JP2004185477A - 光記憶媒体アレイ装置およびデータ転送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】データ書き込み時に冗長データを記録する構成をとる光ディスクアレイ装置の場合、書き込み時に全くベリファイ処理を行わないか、または、予め登録された間隔でのみ、ベリファイ処理を行なう。このベリファイ処理を行う間隔は、書き込み時のリトライ発生頻度と、読み出し時のリカバリ発生頻度とに応じて変更させる。
また、光記憶媒体の記憶位置と、ベリファイ処理を行って書き込みしたかどうかとの対応情報を記録し、ベリファイ処理を行わずに書き込みしたビットの整合性を調べ、ビットが不整合のときには、ホスト計算機に、当該データの再書き込み依頼を通知する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光記憶媒体が内蔵された光記憶媒体アレイ装置において、データ転送時間を短縮する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
書き換え型のDVD(Digital Versatile Disc)のような光記憶媒体を複数格納し、ディスクアレイ構成とした光ディスクアレイ装置が、磁気ディスクの代替としてデータバックアップに用いられるようになっている。
【0003】
ここで、書き換え可能なDVDといった光記憶媒体は、大容量、低価格な可搬型媒体であるが、比較的エラーレートが高いことが知られている。このため、光記憶媒体の欠陥に対するデータの正当性を高めるために、データ書き込み時にベリファイ処理を行うのが一般的である。
【0004】
ベリファイ処理とは、光記憶媒体にデータを記録した直後に、記録したデータを読み出し、元のデータと比較することでチェックを行う処理である。このため、ベリファイ処理を行いながらデータを書き込む場合のデータの転送速度は、ベリファイ処理を行わずに書き込む場合の約半分となる。
【0005】
一方、ディスクアレイ構成は、複数のディスク装置を並列に動作させることで、単体のディスクよりも高速なアクセスを可能にする技術である。
【0006】
単に、ディスク装置をn台並べるのであれば、故障率がn倍に悪化するだけである。そこで、一般的に、ディスクアレイ構成では、高速性と高信頼性とを両立するための技術としてRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)が採用されている。このRAIDは、複数のディスクを並列に動作させることで高速制御を、格納時にデータの冗長性を高める工夫を施すことで高信頼性を実現したものである。
【0007】
RAIDの中には、ホスト計算機より転送されてきたファイルデータを適当なデータ長のデータブロックに分割し、分割されたデータを複数のディスクに分散して格納し、さらに、書き込み時に冗長なデータを同時に格納することにより、耐ディスク障害信頼性を高めた構成をとるものがある。
【0008】
なお、複数のドライブに格納するために分割されたデータ群のことを、以下、データストライプと呼ぶ。
【0009】
このように、RAIDにおいては、あるディスク装置が故障しても、他のディスクとパリティデータとから故障したディスクのデータを復元することができる。RAIDは、複数のディスクを並列に動作させることで高速制御を実現しながら、信頼性も高めたものである。
【0010】
なお、RAIDで用いられる冗長データとして、パリティや、ディスク内誤り訂正符号ECC(Error Check Code)が知られている。
【0011】
光記憶媒体を用いたディスクアレイ装置で、転送速度を速める工夫をしたものとして、例えば特許文献1に開示されている光ディスクライブラリ装置がある。これは、アクセッサを複数備えることで、光記憶媒体へのアクセス要求に対してディスクの交換時間を短縮し、データの転送速度を速めている。
【特許文献1】特開平11−45497号公報
【発明が解決しようとする課題】
データストライプに冗長データを付加する構成をとる場合は、ベリファイ処理に加えて冗長データを作成する処理の時間も必要となるため、ベリファイ処理だけを行う場合に比べて、さらにデータ転送速度は遅くなる。
【0012】
前記の特許文献1に開示された光ディスクライブラリ装置では、光記憶媒体の交換が短時間で済むため、データの転送速度はある程度速くなる。しかしながら、依然として、書き込み時に毎回ベリファイ処理が行われるため、転送速度の改善は、大きなものではない。
【0013】
また、ベリファイ処理によるデータの信頼性保証に一般的に言えることであるが、ベリファイ処理によりデータの信頼性が保証されるのは、書き込み時のみであり、その後発生する光記憶媒体の劣化による読み出し障害などには対処できない。
【0014】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、冗長な構成とエラー訂正機能とを備えている光ディスクアレイ装置におけるデータの転送時間を短縮する技術を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、データを書き込む光ディスクアレイ装置が冗長な構成を有する場合は、データの書き込み時にベリファイ処理を全く行わないか、または、予め設定した頻度でベリファイ処理を行う。
【0016】
そして、予め設定した頻度でベリファイ処理を行う場合、ベリファイ処理の結果に応じて、その頻度を調節する。
【0017】
また、データを読み出す場合も、格納されているデータの品質をチェックし、その結果に応じて、ベリファイ処理を行う頻度を調節する。
【0018】
さらに、データの書き込みおよび読み込み処理を行っていない間に、ベリファイ処理を行わずに格納したデータを抽出し、冗長データを用いて整合性を確認し、不整合が発生した場合は、再読込処理を依頼する。
【0019】
具体的には、本発明の光ディスクアレイ装置は、1以上の光記憶媒体、および、当該光記憶媒体に対してデータの書き込みと読み出しとを行なう1以上の光記憶媒体ドライブを有する光ディスクアレイ装置であって、予め定められた指示に従って当該データに冗長データを付加する冗長データ演算手段と、前記冗長データ演算手段において冗長データが付加される場合、前記光記憶媒体へデータを書き込む際に、ベリファイ処理を行うベリファイ間隔を設定するベリファイ間隔設定手段と、前記光記憶媒体へのデータの書き込み時に発生した再書き込み要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する書込制御手段と、前記光記憶媒体からのデータ読み出し時に発生した再読み出し要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する読出制御手段とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した実施形態を図を用いて説明する。
【0021】
図1は、本実施形態のシステム構成図である。
【0022】
本図において、100はホスト計算機、110は本発明を適用した光ディスクアレイ装置である。光ディスクアレイ装置110は、ホストインタフェース140を介してホスト計算機100と接続する。
【0023】
ホスト計算機100は、光ディスクアレイ装置110にデータを転送するための転送制御部105を備える。
【0024】
光ディスクアレイ装置110は、ディスクアレイ構成を有し、ホスト計算機100の転送制御部105から送信されたデータを、自身が備える光記憶媒体に記憶するものである。
【0025】
光ディスクアレイ装置110は、光ディスクアレイコントローラ120と、少なくとも1つの光記憶ライブラリ装置130〜134とを備え、光ディスクアレイコントローラ120と各光記憶ライブラリ装置130〜134とは、それぞれドライブインタフェース190〜194を介して接続されている。
【0026】
また、光記憶ライブラリ装置130〜134は、セットされた光記憶媒体にデータを書き込むとともにセットされた光記憶媒体からデータを読み出す、少なくとも1つのドライブ170〜174と、少なくとも1つの光記憶媒体180とを備える。ホスト計算機100からの書き込みおよび読み出しの指示に従い、アクセスすべきデータ領域を有する光記憶媒体180を適宜ドライブ170〜174にセットし、ドライブ170〜174を介してデータの書き込みおよび読み出しを行なう。
【0027】
ここで、光ディスクアレイコントローラ120は、ホスト計算機100から転送されるデータからデータストライプを生成し、データストライプの光記憶ライブラリ装置130〜134への転送を制御するものである。
【0028】
図2は、光ディスクアレイコントローラ120の機能構成図である。本図に示すように、光ディスクアレイコントローラ120は、ホスト接続部121と、データ記憶部123と、冗長データ演算部124と、ベリファイ処理管理部125と、記憶装置接続部1220〜1224とを備える。
【0029】
ここで、光ディスクアレイコントローラ120から光ディスクライブラリ装置への転送をデータの書き込みと呼び、逆方向の転送をデータの読み出しと呼ぶ。また、以下において、リトライ処理とは、ベリファイ処理を行いながらデータを書き込む時に、エラーが発生した場合に、再度書き込む処理をいう。また、リカバリ処理とは、データを読み出すときに、エラーが発生し、冗長データを用いて復元する処理のことをいう。
【0030】
ホスト接続部121は、ホストインタフェース140を介して、ホスト計算機100からのコマンドを受信し、また、ホスト計算機100とのデータ転送を行う。
【0031】
記憶装置接続部1220〜1224は、ドライブインタフェース190〜194を介して、光記憶ライブラリ装置130〜134のドライブ170〜174へコマンドを送信し、また、ドライブ170〜174とのデータ転送を行う。
【0032】
記憶装置接続部1220〜1224は、データ転送時にエラーが発生したためにリカバリ処理またはリトライ処理を行った場合、それを、ベリファイ処理管理部125に通知する。
【0033】
データ記憶部123は、光記憶ライブラリ装置130〜134とホスト計算機100との間のバッファとして機能するものである。データ記憶部123は、転送が行われたデータを一時的に保持し、ホスト計算機100から再アクセス要求があった場合、そこからデータを転送する。すなわち、データアクセス速度を上げるディスクキャッシュとして用いられる。
【0034】
また、ホスト計算機100からホスト接続部121が受け取ったベリファイ処理を管理するための制御情報などを格納する。
【0035】
ここで、ベリファイ処理を管理するための制御情報とは、ベリファイ処理を行うか否かを指示する情報や、ベリファイ処理を行うならばその頻度を指定するために用いられる情報などであり、例えば、後述するベリファイ処理管理部125の各処理部で用いられる、ベリファイ頻度、リトライ限度、リカバリ限度などの値である。
【0036】
なお、本実施形態では、これらの値をホスト計算機100から受け取る構成としたが、例えば光ディスクアレイ装置110の出荷時に初期値として設定し、データ記憶部123に格納しておく構成としてもよい。
【0037】
冗長データ演算部124は、光ディスクアレイ装置110が、冗長データを光記憶媒体180に記録する構成をとっている場合、書き込み時に冗長データを生成し、記憶装置接続部1220〜1224に受け渡す。また、光記憶ライブラリ装置130〜134に格納された光記憶媒体180のデータを読み出す時にエラーが発生した場合、冗長データを使って復元する。
【0038】
ここで、光ディスクアレイ装置110が冗長データを記録する構成をとっているか否かを示すコンフィギュレーション情報は、データ記憶部123に予め構成情報として記憶されている。冗長データ演算部124は、この情報を参照することにより、上記構成を判断する。
【0039】
ベリファイ処理管理部125は、光記憶媒体180への書き込みエラー時のリトライ処理の発生頻度、および、読み出しエラー時のリカバリ処理の発生頻度を監視し、ベリファイ処理を行う間隔を変更することによりベリファイ頻度を制御するものである。また、適宜格納されているデータの信頼度をチェックし、信頼度の低いデータの再書き込みを促すものである。
【0040】
図3は、ベリファイ処理管理部125の機能構成図である。本図に示すように、ベリファイ処理管理部125は、ベリファイ間隔制御部1251と、書込制御部1252と、読出制御部1253と、データ整合性判定部1254と、ベリファイ頻度格納部1256と、リトライ限度格納部1257と、ベリファイ情報格納部1258と、リカバリ限度格納部1259とを備える。
【0041】
ベリファイ間隔制御部1251は、各処理に用いる基準値の初期設定を行うもので、光ディスクアレイ装置110が冗長データを付与する構成であるか否か、データ記憶部123に格納されているホスト計算機100からの要求などに基づいて、ベリファイ頻度格納部1256と、リトライ限度格納部1257と、リカバリ限度格納部1259とに、所定の基準値を格納する。
【0042】
例えば、所定の間隔でベリファイを行う要求がホスト計算機100からなされた場合、データ記憶部123には、その間隔を指定する値(以後、ベリファイインターバル値と呼ぶ)が格納される。
【0043】
なお、ベリファイインターバル値として、時間または回数が格納される。時間が格納された場合は、後述する書込制御部1252によって、ベリファイ処理を伴う書き込みを行った後、格納された時間が経過した後の最初の書き込み時にベリファイ処理を行うよう制御される。また、回数が格納された場合は、ベリファイ処理を伴う書き込みを行った後、格納された回数の書き込みが行われた後の書き込み時にベリファイ処理を行うよう制御される。
【0044】
書込制御部1252は、ホスト計算機100からのデータ書き込み要求時に、ベリファイ頻度格納部1256に格納されている基準値を用いてベリファイ処理を行うかどうかの判定をする。また、ベリファイ処理を行った書き込みの際に、リトライ処理が行われたかどうかを判定し、その結果に従ってベリファイ頻度格納部1256の基準値の変更を行う。
【0045】
なお、書込制御部1252は、処理の中で発生する各種の事象の発生回数をカウントするカウンタ12520を有する。図9にカウンタ12520の一例を示す。本図に示すように、カウンタ12520は、リトライ処理が行われなかった回数が何回連続したかをカウントするための、リトライなしベリファイ連続回数カウンタ12521と、リトライ処理が行われた回数をカウントするリトライ回数カウンタ12522と、連続して何回リトライ処理が行われたかをカウントする連続リトライ回数カウンタ12523と、ベリファイ処理が行われずに書き込みがなされた回数をカウントするベリファイなし書込カウンタ12524とを備える。
【0046】
書込制御部1252は、これらのカウンタ12520に格納された値と、リトライ限度格納部1257に格納されている値とを比較することで、ベリファイ処理を行う頻度を調整する。
【0047】
読出制御部1253は、ホスト計算機100からのデータ読み出し要求時に、リカバリ処理が行われたか否かにより、ベリファイ頻度格納部1256の基準値の変更を行う。読出制御部1253は、処理の中で発生する各種の事象の発生回数をカウントするカウンタ12530を有する。カウンタ12530は、連続して何回リカバリ処理なしで読み出し処理が行われたかをカウントするリカバリなし連続回数カウンタ12531と、リカバリが発生した回数をカウントするリカバリ発生回数カウンタ12532とを備える。図10にカウンタ12530の一例を示す。
【0048】
読出制御部1253は、このカウンタ12530に格納された値と、リカバリ限度格納部1259に格納されている値とを比較することで、ベリファイ処理を行う頻度を調整する。
【0049】
データ整合性判定部1254は、光記憶ライブラリ装置130〜134の光記憶媒体180から適宜データストライプと対応する冗長データとを取り出して調べ、冗長データの整合性がとれているかどうかを判定する。
【0050】
データ整合性判定部1254は、不整合が発生した場合は、ホスト計算機100に再度のデータの書き込みを通知する。この場合、通常のエラー検出時にホスト側のチャネルに返す状態情報に、再書き込み通知情報と不整合が発生したデータの識別情報とを新たに設け、これを利用して通知する。
【0051】
ホスト計算機100側では、その状態情報を転送制御部105において検出し、該当するデータを再度用意して光ディスクアレイ装置110に再度書込みを要求する。
【0052】
なお、このデータ整合性判定部1254は、ホスト計算機100から光ディスクアレイ装置110にデータの書き込みまたは読出しの要求がなされていない時に、動作するものである。
【0053】
ベリファイ情報格納部1258は、データ書き込み時にベリファイ処理を行ったかどうかを記録する領域である。図8にベリファイ情報格納部1258のフォーマット例を示す。
【0054】
本図に示すように、ベリファイ情報格納部1258は、ベリファイ処理を行ってデータを書き込んだ光記憶媒体180の媒体識別子を格納する媒体識別子フィールド810と、各光記憶媒体180のデータを書き込んだ区画の識別子を格納する区画識別子フィールド820と、データを書き込んだ時刻を示す情報を格納する書込時刻フィールド830とを備える。
【0055】
なお、ベリファイ情報格納部1258は、光記憶媒体180ごとに保持していてもよい。そして、光記憶媒体180それぞれがベリファイ情報を保持する場合には、媒体識別子フィールド810はなくてよい。
【0056】
ベリファイ頻度格納部1256は、書き込み時にベリファイ処理を行うインターバル値などが格納されるエリアである。図13にベリファイ頻度格納部1256のフォーマット例を示す。本図に示すように、ベリファイ頻度格納部1256は、ベリファイの有無を示す情報を格納するベリファイ有無情報フィールド12561と、時間指定か回数指定かを示す情報を格納する指定情報フィールド12562と、前記の指定情報フィールド12562に格納された指定に応じてベリファイ処理を行う間隔を格納するベリファイインターバル値フィールド12563とを備える。
【0057】
リトライ限度格納部1257は、ベリファイ処理が行われた際に発生したリトライ処理に係わる各種の回数の基準値を格納するものである。図11にリトライ限度格納部1257のフォーマット例を示す。本図に示すように、リトライ限度格納部1257は、連続して何回リトライ処理なしでベリファイ処理が行われるかを示す基準値が格納されるリトライなしベリファイ連続回数基準値フィールド12571と、許容されるリトライ処理の回数が格納されるリトライ上限基準値フィールド12572と、許容される連続したリトライ処理の発生回数が格納される連続リトライ上限基準値フィールド12573とを備える。
【0058】
リカバリ限度格納部1259は、図12に示すように、ベリファイ間隔を広げる判断基準となる、連続してリカバリ処理が行われなかった回数の基準値が格納されるリカバリなし連続回数基準値フィールド12591と、ベリファイなしで書き込んだデータを読み出すときに、リカバリが発生した合計回数の上限基準値が格納されるリカバリ発生回数上限基準値フィールド12592とを備える。
【0059】
リトライ限度格納部1257およびリカバリ限度格納部1259に格納される各基準値は、ホスト計算機100から指定され、データ記憶部123に格納されているものであり、ベリファイ間隔制御部1251が初期設定時にデータ記憶部123から取得して書き込むものである。
【0060】
以上の機能を備えた光ディスクアレイコントローラ120のハードウエア構成は、例えば図14に示すように、CPU200と、メモリ210と、ホスト計算機100とのインタフェース220と、各光記憶ライブラリ装置130〜134とのインタフェース230〜234などで構成される。
【0061】
ホスト計算機100とのインタフェース220および光記憶ライブラリ装置130〜134とのインタフェース230〜234は、それぞれ、ホスト接続部121および記憶装置接続部1220〜1224を実現する。
【0062】
また、CPU200は、冗長データ演算部124およびベリファイ処理管理部125を実現し、メモリ210には、データ記憶部123およびベリファイ処理管理部125の各格納部1256〜1259が格納される。
【0063】
また、ホスト計算機100のハードウエア構成の一例を図15に示す。本図に示すように、ホスト計算機100は、CPU1100と、メモリ1200と、光ディスクアレイ装置110とのインタフェース1300と、表示装置1400と、入力装置1500とを備える。
【0064】
CPU1100は、転送制御部105の機能を実現し、入力装置1500は、ホスト計算機100から光ディスクアレイ装置110へ指示を与える指示などの入力を受け付け、表示装置1400は、光ディスクアレイ装置110からホスト計算機100への通知などを表示する。
【0065】
以下に、ベリファイ処理管理部125の処理動作について説明する。
【0066】
まず、ベリファイ間隔制御部1251が、各格納部1256〜1259に基準値を初期値として設定する。そして、データ書き込み時は、書込制御部1252が書き込み状況を監視し、リトライ処理の発生頻度に応じて、ベリファイ頻度格納部1256に格納されている基準値を変更する。また、データ読み出し時は、読出制御部1253が読み出し状況を監視し、リカバリ処理の発生頻度に応じて、ベリファイ頻度格納部1256に格納されている基準値を変更する。
【0067】
さらに、書き込み時および読み込み時以外に、データ整合性判定部1254が、冗長データを利用して光記憶ライブラリ装置130〜134に格納されているデータの整合性をチェックし、不整合を発見したデータの再書込みをホスト計算機100に依頼する。
【0068】
ベリファイ処理管理部125の各部が以上のような動作をすることで、書き込みごとにベリファイ処理を行わなくても、確率的/統計的に高い信頼性でデータを格納できることが保証される。
【0069】
以下に各部の処理動作を詳細に説明する。なお、以下では、ベリファイインターバル値として回数が記録されている場合を例にあげ、説明する。
【0070】
まず、ベリファイ間隔制御部1251の処理手順を以下に説明する。
【0071】
図4に、ベリファイ間隔制御部1251の処理フローを示す。
【0072】
ベリファイ間隔制御部1251は、まず、各格納部およびカウンタを初期クリアする処理を行い、次に、書き込み時に、毎回ベリファイ処理を行うことを示すデフォルト値をベリファイ頻度格納部1256の各フィールドにセットする(ステップ410)。
【0073】
そして、冗長データ演算部124にアクセスし、光ディスクアレイ装置110が冗長データを光記憶媒体180に記録する構成になっているかどうかを判断させ、その結果を受け取る(ステップ420)。
【0074】
ステップ420で、冗長データを記録する構成になっていないと判定したならば、処理を終了する。この場合は、書き込み時に、毎回ベリファイ処理が行われることとなる。
【0075】
一方、ステップ420で、冗長データを記録する構成であると判定したならば、書き込み時にベリファイを行わないことを示す情報をベリファイ頻度格納部1256のベリファイ有無情報フィールド12561にセットする(ステップ430)。
【0076】
次に、データ記憶部123にアクセスし、ベリファイインターバル値が格納されているかどうかをチェックする(ステップ440)。
【0077】
ステップ440で、ベリファイインターバル値が格納されていないと判定したならば、処理を終了する。この場合は、ベリファイ処理を全く行わず書き込み処理が行われることとなる。
【0078】
一方、ステップ440で、ベリファイインターバル値が格納されていれば、そのベリファイインターバル値と時間指定か回数指定かを示す指定情報とをベリファイ頻度格納部1256の指定情報フィールド12562とベリファイインターバル値フィールド12563とにセットする(ステップ450)。
【0079】
光ディスクアレイ装置110が冗長データを格納する構成のときには、全くベリファイ処理が行われないか、ステップ450で設定されたベリファイインターバル値に従い、所定の書き込み時にのみベリファイ処理が行われることとなる。
【0080】
ここで、冗長データ演算部124が使用するデータストライプ当たりの冗長データ数が2以上であった場合、すなわち、多重パリティであるかどうかを調べ、多重パリティであるならば、ベリファイ頻度格納部1256にセットしたベリファイインターバル値を広げるといった処理を行ってもよい(ステップ460、470)。これは、多重パリティの場合、冗長度が高く信頼性も高いと判断されるためである。
【0081】
次に、データ記憶部123にアクセスし、リトライ処理が行われる回数の上限基準値と、連続してリトライ処理が行われる回数の上限基準値と、リトライが発生しないベリファイ処理が連続して行われる回数の基準値とを、そこから取得して、リトライ限度格納部1257のそれぞれのフィールドにセットする(ステップ480)。
【0082】
そして、ベリファイなしで書き込んだデータを読み出す時に、リカバリが発生した合計回数の上限基準値と、リカバリ処理が連続して行われなかった回数の基準値とを、データ記憶部123から取り出してリカバリ限度格納部1259のそれぞれのフィールドにセットする(ステップ490)。
以上のようにして、書き込み時および読み出し時の各基準値を設定する。
【0083】
次に、上記で設定された基準値を用いて、データ書き込みの制御を行う書込制御部1252の処理について、以下に説明する。
【0084】
書込制御部1252は、ホスト計算機100からのデータ書き込み要求時に、ベリファイ頻度格納部1256の基準値を用いてベリファイ処理を行うかどうかを判定する処理と、書き込み結果に合わせてベリファイ頻度格納部1256の基準値の変更を行う処理とを行う。
【0085】
図5に、書込制御部1252の処理フローを示す。
【0086】
本図に示すように、書込制御部1252は、ホスト計算機100からのデータ書き込み要求を受付け、まず、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイ有無情報フィールド12561にアクセスし、ベリファイ処理の有無を判断する(ステップ500)。ここで、ベリファイ処理なしを示す情報が格納されている場合は、ベリファイ無しの書き込みを続ける(ステップ535)。
【0087】
ステップ500において、ベリファイ処理有りを示す情報が格納されている場合は、ホスト計算機100からの要求が最初の書き込みコマンドかどうか判定する(ステップ510)。
【0088】
ここで、最初の書き込みコマンドは、電源投入後、初めて受け付ける書き込みコマンドのことである。これは、電源を切る毎にクリアされる、書き込み制御部内のカウンタなどによりカウントされるものとする。
【0089】
2つ目以降のコマンドと判定した場合、ベリファイなし書込カウンタ12524に格納されている値が、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイインターバル値フィールド12563に格納されているベリファイインターバル値より大きいかどうかをチェックする(ステップ520)。なお、ステップ520は、書き込み回数ではなく、前回ベリファイしてからの経過時間を用いることも可能である。この場合は、ベリファイなし書込カウンタ12524には、ベリファイ処理からの経過時間が格納される。
【0090】
ステップ520で、ベリファイインターバル値を超えていないと判定したならば、記憶装置接続部1220〜1224に、ベリファイ処理を行うことなく光記憶ライブラリ装置130〜134のドライブ170〜174に書き込むことを指示するとともに、書込制御部1252内のベリファイなし書込カウンタ12524を1増やしておく(ステップ535)。
【0091】
ステップ520で書き込み回数がベリファイインターバル値フィールド12563に格納されているベリファイインターバル値よりも大きいと判定したならば、ベリファイ処理を行って書き込むことを記憶装置接続部1220〜1224を介して光記憶ライブラリ装置130〜134のドライブ170〜174に指示する(ステップ530)。
【0092】
このとき、ベリファイなし書込カウンタ12524をクリアする。
【0093】
次に、ステップ530で書き込んだときに、ベリファイ処理を行った際にエラーが検出され、記憶装置接続部1220〜1224からリトライ処理を行った旨の通知を受けたかどうか判定する(ステップ540)。
【0094】
ステップ540で、通知を受けなかった場合、連続リトライ回数カウンタ12523をクリアし、リトライなしベリファイが連続回数カウンタ12521のカウンタを1増やす。そして、リトライなしベリファイが連続回数カウンタ12521の値をリトライ限度格納部1257のリトライなしベリファイ連続回数基準値フィールド12571内の値と比較する(ステップ555)。
【0095】
そして、ステップ555で、リトライ処理が行われずにベリファイ処理が連続して行われている回数が、リトライ限度格納部1257のリトライなしベリファイ連続回数基準値フィールド12571に格納されている値を超えたと判定したならば、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイインターバル値を大きくし(ステップ565)、ベリファイ頻度を下げ、後述のステップ590に進む。
【0096】
ステップ555で、リトライ処理が行われずにベリファイ処理が連続して行われている回数が、リトライ限度格納部1257のリトライなしベリファイ連続回数基準値フィールド12571に格納されている値以下であると判定したならば、そのままステップ590に進む。
【0097】
一方、ステップ540で、リトライ処理が行われたと判定すると、リトライなしベリファイ連続回数カウンタ12521をクリアするとともに、リトライ回数カウンタ12522および連続リトライ回数カウンタの値を1増やす。そして、リトライ回数カウンタ12522の値と、リトライ上限基準値フィールド12572内の値とを比較する(ステップ550)。
【0098】
ステップ550で、リトライ回数カウンタ12522の値がリトライ上限基準値12572を超えている場合、すなわち、リトライ処理の発生回数が、リトライ上限基準値フィールド12572内の値を超えているならば、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイインターバル値を小さくし(ステップ560)、書き込み時ベリファイ頻度を上げ、後述するステップ570に進む。
【0099】
ステップ550で、リトライ回数カウンタ12522の値がリトライ上限基準値フィールド12572内の値以下である場合、そのままステップ570に進む。
【0100】
さらに、ベリファイ時にリトライが連続した回数、すなわち、連続リトライ回数カウンタ12523が保持する値を、連続リトライ上限基準値フィールド12573内の値と比較する(ステップ570)。
【0101】
ステップ570で、連続リトライ回数カウンタ12523が保持する値が、連続リトライ上限基準値フィールド12573内の値を超えたならば、データ記憶部123が保持する書き込みデータを再度書き込み(ステップ580)、後述するステップ590に進む。
【0102】
なお、これは、光記憶媒体180に記録されているデータの信頼性を上げるためである。一般にベリファイ時にエラーが発生すると、別領域が割り当てられベリファイが正常になるまで書き込みを繰り返す。本ステップにおいても、同様に別領域に書き込むなどして記録されているデータの信頼性を上げる。ここで、上記の再書き込みの指示が発生する頻度によっては、媒体やドライブの交換をするような通知をするといった構成とすることも可能である。
【0103】
ステップ570で、連続リトライ回数カウンタ12523が保持する値が、連続リトライ上限基準値フィールド12573内の値以下であるならば、そのままステップ590に進む。
【0104】
次に、ベリファイ処理を行って記録した光記憶媒体180の識別情報と、区画識別子と、書き込み時刻とを、それぞれ、ベリファイ情報格納部1258の媒体識別子フィールド810と区画識別子フィールド820と書込時刻フィールド830とに格納し(ステップ590)、処理を終える。
【0105】
上述したように、光ディスクアレイ装置110が冗長データを同時に格納する構成の場合は、書込制御部1252は、ベリファイ処理を行う頻度を減らして書き込むこと、および、リトライ処理の発生頻度に合わせてベリファイインターバル値を変更することを実現している。
【0106】
以上、書込制御部1252の処理動作について説明した。
【0107】
次に、ベリファイ間隔制御部1251の処理によって設定された基準値を用いて、データの読み出しの制御を行う読出制御部1253の処理について、以下に説明する。
【0108】
読出制御部1253は、ホスト計算機100からのデータ読み出し要求時に、リカバリ処理が発生したか否かにより、ベリファイ頻度格納部1256の基準値の変更を行うものである。
【0109】
図6に、読出制御部1253の処理フローを示す。
【0110】
本図に示すように、読出制御部1253は、ホスト計算機100からのデータ読み出し要求を受けて、記憶装置接続部1220〜1224に、光記憶媒体180からデータを読み出すことを指示する(ステップ610)。そして、このときリカバリ処理が発生したかどうかを判定する(ステップ620)。
【0111】
ステップ620で、リカバリ処理が行われていないと判定すると、リカバリなし連続回数カウンタ12531を1増やし、その値をリカバリなし連続回数基準値フィールド12591内の値と比較する(ステップ640)。
【0112】
ステップ640で、リカバリなし連続回数カウンタ12531の値がリカバリなし連続回数基準値フィールド12591内の値を超え、かつ、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイ有無情報フィールド12561においてベリファイ有りの設定になっているならば、ベリファイインターバル値フィールド12563のベリファイインターバル値を大きくし(ステップ650)、ベリファイ頻度を下げる。
【0113】
ここで、さらに、リカバリなし連続回数基準値12591自体を、1つ大きくしてもよい。
【0114】
なお、ここで、ベリファイ有無情報フィールド12561においてベリファイ無しの設定になっている場合は、ベリファイインターバル値の変更は行なわない。これは、もともとベリファイ処理を全く行なわずに、書込みがなされているためであうる。
【0115】
ステップ640で、リカバリなし連続回数カウンタ12531の値がリカバリなし連続回数基準値フィールド12591内の値以下ならば、そのまま終了する。
【0116】
一方、ステップ620で、リカバリ処理を行ったと判定すると、リカバリなし連続回数カウンタ12531の値をクリアするとともに、ベリファイ情報格納部1258を検索して、リカバリ処理が発生したデータが記録されている光記憶媒体180の識別子と区画とが格納されているかどうか調べる(ステップ630)。
【0117】
ステップ630で、識別子と区画とが格納されていなければ、リカバリ処理が発生したデータは、書き込み時にベリファイ処理なしで書き込まれたものである。
【0118】
この場合は、リカバリ発生回数カウンタ12532の値とリカバリ発生回数上限基準値フィールド12592内の値とを比較する(ステップ660)。
【0119】
ステップ660において、リカバリ発生回数カウンタ12532の値がリカバリ発生回数上限基準値フィールド12592内の値以上であり、かつ、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイ有無情報フィールド12561においてベリファイ有りの設定になっているならば、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイインターバル値を小さくし、ベリファイ頻度を高める(ステップ670)。
【0120】
ここで、ステップ660において、リカバリ発生回数カウンタ12532の値がリカバリ発生回数上限基準値フィールド12592内の値以上であり、かつ、ベリファイ頻度格納部1256のベリファイ有無情報フィールド12561においてベリファイなしの設定になっているならば、ステップ670においては、ベリファイ有無情報フィールド12561のベリファイなしの設定をベリファイ有りの設定に変更する。ベリファイ間隔制御部1251の処理フローの初期設定のステップ410において、毎回ベリファイ処理を行なうことを示すデフォルト値がベリファイインターバル値フィールド12563に格納されているため、毎回ベリファイ処理が行なわれる設定となる。
【0121】
もちろん、この場合ベリファイインターバル値として用いるものは、これに限られない。例えば、リカバリなし連続回数カウンタ12531に格納されている値を用いるよう構成してもよい。この場合は、リカバリがあった場合、このリカバリなし連続回数カウンタ12531を、ステップ630ではなく、ステップ670においてクリアするよう手順を変更する。
【0122】
ステップ630で、識別子と区画とが格納されていれば、リカバリ処理が発生したデータは、書き込み時にベリファイ処理がなされた上で書き込まれたものと判断し、ベリファイインターバル値の変更を行わずに処理を終了する。
【0123】
また、ステップ660において、リカバリ発生回数カウンタ12532の値がリカバリ発生回数上限基準値フィールド12592内の値より小さい場合は、ベリファイインターバル値フィールド12563内のベリファイインターバル値の変更を行わずに処理を終了する。
【0124】
上述したように、読込制御部1253は、光記憶媒体180からデータを読み出す際のリカバリ処理の発生頻度に応じて、ベリファイインターバル値を変更することができる。
【0125】
以上、読込処理部1253の処理動作について説明した。
【0126】
次に、光記憶ライブラリ装置130〜134の光記憶媒体180からデータストライプと対応する冗長データとを取り出し、整合性がとれているかどうかを調べ、結果に応じて再書き込みを促すデータ整合性判定部1254の処理について、以下に説明する。
【0127】
なお、データ整合性判定部1254は、ホスト計算機100から光ディスクアレイ装置110に対し、書き込みおよび読み込みの指示がなされていない間に、処理を行うものである。
【0128】
図7に、データ整合性判定部1254の処理フローを示す。
【0129】
本図に示すように、データ整合性判定部1254は、ホスト計算機100から、書き込みまたは読み出しの要求を受けていない場合に、記憶装置接続部1220〜1224に、ドライブ群170〜174を用いて、光記憶媒体180から、ベリファイ情報格納部1258に格納されていない区画に記録されたストライプデータと対応する冗長データとを読み出すよう指示する(ステップ710)。
【0130】
次に、読み出したストライプデータと冗長データとのビットの整合性がとれているかどうかを確認する(ステップ720)。
【0131】
ステップ720で、ストライプデータのビットの整合性がとれていないと判定したときには、ホスト計算機100の転送制御部105に、ホスト接続部121を介して、ストライプデータが格納された光記憶媒体180のデータを、再度書き込むように通知する(ステップ730)。
【0132】
もちろん、ステップ720で不整合が発生していないと判定されれば、そのまま処理を終了する。
【0133】
上述したように、データ整合性判定部1254は、ベリファイなしで書き込まれたデータストライプそれぞれの整合性を判定し、不整合があったならば、そのデータの再書き込みをホスト計算機100に通知することができる。
【0134】
次に、上記のステップ730で通知を受けた際のホスト計算機100の転送制御部105における処理を図16に従って説明する。
【0135】
再書込みの通知である状態情報を受信すると、その状態情報に含まれる不整合が発生したデータの識別情報に基づき、再書き込みを指定されたデータがメモリ上にあるかどうか判定する(ステップ1610)。
【0136】
ステップ1610において、メモリ上にあると判定された場合、当該データを再書き込みする(ステップ1670)。
【0137】
ステップ1610において、メモリ上にないと判定された場合、ホスト計算機100上に保有されるデータ再生処理プログラムにてデータを再生することが可能か判定する(ステップ1620)。
【0138】
ステップ1620で可能と判定された場合、データを再生し(ステップ1660)、再書き込みする(ステップ1670)。
【0139】
ステップ1620で不可能と判定された場合、不足しているデータ再生のための情報を取得するため、表示装置1400に不整合データの識別情報を表示し、データ再生のために必要な情報の入力を促す(ステップ1630)。
【0140】
入力装置1500を介して情報の入力を受け付けると(ステップ1640)、受け付けた情報が再書き込みが不要であることを指示するものであるかどうか判定する(ステップ1650)。
【0141】
ステップ1650において、再書き込み不要の指示と判定された場合、処理を終了する。
【0142】
ステップ1650において、再書き込みを行なうデータを再生するための情報が全て揃った場合、データ再生処理を行い(ステップ1660)、データを再書き込みし(ステップ1670)、処理を終了する。
【0143】
以上のようにして、本実施形態によれば、光ディスクアレイ装置110が冗長データを格納する構成のときには、毎回ベリファイ処理を行うことなくデータ書込むため、毎回ベリファイ処理を行いながら、データを書き込む場合に比べて、高速に書き込みができる。
【0144】
さらに、書き込みを行いながら、書き込み処理中のデータの信頼性に応じて、ベリファイ処理を行う頻度を変更できる。読み出し時も同様に、読み出すデータの信頼度に応じて、ベリファイ処理を行う頻度を変更できる。
【0145】
すなわち、ベリファイ頻度を変更する各種の基準値を設定し、書込制御部1252は、それらの基準値とリトライ処理の頻度とに応じてベリファイ処理の間隔を変更し、読込み制御部1253はリカバリ処理の頻度に応じてベリファイ処理の間隔を変更することができる。
【0146】
また、書き込みおよび読み込み時以外に、データ整合性判定部1254が、ベリファイ処理を行わずに書き込まれたデータに不整合があるか否かをチェックし、不整合があった場合、そのデータの再書き込みをホスト計算機100に依頼する。
【0147】
以上説明したように、本実施形態によれば、冗長なデータを有するため、書き込み時に発生したエラーを読み込み時に訂正可能な構成である記憶装置に、データを書込むとき、書き込みベリファイの頻度を下げることにより、書き込み時間を短縮することができる。
【0148】
以上により、信頼性の低減を抑えながら高速に書き込むことができる光ディスクアレイ装置110を提供することができる。
【0149】
なお、以上の実施形態においては、光記憶媒体がアレイ構成になっている記憶装置を例にあげ説明したが、これに限られない。冗長データを同時に格納するものであれば、同様に適用可能である。
【0150】
【発明の効果】
複数の光記憶媒体から構成される光ディスクアレイ装置において、転送時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態のシステムの構成図である。
【図2】本実施形態の光ディスクアレイコントローラの機能構成図である。
【図3】本実施形態のベリファイ処理管理部の機能構成図である。
【図4】本実施形態のベリファイ間隔制御部の処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の書込制御部の処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の読出制御部の処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態のデータ整合性判定部の処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のベリファイ情報格納部のフォーマットの一例を示す図である。
【図9】本実施形態の書込制御部内カウンタのフォーマットの一例を示す図である。
【図10】本実施形態の読込制御部内カウンタのフォーマットの一例を示す図である。
【図11】本実施形態のリトライ限度格納部のフォーマットの一例を示す図である。
【図12】本実施形態のリカバリ限度格納部のフォーマットの一例を示す図である。
【図13】本実施形態のベリファイ頻度格納部のフォーマットの一例を示す図である。
【図14】本実施形態の光ディスクアレイコントローラのハードウエア構成図である。
【図15】本実施形態のホスト計算機のハードウエア構成図である。
【図16】本実施形態の転送制御部が再書き込み通知を受けた際の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100:ホスト計算機、110:光ディスクアレイ装置、120:光ディスクアレイコントローラ、130〜134:光記憶ライブラリ装置、170〜174:ドライブ、180:光記憶媒体、125:ベリファイ処理管理部、1251:ベリファイ間隔制御部、1252:書込制御部、1253:読出制御部、1254:データ整合性判定部
Claims (11)
- 1以上の光記憶媒体、および、当該光記憶媒体に対してデータの書き込みと読み出しとを行なう1以上の光記憶媒体ドライブを有する光記憶媒体アレイ装置であって、
予め定められた指示に従って当該データに冗長データを付加する冗長データ演算手段と、
前記冗長データ演算手段において冗長データが付加される場合、前記光記憶媒体へデータを書き込む際に、ベリファイ処理を行うベリファイ間隔を設定するベリファイ間隔設定手段と、
前記光記憶媒体へのデータの書き込み時に発生した再書き込み要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する書込制御手段と、
前記光記憶媒体からのデータ読み出し時に発生した再読み出し要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する読出制御手段と、
を備えることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項1記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記書込制御手段は、前記再書き込み要求が発生しない書き込みの回数が予め定められた数を超えた場合、前記ベリファイ間隔を広げることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項1または2記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記書込制御手段は、前記再書き込み要求が発生した書き込みの回数が予め定められた数を超えた場合、前記ベリファイ間隔を狭めることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項1、2または3記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記書込制御手段は、前記再書き込み要求が連続して発生した書き込みの回数が、予め定められた数を超えた場合、前記書込手段に再度書き込みを行うよう指示することを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項1、2、3、または、4記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記読出制御手段は、前記再読み出し要求が連続して発生しなかった読み出しの回数が、予め定められた数を超えた場合、前記ベリファイ間隔を広げることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項1、2、3、4、または、5記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記光記憶媒体へのデータの書き込み時にベリファイ処理を行った場合、当該データの書き込み先の光記憶媒体の位置を示す情報を保持するベリファイ情報格納手段をさらに備え、
前記読出制御手段は、前記再読み出し要求が発生した場合、前記ベリファイ情報格納手段に保持されている情報を基に、読み出したデータに対して書き込み時にベリファイ処理が行われたかどうかを判断し、ベリファイ処理が行われていないと判定した場合、前記ベリファイ間隔を狭くすることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 請求項6記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記ベリファイ情報格納手段に格納されている情報に従って、書き込み時にベリファイ処理を行っていないデータを読み出し、前記冗長データを用いて整合性を確認し、不整合があった場合は、データの転送元の計算機に再度当該データの書き込みを依頼するデータ整合性判定手段をさらに備えることを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。 - 1以上の光記憶媒体ドライブを介して1以上の光記憶媒体に対してデータを転送するデータ転送方法であって、
前記光記憶媒体へデータを書き込む際に、予め定められた指示に従って冗長データを付加する冗長データ演算ステップと、
前記光記憶媒体にデータを書き込む際は、予め指定された間隔で、ベリファイ処理を行いながら前記光記憶媒体へデータを書き込み、前記ベリファイ処理時に発生した再書き込み要求の数に応じて前記間隔を変更し、前記光記憶媒体からデータを読み出す際は、発生した再読み出し要求の回数に応じて前記間隔を変更するベリファイ間隔変更ステップと、
を備えることを特徴とするデータ転送方法。 - 請求項8記載のデータ転送方法であって、
前記光記憶媒体にデータを書き込む際に、前記ベリファイ処理を行ったか否かを記録するベリファイ記録ステップと、
前記ベリファイ記録ステップにおいて記録されたデータに基づいて、データを書き込む際にベリファイ処理を行なっていないデータを抽出して前記冗長データを用いて整合性を確認し、不整合があった場合は、データの転送元である計算機に再度当該データの書き込み指示出すよう依頼するステップと
を備えることを特徴とするデータ転送方法。 - 1以上の光記憶媒体、および、当該光記憶媒体に対してデータの書き込みと読み出しとを行なう1以上の光記憶媒体ドライブを有する光記憶媒体アレイ装置に搭載されているコンピュータを、
予め定められた指示に従って当該データに冗長データを付加する冗長データ演算手段と、
前記冗長データ演算手段において冗長データが付加される場合、前記光記憶媒体へデータを書き込む際に、ベリファイ処理を行うベリファイ間隔を設定するベリファイ間隔設定手段と、
前記光記憶媒体へのデータの書き込み時に発生した再書き込み要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する書込制御手段と、
前記光記憶媒体からのデータ読み出し時に発生した再読み出し要求の回数に応じて、前記ベリファイ間隔を変更する読出制御手段と、
として機能させるためのプログラム。 - 請求項1記載の光記憶媒体アレイ装置であって、
前記ベリファイ間隔設定手段は、前記冗長データ演算手段において冗長データが付加される場合、前記光記憶媒体へデータを書き込む際に、ベリファイ処理を行わないよう設定することを特徴とする光記憶媒体アレイ装置。
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