JP2865652B2 - 空気列車指令線制御ユニット - Google Patents

空気列車指令線制御ユニット

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JP2865652B2 JP10016227A JP1622798A JP2865652B2 JP 2865652 B2 JP2865652 B2 JP 2865652B2 JP 10016227 A JP10016227 A JP 10016227A JP 1622798 A JP1622798 A JP 1622798A JP 2865652 B2 JP2865652 B2 JP 2865652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の1台以
上の台車のブレーキを制御する際に補助するブレーキ制
御システム内で使用する空気列車指令線制御ユニットに
関する。特に、本発明は、汎用空気ブレーキ制御ユニッ
ト用のブレーキ制御圧力源として役立つだけでなく、鉄
道列車の空気列車指令線内の圧力を増し、維持し、そし
て減じるのを補助することもする空気列車指令線制御ユ
ニットに関する。
【0002】
【従来の技術】現代の列車ブレーキ制御システムは、通
常、中央制御装置を用いて列車を構成する鉄道車両のブ
レーキを制御する。先導機関車に位置する列車運転手
は、列車のブレーキハンドル等の装置を操作して、各鉄
道車両に対して台車のブレーキをかけたり弛めたりす
る。ブレーキハンドルからの入力は、通常、機関手室制
御ユニットによって処理されて、中央制御装置に送られ
る。これらの入力及びその他の入力に応答して、中央制
御装置は、空気列車指令線あるいは電気的列車指令線の
いずれか一方あるいはそれら両方に沿って、ブレーキ指
令信号を各鉄道車両へ送る。ブレーキ指令信号は、常用
ブレーキ要求あるいは非常用ブレーキ要求のいずれか一
方あるいはそれら両方の搬送波になることができる。各
鉄道車両のブレーキ装置は、受け取ったブレーキ指令信
号の指令内容に応じてブレーキをかけ或いは弛めする。
【0003】常用、弛め及び非常用ブレーキ要求は、色
々な経路を通じて各鉄道車両のブレーキ装置へ運ばれ
る。WABCO/26−Cブレーキ制御システムにおい
ては、例えば、ブレーキ管が、常用ブレーキ要求、弛め
ブレーキ要求及び非常用ブレーキ要求を運ぶために使用
される。ほとんどのWABCO/RT−5ブレーキ制御
システムでは、電気的列車指令線で常用ブレーキ要求及
び弛めブレーキ要求を運び、ブレーキ管で非常用ブレー
キ要求を運ぶ。他のRT−5ブレーキ制御システムで
は、ブレーキ管だけでなく別個の電気的列車指令線を介
しても、非常用ブレーキ要求を列車の各鉄道車両の電子
ブレーキ装置へ運ぶ。
【0004】各鉄道車両のブレーキ装置は、一般に、電
動及び空気圧の組み合わせ(即ち、電空)装置を含んで
いる。RT−5ブレーキ制御システムのブレーキ装置
は、通常、マスター電子ユニットを包含しており、その
構成及び動作は、ブレーキ制御技術の分野では一般に周
知とされている。中央制御装置は、電気的な列車指令線
に沿って各鉄道車両に常用ブレーキ要求及び弛めブレー
キ要求を送る。中央制御装置は、ブレーキ管あるいは分
離した電気的列車指令線のいずれか一方あるいはそれら
両方に沿って各鉄道車両に非常用ブレーキ要求を送る。
【0005】各鉄道車両のマスター電子ユニットは、こ
のブレーキ指令信号と他の種々の信号とを受け取り、そ
れに応答してブレーキ制御技術の分野で周知とされてい
る原理に従って、電空装置を直ちに制御する。即ち、マ
スター電子ユニットは、ブレーキシリンダに圧力を供給
し或いはブレーキシリンダから圧力を逃がす種々の従来
型電空弁を直ちに開閉する電気信号を発生させる。鉄道
車両の総ての台車のブレーキは、適宜かけられ、そして
弛められる。
【0006】上述した従来のブレーキ制御システムの電
空装置は、以下に説明する本発明、並びに同日付けの関
連出願である特願平10−16226号及び特願平10
−16225号(米国特許出願第08/789919号
及び第08/790574号明細書に記載された関連
発明と比較すると、ある種の欠点を持っている。かかる
従来の装置は、一般に、常用ブレーキ、非常用ブレー
キ、そして車輪滑り及び空転制御機能を別々のコンポー
ネントにより提供している。さらに、これらの従来装置
の各コンポーネントは、通常、それを制御する電子装置
から物理的に分離されている。従って、各コンポーネン
トやそれを制御する電子装置を接続するために、多量の
配線が必要となる。もちろん、各鉄道車両は、この配線
の重さを支える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、常用ブレー
キ、非常用ブレーキ、そしてもし必要なら車輪の滑り及
び空転の制御機能を、それに付随する電子装置と一緒
に、単一の、割合に小さなパッケージの中に統合するこ
とができるブレーキ装置を有することが大いに望まし
い。各パッケージにおいて種々の電空コンポーネントと
それらに付随する電子装置とを相互に接続するのに必要
な配線の量は、従来技術の装置と比べると大幅に減少す
る。これにより、各鉄道車両が支える必要のある重量が
減少する。コンポーネント及びそれらに付随する電子装
置の各々のための単一の囲いは、不利な環境条件からの
より良好な保護を提供する。
【0008】ブレーキを台車レベルで制御することも、
大いに望ましいことであろう。各鉄道車両の古い電空ブ
レーキ装置に特徴づけられるこれらの従来技術のブレー
キ制御システムでは、それらのブレーキは、鉄道車両レ
ベルでのみ制御される。荷重、運動、車輪の滑り及びそ
の他の各鉄道車両に影響を及ぼす要素の変動が避けられ
ないとすれば、各台車毎に別々にブレーキを制御するこ
とにより、全体としてのブレーキ制御をより良好に行え
るようになるであろう。
【0009】旅客列車、地下鉄の列車及び市街電車を制
御するために使用されている、色々な列車ブレーキ制御
システムの中で単独で或いは他の新規な装置と関連して
使用され、そのシステム一部分とされることのできるパ
ッケージを設計することも大いに望ましい。かかるシス
テムの例としては、WABCO/26−C、RT−2、
そしてRT−5型のブレーキ制御システムが含まれる。
【0010】上記の背景情報は、本発明を理解しやすく
するために提供されたものであることに注意しなければ
ならない。従って、ここで使用される如何なる技術用語
も、本書において明確に述べられていなければ、特定の
狭い解釈に限定されるべきではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、列車
の汎用空気ブレーキ制御ユニットに使用する空気列車指
令線制御ユニットを提供する。列車は、本発明の制御ユ
ニットに空気を供給するための第一空気列車指令線と、
本発明の制御ユニットに非常用ブレーキ要求を運ぶため
の第二空気列車指令線と、そしてブレーキ要求を発生す
るための中央制御装置とを含む。本発明の現在最も好適
な実施態様において、空気列車指令線制御ユニットは、
非常用伝達弁、低圧力スイッチ、込め弁、非常用逃がし
弁、維持弁、配管網、そして通気弁を備える。該配管網
は、前記第一列車指令線から受け取った空気が前記非常
用伝達弁、前記込め弁及び前記維持弁へ流れられるよう
にする。前記非常用伝達弁は、前記第二列車指令線に連
通する伝達パイロット・ポートに特徴づけられる。前記
非常用伝達弁により前記配管網が指令ポートに連通する
ようになる場合に、前記伝達パイロット・ポートが前記
非常用ブレーキ要求を受け取らない限り、前記非常用伝
達弁は、前記制御ユニットの前記指令ポートを大気と連
通させることができる。前記低圧力スイッチは、前記第
二列車指令線内の圧力が予め設定した低圧力に達するか
超えている時に閉じる。込め弁は、前記低圧力スイッチ
の閉鎖と前記中央制御装置からの手動開始指令との両方
により開けられると、前記配管網からの空気を前記第二
列車指令線へ少なくとも最小閾値圧力まで込めることが
できる。前記非常用逃がし弁は、前記中央制御装置によ
り開けられると、前記第二列車指令線の空気を大気に連
通させる。前記維持弁は、前記第二列車指令線に連通す
る主パイロット・ポートに特徴づけられる。該維持弁を
閉じることにより前記配管網からの空気が前記第二列車
指令線に込められなくなる場合に、前記主パイロット・
ポートの圧力が前記最小閾値圧力より低い値まで落ちな
い限り、前記配管網からの空気をチョークを介して前記
第二列車指令線に込められるるようにすることにより、
該維持弁は、前記第二列車指令線内部の圧力を維持でき
る。前記通気弁は、前記第二列車指令線内部の圧力が予
め設定した割合より速く落ちた時に、前記第二列車指令
線からの空気を大気に連通させる。
【0012】従って、本発明の主目的は、RT−5ブレ
ーキ制御システムにおいて、鉄道車両の1台以上の台車
のブレーキを制御する際に補助するため、汎用空気ブレ
ーキ制御ユニットと共に使用する空気列車指令線制御ユ
ニットを提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、RT−5ブレーキ制
御システムにおいて、鉄道車両の汎用空気ブレーキ制御
ユニット用のブレーキ制御圧力源の供給源として役立つ
空気列車指令線制御ユニットを提供することである。
【0014】本発明の他の目的は、RT−5ブレーキ制
御システムにおいて、鉄道車両のブレーキ管内の圧力を
増し、維持し、そして減じるのを補助する空気列車指令
線制御ユニットを提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、種々の空気ブレーキ
制御システムに色々使用することができる空気列車指令
線制御ユニットを提供することである。
【0016】本願の詳細な説明の項を読めば、上に列挙
した目的及び利点に加えて、本発明の他の種々の目的及
び利点は、当業者には直ぐに一層明らかになるであろ
う。詳細な説明を添付図面及び添付の請求項と併せて検
討すれば、その他の目的及び利点は、特に明白になるで
あろう。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明を詳しく説明する前に、明
確さと理解のために、添付の各図面において同一の機能
を有する同一の構成要素には、各図で同一の参照数字が
付されていることを記しておく。
【0018】図1は、本発明の現在好ましい実施態様、
即ち包括的に700で示した空気列車指令線制御ユニッ
トの必須の細目を示す。種々の列車ブレーキ制御システ
ム内部で使用され、かつ該システムの一部として作成す
ることができるけれど、空気列車指令線制御ユニット7
00は、包括的に参照数字1で示したWABCO/RT
−5ブレーキ制御システム内部に描かれており、鉄道車
両の1台以上の台車のブレーキを制御するのを補助する
ようになっている。
【0019】図1には、RT−5ブレーキ制御システム
において二つの汎用空気ブレーキ制御ユニット100と
関連して使用される、本発明にかかる空気列車指令線制
御ユニット700が描かれている。以下の節を読めば一
層明白となる理由から、1つの汎用空気ブレーキ制御ユ
ニットが鉄道車両の各台車のブレーキを制御するために
使用されるのが好ましい。基本的に、本発明にかかる空
気列車指令線制御ユニット700は、各汎用空気ブレー
キ制御ユニット100のためのブレーキ制御圧力源とし
て機能するだけでなく、鉄道車両のブレーキ管内部の圧
力を増加し、維持し、そして減少させることの補助もす
る。
【0020】ここで図2及び3を参照すると、汎用空気
ブレーキ制御ユニットは、基本的に、電子セクション2
00と、電空セクション400と、そして空気圧セクシ
ョン600とから成っている。電子セクション200
は、通信インターフェース手段210と、ローカル制御
手段230と、速度センサ・インターフェース手段24
0と、ソレノイド駆動手段250と、変換器インターフ
ェース手段260と、そしてブレーキ保証インターフェ
ースモジュール300とを含む。電空セクション400
は、非常用ブレーキ弁410、常用ブレーキ弁420及
び逃がし弁430と共に、空気ばね変換器450と、ブ
レーキシリンダ変換器460と、ブレーキシリンダ制御
変換器470と、そしてブレーキ管圧力スイッチ480
とを含んでいる。空気圧セクション600は、応荷重中
継弁601を有する。
【0021】汎用空気ブレーキ制御ユニット100は、
図1及び2に示されているように、RT−5ブレーキ制
御システム1内で数個のポートを通して空気圧的に接続
している。汎用空気ブレーキ制御ユニット100の入力
ポートは、中継弁供給ポート121と、空気ばね供給ポ
ート123と、非常用ブレーキ供給ポート124と、常
用ブレーキ供給ポート125と、そしてブレーキ管ポー
ト126とを含む。出力ポートは、ブレーキシリンダ出
力ポート122及び排気ポート127を含む。空気ばね
供給ポート123は、ブレーキ制御技術の分野で周知と
されているように、鉄道車両のエアサスペンション・シ
ステム(図示せず)から空気ばね圧力を受け入れる。常
用ブレーキ供給ポート125は、第1圧力源から圧力を
受け入れる。非常用ブレーキ供給ポート124は、第2
圧力源から圧力を受け入れる。中継弁供給ポート121
は、第3圧力源から圧力を受け入れる。
【0022】図1に示した各々の汎用空気ブレーキ制御
ユニット100から、空気列車指令線制御ユニット70
0は、基本的に、RT−5ブレーキ制御システムにおい
て第一圧力源として機能する。メインタンク均圧管9と
(込めタンク2を介する)メインタンク8とは、基本的
に、ブレーキ制御システム1において第二圧力源及び第
三圧力源として機能する。ブレーキ管ポート126は、
RT−5ブレーキ制御システムにおいてブレーキ管から
圧力を受け入れる。ブレーキ管圧力スイッチ480は、
ブレーキ管3内の圧力を監視する。ブレーキ管3内の圧
力が非常レベルまで下がると、ブレーキ管圧力スイッチ
480は、非常事態を示す電気信号を発生する。ブレー
キ管圧力スイッチは、この非常信号を、先に引用した関
連出願に明瞭に記載されているように使用されるブレー
キ保証モジュール300に送る。
【0023】図1及び2に参照すると、応荷重中継弁6
01は、ブレーキ制御技術の分野でその構成及び動作が
周知とされているエアパイロット付き装置である。応荷
重中継弁601は、適宜、ともに周知とされている応荷
重弁及びJ−1中継弁から成る連合体と置き換えること
もできる。応荷重中継弁601は、中継弁供給ポート1
21を介して第3圧力源に接続される供給ポート651
と、ブレーキシリンダ出力ポート122を介してブレー
キシリンダに接続される出力ポート652と、空気ばね
供給ポート123を介してエアサスペンション・システ
ムに接続されている荷重ポート653と、そして非常用
ブレーキ弁410及び常用ブレーキ弁420の双方の出
力に接続されると共に逃がし弁430の入力に接続され
ているブレーキ制御ポート654とを含んでいる。応荷
重中継弁601は、また、排気ポート655も含んでお
り、この分野で周知のようにブレーキ制御ポート654
の圧力が最小レベル以下に下がったときに、このポート
を通してブレーキシリンダの圧力が大気中に逃げる。常
用ブレーキ弁420は、開いているときには、低容量ブ
レーキ制御圧力が第1圧力源からブレーキ制御ポート6
54にかかるのを許す。非常用ブレーキ弁410は、開
いているときには、低容量ブレーキ制御圧力が第2圧力
源からブレーキ制御ポート654にかかるのを許す。
【0024】応荷重中継弁601は、どちらの低容量ブ
レーキ制御圧力にも応答して、出力ポート652から大
容量圧力をブレーキシリンダに供給する。ブレーキシリ
ンダに供給される空気の量は、ブレーキ制御ポート65
4において受け入れられる空気の量より明らかに多いけ
れども、荷重ポート653に供給される空気ばね圧力よ
りもブレーキシリンダの圧力の方が低い間は、ブレーキ
シリンダに配給される空気の圧力(即ち、ブレーキシリ
ンダ圧力)とブレーキ制御ポート654に配給される空
気の圧力(即ち、ブレーキ制御圧力)とは、ほぼ等し
い。従って、ブレーキシリンダ圧力は、応荷重中継弁6
01がエアサスペンション・システムから受け入れる圧
力に比例する。応荷重中継弁601は、空気ばね圧力を
使用して、ブレーキシリンダに向けられる空気の最大圧
力を制限する。応荷重中継弁601は、この様にして、
常用ブレーキ制動をかけるとき及び非常用ブレーキ制動
をかけるときの両方において、鉄道車両により支えられ
る荷重を補償する。
【0025】汎用空気ブレーキ制御ユニット100の圧
力変換器に関して、空気ばね変換器450は、応荷重中
継弁601の荷重ポート653における空気ばね圧力を
監視する。ブレーキシリンダ制御変換器470は、応荷
重中継弁のブレーキ制御ポート654におけるブレーキ
制御圧力を監視する。ブレーキシリンダ変換器460
は、応荷重中継弁の出力ポート652(即ち、汎用空気
ブレーキ制御ユニットのブレーキシリンダ出力ポート1
22)からブレーキシリンダに供給される圧力を監視す
る。
【0026】常用ブレーキ弁と、非常用ブレーキ弁と、
そして逃がし弁とは、各々、図2及び3に示されている
ように、汎用空気ブレーキ制御ユニット100の電子セ
クション200により制御される二方電磁弁である。常
用ブレーキ弁420は、その入力ポートが常用ブレーキ
供給ポート125を介して第1圧力源に接続し、その出
力ポートが応荷重中継弁601のブレーキ制御ポート6
54に接続している。非常用ブレーキ弁410は、その
入力ポートが非常用ブレーキ供給ポート124を介して
第2圧力源に接続し、その出力ポートが応荷重中継弁の
ブレーキ制御ポート654に接続している。逃がし弁4
30は、その入力ポートがブレーキ制御ポート654に
接続していて、その排気ポート127を通して大気に通
じる。
【0027】汎用空気ブレーキ制御ユニット100は、
図3から良く分かるように、RT−5ブレーキ制御シス
テム1の中で電気的に接続している。各鉄道車両は、通
常、一つのマスター電子ユニット(図示せず)を包含し
ている。通信インターフェース手段210を通して、汎
用空気ブレーキ制御ユニット100は、鉄道車両上のブ
レーキ制御バス10を介してマスター電子ユニットと通
信する。通信インターフェース手段210は、電子シス
テムの部分同士間で情報を伝達するために使用される色
々な公知装置のうちのどの形のものであってもよい。ブ
レーキ制御バス10を通して、マスター電子ユニット
は、先に引用した関連出願に明瞭に記載されているよう
に、与えられた鉄道車両上の各汎用空気ブレーキ制御ユ
ニット100と通信し、かつ制御する。ブレーキ制御バ
ス10は、電子リンクであっても光ファイバ・リンクで
あってもよく、通信技術の分野で知られている色々な通
信プロトコルのうちのどれを使用してもよい。
【0028】図1を参照すると、本発明に従う空気列車
指令線制御ユニット700は、汎用空気ブレーキ制御ユ
ニット100に沿ってRT−5ブレーキ制御システム1
に組み込まれている。空気列車指令線制御ユニット70
0は、メインタンク均圧管ポート701と、ブレーキ管
ポート702と、そして指令出力ポート704とを含ん
でいる。それらの空気的接続に関し、空気列車指令線制
御ユニット700は、メインタンク均圧管ポート701
を介してメインタンク均圧管9(第一空気列車指令線)
に接続すると共に、ブレーキ管ポート702を介してブ
レーキ管3(第二空気列車指令線)に接続する。指令出
力ポート704は、各汎用空気ブレーキ制御ユニットの
常用ブレーキ供給ポート125に接続する。RT−5ブ
レーキ制御システムの供給タンク2は、各汎用空気ブレ
ーキ制御ユニット100の中継弁供給ポート121と、
非常用ブレーキ供給ポート124とに接続する。
【0029】空気列車指令線制御ユニット700は、非
常用伝達弁710と、ブレーキ管込め弁711と、ブレ
ーキ管非常用逃がし弁712と、ブレーキ管維持弁71
3と、VX通気弁714と、そして低圧力スイッチ71
5とを含んでいる。本発明に従う空気列車指令線制御ユ
ニットは、配管網Nも含んでおり、この配管網が以下に
説明するように、共通接続点として機能する。
【0030】非常用伝達弁710は、エア・パイロット
付弁であって、この弁の作動は、この弁の伝達パイロッ
ト・ポートにかかる圧力に関係する。非常用伝達弁71
0は、三個の他のポート、即ち定常ポート、非常用ポー
ト及び排気ポートを有する。伝達パイロット・ポート
は、ブレーキ管ポート702を介してブレーキ管3に接
続する。定常ポートは、指令出力ポート704を介して
各汎用空気ブレーキ制御ユニット100の常用ブレーキ
供給ポート125に接続する。非常用ポートは、配管網
Nを介してメインタンク8とメインタンク均圧管9とに
接続する。
【0031】ブレーキ管3内の圧力が最小レベルを超え
ている間、非常用伝達弁710は、その定常ポートと排
気ポートとを接続することにより、各汎用空気ブレーキ
制御ユニット100の常用ブレーキ供給ポート125を
大気に連通させる。最小レベルは、非常用ブレーキ要求
がブレーキ管3を介して作成されるような圧力に予め選
択するのが好ましい。ブレーキ管3内の圧力が最小レベ
ルに到達するか、あるいはそれ以下に落ちる時、図1に
示したような非常用伝達弁710は、その非常用ポート
と定常ポートとを接続することにより、メインタンク均
圧管9とメインタンク8とを(配管網Nを介して)各汎
用空気ブレーキ制御ユニット100の常用ブレーキ供給
ポート125に接続させる。
【0032】非常用伝達弁710を通して、第一圧力源
の圧力が各汎用空気ブレーキ制御ユニット100の常用
ブレーキ弁420の入力に供給される。ブレーキ管を介
して非常用ブレーキ要求が存在しない時は、非常用伝達
弁710は、空気が常用ブレーキ弁420に流れないよ
うにする。非常用ブレーキ要求が存在する時は、非常用
伝達弁710は、メインタンク8及びメインタンク均圧
管9の両方からの空気を各汎用空気ブレーキ制御ユニッ
ト100の常用ブレーキ弁420へ供給する。
【0033】ブレーキ管込め弁711とブレーキ管非常
用逃がし弁712とは、電磁弁が好ましく、これらの弁
のコイルが、ブレーキ制御システム1から始まる電気的
列車指令線を介して励磁される。ブレーキ管供給弁71
1は、その入力が(配管網Nを介して)メインタンク均
圧管9及びメインタンク8に接続し、その出力がブレー
キ管3に接続している。ブレーキ管非常用逃がし弁71
2は、その入力がブレーキ管3に接続し、その排気ポー
トが大気に通じている。
【0034】ブレーキ管維持弁713は、エア・パイロ
ット付弁であって、この弁の作動は、この弁のメインパ
イロット・ポートにかかる圧力に依存する。メインパイ
ロット・ポートは、ブレーキ管3に接続する。ブレーキ
管込め弁711と同様に、ブレーキ管維持弁713は、
その入力が(配管網Nを介して)メインタンク均圧管9
に接続し、その出力がブレーキ管3に接続する。メイン
パイロット・ポートの圧力が最小閾値に留まるかあるい
は超えている限り、ブレーキ管維持弁713は、その入
力とその出力とを接続することにより、(チョークを介
して)メインタンク均圧管9及びメインタンク8をブレ
ーキ管3に接続する。メインパイロット・ポートの圧力
が最小閾値以下に落ちた時、ブレーキ管維持弁713
は、ブレーキ管3から配管網Nの接続を断つ。
【0035】上述したことと図1とより、配管網Nは、
基本的に、非常用伝達弁710の非常用ポートとブレー
キ管込め弁711及びブレーキ管維持弁713への入力
とに接続している。配管網Nは、メインタンク均圧管ポ
ート701を介してメインタンク均圧管9にも接続す
る。
【0036】VX通気弁714は、エア・パイロット付
弁であって、この弁の作動及び構造は、ブレーキ制御技
術において周知とされている。VX通気弁714は、二
つのパイロット・ポートと一つの排気ポートを有する。
VX通気弁の作動は、これらの二つのパイロット・ポー
トにかかる圧力の差に依存する。第一パイロット・ポー
トは、制御ボリュームからのほとんどの圧力を受け取
り、第二パイロット・ポートは、ブレーキ管ポート70
2を介してブレーキ管からの圧力を受け取る。制御ボリ
ュームは、ブレーキ管3から受け取った空気を込める。
もしブレーキ管3の圧力がかなり遅い割合で下がった
ら、VX通気弁714は、制御タンクに入っている圧力
を、チョークを介しブレーキ管3に抜き出す。もしブレ
ーキ管3の圧力がかなり速く(即ち、予め設定した割合
より速く)下がったら、VX通気弁714は、ブレーキ
管3の圧力が通気弁の排気ポートを介して急速に大気に
放出されるようにする。これにより、ブレーキ管3内の
圧力が急速に減少し、列車全体に非常用ブレーキ要求が
伝わるのを補助するようになっている。
【0037】低圧力スイッチ715は、ブレーキ管の圧
力が予め設定した低圧力に達する時あるいは超えている
時に、閉じるようにセットされている。予め設定する低
圧力は、ブレーキ管が実際に充満されかつ列車全体にブ
レーキ管が連続していることを示すレベルにセットする
のが好ましい。低圧力スイッチ715は、閉じると、ブ
レーキ制御システム1から込め列車指令線をブレーキ管
込め弁711のコイルに接続する。込め列車指令線は、
通常、ブレーキ制御システム1の運転室制御装置/中央
制御装置の手動操作ボタンが押された時のみ、電力を運
ぶ。
【0038】空気列車指令線制御ユニット700は、ブ
レーキ管内の圧力が予め設定した高圧力に達するかある
いは超える時閉じるようにセットされる高圧力スイッチ
716を、適宜備える。予め設定する高圧力は、ブレー
キ管維持弁713が反作用を起こすレベルより高いレベ
ル(例えば、6.0〜6.3キログラム/平方センチ
(85〜90ポンド/平方インチ))にセットされるの
が好ましい。高圧力スイッチ716は、閉じられた時、
運転室内のある種の表示器を賦活するのが好ましい。従
って、高圧力スイッチ716は、回路の一部として使用
することができ、この回路を通じて、ブレーキ管が実際
に十分込められたかあるいは少なくとも十分な込め状態
に近付いたことを列車の運転手に知らせることができ
る。
【0039】ブレーキ管込め弁711と、ブレーキ管非
常用逃がし弁712と、そしてブレーキ管維持弁713
とは、ブレーキ制御システム1から受けた指令に従い、
ブレーキ管3内の圧力を増し、維持し、あるいは減らす
ために互いに共働する。ブレーキ管込め弁711は、通
常消磁(常閉)弁であり、非常用ブレーキ要求が存在し
ない場合で、低圧力スイッチ715が閉じられかつ手動
操作ボタンが押された時、込め列車指令線を介して開け
ることができる。ブレーキ管込め弁71は、開けられた
時、メインタンク均圧管9からの空気を(配管網Nを介
して)ブレーキ管ポート702を介してブレーキ管3に
込めできるようにする。ブレーキ管非常用逃がし弁71
2は、通常消磁(常開)弁であり、非常用逃がし列車指
令線を介して閉じられる。一般的に、ブレーキ管非常用
逃がし弁712は、ブレーキ制御システムが非常用ブレ
ーキ要求をブレーキ管3に沿って列車の各鉄道車両へ送
ると同時に消磁にされる(開けられる)べきであ。各鉄
道車両のブレーキ管非常用逃がし弁712は、開けられ
た時、ブレーキ管3内の圧力を大気に逃がさせる。ブレ
ーキ管非常用逃がし弁712は、鉄道車両レベルにおい
て、列車全体に亙ってブレーキ管3内の圧力を急速に減
少させるのを補助する弁である。
【0040】ブレーキ管込め弁711、ブレーキ管非常
用逃がし弁712、ブレーキ管維持弁713及び低圧力
スイッチ715は、基本的に、本発明に従う空気列車指
令線制御システム700を組み込んだブレーキ制御シス
テム内の保護機能を果たす。列車が停止してから出発す
る前に、例えば、ブレーキ制御システム1は、ブレーキ
管3に込め始め、列車の各鉄道車両のブレーキを弛める
ようにする。各鉄道車両において、ブレーキ管3内の圧
力が予め設定した低圧力に達したかあるいは超えている
時、低圧力スイッチ715を閉じることにより、ブレー
キ制御システム1が込め列車指令線を介してブレーキ管
込め弁711を励磁することができる。同時に、ブレー
キ管非常用逃がし弁712は、非常用逃がし列車指令線
を介して励磁(閉じる)される。低圧力スイッチ715
が閉じられかつ手動操作ボタンが押された時、ブレーキ
管込め弁711を開けることにより、空気がメインタン
ク8及びメインタンク均圧管9を介してブレーキ管3に
込められる。従ってブレーキ管込め弁711は、ブレー
キ管3内の圧力を急速に増加させ、鉄道車両のブレーキ
を弛めるのを補助する。
【0041】ブレーキ管内の圧力がゲージや他の装置を
介して満足のいくレベル(例えば、5.3〜6.3キロ
グラム/平方センチ(75〜90ポンド/平方イン
チ))に達したと列車の運転手が決定したら、この運転
手は、ボタンを解放することにより、ブレーキ管込め弁
711を閉じ、それ以上配管網Nを介する空気がブレー
キ管込め弁711を通りブレーキ管3に流れないように
する。運転手がボタンを解放するのに満足のいくレベル
は、少なくともブレーキ管維持弁713の最小閾値を選
ぶことが好ましい。これにより、ブレーキ管維持弁71
3は、その維持機能を果たすことができ、そしてブレー
キ管内の圧力が再び不意に落ちないようにすることを確
実にする。
【0042】ブレーキ管3が満足のいくレベルまで込め
されかつブレーキ管込め弁711が閉じられると、ブレ
ーキ管維持弁713は、ブレーキ管内の圧力を維持しな
ければならない。維持弁のメインパイロット・ポートに
おける圧力が最小閾値に留まるかあるいは超えている限
り、チョークを介してブレーキ管維持弁713は、メイ
ンタンク8及びメインタンク均圧管9からブレーキ管3
への空気の流れを維持する。従って、ブレーキ管維持弁
713は、そのメインパイロット・ポートにおける圧力
が最小閾値以上に維持される限り、ブレーキ管3内の十
分な逃がし圧力レベル(例えば、110ポンド/平方イ
ンチ)を維持するように使用することができる。もし維
持弁のメインパイロット・ポートにおける圧力が最小閾
値より低い値に落ち込んだら、ブレーキ管維持弁713
は、ブレーキ管3からメインタンク8及びメインタンク
均圧管9の接続を断つ。従って、ブレーキ管維持弁71
3は、ブレーキ管内の圧力を維持し、些細な漏洩を埋め
合わせるようになる。
【0043】VX通気弁714の作動は、ブレーキ管維
持弁713の様ではなく、ブレーキ管3内の圧力が落ち
た割合に依存する。もしブレーキ管内の圧力が急激に
(即ち、予め設定した割合よりも早く)落ちたら、VX
通気弁714は、前述した様に、ブレーキ管3内の圧力
を排気ポートを介して大気に急速に逃がすようにする。
もしブレーキ管3内の圧力が十分急激に落ちたら、たと
えまだブレーキ管維持弁713の最小閾値より上であっ
ても、ブレーキ管維持弁713は、そのチョークを通じ
て空気が流れる制限割合と、VX通気弁714を介して
ブレーキ管内の圧力が落ちるより速い割合とのために、
ブレーキ管3内の圧力を維持することができない。メイ
ンパイロット・ポートにおける圧力が最小閾値に下がる
かあるいはそれを下回ったら、ブレーキ管維持弁713
を閉じることにより、メインタンク8及びメインタンク
均圧管9からブレーキ管3への空気の流れを遮断する。
従って、VX通気弁714は、ブレーキ管3内の圧力を
急速に下げ、列車全体に亙り非常用ブレーキ要求が伝わ
るのを補助するようになる。
【0044】本発明にかかる空気列車指令線制御ユニッ
ト700が上述したRT−5ブレーキ制御システム以外
のブレーキ制御システムにも使用することができるであ
ろうことは、ブレーキ制御技術における当業者であれば
分かるであろう。だが、本発明をブレーキ制御システム
に接続する状態における込めのように、明らかな改良も
必要であ。もちろん、これは、本発明を使用する具体的
な状況による。
【0045】本発明にかかる空気列車指令線制御ユニッ
ト700と汎用空気ブレーキ制御ユニット100とは共
働して、それらが取り付けられた鉄道車両のブレーキの
適切な作動を確実に行う。マスター電子ユニットは、各
汎用空気ブレーキ制御ユニット100の電磁弁たる非常
用ブレーキ弁410、常用ブレーキ弁420及び逃がし
弁430を制御し、これらを通して第一及び第二圧力源
から受け取った空気が流れる。これらの電磁弁を制御
し、従って応荷重中継弁601のブレーキ制御ポート6
54にかかる制御圧力を制御することにより、マスター
電子ユニットは、どのように各汎用空気ブレーキ制御ユ
ニット100により第三圧力源から受け取った圧力を台
車のブレーキシリンダへ運ぶかに影響を及ぼす。RT−
5ブレーキ制御システムにおいて、第一圧力源用の管路
でありあるいは第一圧力源の供給所であるのが本発明に
かかる空気列車指令線制御ユニットである。
【0046】空気列車指令線制御ユニット700は、ブ
レーキ管3内の圧力と、ブレーキ管込め弁711及びブ
レーキ管非常用逃がし弁712がブレーキ制御システム
1の中央制御装置(図示せず)を介して受け取る指令と
に応答して作動する。一般に、非常位置へのブレーキハ
ンドルの動きに応じて、RT−5ブレーキ制御システム
は、その中央制御装置を通じて、非常用ブレーキ要求を
ブレーキ管3に沿って列車の各鉄道車両へ送る。ブレー
キ管3内の圧力は、この圧力が非常用ブレーキ要求を運
ぶか否かによって変化する。空気列車指令線制御ユニッ
ト700は、メインタンク均圧管ポート701を介して
非常用伝達弁710の非常用ポートにおいてメインタン
ク均圧管9からの空気を受け取る。
【0047】非常用ブレーキ要求の不在に応じて、どの
ように本発明にかかる空気列車指令線制御ユニット70
0が作動するかに関して、ブレーキ管3からの非常用ブ
レーキ要求(即ち、高圧力)が伝達パイロット・ポート
にかかっていない時、非常用伝達弁710は、その定常
ポートと排気ポートとを接続する。これにより、各汎用
空気ブレーキ制御ユニット100の常用ブレーキ供給ポ
ート125が大気と連通する。RT−5ブレーキ制御シ
ステムの中央制御装置は、前述したようにブレーキ管込
め弁711を介してブレーキ管3を込めさせることもで
き、あるいはブレーキ管維持弁713は、前述したよう
にブレーキ管3内の圧力を維持することもできる。
【0048】もしブレーキ管3において非常用ブレーキ
要求が不在であれば、各汎用空気ブレーキ制御ユニット
100の常用ブレーキ電磁弁420の状態は、その結
果、本発明にかかる空気列車指令線制御ユニット700
との相関関係を重要としない。しかしながら、先に引用
した関連出願に記載されているように、RT−5に使用
するようなローカル制御手段230は、典型的に、常用
ブレーキ弁420を通常消磁(常閉)状態に保つ。これ
により、応荷重中継弁601のブレーキ制御ポート65
4における圧力が非常用ブレーキ電磁弁410のみを通
じて影響を及ぼすことができるようになる。
【0049】非常用ブレーキ要求に応じて、どのように
本発明にかかる空気列車指令線制御ユニット700が作
動するかに関し、非常用ブレーキ要求(即ち、圧力零あ
るいは低圧力)が伝達パイロット・ポートにかかってい
る時、非常用伝達弁710は、その非常用ポートと定常
ポートとを接続する。これにより、メインパイプ均圧管
9からの空気がメインタンク均圧管ポートを介し非常用
伝達弁710を通り、さらに指令ポート704を介して
常用ブレーキ弁420へ流れることが可能となる。従っ
て、非常用伝達弁710を通じて、本発明にかかる空気
列車指令線制御ユニット700は、各汎用空気ブレーキ
制御ユニット100に第一圧力源を提供する。
【0050】ブレーキ管3に沿って非常用ブレーキ要求
を送ると同時に、RT−5ブレーキ制御システムのロー
カル制御手段230は、通常、先に引用した関連出願に
明瞭に開示されているように、常用ブレーキ電磁弁42
0を励磁(開く)する。そして逃がし電磁弁430は、
通常消磁(常閉)状態に置かれる。従って、メインタン
ク均圧管9及びメインタンク8内の圧力は、図1に示し
た二つの汎用空気ブレーキ制御ユニット100の常用ブ
レーキ弁420用の第一圧力源として最終的に働く。
【0051】常用ブレーキ要求に応じて、どのように本
発明にかかる空気列車指令線制御ユニットが作動するか
に関し、RT−5ブレーキ制御システムは、通常マスタ
ー電子ユニットへ電気的列車指令線に沿って常用ブレー
キ要求を送ることにより、各鉄道車両のブレーキをかけ
るよう指令する。もちろん、RT−5ブレーキ制御シス
テムは、マスター電子ユニットへこの電気的列車指令線
や他の電気的列車指令線に沿って弛めブレーキ要求を送
ることにより、常用ブレーキを弛めることもできる。マ
スター電子ユニットは、常用ブレーキ要求及び弛めブレ
ーキ要求、並びに種々の他の信号を処理し、そして以下
に述べるように、詳しくは先に引用した関連出願に記載
されているように、ブレーキ力指令信号を決定する。ブ
レーキ力指令信号は、各汎用空気ブレーキ制御ユニット
100へ送られる。非常用ブレーキ要求の存在あるいは
不在に応じる以外に、そしてブレーキ管込め弁711及
びブレーキ管非常用逃がし弁712の励磁及び消磁に応
じる以外に、本発明にかかる空気列車指令線制御ユニッ
ト700は、一般に、RT−5ブレーキ制御システム内
では、他の主要な役割は果たさない。
【0052】従って、本発明にかかる空気列車指令線制
御ユニット700と汎用空気ブレーキ制御ユニット10
0とは共働して、それらが取り付けられた鉄道車両の台
車のブレーキの適切な作動を確実に行う。マスター電子
ユニットは、ブレーキ制御システム1から常用ブレーキ
要求及び弛めブレーキ要求(即ち、ブレーキ指令信号)
や他の信号を受け取る。これらの信号を通じて、マスタ
ー電子ユニットは、図4のブロック1〜15に示すブレ
ーキ制御プロセスに従って、鉄道車両の台車の常用ブレ
ーキをかけたり弛めたりし始める。
【0053】このブレーキ制御プロセスは、特にブロッ
ク15A及び15Bに示されている機能に関わる点で、
上記の従来技術のブレーキ制御方法とは幾分異なる。図
4に示されているように、マスター電子ユニットは、種
々の信号を受け取って、ブレーキ力指令信号を決定す
る。マスター電子ユニットは、例えば、ブロック1に示
されているように、ブレーキ制御システムから受け取っ
た割合要求信号、パワー/ブレーキ信号及び非常用ブレ
ーキ信号を読みとる。図1に示されたRT−5ブレーキ
制御システムにおいて、ブレーキ指令信号(即ち、割合
要求信号)は、電気的列車指令線に沿って各鉄道車両の
マスター電子ユニットへ直接送られる常用ブレーキ要求
あるいは弛めブレーキ要求である。非常用ブレーキ信号
は、通常ブレーキ管3に沿ってブレーキ管圧力スイッチ
480へ、最終的にはマスター電子ユニットへ運ばれる
非常用ブレーキ要求である。非常用ブレーキ信号もま
た、電気的列車指令線に沿ってマスター電子ユニットに
直接送られる。本発明が使用される特別なブレーキ制御
システムにより、割合要求信号は、ブレーキ指令信号だ
けではなく、推進時に鉄道車両を推進するべき割合をも
表すことができる。この技術分野で知られているよう
に、パワー/ブレーキ信号は、列車がブレーキモードで
あるのか推進モードであるのかを区別するために、割合
要求信号と関連して使用される。
【0054】先に引用した関連出願の明細書において詳
述したが、ブレーキ制御プロセスは、ブレーキ力指令信
号を決定するためマスター電子ユニットを使用する手続
きである。簡単に言うと、マスター電子ユニットは、最
初に、これらの信号を使って、列車全体にブレーキをか
けるべき割合を決定する。それから、マスター電子ユニ
ットは、ブレーキ制御プロセスの他の工程、即ち速度漸
減、ジャーク制限、荷重補償、車輪滑り制御、ダイナミ
ックブレーキ用補償、そして雪ブレーキ力を車輪にかけ
るどんなものに対する補償等を含む他の工程を実施す
る。最後に、マスター電子ユニットは、ブレーキ力指令
信号を発生する。ブロック15A及び15Bは、ブレー
キ力指令信号が、鉄道車両上の各汎用空気ブレーキ制御
ユニット100により処理され得る電圧信号又は電流信
号の形態を取ることを示している。この信号は、マスタ
ー電子ユニットが各列車のブレーキシリンダへかけるべ
きであると信ずる圧力を表す。この信号は、ブロック1
5A及び15Bに示されているように、各汎用空気ブレ
ーキ制御ユニット100に送られる。
【0055】各汎用空気ブレーキ制御ユニット100
は、ブレーキ力指令信号、並びに所定の他の信号を受け
取る。簡潔に言うと、マスター電子ユニットではなく各
汎用空気ブレーキ制御ユニットが、別々にその台車のブ
レーキを制御する。そのローカル制御手段230を通じ
て、汎用空気ブレーキ制御ユニット100は、本発明に
かかる空気列車指令線制御ユニット700の指令出力ポ
ート704からのブレーキ制御圧力が、非常用ブレーキ
要求の間に(常用ブレーキ弁420を介して)応荷重中
継弁601のブレーキ制御ポート654に達したか否か
を決定する。ローカル制御手段230は、マスター電子
ユニットから受け取るブレーキ力指令信号と、最終的に
汎用空気ブレーキ制御ユニット100内のブレーキシリ
ンダ制御変換器470から受け取るブレーキ制御圧力帰
還信号とに従って、常用ブレーキ弁420を開閉でき
る。もし常用ブレーキ弁420が非常用ブレーキ要求の
間に開けられたら、応荷重中継弁601は、ブレーキ制
御圧力に応答し、エアサスペンション・システムから応
荷重中継弁601が受け取った圧力に比例する対応する
圧力をブレーキシリンダへ提供する。これにより、鉄道
車両により支える荷重を補償する台車の車輪へ最終摩擦
ブレーキ力がもたらされる。従って、各台車のブレーキ
は、図1に示したように、一つの汎用空気ブレーキ制御
ユニット100により制御される。
【0056】これらのものは、本発明にかかる空気列車
指令線制御ユニット700と一緒にRT−5ブレーキ制
御システムにおいて好適に作動するが、にもかかわら
ず、マスター電子ユニットと汎用空気ブレーキ制御ユニ
ット100とは、本発明の範囲外にある。従って、マス
ター電子ユニットの操作及び汎用空気ブレーキ制御ユニ
ットのより詳細は、先に引用した関連出願の明細書に見
ることができる。
【0057】本発明にかかる空気列車指令線制御ユニッ
ト700の現在好ましい実施例と、関連する種々の特徴
とを特許法に従って詳しく記述したが、当業者は、本発
明の範囲から逸脱することなく本発明を実施する代替的
な色々の方法に認識できるであろう。
【0058】従って、科学及び有益な技術の進歩を促進
するために、私達は、自分達のために添付の請求項に包
摂されるあらゆる発明を特許法により定められている期
間に渡って特許権により保護する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が汎用空気ブレーキ制御ユニットと共
に組み込まれているRT−5ブレーキ制御システムの部
分概念図である。
【図2】 本発明と共働する汎用空気ブレーキ制御ユニ
ットの概念図である。
【図3】 本発明と共働する汎用空気ブレーキ制御ユニ
ットの概念図である。
【図4】 ブレーキ制御プロセスを説明するブロック図
である。
【図5】 図2及び3に示された汎用空気ブレーキ制御
ユニットのブレーキ保証モジュールの概略図である。
【符号の説明】
1…ブレーキ制御システム、2…供給タンク、3…ブレ
ーキ管(第二空気列車指令線)、8…メインタンク、9
…メインタンク均圧管(第一空気列車指令線)、10…
ブレーキ制御バス、100…汎用空気ブレーキ制御ユニ
ット、121…中継弁供給ポート、122…ブレーキシ
リンダ出力ポート、123…空気ばね供給ポート、12
4…非常用ブレーキ供給ポート、125…常用ブレーキ
供給ポート、126…ブレーキ管ポート、127…排気
ポート、200…電子セクション、210…通信インタ
ーフェース手段、230…ローカル制御手段、240…
速度センサ・インターフェース手段、250…ソレノイ
ド駆動手段、260…変換器インターフェース手段、3
00…ブレーキ保証インターフェース手段(ブレーキ保
証モジュール)、400…電空セクション、410…非
常用ブレーキ弁、420…常用ブレーキ弁、430…逃
がし弁、450…空気ばね変換器、460…ブレーキシ
リンダ変換器、470…ブレーキシリンダ制御変換器、
480…ブレーキ管圧力スイッチ、600…空気圧セク
ション、601…応荷重中継弁、651…供給ポート、
652…出力ポート、653…荷重ポート、654…ブ
レーキ制御ポート、655…排気ポート、700…空気
列車指令線制御ユニット、701…メインタンク均圧管
ポート、702…ブレーキ管ポート、704…指令出力
ポート、710…非常用伝達弁、711…ブレーキ管込
め弁、712…ブレーキ管非常用逃がし弁、713…ブ
レーキ管維持弁、714…VX通気弁、715…低圧力
スイッチ、716…高圧力スイッチ、N…配管網。
フロントページの続き (72)発明者 リチャード・ディー・メイザー アメリカ合衆国、サウス・カロライナ 州、グリーア、リッチフィールド・テラ ス 206 (56)参考文献 特開 平2−144253(JP,A) 特開 平7−2086(JP,A) 特開 平8−67240(JP,A) 特開 平8−67241(JP,A) 特開 平8−253127(JP,A) 特開 平8−295236(JP,A) 特開 平9−58540(JP,A) 特開 平9−86400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 13/66

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車の鉄道車両の汎用空気ブレーキ制御
    ユニットと共に使用する空気列車指令線制御ユニットで
    あって、前記汎用空気ブレーキ制御ユニットがリレー弁
    供給ポートと、常用ブレーキ供給ポートと、そして非常
    用ブレーキ供給ポートとを含み、前記鉄道列車が前記リ
    レー弁供給ポート及び非常用ブレーキ供給ポートに空気
    を移送する供給タンクと、前記供給タンク及び前記空気
    列車指令線制御ユニットへ空気を移送するメインタンク
    均圧管と、そして非常用ブレーキ要求を移送するブレー
    キ管とを含み、前記列車が前記非常用ブレーキ要求を発
    生する中央制御装置を含むようになっている前記制御ユ
    ニットにおいて、 (a) 前記ブレーキ管に連通する伝達パイロット・ポ
    ートを有する非常用伝達弁であって、該非常用伝達弁に
    より配管網が前記非常用ブレーキ供給ポートに連通する
    ようになる場合に、該伝達パイロット・ポートが前記非
    常用ブレーキ要求を受け取らない限り、該非常用伝達弁
    により前記常用ブレーキ供給ポートが大気と連通するこ
    とができるようになっている該非常用伝達弁と、 (b) 前記ブレーキ管内の圧力が予め設定した低圧力
    に達するか超えている時に閉成するようにセットされた
    低圧力スイッチと、 (c) 前記低圧力スイッチの閉成と前記中央制御装置
    からの指令との両方により開弁されると、前記配管網か
    らの空気を前記ブレーキ管へ少なくとも最小閾値圧力ま
    で込めることができるブレーキ管込め弁と、 (d) 前記非常用ブレーキ要求の発生とほぼ同時に前
    記中央制御装置により開弁された時、前記ブレーキ管の
    空気を大気に逃がすためのブレーキ管非常用逃がし弁
    と、 (e) 前記ブレーキ管に連通するメインパイロット・
    ポートを有するブレーキ管維持弁であって、該ブレーキ
    管維持弁を閉弁することにより前記配管網からの空気が
    前記ブレーキ管に込められなくなる場合に、前記メイン
    パイロット・ポートの圧力が前記最小閾値圧力より低い
    値まで落ちない限り、前記配管網からの空気をチョーク
    を介して前記ブレーキ管に込められるようにすることに
    より、該ブレーキ管維持弁が前記ブレーキ管内部の圧力
    を維持するようになっている該ブレーキ管維持弁と、 (f) 前記メインタンク均圧管から受けた空気を前記
    非常用伝達弁、前記ブレーキ管込め弁、そして前記ブレ
    ーキ管維持弁へ流すことができる前記配管網と、そし
    て、 (g) 前記列車全体に前記非常用ブレーキ要求を伝達
    するのを促進するように、前記ブレーキ管内部の圧力が
    予め設定した割合より速く落ちた時に、前記ブレーキ管
    からの空気を大気に逃がすための通気弁と、を有する空
    気列車指令線制御ユニット。
  2. 【請求項2】 さらに、前記ブレーキ管内の圧力が予め
    設定した高圧力に達するか超えた時に閉成するようにセ
    ットされると共に、前記高圧力に達するか超えたことを
    回路を通じて前記列車の運転手に知らせるため該回路内
    で使用される高圧力スイッチを備える請求項1に記載の
    空気列車指令線制御ユニット。
  3. 【請求項3】 空気列車指令線制御ユニットであって、
    該空気列車指令線制御ユニットへ空気を移送するメイン
    タンク均圧管と、非常用ブレーキ要求を移送するブレー
    キ管と、そして該非常用ブレーキ要求を発生する中央制
    御装置とを含む列車のブレーキ制御システムに使用する
    空気列車指令線制御ユニットにおいて、 (a) 前記ブレーキ管に連通する伝達パイロット・ポ
    ートを有する非常用伝達弁であって、該非常用伝達弁に
    より配管網が前記空気列車指令線制御ユニットの指令ポ
    ートに連通するようになる場合に、該伝達パイロット・
    ポートが前記非常用ブレーキ要求を受け取らない限り、
    該非常用伝達弁により前記指令ポートが大気と連通する
    ことができるようになっている該非常用伝達弁と、 (b) 前記ブレーキ管内の圧力が予め設定した低圧力
    に達するか超えている時に閉成するようにセットされた
    低圧力スイッチと、 (c) 前記低圧力スイッチの閉成と前記中央制御装置
    からの手動開始指令との両方により開弁されると、前記
    配管網からの空気を前記ブレーキ管へ少なくとも最小閾
    値圧力まで込めることができるブレーキ管込め弁と、 (d) 前記中央制御装置により開弁された時、前記ブ
    レーキ管の空気を大気に逃がすためのブレーキ管非常用
    逃がし弁と、 (e) 前記ブレーキ管に連通するメインパイロット・
    ポートを有するブレーキ管維持弁であって、該ブレーキ
    管維持弁を閉じることにより前記配管網からの空気が前
    記ブレーキ管に込められなくなる場合に、前記メインパ
    イロット・ポートの圧力が前記最小閾値圧力より低い値
    まで落ちない限り、前記配管網からの空気をチョークを
    介して前記ブレーキ管に込められるようにすることによ
    り、該ブレーキ管維持弁が前記ブレーキ管内部の圧力を
    維持するようになっている該ブレーキ管維持弁と、 (f) 前記空気列車指令線制御ユニットのメインタン
    ク均圧管ポートから受けた空気を前記非常用伝達弁、前
    記ブレーキ管込め弁、そして前記ブレーキ管維持弁へ流
    すことができる前記配管網と、そして、 (g) 前記ブレーキ管内部の圧力が予め設定した割合
    より速く落ちた時に、前記ブレーキ管からの空気を大気
    に逃がすための通気弁と、を有する空気列車指令線制御
    ユニット。
  4. 【請求項4】 さらに、前記ブレーキ管内の圧力が予め
    設定した高圧力に達するか超えた時に閉成するようにセ
    ットされると共に、前記高圧力に達するか超えたことを
    回路を通じて前記列車の運転手に知らせるため該回路内
    で使用される高圧力スイッチを備える請求項3に記載の
    空気列車指令線制御ユニット。
  5. 【請求項5】 空気列車指令線制御ユニットであって、
    該空気列車指令線制御ユニットへ空気を移送する第一空
    気列車指令線と、ブレーキ要求を前記空気列車指令線制
    御ユニットへ移送する第二空気列車指令線と、そして該
    ブレーキ要求を発生する中央制御装置とを含む列車のブ
    レーキ制御システムに使用する空気列車指令線制御ユニ
    ットにおいて、 (a) 前記ブレーキ管に連通する伝達パイロット・ポ
    ートを有する伝達弁であって、該伝達弁により配管網が
    前記空気列車指令線制御ユニットの指令ポートに連通す
    るようになる場合に、該伝達パイロット・ポートが前記
    ブレーキ要求を受け取らない限り、該伝達弁により前記
    指令ポートが大気と連通することができるようになって
    いる該伝達弁と、 (b) 前記第二空気列車指令線内の圧力が予め設定し
    た低圧力に達するか超えている時に閉成するようにセッ
    トされた低圧力スイッチと、 (c) 前記低圧力スイッチの閉成と前記中央制御装置
    からの手動開始指令との両方により開弁されると、前記
    配管網からの空気を前記第二空気列車指令線へ少なくと
    も最小閾値圧力まで込めることができる込め弁と、 (d) 前記中央制御装置により開弁された時、前記第
    二空気列車指令線の空気を大気に逃がすための非常用逃
    がし弁と、 (e) 前記第二空気列車指令線に連通するメインパイ
    ロット・ポートを有する維持弁であって、該維持弁を閉
    じることにより前記配管網からの空気が前記第二空気列
    車指令線に込められなくなる場合に、前記メインパイロ
    ット・ポートの圧力が前記最小閾値圧力より低い値まで
    落ちない限り、前記配管網からの空気をチョークを介し
    て前記第二空気列車指令線に込められるようにすること
    により、該維持弁が前記第二空気列車指令線内部の圧力
    を維持するようになっている該維持弁と、 (f) 前記第一空気列車指令線から受けた空気を前記
    伝達弁、前記込め弁、そして前記維持弁へ流すことがで
    きる前記配管網と、そして、 (g) 前記第二空気列車指令線内部の圧力が予め設定
    した割合より速く落ちた時に、前記第二空気列車指令線
    からの空気を大気に逃がすための通気弁と、を有する空
    気列車指令線制御ユニット。
  6. 【請求項6】 さらに、前記第二空気列車指令線内の圧
    力が予め設定した高圧力に達するか超えた時に閉成する
    ようにセットされると共に、前記高圧力に達するか超え
    たことを回路を通じて前記列車の運転手に知らせるため
    該回路内で使用される高圧力スイッチを備える請求項5
    に記載の空気列車指令線制御ユニット。
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