JP2866574B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JP2866574B2
JP2866574B2 JP6049169A JP4916994A JP2866574B2 JP 2866574 B2 JP2866574 B2 JP 2866574B2 JP 6049169 A JP6049169 A JP 6049169A JP 4916994 A JP4916994 A JP 4916994A JP 2866574 B2 JP2866574 B2 JP 2866574B2
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braking
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gear ratio
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憲次郎 藤田
薫 近藤
晋治 渡部
禎治 筒井
正和 東耕
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Mitsubishi Motors Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H2061/0075Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by a particular control method
    • F16H2061/0084Neural networks

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の変速比制御に
ニューラルネットワークを用いた車両用自動変速機の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の車両用自動変速機の制御
装置は、変速段が自動的に切り換えられる有段自動変速
機や、変速比が自動的に無段階に切り換えられる無段変
速機が搭載された車両のシフトスケジュールが、エンジ
ン負荷に対応したスロットル開度量と車速とで予め設定
された変速線図に従って変速段または変速比を決定する
ようにされているものが多い。しかし、このような従来
の車両用自動変速機の制御装置では、シフト特性が画一
的に決っているため、登坂路や降坂路等の特殊走行条件
では、運転車の意図に反した変速段や変速比が選ばれる
等、走行条件にマッチした選択が行われているとはいい
難い。
【0003】これに対し、例えば特開平4−10275
7号公報に記載されているように、変速線図上で決まる
シフト位置間において、きめ細かな変速指令を出すこと
を目的として、車両の走行状態を表す複数種類の走行パ
ラメータのうちのエンジン要求出力および車速に基づい
て自動変速機の変速比を決定するための変速線図をあら
かじめ記憶する記憶手段と、走行パラメータの変速線図
から決定された変速比を表すパラメータに基づいて自動
変速機の変速比を判定する階層型ニューラルネットワー
クを備え、この階層型ニューラルネットワークを用いて
複数の走行状態を表すパラメータと、変速線図から決定
された変速比に基づいて変速比判定を行うことで変速比
制御を行う車両用自動変速機の制御装置が提案されてい
る。
【0004】また、特開平3−235723号公報に
は、自動車の各要素の運転状態を検出するセンサ群と、
このセンサ群の出力を変換する変換手段と、この変換手
段の複数の信号が入力される階層型ニューロ素子と、こ
のニューロ素子の出力に基づいて制御量を求める制御量
決定手段を備え、この制御量決定手段で求められた制御
量に基づいて自動車の各要素のアクチュエータを制御す
る自動車の制御装置が提案されている。さらに、特開平
3−235723号公報には、運転者が特定の変速を意
図したときの走行状態に関するデータをパターン化して
ニューラルネットワークに学習させることにより運転者
が意図した変速に合致した変速特性を得るようにした車
両用自動変速機の制御装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の制御装置は以上
のように構成されているため、変速線図により決まるシ
フト位置間においてのみきめ細かな変速比判定がなされ
るが、屈曲した登坂路や降坂路のように特殊走行条件下
での変速比判定や、運転者の好みの変速比判定特性に適
応させることができないという問題点があった。また、
階層型ニューラルネットワークを用いて変速比判定を行
っており、これを多段自動変速機に適用した場合は、出
力層のニューロンの数は変速段に応じた数だけ必要とな
り、メモリ容量の増大やニューラルネットワークの演算
処理時間が増加する等、構成が複雑で高価になり、しか
も演算処理に多くの時間を要する等の問題点があった。
【0006】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、変速比判定特性を走行条件に応じ
た特性や運転者の好みの特性に適応させることができる
と共に、ニューラルネットワークの演算処理時間やメモ
リ容量を低減できる構成簡単にして安価な車両用自動変
速機の制御装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項第1項の発明に係
る車両用自動変速機の制御装置は、車両に取り付けられ
た各種センサの出力に基づいて車両の走行状態を表す各
種走行パラメータを演算する走行パラメータ演算手段
と、この走行パラメータ演算手段で演算された複数個の
走行パラメータに基づいて車両の制駆動力の適合度を出
力するニューラルネットワークと、このニューラルネッ
トワークで演算された車両の制駆動力の適合度に基づい
て変速比を判定する変速比判定手段と、この変速比判定
手段によって判定された変速比に対する車両の制駆動力
の過不足をアクセルおよびブレーキ操作に基づいて判定
する制駆動力過不足判定手段とを備えたものである。
【0008】請求項第2項の発明に係る車両用自動変速
機の制御装置は、請求項第1項の発明において、制駆動
力過不足判定手段による制駆動力の過不足判定結果に基
づいて変速比判定条件を学習補正する変速比判定条件学
習手段を備えたものである。
【0009】請求項第3項の発明に係る車両用自動変速
機の制御装置は、請求項第1項または第2項の発明にお
いて、走行パラメータ演算手段で演算された複数個の走
行パラメータおよびニューラルネットワークで演算され
た車両の制駆動力の適合度に基づいて走行状態を制御モ
ードとして判定する制御モード判定手段を備え、走行状
態に応じた制御モード間の移行および変速比判定を行な
うようにしたものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【作用】請求項第1項の発明においては、車両走行状態
を表す各種走行パラメータを基に、ニューラルネットワ
ークにより車両の駆動力および制動力の適合度を演算
し、変速比判定用の適合度基準値と比較することで変速
比判定を行うと共に、その変速比での駆動力および制動
力に対する過不足をアクセルおよびブレーキ操作に基づ
いて判定するため、変速比判定特性を走行条件に応じた
特性や運転者の好みの特性に適応させることが可能にな
ると共に、ニューラルネットワークの演算処理時間やメ
モリ容量の低減が可能になる。
【0022】請求項第2項の発明においては、車両走行
状態を表す各種走行パラメータを基に、ニューラルネッ
トワークにより車両の駆動力および制動力の適合度を演
算し、変速比判定用の適合度基準値と比較することで変
速比判定を行うと共に、その変速比での駆動力および制
動力に対する過不足をアクセルおよびブレーキ操作に基
づいて判定し、過不足判定結果に応じて適合度基準値を
学習補正するため、変速比判定特性を走行条件に応じた
特性や運転者の好みの特性により効果的に適応させるこ
とが可能になると共に、ニューラルネットワークの演算
処理時間やメモリ容量の低減が可能になる。
【0023】請求項第3項の発明においては、走行パラ
メータ演算手段により演算した複数個の走行パラメータ
と、ニューラルネットワークにより演算された車両の駆
動力および制動力の適合度とに基づいて走行状態を制御
モードとして判定する制御モード判定手段を設けるた
め、請求項第1項または第2項の発明の効果に加えて、
走行状態に応じた変速比判定および制御モード間の移行
をきめ細かく行うことが可能になる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【実施例】
実施例1.図1は、この発明に係る車両用自動変速機の
制御装置の機能を説明するための機能ブロック図であ
る。図において、1は図示せずも車速センサ等の各種の
センサ出力に基づいて車両の走行状態を表す各種走行パ
ラメータを演算出力する走行パラメータ演算手段、2は
このパラメータ演算手段1に接続され、この走行パラメ
ータ演算手段1で演算された複数個の走行パラメータを
入力し、車両の制駆動力の適合度を演算出力する階層型
ニューラルネットワーク、3は走行パラメータ演算手段
1および階層型ニューラルネットワーク2に接続され、
走行パラメータ演算手段1で演算された複数個の走行パ
ラメータおよび階層型ニューラルネットワーク2で演算
された車両の制駆動力の適合度に基づいて走行状態を制
御モードとして判定する制御モード判定手段である。
【0036】4は走行パラメータ演算手段1,階層型ニ
ューラルネットワーク2,制御モード判定手段3および
後述の変速比判定条件学習手段に接続され、少なくとも
階層型ニューラルネットワーク2で演算された車両の制
駆動力の適合度に基づいて変速比を判定する変速比判定
手段、5は走行パラメータ演算手段1および変速比判定
手段4に接続され、変速比判定手段4によって判定され
た変速比に対する車両の制駆動力の過不足をアクセルお
よびブレーキ操作に基づいて判定する制駆動力過不足判
定手段、6は制駆動力過不足判定手段5に接続され、こ
の制駆動力過不足判定手段5による制駆動力の過不足判
定結果に基づいて変速比判定条件を学習補正する変速比
判定条件学習手段である。
【0037】なお、制駆動力過不足判定手段5は、図示
せずも制御モード判定手段3により制動力制御モード中
に変速比判定手段4がアクセル操作により増速側に変速
比判定した後所定時間内に再度制動力制御モードへ復帰
判定した場合は制動力過剰と判定する制動力過剰判定手
段と、制御モード判定手段5により制動力制御モード中
に走行パラメータ演算手段1で演算された路面勾配値お
よびスロットル開度がそれぞれ所定値以下で、かつ所定
時間当りのブレーキ操作によるブレーキ減速時間割合が
所定の比率以上の場合は制動力不足と判定する制動力不
足判定手段とを含む。
【0038】次に、動作について説明する。車両の走行
状態を表す各種走行パラメータを演算する走行パラメー
タ演算手段1より例えば路面勾配を表す変数xi1、車速
を表す変数xi2、車両の横方向の加速度を表す変数xi
3、車両の前後方向の加速度を表す変数xi4等を階層型
ニューラルネットワーク2に入力し、このニューラルネ
ットワーク2では車両の制駆動力の適合度NNOを演算
出力する。
【0039】制御モード判定手段3では、走行パラメー
タ演算手段1からの車両の走行状態を表す各種パラメー
タのうちスロットル開度Th、車速V、推定路面勾配
θ、スロットル開度Thと車速Vにより予め設定されて
いる変速線図上で求められた変速段SPSF、現在の変
速段SFと車速Vとハンドル角STとに基づいて演算推
定された車両の横方向の加速度GYや階層型ニューラル
ネットワーク2からの車両の制駆動力の適合度NNOに
基づいて制御モードを判定し、通常走行制御モードや降
坂路走行制御モード(制動力制御モード)といった走行
状態を制御モードMDEとして出力する。
【0040】変速比判定手段4では、階層型ニューラル
ネットワーク2の演算出力である車両の制駆動力の適合
度NNOと、予め設定されている適合度NNOの判定基
準値NNrと、制御モード判定手段3の出力である制御
モードMDEと、スロットル開度Thと車速Vにより予
め設定されている変速線図上で求められた変速段SPS
Fとに基づいて変速比を判定し、変速比指令値SCMD
として出力する。
【0041】また、車両の制駆動力過不足判定手段5で
は、変速比判定手段4からの変速比指令値SCMDによ
る車両の制駆動力変化に対する運転者のアクセル/ブレ
ーキ操作に基づいた反応を、走行パラメータ演算手段1
より変速段指令値SCMDに同期して、信号発生から所
定期間内におけるスロットル開度Thの最大値Thma
x、車両の前後方向の加速度GX、車速V、車両の横方
向の加速度GYや、所定時間当りのブレーキ減速操作時
間比BRT、勾配抵抗RSとして入力し、車両の制駆動
力の過不足を判定する。変速比判定条件学習手段6で
は、車両の制駆動力過不足判定手段5の判定結果に基づ
いて、車両の制駆動力の適合度NNOの判定基準値NN
rを学習補正する。
【0042】図2は、図1の機能ブロックで示される制
御装置で制御される車両用自動変速機をエンジンと共に
示した模式図である。図において、11は自動変速機で
あって、この自動変速機11は、複数の変速段をそれぞ
れ実現する歯車機構12と、この歯車機構12の歯車の
組み合せを切り換えて変速段を切り換える変速段切換機
構13と、この変速段切換機構13を制御する制御手段
としての電子制御ユニット14とを備えている。歯車機
構12は、各変速段に応じた複数組の変速ギヤからな
り、トルクコンバータ15等を介してエンジン16から
の出力を受け取ると、設定された変速ギヤの使用状態に
応じて所要の変速比に変換しながらディファレンシャル
(図示せず)等の駆動輪へ通じる動力伝達系に出力す
る。
【0043】変速段切換機構13は、歯車機構12にお
いて変速ギヤの使用状態を切り換えるもので、例えば複
数のクラッチ等の係合要素13Aと駆動機構13Bとか
らなる。この変速段切換機構13としては油圧式のもの
が考えられ、例えば各係合要素13Aを所定方向に付勢
するリターンスプリング(図示せず)と、このリターン
スプリングに抗するように各係合要素13Aを押圧する
油圧ピストン(図示せず)および各油圧ピストンを駆動
するための圧力室17Aと、各圧力室内の作動油圧を制
御する作動油圧制御装置17とから構成される。作動油
圧制御装置17には、歯車機構12の係合状態の切り換
えを行うソレノイドバルブ(図示せず)等が備えられ
る。
【0044】電子制御ユニット(以下、「ECU」とい
う)14は作動油圧制御装置17を制御してアップシフ
トやダウンシフトを行うが、このようなアップシフトや
ダウンシフトは、通常スロットル開度情報と現変速段情
報とを受けて、所定の変速線図に基づいて行なわれる。
【0045】図3は、ECU14内の概略構成を示すブ
ロック図である。ECU14は、レベル変換回路20お
よびA/D変換器21を通して得られたスロットル開度
センサ(図示せず)等のディジタル出力信号、波形整形
回路22および入出力ポート23を通して得られた各種
回転速度センサのパルス信号、各種スイッチのスイッチ
信号に基づいて車両の走行状態に応じた変速段に自動変
速機11を変速制御するため、得られた各種信号を処理
しその処理結果を入出力ポート24からソレノイドバル
ブ駆動回路25に出力し、変速段に対応したソレノイド
バルブを駆動することによってクラッチおよびブレーキ
を結合、解放動作させて変速制御するものである。CP
U26の制御手順やデータは予めROM27で記憶して
おり、またRAM28は演算過程におけるデータを一時
的に格納するようになっている。なお、図1の各機能は
CPU26内で行われる。
【0046】階層型ニューラルネットワーク2は、単一
のニューラルネットワーク(図4に図示)または複数の
ニューラルネットワーク(図5に図示)で構成される。
階層型ニューラルネットワーク2は、例えば図4に示す
ように、情報処理素子としてのニューロン(神経細胞要
素)により入力層、中間層および出力層が構成されてお
り、それらの各層間のニューロンはシナプスと呼ばれる
結合体によって結合され、シナプスの部分で信号が強め
られたり弱められたりして、入力層から中間層、中間層
から出力層へと伝達要素(神経繊維に対応)によって信
号が伝達される。
【0047】入力層には車両走行状態を表す走行パラメ
ータが入力される。図4の単一のニューラルネットワー
ク構成においては、路面勾配を表す変数Xi1、車速を表
す変数Xi2、車両の横方向の加速度を表す変数Xi3、車
両の前後方向の加速度を表す変数Xi4がニューラルネッ
トワーク(1)の入力変数として入力される。図5の複
数のニューラルネットワーク構成においては、路面勾配
を表す変数Xi1、車速を表す変数Xi2、車両の横方向の
加速度を表す変数Xi3がニューラルネットワーク
(2),(3)の共通入力変数として、加速力を表す変
数Xi4がニューラルネットワーク(2)の入力変数とし
て、ブレーキ力を表す変数Xi5がニューラルネットワー
ク(3)の入力変数として入力される。ニューラルネッ
トワーク(1)〜(3)の入力層はそれぞれ4個のニュ
ーロン(X1〜X4またはX5〜X8)で構成される。
【0048】中間層は、図4の単一構成におけるニュー
ラルネットワーク(1)ではj個のニューロン(Y11
1j)で構成され、図5の複数構成におけるニューラル
ネットワーク(2)ではm個のニューロン(Y21
2m)で構成され、ニューラルネットワーク(3)では
n個のニューロン(Y31〜Y3n)で構成されている。出
力層は、図4のニューラルネットワーク(1)および図
5のニューラルネットワーク(2),(3)のそれぞれ
で、1個のニューロン(Z1,Z2,Z3)で構成されて
いる。図4の単一構成におけるニューラルネットワーク
(1)の出力層ではニューロンZ1で車両の駆動力およ
び制動力の適合度NNO1を演算出力し、図5の複数構
成におけるニューラルネットワーク(2)の出力層では
ニューロンZ2で車両の駆動力の適合度NNO2を、ニュ
ーラルネットワーク(3)の出力層ではニューロンZ3
で車両の制動力の適合度NNO3を演算出力する。
【0049】図4のニューラルネットワーク(1)の例
では、入力層のi個のニューロンXiと中間層のj個の
ニューロンYjとの間にシナプス結合荷重Wijを備え、
ニューロンXiの出力信号をシナプス結合荷重Wijで重
み付けしたものをニューロンYjの入力とする。また、
中間層のj個のニューロンYjと出力層の1個のニュー
ロンZ1との間にはシナプス結合荷重Wj1を備え、ニュ
ーロンYjの出力信号をシナプス結合荷重Wj1で重み付
けしたものをニューロンZ1の入力とする。図5のニュ
ーラルネットワーク(2)、(3)についても、上述し
たと同様の処理をする。
【0050】次に、本例の車両用自動変速機の制御装置
の動作を、図6のフローチャートに従って説明する。ス
テップS1では、走行パラメータ演算手段1において、
各種センサ(図示せず)によって検出された信号を基に
走行状態を表す走行パラメータの計算処理をする。本例
においては、勾配抵抗Rsが、エンジン駆動力Fから空
気抵抗RL、転がり抵抗Rrおよび加速抵抗Raを減算す
ることにより求められ、次式で表される。
【0051】 Rs=F−(RL+Rr+Ra) ・・・(1)
【0052】この(1)式におけるエンジン駆動力F
は、エンジントルクを用いて、次式によって計算され
る。
【0053】 F=TE(ηE)・t(e)・η・iT・iF/r ・・・(2)
【0054】ここで、TE(ηE)は排気損失を差し引い
た後のエンジントルク(kgf・m)、t(e)はトル
クコンバータ5のトルク比、ηは自動変速機11の伝達
効率、iTは歯車機構12のギヤ比、iFはディファレ
ンシャルのギヤ比、rはタイヤの動半径である。
【0055】エンジントルクTE(ηE)は、エンジン1
6の吸入空気量Qaとエンジン回転速度NEとの比A/N
=Qa/NE(以下、「A/N値」という)とエンジン回
転速度NEとで予め定められたROM27内のエンジン
トルクテーブルからテーブルルックアップにより算出さ
れる。t(e)は、トルクコンバータ15の入出力回転
速度比e=NT/NE(NTはトルクコンバータ15のタ
ービン回転速度)の関数として予め記憶されているRO
M27内のトルク比テーブルから読み出され、η,i
T,iFおよびrは定数として与えられる所定値が用い
られる。また、(1)式における空気抵抗RLは、次式
によって演算される。
【0056】 RL=ρa・S・Cd・V2/2=C2・V2 ・・・(3)
【0057】ここで、ρaは空気密度であり、外気温度
で決定される定数で与えられる。Sは車両前面投影面
積、Cdは抗力係数であって定数で与えられる。これら
の定数を演算したC2は定数であり、空気抵抗RLは車速
センサとしての変速機出力軸回転速度センサ(図示せ
ず)で検出された車速Vの関数として演算される。さら
に、(1)式における転がり抵抗Rrは、次式によって
演算される。
【0058】 Rr=RO+(CF2/CP) ・・・(4)
【0059】ここで、ROは自由転動時の転がり抵抗で
あり、CFはコーナリングフォース、CPはコーナリング
パワーである。また、ROは次式で演算される。
【0060】 RO=μr・W ・・・(5)
【0061】ここで、μrは転がり抵抗係数であり、W
は車両重量である。また、上記(4)式の右辺第2項
は、横滑り角が小である場合のコーナリング抵抗RCに
よる寄与項であり、前後輪の荷重分担比を一定(例え
ば、前後比で0.6:0.4)とし、前後輪のコーナリ
ングパワーCPをそれぞれCPf,CPr(一定値)と仮定
して、2輪モデルで考えると、コーナリング抵抗RC
は、次式によって演算される。
【0062】 RC=[{(0.6W/2)・GY}2/CPf]・2+[{(0.4W/2)・G Y}2/CPr]・2=C3・W2・GY2 ・・・(6)
【0063】ここで、C3は定数、GYは横加速度であ
る。横加速度GYは、ハンドル角センサ(図示せず)で
検出されたハンドル角STと車速Vとに基づいて、次式
によって演算される。
【0064】 GY=ST/{iS・L(A+1/V2)}/9.8 ・・・(7)
【0065】ここで、iSはステアリングギヤ比、Lは
ホイールベース、Aはスタビリティファクタであって車
両によって決まる定数である。このようなコーナリング
抵抗RCを転がり抵抗Rrの演算の中に含ませることによ
り、ハンドルを大きくきったときの勾配抵抗RSが正確
に演算される。すなわち、コーナリング抵抗RCを含ま
せない場合には、下り屈曲路ではコーナリング中の勾配
が実際より小さく算出され、平坦路ではコーナリング中
の勾配が実際より大きく算出されることが考えられる
が、コーナリング抵抗RCを含ませることによりこれが
防止される。そして、上記(1)式における加速抵抗R
aは、次式によって演算される。
【0066】 Ra=(W+ΔW)・GX ・・・(8)
【0067】ここで、Wは上述した車両重量、ΔWは回
転部分相当重量、GXは車両前後加速度であり、この車
両前後加速度GXは、車速Vの差分値により求められ
る。そして、回転部分相当重量ΔWは、次式によって演
算される。
【0068】 ΔW=W0+{EC+FC(iT・iF)2} ・・・(9)
【0069】ここで、W0は空車重量、ECはタイヤ回転
部分相当重量比率、FCはエンジン回転部分相当重量比
率であり、iTおよびiFは自動変速機11のギヤ比お
よびディファレンシャルのギヤ比である。このように、
上記(2)〜(9)式によって算出された値に基づい
て、上記(1)式により勾配抵抗RSを算出する。そし
て、算出された勾配抵抗RSの算出値を基に、走行路面
勾配θが、次式によって演算される。
【0070】 θ=RS/W ・・・(10)
【0071】次に、走行パラメータ演算手段1で求めら
れた各種車両走行パラメータを基に、階層型ニューラル
ネットワーク2において、図4と図5に示したニューラ
ルネットワーク(1)〜(3)の各入力変数Xi1〜Xi5
を計算する。入力変数Xは、路面勾配を表す変数で、上
記(10)式により演算された路面勾配θが各変速段で
決まる所定の基準値θrに対する比(0〜1の値)とし
て正規化される。
【0072】入力変数Xi2は、車速を表す変数で、走行
パラメータ演算手段1によって求められた車速Vが各変
速段で決まる所定の基準値Vrに対する比(0〜1の
値)として正規化される。入力変数Xは、車両の横加速
度を表す変数で、上記(7)式によって演算された横加
速度GYが所定の基準値GYrに対する比(0〜1の
値)として正規化される。図4のニューラルネットワー
ク(1)の入力変数Xi4は、車両の前後加速度を表す変
数で、車速Vの差分値により求められた前後加速度GX
が所定の基準値GXrに対する比(0〜1の値)として
正規化される。
【0073】図5のニューラルネットワーク(2)の入
力変数Xi4は、アクセル踏み込み期間中の車両の加速度
(加速力)を表す変数で、車速Vの差分値により求めら
れた加速度GAが所定の基準値GArに対する比(0〜
1の値)として正規化される。図5のニューラルネット
ワーク(3)の入力変数Xi5は、ブレーキペダル踏み込
み期間中の車両の減速度(ブレーキ力)を表す変数で、
車速Vの差分値により求められた減速度GBが所定の基
準値GBrに対する比(0〜1の値)として正規化され
る。
【0074】ステップS2では、ステップS1で求めら
れた各種入力変数Xi1〜Xi5を基に、走行状態に応じた
車両の制駆動力の適合度をニューラルネットワークを用
いて計算処理をする。図4および図5で示したニューラ
ルネットワーク(1)、(2)、(3)は、階層型3層
構造のニューラルネットワークであり、ニューラルネッ
トワークの各層は複数のニューロン(図4、図5では○
印)から成り立ち、層内のニューロン間の結合はない。
各層間のニューロンは互いに結合(図4、図5では○印
間の線分)しており、入力層から出力層へ一方向に結合
している。
【0075】各ニューロン間の結合の強さは重み(ニュ
ーラルネットワークを学習することによって予め決めら
れたシナプス結合荷重)によって決定されている。入力
層の各ニューロンは1入力1出力の素子であり、その出
力XIは入力Xinに等しい。入力層以外の各層のニュー
ロンは多入力1出力の素子であり、各層のニューロンは
前の層のニューロンからの重み付き出力の総和を入力と
し、この入力に関数fをかけたものを出力する。入力層
以外の各層のニューロンの入力および出力の関係は、次
式(11)、(12)、(13)、(14)によって計
算される。
【0076】
【0077】 Yj=f(xj) ・・・(12)
【0078】
【0079】 Zk=f(yk) ・・・(14)
【0080】ここで、Xiは入力層ニューロンiの出力
値、xiとYjは中間層ニューロンjの入力値と出力値、
kとZkは出力層ニューロンkの入力値と出力値、WX
ijは入力層ニューロンiと中間層ニューロンj間の結
合荷重、WYjkは中間層ニューロンjと出力層ニューロ
ンk間の結合荷重である。式(12)、(14)の関数
fはシグモイド関数であり、図7に示すような特性を持
ち、次式で表される。
【0081】 f(x)=1/{1+exp(−x)} ・・・(15)
【0082】図4のニューラルネットワーク(1)で
は、例えば平坦路や登坂路のような駆動力が要求される
走行状態になると車両の制駆動力の適合度の演算値NN
1が値0の方向に減少し、屈曲した降坂路のような制
動力が要求される走行状態になると演算値NNO1が値
1の方向に増大するようにニューラルネットワーク自体
が予め学習によって設定されている。図5のニューラル
ネットワーク(2)では、車両の駆動力の適合度を計算
し、駆動力が要求される走行状態になると適合度の演算
値NNO2は値0の方向に減少するように設定されてお
り、ニューラルネットワーク(3)では、車両の制動力
の適合度を計算し、制動力が要求される走行状態になる
と適合度の演算値NNO3は値1の方向に増大するよう
に設定されている。
【0083】ステップS3では、制御モード判定手段3
により走行状態に応じた制御モードMDEの判定処理を
する。上述した走行状態を表すパラメータのうち、現在
の変速段SF、スロットル開度Th、車速V、路面勾配
θ、変速線図上の変速段SPSF、車両の横方向加速度
GYおよび階層型ニューラルネットワーク2からの車両
の制駆動力の適合度NNOに基づいて走行状態に応じた
モード判定を行って、例えばモードAおよびモードB間
での移行がなされる。モードAは、平坦路や登坂路走行
のような駆動力が要求される通常走行制御モードであ
り、モードBは制動力が要求される降坂路走行制御モー
ド(制動力制御モード)である。
【0084】制御モード判定手段3からの制御モードM
DEが通常走行制御モード(モードA)で、ニューラル
ネットワーク2で演算された車両の制動力の適合度(N
NO1またはNNO3)が所定値以上で、走行パラメータ
演算手段1で各々演算により求められた路面勾配θと、
アクセルによる加速度GAと、車両の横方向の加速度G
Yと各々予め設定された所定値との比較結果が所定の論
理と一致した場合は、すなわち、例えば適合度が0.6以
上であり路面勾配θの所定値が−3%以下で、アクセル
による加速度GAの所定値が“0”(アクセルによる加
速度が0であることを表す)で、横方向の加速度GYの
所定値が0.2G以下で、これらの所定値が全て達成され
た場合は、制動力が要求される降坂路走行制御モード
(Bモード)であると判定して制御モードを移行する。
【0085】また、制御モード判定手段3からの制御モ
ードMDEが降坂路走行制御モード(Bモード)で、ニ
ューラルネットワーク2で演算された車両の駆動力の適
合度(NNO1またはNNO2)が所定値以下で、走行パ
ラメータ演算手段1で各々演算により求められた路面勾
配θと、アクセルによる加速度GAと、車両の横方向の
加速度GYと各々予め設定された所定値との比較結果が
所定の論理と一致した場合は、すなわち、例えば適合度
が0.55以下であり路面勾配θの所定値が−1%以上で、
アクセルによる加速度GAの所定値が“1”(アクセル
による加速度が0以外であることを表す)で、横方向の
加速度GYの所定値が0.2G以下で、これらの所定値が
全て達成された場合、駆動力が要求される通常走行制御
モード(Aモード)であると判定して制御モードを移行
する。このように急な走行状態変化に対しても円滑な制
御モードの移行が行なわれる。
【0086】ステップS4では、変速比判定手段4によ
り、制御モード判定手段3からの制御モードMDEがモ
ードAの場合は、基本的にはスロットル開度Thと車速
Vとにより予め設定されている変速線図上で変速段SP
SFを判定するが、階層型ニューラルネットワーク2で
演算された車両の駆動力の適合度NNO(図4のNNO
1、図5のNNO2)と車両の駆動力の適合度基準値NN
rとを比較し、適合度NNOが基準値NNr以下で、か
つ路面勾配θと、アクセルによる加速度GAと、ブレー
キ減速度GBと、車速Vが各々予め条件設定された所定
値と比較した結果が所定の論理と一致すれば、すなわ
ち、例えば基準値NNrが0.3以下で、かつ、路面勾配
θの所定値が+6%以上で、加速度GAが所定値以下
で、ブレーキ減速度GBの所定値が“0”(ブレーキが
かかっていないことを表す)で、車速Vの所定値が40
Km以上で、これらの所定値が全て達成された場合、現
在勾配の大きい登坂路を走行しているとして充分なエン
ジンの駆動力を発生させるためにダウンシフトが必要で
あると判定し、現在使用中の変速段からのダウンシフト
を実行する。
【0087】また、モードBの場合は、階層型ニューラ
ルネットワーク2で演算された車両の制動力の適合度N
NO(図4のNNO1、図5のNNO3)と車両の制動力
の適合度基準値NNrとを比較し、適合度NNOが基準
値NNr以上で、かつ、路面勾配θと、アクセルによる
加速度GAと、ブレーキ減速度GBと、車速Vが各々予
め条件設定された所定値と比較した結果が所定の論理と
一致すれば、すなわち、例えば基準値NNrが0.7以上
で、かつ路面勾配θの所定値が−3%以下で、アクセル
による加速度GAの所定値が“0”(アクセルによる加
速度が0であることを表す)で、ブレーキ減速度GBの
所定値が“1”(ブレーキがかかっていることを表す)
で、車速Vの所定値が70Km以下で、これらの所定値
が全て達成された場合、現在下り勾配の大きい降坂路を
走行しているとして充分なエンジンの制動力を発生させ
るためにダウンシフトが必要であると判定し、現在使用
中の変速段からのダウンシフトを実行する。
【0088】また、制動力制御モード(モードB)中に
スロットル開度Thが所定の範囲内例えば5〜20%の
範囲内で、かつスロットル開度Thと車速Vによって予
め設定されている変速線図から読み取った変速段SPS
Fが現在の変速段SFより大きい場合は、運転者が制動
力制御モードの解除を要求しているものとみなして増速
側(変速段の高速側)に変速比を切り換える判定をす
る。
【0089】ステップS5では、制駆動力過不足判定手
段5により、車両の制動力の適合度基準値NNrによる
ダウンシフト実行が走行状態に応じたものであったか運
転者の意図するものであったかどうかを、運転者のアク
セルおよびブレーキ操作に基づいて車両の制動力の過不
足状態として判定処理する。モードBの場合、車両の制
動力の適合度基準値NNrの設定値が高すぎると、ダウ
ンシフト判定が遅れて降坂路を走行するのに必要な制動
力が不足するため運転者の単位時間当りのブレーキ減速
時間割合が増加するので、このブレーキ減速時間割合が
所定の比率例えば0.4以上の場合には、制駆動力過不足
判定手段5により制動力不足と判定する。
【0090】また、変速比判定手段4が運転者のアクセ
ル操作により増速側(変速段の高速側)に変速比を切り
換える判定をした後、所定時間例えば3秒内に再度制動
力制御モードへ復帰判定した場合は、制動力が過剰状態
であると判定する。さらに、変速比判定手段4が運転者
のアクセル操作により増速側に変速比を切り換える判定
(通常走行制御モード:モードA)をした後、所定時間
例えば3秒内に再度降坂路走行制御モード(モードB)
へ復帰判定した場合は、制動力が過剰状態であると判定
する。
【0091】ステップS6では、降坂路走行制御モード
(モードB)中の制駆動力過不足判定手段5の判定結果
に応じて、変速比判定条件学習手段6で車両の制動力の
適合度の基準値NNrを学習補正する。制駆動力過不足
判定手段5の判定結果が制動力過剰の場合は車両の制動
力の適合度基準値NNrをダウンシフトを抑制する方向
(値1の方向)に補正し、逆に制動力不足の場合は適合
度基準値NNrをダウンシフトを促進する方向(値0の
方向)に補正する。このような学習補正が繰り返し行わ
れることで、制動力特性を運転車の好みの特性により適
応させることができる。
【0092】すなわち、降坂路でダウンシフトしたと
き、運転者がエンジンブレーキを不足と感じた場合、運
転者はブレーキペダルを踏み込み減速しようとするが、
これに応じて車両の制動力の適合度基準値NNrがダウ
ンシフトを促進する方向(値0の方向)に補正されるの
で、自動変速機11のダウンシフト動作が行われ易くな
り、運転者がエンジンブレーキを必要と感じる状態でダ
ウンシフト動作が行われるようになって、運転者の好み
に対応したダウンシフト動作が行われるようになる。
【0093】このように本実施例では、変速比判定特性
を走行条件に応じた特性や運転者の好みの特性に適応さ
せることができる。また、ニューラルネットワークは、
出力層のニューロンの数が変速段の数に無関係に1つで
済むので、ニューラルネットワークの演算処理時間を従
来に比し変速段数分の1に低減することができ、メモリ
容量もそれだけ低減することができる。特に、単一のニ
ューラルネットワークの場合(図4の場合)は、登坂路
から降坂路にかけて適合度を連続的に扱えるのでニュー
ラルネットワークに使用されるソフトウエア的制御ロジ
ックを簡素化でき、演算処理時間およびメモリ容量の低
減が図られる。一方、複数個のニューラルネットワーク
の場合(図5の場合)は、駆動力と制動力を得るのに入
力層にそれぞれ専用の入力(駆動力のときは加速力,制
動力のときはブレーキ力)を印加できるので、各制御モ
ードに応じた良好な性能を確保できる。
【0094】また、制駆動力の過不足判定結果に基づい
て変速比判定条件を学習補正しているので、たとえシス
テムをハンドル操作が標準的な運転者を対象に設計して
いても、この標準的な運転者とハンドル操作等が異なる
その他の運転者例えばスポーテイに運転する人、または
紳士的に運転する人にも対応でき、常に変速比判定特性
を走行条件に応じた特性や運転者の好みの特性に適応さ
せることができる。
【0095】
【発明の効果】請求項第1項の発明によれば、車両に取
り付けられた各種センサの出力に基づいて車両の走行状
態を表す各種走行パラメータを演算する走行パラメータ
演算手段と、この走行パラメータ演算手段で演算された
複数個の走行パラメータに基づいて車両の制駆動力の適
合度を出力するニューラルネットワークと、このニュー
ラルネットワークで演算された車両の制駆動力の適合度
に基づいて変速比を判定する変速比判定手段と、この変
速比判定手段によって判定された変速比に対する車両の
制駆動力の過不足をアクセルおよびブレーキ操作に基づ
いて判定する制駆動力過不足判定手段とを備えたので、
変速比判定特性を走行条件に応じた特性や運転者の好み
の特性に適応させることができると共に、ニューラルネ
ットワークの演算処理時間やメモリ容量を低減できる等
の効果がある。
【0096】請求項第2項の発明によれば、請求項第1
項の発明において、制駆動力過不足判定手段による制駆
動力の過不足判定結果に基づいて変速比判定条件を学習
補正する変速比判定条件学習手段を備えたので、変速比
判定特性を走行条件に応じた特性や運転者の好みの特性
により効果的に適応させるできると共に、ニューラルネ
ットワークの演算処理時間やメモリ容量を低減できる等
の効果がある。
【0097】請求項第3項の発明によれば、請求項第1
項または第2項の発明において、走行パラメータ演算手
段で演算された複数個の走行パラメータおよびニューラ
ルネットワークで演算された車両の制駆動力の適合度に
基づいて走行状態を制御モードとして判定する制御モー
ド判定手段を備え、走行状態に応じた制御モード間の移
行および変速比判定を行なうようにしたので、請求項第
1項または第2項の発明の効果に加えて、走行状態に応
じた変速比判定および制御モード間の移行をきめ細かく
行うことができる等の効果がある。
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用自動変速機の制御装置の
一実施例を示す機能ブロック図である。
【図2】一実施例の制御装置を有する自動変速機をエン
ジンとともに模式的に示した図である。
【図3】図2における電子制御ユニット(ECU)の概
略構成を示すブロック図である。
【図4】一実施例における車両の制駆動力の適合度を演
算する単一構成のニューラルネットワークを示す構成図
である。
【図5】一実施例における車両の制駆動力の適合度を演
算する複数構成のニューラルネットワークを示す構成図
である。
【図6】一実施例の動作を説明するための概略フローチ
ャートである。
【図7】図4および図5におけるニューラルネットワー
クにおける計算時に用いられる関数を例示した図であ
る。
【符号の説明】
1 走行パラメータ演算手段 2 ニューラルネットワーク 3 制御モード判定手段 4 変速比判定手段 5 制駆動力過不足判定手段 6 変速比判定条件学習手段 11 自動変速機 12 歯車機構 13 変速段切換機構 14 電子制御ユニット(ECU) 15 トルクコンバータ 16 エンジン 17 作動油圧制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 晋治 姫路市千代田町840番地 三菱電機株式 会社 姫路製作所内 (72)発明者 筒井 禎治 姫路市千代田町840番地 三菱電機株式 会社 姫路製作所内 (72)発明者 東耕 正和 姫路市千代田町888番地 三菱電機コン トロールソフトウエア株式会社 姫路事 業所内 (56)参考文献 特開 平4−102757(JP,A) 特開 平3−235723(JP,A) 特開 平4−131561(JP,A) 特開 平7−4515(JP,A) 特開 平7−98060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に取り付けられた各種センサの出力
    に基づいて車両の走行状態を表す各種走行パラメータを
    演算する走行パラメータ演算手段と、 この走行パラメータ演算手段で演算された複数個の走行
    パラメータに基づいて車両の制駆動力の適合度を出力す
    るニューラルネットワークと、 このニューラルネットワークで演算された車両の制駆動
    力の適合度に基づいて変速比を判定する変速比判定手段
    と、 この変速比判定手段によって判定された変速比に対する
    車両の制駆動力の過不足をアクセルおよびブレーキ操作
    に基づいて判定する制駆動力過不足判定手段とを備えた
    ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記制駆動力過不足判定手段による制駆
    動力の過不足判定結果に基づいて変速比判定条件を学習
    補正する変速比判定条件学習手段を備えた請求項第1項
    記載の車両用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 上記走行パラメータ演算手段で演算され
    た複数個の走行パラメータおよび上記ニューラルネット
    ワークで演算された車両の制駆動力の適合度に基づいて
    走行状態を制御モードとして判定する制御モード判定手
    段を備え、走行状態に応じた制御モード間の移行および
    変速比判定を行なうようにした請求項第1項または第2
    項記載の車両用自動変速機の制御装置。
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