JP2868003B1 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JP2868003B1
JP2868003B1 JP9253631A JP25363197A JP2868003B1 JP 2868003 B1 JP2868003 B1 JP 2868003B1 JP 9253631 A JP9253631 A JP 9253631A JP 25363197 A JP25363197 A JP 25363197A JP 2868003 B1 JP2868003 B1 JP 2868003B1
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Abstract

【要約】 【課題】 媒体障害時に発生する回転待ち時間発生によ
る性能低下及び媒体欠陥発生による性能低下をなくし、
高信頼の磁気ディスク装置を提供する。 【解決手段】 磁気ディスク装置2は、ライトデータを
一時的に格納するライトバッファ202と、格納された
データを複数の磁気ディスク媒体206に同時にライト
するライト回路群204と、磁気ディスク媒体206か
らデータを読み出すリード回路群208と、リードデー
タのエラーを検出するエラー検出回路群212と、検出
したエラーを記憶するエラーレジスタ213と、この内
容によりリード回路群の中から1つを選択するリード選
択回路209と、上位装置へのリードデータを一時的に
格納するリードバッファ210とを有している。これに
より、ライトデータは複数の磁気ディスク媒体に同時に
書き込まれ、リード時に媒体障害が発生したとき、読み
出す磁気ディスク媒体面を瞬時に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ装置
の周辺装置である磁気ディスク装置に関し、特に、磁気
ディスク装置で発生する媒体障害に対する構成に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、低価格な磁気ディスク装置を複数
並べて、上位装置から転送されたデータを分割し、かつ
分割されたデータを元にして冗長データを発生させ、各
磁気ディスク装置に分割データ及び冗長データを記憶す
る外部記憶装置としてディスクアレイ装置がある。この
ようなディスクアレイ装置は、1つの磁気ディスク装置
が故障した場合でも、上位装置からのアクセスが可能で
あるという高信頼性が特徴になっている。
【0003】この反面、磁気ディスク装置に搭載されて
いる磁気ディスク媒体に欠陥(ディフェクト)が発生し
た場合のアクセス性能低下や、磁気ディスク媒体の故障
(媒体障害)に伴う復旧処理中のアクセス性能低下等、
障害時における性能低下の問題がある。
【0004】これらの問題に対して、磁気ディスク媒体
上の欠陥発生時にディスクアレイ装置のアクセス性能低
下を防止する技術が、特開平5−109192号公報に
開示されている。また、ドライブ故障に伴う復旧処理中
のアクセス性能低下を防止し、かつ復旧処理時間を短縮
する技術が、特開平7−49750号公報に開示されて
いる。
【0005】前記特開平5−109192号公報には、
予備の磁気ディスク装置を用意しておき、欠陥が生じた
場合の交代処理は予備の磁気ディスク装置にデータを書
き込み、上位装置からのリード時には欠陥が発生した磁
気ディスク装置をアクセスせず、予備の磁気ディスク装
置からデータを読み出す。これににより、上位装置への
データ転送を中断することなく行うというものである。
これについて図面を参照して詳細に説明する。
【0006】まず、図8を参照すると、#0〜#nの磁
気ディスク装置83の磁気ディスク媒体上に欠陥がある
と、そのデータブロックに対して交代処理を行い、ディ
フェクト管理テーブルdtを更新する。この更新処理が
行われると、アレイディスク制御装置81では、磁気デ
ィスク装置で交代処理が行われたことを認識する。そし
て、アレイディスク制御装置81では、交代処理が行わ
れたことを認識すると、ディフェクト制御部84はアレ
イディフェクト管理テーブル85を参照して、欠陥のあ
るデータブロックを割り付ける予備の磁気ディスク装置
の番号を生成する。
【0007】また、このとき、交代処理が行われた磁気
ディスク装置の番号と交代処理が行われたデータブロッ
クのアドレス番号とを、アレイディフェクト管理テール
85のデータ形式に合ったデータとして生成する。生成
した各データは、一時内部のバッファに格納しておく。
その後、前記バッファ内の情報に基づき、#S0〜#S
Kの予備の磁気ディスク装置83への割り付け処理を実
行し、アレイディフェクト管理テーブル85を更新す
る。
【0008】次に、アレイディスク制御装置81が、リ
ードコマンドを受領すると、アレイディフェクト管理テ
ーブル85を参照して、リード要求のあったブロック
に、予備の磁気ディスク装置に割り付けられたデータブ
ロックが存在するか否かをチェックする。そして、予備
の磁気ディスク装置への割り付けてあるデータブロック
を含んでいれば、磁気ディスク媒体上に欠陥のある磁気
ディスク装置を外し、割り付けされた予備の磁気ディス
ク装置と、他の磁気ディスク装置から並列にデータを読
み出して、ホストコンピュータに転送する。
【0009】ここで、並列データ制御部82は、ホスト
コンピュータから送られてきたシリアルな書き込みデー
タを分割して並列データにしたり、各磁気ディスク装置
83から読み出した並列データをシリアルデータに変換
したりする制御を行い、また、チャネルch0〜chn
は、磁気ディスク媒体上に欠陥がない場合に使用するも
のであり、スペアチャネルSC0〜SCKは、磁気ディ
スク媒体上(データブロック)に欠陥があって交代処理
が行われた場合に使用するものである。
【0010】このようにすれば、複数の磁気ディスク装
置から並列にデータを読み出してホストコンピュータへ
転送する際、いずれかの磁気ディスク装置に欠陥のある
データブロックが存在していても、ホストコンピュータ
へのデータ転送を中断することなく行うことができ、デ
ータ転送の連続性を高めることが可能となる。
【0011】次に、特開平7−49750号公報につい
て説明する。これは、磁気ディスク媒体上にアクセスす
る記録再生機構を2系統備えた磁気ディスク装置を用意
しておき、ホストコンピュータのアクセスを片方の記録
再生機構で行い、もう一方の記録再生機構では、故障し
た磁気ディスク装置のデータ復旧を行うものである。こ
のことにより、データ復旧にかかる時間を極力短くする
ことができるというものである。
【0012】ここで、その具体例の詳細について、図9
を参照して説明する。図9において、ディスクアレイ装
置91は、インタフェース92とディスクアレイコント
ローラ93と4つの磁気ディスク装置94とエラー修復
回路95とメモリ96とで構成される。ホストコンピュ
ータ98からのデータのアクセス要求(読み出し・書き
込み要求)は、インタフェース92を介してディスクア
レイコントローラ93に入力され、ディスクアレイコン
トローラ93は、その要求内容に応じて、各磁気ディス
ク装置94を制御する。メモリ96は、ディスクアレイ
コントローラ93とエラー修復回路95との間での情報
の受け渡しに用いられ、制御信号線97は、ディスクア
レイコントローラ93がエラー修復回路95に復旧作業
の開始を指示するための信号線である。
【0013】これは、磁気ディスク媒体の同一面上にア
クセスを行うための第1及び第2の磁気ヘッドと、それ
ぞれの磁気ヘッドを制御して磁気ディスク媒体へのデー
タの記録と磁気ディスク媒体からのデータの再生を行う
第1及び第2の記録再生機構とを備えた複数のディスク
装置と、書き込み要求がなされたデータを基に書き込み
要求データに冗長性を付与するためのエラー訂正符号を
作成するエラー訂正符号作成手段と、第1の記録再生機
構を用いて、書き込み要求データとエラー訂正符号を複
数の磁気ディスク媒体に振り分けて書き込むデータ書き
込み手段と、第2の記録再生機構を用いて、障害が発生
したディスク装置に格納されていたデータを、他の磁気
ディスク装置に格納されているデータ及びエラー訂正符
号から再構築して、その障害ディスク装置の代わりに接
続された磁気ディスク装置に書き込むデータ復旧手段と
を備えている。
【0014】すなわち、磁気ディスク媒体の同一面上に
アクセスできる2系統の記録再生機構を備えた磁気ディ
スク装置を複数組み合わせてディスクアレイ装置を構成
する。エラー訂正符号作成手段は、例えば、パリティや
ハミング符号などのエラー訂正符号を、書き込み要求が
なされたデータから作成する。
【0015】この際、書き込み要求データがエラー訂正
符号の作成に不十分な量である場合には、第1の記録再
生機構を用いて必要なデータを磁気ディスク装置(磁気
ディスク媒体)から読み出す。データ書き込み手段は、
この第1の記録再生機構を用いて、作成したエラー訂正
符号と書き込み要求のあったデータを、複数の磁気ディ
スク装置に振り分けて格納することにより、データに冗
長性を与える。
【0016】データ復旧手段は、アクセス要求の応答に
用いる第1の記録再生機構とは異なる第2の記録再生機
構を用いて、障害ディスク装置の復旧作業を行う。この
ため、復旧作業により、ホストからのアクセス要求への
応答が待たされることがない。
【0017】また、すでに説明した特開平5−1091
92号公報には、磁気ディスク媒体上の欠陥が発生した
ときでも、上位装置へのデータの読み出しを中断なく行
うものであるが、実際には通常の磁気ディスク装置と予
備の磁気ディスク装置とを切り換えながら、データを読
み出すため、データが揃うまでの時間、すなわち回転待
ち時間が発生することになり、上位装置へのデータの読
み出しを中断なく行えるという保証はない。
【0018】また、特開平7−49750号公報では、
復旧処理中の上位装置からのアクセスで待ち時間をなく
し、さらに、復旧処理時間を短縮するものであるが、復
旧処理が完了するまでの間は、障害ディスク装置以外の
磁気ディスク装置をアクセスしなければならず、他の磁
気ディスク装置のデータが揃うまでの間は、同様に回転
待ち時間が発生することになり、通常時と比較して性能
が低下するのは避けられない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の磁気デ
ィスク装置を使用するディスクアレイ装置では、障害発
生以外の磁気ディスク装置のアクセスを行ったり、媒体
欠陥部分のデータを別のディスク装置である予備ディス
クからアクセスしなければならず、必要なデータが揃う
までの間、回転待ち時間が発生するため、障害発生時
(媒体障害)及び媒体欠陥発生時における上位装置から
のアクセスに対して、性能低下が避けられないという欠
点がある。
【0020】本発明の目的は、従来のディスクアレイ装
置で媒体障害時に問題となっている回転待ち時間発生に
よる上位装置からの性能低下をなくし、さらに、複数の
磁気ディスク媒体で発生した障害に対しても、上位装置
からアクセス可能な高信頼性の磁気ディスク装置を提供
することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスク装
置は、媒体障害が発生したときにも、上位装置に対して
性能低下することなく、データをアクセスできるように
する。より具体的には、データを記憶する磁気ディスク
媒体群(図1の206)と、各磁気ディスク媒体に対し
てデータを記憶再生する磁気ヘッド群(図1の205)
と、上位装置から転送されたライトデータを各磁気ヘッ
ドごとに遅延する遅延回路群(図1の203)と、遅延
されたライトデータを各磁気ディスク媒体に書き込むラ
イト回路(図1の204)と、各磁気ディスク媒体上の
記憶データをリードする複数のリード回路群(図1の2
08)と、各リード回路で読み出されたデータのエラー
を検出するエラー検出回路群(図1の212)と、エラ
ー検出回路群でのエラー発生を記憶するエラーレジスタ
群(図1の213)と、これらのエラーレジスタの値に
より各リード回路で読み出されたデータの中から1つを
選択するリード選択回路(図1の209)とを有してい
る。
【0022】また、別の発明の磁気ディスク装置は、媒
体障害が発生したときに、上位装置に対して性能低下
(遅延)することなく、データをアクセスできるように
する。また、磁気ディスク媒体に書き込んだデータを、
その直後に読み出してベリファイすることにより、読み
出し前に障害媒体を認識し、さらに、障害媒体の数に応
じて上位装置に対して通知を行う。
【0023】より具体的には、上記の発明の手段に加
え、各ライト回路へのライトデータを遅延する遅延回路
群B(図5の216)と、各リード回路で読み出された
データと遅延回路群Bを通過したデータを比較するベリ
ファイ回路手段(図5の217)と、ベリファイ回路手
段で検出したエラーをエラーレジスタ群に伝えるベリフ
ァイエラー信号(図5の231)と、エラーレジスタ群
のエラービットの数を計数するエラー計数回路(図5の
218)と、エラー計数回路で計数した数に応じて上位
装置に障害通知を行う障害通知回路(図5の219)と
を有している。
【0024】本発明の磁気ディスク装置は、上位装置か
らライトデータが転送されると、複数の遅延回路手段に
よりライトデータが各々遅延され、ライト回路により遅
延されたライトデータが次々と磁気ヘッドを介して各磁
気ディスク媒体に記憶される。
【0025】そして、各磁気ディスク媒体に記憶された
データは、リード回路群により読み出され、エラー検出
回路群によりリードエラーの発生が検出される。リード
エラーの発生は、エラーレジスタ群により記憶される。
リード選択回路は、エラーレジスタの内容を参照して、
リード回路群から1つのリード回路を次々と選択する。
【0026】以上の動作により、磁気ディスク装置の各
媒体には、上位装置から転送された同一のライトデータ
が記録され、上位装置からの読み出し時にリードエラー
が発生しても、リードエラーのない磁気ディスク媒体を
次々と選択するため、上位装置に対して性能低下なくデ
ータのアクセスが行える。
【0027】さらに、別の発明の磁気ディスク装置は、
上記の発明に加えて、遅延回路群Bによりライト回路の
ライトデータを遅延し、ベリファイ回路で磁気ディスク
媒体から読み出したデータと磁気ディスク媒体に書き込
むデータとを比較する。そして、ベリファイ回路により
検出されたエラーは、ベリファイエラー信号によりエラ
ーレジスタ群に通知され、かつ記憶される。エラー計数
回路は、エラーレジスタで記憶したエラービットの数を
計数し、その数に応じて障害通知回路が上位装置に対し
障害の発生を通知する。
【0028】以上の動作により、磁気ディスク装置の各
磁気ディスク媒体には、上位装置から転送された同一の
ライトデータが記録され、上位装置からの読み出し時に
リードエラーが発生しても、リードエラーが発生してい
ない磁気ディスク媒体を次々と選択することになるた
め、上位装置に対して性能低下なくデータのアクセスが
行える。
【0029】さらに、磁気ディスク媒体に書き込んだデ
ータを直接読み出して比較することにより、上位装置へ
の転送以前にエラー発生を認識することができ、加えて
エラー発生の数に応じて、上位装置に対して障害の通知
を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して詳細に説明する。
【0031】図1は、本発明の一実施の形態を示す構成
図である。図1を参照すると、上位装置1と磁気ディス
ク装置2とはインタフェース10で接続されており、磁
気ディスク装置2の受信回路201は、上位装置1から
のデータ及びコマンドを受信し、送信回路214は、上
位装置1に対してデータ及びコマンドを送信する。
【0032】インタフェース制御部215は、受信回路
201で受信されたコマンドを解釈してインタフェース
10を制御する。複数の磁気ディスク媒体群206は、
スピンドルモータ207により回転駆動され、複数の磁
気ヘッド群205は、磁気ディスク媒体群206に対し
て記録・再生を行う。
【0033】ライトバッファ202は、受信回路201
で受信されたデータを一時的に格納する。遅延回路群2
03は、ライトバッファ202に格納されたデータを取
り出して一定時間遅延させる。ライト回路群204は、
遅延回路群203を通過したライトデータを各磁気ディ
スク媒体群206に書き込む。
【0034】リード回路群208は、磁気ディスク媒体
群206に記録されたデータを、磁気ヘッド群205を
介して読み出す。エラー検出回路群212は、リード回
路群205から読み出したデータのエラーを検出する。
エラーレジスタ群213は、エラー検出回路群212で
検出したエラーを記憶する。リード選択回路209は、
エラーレジスタの内容に基づいて、リード回路群208
の中から1つを選択する。
【0035】リードバッファ210は、リード選択回路
209で選択したリードデータを格納する。ベリファイ
回路211は、ライトバッファ202に格納されたデー
タとリードバッファ210に格納されたデータとを比較
する。ベリファイエラー格納手段220は、ベリファイ
回路211で検出したエラーを記憶し、エラーレジスタ
群213に特定ビットを立てる。
【0036】次に、本発明の実施例の動作について、図
1〜図4を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照
すると、インタフェース10を介して上位装置1から磁
気ディスク装置2にライトデータが転送されると、磁気
ディスク装置2では、受信回路201を経由してライト
バッファ202に一時的に格納される。
【0037】その後、ライトバッファ202に格納され
たデータは、遅延回路群203を経由して、各遅延回路
ごとに一定時間遅延され、ライト回路群204に送られ
る。ライト回路群204に送られたデータは、磁気ヘッ
ド群205を通じて磁気ディスク媒体群206に記憶さ
れる。このとき、磁気ディスク媒体群206へのデータ
のライトは、ライトバッファ202から取り出されたデ
ータが同一のため、同一データが磁気ディスク媒体群2
06の同一シリンダ上に書き込まれることになる。
【0038】実際の磁気ディスク媒体群206への書き
込みタイミングは、各遅延回路ごとに各々遅延されてい
るため、図2(a)に示すように、磁気ディスク媒体ご
とにデータの位置がずれて記憶される。そして、上位装
置1からの指示により、リード回路群208の各リード
回路は、磁気ヘッド群205を介して各磁気ディスク媒
体よりデータを読み出す。リード回路群208で読み出
されたデータは、エラー検出回路群212でエラーの検
出が行われ、エラーレジスタ群213でエラー発生が記
憶される。
【0039】ここで、図2(b)に示すように、磁気デ
ィスク群206の媒体#1でエラーが発生したと仮定す
ると、エラー検出回路群212の ERROR#1がエラーを
検出し、エラーレジスタ群213のエラーレジスタ#1
のビットが“1”になる。
【0040】リード選択回路209は、エラーレジスタ
の内容でエラーレジスタ#1のビットが“1”に更新さ
れた後は、READ#1からのデータは選択せず、READ#2
以降のデータを選択する。したがって、媒体#1でエラ
ーを検出した後は、媒体#2以降のリードを選択する。
これは、図2(b)に示す「スキップ」という動作がこ
れに相当する。リードバッファ210は、リード選択回
路209で選択されたリードデータを一時的に格納し、
送信回路214及びインタフェース10を介して、上位
装置1へ正常なリードデータを転送する。
【0041】次に、複数媒体が障害になった場合につい
て、図3を参照して説明する。上位装置1からデータリ
ード要求があった場合、まず、リード選択回路209
は、エラーレジスタ群213の内容を参照して、エラー
がないことを確認すると、媒体#1からのデータである
リード回路#1を選択する。そして、媒体#1に記憶さ
れているデータ“A”を読み出し、続いて、データ
“B”を読み出す。
【0042】このとき、媒体#1に障害が発生している
ものと仮定すると、エラー検出回路群212の ERROR#
1がエラーを検出し、エラーレジスタ群213のエラー
レジスタ#1のビットが“1”にセットされる。そし
て、リード選択回路209は、エラーレジスタ#1のビ
ットが“1”になっているので、エラーが発生したこと
を認識し、リード回路208群のREAD#2のデータを選
択する。
【0043】この動作により、媒体#2のデータ“B”
が読み出され。続いて、媒体#2のデータ“C”が読み
出される。次に、データ“D”が読み出されるが、この
とき、媒体#2に障害が発生したとすると、媒体#1の
障害と同様に、エラー検出回路群212の中の ERROR#
2がエラーを検出し、エラーレジスタ群213のエラー
レジスタ#2のビットが“1”にセットされる。
【0044】この結果、エラーレジスタ群213の内容
は、エラーレジスタ#1,#2の各ビットが“1”にセ
ットされる。リード選択手段209は、エラーレジスタ
群213の#1,#2の各ビットが“1”になっている
ことを認識して、リード回路群208のREAD#3からの
データを選択する。
【0045】この動作により、媒体#3のデータ“D”
が読み出される。続いて、データ“E”が読み出され
る。そして、リード選択回路209で選択された一連の
データ“A”,“B”,“C”,“D”,“E”は、図
3に示すように、リードバッファ210に入力され、送
信回路214及びインタフェース10を介して、上位装
置1にエラーのない正常なリードデータが転送される。
【0046】次に、図4を参照して、ベリファイ回路の
動作を説明する。上位装置1からライトデータが転送さ
れ、ライトバッファ202に格納される。ライトバッフ
ァ202に格納されたデータは、遅延回路203及びラ
イト回路204,磁気ヘッド205を介して磁気ディス
ク媒体群206の各媒体(#1〜#n)に書き込まれ
る。そして、磁気ディスク媒体群206への書き込み直
後、リード回路群208の各リード回路が磁気ディスク
媒体上に記憶されたデータを読み出す。
【0047】図4に示す例では、媒体#1のデータ
“B”及び媒体#2のデータ“D”でエラーしたものと
仮定とすると、これらのデータを各々読み出したとき、
エラー検出回路群212がエラーを検出し、図4に示す
ように、エラーレジスタの対応する各ビットが“1”に
セットされる。リード選択回路209は、エラーレジス
タ群213の内容を参照し、エラーが発生していないリ
ード回路群208の中で1つの回路を次々と選択する。
この結果、リードバッファ210には、一連のデータ
“A”,“B”,“C”,“D”,“E”が、それぞれ
図4に示すように格納される。
【0048】次に、ベリファイ回路211が、リードバ
ッファ210とライトバッファ202のデータを比較す
る。このとき、ベリファイ回路211でエラーが発生し
た場合には、ベリファイエラー信号231がアクティブ
になり、ベリファイエラー格納手段220に通知され
る。そうすると、ベリファイエラー格納手段220は、
エラーが発生した媒体に対応するエラーレジスタのビッ
トを“1”にする。
【0049】この結果、上位装置1からの書き込み時
に、エラーが発生する磁気ディスク媒体を認識し、読み
出し時にはエラー発生の磁気ディスク媒体を選択しない
ように動作することができる。
【0050】次に、本発明の一実施の別の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0051】図5は、本発明の一実施の別の形態を示す
構成図である。なお、図中の構成回路において、図1と
同様の機能を有する回路については、同じ符号を用い
た。
【0052】図5を参照すると、上位装置1と磁気ディ
スク装置2とはインタフェース10で接続されており、
磁気ディスク装置2の受信回路201は、上位装置1か
らのデータ及びコマンドを受信し、送信回路214は、
上位装置1に対してデータ及びコマンドを送信する。
【0053】インタフェース制御部215は、受信回路
201で受信されたコマンドを解釈してインタフェース
10を制御する。複数の磁気ディスク媒体群206は、
スピンドルモータ207により回転駆動され、複数の磁
気ヘッド群205は、磁気ディスク媒体群206に対し
て記録・再生を行う。
【0054】ライトバッファ202は、受信回路201
で受信されたデータを一時的に格納する。遅延回路群A
216は、ライトバッファ202に格納されたデータを
取り出して一定時間遅延させる。ライト回路群204
は、それぞれ遅延回路群203を通過したライトデータ
を磁気ディスク媒体群206に書き込む。遅延回路群B
221は、遅延回路群A216を通過したデータをさら
に一定時間遅延させる。
【0055】リード回路群208は、磁気ディスク媒体
群206に記録されたデータを、磁気ヘッド群205を
介して読み出す。エラー検出回路群212は、リード回
路群208から読み出したデータのエラーを検出する。
エラーレジスタ213は、エラー検出回路群212で検
出したエラーを記憶する。リード選択回路209は、エ
ラーレジスタ群213の内容に基づいて、リード回路群
208の中から1つを選択する。
【0056】ベリファイ回路217は、遅延回路群B2
11を通過したデータとリード回路群208を通過した
リードデータとを比較する。エラー計数回路218は、
エラーレジスタ群213の各ビットを計数する。障害通
知回路219は、エラー計数回路218の計数結果に応
じて、上位装置1に対し障害を通知する。リードバッフ
ァ210は、リード選択回路209で選択したリードデ
ータを格納する。
【0057】次に、本発明の実施例の動作について、図
5,6,7を参照して詳細に説明する。まず、上位装置
1から磁気ディスク装置2に対してライトデータが転送
されると、受信回路201を経由してライトバッファ2
02に一時的に格納される。そして、ライトバッファ2
02に格納されたデータは、遅延回路群A216を経由
して各遅延回路ごとに一定時間遅延され、ライト回路群
204及び遅延回路群B221に送られる。ライト回路
群204に送られたデータは、磁気ヘッド群205を介
して磁気ディスク媒体群206の媒体#1〜#nに記憶
される。
【0058】このとき、磁気ディスク媒体群204への
データの書き込みは、ライトバッファ202から取り出
されたデータが同一のため、同一データが各磁気ディス
ク媒体の同一シリンダ上に書き込まれる。実際の磁気デ
ィスク媒体への書き込みタイミングは、各遅延回路ごと
に各々遅延されているため、磁気ディスク媒体ごとにデ
ータ位置がずれて記憶される。リード回路群208の各
回路は、磁気ヘッド群205を介して磁気ディスク媒体
群206の媒体#1〜#nからデータを読み出す。
【0059】一方、遅延回路群B221に送られたデー
タは、各遅延回路ごとに一定時間遅延されベリファイ回
路217に送られる。ベリファイ回路217では、リー
ド回路群208の各回路で読み出されたデータと遅延回
路群B221からのデータとを各磁気ディスク媒体ごと
に比較する。そして、ベリファイ回路217でエラーが
発生した場合、ベリファイエラー信号231によりエラ
ーレジスタ213に通知される。
【0060】ここで、図6に示すように、磁気ディスク
媒体群206の媒体#1のデータ“B”と媒体#2のデ
ータ“D”とでベリファイエラーが発生するものと仮定
すると、リード回路#1出力のデータ“B”と遅延回路
Bの遅延#1との比較(図6では、EX−OR操作)
で、ベリファイエラーとなり、ベリファイエラー信号2
31によりエラーレジスタ213にエラーが通知され
る。この結果、エラーレジスタ群213のレジスタ#1
のビットが“1”に変化する。
【0061】同様に、媒体#2のデータ“D”でのベリ
ファイエラー時は、エラーレジスタ群213のレジスタ
#2のビットが“1”に変化する。以上の動作により、
上位装置1から転送されたライトデータが、磁気ディス
ク媒体群206に記憶され、書き込み直後に磁気ディス
ク媒体を読み出し、書き込んだデータと比較すること
で、ライトデータの正当性を確認することができる。
【0062】その後、上位装置1からの指示により、リ
ード回路群208の各リード回路は、磁気ヘッド群20
5を介して各磁気ディスク媒体よりデータを読み出す。
そして、リード回路群208で読み出されたデータは、
エラー検出回路群212でエラーの検出が行われ、エラ
ーレジスタ群213でエラー発生が記憶される。
【0063】今回の場合は、エラー検出回路群212で
は、媒体#1のデータ“B”と媒体#2のデータ“D”
とを読み出したとき、エラーを検出するものとする。エ
ラーレジスタ群213のエラーレジスタ#1及び#2の
ビットは、すでに上記のベリファイで“1”になってお
り、格納されている内容に変化はない。
【0064】リード選択回路209は、エラーレジスタ
の内容でエラーレジスタ#1及び#2のビットが“1”
になっているので、リード回路群208のREAD#1及び
READ#2からのデータは選択せず、READ#3以降のデー
タを選択する。リードバッファ210は、リード選択回
路209で選択されたリードデータを一時的に格納し、
送信回路214を通じて上位装置に正常なリードデータ
を転送することができる。
【0065】次に、上位装置1への障害通知の動作につ
いて説明する。図7を参照すると、まず、エラー計数回
路218は、エラーレジスタ213のビット内容を入力
し(ステップ1)、一定の法則に基づき計数を行う。こ
の場合は、レジスタビットの値が0の数をカウントする
ことにする(ステップ2)。障害通知回路219は、エ
ラー計数回路218での計数結果の値により、上位装置
1に対する障害通知を行うか否かを決定する。
【0066】この場合は、計数結果が2以上ならば(ス
テップ3)、上位装置1には通知せず、2未満ならば上
位装置1に通知を行うように動作する(ステップ4)。
このような動作により、磁気ディスク媒体群206に記
憶されたライトデータの冗長度が1以下になった場合、
上位装置1に対して障害通知を行うように動作すること
ができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気ディス
ク装置は、上位装置から転送されるライトデータを複数
の磁気ディスク媒体に同時に記憶し、媒体障害や媒体欠
陥が発生した場合には、瞬時に読み出す磁気ディスク媒
体を切り換えるため、従来の磁気ディスク装置で行って
いた媒体欠陥発生時の交代処理や、従来のディスクアレ
イ装置で行っていた媒体障害時の復旧処理が不要になる
ため、上位装置からのアクセス性能低下がなく、媒体障
害及び媒体欠陥時においてもアクセスの高速化がはかれ
るという効果がある。
【0068】また、上位装置から転送されるライトデー
タを複数の媒体面に同時に記憶して、ライトデータの冗
長度を媒体面数分だけ高めているため、磁気ディスク媒
体面数分の回数の媒体障害が発生しても、上位装置から
のアクセスが継続できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】磁気ディスク媒体のデータ記憶状態及び媒体障
害時のアクセス方法を説明する図である。
【図3】磁気ディスク媒体のデータ記憶状態及び媒体障
害時のアクセス方法を説明する図である。
【図4】ベリファイ処理の方法を説明する図である。
【図5】本発明の一実施の別の形態を示す構成図であ
る。
【図6】ベリファイ処理の方法を説明する図である。
【図7】エラー計数回路及び障害通知回路の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図8】従来技術の一例を説明する図である。
【図9】従来技術の別の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 上位装置 2 磁気ディスク装置 10 インタフェース 81 アレイディスク制御装置 82 並列データ制御部 83 予備の磁気ディスク装置 84 ディフェクト制御部 85 アレイディフェクト管理テーブル 91 ディスクアレイ装置 92 インタフェース 93 ディスクアレイコントローラ 94 ディスク装置 95 エラー修復回路 96 メモリ 97 制御信号線 98 ホストコンピュータ 201 受信回路 202 ライトバッファ 203 遅延回路群 204 ライト回路群 205 磁気ヘッド群 206 磁気ディスク媒体群 207 スピンドルモータ 208 リード回路群 209 リード選択回路 210 リードバッファ 211,217 ベリファイ回路 212 エラー検出回路群 213 エラーレジスタ群 214 送信回路 215 インタフェース制御部 216 遅延回路群A 218 エラー計数回路 219 障害通知回路 220 ベリファイエラー格納手段 221 遅延回路群B 231 ベリファイエラー信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 3/06 306 G06F 3/06 540 G11B 5/09 361 G11B 20/18 570 G11B 20/18 572

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁気ディスク媒体と、この磁気デ
    ィスク媒体にデータを記録・再生する複数の磁気ヘッド
    とを備え、前記上位装置から転送されるデータを前記磁
    気ディスク媒体に書き込み、かつ前記上位装置からの要
    求により前記磁気ディスク媒体からデータを読み出して
    上位装置に転送する磁気ディスク装置において、上位装
    置から転送されたデータを前記磁気ヘッドごとに遅延す
    る遅延回路群と、前記遅延回路群で遅延したデータを各
    磁気ディスク媒体に記憶するライト回路群と、前記各磁
    気ディスク媒体に記憶したデータを読み出すリード回路
    群と、前記リード回路群でリードしたデータのエラーを
    検出するエラー検出回路群と、前記エラー検出回路群で
    検出したエラーを記憶するエラーレジスタ群と、前記エ
    ラーレジスタ群の値により前記リード回路群から1つを
    選択して前記上位装置に転送するリード選択回路とを有
    することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気ディスク装置におい
    て、上位装置から転送されるデータを一時的に格納する
    ライトバッファと、上位装置に転送するデータを一時的
    に格納するリードバッファと、前記ライトバッファ及び
    リードバッファに格納されている値の一致を検証するベ
    リファイ回路と、前記ベリファイ回路で検出したエラー
    を記憶し前記エラーレジスタ群に特定ビットを立てるベ
    リファイエラー格納手段とを有することを特徴とする磁
    気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 複数の磁気ディスク媒体と、この磁気デ
    ィスク媒体にデータを記録・再生する複数の磁気ヘッド
    とを備え、前記上位装置から転送されるデータを前記磁
    気ディスク媒体に書き込み、かつ前記上位装置からの要
    求により前記磁気ディスク媒体からデータを読み出して
    上位装置に転送する磁気ディスク装置において、上位装
    置から転送されたデータを前記磁気ヘッドごとに遅延す
    る第1の遅延回路群と、前記第1の遅延回路群で遅延し
    たデータをさらに遅延する第2の遅延回路群と、前記第
    1の遅延回路群で遅延したデータを前記各磁気ディスク
    媒体に記憶するライト回路群と、前記各磁気ディスク媒
    体に記憶したデータを読み出すリード回路群と、前記リ
    ード回路群で読み出したデータ及び前記第2の遅延回路
    群を通過したデータの一致を検証するベリファイ回路手
    段と、前記リード回路群で読み出したデータのエラーを
    検出するエラー検出回路群と、前記エラー検出回路群で
    検出したエラーを記憶するエラーレジスタ群と、前記ベ
    リファイ回路で検出したエラーを前記エラーレジスタ群
    に通知するベリファイエラー信号と、前記エラーレジス
    タ群の値により前記リード回路群から1つを選択して前
    記上位装置に転送するリード選択回路とを有することを
    特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の磁気ディスク装置におい
    て、前記エラーレジスタ群のエラービットの数を計数す
    るエラー計数回路と、前記エラー計数回路で計数した数
    に応じて上位装置に障害通知を行う障害通知回路とを有
    することを特徴とする磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の磁気ディスク装
    置において、上位装置から転送されるデータを一時的に
    格納するライトバッファと、上位装置に転送するデータ
    を一時的に格納するリードバッファとを有することを特
    徴とする磁気ディスク装置。
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