JP2822369B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2822369B2
JP2822369B2 JP23916793A JP23916793A JP2822369B2 JP 2822369 B2 JP2822369 B2 JP 2822369B2 JP 23916793 A JP23916793 A JP 23916793A JP 23916793 A JP23916793 A JP 23916793A JP 2822369 B2 JP2822369 B2 JP 2822369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープカセットに係わ
り、とくにテープカセットの磁気記録及び/又は再生装
置への誤挿入防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダなどの磁気記録及
び/又は再生装置(以下、VTRと記す)に用いられる
従来のテープカセットとして図5(A),(B)に示し
た如くのものがある。
【0003】図5は従来のテープカセットを説明するた
めの斜視図であり、(A)はテープカセットを上面側か
ら見た図,(B)はテープカセットを底面側から見た
図、図6は従来のテープカセットを巾の広い方向から標
準記録用のVTRに挿入した時の誤挿入防止動作を説明
するための図であり、(A)は前蓋を先頭にして正常な
方向からの挿入を示した斜視図,(B)は正常に挿入し
た状態を示した側断面図,(C)は前蓋と反対側の背面
からの誤挿入を阻止した状態を示した側断面図である。
【0004】図5(A),(B)に示した従来のテープ
カセット1Aは、例えばテープ巾が1/2インチに形成
され、且つ、厚みの厚いベースフィルムに酸化鉄などの
磁性粉を塗布した磁気テープ(以下、酸化鉄テープと記
す)Toをカセット筐体2A内に収納し、標準記録フォ
ーマットとなる例えばVHS規格フォーマットにて記録
及び/又は再生でき得る標準記録用のテープカセットと
して構成されている。
【0005】上記テープカセット1Aの外装の一部を構
成するカセット筐体2Aは、樹脂材を用いて成形した上
ハーフ部材と下ハーフ部材とを上下に蓋合わせし、且
つ、ネジなどで結合して略直方形状に組み立てられたも
のである。また、カセット筐体2A内に回転自在に収納
した供給側テープリール3と巻取側テープリール4との
間には酸化鉄テープToが巻回されており、供給側テー
プリール3に巻回した酸化鉄テープToが供給側ガイド
ポール5を経由し、カセット筐体2Aの底面2aの前方
部位を肉抜きして開口したローディングポケット2a
〜2aに沿って張架されながら、更に、巻取側ガイド
ポール6,7を経由して巻取側テープリール4に巻取ら
れている。
【0006】また、カセット筐体2Aの底面2aの中間
部位に供給側及び巻取側テープリール3,4を臨むリー
ル孔2a,2aが穿設されている。尚、カセット筐
体2Aのローディングポケット2a〜2a内には、
VTR側のローディング部材(図示せず)が入り込むこ
とにより酸化鉄テープToをカセット筐体2Aの外に引
き出すようになっている。
【0007】また、カセット筐体2Aのローディングポ
ケット2a〜2aの前方部位には、張架した酸化鉄
テープToを保護するための前蓋8がネジリバネにより
閉蓋方向に付勢されて開閉自在に軸支されている。この
前蓋8も、テープカセット1Aの外装の一部を構成して
おり、樹脂材を用いてカセット筐体2Aの巾の広い方向
(長手方向)と対応して長尺に形成されている。
【0008】ここで、従来のテープカセット1AのVT
Rへの誤挿入防止動作について図5及び図6を用いて説
明する。
【0009】まず、図5(B)及び図6(A)に示した
ように、テープカセット1Aを構成する巾の広い前蓋8
を先頭にしたX方向から標準記録フォーマットを採用
した標準記録用(VHS用)のVTR50に正常に挿入
する時に用いられるテープカセット1A側の誤挿入防止
手段は、前蓋8の前面中央下部を浅く凹状に切り欠いた
凹状切欠部8aと、カセット筐体2Aの中央のローディ
ングポケット2a内の空間通路と、中央のローディン
グポケット2a内の奥方に形成したローディングポケ
ット前壁面部2a21から凹状切欠部8aと対向しなが
ら略一直線上に合致させて、ローディングポケット前壁
面部2a21と連なる底面2aの前方部位中央を浅く凹
状に形成した誤挿入防止溝部2a61とで構成されてい
る。この際、前蓋8の裏面側でカセット筐体2Aの前面
2bから誤挿入防止溝部2a61の終端までの長さが寸
法αmmと長尺に設定されている。尚、誤挿入防止溝
部2a61の中間には、酸化鉄テープToの始端及び終
端を検出するためのランプが入り込むランプ挿入孔2a
が奥深く形成されており、このランプ挿入孔2a
誤挿入防止溝部2a61の一部となっている。
【0010】一方、図6(A)に示したように、上記し
たテープカセット1Aの巾の広い方向からの挿入を許容
する標準記録用(VHS用)のVTR50では、カセッ
トホルダ51がテープカセット1Aを挿脱する上方のカ
セット挿脱位置と、挿入したテープカセット1Aを下方
に移動するカセット装着位置との間を往復移動自在に設
けられ、且つ、テープカセット1Aを下方へ移動する途
中で前蓋8を開蓋し、下方のカセット装着位置でカセッ
ト筐体2A内から酸化鉄テープToを図示しないローデ
ィング部材により磁気ヘッドを有する回転ドラムの方へ
引き出せるようになっている。また、板金部材を用いて
形成したカセットホルダ51は、カセット挿脱口51a
の巾方向がカセット筐体2Aと合わせて巾広く形成さ
れ、且つ、カセット挿脱口51aの高さ方向は天板51
fの裏面に取り付けた板バネ52,52が挿入したカセ
ット筐体2Aの天面2fに当接できるようカセット筐体
2Aの高さ寸法より僅かに高く形成されている。また、
カセットホルダ51のカセット挿脱口51a近傍にはイ
ジェクト釦53が設けられている。
【0011】また、カセットホルダ51の底板51bに
は、上記のようにテープカセット1Aに浅く凹状に形成
した誤挿入防止手段(8a,2a61)と対応して底板
51bの長手方向中央部に誤挿入防止検出部材(以下、
誤挿入防止検出片と記す)51bが上方に向かって低
い高さで切り起こし形成されている。また、カセットホ
ルダ51にはテープカセット1Aの挿入方向先端にスト
ッパ片51b,51bが左右に間隔を離して切り起
こし形成されており、このストッパ片51bから誤挿
入防止検出片51bの終端までの長さは前記した誤挿
入防止溝部2a61の寸法αmmより僅かに短い寸法
βmmと設定されている。従って、カセットホルダ5
1を前方から見ると、誤挿入防止検出片51bの設置
位置は、後述する誤挿入防止検出片61b(図2)よ
り挿入方向前方に設置されている。
【0012】そして、図6(A),(B)に示した如
く、巾の広い前蓋8を先頭にし、且つ、カセット筐体2
Aの底面2aがカセットホルダ51の底板51b上に載
置できるような姿勢でテープカセット1Aをカセット挿
脱口51aから挿入する。この際、カセット筐体2Aの
挿入動作に伴って、カセット筐体2Aの側面2c,2d
がカセットホルダ51のカセット挿脱口51a及び側面
51c,51dにより挿入方向左右を規制されながら挿
入を案内されるため、カセットホルダ51の前方に設け
た誤挿入防止検出片51bがテープカセット1Aの誤
挿入防止手段を構成する前蓋8の凹状切欠部8a,中央
のローディングポケット2a内の空間通路を通過して
カセット筐体2Aの底面2aの誤挿入防止溝部2a61
に挿入され、この後、前記したように寸法αmm>寸
法βmmと設定されているので、誤挿入防止検出片5
1bが誤挿入防止溝部2a61の終端に当接する寸前
の所定位置で、且つ、カセット筐体2Aの前面2bがス
トッパ片51bに当接して所定位置まで挿入されるの
で、テープカセット1Aが正常に挿入されたと判断でき
る。
【0013】また、図6(C)に示した如く、上記した
ように前蓋8を先頭に巾の広い方向からの正常な挿入方
向とは異なって、前蓋8とは反対側でカセット筐体2A
の巾の広い背面2eを先頭にし、且つ、カセット筐体2
Aの底面2aがカセットホルダ51の底板51bに沿っ
て略平行な姿勢で誤挿入した時などでは、カセット筐体
2Aの背面2eの前方部位がカセットホルダ51の前方
に設けた低い高さの誤挿入防止検出片51bに当接し
てしまい、テープカセット1Aはカセットホルダ51内
の所定位置まで挿入できずに後方に大巾に突出するので
誤挿入されたと判断できる。尚、テープカセット1Aの
巾の広い方向からの誤挿入は図6(C)に示した以外に
上下を反転した場合もあるが、ここでは説明を省略す
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、ハイ
ビジョンをはじめとするHDTVの画像とか、横長画面
TVの画像などを高密度に記録及び/又は再生でき得る
高密度記録用のVTRが望まれており、これを実現する
ために平成5年1月8日に従来の標準記録フォーマット
とは異なる高密度記録フォーマットとなる例えばW−V
HS規格フォーマットが提案された。このW−VHS規
格フォーマットに対応でき得る高密度記録用(W−VH
S用)のテープカセットでは、カセット筐体の外形を生
産設備の共用化,低価格化,VTRメカニズムの共用化
などの理由から従来の標準記録用(VHS用)のテープ
カセット1Aを構成するカセット筐体2Aと略同一外形
寸法に設定され、このカセット筐体内に例えばテープ巾
が1/2インチに形成され、且つ、厚みの薄いベースフ
ィルムにクロムなどの磁性材料を塗布又は蒸着した磁気
テープ(以下、メタルテープと記す)が収納されてい
る。そして、高密度記録用(W−VHS用)のテープカ
セットを新たに開発した高密度記録用(W−VHS用)
又は標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼
用)のVTRに挿入した時、W−VHS規格フォーマッ
トによる2トラック記録及び/又は再生が高密度にでき
るようになっている。ここで、新たに開発した高密度記
録用(W−VHS用)のテープカセットは、磁気テープ
の種類及び記録フォーマットが標準記録用(VHS用)
のテープカセット1Aとは異なるので、高密度記録用の
テープカセットは標準記録用(VHS用)のVTR50
で記録及び/又は再生ができない。従って、高密度記録
用(W−VHS用)のテープカセットを標準記録用(V
HS用)のVTR50に挿入できないようにする必要が
ある。しかしながら、新たに開発した高密度記録用(W
−VHS用)のテープカセットを、既に使用されている
標準記録用(VHS用)のVTR50に誤挿入すること
も起こり、この時にも、前述したように、VTR50の
カセットホルダ51の高さ方向がカセット筐体2Aの高
さ寸法より高く形成されているので、カセットホルダ5
1の天板51fの裏面とカセット筐体2Aの天面2fと
の間にスキマが形成されるため、使用者が高密度記録用
(W−VHS用)のテープカセットの前蓋側の前方部位
を無理に斜め上方に傾けて挿入してカセット筐体の前方
部位が標準記録用(VHS用)のVTR50のカセット
ホルダ51の前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出片
51bに乗り上げてしまうことが考えられるので予め対
策する必要がある。
【0015】そこで、高密度記録用(W−VHS用)の
テープカセットにも、標準記録用(VHS用)のテープ
カセット1Aに設けた誤挿入防止手段(8a,2
61)と略同様な技術思想による誤挿入防止手段が望
まれている。即ち、高密度記録用(W−VHS用)のテ
ープカセットの標準記録用(VHS用)のVTR50へ
の挿入を阻止できる誤挿入防止手段を備え、且つ、高密
度記録用(W−VHS用)のテープカセットを新たに開
発した標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS
兼用)のVTRに挿入した時にも誤挿入を検出できる誤
挿入防止手段を備えた高密度記録用(W−VHS用)の
テープカセットが望まれている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1記録フォーマットで記録再
生がなされる第1磁気テープを一対のリール間に巻回さ
せて略直方形状の第1カセット筐体内に収納し、この第
1カセット筐体の前方部位に形成したローディングポケ
ットにて張架した前記第1磁気テープを覆い得るよう開
閉自在な前蓋を前記第1カセット筐体に支持し、且つ
記ローディングポケットの奥方に形成したローディン
グポケット前壁面部と連なる底面前方部位に形成した誤
挿入防止溝部を、前記前蓋を先頭にしながら第1磁気記
録及び/又は再生装置のカセットホルダの前方に設けた
低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第1記
録フォーマット用のテープカセットと略同一構成をも
ち、第2記録フォーマットで記録再生がなされる第2磁
気テープを前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第
2カセット筐体内に収納し、且つ、前記第1磁気記録及
び/又は再生装置の前記誤挿入防止検出部材に当接して
該第1磁気記録及び/又は再生装置に正常に挿入できな
い程度短く形成すると共に前記第2カセット筐体の前面
からローディングポケット前壁面部までの奥行き寸法と
略同等寸法に形成した誤挿入防止溝部を、前蓋を先頭に
しながら第2磁気記録及び/又は再生装置のカセットホ
ルダの奥方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正
常に挿入する第2記録フォーマット用のテープカセット
であって、前記前蓋を先頭にしながら前記第2カセット
筐体を前記第1装置のカセットホルダに誤挿入した際に
対応して、前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部の挿
入方向終端部位に前記ローディングポケット前壁面部に
支持した扉を開閉自在に設けると共に、挿入動作に伴っ
て前記第1装置側の誤挿入防止検出部材が前記誤挿入防
止溝部の挿入方向終端部位から前記扉を乗り上げた後に
入り込んで誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を該
扉を隔てた前記第2カセット筐体の底面前方部位に挿入
方向後方に向かって略一直線に形成してなり、前記前蓋
を先頭にしながら前記第2カセット筐体の前記第1装置
のカセットホルダ及び前記第2装置のカセットホルダへ
の挿入時には前記扉を閉蓋状態に保つ一方、前記第2カ
セット筐体の前記逃げ溝部に前記第1装置側の誤挿入防
止検出部材が入り込んだ際には、イジェクト動作に伴っ
て前記誤挿入防止検出部材の離脱を容易にするために前
記扉を開蓋させるよう構成したことを特徴とするテープ
カセットを提供するものである。
【0017】
【実施例】以下に本発明に係わるテープカセットの一実
施例を図1乃至図4を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は本発明に係わるテープカセットを説
明するための図であり、(A)はテープカセットを底面
側から見た斜視図,(B)はテープカセットの巾の広い
方向からの挿入に対応する誤挿入防止手段,誤挿入時の
逃げ溝部を断面した図、図2は同テープカセットを巾の
広い方向から標準記録,高密度記録兼用のVTRに挿入
した時の誤挿入防止動作を説明するための図であり、
(A)は前蓋を先頭にして正常に挿入する状態を示した
斜視図,(B)は正常に挿入した状態を示した側断面
図、(C)は前蓋と反対側の背面からの誤挿入を阻止し
た状態を示した側断面図,(D)は背面からの誤挿入時
にカセット筐体の逃げ溝部に誤挿入防止部材が入り込ん
だ状態を示した側断面図、図3は同テープカセットを前
蓋を先頭にして標準記録用のVTRに誤挿入した時の状
態を説明するための図であり、(A)は誤挿入する状態
を示した斜視図,(B)は誤挿入を阻止した状態を示し
た側断面図,(C)は誤挿入した時にカセット筐体のロ
ーディングポケット前壁面部に設けた扉を乗り越えて誤
挿入防止部材が逃げ溝部内に入り込んだ状態を示した側
断面図、図4は同テープカセットを前蓋を先頭にして標
準記録用のVTRに誤挿入した時の状態を説明するため
の平面図であり、(A)は誤挿入を阻止した状態を示し
た図,(B)は誤挿入した時にカセット筐体のローディ
ングポケット前壁面部に設けた扉を乗り越えて誤挿入防
止部材が逃げ溝部内に入り込んだ状態を示した図,
(C)はイジェクト動作に伴って誤挿入防止部材がカセ
ット筐体のローディングポケット前壁面部に設けた扉を
開蓋する状態を示した図である。
【0019】図1(A),(B)に示した本発明に係わ
るテープカセット1Bは、先に従来例で説明した標準記
録フォーマット(第1記録フォーマット)で記録再生が
なされる酸化鉄テープ(第1磁気テープ)Toをカセッ
ト筐体(第1カセット筐体)2A内に収納した標準記録
用(第1記録フォーマット用)のテープカセット1Aに
対して、カセット筐体(第1カセット筐体)2Aと略同
一外形寸法に形成したカセット筐体(第2カセット筐
体)2B内に酸化鉄テープToとは磁気記録特性が異な
ると共に高密度記録フォーマット(第2記録フォーマッ
ト)で記録再生がなされる1/2インチ巾のメタルテー
プ(第2磁気テープ)Tmを収納して高密度記録用(第
2記録フォーマット用)のテープカセットとして構成さ
れている。これにより、本発明に係わるテープカセット
1Bは、高密度記録フォーマットとなる例えばW−VH
S規格フォーマットを採用した標準記録,高密度記録兼
用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60(図2
(A))に適用されるものである。
【0020】また、本発明に係わるテープカセット1B
の特徴は、後述するようにカセット筐体2Bの中央のロ
ーディングポケット2aの空間通路からなる誤挿入防
止溝部(以下、誤挿入防止仮想溝部と記す)2a
62を、従来例のカセット筐体2Aの底面2a側に設け
た誤挿入防止溝部2a61より短く形成することによ
り、前蓋8を先頭にしてテープカセット1Bの標準記録
用(VHS用)のVTR50への誤挿入を阻止すると共
に、前蓋8を先頭にして標準記録,高密度記録兼用(V
HS,W−VHS兼用)のVTR60への挿入を許容
し、且つ、背面2eを先頭にして標準記録,高密度記録
兼用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60への誤挿
入を阻止するようになっている。
【0021】更に、前蓋8を先頭にしてテープカセット
1Bの挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾けて標準
記録用(VHS用)のVTR50に誤挿入した際に対応
して、カセット筐体2Bに形成した誤挿入防止仮想溝部
2a62の挿入方向終端部位にローディングポケット前
壁面部2a21に支持した扉9を開閉自在に設けると共
に、扉9を隔てたカセット筐体2Bの底面前方部位に標
準記録用(VHS用)のVTR50側の誤挿入防止検出
部材51bが入り込んで誤挿入状態での挿入を許容す
る逃げ溝部2aを挿入方向後方に向かって略一直線に
形成したものである。従って、テープカセット1Bは、
後述するように新たに開発した上位互換性のある標準記
録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVT
R60には挿入を許容される一方、記録フォーマットが
異なる従来の標準記録用(VHS用)のVTR50には
後述の誤挿入防止手段によって通常の誤挿入に対して阻
止されるようになっている。
【0022】まず、図1(A),(B)及び図2(A)
に示したように、テープカセット1Bを構成する巾の広
い前蓋8を先頭にしたX方向から標準記録,高密度記
録兼用(VHS,W−VHS兼用)のVTR60に正常
に挿入する時に用いられるテープカセット1B側の誤挿
入防止手段は、従来例で示したテープカセット1A側の
誤挿入防止手段(8a,2a61)と対応して、カセッ
ト筐体2Bの巾の広い方向の中央部に設置されている。
即ち、テープカセット1B側の誤挿入防止手段は、前蓋
8の前面中央下部を凹状に切り欠いた凹状切欠部8a
と、前蓋8の裏面側でカセット筐体2Bの前面2bから
中央のローディングポケット2a内の奥方に形成した
ローディングポケット前壁面部2a21までの空間通路
を誤挿入防止仮想溝部2a62(想像線図示)として設
定し、且つ、この空間通路からなる誤挿入防止仮想溝部
2a62の長さを寸法αmmと設定し、先に図5
(B)に示した従来の誤挿入防止溝部2a61の終端ま
での長さ寸法αmmより目視で確認できる程度短い寸
法αmmに設定されている。尚、上記のように設定し
た誤挿入防止仮想溝部2a 62 の長さは、後述するよう
に先のVTR50側の誤挿入防止検出部材51b に当
接してVTR50に正常に挿入できない程度短く形成し
たことになる。従って、カセット筐体2Bの誤挿入防止
手段は、前蓋8の凹状切欠部8aと、中央のローディン
グポケット2a内の空間通路からなる誤挿入防止仮想
溝部2a62とであたかも略一直線に構成されており、
言い換えると、中央のローディングポケット2a内の
空間通路からなる誤挿入防止仮想溝部2a62は溝形状
に形成されていないものの、誤挿入防止仮想溝部2a
62には標準記録用(VHS用)のVTR50のカセッ
トホルダ51の前方に設けた誤挿入防止検出片51b
1’又は後述する標準記録,高密度記録兼用(VHS,
W−VHS兼用)のVTR60のカセットホルダ61の
奥方に設けた誤挿入防止検出片61bが略直線的に進
入できるようになっている。この際、カセット筐体2B
はカセットホルダ51,61に対して挿入方向左右を規
制されているので、空間通路からなる誤挿入防止仮想溝
部2a62だけでも何らの支障をきたさない。
【0023】また、カセット筐体2Bの中央のローディ
ングポケット前壁面部2a21には、僅かな厚みを持っ
て剛体に形成された扉9が軸10を中心にネジリバネ
(図示せず)により閉蓋方向に付勢されて開閉自在とな
っている。この扉9は本発明の要部を構成するものであ
り、カセット筐体2Bの前方に向かって扉9が開蓋でき
るようになっており、且つ、カセット筐体2Bの奥方に
は扉9が開蓋できないように規制されている。また、扉
9が閉蓋した状態では扉9の前方はローディングポケッ
ト前壁面部2a21と略同一面に合致していると共に、
扉9の前方が誤挿入防止仮想溝部2a62の挿入方向終
端部位となっている。また、カセット筐体2Bの中央の
ローディングポケット前壁面部2a21と連なる底面2
aの前方部位には、本発明の要部となる誤挿入時の逃げ
溝部2aが形成されている。上記誤挿入時の逃げ溝部
2aは、誤挿入防止仮想溝部2a62の挿入方向終端
部位から扉9の厚み程の僅かな間隔を隔てた底面2aの
前方部位に略一直線に浅く凹状に形成されている。ま
た、扉9の高さは逃げ溝部2aの高さより大きく形成
されているので、扉9が閉蓋した状態では誤挿入防止仮
想溝部2a62の挿入方向終端部位及び逃げ溝部2a
の挿入方向始端部位が扉9により閉鎖される一方、扉9
が開蓋した状態では誤挿入防止仮想溝部2a62と逃げ
溝部2aとが略一直線に連通するようになっている。
また、この逃げ溝部2aは、メタルテープTmの始端
及び終端を検出するためのランプが入り込むランプ挿入
孔2aを含んで略一直線に形成されている。また、逃
げ溝部2aの長さ寸法は、カセット筐体2Bの前面2
bから逃げ溝部2aの終端までが寸法αmm以上に
設定されている。従って、カセット筐体2Bの底面2a
側に形成した逃げ溝部2aは、後述するように巾の広
い前蓋8を先頭にしてテープカセット1Bの挿入方向前
方部位を無理に斜め上方に傾けながら記録フォーマット
が異なる標準記録用(VHS用)のVTR50に誤挿入
した際に、カセット筐体2Bの誤挿入防止仮想溝部2a
62の終端部位となる扉9の前方がカセットホルダ51
の前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出片51b
乗り上げた後に誤挿入防止検出片51bが入り込ん
で、テープカセット1BのVTR50への誤挿入を許容
できるように形成されたものである。
【0024】また後述するように、カセット筐体2Bの
ローディングポケット前壁面部2a21に設けた扉9
は、前蓋8を先頭にしてテープカセット1Bをカセット
ホルダ51に挿入する際には、図示しないネジリバネに
より閉蓋状態に保たれ、カセットホルダ51の誤挿入防
止検出片51bに対してストッパ機能を果たしてい
る。一方、前蓋8を先頭にしてテープカセット1Bをカ
セットホルダ51に誤挿入し、且つ、カセットホルダ5
1の低い高さの誤挿入防止検出片51bが扉9を乗り
越えて逃げ溝部2a内に入り込んだ際には、イジェク
ト動作に伴って扉9がネジリバネに抗しながらカセット
筐体2Bの中央のローディングポケット2aの前方に
向かって開蓋し、誤挿入防止検出片51bが逃げ溝部
2a内から容易に離脱できるようになっている。尚、
扉9がカセット筐体2Bの前方に向かって開蓋しても、
カセット筐体2Bのローディングポケット2a〜2a
の前方に張架したメタルテープTmに扉9が接触しな
いよう扉9の長さを予め設定している。
【0025】更に、テープカセット1Bの巾の広い背面
方向からの誤挿入に対応して、カセット筐体2Bの背面
2eと連なる底面2aの挿入方向前方で巾方向中央部に
は逃げ溝部2aが略一直線に浅く凹状に形成されてい
る。この逃げ溝部2aは、カセット筐体2Bの底面前
方に形成した逃げ溝部2aの延長線上の位置に設定さ
れており、カセット筐体2Bの巾の広い背面方向からの
誤挿入時に挿入方向前方部位となる背面2eから僅かに
間隔を隔てて挿入方向後方に向かって形成されている。
この際、逃げ溝部2aの長さ寸法は、背面2eから逃
げ溝部2aの終端までが寸法αmm以上に設定され
ている。また、図1(B)に示した如く、逃げ溝部2a
内で背面2e側からの挿入方向前方には、後述するよ
うに逃げ溝部2a内に入り込んだカセットホルダ5
1,61の誤挿入防止検出片51b,61bをイジ
ェクト時に容易に離脱させるための傾斜面Kが形成され
ている。
【0026】次に、図2(A)に示した如く、上記した
テープカセット1Bの巾の広い方向からの挿入を許容す
る標準記録,高密度記録兼用(VHS,W−VHS兼
用)のVTR60では、カセットホルダ61のカセット
挿脱口61aがカセット筐体2Bと合わせて巾広く形成
され、且つ、カセット挿脱口61aの高さ方向は天板6
1fの裏面に取り付けた板バネ62,62が挿入したカ
セット筐体2Bの天面2fに当接できるようカセット筐
体2Bの高さ寸法より僅かに高く形成されている。ま
た、カセットホルダ61のカセット挿脱口61a近傍に
はイジェクト釦63が設けられている。また、カセット
ホルダ61の底板61bには、上記のようにテープカセ
ット1Bに形成した誤挿入防止手段(8a,2a62
と対応して底板61bの巾方向中央部に誤挿入防止検出
部材(以下、誤挿入防止検出片と記す)61bが上方
に向かって低い高さで切り起こし形成されている。ま
た、カセットホルダ61にはテープカセット1Bの挿入
方向先端にストッパ片61b,61bが左右に間隔
を離して切り起こし形成されている。この際、カセット
ホルダ61の誤挿入防止検出片61bの巾方向の設置
位置は、図6(A)に示した従来の誤挿入防止検出片5
1bの巾方向の設置位置と対応して同一位置に設定さ
れている。また、カセットホルダ61のストッパ片61
から誤挿入防止検出片61bの終端までの長さ
は、図6(A)に示した従来のストッパ片51bから
誤挿入防止検出片51bの終端までの長さ寸法β
mより目視で確認できる程度短い寸法βmmに設定さ
れ、且つ、この寸法βmmは前記した誤挿入防止仮想
溝部2a62の寸法αmmより僅かに短い寸法β
mに設定されている。従って、カセットホルダ61を前
方から見ると、誤挿入防止検出片61bの設置位置
は、従来の誤挿入防止検出片51bの設置位置よりも
目視で確認できる程度テープカセット1Bの挿入方向に
対して奥方に設置されている。
【0027】ここで、高密度記録用のテープカセット1
Bを記録フォーマットが同一の高密度記録兼用(VH
S,W−VHS兼用)のVTR60に挿入した時の誤挿
入防止動作について図2(A)〜(D)を用いて説明す
る。
【0028】図2(A),(B)に示した如く、テープ
カセット1Bの巾の広い前蓋8を先頭にし、且つ、カセ
ット筐体2Bの底面2aが標準記録,高密度記録兼用
(VHS,W−VHS兼用)のVTR60を構成するカ
セットホルダ61の底板61b上に載置できるような姿
勢でテープカセット1Bをカセット挿脱口61aから挿
入する。この際、カセット筐体2Bの挿入動作に伴っ
て、カセットホルダ61の奥方に設けた誤挿入防止検出
片61bがテープカセット1Bの誤挿入防止手段を構
成する前蓋8の凹状切欠部8aを通過して中央のローデ
ィングポケット2a内の空間通路からなる誤挿入防止仮
想溝部2a62内に挿入され、この後、前記したように
寸法αmm>寸法βmmと設定されているので、誤
挿入防止検出片61bが誤挿入防止仮想溝部2a62
の挿入方向終端部位となる扉9の前方寸前の所定位置
で、且つ、カセット筐体2Bの前面2bがストッパ片6
1bに当接する所定位置まで挿入されるので、テープ
カセット1Bが正常に挿入されたと判断できる。また、
前蓋8を先頭にしてテープカセット1Bのカセットホル
ダ61への挿入時又は離脱時には、カセット筐体2Bの
ローディングポケット前壁面部2a21に設けた扉9が
図示しないネジリバネにより閉蓋状態に保たれている。
従って、テープカセット1Bをカセットホルダ61に正
常に挿入した時には、カセットホルダ61の誤挿入防止
検出片61bが扉9の前方寸前の位置までしか到達し
ないので、挿入防止検出片61bは扉9を隔てて底面
2aの前方部位に形成した逃げ溝部2a内に入り込む
こともない。
【0029】また、図2(C)に示した如く、上記した
ように前蓋8を先頭に巾の広い方向からの正常な挿入方
向とは異なって、前蓋8とは反対側でカセット筐体2B
の巾の広い背面2eを先頭にし、且つ、カセット筐体2
Bの底面2aがカセットホルダ61の底板61bに沿っ
て略平行な姿勢で誤挿入した時などでは、カセット筐体
2Bの背面2eの前方部位がカセットホルダ61の奥方
に設けた低い高さの誤挿入防止検出片61bに当接し
てしまい、テープカセット1Bはカセットホルダ61内
の所定位置まで挿入できずに後方に大巾に突出するので
誤挿入されたと判断できる。
【0030】更に、図2(D)に示した如く、上記図2
(C)と同一の方向からテープカセット1Bをカセット
ホルダ61に誤挿入した時に、前述したようにカセット
筐体2Bの高さ寸法よりカセットホルダ61の高さの方
が僅かに高いため、カセット筐体2Bの天面2fとカセ
ットホルダ61の天板61fの裏面との間には僅かなス
キマができている。この状態で、使用者がテープカセッ
ト1Bの巾の広い背面2eを先頭にし、且つ、テープカ
セット1Bの挿入方向前方部位となる背面2eを無理に
斜め上方に傾けてカセットホルダ61内に誤挿入する
と、カセット筐体2Bの背面2eの前方部位が低い高さ
の誤挿入防止検出片61bに乗り上げるが、このまま
使用者が気付かずにテープカセット1Bを更に奥方に押
し込んでしまうと、誤挿入防止検出片61bが背面2
eの前方部位から僅かに間隔を隔てて形成した逃げ溝部
2a内に入り込む。ここでは、逃げ溝部2aの長さ
が前述したように寸法αmm以上に形成されているの
で、誤挿入防止検出片61bが逃げ溝部2a内に入
り込んだままの状態となり、背面2eがストッパ片61
に当接するまで挿入されて、テープカセット1Bは
誤挿入状態を許容されたままカセットホルダ61上に載
置される。この後、カセットホルダ61が下方のカセッ
ト装着位置に到達する前に背面2eからの誤挿入により
前蓋8が開蓋できず自動的にイジェクトモードになる
か、あるいは使用者が誤挿入したと直ちに気付いてイジ
ェクト釦63を押すなどにより、使用者はテープカセッ
ト1Bをカセットホルダ61から取り出すことができる
状態となる。この際、誤挿入防止検出片61bが入り
込んだ逃げ溝部2a内で背面2e側からの挿入方向前
方に傾斜面Kが形成されているため、使用者はテープカ
セット1Bを手前に引き出すと、誤挿入防止検出片61
が傾斜面Kに沿って逃げ溝部2aから容易に離脱
することができる。従って、テープカセット1Bを巾の
広い背面2eから挿入方向前方部位を無理に斜め上方に
傾けて標準記録,高密度記録用(VHS,W−VHS
用)のVTR60に誤挿入状態で強引に押し込んでも、
テープカセット1Bをカセットホルダ61から確実に取
り出すことができ、且つ、テープカセット1B及びVT
R60に何らの損傷も与えることなく取り出すことがで
きる。
【0031】次に、高密度記録用のテープカセット1B
を記録フォーマットが異なる標準記録用(VHS用)の
VTR50に誤挿入した時の動作について図3及び図4
を用いて説明する。
【0032】図3(A),(B)及び図4(A)に示し
た如く、巾の広い前蓋8を先頭にしてテープカセット1
Bを記録フォーマットが異なる標準記録用(VHS用)
のVTR50のカセットホルダ51に誤挿入した場合に
は、カセットホルダ51の天板51fの裏面とカセット
筐体2Bの天面2fとの間には僅かなスキマが形成され
ているものの、カセット筐体2Bの底面2aをカセット
ホルダ51の底板51bに沿って略平行な姿勢で挿入す
ると、カセットホルダ51の前方に設けた誤挿入防止検
出片51bがテープカセット1Bの誤挿入防止手段を
構成する前蓋8の凹状切欠部8a,中央のローディング
ポケット2a内の空間通路からなる誤挿入防止仮想溝部
2a62内に挿入され、ここで誤挿入防止仮想溝部2a
62の長さ寸法αmmに対して、ストッパ片51b
から誤挿入防止検出片51bの終端までの長さ寸法β
mmの方が長いため、誤挿入防止仮想溝部2a62
挿入方向終端部位となる扉9の前方に低い高さの誤挿入
防止検出片51bが当接してしまい、それ以上の挿入
を阻止されることによりテープカセット1Bは所定の位
置まで挿入できず誤挿入されたと判断できる。
【0033】更に、本発明の要部となる図3(C)及び
図4(B)に示した状態では、図3(A),(B)及び
図4(A)に示したと同一の方向からテープカセット1
Bをカセットホルダ51に誤挿入した時、上記したよう
にカセットホルダ51の天板51fの裏面とカセット筐
体2Bの天面2fとの間には僅かなスキマができている
ので、使用者が巾の広い前蓋8を先頭にしてカセット筐
体2Bの挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾けてカ
セットホルダ51内に誤挿入すると、中央のローディン
グポケット2a内の空間通路からなる誤挿入防止仮想溝
部2a62の挿入方向終端部位には扉9が図示しないネ
ジリバネにより閉蓋されているため、この扉9にカセッ
トホルダ51の前方に設けた低い高さの誤挿入防止検出
片51bが乗り上げるが、このまま使用者が気付かず
にテープカセット1Bを更に奥方に押し込んでしまう
と、誤挿入防止検出片51bが扉9を隔ててカセット
筐体2Bの底面前方部位に形成したランプ挿入孔2a
を含んだ逃げ溝部2a内に入り込む。ここでは、逃げ
溝部2aの長さが前述したように寸法αmm以上に
形成されているので、誤挿入防止検出片51bが逃げ
溝部2a内に入り込んだままの状態となり、カセット
筐体2Bの前面2bがカセットホルダ51のストッパ片
51bに当接するまで挿入されて、テープカセット1
Bは誤挿入状態を許容されたままカセットホルダ51上
に載置される。この後、テープカセット1Bはカセット
ホルダ51の下方への移動に伴って前蓋8が開蓋されな
がらカセット装着位置に到達して、カセット筐体2Bか
らメタルテープTmを引き出して磁気ヘッドを有する回
転ドラム(図示せず)に添接させると、実公平5−14
391号公報による技術思想によりメタルテープTmへ
の記録はできないものの、メタルテープTmに既に記録
した内容についてのみ再生がなされるが、ここでは記録
フォーマット及び磁気記録特性が異なるため良好な画質
が得られず、使用者は直ちにイジェクト釦53を押すな
どして、テープカセット1Bをカセットホルダ51から
取り出すことができる状態となる。
【0034】ここで、図4(C)に示した如く、テープ
カセット1Bをカセットホルダ51からイジェクトさせ
ると、イジェクト動作に伴ってテープカセット1Bを手
前に引き出した際、逃げ溝部2a内に入り込んだ誤挿
入防止検出片51bがネジリバネ(図示せず)に抗し
ながら扉9を押すので、扉9は軸10を中心にカセット
筐体2Bの前方(矢印方向)に向かって開蓋するため、
誤挿入防止検出片51bが逃げ溝部2aから容易に
離脱することができる。従って、前蓋8を先頭にしてテ
ープカセット1Bの挿入方向前方部位を無理に斜め上方
に傾けて標準記録用(VHS用)のVTR50に誤挿入
状態で強引に押し込んでも、テープカセット1Bをカセ
ットホルダ51から確実に取り出すことができ、且つ、
テープカセット1B及びVTR50に何らの損傷も与え
ることなく取り出すことができる。勿論、誤挿入防止検
出片51bが逃げ溝部2aから完全に離脱した時に
は、扉9は図示しないネジリバネにより再び閉蓋され
る。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるテープカセ
ットによると、巣1記録フォーマット(標準記録フォー
マット)で記録再生がなされる第1磁気テープ(酸化鉄
テープ)を第1カセット筐体内に収納した第1記録フォ
ーマット用のテープカセットと略同一構成をもち、第2
記録フォーマット(高密度記録フォーマット)で記録再
生がなされる第2磁気テープ(メタルテープ)を第1カ
セット筐体と略同一外形寸法の第2カセット筐体内に収
納した第2記録フォーマット用のテープカセットであっ
て、前蓋を先頭にして第2記録フォーマット用のテープ
カセットを第1記録フォーマットで記録再生がなされる
第1磁気記録及び/又は再生装置への誤挿入を阻止する
ため、第2カセット筐体の前面からローディングポケッ
ト前壁面部までの奥行き寸法と略同等寸法に形成した誤
挿入防止溝部を第1磁気記録及び/又は再生装置の前記
誤挿入防止検出部材に当接して第1磁気記録及び/又は
再生装置に正常に挿入できない程度短く形成し、且つ、
第2カセット筐体の誤挿入防止溝部の挿入方向終端部位
にローディングポケット前壁面部に支持した扉を開閉自
在に設けると共に、扉を隔てた第2カセット筐体の底面
前方部位に第1装置側の誤挿入防止検出部材が入り込ん
で誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を挿入方向後
方に向かって略一直線に形成したため、使用者が前蓋を
先頭にしてテープカセットの挿入方向前方部位を無理に
斜め上方に傾けながら第1装置側のカセットホルダに誤
挿入状態で挿入した際、第2カセット筐体の誤挿入防止
溝部に第1装置のカセットホルダの前方に設けた低い高
さの誤挿入防止検出部材が入り込んで誤挿入防止溝部の
挿入方向終端部位となる扉を乗り上げた後、誤挿入防止
検出部材が扉を隔てて第2カセット筐体の前方部位に形
成した逃げ溝部内に入りこんでも、イジェクト動作に伴
って第2記録フォーマット用のテープカセットを手前に
引き出すと、逃げ溝部内に入り込んだ誤挿入防止検出部
材により扉が開蓋されるので、誤挿入防止検出部材を逃
げ溝部から容易に離脱することができる。従って、前蓋
を先頭にして第2記録フォーマット用のテープカセット
の挿入方向前方部位を無理に斜め上方に傾けて第1記録
フォーマットで記録再生がなされる第1装置のカセット
ホルダに誤挿入状態で強引に押し込んでも、第2記録フ
ォーマット用のテープカセットを第1装置のカセットホ
ルダから確実に取り出すことができ、且つ、第2記録フ
ォーマット用のテープカセット及び第1装置に何らの損
傷も与えることなく取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるテープカセットを説明するため
の図である。
【図2】本発明に係わるテープカセットを巾の広い方向
から標準記録,高密度記録兼用のVTRに挿入した時の
誤挿入防止動作を説明するための図である。
【図3】本発明に係わるテープカセットを前蓋を先頭に
して標準記録用のVTRに誤挿入した時の状態を説明す
るための図である。
【図4】本発明に係わるテープカセットを前蓋を先頭に
して標準記録用のVTRに誤挿入した時の状態を説明す
るための平面図である。
【図5】従来のテープカセットを説明するための斜視図
である。
【図6】従来のテープカセットを巾の広い方向から標準
記録用のVTRに挿入した時の誤挿入防止動作を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1A…第1記録フォーマット用のテープカセット(テー
プカセット)、 1B…第2記録フォーマット用のテープカセット(テー
プカセット)、 2A…第1カセット筐体(カセット筐体)、 2B…第2カセット筐体(カセット筐体)、 2a…底面、2a〜2a…ローディングポケット、
2b…前面、 2a21…ローディングポケット前壁面部、 2a61…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部、 2a62…第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿入
時の誤挿入防止溝部(誤挿入防止仮想溝部)、 2a…逃げ溝部、 3…供給側テープリール、4…巻取側テープリール、 8…前蓋、9…扉、 50…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
第1装置(VTR)、 51…第1カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
カセットホルダ、 51b…第1カセット筐体の巾の広い方向と対応する
誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 60…第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
第2装置(VTR)、 61…第2カセット筐体の巾の広い方向からの挿入時の
カセットホルダ、 61b…第2カセット筐体の巾の広い方向と対応する
誤挿入防止検出部材(誤挿入防止検出片)、 To…第1磁気テープ(酸化鉄テープ)、 Tm…第2磁気テープ(メタルテープ)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1記録フォーマットで記録再生がなされ
    る第1磁気テープを一対のリール間に巻回させて略直方
    形状の第1カセット筐体内に収納し、この第1カセット
    筐体の前方部位に形成したローディングポケットにて張
    架した前記第1磁気テープを覆い得るよう開閉自在な前
    蓋を前記第1カセット筐体に支持し、且つ、前記ローデ
    ィングポケットの奥方に形成したローディングポケット
    前壁面部と連なる底面前方部位に形成した誤挿入防止溝
    部を、前記前蓋を先頭にしながら第1磁気記録及び/又
    は再生装置のカセットホルダの前方に設けた低い高さの
    誤挿入防止検出部材に正常に挿入する第1記録フォーマ
    ット用のテープカセットと略同一構成をもち、 第2記録フォーマットで記録再生がなされる第2磁気テ
    ープを前記第1カセット筐体と略同一外形寸法の第2カ
    セット筐体内に収納し、且つ、前記第1磁気記録及び/
    又は再生装置の前記誤挿入防止検出部材に当接して該第
    1磁気記録及び/又は再生装置に正常に挿入できない程
    度短く形成すると共に前記第2カセット筐体の前面から
    ローディングポケット前壁面部までの奥行き寸法と略同
    等寸法に形成した誤挿入防止溝部を、前蓋を先頭にしな
    がら第2磁気記録及び/又は再生装置のカセットホルダ
    の奥方に設けた低い高さの誤挿入防止検出部材に正常に
    挿入する第2記録フォーマット用のテープカセットであ
    って、 前記前蓋を先頭にしながら前記第2カセット筐体を前記
    第1装置のカセットホルダに誤挿入した際に対応して、 前記第2カセット筐体の誤挿入防止溝部の挿入方向終端
    部位に前記ローディングポケット前壁面部に支持した扉
    を開閉自在に設けると共に、挿入動作に伴って前記第1
    装置側の誤挿入防止検出部材が前記誤挿入防止溝部の挿
    入方向終端部位から前記扉を乗り上げた後に入り込んで
    誤挿入状態での挿入を許容する逃げ溝部を該扉を隔てた
    前記第2カセット筐体の底面前方部位に挿入方向後方に
    向かって略一直線に形成してなり、 前記前蓋を先頭にしながら前記第2カセット筐体の前記
    第1装置のカセットホルダ及び前記第2装置のカセット
    ホルダへの挿入時には前記扉を閉蓋状態に保つ一方、 前記第2カセット筐体の前記逃げ溝部に前記第1装置側
    の誤挿入防止検出部材が入り込んだ際には、イジェクト
    動作に伴って前記誤挿入防止検出部材の離脱を容易にす
    るために前記扉を開蓋させるよう構成したことを特徴と
    するテープカセット。
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