JP2864627B2 - ビーム断面測定装置 - Google Patents

ビーム断面測定装置

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JP2864627B2
JP2864627B2 JP2050350A JP5035090A JP2864627B2 JP 2864627 B2 JP2864627 B2 JP 2864627B2 JP 2050350 A JP2050350 A JP 2050350A JP 5035090 A JP5035090 A JP 5035090A JP 2864627 B2 JP2864627 B2 JP 2864627B2
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mesh
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州三夫 熊代
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Shimazu Seisakusho KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子ビーム,イオンビーム等のビーム断面に
おける照度(粒子密度)分布を測定する装置に関する。
(従来の技術) イオン光学装置,電子光学装置等の設計,製作とかイ
オン,電子等の線源の設計製作においては、形成される
ビームの収差の性質,線源の輝度分布等を直接に測定す
ることが必要である。光学系の設計にはコンピュータに
よるシミュレーションがよく用いられるが、この場合で
も最終的には実測によって計算結果の良否を判定しない
とシミュレーションの方法自体の改善が困難である。
上述したビームの収差の性質とか線源の輝分布等はビ
ーム上の前後何個所かでビーム断面の照射分布を測定す
ることにより調べられるが、従来はそのためにビーム中
に乾板を挿入してビーム断面の像を撮像してその濃度分
布を調べると云うような方法が用いられていたが、形成
されているビームに対して実験的解析を行うためには甚
だ非能率であった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はビーム断面の照度分布を即時に測定表示でき
る電子的な装置を提供して上述したような実験的解析の
能率化を計るものである。
(課題を解決するための手段) 2次元マイクロチャンネルプレート(MCP)の前面に
一定距離を隔ててメッシュ状電極を置き、このメッシュ
電極を0電位に設定し、MCPの前方に置かれた小孔板に
対し、上記メッシュ電極とMCPとを一体的に前後可動と
した。
(作用) 小孔板とMCPをイオン或は電子のビーム内に置く。第
1図でHが小孔板でh1,h2,h3が小孔であり、MがMCPで
ある。b1,b2,b3はビーム中で小孔h1〜h3を通る3本の粒
子線である。MCPが図実線位置にあるとき粒子線b1,b2,b
3はMCP上でZ1,Z2,Z3の位置で検出される。MCPを図鎖線
位置に後退させると、粒子線b1,b2,b3はMCP上でZ1′,Z
2′,Z3′の位置で検出される。そこで例えば図の例では
ビームは狭義の球面収差を持っているが、収差がなけれ
ばZ1;Z2;Z3=Z1′;Z2′;Z3′であるから小孔h1〜h3に対
応するMCP上の受線点の位置からビームの持っている収
差を知ることができる。
MCPの前面にメッシュ電極を置くのはメッシュより前
方は無電界とし、メッシュとMCPの前面との間に電位差
を設けて、その間で粒子を加速し、MCP入射面において
低速(数10eV)プラスイオンの量子効率を高め、MCPの
感度を向上させるためであるが、メッシュとMCP前面と
の間のMCP前面に垂直な方向の電界により、MCPに垂直よ
り傾いて入射する粒子線が曲げられて、粒子線が直進し
た場合のMCPへの入射点が正確には分らなくなる。所が
本発明の場合小孔板を用いることにより上述した曲がり
を補正して粒子線が直進した場合のMCPへの入射点を正
確に知ることができるのである。即ち小孔板は単にビー
ムを何本かのビーム構成粒子検出に分解するためだけで
なく、各粒子線の傾きを正確に知ることに寄与している
のである。この点を第2図によって説明する。第2図で
mがメッシュであり、小孔板Hの一つの小孔hを通り、
光学系の光軸に対してθの傾きを持っている粒子線bが
メッシュmとMCPの前面との間で曲る量△はMCPとメッシ
ュとが一体的に移動してメッシュとMCP前面との間の距
離lが一定であるから、MCPを前後どのように動かして
も一定で、これはθの関数であり、MCPを前後したとき
の粒子線bのMCPへの入射線の位置Z,Z′を結ぶ直線は粒
子線bに対し並平行に△だけずれたものとなる。従って
MCPの前後2つの位置におけるZ,Z′とMCPと移動距離L
とから としてθが求まり、θが求まれば△が求まるので、第1
図における正しいZ1,Z2,Z3等が求まってビームの性質を
解析することが可能になるのである。
(実施例) 第3図は本発明の一実施例を示す。1は装置ベースで
小孔板Hが垂直に立てゝ固定してあり、上面は図で左右
方向のガイドになっており、マイクロチャンネルプレー
トMとその前面のメッシュmと、後面の蛍光板Fと撮像
素子Iとが摺動体2上に取付けられて、摺動体2がベー
ス1上面を左右に移動できるようになっている。摺動体
2は送りねじによって左右に駆動され、図で3が送りね
じの端のジョイント部である。この装置はイオン光学系
を設置した真空容器内にイオン光学系の光軸と平行に設
置され、真空容器の器壁を気密に貫通させた送りねじ駆
動ハンドル軸の先端と送りねじ3のジョイント端とが係
合連結せしめられ、真空容器の外から送りねじを回わし
て摺動体を移動させることができ、送りねじの回転量に
よってMCPの移動量Lを知ることができるようにしてあ
る。小孔板Hの小孔を通った粒子線はMCPに入射して蛍
光板F上に小孔板Hの小孔の配置に応じたパターンを現
わし、それが撮像素子Iで撮像されて図外のCRTに拡大
表示される。
撮像素子IとしてはCCDのような固体撮像素子が用い
られ、前述したZの値はCCDの単位素子の位置のデータ
によって与えられる。この説明では光学系の光軸を含む
子午面内の粒子線だけを考えているが、子午面内にない
粒子線の場合も全く同様に考えることができ、その場合
傾き角θは粒子線と光軸とのなす角ではなく、粒子線の
直線延長とMCP前面との支点でMCPの前面に立てた垂線と
粒子線とのなす角であり、△のずれの方向は粒子線とこ
の垂線を含む面に沿った方向である。小孔板Hの小孔h
のMCP前面での入射スポットはそれ自身も或る大きさを
持っているが、更に蛍光板Fから撮像素子の受光面に光
となって入射する際に一層拡がって来るので、撮像素子
によって形成されるスポット像の明るさの分布を求め
て、その中心位置としてZの値を決める必要がある。そ
のようなデータ処理の方法は任意である。
作用の項で述べた粒子線のメッシュmとMCPとの間の
電界による平行移動量△と粒子線の光軸に対する傾きθ
との関係は、メッシュとMCPとの間で荷電粒子は一定の
平行電界によって加速され、斜め下方に投下された抛物
体と同じ運動をすることから、 で与えられる。こゝでmは荷電粒子の質量、eは同じく
電荷、voは粒子の粒子線方向の速度、lはメッシュとMC
P前面との間の距離で数mmのオーダであり、Eは同じく
電界強度である。また低エネルギーイオンビーム測定の
場合、メッシュMCP前面間の電位差は−1〜−2kVMCPの
前面後面間にかける電位差は+500〜1000V、MCP後面と
蛍光板Fとの間の電位差は+4kv程度である。
(発明の効果) 本発明によればMCPと前面のメッシュとの間には像検
出に都合の良い任意電圧を印加することができ、その電
圧により、メッシュMCP間で粒子線軌道が曲っても、小
板の併用によってその曲線の影響を検出補正できるの
で、荷電粒子線ビームの性質を正確に測定し解析するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概要説明図、第2図は同じく要部説明
図、第3図は本発明の一実施例の側面図である。 H……小孔板、h1〜h3……小孔、m……メッシュ、M…
…マイクロチャンネルプレート(MCP)、F……蛍光
板、I……撮像素子、1……ベース、2……摺動体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小孔板とこの小孔板の後方で小孔板に対し
    て前後移動可能に設けられたマイクロチャンネルプレー
    トと、このマイクロチャンネルプレートの前面に一定距
    離を隔てて一体的に配置され、マイクロチャンネルプレ
    ート前面との間に電界を形成するメッシュ状電極とより
    なることを特徴とするビーム断面測定装置。
JP2050350A 1990-02-28 1990-02-28 ビーム断面測定装置 Expired - Lifetime JP2864627B2 (ja)

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