JP2867228B2 - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2867228B2 JP10367395A JP10367395A JP2867228B2 JP 2867228 B2 JP2867228 B2 JP 2867228B2 JP 10367395 A JP10367395 A JP 10367395A JP 10367395 A JP10367395 A JP 10367395A JP 2867228 B2 JP2867228 B2 JP 2867228B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコネクタに関し、特に、
IC及びLSI等の接続に用いられるコネクタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のコネクタとして、例え
ば、実開平6−86293号公報に記載されたものが知
られている。このコネクタは、インシュレータ及びコン
タクトを備えており、インシュレータは、例えば、成形
加工によって成形されている。そして、コンタクトはイ
ンシュレータに組み込み整列されて固定されている。こ
のコネクタは、所謂ICソケットであり、例えば、基板
上にICを装着する際に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のコネ
クタの場合、インシュレータに装着されるコンタクトの
数は規定されており、従って、芯数の異なる種々のIC
に対して予め複数のインシュレータを準備しておかなけ
ればならず、つまり、芯数の異なる種々のICに対して
複数のインシュレータが必要となってしまい、この結
果、コネクタが高価になるばかりでなく、複数のインシ
ュレータに対して製造設備を備えなければならず、設備
費が大きくなってしまうという問題点がある。
【0004】本発明の目的は、安価なIC用コネクタを
提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、設備費を安価にでき
るコネクタを提供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的は、プローブ機能
を有し高い接続信頼性を備えるコネクタを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、フィル
ム状の絶縁体と、該絶縁体に設けられた複数のコンタク
トとを有し、該コンタクトは前記絶縁体の厚さ方向に弾
性変形する弾性変形部を備えていることを特徴とするコ
ネクタが得られ、この際、前記絶縁体には所定の配列で
複数の貫通孔が形成され、前記弾性変形部が前記貫通孔
に位置するように前記コンタクトが前記絶縁体に接着固
定され、前記弾性変形部が接触部として用いられる。
【0008】また、前記絶縁体は複数備えられており、
該複数の絶縁体には前記コンタクトが設けられており、
前記絶縁体間で前記コンタクト同士が当接された状態で
前記絶縁体が積層されている。そして、前記絶縁体間に
挟まれて前記コンタクトと導通され前記絶縁体外に引き
出されたフィルム状の配線回路が備えられている。
【0009】
【作用】本発明では、フィルム状の絶縁体にコンタクト
を設けたから、インシュレータが不要となり、その結
果、安価なコネクタを提供できるばかりでなく製造の際
の設備費を少なくできる。
【0010】また、コンタクトと導通され絶縁体外に引
き出されたフィルム状の配線回路を備えることよって、
プローブ機能を容易に付加でき、これによって、コネク
タの信頼性を高めることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明について実施例によって説明す
る。
【0012】図1を参照して、本発明によるコネクタ
は、例えば、ICパッケージ11と基板12とを接続す
る際に用いられる。このICパッケージ11は図2
(a)及び(b)に示すように、IC部(IC本体部)
11bとボールグリッドアレイ11aとを備えている。
一方、図3に示すように、基板12は板体12aとこの
板体12aにグリッドアレイ11aの配列に対応して形
成された複数の接続部12bとを備えており、板体12
aには複数の貫通孔12cが形成されている。
【0013】ここで、図4も参照して、コネクタは、プ
レート20、第1及び第2のフィルム21及び22、フ
レーム23、カバー24、及びねじ25を備えている。
そして、第1及び第2のフィルム21及び22には後述
するようにコンタクト21a及び22aが備えられてい
る。これら第1及び第2のフィルム21及び22は、例
えば、ポリエステル又はポリイミド製の基材であり、第
1のフィルム21には基板12上の接続部12bの配列
に合わせて複数の貫通孔211が形成され、この貫通孔
211にコンタクト21aが配設されている。同様に、
第2のフィルム22にはボールグリッドアレイ11aの
配列に合わせて複数の貫通孔211が形成され、この貫
通孔211にコンタクト22aが配設されている。な
お、第1及び第2のフィルム21及び22を所定の外形
形状に成形するとともに貫通孔を形成する際には、所謂
抜き型(ビクトリー型)を用いて打ち抜き加工が行われ
る。そして、これら貫通孔の寸法はコンタクトの外形寸
法より僅かに小さい。
【0014】図5に示すように、コンタクト21aは板
体212とこの板体212の両面に所定の間隔で形成さ
れた波型の接触部213を備えており、この接触部21
3はその突出方向に弾性変形可能である(以下この接触
部を弾性変形部と呼ぶ)。そして、図示しないが、コン
タクト22aもコンタクト21aと同一の形状を有して
いる。
【0015】コンタクト21aを第1のフィルム21の
貫通孔211に配設する際には、第1のフィルム21の
一面に、例えば、熱硬化性の接着剤を塗布しておき、貫
通孔211の配列に合わせてジグ(治具:図示せず)に
コンタクト21aを配列させて、治具と第1のフィルム
21とを位置決めした後、所定の熱及び圧力を加えつつ
第1のフィルム21にコンタクト21aを接着する。こ
れによって、板体212と第1のフィルム21とが接着
され、弾性変形部213が貫通孔211に位置すること
になる。
【0016】コンタクト22aを第2のフィルム22の
貫通孔221に配設する際にも、コンタクト21aを第
1のフィルム21に接着する際用いた手法と同様の手法
が用いられる。この際、コンタクト22aはコンタクト
21aに対して90度回転させた状態で第2のフィルム
22に接着される。
【0017】再び、図4を参照して、これら第1及び第
2のフィルム21及び22は互いにコンタクト21a及
び22a側で重ね合わされる。前述のように、コンタク
ト22aはコンタクト21aに対して90度回転させた
状態で第2のフィルム22に接着されているから、第1
及び第2のフィルム21及び22が横方向にずれてもコ
ンタクト21a及び22aの接触状態は安定的に保たれ
ることになる。
【0018】上述のように、第1及び第2のフィルム2
1及び22を重ね合わせた状態で(つまり、第1及び第
2のフィルム21及び22によって)、次のようにし
て、ボールグリッドアレイと基板とが接続される。
【0019】プレート20上にフィルム20aが配設さ
れて、フィルム20a上に基板12が配置される。そし
て、ボールグリッドアレイ11aのボール(端子)と基
板12の接続部(端子)12bとの間に第1及び第2の
フィルム21及び22を挟む状態で第2のフィルム22
上にボールグリッドアレイ11aを配置する。この際、
端子12bはコンタクト21aに対向し、ボールグリッ
ドアレイ11aの端子はコンタクト22aに対向する。
そして、フレーム23を第2のフィルム22上に配置し
て、フレーム23とプレート20とによって、第1及び
第2のフィルム21及び22と基板12とを挟む状態と
するとともにカバー24をボールグリッドアレイ11a
上に配置する。その後、ねじ25を上述した貫通孔に通
して、ねじ25で締め付けを行う。これによって、基板
端子12bはコンタクト21aに押し付けられ、ボール
グリッドアレイ11aの端子はコンタクト22aに押し
付けられて、ボールグリッドアレイ11aと基板12と
が接続される(インタポーザ型)。つまり、締め付けは
カバー24、ねじ25、及びプレート20で行われるこ
とになる。ボールグリッドアレイ11aを離脱したと
き、フレーム23、プレート20が基板12から離脱し
ないよう、基板12の貫通孔には図示のようにスプリン
グピン12bが配設される。
【0020】なお、ボールグリッドアレイ11aと基板
12とを上述のように接続した際、ボールグリッドアレ
イ11a及び基板12の平坦度が所望の平坦度とならな
い場合には、例えば、コンタクトを有するフィルムを3
枚以上重ねてコンタクトの変位度を増すようにしてもよ
い。
【0021】図6を参照して、プローブ機能を持たせる
ため、第1及び第2のフィルム21及び22間には、薄
板状の導体31を配設するようにしてもよい。この薄板
状の導体31は、例えば、フレキシブル配線回路(FP
C)であり、このフレキシブル配線回路は、図7に示す
ように、一端側にボールグリッドアレイ11aの端子に
合わせて複数の端子31aが設けられており、一方、他
端側には複数のプローブ端子31bが設けられている。
そして、これら端子31aとプローブ端子31bとは必
要に応じて配線31cによって接続されている。
【0022】フレキシブル配線回路31は端子31a側
でコンタクト21a及び22a間に挟まれる。これら端
子31aは、例えば、両面に導体面を有し両面が短絡さ
れるか又は一つの導体が両面に露出している。
【0023】このようにして、フレキシブル配線回路3
1を設けることによって、ボールグリッドアレイ11a
が実装された状態でボールグリッドアレイ11aの各端
子をプローブ端子31bによって外部に引き出すことが
でき、その結果、信号検査等のプローブ機能を付加する
ことができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、フィ
ルム状の絶縁体にコンタクトを設けたから、インシュレ
ータが不要となり、その結果、安価なコネクタを提供で
きるばかりでなく製造の際の設備費を少なくできるとい
う効果がある。
【0025】さらに、複数の絶縁体を積層することによ
って、コンタクトの総変位量を変化させることができ、
これによって、コンタクト全体の弾性量を自由に設定で
きるという効果がある。
【0026】また、コンタクトと導通され絶縁体外に引
き出されたフィルム状の配線回路を備えることよって、
プローブ機能を容易に付加でき、これによって、コネク
タの信頼性を高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコネクタの一実施例を説明するた
めの図であり、(a)は平面図、(b)は一部を破断し
て示す図である。
【図2】ボールグリッドアレイを説明するための図であ
り、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図3】基板の一例を示す平面図である。
【図4】図1に示すコネクタの一部を詳細に示す断面図
である。
【図5】図1に示すコネクタにおいて、コンタクトの形
状及び固定を説明するための斜視図である。
【図6】本発明によるコネクタの他の実施例を説明する
ための図であり、(a)は平面図、(b)は一部破断し
て示す側面図である。
【図7】図6に示すコネクタにおいて用いられるフレキ
シブル配線回路の一部を示す平面図である。
【符号の説明】
11 ICパッケージ 11a ボールグリッドアレイ 12 基板 20 プレート 21,22 フィルム 21a,22a コンタクト 23 フレーム 24 カバー 25 ねじ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の配列で複数の貫通孔が形成された
    フィルム状の絶縁体と、板体と該板体に形成され前記絶
    縁体の厚さ方向に弾性変形する弾性変形部とを備える複
    数のコンタクトとを有し、前記弾性変形部が前記貫通孔
    に位置するように前記板体が前記絶縁体に接着固定さ
    れ、前記弾性変形部が接触部として用いられるようにし
    たことを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたコネクタにおい
    て、前記弾性変形部は前記絶縁体の厚さ方向に突出する
    複数の突出部を有することを特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたコネクタにおい
    て、前記突出部は波型形状であることを特徴とするコネ
    クタ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたコネクタにおい
    て、前記絶縁体間に挟まれて前記コンタクトと導通され
    前記絶縁体外に引き出されたフィルム状の配線回路を有
    することを特徴とするコネクタ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されたコネクタにおい
    て、前記絶縁体が複数備えられ、該複数の絶縁体には前
    記コンタクトが設けられており、前記絶縁体間で前記コ
    ンタクト同士が当接された状態で前記絶縁体が積層され
    ていることを特徴とするコネクタ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載されたコネクタにおい
    て、前記コンタクトし接触すべき他のコンタクトとのそ
    の位置が90度回転した位置関係で前記絶縁体に固定さ
    れていることを特徴とするコネクタ。
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