JP2868144B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2868144B2
JP2868144B2 JP1400594A JP1400594A JP2868144B2 JP 2868144 B2 JP2868144 B2 JP 2868144B2 JP 1400594 A JP1400594 A JP 1400594A JP 1400594 A JP1400594 A JP 1400594A JP 2868144 B2 JP2868144 B2 JP 2868144B2
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cassette housing
groove
tape
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恒久 大平
弘幸 梅田
敏男 今村
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープカセットに係わ
り、とくにテープカセットの磁気記録及び/又は再生装
置への誤挿入防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダなどの磁気記録及
び/又は再生装置(以下、VTRと記す)に用いられる
従来のテープカセットとして図12(A),(B)に示
した如くのものがある。
【0003】図12は従来のテープカセットを説明する
ための斜視図であり、(A)はテープカセットを上面側
から見た図,(B)はテープカセットを底面側から見た
図、図13は従来のテープカセットを巾の広い方向から
標準記録用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤
挿入防止動作を説明するための図であり、(A)は前蓋
を先頭にして正常な方向からの挿入を示した斜視図,
(B)は正常に挿入した状態を示した側断面図,(C)
は前蓋と反対側の背面からの誤挿入を阻止した状態を示
した側断面図,(D)は背面から誤挿入した時にテープ
カセットの前方部0がカセットホルダに設けた低い高さ
の誤挿入防止部材に乗り上げた状態を示した側断面図、
図14は従来のテープカセットを巾の狭い方向から標準
記録用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿入
防止動作を説明するための図であり、(A)は一つの側
面を先頭にして正常な方向からの挿入を示した斜視図,
(B)は正常に挿入した状態を示した側断面図,(C)
は一つの側面と反対側の他の側面からの誤挿入を阻止し
た状態を示した側断面図,(D)は他の側面から誤挿入
した時にテープカセットの前方部位がカセットホルダに
設けた低い高さの誤挿入防止部材に乗り上げた状態を示
した側断面図である。
【0004】図12(A),(B)に示した従来のテー
プカセット1Aは、例えばテープ巾が1/2インチに形
成され、且つ、厚みの厚いベースフィルムに酸化鉄など
の磁性粉を塗布した磁気テープ(以下、酸化鉄テープと
記す)Toをカセット筐体2A内に収納し、標準記録フ
ォーマットとなる例えばVHS規格フォーマットにて記
録及び/又は再生でき得る標準記録用のテープカセット
として構成されている。
【0005】上記テープカセット1Aの外装の一部を構
成するカセット筐体2Aは、樹脂材を用いて成形した上
ハーフ部材と下ハーフ部材とを上下に蓋合わせし、且
つ、ネジなどで結合して略直方形状に組み立てられたも
のである。また、カセット筐体2A内に回転自在に収納
した供給側テープリール3と巻取側テープリール4との
間には酸化鉄テープToが巻回されており、供給側テー
プリール3に巻回した酸化鉄テープToが供給側ガイド
ポール5を経由し、カセット筐体2Aの底面2aの前方
部位を肉抜きして開口したローディングポケット2a
〜2aに沿って張架されながら、更に、巻取側ガイド
ポール6,7を経由して巻取側テープリール4に巻取ら
れている。
【0006】また、カセット筐体2Aの底面2aの中間
部位に供給側及び巻取側テープリール3,4を臨むリー
ル孔2a,2aが穿設されている。尚、カセット筐
体2Aのローディングポケット2a〜2a内には、
VTR側のローディング部材(図示せず)が入り込むこ
とにより酸化鉄テープToをカセット筐体2Aの外に引
き出すようになっている。
【0007】また、カセット筐体2Aのローディングポ
ケット2a〜2aの前方部位には、張架した酸化鉄
テープToを保護するための前蓋8がネジリバネ9によ
り閉蓋方向に付勢されて開閉自在に軸支されている。こ
の前蓋8も、テープカセット1Aの外装の一部を構成し
ており、樹脂材を用いてカセット筐体2Aの巾の広い方
向(長手方向)と対応して長尺に形成されている。
【0008】ここで、従来のテープカセット1AのVT
Rへの誤挿入防止動作について図12乃至図14を用い
て説明する。
【0009】まず、図12(B)及び図13(A)に示
したように、テープカセット1Aを構成する巾の広い前
蓋8を先頭にしたX方向から標準記録フォーマットを
採用した標準記録用(VHS用)のVTR50に正常に
挿入する時に用いられるテープカセット1A側の第1誤
挿入防止手段は、前蓋8の前面中央下部を浅く凹状に切
り欠いた凹状切欠部8aと、カセット筐体2Aの中央の
ローディングポケット2a内の空間通路と、中央のロ
ーディングポケット2a内の奥方に形成したローディ
ングポケット前壁面部2a21から凹状切欠部8aと対
向しながら略一直線上に合致させて、ローディングポケ
ット前壁面部2a21と連なる底面2aの前方部位中央
を浅く凹状に形成した誤挿入防止溝部2a61とで構成
されている。この際、前蓋8の裏面側でカセット筐体2
Aの前面2bから誤挿入防止溝部2a61の終端までの
長さが寸法αmmと長尺に設定されている。尚、誤挿
入防止溝部2a61の中間には、酸化鉄テープToの始
端及び終端のテープエンドを検出するためのランプが入
り込むランプ挿入孔2aが奥深く形成されており、こ
のランプ挿入孔2aも誤挿入防止溝部2a61の一部
に含まれている。
【0010】一方、図13(A)に示したように、上記
したテープカセット1Aの巾の広い方向からの挿入を許
容する標準記録用(VHS用)のVTR50では、カセ
ットホルダ51がテープカセット1Aを挿脱する上方の
カセット挿脱位置と、挿入したテープカセット1Aを下
方に移動するカセット装着位置との間を往復移動自在に
設けられ、且つ、テープカセット1Aを下方へ移動する
途中で前蓋8を開蓋し、下方のカセット装着位置でカセ
ット筐体2A内から酸化鉄テープToを図示しないロー
ディング部材により磁気ヘッドを有する回転ドラムの方
へ引き出せるようになっている。また、板金部材を用い
て形成したカセットホルダ51は、カセット挿脱口51
aの巾方向がカセット筐体2Aの巾の広い方向と合わせ
て巾広く形成され、且つ、カセット挿脱口51aの高さ
方向は天板51fの裏面に取り付けた板バネ52,52
が挿入したカセット筐体2Aの天面2fに当接できるよ
うカセット筐体2Aの高さ寸法より僅かに高く形成され
ている。また、カセットホルダ51のカセット挿脱口5
1a近傍にはイジェクト釦53が設けられている。ま
た、カセットホルダ51の底板51bには、上記のよう
にテープカセット1Aに浅く凹状に形成した第1誤挿入
防止手段(8a,2a61)と対応して底板51bの長
手方向中央部に誤挿入防止検出部材(以下、誤挿入防止
検出片と記す)51bが上方に向かって低い高さで切
り起こし形成されている。また、カセットホルダ51に
はテープカセット1Aの挿入方向先端にストッパ片51
,51bが左右に間隔を離して切り起こし形成さ
れており、このストッパ片51bから誤挿入防止検出
片51bの終端までの長さは前記した誤挿入防止溝部
2a61の寸法αmmより僅かに短い寸法βmmに
設定されている。従って、カセットホルダ51を前方か
ら見ると、誤挿入防止検出片51bの設置位置は、後
述する誤挿入防止検出片61b(図5)より挿入方向
前方に設置されている。
【0011】そして、図13(A),(B)に示した如
く、巾の広い前蓋8を先頭にし、且つ、カセット筐体2
Aの底面2aがカセットホルダ51の底板51b上に載
置できるような姿勢でテープカセット1Aをカセット挿
脱口51aから挿入する。この際、カセット筐体2Aの
挿入動作に伴って、カセット筐体2Aの側面2c,2d
がカセットホルダ51のカセット挿脱口51a及び側面
51c,51dにより挿入方向左右を規制されながら挿
入を案内されるため、カセットホルダ51の前方に設け
た誤挿入防止検出片51bがテープカセット1Aの第
1誤挿入防止手段を構成する前蓋8の凹状切欠部8a,
中央のローディングポケット2a内の空間通路を通過
してカセット筐体2Aの底面2aの誤挿入防止溝部2a
61に挿入され、この後、前記したように寸法αmm
>寸法βmmに設定されているので、誤挿入防止検出
片51bが誤挿入防止溝部2a61の終端に当接する
寸前の所定位置で、且つ、カセット筐体2Aの前面2b
がストッパ片51bに当接して所定位置まで挿入され
るので、テープカセット1Aが正常に挿入されたと判断
できる。
【0012】また、図13(C)に示した如く、上記し
たように前蓋8を先頭に巾の広い方向からの正常な挿入
方向とは異なって、前蓋8とは反対側でカセット筐体2
Aのの巾の広い背面2eを先頭にし、且つ、カセット筐
体2Aの底面2aがカセットホルダ51の底板51bに
沿って略平行な姿勢で誤挿入した時などでは、カセット
筐体2Aの背面2eの前方部位がカセットホルダ51の
前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出片51bに当
接してしまい、テープカセット1Aはカセットホルダ5
1内の所定位置まで挿入できずに後方に大巾に突出する
ので誤挿入されたと判断できる。尚、テープカセット1
Aの巾の広い方向からの誤挿入は図13(C)に示した
以外に上下を反転した場合もあるが、ここでは説明を省
略する。
【0013】次に、図12(B)及び図14(A)に示
したように、テープカセット1Aを構成するカセット筐
体2Aの巾の狭い一つの側面2cを先頭にしたY方向
から標準記録フォーマットを採用した標準記録用(VH
S用)のVTR55に正常に挿入する時に用いられるテ
ープカセット1A側の第2誤挿入防止手段は、カセット
筐体2Aの一つの側面2cから底面2aに沿って他の側
面2dまで貫通し、且つ、背面2e側に偏って巾の広い
方向に略一直線に浅く凹状に形成した長尺な誤挿入防止
溝部2a81で構成されており、この誤挿入防止溝部2
81の長さはカセット筐体2Aの巾の広い長さと同一
の寸法γmmに設定されている。
【0014】一方、図14(A)に示したように、上記
したテープカセット1Aの巾の狭い方向からの挿入を許
容する標準記録用(VHS用)のVTR55では、カセ
ットホルダ56がテープカセット1Aを挿脱する上方の
カセット挿脱位置と、挿入したテープカセット1Aを下
方に移動するカセット装着位置との間を往復移動自在に
設けられている。また、板金部材を用いて形成したカセ
ットホルダ56は、カセット挿脱口56aの巾方向がカ
セット筐体2Aの巾の狭い方向とと合わせて巾狭く形成
され、且つ、カセット挿脱口56aの高さ方向は天板5
6fの裏面に取り付けた板バネ57が挿入したカセット
筐体2Aの天面2fに当接できるようカセット筐体2A
の高さ寸法より僅かに高く形成されている。また、カセ
ットホルダ56のカセット挿脱口56a近傍にはイジェ
クト釦58が設けられている。また、カセットホルダ5
6の底板56bには、上記カセット筐体2Aの底面2a
に浅く凹状に形成した第2誤挿入防止手段(2a81
と対応して底板56bの長手巾方向中央部より挿入方向
に対して前方で、且つ、背面56e側に偏って誤挿入防
止検出部材(以下、誤挿入防止検出片と記す)56b
が上方に向かって低い高さで切り起こし形成されてい
る。また、カセットホルダ56にはテープカセット1A
の挿入方向先端にストッパ面56cが形成されており、
このストッパ面56cから誤挿入防止検出片56b
終端までの長さは前記した誤挿入防止溝部2a81の寸
法γmmより短い寸法δmmに設定されている。従
って、カセットホルダ56を前方から見ると、誤挿入防
止検出片56bの設置位置は、後述する誤挿入防止検
出片66b(図7)より挿入方向前方に設置されてい
る。
【0015】そして、図14(A),(B)に示した如
く、カセット筐体2Aの巾の狭い一つの側面2cを先頭
にし、且つ、カセット筐体2Aの底面2aがカセットホ
ルダ56の底板56b上に載置できるような姿勢でテー
プカセット1Aをカセット挿脱口56aから挿入する。
この際、カセット筐体2Aの挿入動作に伴って、カセッ
ト筐体2Aの前蓋8,背面2eがカセットホルダ56の
カセット挿脱口56aに案内され、且つ、前蓋8側がロ
ーディングポケット56d,背面2eが背面56eに沿
って案内されるため、カセットホルダ56の前方に設け
た誤挿入防止検出片56bがテープカセット1Aの第
2誤挿入防止手段を構成するカセット筐体2Aの底面2
aに形成した長尺な誤挿入防止溝部2a81に挿入さ
れ、この後、前記したように寸法γmm>寸法δ
mに設定されているので、カセット筐体2Aの側面2c
がストッパ面56cに当接して所定位置まで挿入され、
テープカセット1Aが正常に挿入されたと判断できる。
【0016】また、図14(C)に示した如く、上記し
たようにカセット筐体2Aの一つの側面2cを先頭に巾
の狭い方向からの正常な挿入方向とは異なって、一つの
側面2cとは反対側の巾の狭い他の側面2dを先頭に
し、且つ、カセット筐体2Aの底面2aがカセットホル
ダ56の底板56bに沿って略平行な姿勢で誤挿入した
時などでは、カセット筐体2Aの背面2e側に偏った誤
挿入防止溝部2a81が逆位置となるので、カセット筐
体2Aの側面2dの前方部位がカセットホルダ56の背
面56e側に偏った低い高さの誤挿入防止検出片56b
に当接してしまい、テープカセット1Aはカセットホ
ルダ56内の所定位置まで挿入できずに後方に大巾に突
出するので誤挿入されたと判断できる。尚、テープカセ
ット1Aの巾の狭い広い方向からの誤挿入は図14
(C)に示した以外に上下を反転した場合もあるが、こ
こでは説明を省略する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うにカセット筐体2A内に酸化鉄テープToを収納し、
標準記録フォーマットとなるVHS規格フォーマットに
て記録及び/又は再生でき得る従来の標準記録用(VH
S用)のテープカセット1Aでは、巾の広い方向からの
挿入を許容する一例となる標準記録用(VHS用)のV
TR50,巾の狭い方向からの挿入を許容する他例とな
る標準記録用(VHS用)のVTR55への誤挿入時
で、例えば図13(C),図14(C)に示した方向か
ら誤挿入した場合には、前述したように、VTR50,
55のカセットホルダ51,56のカセット挿脱口51
a,56aの高さ方向がカセット筐体2Aの高さ寸法よ
り高く形成されているので、カセットホルダ51,56
の天板51f,56fの裏面とカセット筐体2Aの天面
2fとの間にスキマが形成されるものの、使用者がテー
プカセット1Aを構成するカセット筐体2Aの底面2a
をカセットホルダ51,56の底板51b,56bに沿
って略平行な姿勢を保った状態で誤挿入すれば、カセッ
ト筐体2Aの背面2e,側面2dの前方部位が低い高さ
の誤挿入防止検出片51b,56bに夫々当接で
き、誤挿入を検出できる。
【0018】しかしながら、図13(D),図14
(D)に示した如く、上記したように、カセットホルダ
51,56の天板51f,56fの裏面とカセット筐体
2Aの天面2fとの間にスキマが形成されている状態
で、使用者が誤挿入状態でテープカセット1Aの前方部
位を無理に斜め上方に傾けてカセットホルダ51,56
に挿入する場合があり、この場合カセット筐体2Aの背
面2e,側面2dの前方部位が低い高さの誤挿入防止検
出片51b,56bに夫々乗り上げてしまい、イジ
ェクト釦53,58を押してもカセット筐体2Aをカセ
ットホルダ51,56から抜き出すことができなくなる
ことが考えられる。この場合にはVTR50,55を分
解してカセット筐体2Aを取り出す以外に方法はなく、
更にVTR50,55,テープカセット1Aを破損する
ことも考えられる。
【0019】一方、最近、ハイビジョンをはじめとする
HDTVの画像とか、横長画面TVの画像などを高密度
に記録及び/又は再生でき得る高密度記録用のVTRが
望まれており、これを実現するために平成5年1月8日
に従来の標準記録フォーマットとは異なる高密度記録フ
ォーマットとなる例えばW−VHS規格フォーマットが
提案された。このW−VHS規格フォーマットに対応で
き得る高密度記録用(W−VHS用)のテープカセット
では、カセット筐体の外形を生産設備の共用化,低価格
化,VTRメカニズムの共用化などの理由から従来の標
準記録用(VHS用)のテープカセット1Aを構成する
カセット筐体2Aと略同一外形寸法に設定され、このカ
セット筐体内に例えばテープ巾が1/2インチに形成さ
れ、且つ、厚みの薄いベースフィルムにクロムなどの磁
性材料を塗布又は蒸着した磁気テープ(以下、メタルテ
ープと記す)が収納されている。そして、高密度記録用
のテープカセットを新たに開発した高密度記録用(W−
VHS用)又は標準記録,高密度記録兼用のVTRに挿
入した時、W−VHS規格フォーマットによる2トラッ
ク記録及び/又は再生が高密度にできるようになってい
る。ここで、新たに開発した高密度記録用(W−VHS
用)のテープカセットは、磁気テープの種類及び記録フ
ォーマットが標準記録用(VHS用)のテープカセット
1Aとは異なるので、高密度記録用のテープカセットは
標準記録用(VHS用)のVTR50,55で記録及び
/又は再生ができない。従って、高密度記録用(W−V
HS用)のテープカセットを標準記録用(VHS用)の
VTR50,55に挿入できないようにする必要があ
る。しかしながら、新たに開発した高密度記録用(W−
VHS用)のテープカセットを、既に使用されている標
準記録用(VHS用)のVTR50,55に誤挿入する
ことも起こり、この際にも、上記と略同様に、使用者が
高密度記録用(W−VHS用)のテープカセットの前方
部位を無理に斜め上方に傾けて挿入してカセット筐体の
前方部位が誤挿入防止検出片51b,56bに夫々
乗り上げてしまうことが考えられる。
【0020】そこで、従来のテープカセット1Aの前方
部位を無理に斜め上方に傾けながら標準記録用(VHS
用)のVTR50,55に誤挿入状態で挿入した時に、
誤挿入防止検出片51b,56bに乗り上げない標
準記録用(VHS用)のテープカセットと、新たに開発
した高密度記録用(W−VHS用)のテープカセットの
前方部位を無理に斜め上方に傾けながら標準記録用(V
HS用)のVTR50,55に誤挿入した時に、誤挿入
防止検出片51b,56bに乗り上げない高密度記
録用(W−VHS用)のテープカセットとが望まれてい
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、磁気テープを一
対のリール間に巻回させて略直方形状のカセット筐体に
収納し、このカセット筐体の前方部位に形成したローデ
ィングポケットにて張架した前記磁気テープを覆い得る
よう開閉自在な前蓋を前記カセット筐体に支持し、且
つ、前記ローディングポケットと連なるカセット筐体底
面に誤挿入防止溝部を形成し、巾の広い前記前蓋を先頭
にしながら前記誤挿入防止溝部を磁気記録及び/又は再
生装置のカセットホルダに設けた低い高さの誤挿入防止
検出部材に正常に挿入するテープカセットにおいて、前
記カセット筐体の底面を下にしながら前記前蓋と反対側
の巾の広い背面側から該カセット筐体を前記カセットホ
ルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記背面の挿入方向前
方部位が前記誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で押
し込んだ際に対応して、前記背面の挿入方向前方部位と
僅かに間隔を隔てて前記カセット筐体の底面に、前記誤
挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を許
容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に形
成したことを特徴とするテープカセットである。
【0022】また、第2の発明は、磁気テープを一対の
リール間に巻回させて略直方形状のカセット筐体に収納
し、このカセット筐体の前方部位に形成したローディン
グポケットにて張架した前記磁気テープを覆い得るよう
開閉自在な前蓋を前記カセット筐体に支持すると共に、
前記カセット筐体の巾の狭い一つの側面を先頭にしなが
ら該一つの側面と連なるカセット筐体底面に形成した誤
挿入防止溝部を磁気記録及び/又は再生装置のカセット
ホルダに設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に
挿入するテープカセットにおいて、前記カセット筐体の
底面を下にしながら前記一の側面と反対側の巾の狭い他
の側面側から該カセット筐体を前記カセットホルダに誤
挿入状態で挿入しつつ、前記他の側面の挿入方向前方部
位が前記誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で押し込
んだ際に対応して、前記他の側面の挿入方向前方部位と
僅かに間隔を隔てて前記カセット筐体底面に、前記誤挿
入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を許容
する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に形成
したことを特徴とするテープカセットである。
【0023】また、第3の発明は、第1又は第2の発明
のテープカセットにおいて、夫々の前記逃げ溝部内に入
り込んだ前記誤挿入防止検出部材をイジェクト時に容易
に離脱させるため夫々の該逃げ溝部内の挿入方向前方に
傾斜面を形成したことを特徴とするテープカセットであ
る。
【0024】また、第4の発明は、第1記録フォーマッ
トで記録再生がなされる第1磁気テープを一対のリール
間に巻回させて略直方形状の第1カセット筐体内に収納
し、この第1カセット筐体の前方部位に形成したローデ
ィングポケットにて張架した前記第1磁気テープを覆い
得るよう開閉自在な前蓋を前記第1カセット筐体に支持
し、且つ、前記ローディングポケットと連なる第1カセ
ット筐体底面に誤挿入防止溝部を形成し、前記前蓋を先
頭にしながら前記誤挿入防止溝部を第1磁気記録及び/
又は再生装置のカセットホルダの前方に設けた低い高さ
の誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第1記録フォー
マット用のテープカセットと略同一構成をもち、第2記
録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テープを
前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カセット
筐体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の誤挿入
防止溝部と対応して前記第2カセット筐体のローディン
グポケットと連なる第2カセット筐体底面に誤挿入防止
溝部を該第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で
確認できる程度短く形成し、前記前蓋を先頭にしながら
前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部を第2磁気記録
及び/又は再生装置のカセットホルダの奥方に設けた低
い高さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第2記録
フォーマット用のテープカセットであって、前記前蓋を
先頭にしながら前記第2カセット筐体を前記第1装置の
カセットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記第2カ
セット筐体の誤挿入防止溝部に前記第1装置側の誤挿入
防止検出部材が入り込んで該誤挿入防止溝部の挿入方向
終端部位が該誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で押
し込んだ際に対応して、前記第2カセット筐体の誤挿入
防止溝部の挿入方向終端部位と僅かに間隔を隔てて該第
2カセット筐体の底面に、前記第1装置側の誤挿入防止
検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃
げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に形成したこ
とを特徴とするテープカセットである。
【0025】また、第5の発明は、第1記録フォーマッ
トで記録再生がなされる第1磁気テープを一対のリール
間に巻回させて略直方形状の第1カセット筐体内に収納
し、この第1カセット筐体の前方部位に形成したローデ
ィングポケットにて張架した前記第1磁気テープを覆い
得るよう開閉自在な前蓋を前記第1カセット筐体に支持
し、且つ、前記第1カセット筐体の巾の狭い一つの側面
と連なる第1カセット筐体底面に誤挿入防止溝部を形成
し、前記第1カセット筐体の巾の狭い一つの側面を先頭
にしながら前記誤挿入防止溝部を第1磁気記録及び/又
は再生装置のカセットホルダの前方に設けた低い高さの
誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第1記録フォーマ
ット用のテープカセットと略同一構成をもち、第2記録
フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テープを前
記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カセット筐
体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の誤挿入防
止溝部と対応して前記第2カセット筐体の巾の狭い一つ
の側面と連なる第2カセット筐体底面に誤挿入防止溝部
を該第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で確認
できる程度短く形成し、前記第2カセット筐体の巾の狭
い一つの側面を先頭にしながら前記第2カセット筐体の
誤挿入防止溝部を第2磁気記録及び/又は再生装置のカ
セットホルダの奥方に設けた低い高さの誤挿入防止検出
部材に正常に挿入する第2記録フォーマット用のテープ
カセットであって、前記第2カセット筐体の巾の狭い一
つの側面を先頭にしながら該第2カセット筐体を前記第
1装置のカセットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前
記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部に前記第1装置側
の誤挿入防止検出部材が入り込んで該誤挿入防止溝部の
挿入方向終端部位が該誤挿入防止検出部材に乗り上げた
状態で押し込んだ際に対応して、前記第2カセット筐体
の誤挿入防止溝部の挿入方向終端部位と僅かに間隔を隔
てて該第2カセット筐体の底面に、前記第1装置側の誤
挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を許
容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に形
成したことを特徴とするテープカセットである。
【0026】また、第6の発明は、第4又は第5の発明
のテープカセットにおいて、夫々の前記逃げ溝部内に入
り込んだ前記誤挿入防止検出部材をイジェクト時に容易
に離脱させるため夫々の該逃げ溝部内の挿入方向前方に
傾斜面を形成したことを特徴とするテープカセットであ
る。
【0027】更に、第7の発明は、第1記録フォーマッ
トで記録再生がなされる第1磁気テープを一対のリール
間に巻回させて略直方形状の第1カセット筐体内に収納
し、この第1カセット筐体の前方部位に形成したローデ
ィングポケットにて張架した前記第1磁気テープを覆い
得るよう開閉自在な前蓋を前記第1カセット筐体に支持
し、且つ、前記ローディングポケットと連なる第1カセ
ット筐体底面に誤挿入防止溝部を形成し、前記前蓋を先
頭にしながら前記誤挿入防止溝部を第1磁気記録及び/
又は再生装置のカセットホルダの前方に設けた低い高さ
の誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第1記録フォー
マット用のテープカセットと略同一構成をもち、第2記
録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テープを
前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カセット
筐体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の誤挿入
防止溝部と対応して前記第2カセット筐体のローディン
グポケット内で前記前蓋の裏面側からローディングポケ
ット前壁面部までの間を誤挿入防止仮想溝部として前記
第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で確認でき
る程度短く形成し、前記前蓋を先頭にしながら前記第2
カセット筐体の誤挿入防止仮想溝部を第2磁気記録及び
/又は再生装置のカセットホルダの奥方に設けた低い高
さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第2記録フォ
ーマット用のテープカセットであって、前記前蓋を先頭
にしながら前記第2カセット筐体を前記第1装置のカセ
ットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記第2カセッ
ト筐体の誤挿入防止仮想溝部に前記第1装置側の誤挿入
防止検出部材が入り込んで該誤挿入防止仮想溝部の挿入
方向終端部位が該誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態
で押し込んだ際に対応して、前記第2カセット筐体の誤
挿入防止仮想溝部の挿入方向終端部位となる前記ローデ
ィングポケット前壁面部と僅かに間隔を隔てて第2カセ
ット筐体底面に、前記第1装置側の誤挿入防止検出部材
が入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を
挿入方向後方に向かって略一直線に形成すると共に、前
記逃げ溝部内に入り込んだ前記誤挿入防止検出部材をイ
ジェクト時に容易に離脱させるため該逃げ溝部内の挿入
方向前方に傾斜面を形成し、更に、前記第1装置側の誤
挿入防止検出部材への乗り上げに対して前記ローディン
グポケット前壁面部と前記逃げ溝部の傾斜面との間の閉
鎖区間を前記第2カセット筐体の材質よりも強度の強い
補強材を用いて適宜補強したことを特徴とするテープカ
セットである。
【0028】
【実施例】以下に本発明に係わるテープカセットの一実
施例を図1乃至図11を参照して、<第1実施例>〜<
第3実施例>の順に詳細に説明する。
【0029】<第1実施例>図1は本発明に係わる第1
実施例のテープカセットを説明するための図であり、
(A)はテープカセットを底面側から見た斜視図,
(B)はテープカセットの巾の広い方向からの挿入に対
応する第1誤挿入防止手段,誤挿入時の逃げ溝部を断面
した図,(C)はテープカセットの巾の狭い方向からの
挿入に対応する誤挿入時の逃げ溝部を断面した図,
(D)は逃げ溝部を拡大して示した断面図、図2は同第
1実施例のテープカセットを巾の広い方向から標準記録
用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿入防止
動作を説明するための図であり、(A)は前蓋を先頭に
して正常な方向からの挿入を示した斜視図,(B)は正
常に挿入した状態を示した側断面図,(C)は前蓋と反
対側の背面からの誤挿入を阻止した状態を示した側断面
図,(D)は背面からの誤挿入時にカセット筐体の逃げ
溝部にカセットホルダの誤挿入防止部材が入り込んだ状
態を示した側断面図、図3は同第1実施例のテープカセ
ットを巾の狭い方向から標準記録用のVTRのカセット
ホルダに挿入した時の誤挿入防止動作を説明するための
図であり、(A)は一つの側面を先頭にして正常な方向
からの挿入を示した斜視図,(B)は正常に挿入した状
態を示した側断面図,(C)は一つの側面と反対側の他
の側面からの誤挿入を阻止した状態を示した側断面図,
(D)は他の側面からの誤挿入時にカセット筐体の逃げ
溝部内にカセットホルダの誤挿入防止部材が入り込んだ
状態を示した側断面図である。
【0030】図1(A)〜(D)に示した本発明に係わ
る第1実施例のテープカセット1Bは、先に従来例で説
明した標準記録フォーマットで記録再生がなされる酸化
鉄テープToをカセット筐体2A内に収納した標準記録
用のテープカセット1Aに対して略同等に構成され、且
つ、カセット筐体2Bがカセット筐体2Aと略同一外形
寸法に形成され、このカセット筐体2B内に酸化鉄テー
プToを収納して従来例と同様に標準記録用のテープカ
セットとして構成されているものの、この第1実施例で
は、後述するようにテープカセット1Bを無理に斜め上
方に傾けながら標準記録用(VHS用)のVTR50,
55のカセットホルダ51,56に誤挿入状態で挿入し
た際に、テープカセット1Bの挿入方向前方部位がカセ
ットホルダ51,56の前方に設けた低い高さの誤挿入
防止検出片51b,56bに乗り上げた後に誤挿入
防止検出片51b,56bが入り込むためのの逃げ
溝部2a91〜2a93をカセット筐体2Bの底面2a
に形成したことに特徴がある。
【0031】上記第1実施例のテープカセット1Bの巾
の広い方向からの誤挿入を防止するテープカセット1B
側の第1誤挿入防止手段としては、従来例と同様に、前
蓋8の前面中央下部を浅く凹状に切り欠いた凹状切欠部
8aと、カセット筐体2Bの中央のローディングポケッ
ト2a内の空間通路と、中央のローディングポケット
2a内の奥方に形成したローディングポケット前壁面
部2a21から凹状切欠部8aと対向しながら略一直線
上に合致させて、ローディングポケット前壁面部2a
21と連なる底面2aの前方部位中央を浅く凹状に長さ
寸法αmmに形成した誤挿入防止溝部2a61とで構
成されている。この際、誤挿入防止溝部2a61は先に
説明したテープエンド検出用のランプ挿入溝2aを含
んで形成されている。
【0032】一方、テープカセット1Bの巾の狭い方向
からの誤挿入を防止するテープカセット1B側の第2誤
挿入防止手段としては、従来例と同様に、カセット筐体
2Bの一つの側面2cから底面2aに沿って他の側面2
dまで貫通し、且つ、背面2e側に偏って巾の広い方向
に略一直線に浅く凹状に長さ寸法γmmに形成した誤
挿入防止溝部2a81で構成されている。
【0033】ここで、第1実施例のテープカセット1B
の要部となる誤挿入時の逃げ溝部2a91〜2a93
ついて説明する。
【0034】即ち、テープカセット1Bの巾の広い背面
方向からの誤挿入に対応して、カセット筐体2Bの背面
2eと連なる底面2aの挿入方向前方で巾の広い方向の
中央には逃げ溝部2a91が略一直線に浅く凹状に形成
されている。この逃げ溝部2a91は、カセット筐体2
Bの前面2b側に形成した誤挿入防止溝部2a61の延
長線上の位置に設定されており、カセット筐体2Bの巾
の広い背面方向からの誤挿入時に挿入方向前方部位とな
る背面2eから僅かに間隔を隔てて挿入方向後方に向か
って形成されている。この際、逃げ溝部2a91の長さ
寸法は、背面2eから逃げ溝部2a91の終端までが寸
法αmm以上に設定されている。
【0035】また、図1(B)に示した如く、逃げ溝部
2a91内で背面2e側からの挿入方向前方には、後述
するように逃げ溝部2a91内に入り込んだ誤挿入防止
検出片51bをイジェクト時に容易に離脱させるため
の傾斜面Kが形成されている。
【0036】一方、テープカセット1Bの巾の狭い側面
方向からの誤挿入に対応して、カセット筐体2Bの側面
2c,2dと連なる底面2aの挿入方向前方側に偏って
逃げ溝部2a92,2a93が左右対称に略一直線に浅
く凹状に形成されている。これらの逃げ溝部2a92
2a93は、カセット筐体2Bの側面2c,2dから僅
かに間隔を隔てて挿入方向後方に向かって形成されてお
り、且つ、背面2e側に形成した長尺な誤挿入防止溝部
2a81と間隔を離して略平行で、且つ、誤挿入防止溝
部2a81とカセット筐体2Bの狭い巾方向中央を対称
にした位置に設定されている。この際、カセット筐体2
Bの底面2aに形成した逃げ溝部2a92,2a93
長さ寸法は、側面2c,2dから逃げ溝部2a92,2
93の終端までかなり長い寸法に設定されている。勿
論、逃げ溝部2a92の終端と、逃げ溝部2a93の終
端とを繋いで一直線に長尺に形成しても良い。
【0037】また、図1(C)に示した如く、例えばカ
セット筐体2Bの巾の狭い他の側面2dから誤挿入した
時に、逃げ溝部2a93内の挿入方向前方には、後述す
るように逃げ溝部2a93内に入り込んだ誤挿入防止検
出片56bをイジェクト時に容易に離脱させるための
傾斜面Kが形成されている。尚、カセット筐体2Bの巾
の狭い一つの側面2c側からの誤挿入時の逃げ溝部2a
92につていは適用するVTRが異なるので説明を省略
する。
【0038】更に、図1(D)に示した如く、カセット
筐体2Bの側面2c,2d,背面2eの底面2a側の縁
をR面に形成した場合には、R面に誤挿入防止検出部材
(51b,56b)が当接してカセット筐体2Bの
誤挿入を阻止する垂直面Sを有した切欠部を形成し、こ
の切欠部から僅かに間隔を隔てて逃げ溝部2a91(〜
2a93)を形成すれば良い。
【0039】ここで、第1実施例のテープカセット1B
のVTRへの誤挿入防止動作について図2及び図3を用
いて説明する。
【0040】図2(A),(B)に示した如く、テープ
カセット1Bを構成する巾の広い前蓋8を先頭にしたX
方向から標準記録フォーマットを採用した標準記録用
(VHS用)のVTR50に正常に挿入した時には、テ
ープカセット1Bの第1誤挿入防止手段(8a,2a
61)の動作が、先に説明した従来のテープカセット1
Aにおける図13(A),(B)に示した動作と同様な
ので、説明を省略して図2(A),(B)に正常に挿入
した状態の図示のみとする。
【0041】また、図2(C)に示した如く、上記のよ
うに前蓋8を先頭に巾の広い方向からの正常な挿入方向
とは異なって、前蓋8とは反対側でカセット筐体2Bの
巾の広い背面2eを先頭にし、且つ、カセット筐体2B
の底面2aがカセットホルダ51の底板51bに沿って
略平行な姿勢で誤挿入した時などでは、先に説明した従
来のテープカセット1Aにおける図13(C)に示した
動作と同様なので、説明を省略して図2(C)に誤挿入
を阻止した状態の図示のみとする。
【0042】更に、本発明の要部となる図2(D)に示
した状態では、図2(C)に示したと同一の方向からテ
ープカセット1Bをカセットホルダ51に挿入した時、
前述したようにカセット筐体2Bの高さ寸法よりカセッ
トホルダ51の高さの方が僅かに高いため、カセット筐
体2Bの天面2fとカセットホルダ51の天板51fの
裏面との間には僅かなスキマができている。この状態で
テープカセット1Bの巾の広い背面2eを先頭にし、且
つ、テープカセット1Bの挿入方向前方部位となる背面
2eを無理に斜め上方に傾けてカセットホルダ51内に
誤挿入すると、前述したように、カセット筐体2Bの背
面2eの前方部位が低い高さの誤挿入防止検出片51b
に乗り上げるが、このまま使用者が気付かずにテープ
カセット1Bを更に奥方に押し込んでしまうと、誤挿入
防止検出片51bが背面2eの前方部位から僅かに間
隔を隔てて形成した逃げ溝部2a91内に入り込む。こ
こでは、逃げ溝部2a91の長さが前述したように寸法
αmm以上に形成されているので、誤挿入防止検出片
51bが逃げ溝部2a91内に入り込んだままの状態
となり、背面2eがストッパ片51bに当接するまで
挿入されて、テープカセット1Bは誤挿入状態を許容さ
れたままカセットホルダ51上に載置される。この後、
カセットホルダ51が下方のカセット装着位置に到達す
る前に背面2eからの誤挿入により前蓋8が開蓋できず
自動的にイジェクトモードになるか、あるいは使用者が
誤挿入したと直ちに気付いてイジェクト釦53を押しす
などにより、使用者はテープカセット1Bをカセットホ
ルダ51から取り出すことができる状態となる。この
際、誤挿入防止検出片51bが入り込んだ逃げ溝部2
91内で背面2e側からの挿入方向前方に傾斜面Kが
形成されているため、使用者はテープカセット1Bを手
前に引き出すと、誤挿入防止検出片51bが傾斜面K
に沿って逃げ溝部2a91から容易に離脱することがで
きる。従って、テープカセット1Bを巾の広い背面2e
から挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾けて標準記
録用(VHS用)のVTR50に誤挿入状態で強引に押
し込んでも、VTR50を分解することなくテープカセ
ット1Bをカセットホルダ51から確実に取り出すこと
ができ、且つ、テープカセット1B及びVTR50に何
らの損傷も与えることなく取り出すことができる。
【0043】次に、図3(A),(B)に示した如く、
テープカセット1Bを構成するカセット筐体2Bの巾の
狭い一つの側面2cを先頭にしたY方向から標準記録
フォーマットを採用した標準記録用(VHS用)のVT
R55に正常に挿入した時には、テープカセット1Bの
第2誤挿入防止手段(2a81)の動作が、先に説明し
た従来のテープカセット1Aにおける図14(A),
(B)に示した動作と同様なので、説明を省略して図3
(A),(B)に正常に挿入した状態の図示のみとす
る。
【0044】また、図3(C)に示した如く、上記のよ
うにカセット筐体2Bの一つの側面2cを先頭に巾の狭
い方向からの正常な挿入方向とは異なって、一つの側面
2cとは反対側の巾の狭い他の側面2dを先頭にし、且
つ、カセット筐体2Bの底面2aがカセットホルダ56
の底板56bに沿って略平行な姿勢で誤挿入した時など
では、先に説明した従来のテープカセット1Aにおける
図14(C)に示した動作と同様なので、説明を省略し
て図3(C)に誤挿入を阻止した状態の図示のみとす
る。
【0045】更に、本発明の要部となる図3(D)に示
した状態では、図3(C)に示したと同一の方向からテ
ープカセット1Bをカセットホルダ56に誤挿入した
時、前述したようにカセット筐体2Bの高さ寸法よりカ
セットホルダ56の高さの方が僅かに高いため、カセッ
ト筐体2Bの天面2fとカセットホルダ56の天板56
fの裏面との間には僅かなスキマができている。この状
態で、テープカセット1Bの巾の狭い側面2dを先頭に
し、且つ、テープカセット1Bの挿入方向前方部位とな
る側面2dを無理に斜め上方に傾けてカセットホルダ5
6内に誤挿入すると、前述したように、カセット筐体2
Bの側面2dの前方部位が側面56e側に偏った低い高
さの誤挿入防止検出片56bに乗り上げるが、このま
ま使用者が気付かずにテープカセット1Bを更に奥方に
押し込んでしまうと、誤挿入防止検出片56bが側面
2dの前方部位から僅かに間隔を隔てて形成した逃げ溝
部2a93内に入り込む。ここでは、逃げ溝部2a93
の長さがかなり長く形成されているので、誤挿入防止検
出片51bが逃げ溝部2a93内に入り込んだままの
状態となり、テープカセット1Bは誤挿入状態を許容さ
れたままとなる。更に、その状態でテープカセット1B
を奥方へ挿入すると、誤挿入防止検出片56bが逃げ
溝部2a93の終端に当接してしまい、それ以上の挿入
を阻止されることによりテープカセット1Bは所定の位
置まで挿入できず、使用者が誤挿入したと直ちに気付い
て、使用者はテープカセット1Bをカセットホルダ56
から取り出すことができる。この際、誤挿入防止検出片
56bが入り込んだ逃げ溝部2a93内で側面2d側
からの挿入方向前方に傾斜面Kが形成されているため、
使用者はテープカセット1Bを手前に引き出すと、誤挿
入防止検出片56bが傾斜面Kに沿って逃げ溝部2a
93から容易に離脱することができる。なお、上記のよ
うに誤挿入防止検出片56bが逃げ溝部2a93の終
端に当接した時に、テープカセット1Bの挿入方向前方
部位となる側面2dを無理に斜め上方に傾けたり、ある
いはテープカセット1Bの挿入方向後方部位となる側面
2cを無理に斜め上方に傾けたりしてカセットホルダ5
6内の奥方まで挿入しようとしても、この時にはテープ
カセット1Bは既にカセットホルダ56内の中程よりも
奥に挿入されているので、カセット筐体2Bの側面2d
の上端部位がカセットホルダ56の天板56fの裏側に
当たったり、あるいはカセット筐体2Bの天板2fがカ
セットホルダ56のカセット挿入口56aの上端部位に
当たったりして、逃げ溝部2a93の終端が誤挿入防止
検出片56bを乗り上げることはなく、テープカセッ
ト1Bがそれ以上カセットホルダ56内の奥方まで挿入
されることはない。従って、テープカセット1Bを巾の
狭い側面2dから挿入方向前方部位を無理に斜め上方に
傾けて標準記録用(VHS用)のVTR55に誤挿入状
態で強引に押し込んでも、VTR55を分解することな
くイジェクト動作によりテープカセット1Bをカセット
ホルダ55から確実に取り出すことができ、且つ、テー
プカセット1B及びVTR55に何らの損傷も与えるこ
となく取り出すことができる。
【0046】<第2実施例>図4は本発明に係わる第2
実施例のテープカセットを説明するための図であり、
(A)はテープカセットを底面側から見た斜視図,
(B)はテープカセットの巾の広い方向からの挿入に対
応する第1誤挿入防止手段,誤挿入時の逃げ溝部を断面
した図,(C)はテープカセットの巾の狭い方向からの
挿入に対応する第2誤挿入防止手段を断面した図,
(D)はテープカセットの巾の狭い方向からの誤挿入に
対応する逃げ溝部を断面した図、図5は同第2実施例の
テープカセットを巾の広い前蓋を先頭にして標準記録,
高密度記録兼用のVTRのカセットホルダに挿入した時
の誤挿入防止動作を説明するための図であり、(A)前
蓋を先頭にして正常に挿入する状態を示した斜視図,
(B)は正常に挿入した状態を示した側断面図、図6は
同第2実施例のテープカセットを巾の広い前蓋を先頭に
して標準記録用のVTRのカセットホルダに誤挿入した
時の状態を説明するための図であり、(A)は誤挿入を
阻止した状態を示した側断面図,(B)は誤挿入時にカ
セット筐体の逃げ溝部内に誤挿入防止部材が入り込んだ
状態を示した側断面図、図7は同第2実施例のテープカ
セットを巾の狭い一つの側面を先頭にして標準記録,高
密度記録兼用のVTRのカセットホルダに挿入した時の
誤挿入防止動作を説明するための図であり、(A)は一
つの側面を先頭にして正常に挿入する状態を示した斜視
図,(B)は正常に挿入した状態を示した側断面図、図
8は同第2実施例のテープカセットを巾の狭い一つの側
面を先頭にして標準記録用のVTRのカセットホルダに
誤挿入した時の状態を説明するための図であり、(A)
は誤挿入を阻止した状態を示した側断面図,(B)は誤
挿入時にカセット筐体の逃げ溝部内に誤挿入防止部材が
入り込んだ状態を示した側断面図である。
【0047】図4(A)〜(D)に示した本発明に係わ
る第2実施例のテープカセット1Cは、先に第1実施例
で説明した標準記録フォーマット(第1記録フォーマッ
ト)で記録再生がなされる酸化鉄テープ(第1磁気テー
プ)Toをカセット筐体(第1カセット筐体)2B内に
収納した標準記録用(第1記録フォーマット用)のテー
プカセット1Bに対して、カセット筐体(第1カセット
筐体)2Bと略同一外形寸法に形成したカセット筐体
(第2カセット筐体)2C内に酸化鉄テープToとは磁
気記録特性が異なると共に高密度記録フォーマット(第
2記録フォーマット)で記録再生がなされる1/2イン
チ巾のメタルテープ(第2磁気テープ)Tmを収納して
高密度記録用(第2記録フォーマット用)のテープカセ
ットとして構成されている。これにより、第2実施例の
テープカセット1Cは、高密度記録フォーマットとなる
例えばW−VHS規格フォーマットを採用した標準記
録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVT
R60,65に適用されるものである。
【0048】また、本発明に係わる第2実施例のテープ
カセット1Cの特徴は、後述するようにカセット筐体2
Cの底面2a側に設けた第1誤挿入防止手段の誤挿入防
止溝部2a62及び第2誤挿入防止手段の誤挿入防止溝
部2a82,2a83を第1実施例のテープカセット1
Bのカセット筐体2Bの底面2a側に設けた第1誤挿入
防止手段の誤挿入防止溝部2a61及び第2誤挿入防止
手段の誤挿入防止溝部2a81より夫々短く形成するこ
とにより、テープカセット1Bの標準記録用(VHS
用)のVTR50,55への誤挿入を阻止すると共に、
これらの誤挿入防止溝部2a62,2a82,2a83
の挿入方向後方にVTR50,55のカセットホルダ5
1,56の誤挿入防止部材51b,56bが入り込
むための逃げ溝部2a94,2a95を形成したもので
ある。従って、第2実施例のテープカセット1Cは、後
述するように、新たに開発した上位互換性のある標準記
録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVT
R60,65には挿入を許容される一方、記録フォーマ
ットが異なる従来の標準記録用(VHS用)のVTR5
0,55には後述の第1,第2誤挿入防止手段(8a,
2a62),(2a82,2a83)によって挿入を阻
止されるようになっている。
【0049】更に、第2実施例のカセット筐体2Cの底
面2aには、第1実施例のカセット筐体2Cの底面2a
に形成した逃げ溝部2a9193が同様に形成されて
いるので、これらの逃げ溝部2a9193の説明は省
略して図4(A),図4(B),図4(D)の図示のみ
とする。勿論、第2実施例のカセット筐体2Cの底面2
aに形成した逃げ溝部2a9193は、標準記録用
(VHS用)のVRT50,55に対応するだけでな
く、後述する標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−
VHS兼用)のVTR60,65にも前述した技術思想
に基づいて対応できる。
【0050】次に、図4(A),(B)及び図5(A)
に示したように、テープカセット1Cを構成する巾の広
い前蓋8を先頭にしたX方向から標準記録,高密度記
録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60に正常
に挿入する時に用いられるテープカセット1C側の第1
誤挿入防止手段は、前蓋8の前面中央下部を浅く凹状に
切り欠いた凹状切欠部8aと、カセット筐体2Cの中央
のローディングポケット2a内の空間通路と、中央の
ローディングポケット2a内のローディングポケット
前壁面部2a21から凹状切欠部8aと対向して且つ凹
状切欠部8aと略略一直線上に合致させて、ローディン
グポケット前壁面部2a21と連なる底面2aの前方部
位中央を浅く凹状に形成した誤挿入防止溝部2a62
で構成されている。この際、カセット筐体2Cの誤挿入
防止溝部2a62の巾方向の設置位置は、図12(B)
に示した従来の誤挿入防止溝部2a61の巾方向の設置
位置と対応して同一位置に設定され、且つ、前蓋8の裏
面側でカセット筐体2Cの前面2bから誤挿入防止溝部
2a62の終端までの長さは、図12(B)に示した従
来の誤挿入防止溝部2a61の終端までの長さ寸法α
mmより目視で確認できる程度短い寸法αmmに設定
されている。
【0051】また、カセット筐体2Cの誤挿入防止溝部
2a62の終端から僅かに間隔を隔て底面2aの前方部
位には、第2実施例のテープカセット1Cの要部となる
誤挿入時の逃げ溝部2a94が誤挿入防止溝部2a62
の延長線上に形成されている。この逃げ溝部2a
94は、後述するように巾の広い前蓋8を先頭にしてテ
ープカセット1Cの挿入方向前方部位を無理に斜め上方
に傾けながら記録フォーマットが異なる標準記録用(V
HS用)のVTR50に誤挿入した際、カセット筐体2
Cの誤挿入防止溝部2a62の終端部位がカセットホル
ダ51の誤挿入防止検出片51bに乗り上げた後に誤
挿入防止検出片51bが入り込んで、テープカセット
1CのVTR50への誤挿入を許容できるように形成さ
れたものである。また、この逃げ溝部2a94は、メタ
ルテープTmの始端及び終端のテープエンドを検出する
ためのランプが入り込むランプ挿入孔2aを含んで略
一直線に浅く凹状に形成されている。また、逃げ溝部2
94の長さ寸法は、カセット筐体2Cの前面2bから
逃げ溝部2a94の終端までが寸法αmm以上に設定
されている。この際、逃げ溝部2a94のランプ挿入孔
2a内前方に傾斜面Kが形成されており、逃げ溝部2
94に入り込んだ誤挿入防止検出片51bを容易に
離脱できるようになっている。
【0052】一方、図5(A)に示した如く、上記した
テープカセット1Cの巾の広い方向からの挿入を許容す
る標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼
用)のVTR60では、カセットホルダ61のカセット
挿脱口61aがカセット筐体2Cの巾の広い方向と合わ
せて巾広く形成され、且つ、カセット挿脱口61aの高
さ方向は天板61fの裏面に取り付けた板バネ62,6
2が挿入したカセット筐体2Cの天面2fに当接できる
ようカセット筐体2Cの高さ寸法より僅かに高く形成さ
れている。また、カセットホルダ61のカセット挿脱口
61a近傍にはイジェクト釦63が設けられている。ま
た、カセットホルダ61の底板61bには、上記のよう
にテープカセット1Cに浅く凹状に形成した誤挿入防止
手段(8a,2a62)と対応して底板61bの長手方
向中央部に誤挿入防止検出部材(以下、誤挿入防止検出
片と記す)61bが上方に向かって低い高さで切り起
こし形成されている。また、カセットホルダ61にはテ
ープカセット1Cの挿入方向先端にストッパ片61
,61bが左右に間隔を離して切り起こし形成さ
れている。この際、カセットホルダ61の誤挿入防止検
出片61bの巾方向の設置位置は、図13(A)に示
した従来の誤挿入防止検出片51bの巾方向の設置位
置と対応して同一位置に設定されている。また、カセッ
トホルダ61のストッパ片61bから誤挿入防止検出
片61bの終端までの長さは、図13(A)に示した
従来のストッパ片51bから誤挿入防止検出片51b
の終端まで長さ寸法βmmより目視で確認できる程
度短い寸法βmmに設定され、且つ、この寸法β
mは前記した誤挿入防止溝部2a62の寸法αmmよ
り僅かに短い寸法βmmに設定されている。従って、
カセットホルダ61を前方から見ると、誤挿入防止検出
片61bの設置位置は、従来の誤挿入防止検出片51
の設置位置よりも目視で確認できる程度テープカセ
ット1Cの挿入方向に対して奥方に設置されている。
【0053】そして、図5(A),(B)に示した如
く、テープカセット1Cの巾の広い前蓋8を先頭にし、
且つ、カセット筐体2Cの底面2aが標準記録,高密度
記録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60を構
成するカセットホルダ61の底板61b上に載置できる
ような姿勢でテープカセット1Cをカセット挿脱口61
aから挿入する。この際、カセット筐体2Cの挿入動作
に伴って、カセットホルダ61の奥方に設けた誤挿入防
止検出片61bがテープカセット1Cの第1誤挿入防
止手段を構成する前蓋8の凹状切欠部8a,中央のロー
ディングポケット2a内の空間通路を通過してカセッ
ト筐体2Cの底面2aの誤挿入防止溝部2a62に挿入
され、この後、前記したように寸法αmm>寸法β
mmと設定されているので、誤挿入防止検出片61b
が誤挿入防止溝部2a62の終端に当接する寸前の所定
位置で、且つ、カセット筐体2Cの前面2bがストッパ
片61bに当接する所定位置まで挿入されるので、テ
ープカセット1Cが正常に挿入されたと判断できる。
【0054】また、図6(A)に示した如く、テープカ
セット1Cの巾の広い前蓋8を先頭にし、且つ、カセッ
ト筐体2Cの底面2aを記録フォーマットが異なる標準
記録用(VHS用)のVTR50を構成するカセットホ
ルダ51の底板51bに沿って略平行な姿勢で誤挿入す
ると、カセットホルダ51の前方に設けた誤挿入防止検
出片51bがテープカセット1Cの第1誤挿入防止手
段を構成する前蓋8の凹状切欠部8a,中央のローディ
ングポケット2a内の空間通路を通過してカセット筐
体2Cの底面2aの誤挿入防止溝部2a62に挿入さ
れ、ここで誤挿入防止溝部2a62の長さ寸法αmm
に対して、ストッパ片51bから誤挿入防止検出片5
1bの終端までの長さ寸法βmmの方が長いため、
誤挿入防止溝部2a62の終端に高さの低い誤挿入防止
検出片51bが当接してしまい、それ以上の挿入を阻
止されることによりテープカセット1Cは所定の位置ま
で挿入できず誤挿入されたと判断できる。
【0055】更に、図6(B)に示した如く、図6
(A)に示した同一の方向からテープカセット1Cをカ
セットホルダ51に誤挿入した時には、前述したよう
に、カセット筐体2Cの天面2fとカセットホルダ51
の天板51fの裏面との間には僅かなスキマができてい
るので、この状態でテープカセット1Cの巾の広い前蓋
8を先頭にし、且つ、カセット筐体2Cの挿入方向前方
部位を無理に斜め上方に傾けて記録フォーマットが異な
る標準記録用(VHS用)のVTR50のカセットホル
ダ51内に誤挿入すると、カセット筐体2Cの誤挿入防
止溝部2a62の終端部位が低い高さの誤挿入防止検出
片51bに乗り上げるが、このまま使用者が気付かず
にテープカセット1Cを更に奥方に押し込んでしまう
と、誤挿入防止検出片51bが誤挿入防止溝部2a
62の終端部位から僅かに間隔を隔てて形成したランプ
挿入孔2aを含んだ逃げ溝部2a94内に入り込む。
ここでは、逃げ溝部2a94の長さが前述したように寸
法αmm以上に形成されているので、誤挿入防止検出
片51bが逃げ溝部2a94内に入り込んだままの状
態となり、カセット筐体2Cの前面2bがカセットホル
ダ51のストッパ片51bに当接するまで挿入され
て、テープカセット1Cは誤挿入状態を許容されたまま
カセットホルダ51上に載置される。この後、テープカ
セット1Cはカセットホルダ51の下方への移動に伴っ
て前蓋8が開蓋されながらカセット装着位置に到達し
て、カセット筐体2CからメタルテープTmを引き出し
て磁気ヘッドを有する回転ドラム(図示せず)に添接さ
せると、実公平5−14391号公報による技術思想に
よりメタルテープTmへの記録はできないものの、メタ
ルテープTmに既に記録した内容についてのみ再生がな
されるが、ここでは記録フォーマット及び磁気記録特性
が異なるため良好な再生画質が得られず、使用者は直ち
にイジェクト釦53を押すなどして、テープカセット1
Cをカセットホルダ51から取り出すことができる状態
となる。この際、誤挿入防止検出片51bが入り込ん
だ逃げ溝部2a94内で挿入方向前方に傾斜面Kが形成
されているため、使用者はテープカセット1Cを手前に
引き出すと、誤挿入防止検出片51bが傾斜面Kに沿
って逃げ溝部2a94から容易に離脱することができ
る。従って、テープカセット1C,VTR50に何等の
支障を与えないことは勿論のことである。
【0056】次に、図4(A),(C)及び図7(A)
に示したように、テープカセット1Cを構成するカセッ
ト筐体2Cの巾の狭い一つの側面2cを先頭にしたY
方向から標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VH
S兼用)のVTR65に正常に挿入する時に用いられる
テープカセット1C側の第2誤挿入防止手段は、カセッ
ト筐体2Cの一つの側面2c及び他の側面2dから底面
2aに沿い、且つ、背面2e側に偏って巾の広い方向の
左右に別れて略一直線に浅く凹状に形成した誤挿入防止
溝部2a82,誤挿入防止溝部2a83で構成されてい
る。この際、カセット筐体2Cの誤挿入防止溝部2a
82,2a83の巾方向の設置位置は、図12(A)に
示した従来の誤挿入防止溝部2a81の巾方向の設置位
置と対応して同一位置に設定され、左右の誤挿入防止溝
部2a82,2a83の長さは、図12(A)に示した
従来の誤挿入防止溝部2a81の長さ寸法γmmより
目視で確認できる程度短い寸法γmmに設定されてい
る。
【0057】また、カセット筐体2Cの左側の誤挿入防
止溝部2a82の終端から僅かに間隔を隔てた内側と、
右側の誤挿入防止溝部2a83の終端から僅かに間隔を
隔てた内側との間には、第2実施例のテープカセット1
Cの要部となる誤挿入時の長尺な逃げ溝部2a95が略
一直線に浅く凹状に形成されている。この逃げ溝部2a
95は、後述するようにテープカセット1Cの巾の狭い
一つの側面2cから挿入方向前方部位を無理に斜め上方
に傾けながら記録フォーマットが異なる標準記録用(V
HS用)のVTR55に誤挿入した際に、カセット筐体
2Cの誤挿入防止溝部2a82の終端部位がカセットホ
ルダ56の前方に設けた誤挿入防止検出片56bに乗
り上げた後に誤挿入防止検出片56bが入り込んで、
テープカセット1CのVTR55への誤挿入を許容でき
るように形成されたものである。また、逃げ溝部2a
95内には、左右の終端に接近した挿入方向前方に傾斜
面Kが形成されており、逃げ溝部2a95に入り込んだ
誤挿入防止検出片56bを容易に離脱できるようにな
っている。
【0058】一方、図7(A)に示した如く、上記した
テープカセット1Cの巾の狭い方向からの挿入を許容す
る標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼
用)のVTR65では、カセットホルダ66のカセット
挿脱口66aがカセット筐体2Cの巾の狭い方向と合わ
せて巾狭く形成され、且つ、カセット挿脱口66aの高
さ方向は天板66fの裏面に取り付けた板バネ67が挿
入したカセット筐体2Cの天面2fに当接できるようカ
セット筐体2Cの高さ寸法より僅かに高く形成されてい
る。また、カセットホルダ66のカセット挿脱口66a
近傍にはイジェクト釦68が設けられている。また、カ
セットホルダ66の底板66bには、上記カセット筐体
2Cに浅く凹状に形成した左側の誤挿入防止溝部2a
82と対応して底板66bの長手巾方向左方で、且つ、
背面66e側に偏って誤挿入防止検出部材(以下、誤挿
入防止検出片と記す)66bが上方に向かって低い高
さで切り起こし形成されている。また、カセットホルダ
66にはテープカセット1Cの挿入方向先端にストッパ
面66cが形成されている。この際、カセットホルダ6
6の誤挿入防止検出片66bの巾方向の設置位置は、
図14(A)に示した従来の誤挿入防止検出片56b
の巾方向の設置位置と対応して同一位置に設定されてい
る。また、カセットホルダ66のストッパ面66cから
誤挿入防止検出片66bの終端までの長さは、図14
(A)に示した従来のストッパ面56cから誤挿入防止
検出片56bの終端までの長さ寸法δmmより短い
寸法δmmと設定され、且つ、この寸法δmmは前
記した誤挿入防止溝部2a82の寸法γmmより僅か
に短い寸法δmmと設定されている。従って、カセッ
トホルダ66を前方から見ると、誤挿入防止検出片66
の設置位置は、従来の誤挿入防止検出片56b
設置位置よりも目視で確認できる程度テープカセット1
Cの挿入方向に対して奥方に設置されている。
【0059】そして、図7(A),(B)に示した如
く、テープカセット1Cを構成するカセット筐体2Cの
巾の狭い一つの側面2cを先頭にし、且つ、カセット筐
体2Cの底面2aがカセットホルダ66の底板66b上
に載置できるような姿勢でテープカセット1Cをカセッ
ト挿脱口66aから挿入する。この際、カセット筐体2
Cの挿入動作に伴って、カセットホルダ66の誤挿入防
止検出片66bがテープカセット1Cの第2誤挿入防
止手段を構成する左側の誤挿入防止溝部2a82に挿入
され、この後、前記したように寸法γmm>寸法δ
mmと設定されているので、誤挿入防止検出片66b
が誤挿入防止溝部2a82の終端に当接することなく、
カセット筐体2Cの側面2cがストッパ面66cに当接
する所定位置まで挿入され、テープカセット1Cが正常
に挿入されたと判断できる。
【0060】また、図8(A)に示した如く、テープカ
セット1Cを構成するカセット筐体2Cの巾の狭い側面
2cを先頭にし、且つ、カセット筐体2Cの底面2aを
記録フォーマットが異なる標準記録用(VHS用)のV
TR55を構成するカセットホルダ56の底板56bに
沿って略平行な姿勢で誤挿入すると、カセットホルダ5
6の誤挿入防止検出片56bがテープカセット1Cの
第2誤挿入防止手段を構成する右側の誤挿入防止溝部2
82に挿入され、ここで誤挿入防止溝部2a82の長
さ寸法γmmに対して、ストッパ面56cから誤挿入
防止検出片56bの終端までの長さ寸法δmmの方
が長いため、誤挿入防止検出片56bが誤挿入防止溝
部2a82の終端に当接してしまい、それ以上の挿入を
阻止されることによりテープカセット1Cは所定の位置
まで挿入できず誤挿入された判断できる。
【0061】また、図8(B)に示した如く、図8
(A)に示した同一の方向からテープカセット1Cをカ
セットホルダ56に誤挿入した時には、前述したように
カセット筐体2Cの天面2fとカセットホルダ56の天
板56fの裏面との間には僅かなスキマができている。
この状態でテープカセット1Cを構成するカセット筐体
2Cの巾の狭い一つの側面2cを先頭にし、且つ、カセ
ット筐体2Cの側面2cの挿入方向前方部位を無理に斜
め上方に傾けて記録フォーマットが異なる標準記録用
(VHS用)のVTR55のカセットホルダ56内に誤
挿入すると、カセット筐体2Cの誤挿入防止溝部2a
82の終端部位が背面56e側に偏った低い高さの誤挿
入防止検出片56bに乗り上げるが、このまま使用者
が気付かずにテープカセット1Cを更に奥方に押し込む
んでしまうと、誤挿入防止検出片56bが誤挿入防止
溝部2a82の終端部位から僅かに間隔を隔てて形成し
た長尺な逃げ溝部2a95内に入り込んだままの状態と
なり、カセット筐体2Cの側面2cがカセットホルダ5
6のストッパ面56cに当接するまで挿入されて、テー
プカセット1Cは誤挿入状態を許容されたままカセット
ホルダ56上に載置される。この後、テープカセット1
Cはカセットホルダ56の下方への移動に伴って前蓋8
が開蓋されながらカセット装着位置に到達して、カセッ
ト筐体2CからメタルテープTmを引き出して磁気ヘッ
ドを有する回転ドラム(図示せず)に添接させると、実
公平5−14391号公報による技術思想によりメタル
テープTmへの記録はできないものの、メタルテープT
mに既に記録した内容についてのみ再生がなされるが、
ここでは記録フォーマット及び磁気記録特性が異なるた
め良好な再生画質が得られず、使用者は直ちにイジェク
ト釦58を押すなどして、テープカセット1Cをカセッ
トホルダ56から取り出すことができる状態となる。こ
の際、誤挿入防止検出片56bが入り込んだ逃げ溝部
2a95内で挿入方向前方に傾斜面Kが形成されている
ため、使用者はテープカセット1Cを手前に引き出す
と、誤挿入防止検出片56bが傾斜面Kに沿って逃げ
溝部2a95から容易に離脱することができる。従っ
て、テープカセット1C,VTR55に何等の支障を与
えないことは勿論のことである。
【0062】<第3実施例>図9は本発明に係わる第3
実施例のテープカセットを説明するための図であり、
(A)はテープカセットを底面側から見た斜視図,
(B)はテープカセットの巾の広い前蓋を先頭にして標
準記録,高密度記録用のVTRのカセットホルダに正常
に挿入にした側断面図、図10は同第3実施例のテープ
カセットを巾の広い前蓋を先頭にして標準記録用のVT
Rのカセットホルダに誤挿入した時の状態を説明するた
めの図であり、(A)は誤挿入を阻止した状態を示した
側断面図,(B)は誤挿入時にカセット筐体の逃げ溝部
内に誤挿入防止部材が入り込んだ状態を示した側断面
図、図11は同第3実施例のテープカセットにおいて、
ローディングポケット内の誤挿入防止仮想溝部の挿入方
向終端部位となるローディングポケット前壁面部と奥方
の逃げ溝部との間をカセット筐体の材質よりも強度の強
い補強材を用いて適宜補強した状態を説明するするため
の図であり、(A)はローディングポケット前壁面部の
前方部位に補強材を取り付けた状態を示した側断面図、
(B)及び(C)はローディングポケット前壁面部を切
り欠いて補強材を取り付けた状態を示した側断面図であ
る。
【0063】図9(A),(B)に示した第3実施例の
テープカセット1Dは、前記した高密度記録フォーマッ
ト(第2記録フォーマット)で記録再生がなされるメタ
ルテープ(第2磁気テープ)Tmをカセット筐体(第2
カセット筐体)2D内に収納しており、この際、カセッ
ト筐体2Dの第1誤挿入防止手段の誤挿入防止仮想溝部
2a63が先に説明した第2実施例のテープカセット1
Cを構成するカセット筐体2Cの第1誤挿入防止手段の
誤挿入防止溝部2a62とは異なってローディングポケ
ット2a22内の空間通路に設定している点と、この誤
挿入防止仮想溝部2a63の挿入方向終端部位となるロ
ーディングポケット前壁面部2a23と逃げ溝部2a
94の傾斜面Kとの間の閉鎖区間をカセット筐体2Dの
材質よりも強度の強い補強材10(又は11,もしくは
12)を用いて適宜補強したことを特徴としている。
【0064】即ち、第3実施例のテープカセット1Dを
構成するカセット筐体2Dの中央のローディングポケッ
ト2a22を奥行き方向に僅かに広げて、前蓋8の裏面
側でカセット筐体2Dの前面2bからローディングポケ
ット2a22内の奥方で閉鎖したローディングポケット
前壁面部2a23までの空間通路を誤挿入防止仮想溝部
2a63として設定し、且つ、この空間通路からなる誤
挿入防止仮想溝部2a63の長さを寸法αmmと設定
し、先に説明した第2実施例におけるカセット筐体2C
の誤挿入防止溝部2a62の長さ寸法αmmと同一寸
法に設定されている。従って、カセット筐体2Dの第1
誤挿入防止手段は、前蓋8の前面中央下部を凹状に切り
欠いた凹状切欠部8aと、中央のローディングポケット
2a22内の空間通路に形成され、挿入方向終端部位を
ローディングポケット前壁面部2a23により閉鎖され
た誤挿入防止仮想溝部2a63とであたかも略一直線に
構成されており、言い換えると、ローディングポケット
2a22内の空間通路からなる誤挿入防止仮想溝部2a
63は凹状の誤挿入防止溝部として形成されていないも
のの、誤挿入防止仮想溝部2a63には標準記録用(V
HS用)のVTR50のカセットホルダ51に設けた誤
挿入防止検出片51b,又は標準記録,高密度記録兼
用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60のカセット
ホルダ61に設けた誤挿入防止検出片61bが略直線
的に進入できるようになっている。この際、カセット筐
体2Dはカセットホルダ51,61に対して前述したよ
うに挿入方向左右を規制されているので、ローディング
ポケット2a22内の空間通路からなる誤挿入防止仮想
溝部2a63だけでも何らの支障をきたさない。
【0065】更に、カセット筐体2Dのローディングポ
ケット前壁面部2a23から僅かに間隔を隔ててローデ
ィングポケット前壁面部2a23と連なる底面2aの前
方部位には、第3実施例のテープカセット1Dの要部と
なる誤挿入時の逃げ溝部2a94がランプ挿入孔2a
を含んで誤挿入防止仮想溝部2a63の延長線上に略一
直線に浅く凹状に形成されている。また、逃げ溝部2a
94の長さ寸法は、カセット筐体2Dの前面2bから逃
げ溝部2a94の終端までが第2実施例と同様に寸法α
mm以上に設定されている。この際、逃げ溝部2a
94のランプ挿入孔2a内前方に傾斜面Kが形成され
ており、逃げ溝部2a94に入り込んだカセットホルダ
51の誤挿入防止検出片51bを容易に離脱できるよ
うになっている。この逃げ溝部2a94も前述した第2
実施例と同様に、巾の広い前蓋8を先頭にしてテープカ
セット1Dの挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾け
ながら記録フォーマットが異なる標準記録用(VHS
用)のVTR50に誤挿入した際、カセット筐体2Dの
誤挿入防止仮想溝部2a63の終端部位となるローディ
ングポケット前壁面部2a23がカセットホルダ51の
誤挿入防止検出片51bに乗り上げた後に誤挿入防止
検出片51bが入り込んで、テープカセット1CのV
TR50への誤挿入を許容できるように形成されたもの
である。
【0066】従って、図9(A),(B)に示した如
く、テープカセット1Dの巾の広い前蓋8を先頭にし
て、標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼
用)のVTR60に正常に挿入すると、図示したように
寸法αmm>寸法βmmと設定されているので、カ
セット筐体2Dのローディングポケット前壁面部2a
23がカセットホルダ61の誤挿入防止検出片61b
に当接することなく挿入できるので正常に挿入されたと
判断できる。
【0067】また、図10(A),(B)に示したよう
に、第3実施例のテープカセット1Dを巾の広い前蓋8
を先頭にして記録フォーマットが異なる標準記録用(V
HS用)のVTR50に誤挿入した状態は、図6
(A),(B)を用いて説明した第2実施例のテープカ
セット1Cの標準記録用(VHS用)のVTR50への
誤挿入状態と全く同一状態であり、とくに、図10
(B)に示したようにテープカセット1Dの挿入方向前
方部位を無理に斜め上方に傾けながら挿入すると、カセ
ット筐体2Dの誤挿入防止仮想溝部2a63の終端部位
となるローディングポケット前壁面部2a23にカセッ
トホルダ51の誤挿入防止検出片51bに乗り上げた
後に誤挿入防止検出片51bが逃げ溝部2a94が入
り込んで、テープカセット1DのVTR50への誤挿入
を許容している。
【0068】更に、第3実施例のテープカセット1Dで
は、カセット筐体2Dの誤挿入防止仮想溝部2a63
対向し、且つ、誤挿入防止仮想溝部2a63の終端部位
となるローディングポケット前壁面部2a23にカセッ
トホルダ51の誤挿入防止検出片51bが繰り返し乗
り上げても、ローディングポケット前壁面部2a23
逃げ溝部2a94の傾斜面Kとの閉鎖区間を図11
(A)〜(C)に示した如く第2カセット筐体2Dの材
質よりも強度の強い補強材10(又は11,もしくは1
2)を用いて適宜補強したため、摩耗することなく十分
な強度を保って耐久性を維持できるようになっている。
【0069】即ち、図11(A)に示した如く、テープ
カセット1Dを斜め上方に傾けながらVTR50へ誤挿
入した際、カセットホルダ51の誤挿入防止検出片51
が当接して乗り上げるカセット筐体2Dのローディ
ングポケット前壁面部2a23の前方部位を凹状に形成
して、この凹状部分のみにカセット筐体2Dに用いられ
る樹脂材よりも圧縮強度の強い補強材10を嵌め込んだ
り又は接着して取り付けている。ここでは、補強材10
として、例えば、圧縮強度が強い金属材料,熱硬化性樹
脂,FRP(Fiber reinfoced plastics)などが適用さ
れている。尚、カセット筐体2Dを形成する樹脂材とし
ては、周知の熱可塑性樹脂材で例えばABS(Acryloni
trile butadiene styren)樹脂などが用いられている。
従って、カセット筐体2Dのローディングポケット前壁
面部2a23の前方部位のみに取り付けた補強材10に
カセットホルダ51の誤挿入防止検出片51bが当接
して乗り上げても、補強材10の部位を摩耗させること
なく耐久性を維持できる。
【0070】また、図11(A)に示した方法とは別な
方法として、図11(B)に示した如く、カセットホル
ダ51の誤挿入防止検出片51bが当接して乗り上げ
るカセット筐体2Dのローディングポケット前壁面部2
23と逃げ溝部2a94の傾斜面Kとの間の閉鎖区間
を切り欠いて、この切り欠いた部分にカセット筐体2D
に用いられる樹脂材よりも圧縮強度の強い補強材11を
嵌め込んだり又は接着して取り付けている。ここでの補
強材11は、前記と同様に圧縮強度が強い金属材料,熱
硬化性樹脂,FRP(Fiber reinfoced plastics)など
が適用されている。また、補強材11は、挿入方前方部
位は勿論のこと逃げ溝部2a94内に形成した傾斜面K
も一体に同一材料で形成しているので、補強材11の前
方部位は上記と同様な効果が生じると共に、とくに、逃
げ溝部2a94に入り込んだ誤挿入防止検出片51b
を離脱させる際に傾斜面Kを摩耗させることなく耐久性
を維持できる。
【0071】更に、図11(A)及び図11(B)に示
した方法とは別な方法として、図11(C)に示した如
く、カセットホルダ51の誤挿入防止検出片51b
当接して乗り上げるカセット筐体2Dのローディングポ
ケット前壁面部2a23と逃げ溝部2a94の傾斜面K
との間の閉鎖区間を切り欠いて、この切り欠いた部にカ
セット筐体2Dに用いられる樹脂材よりも強度の強い補
強材12を嵌め込んだり又は溶着したりもしくは接着し
て取り付けている。ここでの補強材12は、内部に圧縮
強度が強い金属材料,熱硬化性樹脂,FRPなどが埋め
込まれ、この外周を周知の熱可塑性樹脂で薄肉に覆って
いるので、補強材12の挿入方前方部位は勿論のこと逃
げ溝部2a94内に形成した傾斜面Kも強度を強く保つ
ことができる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるテープカセ
ットによると、請求項1記載においては、磁気テープを
収納したカセット筐体の底面を下にしながら前蓋と反対
側の巾の広い背面側からカセット筐体を磁気記録及び/
又は再生装置(VTR)のカセットホルダに誤挿入状態
で挿入しつつ、背面の挿入方向前方部位が誤挿入防止検
出部材に乗り上げた状態で押し込んだ際、背面の挿入方
向前方部位と僅かに間隔を隔ててカセット筐体の底面
に、誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿
入を許容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直
線に形成したたため、使用者がテープカセットの背面側
の挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾けながら誤挿
入状態で挿入しても、テープカセットをイジェクト動作
により装置のカセットホルダから確実に取り出すことが
でき、且つ、テープカセット及び装置に何らの損傷も与
えることなく取り出すことができる。
【0073】また、請求項2記載においては、磁気テー
プを収納したカセット筐体の底面を下にしながら一つの
側面と反対側の巾の狭い他の側面側からカセット筐体を
磁気記録及び/又は再生装置(VTR)のカセットホル
ダに誤挿入状態で挿入しつつ、他の側面の挿入方向前方
部位が誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で押し込ん
だ際、他の側面の挿入方向前方部位と僅かに間隔を隔て
てカセット筐体の底面に、誤挿入防止検出部材が入り込
んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿入方向
後方に向かって略一直線に形成したため、ここでも使用
者がテープカセットの他の側面側の挿入方向前方部位を
無理に斜め上方に傾けながら誤挿入状態で挿入しても、
テープカセットをイジェクト動作により装置のカセット
ホルダから確実に取り出すことができ、且つ、テープカ
セット及び装置に何らの損傷も与えることなく取り出す
ことができる。
【0074】また、請求項3記載においては、請求項1
及び請求項2記載のテープカセットの底面に形成した夫
々の逃げ溝部内の挿入方向前方に、イジェクト時に誤挿
入防止検出部材の離脱を容易にする傾斜面を形成したた
め、使用者は装置のカセットホルダに誤挿入されたテー
プカセットを装置のカセットホルダからより容易に引き
出すことができる。
【0075】また、請求項4記載においては、第1記録
フォーマット(標準記録フォーマット)で記録再生がな
される第1磁気テープ(酸化鉄テープ)を第1カセット
筐体内に収納し、この第1カセット筐体のローディング
ポケットと連なる第1カセット筐体底面に誤挿入防止溝
部を形成した第1記録フォーマット用のテープカセット
と略同一構成をもち、第2記録フォーマット(高密度記
録フォーマット)で記録再生がなされる第2磁気テープ
(メタルテープ)を第1カセット筐体と略同一外形寸法
の第2カセット筐体内に収納し、且つ、第1カセット筐
体の誤挿入防止溝部と対応して第2カセット筐体のロー
ディングポケットと連なる第2カセット筐体底面に誤挿
入防止溝部を第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目
視で確認できる程度短く形成し、前蓋を先頭にしながら
第2カセット筐体の誤挿入防止溝部を第2磁気記録及び
/又は再生装置のカセットホルダの奥方に設けた低い高
さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第2記録フォ
ーマット用のテープカセットであって、前蓋を先頭にし
ながら第2カセット筐体を第1装置のカセットホルダに
誤挿入状態で挿入しつつ、第2カセット筐体の誤挿入防
止溝部に第1装置のカセットホルダの前方に設けた低い
高さの誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入防止溝部
の挿入方向終端部位が誤挿入防止検出部材に乗り上げた
状態で押し込んだ際、第2カセット筐体の誤挿入防止溝
部の挿入方向終端部位と僅かに間隔を隔てて第2カセッ
ト筐体の底面に、第1装置側の誤挿入防止検出部材が入
り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿入
方向後方に向かって略一直線に形成したため、ここでも
使用者がテープカセットの前蓋側の挿入方向前方部位を
無理に斜め上方に傾けながら誤挿入状態で挿入しても、
第2記録フォーマット用のテープカセットをイジェクト
動作により第1記録フォーマットを採用した装置のカセ
ットホルダから確実に取り出すことができ、且つ、テー
プカセット及び第1装置に何らの損傷も与えることなく
取り出すことができる。
【0076】また、請求項5記載においては、第1記録
フォーマット(標準記録フォーマット)で記録再生がな
される第1磁気テープ(酸化鉄テープ)を第1カセット
筐体内に収納し、第1カセット筐体の巾の狭い一の側面
と連なる第1カセット筐体底面に誤挿入防止溝部を形成
した第1記録フォーマット用のテープカセットと略同一
構成をもち、第2記録フォーマット(高密度記録フォー
マット)で記録再生がなされる第2磁気テープ(メタル
テープ)を第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カ
セット筐体内に収納し、且つ、第1カセット筐体の誤挿
入防止溝部と対応して第2カセット筐体の巾の狭い一つ
の側面と連なる第2カセット筐体底面に誤挿入防止溝部
を第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で確認で
きる程度短く形成し、第2カセット筐体の巾の狭い一つ
の側面を先頭にしながら第2カセット筐体の誤挿入防止
溝部を第2磁気記録及び/又は再生装置のカセットホル
ダの奥方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正常
に挿入する第2記録フォーマット用のテープカセットで
あって、第2カセット筐体の巾の狭い一つの側面を先頭
にしながら第2カセット筐体を第1装置のカセットホル
ダに誤挿入状態で挿入しつつ、第2カセット筐体の誤挿
入防止溝部に第1装置のカセットホルダの前方に設けた
低い高さの誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入防止
溝部の挿入方向終端部位が誤挿入防止検出部材に乗り上
げた状態で押し込んだ際、第2カセット筐体の誤挿入防
止溝部の挿入方向終端部位と僅かに間隔を隔てて第2カ
セット筐体の底面に、第1装置側の誤挿入防止検出部材
が入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を
挿入方向後方に向かって略一直線に形成したため、こで
も使用者がテープカセットの一つの側面側の挿入方向前
方部位を無理に斜め上方に傾けながら誤挿入状態で挿入
しても、第2記録フォーマット用のテープカセットをイ
ジェクト動作により第1記録フォーマットを採用した装
置のカセットホルダから確実に取り出すことができ、且
つ、テープカセット及び第1装置に何らの損傷も与える
ことなく取り出すことができる。
【0077】また、請求項6記載においては、請求項4
及び請求項5記載のテープカセットの底面に形成した夫
々の逃げ溝部内の挿入方向前方に、イジェクト時に誤挿
入防止検出部材の離脱を容易にする傾斜面を形成したた
め、ここでも使用者は第1装置のカセットホルダに誤挿
入された第2記録フォーマット用のテープカセットを第
1装置のカセットホルダからより容易に引き出すことが
できる。
【0078】更に、請求項7記載においては、第1記録
フォーマット(標準記録フォーマット)で記録再生がな
される第1磁気テープ(酸化鉄テープ)を第1カセット
筐体内に収納し、この第1カセット筐体のローディング
ポケットと連なる第1カセット筐体底面に誤挿入防止溝
部を形成した第1記録フォーマット用のテープカセット
と略同一構成をもち、第2記録フォーマット(高密度記
録フォーマット)で記録再生がなされる第2磁気テープ
(メタルテープ)を第1カセット筐体と略同一外形寸法
の第2カセット筐体内に収納し、且つ、第1カセット筐
体の誤挿入防止溝部と対応して第2カセット筐体のロー
ディングポケット内で前蓋の裏面側からローディングポ
ケット前壁面部までの間を誤挿入防止仮想溝部として第
1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で確認できる
程度短く形成し、前蓋を先頭にしながら第2カセット筐
体の誤挿入防止仮想溝部を第2磁気記録及び/又は再生
装置のカセットホルダの奥方に設けた低い高さの誤挿入
防止検出部材に正常に挿入する第2記録フォーマット用
のテープカセットであって、前蓋を先頭にしながら第2
カセット筐体を第1装置のカセットホルダに誤挿入状態
で挿入しつつ、第2カセット筐体の誤挿入防止仮想溝部
に第1装置側の誤挿入防止検出部材が入り込んで該誤挿
入防止仮想溝部の挿入方向終端部位が該誤挿入防止検出
部材に乗り上げた状態で押し込んだ際、第2カセット筐
体の誤挿入防止仮想溝部の挿入方向終端部位となるロー
ディングポケット前壁面部と僅かに間隔を隔てて第2カ
セット筐体底面に、第1装置側の誤挿入防止検出部材が
入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿
入方向後方に向かって略一直線に形成すると共に、逃げ
溝部内に入り込んだ誤挿入防止検出部材をイジェクト時
に容易に離脱させるため逃げ溝部内の挿入方向前方に傾
斜面を形成し、更に、第1装置側の誤挿入防止検出部材
への乗り上げに対してローディングポケット前壁面部と
逃げ溝部の傾斜面との間の閉鎖区間を第2カセット筐体
の材質よりも強度の強い補強材を用いて適宜補強したた
め、とくに、第1装置側の誤挿入防止検出部材がローデ
ィングポケット前壁面部と逃げ溝部の傾斜面との間の閉
鎖区間に繰り返し乗り上げても、摩耗することなく十分
な強度を保って耐久性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1実施例のテープカセットを
説明するための図である。
【図2】本発明に係わる第1実施例のテープカセットを
巾の広い方向から標準記録用のVTRのカセットホルダ
に挿入した時の誤挿入防止動作を説明するための図であ
る。
【図3】本発明に係わる第1実施例のテープカセットを
巾の狭い方向から標準記録用のVTRのカセットホルダ
に挿入した時の誤挿入防止動作を説明するための図であ
る。
【図4】本発明に係わる第2実施例のテープカセットを
説明するための図である。
【図5】本発明に係わる第2実施例のテープカセットを
巾の広い前蓋を先頭にして標準記録,高密度記録兼用の
VTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿入防止動作
を説明するための図である。
【図6】本発明に係わる第2実施例のテープカセットを
巾の広い前蓋を先頭にして標準記録用のVTRのカセッ
トホルダに誤挿入した時の状態を説明するための図であ
る。
【図7】本発明に係わる第2実施例のテープカセットを
巾の狭い一の側面を先頭にして標準記録,高密度記録兼
用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿入防止
動作を説明するための図である。
【図8】本発明に係わる第2実施例のテープカセットを
巾の狭い一の側面を先頭にして標準記録用のVTRのカ
セットホルダに誤挿入した時の状態を説明するための図
である。
【図9】本発明に係わる第3実施例のテープカセットを
説明するための図である。
【図10】本発明に係わる第3実施例のテープカセット
を巾の広い前蓋を先頭にして標準記録用のVTRのカセ
ットホルダに誤挿入した時の状態を説明するための図で
ある。
【図11】本発明に係わる第3実施例のテープカセット
において、ローディングポケット内の誤挿入防止仮想溝
部の挿入方向終端部位となるローディングポケット前壁
面部と奥方の逃げ溝部との間をカセット筐体の材質より
も強度の強い補強材を用いて適宜補強した状態を説明す
るするための図である。
【図12】従来のテープカセットを説明するための斜視
図である。
【図13】従来のテープカセットを巾の広い方向から標
準記録用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿
入防止動作を説明するための図である。
【図14】従来のテープカセットを巾の狭い方向から標
準記録用のVTRのカセットホルダに挿入した時の誤挿
入防止動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1B…第1記録フォーマット用のテープカセット(テー
プカセット)、 1C,1D…第2記録フォーマット用のテープカセット
(テープカセット)、 2B…第1カセット筐体、 2C,2D…第2カセット筐体、 2a…底面、2a〜2a,2a22…ローディング
ポケット、 2a21,2a23…ローディングポケット前壁面部、 2a61…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a62…第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a63…第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿入
時の誤挿入防止仮想溝部、 2a81…第1カセット筐体の巾の狭い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a82…第2カセット筐体の巾の狭い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a83…第2カセット筐体の巾の狭い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a91〜2a95…逃げ溝部、 3…供給側テープリール、4…巻取側テープリール、 8…前蓋、8a…凹状切欠部、 10〜12…補強材、 50…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
第1装置(VTR)、 51…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
カセットホルダ、 51b…第1カセット筐体の巾の広い方向と対応する
誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 55…第1カセット筐体の巾の狭い方向からの挿入時の
第1装置(VTR)、 56…第1カセット筐体の巾の狭い方向からの挿入時の
カセットホルダ、 56b…第1カセット筐体の巾の狭い方向と対応する
誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 60…第1,第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿
入時の第2装置(VTR)、 61…第1,第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿
入時のカセットホルダ、 61b…第1,第2カセット筐体の巾の広い方向と対
応する誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 65…第1,第2カセット筐体の巾の狭い方向からの挿
入時の第2装置(VTR)、 66…第1,第2カセット筐体の巾の狭い方向からの挿
入時のカセットホルダ、 66b…第1,第2カセット筐体の巾の狭い方向と対
応する誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 K…傾斜面、 To…第1磁気テープ(酸化鉄テープ)、 Tm…第2磁気テープ(メタルテープ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−192589(JP,A) 実開 昭63−200242(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 23/28 G11B 23/087 501

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープを一対のリール間に巻回させて
    略直方形状のカセット筐体に収納し、このカセット筐体
    の前方部位に形成したローディングポケットにて張架し
    た前記磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前蓋を前記
    カセット筐体に支持し、且つ、前記ローディングポケッ
    トと連なるカセット筐体底面に誤挿入防止溝部を形成
    し、巾の広い前記前蓋を先頭にしながら前記誤挿入防止
    溝部を磁気記録及び/又は再生装置のカセットホルダに
    設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する
    テープカセットにおいて、 前記カセット筐体の底面を下にしながら前記前蓋と反対
    側の巾の広い背面側から該カセット筐体を前記カセット
    ホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記背面の挿入方向
    前方部位が前記誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で
    押し込んだ際に対応して、前記背面の挿入方向前方部位
    と僅かに間隔を隔てて前記カセット筐体の底面に、前記
    誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を
    許容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に
    形成したことを特徴とするテープカセット。
  2. 【請求項2】磁気テープを一対のリール間に巻回させて
    略直方形状のカセット筐体に収納し、このカセット筐体
    の前方部位に形成したローディングポケットにて張架し
    た前記磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前蓋を前記
    カセット筐体に支持すると共に、前記カセット筐体の巾
    の狭い一つの側面を先頭にしながら該一つの側面と連な
    るカセット筐体底面に形成した誤挿入防止溝部を磁気記
    録及び/又は再生装置のカセットホルダに設けた低い高
    さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入するテープカセッ
    トにおいて、 前記カセット筐体の底面を下にしながら前記一の側面と
    反対側の巾の狭い他の側面側から該カセット筐体を前記
    カセットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記他の側
    面の挿入方向前方部位が前記誤挿入防止検出部材に乗り
    上げた状態で押し込んだ際に対応して、前記他の側面の
    挿入方向前方部位と僅かに間隔を隔てて前記カセット筐
    体底面に、前記誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入
    状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿入方向後方に向か
    って略一直線に形成したことを特徴とするテープカセッ
    ト。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のテープカセッ
    トにおいて、 夫々の前記逃げ溝部内に入り込んだ前記誤挿入防止検出
    部材をイジェクト時に容易に離脱させるため夫々の該逃
    げ溝部内の挿入方向前方に傾斜面を形成したことを特徴
    とするテープカセット。
  4. 【請求項4】第1記録フォーマットで記録再生がなされ
    る第1磁気テープを一対のリール間に巻回させて略直方
    形状の第1カセット筐体内に収納し、この第1カセット
    筐体の前方部位に形成したローディングポケットにて張
    架した前記第1磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前
    蓋を前記第1カセット筐体に支持し、且つ、前記ローデ
    ィングポケットと連なる第1カセット筐体底面に誤挿入
    防止溝部を形成し、前記前蓋を先頭にしながら前記誤挿
    入防止溝部を第1磁気記録及び/又は再生装置のカセッ
    トホルダの前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材
    に正常に挿入する第1記録フォーマット用のテープカセ
    ットと略同一構成をもち、 第2記録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テ
    ープを前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カ
    セット筐体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の
    誤挿入防止溝部と対応して前記第2カセット筐体のロー
    ディングポケットと連なる第2カセット筐体底面に誤挿
    入防止溝部を該第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より
    目視で確認できる程度短く形成し、前記前蓋を先頭にし
    ながら前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部を第2磁
    気記録及び/又は再生装置のカセットホルダの奥方に設
    けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第
    2記録フォーマット用のテープカセットであって、 前記前蓋を先頭にしながら前記第2カセット筐体を前記
    第1装置のカセットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、
    前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部に前記第1装置
    側の誤挿入防止検出部材が入り込んで該誤挿入防止溝部
    の挿入方向終端部位が該誤挿入防止検出部材に乗り上げ
    た状態で押し込んだ際に対応して、前記第2カセット筐
    体の誤挿入防止溝部の挿入方向終端部位と僅かに間隔を
    隔てて該第2カセット筐体の底面に、前記第1装置側の
    誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での挿入を
    許容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一直線に
    形成したことを特徴とするテープカセット。
  5. 【請求項5】第1記録フォーマットで記録再生がなされ
    る第1磁気テープを一対のリール間に巻回させて略直方
    形状の第1カセット筐体内に収納し、この第1カセット
    筐体の前方部位に形成したローディングポケットにて張
    架した前記第1磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前
    蓋を前記第1カセット筐体に支持し、且つ、前記第1カ
    セット筐体の巾の狭い一つの側面と連なる第1カセット
    筐体底面に誤挿入防止溝部を形成し、前記第1カセット
    筐体の巾の狭い一つの側面を先頭にしながら前記誤挿入
    防止溝部を第1磁気記録及び/又は再生装置のカセット
    ホルダの前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に
    正常に挿入する第1記録フォーマット用のテープカセッ
    トと略同一構成をもち、 第2記録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テ
    ープを前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カ
    セット筐体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の
    誤挿入防止溝部と対応して前記第2カセット筐体の巾の
    狭い一つの側面と連なる第2カセット筐体底面に誤挿入
    防止溝部を該第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目
    視で確認できる程度短く形成し、前記第2カセット筐体
    の巾の狭い一つの側面を先頭にしながら前記第2カセッ
    ト筐体の誤挿入防止溝部を第2磁気記録及び/又は再生
    装置のカセットホルダの奥方に設けた低い高さの誤挿入
    防止検出部材に正常に挿入する第2記録フォーマット用
    のテープカセットであって、 前記第2カセット筐体の巾の狭い一つの側面を先頭にし
    ながら該第2カセット筐体を前記第1装置のカセットホ
    ルダに誤挿入状態で挿入しつつ、前記第2カセット筐体
    の誤挿入防止溝部に前記第1装置側の誤挿入防止検出部
    材が入り込んで該誤挿入防止溝部の挿入方向終端部位が
    該誤挿入防止検出部材に乗り上げた状態で押し込んだ際
    に対応して、前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部の
    挿入方向終端部位と僅かに間隔を隔てて該第2カセット
    筐体の底面に、前記第1装置側の誤挿入防止検出部材が
    入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿
    入方向後方に向かって略一直線に形成したことを特徴と
    するテープカセット。
  6. 【請求項6】請求項4又は請求項5記載のテープカセッ
    トにおいて、 夫々の前記逃げ溝部内に入り込んだ前記誤挿入防止検出
    部材をイジェクト時に容易に離脱させるため夫々の該逃
    げ溝部内の挿入方向前方に傾斜面を形成したことを特徴
    とするテープカセット。
  7. 【請求項7】第1記録フォーマットで記録再生がなされ
    る第1磁気テープを一対のリール間に巻回させて略直方
    形状の第1カセット筐体内に収納し、この第1カセット
    筐体の前方部位に形成したローディングポケットにて張
    架した前記第1磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前
    蓋を前記第1カセット筐体に支持し、且つ、前記ローデ
    ィングポケットと連なる第1カセット筐体底面に誤挿入
    防止溝部を形成し、前記前蓋を先頭にしながら前記誤挿
    入防止溝部を第1磁気記録及び/又は再生装置のカセッ
    トホルダの前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材
    に正常に挿入する第1記録フォーマット用のテープカセ
    ットと略同一構成をもち、 第2記録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テ
    ープを前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カ
    セット筐体内に収納し、且つ、前記第1カセット筐体の
    誤挿入防止溝部と対応して前記第2カセット筐体のロー
    ディングポケット内で前記前蓋の裏面側からローディン
    グポケット前壁面部までの間を誤挿入防止仮想溝部とし
    て前記第1カセット筐体の誤挿入防止溝部より目視で確
    認できる程度短く形成し、前記前蓋を先頭にしながら前
    記第2カセット筐体の誤挿入防止仮想溝部を第2磁気記
    録及び/又は再生装置のカセットホルダの奥方に設けた
    低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第2記
    録フォーマット用のテープカセットであって、 前記前蓋を先頭にしながら前記第2カセット筐体を前記
    第1装置のカセットホルダに誤挿入状態で挿入しつつ、
    前記第2カセット筐体の誤挿入防止仮想溝部に前記第1
    装置側の誤挿入防止検出部材が入り込んで該誤挿入防止
    仮想溝部の挿入方向終端部位が該誤挿入防止検出部材に
    乗り上げた状態で押し込んだ際に対応して、 前記第2カセット筐体の誤挿入防止仮想溝部の挿入方向
    終端部位となる前記ローディングポケット前壁面部と僅
    かに間隔を隔てて第2カセット筐体底面に、前記第1装
    置側の誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入状態での
    挿入を許容する逃げ溝部を挿入方向後方に向かって略一
    直線に形成すると共に、前記逃げ溝部内に入り込んだ前
    記誤挿入防止検出部材をイジェクト時に容易に離脱させ
    るため該逃げ溝部内の挿入方向前方に傾斜面を形成し、
    更に、前記第1装置側の誤挿入防止検出部材への乗り上
    げに対して前記ローディングポケット前壁面部と前記逃
    げ溝部の傾斜面との間の閉鎖区間を前記第2カセット筐
    体の材質よりも強度の強い補強材を用いて適宜補強した
    ことを特徴とするテープカセット。
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