた複合体の弾性率は生体骨に近い
が、圧縮強度、曲げ強度に劣るという問題がある。一
方、骨はコラーゲン繊維が一方向に配列し、繊維の配列
した方向に大きな機械的強度を示す。したがって、その
ような生体骨と比べ、より力学的特性の近い材料とし
て、コラーゲン繊維が一方向に配列したリン酸カルシウ
ム−コラーゲン繊維複合体を製造する技術を開発するこ
とが期待されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しよう
とする課題は、基材のコラーゲン繊維を長軸方向に平行
に配列させる方法を提供すること、更に、強固に基材の
コラーゲン繊維と結合したリン酸カルシウム化合物コー
ティング複合材料及び、該複合材料を得ることのできる
新規製造技術を提供することである。更に、本発明は、
基材の長軸方向に並列に配列されたコラーゲン繊維上に
リン酸カルシウムを均一にコーティングさせてなる優れ
た特性を有するリン酸カルシウム化合物−コラーゲン繊
維複合材料及びその製造法を提供することを目的とする
ものである。
術に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しよう
とする課題は、基材のコラーゲン繊維を長軸方向に平行
に配列させる方法を提供すること、更に、強固に基材の
コラーゲン繊維と結合したリン酸カルシウム化合物コー
ティング複合材料及び、該複合材料を得ることのできる
新規製造技術を提供することである。更に、本発明は、
基材の長軸方向に並列に配列されたコラーゲン繊維上に
リン酸カルシウムを均一にコーティングさせてなる優れ
た特性を有するリン酸カルシウム化合物−コラーゲン繊
維複合材料及びその製造法を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の態様は、コラーゲン繊維を長軸方向に配列さ
せる方法であって、コラーゲンを酸性水溶液中で溶解
し、得られた透明な溶液を細長い容器に移し、4℃以下
の低温に保持しつつ溶液を中和し、その後、溶液の温度
を4℃以下の低温から次第に昇温し、細長い容器中でコ
ラーゲン繊維を析出させ、次いで析出したコラーゲン繊
維を不溶化することにより長軸方向に配列させる方法、
である。また、本発明の他の態様は、前記の方法により
長軸方向に並列に配列させたコラーゲン繊維(但し、コ
ラーゲン繊維は、I型コラーゲン繊維である。)を、カ
ルシウムイオンとリン酸イオンを含む水溶液に漬けるこ
とにより、コラーゲン繊維上にリン酸カルシウムを均一
にコーティングさせることを特徴とするコラーゲン繊維
を基材としたリン酸カルシウム化合物コーティング複合
体の製造法、カルシウムイオンとリン酸イオンを含む水
溶液に漬けることにより、コラーゲン繊維上にリン酸カ
ルシウムを均一にコーティングさせることを特徴とする
コラーゲン繊維を基材としたリン酸カルシウム化合物コ
ーティング複合体の製造法、である。また、本発明の他
の態様は、配列したコラーゲン繊維を、カルシウムイオ
ンとリン酸イオンを含む水溶液に漬ける際のカルシウム
濃度は0.002molL−1〜0.08molL−
1、リン酸濃度は0.001molL−1〜0.04m
olL−1、保持温度は20〜50℃、保持時間は1〜
14日である上記のコラーゲン繊維を基材としたリン酸
カルシウム化合物コーティング複合体の製造法、であ
る。更に、本発明の他の態様は、上記の製造法により製
造して成るコラーゲン繊維を基材としたリン酸カルシウ
ム化合物コーティング複合体、である。
の本発明の態様は、コラーゲン繊維を長軸方向に配列さ
せる方法であって、コラーゲンを酸性水溶液中で溶解
し、得られた透明な溶液を細長い容器に移し、4℃以下
の低温に保持しつつ溶液を中和し、その後、溶液の温度
を4℃以下の低温から次第に昇温し、細長い容器中でコ
ラーゲン繊維を析出させ、次いで析出したコラーゲン繊
維を不溶化することにより長軸方向に配列させる方法、
である。また、本発明の他の態様は、前記の方法により
長軸方向に並列に配列させたコラーゲン繊維(但し、コ
ラーゲン繊維は、I型コラーゲン繊維である。)を、カ
ルシウムイオンとリン酸イオンを含む水溶液に漬けるこ
とにより、コラーゲン繊維上にリン酸カルシウムを均一
にコーティングさせることを特徴とするコラーゲン繊維
を基材としたリン酸カルシウム化合物コーティング複合
体の製造法、カルシウムイオンとリン酸イオンを含む水
溶液に漬けることにより、コラーゲン繊維上にリン酸カ
ルシウムを均一にコーティングさせることを特徴とする
コラーゲン繊維を基材としたリン酸カルシウム化合物コ
ーティング複合体の製造法、である。また、本発明の他
の態様は、配列したコラーゲン繊維を、カルシウムイオ
ンとリン酸イオンを含む水溶液に漬ける際のカルシウム
濃度は0.002molL−1〜0.08molL−
1、リン酸濃度は0.001molL−1〜0.04m
olL−1、保持温度は20〜50℃、保持時間は1〜
14日である上記のコラーゲン繊維を基材としたリン酸
カルシウム化合物コーティング複合体の製造法、であ
る。更に、本発明の他の態様は、上記の製造法により製
造して成るコラーゲン繊維を基材としたリン酸カルシウ
ム化合物コーティング複合体、である。
【0005】本発明によるリン酸カルシウム化合物−コ
ラーゲン繊維複合材料の製造法は、これを詳述すれば、
以下の通りである。この明細書において、「リン酸カル
シウム化合物」なる用語は、水酸アパタイトに代表され
るオルトリン酸化合物全般を意味する。水酸アパタイト
はCa10(PO4 ,X)6 (OH,X)2 (X=C
O3 )、の化学式を有する化合物である。コラーゲンに
は少なくとも6種類の分子種が知られており、上記の長
軸方向に配列させる方法はI型コラーゲン繊維だけに限
定されるものではない。骨、象牙質、腱等を構成するコ
ラーゲンはI型であり、上記の方法をI型コラーゲンに
適用することにより、前述した用途において有用な材料
を開発することが期待される。
ラーゲン繊維複合材料の製造法は、これを詳述すれば、
以下の通りである。この明細書において、「リン酸カル
シウム化合物」なる用語は、水酸アパタイトに代表され
るオルトリン酸化合物全般を意味する。水酸アパタイト
はCa10(PO4 ,X)6 (OH,X)2 (X=C
O3 )、の化学式を有する化合物である。コラーゲンに
は少なくとも6種類の分子種が知られており、上記の長
軸方向に配列させる方法はI型コラーゲン繊維だけに限
定されるものではない。骨、象牙質、腱等を構成するコ
ラーゲンはI型であり、上記の方法をI型コラーゲンに
適用することにより、前述した用途において有用な材料
を開発することが期待される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、まず、以下の
ような操作を行うことにより、長軸方向に平行に配列し
たコラーゲン繊維を得る。すなわち、コラーゲンを酸性
水溶液中で完全に溶解する。酸性溶液のpHは好ましく
は、pH1ないし4である。得られた透明な溶液のコラ
ーゲンの重量%は、0.1から60%である。得られた
透明な溶液を細長い容器に移し、低温、好適には4℃以
下の低温に保持しつつ溶液を中和する。細長い容器とし
ては、試験官、メスシリンダーなどが好適なものとして
例示される。次いで、溶液の温度を4℃以下の低温から
次第に昇温し、37℃まで上げる。この場合、40℃を
上回るとコラーゲン繊維に変性が生じる。温度が上昇す
るにつれて、細長い容器の中で容器の長軸方向に沿って
コラーゲン繊維が析出する。昇温速度は、好ましくは
0.1℃/分ないしは10℃/分である。この場合、コ
ラーゲンの形態は、特に限定されるものではなく、例え
ば、繊維状、粉体状、スポンジ状などが好適なものとし
て例示される。上記透明な溶液から析出したコラーゲン
繊維は、室温で保持すると次第に分解する。そのため、
紫外線を照射し不溶化処理を施す。紫外線照射は、好ま
しくは5ないし30wの紫外線ランプで3ないし8時間
照射する。
ような操作を行うことにより、長軸方向に平行に配列し
たコラーゲン繊維を得る。すなわち、コラーゲンを酸性
水溶液中で完全に溶解する。酸性溶液のpHは好ましく
は、pH1ないし4である。得られた透明な溶液のコラ
ーゲンの重量%は、0.1から60%である。得られた
透明な溶液を細長い容器に移し、低温、好適には4℃以
下の低温に保持しつつ溶液を中和する。細長い容器とし
ては、試験官、メスシリンダーなどが好適なものとして
例示される。次いで、溶液の温度を4℃以下の低温から
次第に昇温し、37℃まで上げる。この場合、40℃を
上回るとコラーゲン繊維に変性が生じる。温度が上昇す
るにつれて、細長い容器の中で容器の長軸方向に沿って
コラーゲン繊維が析出する。昇温速度は、好ましくは
0.1℃/分ないしは10℃/分である。この場合、コ
ラーゲンの形態は、特に限定されるものではなく、例え
ば、繊維状、粉体状、スポンジ状などが好適なものとし
て例示される。上記透明な溶液から析出したコラーゲン
繊維は、室温で保持すると次第に分解する。そのため、
紫外線を照射し不溶化処理を施す。紫外線照射は、好ま
しくは5ないし30wの紫外線ランプで3ないし8時間
照射する。
【0007】次いで、上記不溶化処理を施した配列した
コラーゲン繊維(但し、コラーゲン繊維は、I型コラー
ゲン繊維である。)を、好適には、20℃から50℃の
温度域でカルシウム濃度0.002molL−1〜0.
08molL−1、リン酸濃度0.001molL−1
〜0.04molL−1の水溶液に漬けるが、このこと
により、まもなくコラーゲン繊維上に生成物が現れはじ
める。この場合、例えば、設定温度36.5℃、カルシ
ウムイオン0.00375molL−1、リン酸イオン
0.0015molL−1の場合、10日程度でコラー
ゲン繊維は緻密で均一な生成物で覆われる。この生成物
は水酸アパタイトであった。この生成物は水洗してもコ
ラーゲン繊維からの脱離は観察されなかった。
コラーゲン繊維(但し、コラーゲン繊維は、I型コラー
ゲン繊維である。)を、好適には、20℃から50℃の
温度域でカルシウム濃度0.002molL−1〜0.
08molL−1、リン酸濃度0.001molL−1
〜0.04molL−1の水溶液に漬けるが、このこと
により、まもなくコラーゲン繊維上に生成物が現れはじ
める。この場合、例えば、設定温度36.5℃、カルシ
ウムイオン0.00375molL−1、リン酸イオン
0.0015molL−1の場合、10日程度でコラー
ゲン繊維は緻密で均一な生成物で覆われる。この生成物
は水酸アパタイトであった。この生成物は水洗してもコ
ラーゲン繊維からの脱離は観察されなかった。
【0008】以上の次第で、この発明によるコラーゲン
繊維を長軸方向に配列させる方法、ならびに配列したコ
ラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びそ
の製造法は、コラーゲン繊維を溶解し、細長い容器の中
でコラーゲン繊維を析出させることによりコラーゲン繊
維をその長軸方向に配列させ、不溶化処理を施した後、
次に、カルシウムイオンとリン酸イオンを含む水溶液に
漬けることにより、コラーゲン表面にリン酸カルシウム
を均一にコーティングさせることを特徴とするものであ
り、これにより、基材のコラーゲン繊維を長軸方向に平
行に配列し、かつリン酸カルシウム化合物を緻密にコラ
ーゲン繊維に被覆することができる。そのため、リン酸
カルシウム化合物と基材であるコラーゲン繊維とが密着
し、かつコラーゲン繊維が長軸方向に配列し、長軸方向
に力学的特性に優れた、生体骨に近い力学的特性値を示
すリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合体材料及び該
複合材料を簡便に製造することができる。
繊維を長軸方向に配列させる方法、ならびに配列したコ
ラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びそ
の製造法は、コラーゲン繊維を溶解し、細長い容器の中
でコラーゲン繊維を析出させることによりコラーゲン繊
維をその長軸方向に配列させ、不溶化処理を施した後、
次に、カルシウムイオンとリン酸イオンを含む水溶液に
漬けることにより、コラーゲン表面にリン酸カルシウム
を均一にコーティングさせることを特徴とするものであ
り、これにより、基材のコラーゲン繊維を長軸方向に平
行に配列し、かつリン酸カルシウム化合物を緻密にコラ
ーゲン繊維に被覆することができる。そのため、リン酸
カルシウム化合物と基材であるコラーゲン繊維とが密着
し、かつコラーゲン繊維が長軸方向に配列し、長軸方向
に力学的特性に優れた、生体骨に近い力学的特性値を示
すリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合体材料及び該
複合材料を簡便に製造することができる。
【0009】本発明は冒頭で説明したように、コラーゲ
ン繊維を一方向に配列し、配列したコラーゲンへリン酸
カルシウムを析出させることにより、機械的特性の向上
したリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合材料を製造
するための技術を提供するものである。また、基材のコ
ラーゲン繊維に対し微細なリン酸カルシウム化合物がコ
ラーゲン繊維一面に強固に付着しているコラーゲン繊維
−リン酸カルシウム化合物複合材料を提供するものであ
る。また、この方法によれば、コラーゲンを溶解した溶
液の温度を4℃以下の低温から室温まで上げ、更にコラ
ーゲン繊維を水溶液に比較的低温に保持し漬けておくだ
けという比較的簡便な操作で基材の長軸方向に並列に配
列させたコラーゲン繊維にリン酸カルシウム化合物を均
一にコーティングすることができる。
ン繊維を一方向に配列し、配列したコラーゲンへリン酸
カルシウムを析出させることにより、機械的特性の向上
したリン酸カルシウム−コラーゲン繊維複合材料を製造
するための技術を提供するものである。また、基材のコ
ラーゲン繊維に対し微細なリン酸カルシウム化合物がコ
ラーゲン繊維一面に強固に付着しているコラーゲン繊維
−リン酸カルシウム化合物複合材料を提供するものであ
る。また、この方法によれば、コラーゲンを溶解した溶
液の温度を4℃以下の低温から室温まで上げ、更にコラ
ーゲン繊維を水溶液に比較的低温に保持し漬けておくだ
けという比較的簡便な操作で基材の長軸方向に並列に配
列させたコラーゲン繊維にリン酸カルシウム化合物を均
一にコーティングすることができる。
【0010】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定され
るものではない。
説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0011】実施例1 (1)長軸方向に配列したコラーゲン繊維の製造 コラーゲン小片1gを、希塩酸水溶液200mLに溶解
した。溶液を径2cm、高さ15cmの試験管に入れ、
4℃以下の低温まで冷却した。次に、水酸化ナトリウム
水溶液を加え中和した。中和した水溶液を、2時間で3
7℃まで徐々に温度を上げた。以上の操作により、試験
管の中に長さ数cmの一方向に配列したコラーゲン繊維
が析出する。更に、10wの殺菌灯の下で、4時間紫外
線を照射することにより不溶化した。紫外線を照射せず
室温で3日間放置すると、吸光度は0.8から0.3へ
低下し、析出したコラーゲンが分解したことを示すが、
紫外線を照射すると吸光度は低下せず、不溶化したこと
が確認できた。このようにして得られたコラーゲン繊維
は、走査型電子顕微鏡観察の結果、繊維の成長方向が一
方向である様子が観察された。吸光度は、660nmで
の波長域の光の透過性を透明溶液を参照試料に用いて、
比較することにより得た。走査型電子顕微鏡は、収束電
子線を試料表面に走査して、放出される2次電子、反射
電子を検出器に受け、走査と同期してブラウン管に写し
出すもので、試料表面の形態観察を高倍率で行うことが
できる。
した。溶液を径2cm、高さ15cmの試験管に入れ、
4℃以下の低温まで冷却した。次に、水酸化ナトリウム
水溶液を加え中和した。中和した水溶液を、2時間で3
7℃まで徐々に温度を上げた。以上の操作により、試験
管の中に長さ数cmの一方向に配列したコラーゲン繊維
が析出する。更に、10wの殺菌灯の下で、4時間紫外
線を照射することにより不溶化した。紫外線を照射せず
室温で3日間放置すると、吸光度は0.8から0.3へ
低下し、析出したコラーゲンが分解したことを示すが、
紫外線を照射すると吸光度は低下せず、不溶化したこと
が確認できた。このようにして得られたコラーゲン繊維
は、走査型電子顕微鏡観察の結果、繊維の成長方向が一
方向である様子が観察された。吸光度は、660nmで
の波長域の光の透過性を透明溶液を参照試料に用いて、
比較することにより得た。走査型電子顕微鏡は、収束電
子線を試料表面に走査して、放出される2次電子、反射
電子を検出器に受け、走査と同期してブラウン管に写し
出すもので、試料表面の形態観察を高倍率で行うことが
できる。
【0012】(2)リン酸カルシウム化合物コーティン
グ複合体の製造 次に、上記生成物(I型コラーゲン繊維)を、0.00
15molL−1のリン酸イオンと0.0375mol
L−1のカルシウムイオンを含む溶液に36.5℃で3
日漬けた。走査型電子顕微鏡観察の結果、コラーゲン繊
維上に緻密に被覆物が密着していることが観察され、マ
イクロフーリエ変換赤外分光分析によると水酸アパタイ
トの吸収スペクトルを示し、元素分析の結果カルシウム
とリンの比は1.7であり、これらによるとコラーゲン
繊維上の生成物は、水酸アパタイトであった。マイクロ
フーリエ変換赤外分光分析は、以下のようにして行っ
た。試料への照射光を10から50ミクロンに絞り、試
料からの赤外領域の光を光干渉計に入れ、出てくる光の
強度を可動鏡の移動距離の関数として測定し、そのフー
リエ変換によってスペクトルを得た。また、走査型電子
顕微鏡においてエネルギー分散分析により微小部の元素
分析を併せて行うことができる。また、耐水試験とし
て、毎分3リットルの流水で10分間の条件で水洗して
も生成物のコラーゲン繊維からの脱離は観察されなかっ
た。
グ複合体の製造 次に、上記生成物(I型コラーゲン繊維)を、0.00
15molL−1のリン酸イオンと0.0375mol
L−1のカルシウムイオンを含む溶液に36.5℃で3
日漬けた。走査型電子顕微鏡観察の結果、コラーゲン繊
維上に緻密に被覆物が密着していることが観察され、マ
イクロフーリエ変換赤外分光分析によると水酸アパタイ
トの吸収スペクトルを示し、元素分析の結果カルシウム
とリンの比は1.7であり、これらによるとコラーゲン
繊維上の生成物は、水酸アパタイトであった。マイクロ
フーリエ変換赤外分光分析は、以下のようにして行っ
た。試料への照射光を10から50ミクロンに絞り、試
料からの赤外領域の光を光干渉計に入れ、出てくる光の
強度を可動鏡の移動距離の関数として測定し、そのフー
リエ変換によってスペクトルを得た。また、走査型電子
顕微鏡においてエネルギー分散分析により微小部の元素
分析を併せて行うことができる。また、耐水試験とし
て、毎分3リットルの流水で10分間の条件で水洗して
も生成物のコラーゲン繊維からの脱離は観察されなかっ
た。
【0013】実施例2 (1)長軸方向に配列したコラーゲン繊維の製造 コラーゲン小片15gを、希塩酸水溶液200mLに溶
解した。溶液を径2cm、高さ15cmの試験管に入
れ、4℃以下の低温まで冷却した。次に、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え中和した。中和した水溶液を、2時間
で37℃まで徐々に温度を上げた。以上の操作により、試
験管の中に長さ数cmの一方向に配列したコラーゲン繊
維が析出する。更に、10wの殺菌灯の下で、4時間紫
外線を照射することにより不溶化した。紫外線を照射せ
ず室温で3日間放置すると、吸光度は0.8から0.3
へ低下し、析出したコラーゲンが分解したことを示す
が、紫外線を照射すると吸光度は低下せず、不溶化した
ことが確認できた。このようにして得られたコラーゲン
繊維は、走査型電子顕微鏡観察の結果、繊維の成長方向
が一方向である様子が観察された。吸光度は、660n
mでの波長域の光の透過性を透明溶液を参照試料に用い
て、比較することにより得た。走査型電子顕微鏡は、収
束電子線を試料表面に走査して、放出される2次電子、
反射電子を検出器に受け、走査と同期してブラウン管に
写し出すもので、試料表面の形態観察を高倍率で行うこ
とができる。
解した。溶液を径2cm、高さ15cmの試験管に入
れ、4℃以下の低温まで冷却した。次に、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え中和した。中和した水溶液を、2時間
で37℃まで徐々に温度を上げた。以上の操作により、試
験管の中に長さ数cmの一方向に配列したコラーゲン繊
維が析出する。更に、10wの殺菌灯の下で、4時間紫
外線を照射することにより不溶化した。紫外線を照射せ
ず室温で3日間放置すると、吸光度は0.8から0.3
へ低下し、析出したコラーゲンが分解したことを示す
が、紫外線を照射すると吸光度は低下せず、不溶化した
ことが確認できた。このようにして得られたコラーゲン
繊維は、走査型電子顕微鏡観察の結果、繊維の成長方向
が一方向である様子が観察された。吸光度は、660n
mでの波長域の光の透過性を透明溶液を参照試料に用い
て、比較することにより得た。走査型電子顕微鏡は、収
束電子線を試料表面に走査して、放出される2次電子、
反射電子を検出器に受け、走査と同期してブラウン管に
写し出すもので、試料表面の形態観察を高倍率で行うこ
とができる。
【0014】(2)リン酸カルシウム化合物コーティン
グ複合体の製造 次に、上記生成物(I型コラーゲン繊維)を、0.00
15molL−1のリン酸イオンと0.0375mol
L−1のカルシウムイオンを含む溶液に36.5℃で3
日漬けた。走査型電子顕微鏡観察の結果、コラーゲン繊
維上に緻密に被覆物が密着していることが観察され、マ
イクロフーリエ変換赤外分光分析によると水酸アパタイ
トの吸収スペクトルを示し、元素分析の結果カルシウム
とリンの比は1.7であり、これらによるとコラーゲン
繊維上の生成物は、水酸アパタイトであった。生成物を
真空乾燥し、得られた試料は、曲げ強度は50MPaか
ら100MPa、弾性率は2GPaから20GPaと生
体骨に近い値を示した。マイクロフーリエ変換赤外分光
分析は、以下のようにして行った。試料への照射光を1
0から50ミクロンに絞り、試料からの赤外領域の光を
光干渉計に入れ、出てくる光の強度を可動鏡の移動距離
の関数として測定し、そのフーリエ変換によってスペク
トルを得た。また、走査型電子顕微鏡においてエネルギ
ー分散分析により微小部の元素分析を併せて行うことが
できる。また、耐水試験として、毎分3リットルの流水
で10分間の条件で水洗しても生成物のコラーゲン繊維
からの脱離は観察されなかった。
グ複合体の製造 次に、上記生成物(I型コラーゲン繊維)を、0.00
15molL−1のリン酸イオンと0.0375mol
L−1のカルシウムイオンを含む溶液に36.5℃で3
日漬けた。走査型電子顕微鏡観察の結果、コラーゲン繊
維上に緻密に被覆物が密着していることが観察され、マ
イクロフーリエ変換赤外分光分析によると水酸アパタイ
トの吸収スペクトルを示し、元素分析の結果カルシウム
とリンの比は1.7であり、これらによるとコラーゲン
繊維上の生成物は、水酸アパタイトであった。生成物を
真空乾燥し、得られた試料は、曲げ強度は50MPaか
ら100MPa、弾性率は2GPaから20GPaと生
体骨に近い値を示した。マイクロフーリエ変換赤外分光
分析は、以下のようにして行った。試料への照射光を1
0から50ミクロンに絞り、試料からの赤外領域の光を
光干渉計に入れ、出てくる光の強度を可動鏡の移動距離
の関数として測定し、そのフーリエ変換によってスペク
トルを得た。また、走査型電子顕微鏡においてエネルギ
ー分散分析により微小部の元素分析を併せて行うことが
できる。また、耐水試験として、毎分3リットルの流水
で10分間の条件で水洗しても生成物のコラーゲン繊維
からの脱離は観察されなかった。
【0015】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、長軸方
向に並列に配列したコラーゲン繊維を、カルシウムイオ
ンとリン酸イオンを含む水溶液に漬けることによりコラ
ーゲン繊維上にリン酸カルシウムを均一にコーティング
させることを特徴とするコラーゲン繊維を基材としたリ
ン酸カルシウム化合物コーティング複合体及びその製造
方法、に関わるものであり、本発明によれば、基材のコ
ラーゲン繊維に被覆層のリン酸カルシウム化合物が密着
し、かつ基材のコラーゲン繊維がその長軸方向に平行に
配列させることができる。そのため、長軸方向の力学的
特性が優れるとともに、従来のセラミックスあるいは金
属をベースにした生体材料と比べ、生体骨に近い力学的
特性を有するリン酸カルシウム化合物−コラーゲン繊維
複合材料を製造することができる。また、この方法によ
れば、コラーゲン繊維を水溶液に比較的低温に保持し漬
けておくだけという比較的簡便な操作で基材のコラーゲ
ン繊維にリン酸カルシウム化合物を均一にコーティング
することができる。
向に並列に配列したコラーゲン繊維を、カルシウムイオ
ンとリン酸イオンを含む水溶液に漬けることによりコラ
ーゲン繊維上にリン酸カルシウムを均一にコーティング
させることを特徴とするコラーゲン繊維を基材としたリ
ン酸カルシウム化合物コーティング複合体及びその製造
方法、に関わるものであり、本発明によれば、基材のコ
ラーゲン繊維に被覆層のリン酸カルシウム化合物が密着
し、かつ基材のコラーゲン繊維がその長軸方向に平行に
配列させることができる。そのため、長軸方向の力学的
特性が優れるとともに、従来のセラミックスあるいは金
属をベースにした生体材料と比べ、生体骨に近い力学的
特性を有するリン酸カルシウム化合物−コラーゲン繊維
複合材料を製造することができる。また、この方法によ
れば、コラーゲン繊維を水溶液に比較的低温に保持し漬
けておくだけという比較的簡便な操作で基材のコラーゲ
ン繊維にリン酸カルシウム化合物を均一にコーティング
することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 コラーゲン繊維を長軸方向に配列させる
方法であって、コラーゲンを酸性水溶液中で溶解し、得
られた透明な溶液を細長い容器に移し、4℃以下の低温
に保持しつつ溶液を中和し、その後、溶液の温度を4℃
以下の低温から次第に昇温し、細長い容器中でコラーゲ
ン繊維を析出させ、次いで析出したコラーゲン繊維を不
溶化することにより長軸方向に配列させる方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法により長軸方向に並
列に配列させたコラーゲン繊維(但し、コラーゲン繊維
は、I型コラーゲン繊維である。)を、カルシウムイオ
ンとリン酸イオンを含む水溶液に漬けることにより、コ
ラーゲン繊維上にリン酸カルシウムを均一にコーティン
グさせることを特徴とするコラーゲン繊維を基材とした
リン酸カルシウム化合物コーティング複合体の製造法。 - 【請求項3】 配列したコラーゲン繊維を、カルシウム
イオンとリン酸イオンを含む水溶液に漬ける際のカルシ
ウム濃度は0.002 molL−1〜0.08 mo
lL−1、リン酸濃度は0.01 molL−1〜0.
04 molL−1、保持温度は20〜50℃、保持時
間は1〜14日である請求項2記載のコラーゲン繊維を
基材としたリン酸カルシウム化合物コーティング複合体
の製造法。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の製造法によ
り製造して成るコラーゲン繊維を基材としたリン酸カル
シウム化合物コーティング複合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8303577A JP2869528B2 (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8303577A JP2869528B2 (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10127753A JPH10127753A (ja) | 1998-05-19 |
JP2869528B2 true JP2869528B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=17922684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8303577A Expired - Lifetime JP2869528B2 (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2869528B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2319969A1 (en) * | 1999-09-24 | 2001-03-24 | Isotis B.V. | Composites |
JP4408603B2 (ja) | 2001-10-19 | 2010-02-03 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 有機無機複合生体材料およびその製造方法 |
US7229971B2 (en) | 2002-03-11 | 2007-06-12 | Japan Science And Technology Agency | Regulation of biodegradability of composite biomaterials |
JP4814477B2 (ja) * | 2002-05-14 | 2011-11-16 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 骨増生剤および骨粗鬆症治療薬 |
CN100408113C (zh) * | 2006-05-12 | 2008-08-06 | 四川大学 | 有机-无机复合生物材料及其制备方法 |
JP2012065742A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Atree Co Ltd | コラーゲン/アパタイト配向性材料、及びコラーゲン/アパタイト配向性材料の製造方法 |
WO2012114707A1 (ja) | 2011-02-21 | 2012-08-30 | 株式会社アトリー | コラーゲン材料、及びコラーゲン材料の製造方法 |
US9463264B2 (en) * | 2014-02-11 | 2016-10-11 | Globus Medical, Inc. | Bone grafts and methods of making and using bone grafts |
TWI679214B (zh) | 2014-02-14 | 2019-12-11 | 日商三井化學股份有限公司 | 乙烯.α-烯烴.非共軛多烯共聚合體、其製造方法暨用途 |
-
1996
- 1996-10-28 JP JP8303577A patent/JP2869528B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10127753A (ja) | 1998-05-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Almasi et al. | Preparation methods for improving PEEK’s bioactivity for orthopedic and dental application: a review | |
Pasqui et al. | Carboxymethyl cellulose—hydroxyapatite hybrid hydrogel as a composite material for bone tissue engineering applications | |
CN100515504C (zh) | 涂层,涂布体及其制造方法 | |
Tan et al. | Biomimetically-mineralized composite coatings on titanium functionalized with gelatin methacrylate hydrogels | |
Böke et al. | Plasma-enhanced chemical vapor deposition (PE-CVD) yields better hydrolytical stability of biocompatible SiOx thin films on implant alumina ceramics compared to rapid thermal evaporation physical vapor deposition (PVD) | |
Vueva et al. | Silica/alginate hybrid biomaterials and assessment of their covalent coupling | |
Peng et al. | Thin calcium phosphate coatings on titanium by electrochemical deposition in modified simulated body fluid | |
Li et al. | Bioactive organic/inorganic hybrids with improved mechanical performance | |
Liu et al. | Modification of Ti6Al4V substrates with well-defined zwitterionic polysulfobetaine brushes for improved surface mineralization | |
JP2869528B2 (ja) | コラーゲン繊維−リン酸カルシウム化合物複合材料及びその製造法 | |
JP4890764B2 (ja) | 生体適合性ヒドロゲル骨様複合体 | |
EP0383568A2 (en) | Calcium phosphate fibers | |
Zheng et al. | Enhanced osteoblasts responses to surface-sulfonated polyetheretherketone via a single-step ultraviolet-initiated graft polymerization | |
CN106702341B (zh) | 聚醚醚酮材料及基于等离子体浸没注入的改性方法与应用 | |
Cheng et al. | Regulation of surface micro/nano structure and composition of polyetheretherketone and their influence on the behavior of MC3T3-E1 pre-osteoblasts | |
JP2012525201A (ja) | イオン置換されたリン酸カルシウムコーティング | |
KR100384184B1 (ko) | 하이드록시아파타이트, 복합체, 이들의 제조방법 및 용도 | |
Casaletto et al. | XPS characterization of biocompatible hydroxyapatite–polymer coatings | |
CN112679780A (zh) | 一种复合材料及其制备方法、应用 | |
Muzzarelli et al. | Chitosan-oxychitin coatings for prosthetic materials | |
Li et al. | In-vitro apatite formation on phosphorylated bamboo | |
Weng et al. | Immobilization of bovine serum albumin on TiO2 film via chemisorption of H3PO4 interface and effects on platelets adhesion | |
Chen et al. | Poly (acrylic acid)‐Assisted Intrafibrillar Mineralization of Type I Collagen: A Review | |
JPH06304242A (ja) | コラーゲン−リン酸カルシウム複合材料およびその用途 | |
JP5484030B2 (ja) | 生体インプラント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |