JP2866177B2 - 作業車両の油圧駆動装置 - Google Patents

作業車両の油圧駆動装置

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JP2866177B2 JP26556690A JP26556690A JP2866177B2 JP 2866177 B2 JP2866177 B2 JP 2866177B2 JP 26556690 A JP26556690 A JP 26556690A JP 26556690 A JP26556690 A JP 26556690A JP 2866177 B2 JP2866177 B2 JP 2866177B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はホイール式油圧ショベル等に代表される作業
車両の油圧駆動装置に係わり、特に、油圧ポンプの吐出
圧力をアクチュエータの負荷圧力よりも所定値だけ高く
保持するようポンプ吐出量を制御するロードセンシング
システムを用いた作業車両の油圧駆動装置に関する。
〔従来の技術〕
ホイール式油圧ショベル等の作業車両の油圧駆動装置
においては、ポンプ吐出圧力をアクチュエータの負荷圧
力よりも所定値だけ高く保持するようポンプ吐出量を制
御するロードセンシングシステムが用いられている。ま
た、油圧ポンプの入力トルクが予め設定した目標トルク
を越えないようにポンプ吐出量を制御する入力トルク制
限制御が行われている。WO90/08263号公報においては、
その目的のため、油圧ポンプの吐出圧力をアクチュエー
タの負荷圧力よりも所定値だけ高く保持する第1の目標
押しのけ容積と、油圧ポンプの入力トルクが制限値を越
えないような第2の目標押しのけ容積とを決定し、第1
及び第2の目標押しのけ容積の小さい方の値を押しのけ
容積指令値として選択して油圧ポンプの押しのけ容積を
制御するようにしている。
一方、油圧ポンプを駆動する原動機に対しては、特開
昭63−239327号公報に記載のように、通常備えられる燃
料レバーにより目標回転数を設定する手段とは別に、走
行モータの作動を制御する走行ペダルの操作量に応じて
もう1つの目標回転数を設定し、前者の目標回転数と後
者の目標回転数の大きい方を目標回転数指令値として選
択し、原動機を制御することが行われており、WO90/082
63号公報にもこの考えが取り入れられている。
また、アクチュエータに供給される圧油の方向及び流
量は油圧パイロット式制御弁で制御され、そのうち走行
用油圧モータの制御弁は、走行ペダルで操作されるパイ
ロット弁と前後進切換弁及びスローリターン弁とを備え
た油圧パイロット回路により操作される。この油圧パイ
ロット回路においては、前後進切替弁を例えば前進位置
に切換え、走行ペダルを踏み込むと、その踏込み量(操
作量)に応じたパイロット圧が発生し、このパイロット
圧が前進位置にある前後進切換弁を介して制御弁に負荷
され、制御弁はパイロット圧に応じたストロークで切換
わる。これにより、油圧ポンプから吐出された圧油が制
御弁を経て走行モータの主回路に供給され、走行ペダル
の操作量に依存した速度で車両が走行する。走行中にペ
ダルを離すとパイロット圧が減少し、制御弁に負荷され
ていたパイロット圧はスローリターン弁の作用により徐
々に減圧され、制御弁は徐々に中立位置に戻る。これに
より車両は減速される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、以上のように構成した従来技術には次
のような問題点がある。
走行中、走行ペダルを離して減速するとき、制御弁が
中立位置に戻るにしたがって油圧ポンプから走行モータ
の主回路に供給される圧油の流量は減少し、主回路内の
圧油は走行モータのポンプ作用により制御弁を介して主
回路内を循環する。このとき、主回路の圧力損失やリー
クあるいはドレインなどにより、走行モータへ流入する
圧油は不足気味となり、キャビテーションを起こす恐れ
がある。特にロードセンシングシステムを用いる上記従
来技術にあっては、走行モータの負荷圧力の減少に伴っ
て油圧ポンプの傾転量も小さくなり、ポンプ吐出量自体
が減少するので、その傾向は強くなる。
更に、上記従来技術では、走行中は走行ペダルの操作
量により原動機の回転数を制御するので、減速時には回
転数が低下し、飽和状態で作動している油圧ポンプの吐
出量は更に減少する。このため、キャビテーションが更
に発生し易くなる。
本発明の目的は、ロードセンシング制御と入力トルク
制限制御を用いた作業車両の油圧駆動装置において、制
御弁を中立に戻したときのキャビテーションを防止する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明によれば、原動機
と、この原動機によって駆動される可変容量型の油圧ポ
ンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動
され、車両を走行させる走行用油圧モータと、この油圧
モータに供給される圧油の流れを制御する弁手段と、こ
の弁手段を操作して前記油圧モータの作動を制御する操
作手段と、前記油圧ポンプの吐出圧力を前記油圧モータ
の負荷圧力よりも所定値だけ高く保持する第1の目標押
しのけ容積を決定する手段と、前記油圧ポンプの吐出圧
力から入力トルク制限制御のための第2の目標押しのけ
容積を決定する手段と、前記第1及び第2の目標押しの
け容積の小さい方の値を押しのけ容積指令値として選択
する第1の選択手段と、前記押しのけ容積指令値に一致
するよう前記油圧ポンプの押しのけ容積を制御するポン
プ押しのけ容積制御手段とを備えた作業車両の油圧駆動
装置において、前記操作手段が前記弁手段の開度を減少
する減速方向に操作されたか否かを判定する操作方向判
定手段と、前記操作方向判定手段で前記操作手段の操作
方向が減速方向であると判定されると、所定時間の間、
前記第1の選択手段で選択された値に代え、前記第1の
目標押しのけ容積よりも大きな第3の目標押しのけ容積
を前記押しのけ容積指令値として選択する第2の選択手
段とを備えることを特徴とする作業車両の油圧駆動装置
が提供される。
好ましくは、前記第2の選択手段は前記第3の目標押
しのけ容積として前記第2の目標押しのけ容積を選択す
る。
また好ましくは、前記操作方向判定手段は、前記操作
手段の操作量を検出する手段と、この検出された操作量
により前記操作手段が減速方向に操作されたか否かを判
定する手段とを含む。
更に好ましくは、油圧駆動装置は前記操作手段の操作
量を検出する手段と、この検出結果に基づき前記操作手
段の操作量に応じた前記原動機の目標回転数を演算する
手段と、前記原動機の回転数を前記目標回転数になるよ
う制御する原動機制御手段とを更に備え、前記操作方向
判定手段は、前記演算された目標回転数により前記操作
手段が減速方向に操作されたか否かを判定しても良い。
また好ましくは、前記目標回転数を演算する手段は、
前記操作方向判定手段で前記操作手段の操作方向が減速
方向であると判定されたときに、前記目標回転数の低下
を遅らせる遅延手段を含む。
〔作用〕
以上のように構成した本発明において、操作手段を操
作して弁手段の開度を減少すると、操作方向判定手段は
操作手段の操作方向が減速方向であると判定し、第2の
選択手段は、所定時間の間、第1の目標押しのけ容積よ
りも大きな第3の目標押しのけ容積が押しのけ容積指令
値として選択する。このため、押しのけ容積制御手段は
この第3の目標押しのけ容積に一致するよう油圧ポンプ
の押しのけ容積を制御するので、油圧ポンプの押しのけ
容積は大きくなり、弁手段に十分な量の圧油が供給され
る。したがって、弁手段が中立位置に戻る過程で走行用
油圧モータに流入する圧油の流量が十分に確保され、キ
ャビテーションが防止される。
また、操作手段が弁手段の開度を減少する方向に操作
したときには、走行用油圧モータのポンプ作用によりポ
ンプ吐出圧力は小さくなるので、入力トルク制限制御の
ための第2の目標押しのけ容積は大きな値となる。した
がって、上記第3の目標押しのけ容積としてこの第2の
目標押しのけ容積を用いても上記と同様の作用が得られ
る。
また、操作手段の操作量に応じた原動機の目標回転数
を演算し、原動機の回転数を制御する油圧駆動装置にお
いては、操作手段を減速方向に操作すると原動機の回転
数が低下するが、本発明においては、操作手段の操作方
向が減速方向であると判定されると遅延手段が原動機の
目標回転数の低下を遅らせることにより、原動機の回転
数が徐々に低下する。このため、原動機の回転数低下に
よるポンプ吐出量の減少が抑制されるので、走行用油圧
モータには更に十分な流量の圧油の供給が可能となり、
更に効果的にキャビテーションが防止される。
〔実施例〕
以下、本発明の好適実施例を図面により説明する。
第1の実施例 まず、本発明の一実施例を第1図〜第5図により説明
する。
第1図において、本実施例の油圧駆動装置は、原動
機、即ち、エンジン1と、このエンジン1によって駆動
される可変容量型の油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2
に吐出管路3及び主回路ライン4,5を介して相互にパラ
レルに接続され、油圧ポンプ2からの吐出油により駆動
される走行用アクチュエータ、即ち走行モータ6及び作
業用アクチュエータ、例えばブームシリンダ7とを備
え、油圧ポンプ2とアクチュエータ6,7の間の主回路ラ
イン4,5には、油圧ポンプ2から各アクチュエータに供
給される圧油の流量と方向を制御する制御弁8,9がそれ
ぞれ接続され、制御弁8,9の上流側にはこれら制御弁の
前後差圧を一定に保つ圧力補償弁10,11が配置されてい
る。
走行用の制御弁8は走行用のパイロット回路20に接続
されたパイロットライン21a,21bに伝えられるパイロッ
ト圧により切換え制御される。走行用のパイロット回路
20は、ペダル22Aを踏込み操作により走行モータ6の駆
動速度を指示するパイロット圧を発生するパイロット減
圧弁22と、前後進スイッチ23の手動操作により切換えら
れ、走行の前進、後進及び中立を指示する前後進切換弁
24と、パイロット圧油を供給するパイロットポンプ25
と、スローリターン弁26とを有している。
作業用の制御弁9はパイロット減圧弁27に接続された
パイロットライン28a,29bに伝えられるパイロット圧に
より切換え制御される。パイロット減圧弁27は操作レバ
ー27Aの手動操作によりブームシリンダ7の駆動速度及
び方向を指示するパイロット圧を発生する。
制御弁8と走行モータ6との間の主回路ライン40a,40
bには、カウンタバランス弁41、リリーフ弁42a,42b及び
補給回路を構成するチェック弁43a,43bが配置されてい
る。
制御弁8,9にはそれぞれアクチュエータ6,7の負荷圧力
を検出するための負荷ライン12,13が接続され、負荷ラ
イン12,13は更に高圧選択弁19を介して負荷ライン14に
接続されている。高圧選択弁19で選択された高圧側の負
荷圧力、即ち、最大負荷圧力は負荷ライン14に導かれ、
また負荷ライン12,13で検出した負荷圧力は上述の圧力
補償弁10,11に導かれ、負荷ライン14で検出した最大負
荷圧力は吐出管路3に接続されたアンロード弁16に導か
れる。アンロード弁16はポンプ吐出圧力と最大負荷圧力
との差圧に応答して作動し、当該差圧を設定値に保持す
ると共に、制御弁8,9の中立時に油圧ポンプ2の最小吐
出圧力を保持する。
油圧ポンプ2の吐出量は、油圧ポンプ2の斜板倒転角
(押しのけ容積)θsを検出する倒転角センサー50と、
油圧ポンプ2の吐出圧力Ppを検出する圧力センサー51
と、油圧ポンプ2の吐出圧力とアクチュエータ6,7の最
大負荷圧力との差圧ΔPLSを検出する差圧センサー52
と、エンジン1の回転数を検出する回転センサー53と、
後述するガバナレバー31の回動量を検出するポテンショ
メータ34と、走行ペダル22Aの操作量に相当するパイロ
ット減圧弁22のパイロット圧を検出する圧力センサー29
と、上記前後進スイッチ23と、これらセンサー及びスイ
ッチからの信号を入力し、後述する処理を行うコントロ
ーラ54と、コントローラ54から出力される電気信号によ
り駆動される傾転角制御装置55とからなるポンプ制御装
置によって制御される。
傾転角制御装置55は2つの電磁弁56,57と、この電磁
弁の切換えにより圧油の給排が制御され、ピストン位置
が制御されるサーボシリンダ58とを有し、サーボシリン
ダ58のピストン位置が制御されることにより油圧ポンプ
2の斜板傾転角が制御される。
エンジン1は、好ましくはオールスピードカバナ付き
の燃料噴射装置30を備えたディーゼルエンジンであり、
燃料噴射装置30はガバナレバー31を有している。このエ
ンジン1の回転数は、上述のポテンショメータ34及び圧
力センサー29と、燃料レバーの手動操作によりその変位
量に応じた目標回転数を指示する回転数設定装置32と、
これらセンサー及び設定装置からの信号を入力して後述
する処理を行う上記コントローラ54と、コントローラ54
から出力される電気信号により駆動されるパルスモータ
35とからなるエンジン制御装置によって制御される。パ
ルスモータ35はコントローラ54からの駆動信号に応じた
角度だけ回転し、リンク37を介してガバナレバー31を回
動させ、燃料噴射量を調整する。なお、回転数設定装置
32は燃料レバーの外、ダイヤル式(回転式ポテンショメ
ータ)、押しボタン式(アップダウンスイッチ)等、そ
の他の操作手段であっても良い。
以上の油圧駆動装置が搭載される作業車両の一例を第
2図に示す。この作業車両はホイール式油圧ショベルで
あり、走行モータ6は後輪60をトランスミッション61及
びプロペラシャフト62を介して駆動し、ブームシリンダ
7はフロントアタッチメント63の一部であるブーム64の
昇降を行う。
コントローラ54はマイクロコンピュータ等で構成さ
れ、第3図にブロック65で示すような油圧ポンプ2の吐
出量制御を行なう演算処理機能を有している。
ブロック65において、ブロック66はロードセンシング
(LS)制御部であり、目標差圧ΔPLSRと差圧センサー5
2で検出された差圧ΔPLSとの偏差Δ(PLS)を演算
し、この偏差Δ(PLS)から目標値の変化量ΔθL(=
制御速度)を演算し、それを積分してLS制御のための目
標ポンプ傾転角θLを求める。ブロック67はトルク制御
部であり、回転センサー53で検出されたエンジン回転数
Nrとポテンショメータ34で検出されたガバナレバー位置
Nθとの偏差ΔTを演算してスピードセンシングを行
い、この偏差からエンジンストールを防止するための目
標トルクTpoを演算し、この目標トルクTpoに、圧力セン
サー51で検出されたポンプ吐出圧力Ppの逆数1/Ppを乗じ
て馬力演算を行い、その値θpsに一次遅れ要素のフィル
タをかけて入力トルク制限制御のための目標ポンプ傾転
角θAを求める。2つの目標ポンプ傾転角θL,θAはブ
ロック68で小さい方の値が選択される。
一方、ブロック69には一定の目標ポンプ傾転角θKが
設定されており、ブロック68で選択された目標ポンプ傾
転角θL又はθAとこの目標ポンプ傾転角θKの一方が
ブロック70のスイッチ機能により選択され、傾転角指令
値θrとされる。なお、目標ポンプ傾転角θKとしては
油圧ポンプ2の最大可能傾転角又はそれに近い大きな値
が設定される。
ブロック71は走行ペダル22Aの操作方向判定部であ
り、前後進スイッチ23からの信号と圧力センサー29から
の信号とにより走行ペダル22Aが制御弁8の開度を減少
する走行モータ6の減速方向に操作されたか否かを判定
する。上述のブロック70はブロック71の判定結果に応じ
て切換えられ、操作方向が減速方向にないと判定される
と目標ポンプ傾転角θL,θAの小値を選択し、操作方向
が減速方向にあると判定されると目標ポンプ傾転角θK
を選択する。
ブロック70で選択された傾転角指令値θrはサーボ制
御ブロック72で傾転角センサー50により検出した傾転角
フィードバック値θsと比較され、ポンプ傾転量が傾転
角指令値θrに一致するよう傾転角制御装置55を制御す
る。
ブロック71における減速操作判定処理の詳細を第4図
のフローチャートにより説明する。
まず、手順S1にて前後進スイッチ23からの信号及び圧
力センサー29からの信号を読み込む。次に手順S2で前後
進スイッチ23がニュートラル(N)であるか否かを判定
して、否定されれば手順S3に進み、手順S3にて圧力セン
サー29で検出した走行パイロット圧が所定値以上か否か
を判定して肯定されれば手順S4に進む。手順S3の所定値
にはパイロット圧の比較的小さな値が設定される。
手順S4にてパイロット圧の今回値が1サイクル前のパ
イロット圧、即ち前回値以上であるか否かの判定を行な
い、否定されれば手順S5に進み、手順S5でタイマのカウ
ントを行なって手順S6に進み、手順S6で減速操作判定信
号に1を代入して手順S7に進む。手順S7では、パイロッ
ト圧の今回値を前回値に置き換えて初めに戻る。
手順S4にて肯定されると手順S8に進む。手順S8ではタ
イマをリセットし、手順S9に進む。手順S9では減速操作
判定信号に0を代入して手順S7に進む。
手順S2の判定で肯定された場合、手順S3の判定で否定
された場合、手順S10に進む。手順S10ではタイマが0か
否かの判定を行ない、否定されれば手順S5に進み、肯定
されれば手順S9に進む。
手順S6にて減速操作判定信号に1が代入されると、第
3図のブロック70は目標ポンプ傾転角θKを選択し、手
順S9にて減速操作判定信号に0が代入されると、ブロッ
ク70は目標ポンプ傾転角θL,θAの小値を選択する。
コントローラ54はまた第5図にブロック80で示すよう
なエンジン1の回転数制御を行なう演算処理機能を有し
ている。
ブロック80において、ブロック81は第1の目標回転数
演算部であり、回転数設定装置32の燃料レバー変位量X
に相当する信号から変位量Xに応じた第1の目標回転数
Nxを決定する。ブロック82は第2の目標回転数演算部で
あり、走行ペダル22Aの操作量に対応するパイロット圧P
tを検出する圧力センサー29の信号からパイロット圧Pt
に応じた第2の目標回転数Ntを決定する。これら目標回
転数Nx,Ntはブロック83で大きい方の値が選択され、目
標回転数指令値Nyとされる。この目標回転数指令値Nyは
サーボ制御ブロック84でポテンショメータ34により検出
したガバナレバー31の変位量Nθの信号と比較され、両
者が一致するようパルスモータ35を制御する。
ブロック81において、変位量Xと第1の目標回転数Nx
とは変位量Xが増加するに従って第1の目標回転数Nxが
アイドル回転数Niから直線的に増加する関係に設定され
ている。ブロック82においても、パイロット圧Ptと第2
の目標回転数Ntとはパイロット圧Pt(ペダル操作量)が
増加するに従って第2の目標回転数Ntがアイドル回転数
Niから直線的に増加する関係に設定されている。
ブロック81において、第1の目標回転数Nxの最大値Nx
maxはエンジン1が出し得る最高回転数よりも低く設定
され、第2の目標回転数Ntの最大値Ntmaxはエンジン1
の当該最高回転数にほぼ等しく設定され、結果として、
目標回転数Ntの最大値Ntmaxは目標回転数Nxの最大値Nxm
axよりも大きくなっている。
次に、以上のように構成した本実施例の動作を説明す
る。
走行ペダル22Aを操作しない走行以外の作業にあって
は、回転数設定装置32の燃料レバーを最大ストローク位
置又はそれ以下の適当な中間位置に保持する。この場
合、第5図に示すコントローラ54のエンジン制御ブロッ
ク80においては、ブロック82で演算される第2の目標回
転数Ntはアイドル回転数Niとなり、ブロック81で演算さ
れる第1の目標回転数Nxはアイドル回転数Niよりも大き
い、燃料レバーのストローク位置に応じた値となるの
で、ブロック83では目標回転数Nxが目標回転数指令値Ny
として選択され、エンジン1は目標回転数Nxにより制御
される。これにより、エンジン1は燃料レバーのストロ
ーク位置に対応した一定速度に制御される。
一方、このとき、第3図に示すコントローラ54のポン
プ制御ブロック65においては以下の処理がなされる。
まず、減速操作判定ブロック71の処理手順を示す第4
図において、今は走行ペダル22Aが踏み込まれていない
のであるから、前後進スイッチ23が中立位置にあるとき
には手順S2で肯定され、前後進スイッチ23が中立位置に
ないときには手順S3で否定されて手順S10に進み、手順S
10で肯定されて手順S9で減速操作判定信号に0が代入さ
れる。このため、第3図のブロック70では傾転角指令値
θrとして目標ポンプ傾転角θL,θAの小値が選択さ
れ、選択された目標ポンプ傾転角となるよう油圧ポンプ
2の傾転角、したがってポンプ吐出量が制御される。即
ち、目標ポンプ傾転角θLにより、油圧ポンプ2の吐出
圧力が走行モータ6の負荷圧力よりも第3図のブロック
66における目標差圧ΔPLSRだけ高くなるよう制御(ロ
ードセンシング制御)されると共に、目標ポンプ傾転角
θAにより、油圧ポンプ2の入力トルクが第3図のブロ
ック67における目標トルクTpoを越えないように制御
(入力トルク制限制御)される。
走行を行なうときは、回転数設定装置32の燃料レバー
を最小ストローク位置に保持し、走行ペダル22Aを踏み
込む。このとき、エンジン制御ブロック80においては、
ブロック81で演算される第1の目標回転数Nxはアイドル
回転数Niになり、ブロック82で演算される第2の目標回
転数Ntは走行ペダル22Aの操作量に応じたアイドル回転
数Niよりも大きな値となるので、ブロック83では目標回
転数Ntが目標回転数指令値Nyとして選ばれ、エンジン1
の回転数は目標回転数Ntにより制御される。即ち、エン
ジン回転数は走行ペダル22Aの操作量に応じて制御され
る。したがって、走行発進時は走行ペダル22Aの操作量
の増大に応じてエンジン回転数が増大し、走行ペダルを
戻した減速時にはエンジン回転数が減少するよう制御さ
れ、快適な走行フィーリングが得られる。
一方、このとき、ポンプ制御ブロック65においては以
下の処理がなされる。まず、走行発進時、走行ペダル22
Aを踏み込むと、第4図のフローチャートにおいて、手
順S2で否定され、手順S3,S4で肯定されて手順S8に進
み、タイマをリセットして手順S9で減速操作判定信号に
0が代入される。したがって、走行以外の作業を行なう
場合と同様に油圧ポンプ2はロードセンシング制御と入
力トルク制限制御ガンされる。
走行中、減速のため走行ペダル22Aを戻すと、第4図
の処理手順において、手順S4で否定されて手順S5に進
み、タイマのカウントを行なって手順S6に進み、減速操
作判定信号に1が代入される。このため、第3図のブロ
ック70において傾転角指令値θrとして目標ポンプ傾転
角θKが選択され、油圧ポンプ2の傾転角はθKに一致
するよう制御される。即ち、ポンプ傾転角は大きくな
り、ポンプ吐出量が減らないよう制御される。パイロッ
ト圧が手順S3の所定値より小さくなるまで上記のサイク
ルが繰り返され、パイロット圧が所定値より小さくなる
と手順S10に進み、タイマが0か否かの判定を行なう。
この場合、タイマが未だ0になっていないので、手順S5
に進み、タイマが更にカウントされる。以上の手順がタ
イマが0になるまで繰り返され、この間、減速操作判定
信号には1が代入され続け、油圧ポンプ2は目標ポンプ
傾転角θKを傾転角指令値θrとして制御される。
タイマが0になると手順S10で肯定され、手順S9にて
減速操作判定信号に0が代入され、目標ポンプ傾転角θ
L,θAの小値を傾転角指令値θrとしてポンプ吐出量が
制御される。
したがって、本実施例によれば次の効果が得られる。
走行中、減速のため走行ペダル22Aを戻したとき、制御
弁8は徐々に中立位置に戻り、油圧ポンプ2から走行モ
ータ6の主回路40a,40bに供給される圧油の流量は減少
して、走行モータ6は減速され、かつ主回路40a,40b内
の圧油は走行モータ6のポンプ作用により制御弁を介し
て主回路内を循環する。一方このとき、負荷ライン12で
検出される負荷圧力はタンク圧に近くなるので、第3図
のブロック66で演算される目標ポンプ傾転角θLは小さ
な値となり、またエンジン1の回転数は上述したように
減少する。したがって、もしこのとき傾転角指令値θr
として目標ポンプ傾転角θLが選択されれば、油圧ポン
プ2の吐出量は急激に減少し、主回路40a,40bの圧力損
失やリークあるいはドレインなどにより、走行モータ6
へ流入する圧油は不足し、キャビテーションを起こす恐
れがある。
しかしながら、本実施例においては、走行ペダル22A
が戻されると、上述したように第3図のブロック71では
走行ペダル22Aが減速方向に操作されたと判定され、ブ
ロック70において傾転角指令値θrとして大きな値の目
標ポンプ傾転角θKが選択される。このため、油圧ポン
プ2の傾転角は大きくなるよう制御されるので、制御弁
8には十分な量の圧油が供給される。したがって、制御
弁8が中立位置に戻る過程で主回路40a,40bに流入する
圧油の流量が十分に確保され、上述したキャビテーショ
ンが防止される。
以上のように本実施例によれば、ロードセンシング制
御と入力トルク制限制御を用いた作業車両の油圧駆動装
置において、制御弁を中立位置に戻したときのキャビテ
ーションを抑制することができる。
第2の実施例 本発明の第2の実施例を第6図及び第7図により説明
する。本実施例は走行ペダルが減速方向に操作されたと
判定された場合に、上述のポンプ制御に加えて、エンジ
ン回転数を徐々に下げるようにしたものである。
第6図に示すブロック80Aにおいて、ブロック90は遅
延制御部であり、第1の実施例の第3図に示すブロック
71で走行ペダル22Aが減速方向に操作されたと判定され
ると、ブロック83で選択された目標回転数を仮指令値Ny
Aとして一時保留し、目標回転数指令値Nyを徐々に小さ
くする処理を行なう。
ブロック90の遅延制御処理の詳細を第7図のフローチ
ャートにより説明する。なお、第7図には、説明の便宜
上、ブロック84のサーボ制御処理手順も含めている。
まず、手順S11にてブロック83からの仮指令値NyA、第
3図のブロック71からの減速操作判定信号、ポテンショ
メータ34からのガバナレバー位置Nθの信号を読み込
む。次に手順S12で減速操作信号が0か否かを判定し
て、肯定されれば手順S13に進み、タイマをリセット
し、更に手順S14に進み、仮指令値NyAを本指令値Nyとす
る。
手順S12の判定で否定されると手順S15に進み、タイマ
が0か否かの判定を行ない、否定されれば手順S16に進
み、タイマのカウントを行なって手順S17に進み、1サ
イクル前の目標回転数指令値Ny1を今回の指令値Nyとす
る。手順S15で肯定されると手順S18に進み、タイマをリ
セットして手順S19に進み、前回の指令値Ny1から所定値
ΔN、例えば“1"を減算した値を今回の指令値Nyとす
る。
手順S20〜S25はサーボ制御部であり、手順S20で検出
値Nθと指令値Nyとを比較して両者の偏差A=Ny−Nθ
を演算する。次に手順S21でこの偏差Aの絶対値が所定
値ΔA以上か否かを判断する。この所定値ΔAは、パル
スモータ35とガバナレバー31とを連結するリンク機構37
等のバックラッシュ等による制御誤差に相対する程度の
微小値としておく。次いで、上記偏差Aの絶対値が所定
値ΔA未満のときは手順S22においてパルスモータ35を
停止させ、所定値ΔA以上であるときは、手順S23,S24,
S25で、上記偏差Aが正か負かに応じてモータ35を正回
転方向又は逆回転方向に駆動する信号を出力する。即
ち、偏差Aを小さくする方向にガバナレバー31を回動す
る駆動信号を出力する。
最後に、手順S26にて目標回転数指令値の今回値Nyを
前回値Ny1に置き換えて初めに戻る。
以上のように構成した本実施例において、走行発進
時、走行ペダル22Aを踏み込むと、第4図の手順S7にて
減速操作信号は0となるので、手順S12では肯定され、
手順S13でタイマをリセットして手順S14で第6図のブロ
ック83で選択した値NyAを指令値Nyとする。したがっ
て、第1の実施例の第5図の場合と同様に、エンジン1
は第2の目標回転数Ntを指令値として制御され、走行ペ
ダル22Aの踏込み量に応じてエンジン回転数が上昇す
る。
走行中、走行ペダル22Aを戻して減速すると、第4図
の手順S6にて減速操作信号は1になるので、手順S12で
は否定され、手順S15に進む。手順S15に進んだ最初のサ
イクルではタイマは0でないので、手順S15では否定さ
れ、手順S16に進み、タイマのカウントを行なって手順S
17に進み、前回の指令値Ny1を今回の指令値Nyとする。
次いで、手順S20〜S26を経て初めに戻り、再び手順S16
及びS17でタイマがカウントされ、前回の指令値Ny1が今
回の指令値Nyとされる。以上の手順がタイマが0になる
まで繰り返され、この間、指令値NyはNy1に保持され
る。
タイマが0になると手順S15で肯定され、手順S18でタ
イマをリセットし、手順S19にて前回の指令値Ny1から所
定値ΔN減算した値を今回の指令値Nyとする。即ち、こ
の時点で初めて指令値としての目標回転数が小さくな
る。
手順S18を通る最初のサイクルが終了すると、次のサ
イクル出は手順S15において否定され、再び手順S16及び
S17を通る手順が繰り返される。
以上のように、タイマのセット値が0になる毎に目標
回転数としての指令値Nyは所定値ΔNだけ減少するの
で、減速操作信号が1にある間は指令値Nyは徐々に小さ
くなり、エンジン回転数はゆっくりと下がる。
したがって、本実施例によれば、走行ペダル22Aが戻
されたときに、エンジン1の回転数もゆっくりと下がる
ので、前述の油圧ポンプ1の傾転角の制御と相俟って油
圧ポンプ2の吐出量の減少が更に抑制され、主回路40a,
40bでのキャビテーションが更に効果的に防止される。
第3の実施例 本発明の第3の実施例を第8図により説明する。本実
施例は減速操作判定がなされたときに固定値に代え入力
トルク制限制御のための目標ポンプ傾転角θAを選択す
るものである。
第8図に示すブロック65Aにおいて、ブロック70は、
ブロック71で走行ペダルの操作方向が減速方向にないと
判定されたときにはブロック68で選択されたθL,θAの
小値を選択し、ブロック71で走行ペダルの操作方向が減
速方向で判定されたときにはブロック67で求められた入
力トルク制限制御のための目標ポンプ傾転角θAを選択
する。
走行ペダル22Aが減速方向に操作されたときには、上
述したように走行モータ6はポンプ作用をするので、ポ
ンプ吐出圧力は小さくなる。このため、ブロック67にお
いて求められる入力トルク制限制御のための目標ポンプ
傾転角θAは大きな値となる。したがって、本実施例に
よっても第1の実施例と同様に、制御弁を中立に戻した
ときのキャビテーションを防止することができる。
第4の実施例 本発明の第4の実施例を第9図及び第10図により説明
する。本実施例は減速操作判定をエンジンの目標回転数
の変化により行なうものである。
第9図に示すブロック80Bにおいて、ブロック71Aは減
速操作判定部であり、前後進スイッチ23からの信号と、
走行パイロット圧Ptを検出する圧力センサー29からの信
号と、ブロック83で選択された目標回転数の仮指令値Ny
Aとから走行ペダル22Aが減速方向に操作されたか否かを
判定する。
第10図にブロック71Aの減速操作判定処理の詳細をフ
ローチャートで示す。
まず、手順S30にて前後進スイッチ23からの信号と、
走行パイロット圧Ptを検出する圧力センサー29からの信
号と、ブロック83で選択された目標回転数の仮指令値Ny
Aとを読み込む。次に手順S31にて前後進スイッチ23がニ
ュートラル(N)であるか否かを判定して、否定されれ
ば手順S32に進む。手順S32にて圧力センサー29で検出し
た走行パイロット圧Ptが所定値以上か否かを判定して、
肯定されれば手順S33に進んでフラグに1を代入して手
順S34に進む。手順S32の所定値としては0に近い比較的
小さな値を設定しておく。
手順S34にて、目標回転数の仮指令値NyAが目標回転数
指令値の前回値Ny1(第7図参照)より小さいか否かを
判定し、肯定されれば、即ち、NyA<Ny1であれば手順S3
5に進み、減速操作信号に1を代入する。手順S34にて否
定されれば、即ち、NyA≧Ny1であれば手順S36に進んで
フラグに0を代入し、更に手順S37に進んで減速操作信
号に0を代入する。
手順S31にて肯定された場合、手順S32にて否定された
場合は、手順S38に進む。手順S38ではフラグが1か否か
の判定を行ない、否定されれば手順S37に進み、肯定さ
れれば手順S34に進んで上述の処理を行なう。
手順S35にて減速操作判定信号に1が代入されると、
第3図のブロック70は目標ポンプ傾転角θKを選択し、
手順S37にて減速操作判定信号に0が代入されると、ブ
ロック70は目標ポンプ傾転角θL,θAの小値を選択す
る。
以上のように構成した本実施例において、走行発進
時、走行ペダル22Aを踏み込むと、手順S31を経て、手順
S32で肯定されて手順S33にてフラグに1を代入し、手順
S34で否定されてフラグに0を代入し、手順S37で減速操
作判定信号に0が代入される。このため、第3図のブロ
ック70では傾転角指令値θrとして目標ポンプ傾転角θ
L,θAの小値が選択され、選択された目標ポンプ傾転角
となるよう油圧ポンプ2の傾転角、したがってポンプ吐
出量が制御される。即ち、目標ポンプ傾転角θLによ
り、油圧ポンプ2の吐出圧力が走行モータ6の負荷圧力
よりも第3図のブロック66における目標差圧ΔPLSRだ
け高くなるよう制御(ロードセンシング制御)されると
共に、目標ポンプ傾転角θAにより、油圧ポンプ2の入
力トルクが第3図のブロック67における目標トルクTpo
を越えないように制御(入力トルク制限制御)される。
走行中、走行ペダル22Aを戻して減速すると、手順S33
でフラグに1を代入した後手順S34で肯定されて手順S35
に進み、減速操作判定信号に1が代入される。このた
め、第3図のブロック70において傾転角指令値θrとし
て目標ポンプ傾転角θKが選択され、油圧ポンプ2の傾
転角はθKに一致するよう制御される。即ち、ポンプ傾
転角は比較的大きくなり、ポンプ吐出量が減らないよう
制御される。手順S32にて走行パイロット圧Ptが所定値
以上かの判定が肯定される間は上記のサイクルが繰り返
され、否定されると手順S38に進む。手順S38では最初の
サイクルでは肯定され、その後手順S34にて否定される
まで同じ手順を繰り返す。即ち、手順S35にて減速操作
信号に1が代入され続け、第3図のブロック70において
目標ポンプ傾転角θKを選択する状態を保持し、ポンプ
吐出量が減らないよう制御され続ける。
以上の過程において、エンジンの回転数は遅延制御部
90の機能によりゆっくりと下がるが、エンジンの回転数
が下げ止まると、目標回転数指令値の前回値Ny1が目標
回転数の仮指令値NyAに等しくなって、手順S34にて否定
され、手順S36にて減速操作信号に1を代入する。この
ため、目標ポンプ傾転角θL,θAの小値が傾転角指令値
θrとして選択され、この指令値によりポンプ吐出量が
制御される。
以上のように、本実施例によっても、走行中、減速の
ため走行ペダル22Aを戻したときには、目標回転数指令
値の前回値Ny1が目標回転数の仮指令値NyAに等しくなる
までの間、走行ペタル22Aが減速方向に操作されたと判
定され、ブロック70において傾転角指令値θrとして大
きな値の目標ポンプ傾転角θKが選択されるので、制御
弁8には十分な量の圧油が供給され、制御弁を中立に戻
したときのキャビテーションを防止することができる。
以上、本発明の幾つかの実施例を説明したが、本発明
はこれらに限定されることなく種々の変更が可能なもの
である。例えば、以上の実施例では走行ペダル22Aの操
作量Sを圧力センサー29で油圧的に検出したが、走行ペ
ダル22Aにポテンショメータを設けて機械的に検出して
もよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、操作手段を操作して弁手段の開度を
減少したときには、所定時間の間第1の目標押しのけ容
積よりも大きな第3の目標押しのけ容積が選択されるの
で、走行用油圧モータに流入する圧油の流量が十分に確
保され、キャビテーションが防止できる。
また、操作手段を操作して流量制御弁の開度を減少し
たときには、原動機の回転数がゆっくりと低下するの
で、油圧ポンプの吐出量の減少が抑制され、走行用油圧
モータには更に十分な流量の圧油の供給が可能となり、
一層効果的にキャビテーションが防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による作業車両の油圧駆動装
置の概略図であり、第2図は作業車両の一例であるホイ
ール式油圧ショベルの側面図であり、第3図はコントロ
ーラのポンプ制御機能を示すブロック図であり、第4図
はポンプ制御機能における減速操作判定部の処理手順を
示すフローチャートであり、第5図はコントローラのエ
ンジン制御機能を示すブロック図であり、第6図は本発
明の第2の実施例におけるエンジン制御機能を示すブロ
ック図であり、第7図はそのエンジン制御機能の遅延制
御部及びサーボ制御部の処理手順を示すフローチャート
であり、第8図は本発明の第3の実施例におけるポンプ
制御機能を示すブロック図であり、第9図は本発明の第
4の実施例におけるエンジン制御機能を示すブロック図
であり、第10図はそのエンジン制御機能の減速操作判定
部の処理手順を示すフローチャートである。 符号の説明 1……エンジン(原動機) 2……油圧ポンプ 6……走行モータ 8……制御弁(弁手段) 20……走行パイロット回路(操作手段) 22A……走行ペダル(操作手段) 23……前後進スイッチ 29……圧力センサー 54……コントローラ 55……傾転角制御装置(ポンプ押しのけ容積制御手段) 66……第1の目標押しのけ容積決定手段 67……第2の目標押しのけ容積決定手段 θL……目標ポンプ傾転角(第1の目標押しのけ容積) θA……目標ポンプ傾転角(第2の目標押しのけ容積) 68……第1の選択手段 70……第2の選択手段 71;71A……操作方向判定手段 82……目標回転数演算手段 84……原動機制御手段 Nx……第1の目標回転数 Nt……第2の目標回転数 90……遅延手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02F 9/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機と、この原動機によって駆動される
    可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出さ
    れる圧油により駆動され、車両を走行させる走行用油圧
    モータと、この油圧モータに供給される圧油の流れを制
    御する弁手段と、この弁手段を操作して前記油圧モータ
    の作動を制御する操作手段と、前記油圧ポンプの吐出圧
    力を前記油圧モータの負荷圧力よりも所定値だけ高く保
    持する第1の目標押しのけ容積を決定する手段と、前記
    油圧ポンプの吐出圧力から入力トルク制限制御のための
    第2の目標押しのけ容積を決定する手段と、前記第1及
    び第2の目標押しのけ容積の小さい方の値を押しのけ容
    積指令値として選択する第1の選択手段と、前記押しの
    け容積指令値に一致するよう前記油圧ポンプの押しのけ
    容積を制御するポンプ押しのけ容積制御手段とを備えた
    作業車両の油圧駆動装置において、 前記操作手段が前記弁手段の開度を減少する減速方向に
    操作されたか否かを判定する操作方向判定手段と、 前記操作方向判定手段で前記操作手段の操作方向が減速
    方向であると判定されると、所定時間の間、前記第1の
    選択手段で選択された値に代え、前記第1の目標押しの
    け容積よりも大きな第3の目標押しのけ容積を前記押し
    のけ容積指令値として選択する第2の選択手段とを備え
    ることを特徴とする作業車両の油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の作業車両の油圧駆動装置に
    おいて、前記第2の選択手段は前記第3の目標押しのけ
    容積として前記第2の目標押しのけ容積を選択すること
    を特徴とする作業車両の油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の作業車両の油圧駆動装置に
    おいて、前記操作方向判定手段は、前記操作手段の操作
    量を検出する手段と、この検出された操作量により前記
    操作手段が減速方向に操作されたか否かを判定する手段
    とを含むことを特徴とする作業車両の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の作業車両の油圧駆動装置に
    おいて、前記操作手段の操作量を検出する手段と、この
    検出結果に基づき前記操作手段の操作量に応じた前記原
    動機の目標回転数を演算する手段と、前記原動機の回転
    数を前記目標回転数になるよう制御する原動機制御手段
    とを更に備え、前記操作方向判定手段は、前記演算され
    た目標回転数により前記操作手段が減速方向に操作され
    たか否かを判定することを特徴とする作業車両の油圧駆
    動装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の作業車両の油圧駆動装置に
    おいて、前記操作手段の操作量を検出する手段と、この
    検出結果に基づき前記操作手段の操作量に応じた前記原
    動機の目標回転数を演算する手段と、前記原動機の回転
    数を前記目標回転数になるよう制御する原動機制御手段
    とを更に備え、前記目標回転数を演算する手段は、前記
    操作方向判定手段で前記操作手段の操作方向が減速方向
    であると判定されたときに、前記目標回転数の低下を遅
    らせる遅延手段を含むことを特徴とする作業車両の油圧
    駆動装置。
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JP6456752B2 (ja) * 2015-03-31 2019-01-23 株式会社クボタ 作業機の油圧システムの制御方法、作業機の油圧システム及び作業機
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