JP2865824B2 - アミノメチレン化合物の製造法 - Google Patents

アミノメチレン化合物の製造法

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C227/00Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
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    • C07C227/10Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups with simultaneously increasing the number of carbon atoms in the carbon skeleton

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はC−H酸化合物を一工程反応によりアミノメ
チレン化することによりアミノメチレン化合物を製造す
る方法に関する。アミノメチレン化合物、例えばアミノ
メチレン化されたジニトリル、シアノ酢酸エステルおよ
びマロン酸エステルは複素環化合物、例えばピラゾー
ル、ピリジン、キノリン誘導体等薬剤活性化合物および
植物保護剤として用途が見出だされている化合物の合成
において重要なC3またはC4構造ブロックである(米国特
許第4,620,865号)。
ジメチルフォルムアミド(DMF)および助剤を用いて
反応させC−H酸化合物をアミノメチレン化し得ること
は公知である。例えば酢酸無水物を10モル過剰に使用し
て助剤として用いると、5〜7時間加熱還流させた後に
アミノメチレン化された物質が理論値の20〜40%の収率
で得られる(Arch.Pharm.295(1962),516)。空間−時
間収率を改善するように反応条件を変更すると、DD 15
1,624号によれば大量の一酸化炭素が生成する。酢酸無
水物の代わりにPOCl3を用い過剰のDMF中で反応を行う
と、C−H酸化合物としてシアノ酢酸メチルを使用した
場合、約47%の反応生成物が得られる(Z.obs.chim.32
(1962),4050,DD 151,624号に引用)。反応の実施法お
よび回収方法は非常に複雑である。ベンゼン中でPOCl3
を用いる変形法を行うと、僅か7%の反応生成物しか分
離されない。(Chem Ber.94(1961),2278)。助剤とし
てクロロ蟻酸エチルを使用すると、シアノ酢酸エステル
の場合副反応のために、理論値の僅か31%の収率しか得
られない。塩基としてナトリウムマロン酸エステルを過
剰に使用しフォスゲンを用いると、マロン酸ジエチルの
場合、理論値の81%の収率が得られる。シアノ酢酸エチ
ルでは塩基としてトリエチルアミンを用いると、理論値
の75%の収率が得られる(Chem.Ber.94(1961),227
8)。しかしナトリウムマロン酸エステルは高価であ
り、またトリエチルアミンを使用すると非常に大量のト
リエチルアミン塩酸塩を分離しなければならない。
DD 257,067号に従えば、シアノ酢酸エステルとDMF−
ジメチル硫酸付加物および塩基としての炭酸ナトリウム
との反応により理論値の53〜61%の収率でアミノメチレ
ン化された生成物が得られるが、融点が一定していない
ことにより不純物の存在が指摘されている。
塩基を使用しない場合、塩化チオニルを用いるとアミ
ノメチレン化を行うことができる。この場合ジメチルア
ミノシアノ酢酸エチルを79%の収率で得るためには、反
応混合物をテトラクロロメタン中で5時間加熱還流させ
なければならない。しかし黒色の粗製物を再結晶しなけ
ればならないから、最も有利な場合(25%過剰のDMFお
よび塩化チオニルを用いた時)でもきれいな物質は理論
値の68%の収率で得られるに過ぎない(DD 151,624
号)。若干の試験を行った結果問題の少ない溶媒のトル
エンを使用すると、反応生成物がさらに15%より少ない
量で得られる。この方法ではマロン酸エステルのアミノ
メチレン化を行うことはできない。
さらにDMFおよび塩素化剤、例えばPCl5、POCl3、SOCl
2、COCl2等の反応においては、発癌性物質である塩化N,
N−ジメチルカルバモイルが二次成分として生じるか
ら、このようにして得られる生成物の取り扱いおよび使
用法には問題が生じる。複雑な製造工程を経て始めてそ
の使用が可能になる。
ゴールド(Gold)の塩/ナトリウムメトキシドの組み
合わせを用いてアミノメチレン化を行うと、エタノール
中で一晩加熱還流した後に理論値を55〜82%の収率が得
られる(Synth.Commun.12(1982)、939)。回収法は複
雑であり、反応生成物はなおさらに再結晶しなければな
らない。ゴールの塩をつくるためには大過剰のDMFが必
要である。このことおよび塩の分離は比較的コストが高
く、従って工業的生産にはコストがかかり過ぎる。
アミジンまたはオルトエステルおよび/またはsec−
アミンの組み合わせを使用するアミノメチレン化は、高
価な試薬を用いるために不経済である。アミドアセター
ルおよびアミナルエステルとの縮合もこれらのオルトア
ミドの製造が厄介なためコストの面で不利である。従っ
てDMFアセタールを硫酸アルキルを用いるアルキル化に
より製造し(Chem.Ber.96(1963),1350)、以後アルカ
リ金属のアルコキシドと反応させる(Chem.Ber.101(19
68),41)。DD 94,359号によるアルコール生反応混合物
からの分離は厄介であり、時間がかかる。この東独特許
に述べられた改善が見られると思われる蒸溜法は、上記
のDD 151,624号に工業的には実現困難と記載されてい
る。さらに実験室的な回収法で得られるような高い収率
は得られない。
アミナルエステルはDMF−硫酸ジアルキル付加物とジ
メチルアミンとの反応の後にヘキサン、シクロヘキサン
またはエーテル中でアルカリ金属アルコキシドと反応さ
せる(Chem.Ber.101(1968),41)。収率はC−H酸化
合物の縮合の際で77〜84%、メチルアミナルエステルを
用いると最高89%であり、アセタールはDMF−硫酸ジメ
チル付加物から理論値の63%の収率で得られる。一方メ
チルアミナルエステルはメチル硫酸テトラメチルフォル
ムアミジニウムを原料として理論値の62%の収率で得ら
れる。
本発明においては、式 但し式中R1およびR2は互いに独立に直鎖または分岐し
たC1〜C8−アルキル、C2〜C8−アルケニル、C2〜C8−ア
ルコキシアルキル、C3〜C8−アルコキシアルケニル、C3
〜C8−シクロアルキル、C6〜C12−アリール、C7〜C10
アラルキルまたは1個または2個の複素原子がN、Oお
よびSから成る群から選ばれる飽和または不飽和の5−
〜8−員の複素環であり、さらにR1およびR2はそれに置
換したN原子と一緒になってさらにN、OおよびSから
成る群から選ばれる複素原子を含み得る飽和または不飽
和の5−〜8−員のN複素環をつくることができ、 R3およびR4は互いに独立にC6〜C12−アリール、−N
O2、−CN、−NC、COR5、CSR5、CO-OR5、CO-SR5またはCO
N(R5,R6)であり、ここにR5およびR6はR1およびR2の意
味の範囲にあるが、R1およびR2とは独立であってさらに
水素を意味することができる、 のアミノメチレン化合物の製造法において、式 但し式中R3およびR4は上記意味を有する、 のC−H酸化合物を式 但し式中R1およびR2は上記意味を有し、 R7は−OR8または−N(R8,R9)であって、R8およびR9
は互いに且つR1およびR2と独立にR1およびR2の意味を有
し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオン、C6〜C12−ア
リールスルフォン酸陰イオン、テトラフルオロボレート
陰イオンまたはヘキサクロロアンチモネート陰イオンを
表す、 の塩と、式 M1OR10 (IV) 但し式中R10は直鎖または分岐したC1〜C8−アルキ
ル、C2〜C8−アルケニル、C2〜C8−アルコキシアルキ
ル、C3〜C8−アルコキシアルケニル、C3〜C8−シクロア
ルキル、C2〜C8−アルキレン−ON1またはC7〜C10−アラ
ルキルであり、M1は当量のアルカリ金属陽イオンまたは
アルカリ土類金属陽イオンである、 のアルコキシドを存在させ、温度10〜70℃、好ましく
は20〜60℃において一工程反応で反応させることを特徴
とする方法が見出された。
直鎖または分岐したC1〜C8−アルキルは例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、または異性体のアミル、ヘキシルま
たはオクチル、好ましくは上記C1〜C4−アルキル基であ
る。
C2〜C8−アルケニルは例えばビニル、プロペニル、ア
リルまたは異性体のブテニル、アミレニル、ヘキセニル
またはオクテニル、好ましくは上記C3〜C4−アルケニル
基である。
C2〜C8−アルコキシアルキルは例えばメトキシメチ
ル、エトキシメチル、メトキシエチルおよびC原子をO
原子で置き換えたC3〜C8−アルキルから成る群から選ば
れる基である。
C3〜C8−アルコキシアルケニルは例えばメトキシビニ
ル、エトキシビニル、メトキシアリル、2−メトキシプ
ロペニル、およびC原子をO原子で置き換えたC4〜C8
アルケニルから成る群から選ばれる基である。
C3〜C8−シクロアルキルは例えばシクロプロピル、メ
チルシクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、シクロ
ブチル、メチルシクロブチル、シクロペンチル、メチル
シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシ
ル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシ
クロオクチル、好ましくはシクロプロピル、シクロペン
チルおよびシクロヘキシル、並びにそのメチルおよびジ
メチル誘導体である。
C6〜C12−アリールは例えばフェニル、ナフチルまた
はビフェニル、好ましくはフェニルである。
C7〜C10−アラルキルは例えばベンジル、1−フェニ
ルエチル、2−フェニルエチル、および当業界の専門家
に公知のこの種の基、好ましくはベンジルである。
1個または2個の複素原子がN、OおよびSから成る
群から選ばれる飽和または不飽和の5−〜8−員環には
ピロール、フラン、チオフェン、ピロリジン、ピラゾー
ル、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジ
ン、ピリミジン、ピペラジン、モルフォリン、ピラン、
アゼピン、アゾシン、イソオキサゾール、イソチアゾー
ル、ピリダジンおよびピラジンがある。
当業界の専門家には不飽和複素環は多かれ少なかれ強
い芳香族性をもっていることは公知である。
R1およびR2はそれが置換したN原子と共にさらにN、
OおよびSから成る群から選ばれる複素原子を含む飽和
または不飽和の5−〜8−員環の(随時芳香性をもっ
た)N−複素環をつくることができる。この種の環系に
は例えばピロール、ピロリジン、ピロリン、ピラゾー
ル、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリジン、チ
アゾール、チアゾリジン、ピペラジン、ピペリジン、モ
ルフォリン、アゼピンおよびジヒドロアゾシンがある。
C1〜C8−アルキル硫酸陰イオンは例えばメチル硫酸、
エチル硫酸、プロピル硫酸、イソプロピル硫酸、ブチル
硫酸、イソブチル硫酸の陰イオン、または異性体のヘキ
シル硫酸またはオクチル硫酸の1種の陰イオンである。
C6〜C12−アリールスルフォン酸陰イオンは例えばベ
ンゼンスルフォン酸、ナフタリンスルフォン酸またはビ
フェニルスルフォン酸、好ましくはベンゼンスルフォン
酸の陰イオンである。
はアルキル硫酸、特に好ましくはメチル硫酸であ
ることがことが好適である。
M1は1当量のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の
陽イオン、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウムまたはバリウムの陽イオン、好ましくはアル
カリ金属の陽イオン、特に好ましくはナトリウムまたは
カリウムの陽イオンである。
R10がC2〜C8−アルキレン−OM1を表す場合、これは炭
素数2〜8のジオールのアルコキシド、例えばグリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、
1,2−、1,3−または1,4−ブタンジオール、ヘキサンジ
オールまたはオクタンジオールである。
本発明の反応に使用する式(III)の塩としては、式 のアルコキシメチレンイミニウム塩、および式 のフォルムアミジニウム塩がある。ここで置換基は上
記の意味を有する。
本発明の反応は例えば下記のように表すことができ
る。
R8およびR9はR1またはR2の範囲の意味をもっている
が、R1およびR2とは独立である。R8およびR9がR1または
R2と異なっている場合、基R8およびR9はそれに置換した
N原子がHN(R8,R9)として分離されるように選ばれ
る。しかし好適な場合にはR8およびR9はR1およびR2と同
一であり、対称的なフォルムアミジニウム塩が存在す
る。
好適な方法では式 のC−H酸化合物が使用される。ここでR13およびR14
は互いに独立にフェニル、NO2、CN、COR15またはCO-N
(R15,R16)であり、ここにR15およびR16は互いに独立
に水素、直鎖または分岐したC1〜C6−アルキル、シクロ
プロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル
またはベンジルを表し、またR15およびR16はそれが置換
したN原子と一緒になってさらにN、OおよびSから成
る群から選ばれる複素原子を含む飽和または不飽和の5
−〜8−員環をつくることができる。
特に好適な方法では式 のC−H酸化合物が用いされる。ここでR23およびR24
は互いに独立に独立にフェニル、NO2、CN、COR25または
CO-N(R25,R26)であり、ここにR25およびR26は互いに
独立に水素または直鎖または分岐したC1〜C4−アルキル
を表し、またR25およびR26はそれが置換したN原子と一
緒になってモルフォリノ、ピロリジノまたはピペリジノ
を表すことができる。さらに好適な方法においては、C
−H酸化合物を式 の塩と反応させる。ここでR11およびR12は互いに独立
に直鎖または分岐したC1〜C6−アルキル、シクロプロピ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルまたは
ベンジルを表し、またR11およびR12はそれが置換したN
原子と一緒になってさらにN、OおよびSから成る群か
ら選ばれる複素原子を含む飽和または不飽和の5−〜8
−員環をつくることができ、 R17は−OR11または−N(R11,R12)を表し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオン、C6〜C12−ア
リールスルフォン酸陰イオン、テトラフルオロボレート
陰イオンまたはヘキサクロロアンチモネート陰イオンを
表す。
さらに特に好適な方法においては、C−H酸化合物を
の塩と反応させる。ここでR21およびR22は互いに独立
に直鎖または分岐したC1〜C4−アルキルを表し、またR
21およびR22はそれが置換したN原子と一緒になってモ
ルフォリノ、ピラリジノまたはピペリジノを表し、 R27は−OR21または−N(R21,R22)を表し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオンを表す。
さらに好適な方法においては、式 M2OR20 (IX) のアルコキシドを存在させて反応を行う。ここでR20
は直鎖または分岐したC1〜C5−アルキル、C2〜C5−アル
コキシアルキルまたはC2〜C4−アルキレン−OM2であ
り、 M2はNa またはK を表す。
さらに好適な方法においては、式 M2OR30 (X) のアルコキシドを存在させて反応を行う。ここでR30
は直鎖または分岐したC1〜C5−アルキルであり、M2はNa
またはK を表す。
極めて好適な方法においては、置換基R1、R2、R8、R9
およびR10はメチル基である。さらに他の極めて好適な
方法においては、XはC1〜C4−硫酸陰イオン、好ま
しくはメチルサルフェート陰イオンを表す。
C−H酸化合物、塩およびアルコキシド(III)は一
般に1:1:1〜1:2.5:2のモル比で使用される。好適な方法
では1:1.1:1.05〜1:1.7:1.2の比が選ばれる。マロン酸
エステルの場合、塩を上記上限の範囲の量で使用する必
要がある。マロン酸エステルと反応させる場合、アミノ
メチレン化反応生成物は未反応の塩と共に二相系として
得られ、その結果塩の分離と循環が簡単になる。
塩(アルコキシメチレンイミニウム塩またはテトラア
ルキルフォルムアミジニウム塩)とC−H酸化合物との
混合物を単一工程でアルコキシドの溶液または懸濁液と
反応させる。この場合予測し得ない副反応の危険がある
にもかかわらず、収率がかなり増加する利点が得られ
る。
使用する塩とC−H酸化合物とが混合しない場合に
は、溶媒を使用し得られた溶液または乳化液を撹拌して
均一化して使用することができる。さらに両成分(塩お
よびC−H酸化合物)を計量して同時に前以て導入した
アルコキシドの中に加えるか、塩、C−H酸化合物およ
びアルコキシドを同時に反応容器に加えることもでき
る。
使用する溶媒は炭化水素、例えばトルエン、キシレ
ン、シクロヘキサンまたは石油エーテル、アルコール、
カルボニル化合物またはエーテルである。このような溶
媒はまた混合物として使用することができる。無極性媒
質(例えばトルエン)を使用する場合には、アルコキシ
ドは一般にこの中に懸濁させる。上記方法と同様に他の
反応成分をこの懸濁液に計量して加える。
このような場合反応中にアルコキシドは消費される。
得られた塩を沈澱させ、簡単な方法で反応媒質に溶解し
た反応生成物から分離することができる。反応をアルコ
ール性媒質中で行う場合、アルコキシドは一般に溶解し
た形で存在する。しかし得られた塩もまた低級アルコー
ル中に少なくとも部分的に溶解している。無極性溶媒お
よびアルコキシドのアルコール性溶液との混合物を用い
ることにより得られた塩および得られた反応生成物を殆
ど完全に分離することができる。
使用するC−H酸化合物がエステル基を含んでいる場
合、元のアルコールがエステルのアルコールに対応する
アルコキシドを用いると有利であり、この方法で望まし
くないエステル交換反応を避けることができる。
C−H酸化合物が例えばニトリル置換基を含んでいる
場合、穏やかな反応条件(例えば20〜70℃で0.5〜2時
間)では反応しない。例えば蒸溜の初期におけるように
さらに高い温度を短時間かけることも可能である。
アルコキシメチレンイミニウム・イオンまたはフォル
ムアミジニウム・イオンのメチル硫酸塩を使用する場
合、驚くべきことには使用されるアルコキシドは比較的
高温においてさえ該陰イオンによってメチル化されな
い。その結果収率の低下が避けられる。
本発明における収率は非常に高く、理論値の約90〜98
%である。その結果反応生成物は非常に純粋であり、一
般にさらに直接反応させることができる。フォルムアミ
ジニウム塩を用いると、アルコキシメチレンイミニウム
塩を用いる場合に比べC−H酸化合物に応じ約1〜20%
収率が高くなる。前者は2級アミンとの反応により殆ど
定量的な収率で後者から製造できるから、アミノメチレ
ン化の収率に応じ経済的な方法を選ぶことができる。
実施例1 66.0gのマロン酸ジメチルおよび116.6gのメチル硫酸
テトラメチルフォルムアミジニウムの乳化物を先ず乾燥
トルエン300mlに加える。水分を排除して10分に亙り30
%のナトリウムメトキシドの溶液104mlを滴下し、混合
物を室温で1時間撹拌する。次に生じたメチル硫酸ナト
リウム(67.4g)を吸引濾過し、30mlのトルエンで2回
洗滌し、濾液を回転蒸発器で濃縮する。純度84.1%のジ
メチルアミノメチレンマロン酸エステル104.5gが得られ
た。これは理論値の94.0%の収率に対応する。この生成
物は蒸溜しないでも粗製物のまま次の反応に使うことが
でき、これによって不利な点を招くことはない。
実施例2 約30%のナトリウムイソブトキシド溶液68.5gをさら
に200mlのイソブタノールで希釈し、メチル硫酸テトラ
メチルフォルムアミジニウム55.3gおよびマロン酸ジイ
ソブチル43.2gの溶液に滴下する。70℃で90分後、塩を
吸引濾過し、20mlのイソブタノールで2回洗滌し、濾液
を回転蒸発器で濃縮する。主としてフォルムアミジニウ
ム塩から成る下部の相をピペットで取り出す。残渣(5
3.8g)はジメチルアミノメチレンマロン酸エステル98.8
%から成り、理論値の98.1%の収率に対応している。
実施例3 実施例2と同様の方法でジメチルフォルムアミド−硫
酸ジメチル付加物54gを用いアミノメチレン化を行っ
た。付加物を0℃において滴下した後、3時間50℃に加
温する。純度91.6%の生成物53.5gを得た。これは理論
値の90.4%の収率に対応する。
実施例4 メチル硫酸テトラメチルフォルムアミジニウム25.4g
およびシアノ酢酸エチル11.3gの混合物を、乾燥トルエ
ン100ml中に7.5gのナトリウムエトキシドを含む懸濁液
に滴下する。40℃で1時間後、50℃においてメチル硫酸
ナトリウムを吸引濾過し、15mlのトルエンで2回洗滌
し、濾液を回転蒸発器で濃縮する。純度94.3%の淡黄色
の生成物17.2gを得た。これは理論値の98.5%の収率に
相当する。イソプロパノール水溶液から再結晶し、融点
80℃の白色結晶を得ることができた。
実施例5 実施例4と同様にシアノ酢酸メチル9.9gを26.5gのフ
ォルムアミジニウム塩および5.4gのナトリウムメトキシ
ドと180mlのトルエン中で反応させる。純度92.7%の生
成物15.0gが得られた。これは理論値の93.2%の収率に
相当する。吸引濾過したメチル硫酸ナトリウムからさら
に2%の収率が得られた。
実施例6(対照例) DMF−硫酸ジメチル付加物0.5モルをエタノール中にナ
トリウムメトキシドを含む3モル溶液0.5モルに0℃に
おいて滴下する。20℃で2時間撹拌した後、全体を蒸溜
し、塩の泥状物にエタノールを滴下しながら残渣を蒸溜
する。300mlのエタノールを循環させた後、充填カラム
を用いて溜出物を精溜する。47.gのDMFアセタールを得
た。これは63.9%の収率に相当する。
147gのDMFジエチルアセタールを149gのマロン酸ジエ
チルと共に蒸溜塔を取り付けた撹拌フラスコ中において
4時間140〜150℃に加熱する。この間82gのエタノール
が溜出する。次いで高真空中において反応混合物を精溜
し、164gのジメチルアミノメチレンマロン酸エステルを
得た。これは理論値の82%の収率に相当する。
本発明の主な特徴及び態様は次の通りである。
1.式 但し式中R1およびR2は互いに独立に直鎖または分岐し
たC1〜C8−アルキル、C2〜C8−アルケニル、C2〜C8−ア
ルコキシアルキル、C3〜C8−アルコキシアルケニル、C3
〜C8−シクロアルキル、C6〜C12−アリール、C7〜C10
アラルキルまたは1個または2個の複素原子がN、Oお
よびSから成る群から選ばれる飽和または不飽和の5−
〜8−員の複素環であり、さらにR1およびR2はそれに置
換したN原子と一緒になってさらにN、OおよびSから
成る群から選ばれる複素原子を含み得る飽和または不飽
和の5−〜8−員のN複素環をつくることができ、 R3およびR4は互いに独立にC6〜C12−アリール、−N
O2、−CN、−NC、COR5、CSR5、CO-OR5、CO-SR5またはCO
N(R5,R6)であり、ここにR5およびR6はR1およびR2の意
味の範囲にあるが、R1およびR2とは独立であってさらに
水素を意味することができる、 のアミノメチレン化合物の製造法において、式 但し式中R3およびR4は上記意味を有する、 のC−H酸化合物を式 但し式中R1およびR2は上記意味を有し、 R7は−OR8または−N(R8,R9)であって、R8およびR9
は互いに且つR1およびR2と独立にR1およびR2の意味を有
し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオン、C6〜C12−ア
リールスルフォン酸陰イオン、テトラフルオロボレート
陰イオンまたはヘキサクロロアンチモネート陰イオンを
表す、 の塩と、式 M1OR10 但し式中R10は直鎖または分岐したC1〜C8−アルキ
ル、C2〜C8−アルケニル、C2〜C8−アルコキシアルキ
ル、C3〜C8−アルコキシアルケニル、C3〜C8−シクロア
ルキル、C2〜C8−アルキレン−OM1またはC7〜C10−アラ
ルキルであり、M1は当量のアルカリ金属陽イオンまたは
アルカリ土類金属陽イオンである。
のアルコキシドを存在させ、温度10〜70℃、好ましく
は20〜60℃において一工程反応で反応させる方法。
2.式 但し式中R13およびR14は互いに独立にフェニル、N
O2、CN、COR15またはCO-N(R15,R16)であり、ここにR
15およびR16は互いに独立に水素、直鎖または分岐したC
1〜C6−アルキル、シクロプロピル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、フェニルまたはベンジルを表し、また
R15およびR16はそれが置換したN原子と一緒になってさ
らにN、OおよびSから成る群から選ばれる複素原子を
含む飽和または不飽和の5−〜8−員環をつくることが
できる、 のC−H酸化合物を使用する上記第1項記載の方法。
3.式 但し式中R23およびR24は互いに独立に独立にフェニ
ル、NO2、CN、COR25またはCO-N(R25,R26)であり、こ
こにR25およびR26は互いに独立に水素または直鎖または
分岐したC1〜C4−アルキルを表し、またR25およびR26
それが置換したN原子と一緒になってモルフォリノ、ピ
ロリジノまたはピペリジノを表すことができる、 のC−H酸化合物を使用する上記第2項記載の方法。
4.C−H酸化合物を式 但し式中R11およびR12は互いに独立に直鎖または分岐
したC1〜C6−アルキル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、フェニルまたはベンジルを表し、
またR11およびR12はそれが置換したN原子と一緒になっ
てさらにN、OおよびSから成る群から選ばれる複素原
子を含む飽和または不飽和の5−〜8−員環をつくるこ
とができ、 R17は−OR11または−N(R11,R12)を表し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオン、C6〜C12−ア
リールスルフォン酸陰イオン、テトラフルオロボレート
陰イオンまたはヘキサクロロアンチモネート陰イオンを
表す、 の塩と反応させる上記第1項記載の方法。
5.C−H酸化合物を式 但し式中R21およびR22は互いに独立に直鎖または分岐
したC1〜C4−アルキルを表し、またR21およびR22はそれ
が置換したN原子と一緒になってモルフォリノ、ピラリ
ジノまたはピペリジノを表し、 R27は−OR21または−N(R21,R22)を表し、 XはC1〜C8−アルキル硫酸の陰イオンを表す、 の塩と反応させる上記第1項記載の方法。
6.式 M2OR20 但し式中R20は直鎖または分岐したC1〜C5−アルキ
ル、C2〜C5−アルコキシアルキルまたはC2〜C4−アルキ
レン−OM2であり、 M2はNa またはK を表す、 のアルコキシドを存在させ反応を行う上記第1項記載
の方法。
7.式 M2OR30 但し式中R30は直鎖または分岐したC1〜C5−アルキル
であり、 M2はNa またはK を表す、 のアルコキシドを存在させ反応を行う上記第6項記載
の方法。
8.C−H酸化合物、塩およびアルコキシドを1:1:1〜1:2.
5:2、好ましくは1:1.1:1.05〜1:1.7:1.2のモル比で使用
する上記第1項記載の方法。
9.塩としてフォルムアミジニウム塩を使用する上記第1
項記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07B 37/04 C07C 227/10 C07C 253/30 C07B 61/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 但し式中R1およびR2は互いに独立に直鎖または分岐した
    C1〜C8−アルキルであり、 R3およびR4は互いに独立に−CNまたはCO-OR5であり、 ここにR5はR1およびR2の意味の範囲にあるが、R1および
    R2とは独立であってさらに水素を意味することができ
    る、 のアミノメチレン化合物の製造法において、式 但し式中R3およびR4は上記意味を有する、 のC−H酸化合物を式 但し式中R1およびR2は上記意味を有し、 R7は−N(R8,R9)であって、R8およびR9は互いに且つR
    1およびR2と独立にR1およびR2の意味を有し、 X はC1〜C8−アルキル硫酸陰イオンを表す、 の塩と、式 M1OR10 但し式中R10は直鎖または分岐したC1〜C8−アルキルで
    あり、 M1は当量のアルカリ金属陽イオンである、 のアルコキシドを存在させ、温度10〜70℃において一工
    程反応で反応させることを特徴とする方法。
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