JP2865137B2 - ディジタル制御装置 - Google Patents
ディジタル制御装置Info
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Description
て制御対象の状態制御を行うディジタル制御装置に関す
る。
ジタルコントローラによって計算された制御入力を、D
/A変換器を通して駆動回路に出力し、アクチュエータ
を制御している。ここで、従来から使用されてきた最も
一般的なD/A変換器として、0次ホルダとよばれるも
のが挙げられる。この0次ホルダは、サンプル点間で一
定の値を保持するものであり、また、回路としての容易
に実現することができるものである。しかしながら、0
次ホルダでは、あるサンプル点における制御対象の位
置、速度、及び加速度を、次のサンプル点までに、任意
の値に制御することは出来なかった。このため、特に制
御対象の状態を計測するサンプリング間隔が長くなった
場合、制御対象の位置、速度、及び加速度の夫々の、位
置の参照軌道、速度の参照軌道、及び加速度の参照軌道
に対する追従精度が低下するという問題があった。
点間の制御信号を変化させて制御性能の劣化を防ぐ方法
が提案されている。計測自動制御学会論文集Vol.24,No.
5,pp.467-474では、サンプル点間の制御信号を変化させ
ることで、任意のモデルの応答と制御対象の応答とが一
致するように制御する方法が述べてある。また、Techni
cal Digest of the International Symposium on Optic
al Memory 1995,pp.93-94 では、ある特定の位置の参照
軌道及び速度の参照軌道に対して、サンプル点間の制御
信号を変化させることなしに、制御対象の位置及び速度
を追従させる方法が述べられている。
術においても、参照軌道の形に制限を受けるため、制御
対象の位置、速度、及び加速度を、次のサンプル点にお
ける任意の位置、速度、及び加速度に一致させるよう
に、制御出来るものではなく、特に、長いサンプリング
間隔における任意の参照軌道への追従性という面で問題
が生じていた。
の任意の参照軌道への追従性の低下を防ぐことのできる
ディジタル制御装置を提供することにある。
を解決するために、あるサンプル点における制御対象の
位置、速度、及び加速度に基づいて、次のサンプル点に
おいて任意の値を有する位置の参照軌道、速度の参照軌
道、及び加速度の参照軌道に対して、制御対象の位置、
速度、及び加速度が一致するように、サンプル点間にお
いて制御入力を変化させることで、長いサンプリング間
隔での任意の参照軌道への追従性の低下を防ぐことので
きるディジタル制御装置を提供することとした。
された制御対象の状態量を、一定のサンプリング間隔で
計測・制御するディジタル制御装置であって、計測され
た前記制御対象の状態量を、状態量の参照軌道に追従さ
せるように、前記制御対象を駆動するための駆動手段に
対して制御信号を伝達して、前記制御対象の状態量を制
御するディジタル制御装置において、特定のサンプリン
グ時に計測された前記制御対象の状態量に基づいて、前
記特定のサンプリング時の次のサンプリング時における
状態量が、前記次のサンプリング時における状態量の参
照軌道に一致する様に、前記特定のサンプリング時と前
記次のサンプリング時との間において変化する前記制御
信号を生成する手段を有することを特徴とするディジタ
ル制御装置が得られる。
御装置において、前記状態量は、前記制御対象の位置、
速度、及び加速度であることを特徴とするディジタル制
御装置、並びに、前記状態量は、前記制御対象の位置及
び速度であることを特徴とするディジタル制御装置が得
られる。
線形化された制御対象の状態を一定サンプリング間隔で
計測して、観測された前記状態より計算される前記制御
対象の位置、速度、及び加速度を、夫々、位置の参照軌
道、速度の参照軌道、及び加速度の参照軌道に追従させ
ることで、前記制御対象の状態を制御するディジタル制
御装置において、特定のサンプル点の前記制御対象の位
置、速度、及び加速度が、夫々、該特定のサンプル点の
次のサンプル点における前記位置の参照軌道、速度の参
照軌道、及び加速度の参照軌道に一致する様に、サンプ
ル点間において変化する制御信号を生成する手段を有す
ることを特徴とするディジタル制御装置が得られる。
線形化された制御対象の状態を一定サンプリング間隔で
計測して、観測された前記状態より計算される前記制御
対象の位置及び速度を、夫々、位置の参照軌道及び速度
の参照軌道に追従させることで、前記制御対象の状態を
制御するディジタル制御装置において、特定のサンプル
点の前記制御対象の位置及び速度が、夫々、該特定のサ
ンプル点の次のサンプル点における前記位置の参照軌道
及び速度の参照軌道に一致する様に、サンプル点間にお
いて変化する制御信号を生成する手段を有することを特
徴とするディジタル制御装置が得られる。
を使用した場合、アクチュエータ駆動アンプに対して伝
達される制御信号は、図1に示されるように、各サンプ
ル間で一定の値を有しているのに対して、本発明の特徴
は、図2に概略的に示されているように、各サンプル間
において制御信号が連続的に変化していることである。
制御装置について、図面を参照して説明する。
の形態のディジタル制御装置は、制御対象の状態量とし
て、位置、速度、及び加速度を扱うものであり、図3に
示されるように、制御用のCPU/DSP 等の演算装置101
と、演算装置101の出力に従い制御信号150 を生成す
る制御信号生成装置102と、制御信号150 を受けてア
クチュエータを駆動するためのアクチュエータ駆動アン
プ103とを備えている。
ル点での位置p0 、速度v0 、及び加速度a0 に基づい
て、次のサンプル点での制御対象の位置pe 、速度
ve 、及び加速度ae が、次のサンプル点における目標
となる位置の参照軌道pr 、速度の参照軌道vr 、加速
度の参照軌道ar と一致するように、以下に示すように
して、4つの係数110 、120 、130 、140 を計算する。
及び加速度a0 、並びに、次のサンプル点における目標
となる位置の参照軌道pr 、速度の参照軌道vr 、加速
度の参照軌道ar の6個の変数を取り扱うために、位置
pを(1)式のようにおくと、速度v及び加速度aは、
夫々、(2)式、及び(3)式のように求められる。
びに、初期の次のサンプル点での位置p01、速度v01、
及び加速度a01からなる列ベクトル(p00、v00、
a00、p01、v01、a01)は、(4)式に示されるよう
に、(6,6)型行列と列ベクトル(x1 、x2 、
x3 、x4 、x5 、x6 )との内積で表される。
式より、4つの係数x1 、x2 、x3 、x4 を求めれば
良いことが理解される。
行列の逆行列を求めて、2つの係数x5 、x6 に対応す
る行を削除して(4,6)型行列とし、(5)式に示さ
れるようにして、該(4,6)型行列と列ベクトル(p
0 、v0 、a0 、pr 、vr 、ar )との内積を計算す
ることにより、係数110 、係数120 、係数130 、及び係
数140 を求める。
0 、係数120 、係数130 、及び係数140 を制御信号生成
装置102へ出力する。
0 、係数120 、係数130 、及び係数140 を受けて、
(6)式に従い、3次関数で表される制御信号150 を生
成し、次のサンプル点までの間、アクチュエータ駆動ア
ンプ103へ伝達する。
おいては、あるサンプル点における位置p0 、速度
v0 、及び加速度a0 に基づいて、次のサンプル点での
制御対象の位置pe 、速度ve 、及び加速度ae が、次
のサンプル点における目標となる位置の参照軌道pr 、
速度の参照軌道vr 、加速度の参照軌道ar と一致する
ように、各サンプル間において3次関数的に変化する制
御信号150 を生成して、アクチュエータ駆動アンプに伝
達することにより、長いサンプリング間隔での任意の参
照軌道への追従性の低下を防ぐことができる。
の形態のディジタル制御装置は、制御対象の状態量とし
て、位置及び速度を扱うものであり、図4に示されるよ
うに、制御用のCPU/DSP 等の演算装置201と、演算装
置201の出力に従い制御信号230 を生成する制御信号
生成装置202と、制御信号230 を受けてアクチュエー
タを駆動するためのアクチュエータ駆動アンプ203と
を備えている。
ル点での位置p0 及び速度v0 に基づいて、次のサンプ
ル点での制御対象の位置pe 及び速度ve が、次のサン
プル点における目標となる位置の参照軌道pr 及び速度
の参照軌道vr と一致するように、以下に示すようにし
て、2つの係数210 、220 を計算する。
、並びに、次のサンプル点における目標となる位置の
参照軌道pr 及び速度の参照軌道vr の4個の変数を取
り扱うために、位置pを(7)式のようにおくと、速度
v及び加速度aは、夫々、(8)式、及び(9)式のよ
うに求められる。
のサンプル点での位置p01及び速度v01からなる列ベク
トル(p01−p00−v00・T、v01−v00)は、(1
0)式に示されるように、(2,2)型行列と列ベクト
ル(x1 、x2 )との内積で表される。
式より、2つの係数x1 及びx2 を求めれば良いため、
(10)式に示される(2,2)型行列の逆行列を求め
て、(11)式に示される様に、逆行列と列ベクトル
(pr −p0 −v0 ・T、vr −v0 )との内積を計算
することにより、係数210 及び係数220 を求める。
0 及び係数220 を制御信号生成装置202へ出力する。
0 及び係数220 を受けて、(12)式に従い、1次関数
で表される制御信号230 を生成し、次のサンプル点まで
の間、アクチュエータ駆動アンプ203へ伝達する。
てD/A変換するD/A変換器(0次ホルダ)2021
と、係数220 を受けてD/A変換するD/A変換器(0
次ホルダ)2022と、D/A変換器2021の出力を
受けて順次積分するホルド積分回路2023と、D/A
変換器2022の出力を受けて同じ電圧出力するボルテ
ージホロワ回路2024と、ホルド積分回路2023と
ボルテージホロワ回路2024との出力とを加算する加
算器2025とを備えており、加算器2025の出力と
して、次のサンプル点までの間、(12)式に示される
ように変化する制御信号230 を出力する。
ル制御装置においては、あるサンプル点における位置p
0 及び速度v0 に基づいて、次のサンプル点での制御対
象の位置pe 及び速度ve が、次のサンプル点における
目標となる位置の参照軌道pr 及び速度の参照軌道vr
と一致するように、各サンプル間において1次関数的に
変化する制御信号230 生成して、アクチュエータ駆動ア
ンプに伝達することにより、長いサンプリング間隔での
任意の参照軌道への追従性の低下を防ぐことができる。
実施の形態と、従来構成(0次ホルダのみ)のディジタ
ル制御装置とを比較した比較結果について、図5及び図
6を用いて説明する。
の実施の形態のディジタル制御装置と、従来構成のディ
ジタル制御装置との3種類のディジタル制御装置におけ
る任意のサンプル点間の制御対象の位置及び速度の変化
と、その時の制御信号(制御入力)の変化とが時刻歴応
答として示されている。尚、図5及び図6において、サ
ンプリング間隔Tは、1ミリ秒である。
ンプル点上における誤差がないため、3種類ともに差が
見受けられない。しかしながら、図6に示されるよう
に、はじめのサンプル点上において黒丸で示される目標
値との誤差があった場合、従来構成のディジタル制御装
置においては、次サンプル点までに目標値に到達するこ
とができないのに対して、本発明の第1及び第2の実施
の形態のディジタル制御装置においては、目標値に到達
していることが理解される。
ば、参照軌道を使用して制御対象の状態制御を行うディ
ジタル制御装置において、そのサンプリング間隔が長い
場合であっても、あるサンプル点での制御対象の位置、
速度、及び加速度に基づいて、次のサンプル点での制御
対象の位置、速度、及び加速度が、次のサンプル点にお
ける目標値である位置の参照軌道、速度の参照軌道、及
び加速度の参照軌道に一致するように、各サンプル点間
において変化する制御信号を生成するため、参照軌道に
対する制御対象の追従性能の低下を出来る限り少なくす
ることができる。
る。
ク図である。
ク図である。
との一の比較結果を示す図である。
との他の比較結果を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 2重積分器として線形化された制御対象
の状態量を、一定のサンプリング間隔で計測・制御する
ディジタル制御装置であって、 計測された前記制御対象の状態量を、状態量の参照軌道
に追従させるように、前記制御対象を駆動するための駆
動手段に対して制御信号を伝達して、前記制御対象の状
態量を制御するディジタル制御装置において、 特定のサンプリング時に計測された前記制御対象の状態
量に基づいて、前記特定のサンプリング時の次のサンプ
リング時における状態量が、前記次のサンプリング時に
おける状態量の参照軌道に一致する様に、前記特定のサ
ンプリング時と前記次のサンプリング時との間において
変化する前記制御信号を生成する手段を有することを特
徴とするディジタル制御装置。 - 【請求項2】 前記状態量は、前記制御対象の位置、速
度、及び加速度であることを特徴とする請求項1に記載
のディジタル制御装置。 - 【請求項3】 前記状態量は、前記制御対象の位置及び
速度であることを特徴とする請求項1に記載のディジタ
ル制御装置。 - 【請求項4】 2重積分器として線形化された制御対象
の状態を一定サンプリング間隔で計測して、観測された
前記状態より計算される前記制御対象の位置、速度、及
び加速度を、夫々、位置の参照軌道、速度の参照軌道、
及び加速度の参照軌道に追従させることで、前記制御対
象の状態を制御するディジタル制御装置において、 特定のサンプル点の前記制御対象の位置、速度、及び加
速度が、夫々、該特定のサンプル点の次のサンプル点に
おける前記位置の参照軌道、速度の参照軌道、及び加速
度の参照軌道に一致する様に、サンプル点間において変
化する制御信号を生成する手段を有することを特徴とす
るディジタル制御装置。 - 【請求項5】 2重積分器として線形化された制御対象
の状態を一定サンプリング間隔で計測して、観測された
前記状態より計算される前記制御対象の位置及び速度
を、夫々、位置の参照軌道及び速度の参照軌道に追従さ
せることで、前記制御対象の状態を制御するディジタル
制御装置において、 特定のサンプル点の前記制御対象の位置及び速度が、夫
々、該特定のサンプル点の次のサンプル点における前記
位置の参照軌道及び速度の参照軌道に一致する様に、サ
ンプル点間において変化する制御信号を生成する手段を
有することを特徴とするディジタル制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32637396A JP2865137B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | ディジタル制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32637396A JP2865137B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | ディジタル制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10171518A JPH10171518A (ja) | 1998-06-26 |
JP2865137B2 true JP2865137B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=18187083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32637396A Expired - Fee Related JP2865137B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | ディジタル制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2865137B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP32637396A patent/JP2865137B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10171518A (ja) | 1998-06-26 |
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