JP2863792B2 - 血圧トランスジューサの圧力校正装置 - Google Patents

血圧トランスジューサの圧力校正装置

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JP2863792B2
JP2863792B2 JP2060289A JP6028990A JP2863792B2 JP 2863792 B2 JP2863792 B2 JP 2863792B2 JP 2060289 A JP2060289 A JP 2060289A JP 6028990 A JP6028990 A JP 6028990A JP 2863792 B2 JP2863792 B2 JP 2863792B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、観血的血圧測定等に用いて好適な血圧ト
ランスジューサの圧力校正装置に関する。
〔発明の概要〕 この発明は、流路を有するハウジング、通路を通る血
圧パルスを圧力伝達媒体を通して検出する圧力センサ
部、圧力導入用ポートを有し、圧力センサ部を含むハウ
ジング内部を覆う底板部材から成る血圧トランスジュー
サと、この血圧トランスジューサを固定する固定手段、
圧力導入口及び圧力導入用ポートと係合する連絡部を有
する圧力室から成る固定具とを備え、圧力室の圧力導入
口、連絡部及び圧力導入用ポートを通して外部からの校
正圧を圧力センサ部に伝達するようにすることにより、
圧力校正装置の滅菌が不要で、誤操作(過大圧)による
血圧トランスジューサの破壊を防止できるようにしたも
のである。
この発明の別の発明は、流路を有するハウジング、流
路を通る血圧パルスを圧力伝達媒体を通して検出する圧
力センサ部、圧力導入部を有し、圧力センサ部を含むハ
ウジング内部を覆う底板部材から成る血圧トランスジュ
ーサと、圧力導入部と連通する圧力導入用ポートを有す
る圧力室、この圧力室と連通し、圧力を発生する圧力発
生手段から成るキャリブレータとを備え、圧力室の圧力
導入用ポート及び上記圧力導入部を通して圧力発生手段
からの圧力を校正圧として圧力センサ部に伝達するよう
にすることにより、圧力校正装置の滅菌が不要となり、
誤操作(過大圧)による血圧トランスジューサの破壊を
防止するようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来の血圧トランスジューサの校正の一般的な方法
は、血圧の感知側のダイヤフラム面で行われる。つまり
一定圧力を血圧感知側のダイヤフラム面に導入し、校正
を行う。そのため滅菌されている血圧トランスジューサ
の校正では、外部からの菌による汚染防止のため必ず滅
菌された圧力校正装置を用いる必要があった。
また測定中の校正は装置全体の圧力伝達媒体としてい
る生理的食塩水中等に空気の混入の可能性や、バクテリ
ア等の細菌の混入による汚染の可能性を引き起こすこと
が考えられる。特に空気の混入は、血圧測定時に必要な
周波数特性の低下またはオーバダンビングを生じ、測定
血圧の波形をひずませ、被験者に対する正確な生体情報
の入手が困難となる。その上、校正時に誤って過大圧を
トランスジューサに与え、トランスジューサ自身を破壊
することもある。
このような欠点を解消するために、R.H.S.Murray等の
グループによる圧力校正装置(Biomedical Engineering
1976年5月)では、ダイヤフラム背面による圧力校正
方法を発表している。この方法によると装置中の汚染、
空気混入、トランスジューサ破壊の危険性は解消され
た。
また、米国特許第4610256号にも同様にダイヤフラム
背面からの圧力校正手段を形成するための血圧トランス
ジューサが発表されている。これによると血圧トランス
ジューサの電気ケーブルを用いて校正圧を導入し、圧力
校正を行なうものである。この場合も血圧測定装置への
汚染、空気混入、トランスジューサの破壊等の問題は解
決されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述したR.H.S.Murray等のグループによる
圧力校正装置の場合、トランスジューサを取付ける固定
板上には圧力ゲージや多くのコックがあり、種々の配管
がなされており、従って固定板自身の重量が重く、寸法
も大きくなり、トランスジューサスタンドやベッドの支
柱等の取付時は大がかりなものとなり、また費用の面で
も相当高価となり、実用的ではない等の欠点がある。更
に接続箇所も多く校正時の圧漏れの原因となる等の欠点
がある。
一方、上述の米国特許第4610256号に記載された血圧
トランスジューサの場合、電気ケーブルを用いる校正圧
の導入はケーブル長の影響により通気抵抗を受けるた
め、すみやかに校正圧が電圧しないと云う問題を生じ
る。また、ケーブルコネクタにはモニタへ接続するため
のインタフェースケーブルを接続するが、このインタフ
ェースケーブルの脱着によるむりな引張りによりケーブ
ルに傷や亀裂を生じ、そこから圧漏れを生じる可能性が
ある等の欠点がある。
更にR.H.S Murray等のグループによる圧力校正装置や
米国特許第4610256号のものに共通して云えることは、
校正時にはマノメータ又は圧力ゲージを用いて校正する
が、マノメータや圧力ゲージはしばしば高価であること
が多い。その上実際の臨床現場でシリンジ等を用い、マ
ノメータや圧力ゲージを見ながら圧力設定を行って、モ
ニタ側の出力と比較し、圧力校正するような作業は、医
療現場の医師、技師、看護婦等の人々にとっては、わず
らわしく、もっと簡易的な圧力校正法が望まれる。
この発明は斯る点に鑑みてなされたもので、上述の従
来の欠点を一掃し得る血圧トランスジューサの圧力校正
装置を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る血圧トランスジューサの圧力校正装置
は、流路(22)を有するハウジング(1)、この流路を
通る血圧パルスを圧力伝達媒体(23)を通して検出する
圧力センサ部(10,11)、圧力導入用ポート(9)を有
し、この圧力センサ部を含むハウジング内部を覆う底板
部材(8)から成る血圧トランスジューサと、該血圧ト
ランスジューサを固定する固定手段(50,51)、圧力導
入口(66a),(66b)及びこの圧力導入用ポートと係合
する連結部(63a),(63b)を有する圧力室(62a),
(62b)から成る固定具とを備え、この圧力室の圧力導
入口、連絡部及びこの圧力導入用ポートを通して外部か
らの校正圧をこの圧力センサ部に伝達するようにしたも
のである。この発明の別の発明に係る血圧トランスジュ
ーサの圧力校正装置は、流路(22)を有するハウジング
(1)、この流路を通る血圧パルスを圧力伝達媒体(2
3)を通して検出する圧力センサ部(10),(11)、圧
力導入部を有し、この圧力センサ部を含むハウジング内
部を覆う底板部材から成る血圧トランスジューサと、こ
の圧力導入部を連通する圧力導入用ポート(84)を有す
る圧力室(87)、この圧力室と連通し、圧力を発生する
圧力発生手段(82),(89),(95)からせ成るキャリ
ブレータ(81)とを備え、この圧力室の圧力導入用ポー
ト及びこの圧力導入部を通してこの圧力発生手段からの
圧力を校正圧としてこの圧力センサ部に伝達するように
したものである。
〔作用〕
この発明及びこの発明の別の発明においては、上述の
如く構成することにより、圧力校正装置の滅菌が不要と
なり、誤操作(過大圧)によるトランスジューサの破壊
を防止できる。また血液回路への空気、細菌の侵入の可
能性をなくすることができる。また、圧力ゲージやマノ
メータ等が不要となり、圧力校正装置が安価になる上に
短時間で校正が可能となる。更に、校正圧の導入が迅速
且つ確実に行える。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を第1図〜第10図に基づいて
詳しく説明する。
第1図〜第7図はこの発明の第1実施例を示すもの
で、この発明に係る圧力校正装置は血圧トランスジュー
サと血圧トランスジューサ固定具により構成される。
第1図はこの発明に係る血圧トランスジューサを示す
外観図である。図において、(1)はハウジングとして
の導管であって、入口と出口を有し、その両端には一対
のルアーコネクタ(2),(3)か設けられる。(4)
は本体部であって、後述の圧力センサ部を収容してい
る。本体部(4)の両側にはフランジ(5)が設けら
れ、各フランジ(5)にはフランジの穴(6)を有す
る。このフランジ(5)は血圧トランスジューサを固定
するのに用いる部分である。(7)はコードであって、
外部のモニタ(図示せず)へ電気出力を送出するもので
ある。また本体部(4)の背面には第2図に示すように
底板(8)を接続固定し、圧力センサ部を保護し、本体
部(4)の内部を密封している。底板(8)にはポート
(9)が設けられており、このポート(9)は圧力セン
サ部と外部の唯一の通気口である。
第3図は第1図において線α−αで切断して示す断面
図であり、同図において、(10)は例えばダイヤフラム
を有する半導体圧力センサ等の圧力センサチップであっ
て、この圧力センサチップ(10)は絶縁基板(11)上の
穴(12)を塞ぐようにその片面(18)に配置され、絶縁
基板(11)上の電気回路(図示せず)とワイヤボンディ
ング等によりワイヤ(13)を介して電気的に接続されて
いる。そして圧力センサチップ(10)のダイヤフラムの
一面(14)上にポッティング剤(15)を配置する。ポッ
ティング剤(15)は例えばシリコンゲルのような電気絶
縁及び耐湿性を有する材料である。圧力センサチップ
(10)、ポッティング剤(15)、ワイヤ(13)を覆うよ
うにしてチップカバー(16)が取付けられ、圧力センサ
チップ(10)の破壊やワイヤ(13)の断線等を防止して
いる。チップカバー(16)の一部には外部との通気を行
うための溝(又は穴)(17)がある。絶縁基板(11)、
圧力センサチップ(10)、チップカバー(16)、ワイヤ
(13)、ポッティング剤(15)により上述の圧力センサ
部を構成している。
ハウジング内部(21)と導管(1)の流路(22)と連
通するように穴(20)が一部に設けられており、絶縁基
板(11)の穴(12)とハウジング内部(21)の穴(20)
が連通するように絶縁基板(11)のもう一つの片面(1
9)を接着固定する。このようにして圧力センサチップ
(10)のダイヤフラムの他面(24)と流路(22)を連通
後、圧力センサチップ(10)のダイヤフラムの他面(2
4)、穴(12),(20)で形成される部分に圧力伝達媒
体としての充填剤(23)を充填する。充填剤(23)は例
えばシリコンゲルのような絶縁圧力伝達性の材料で充填
後室温又は熱により重合ゲル化する。ケーブル(7)の
導線(26)は絶縁基板(11)上のパッド(25)と電気接
続し、圧力センサチップ(10)の電気出力をケーブル
(7)へ伝達する。また、ケーブル(7)は非通気性の
もので、本体のケーブルを通す部分(30)に接着固定
し、接着剤(29)により封止している。底板(8)のポ
ート(9)は穴部分(27)がテーパー形状をしており、
頂部に穴(28)が形成されている。底板(8)も本体部
(4)と境界部分(31a),(31b),(31c)及び(31
d)が接着封止されている。
血圧トランスジューサは上述の如く構成されており、
圧力センサチップ(10)のダイヤフラムの他面(24)に
は流路(22)からの血圧パルスが充填剤(23)を通じて
伝達し、圧力センサチップ(10)のダイヤフラムの一面
(14)はチップカバー(16)の穴(17)、ポート(19)
の穴(28)、穴部分(27)を通して外部に通じている。
第4図はこの発明の血圧トランスジューサ用固定具の
具体例を示したもので、ここでは、2ヶの血圧トランス
ジューサ固定用として構成している。同図において、
(50)は固定プレートであって、この固定プレート(5
0)はその背面の水平方向に伸びた部分(54)をマニホ
ールド(51)の溝(55)へ挿入し、2本のねじ(52)に
よりマニホールド(51)に固定される。そして、マニホ
ールド(51)のねじ穴(56)には支柱取付用のねじ(5
3)が配置される。また、第4図において(62a′)及び
(62b′)は固定プレート(50)に固着されたフレー
ム、(66a),(66b)は夫々フレーム(62a′),(62
b′)に形成された圧力導入口である。
第5図は上述の固定具が血圧トランスジューサスタン
ドやベッドの支柱(57)に取付けられた状態を示したも
ので、ネシ(53)の先端を支柱(57)に当接させること
により、これに固定具が取付けられる。第5図Aは正面
図であり、固定プレート(50)の正面部に固定部(58
a),(58b)、スライド固定部(59)、スライド溝(6
0)及び突起部(61a),(61b)を備えている。
固定部(58a),(58b)は第6図Aに示されるよう
に、血圧トランスジューサの両側に延びるフランジ
(5)の内片方のフランジ(5)を収容固定に役立つも
のである。再び第5図に戻り、突起部(61a),(61b)
は校正圧または大気圧を圧力センサチップ(10)のダイ
ヤフラムの一面(14)へ導入し、その中心部には穴(63
a),(63b)が開いており、第5図Bに示す各々の圧力
室(62a),(62b)に通じている。更に突起部(61
a),(61b)はルアーテーパー状で、血圧トランスジュ
ーサ固定時には底板(8)のポート(9)と係合する位
置にある。
スライド固定部(59)はスライド溝(60)に沿って上
下にスライド可能で、第5図Bのように突起部(64),
(65)を有する。圧力室(62a),(62b)は各々独立し
て存在し、一定容量の密封された室を形成しており、圧
力室(62a),(62b)の一部には圧力トランスジューサ
の穴部分(27)と係合する突起部(61a),(又は(61
b))に通じる穴(63a),(又は(63b))及び圧力導
入口(66a),(又は(66b))を備えている。
次に血圧トランスジューサの取付け方を第5図及び第
6図を参照して説明する。例えば第6図Aの血圧トラン
スジューサAの取付の場合、オスルアーコネクタ(3)
を上方にメスルアーコネクタ(2)を下方にしてフラン
ジ(5)の片側を固定部(58a)へ第5図Bに矢印xで
示すように挿入しながら突起部(61a)に血圧トランス
ジューサのポート(9)を押し込む。この時点でフラン
ジ(5)の片側は固定部(58a)に、ポート(9)は突
起部(61a)に納める。更にスライド固定部(59)を第
5図Aの矢印yの方向へスライドさせると、スライド固
定部(59)の突起部(64)がフランジ(5)のもう一方
側の溝へ圧入され、血圧トランスジューサが固定され
る。
固定具の右側への血圧トランスジューサの取付固定も
同様な方法で行うことができる。また、2つの血圧トラ
ンスジューサを同時に取付ける場合は、各々の血圧トラ
ンスジューサの片側のフランジを固定部(58a)及び(5
8b)に、各々のポート(9)を突起部(61a)及び(61
b)に、はめ込んだ後、スライド固定部(59)を矢印y
の方向に移動させて取付ける。
第6図は血圧トランスジューサを取付けた状態を示
し、血圧トランスジューサAは単に固定プレート(50)
上に取付けた状態を示し、血圧トランスジューサBは血
圧測定装置を構成したときの一つの具体例を示す。血圧
トランスジューサBを含む血圧測定装置例において、生
体から発生する血圧は、カテーテル、チューブ(70)を
通じて血圧トランスジューサBまで伝達し、圧力パルス
はその圧力に応じた電気信号に変換されコード(7)、
インタフェースケーブル(71)からモニタへと伝わる。
また、血栓防止、装置の洗浄等の目的のための輸液は、
輸液バッグから輸液セット(72)、フラッシュデバイス
(73)、血圧トランスジューサBへ行き、更にチューブ
(70)、カテーテル、生体へと流れる。
第7図は第6図Aにおいて線β−βで切断した状態を
示す断面図である。突起部(61a)は血圧トランスジュ
ーサのポート(9)の穴部分(27)とテーパー構成によ
り密着しており、圧濡れのない状態になっている。圧力
室(62a)は一定容量の室を構成し、その上部に圧力導
入口(66a)及びポート(9)の穴部分(27)へ連通す
る穴(63)を備えている。
このような装置において、圧力トランスジューサのハ
ウジング内部(21)の空間容量は、組立上のコード
(7)の長さやコード(7)と絶縁基板(11)の電気接
続等に使用されるハンダ(80)の量により多少異なるが
ほぼ一定とみなせる。その上圧力室(62a)の容量を加
えて考えた場合無視し得る容量となる。
圧力校正時、シリンジ等をテーパー状の圧力導入口
(66a)に差し込み一定容量吸引する。圧力室(62a)中
の圧力は減圧され、穴(63),(28)を通して血圧トラ
ンスジューサ内部も減圧される。すると、その圧力は圧
力センサチップ(10)の通気溝(17)を通じて血圧パル
スを受ける圧力センサチップ(10)ダイヤフラムの他面
(24)の反対の一面(14)へ伝達する。
いま、(圧力室の容量+血圧トランスジューサ内容
量)=V シリンダの吸引容量=v とする。
シリンジを圧力導入口(66a)に差し込む前は血圧ト
ランスジューサ内及び圧力室(62a)内は共に大気圧に
開放されている。
血圧伝達側の流路(22)を大気圧開放にしておき、シ
リンジを圧力導入口(66a)に差し込み吸引すると、圧
力センサチップ(10)のダイヤフラムの一面(14)には
陰圧が作用し、一方のダイヤフラムの他面(24)には大
気圧が作用する。
作用する陰圧はボイルシャルルの法則に従い、 で表される。ここでP′は大気圧、Pは発生する陰圧
を表わす。
この結果ハウジング内部(21)にはPの陰圧が作用
し、相対的に流路(22)から圧力センサチップ(10)の
ダイヤフラムの他面(24)に−Pの正圧を負圧したこと
になり、これによって校正を行う。
本実施例では血圧トランスジューサの内容量=2.4ml
となるので、圧力室(62a)の内容量=30.6mlとした。
ここでシリンジを用いて校正を行う場合5mlの吸引によ
って−100mmHgの陰圧を発生する。シリンジはどの医療
施設にもあり、最も容易に行える校正法である。その
上、一定容量の吸引を行うだけで規定の圧力を発生し、
圧力ゲージやマノメータを見て圧力調整を行う必要がな
い。また圧力導入口(66a)に圧力ゲージやマノメータ
に接続して従来技術による校正法も可能である。
第8図〜第10図はこの発明の他の実施例を示すもの
で、本実施例では第8図の如くシリンダと圧力室を内蔵
したキャリブレータ(81)を設け、このキャリブレータ
(81)に第9図の如く血圧トランスジューサをセット
し、シリンジ(82)を引っぱるだけで校正可能となるも
のである。
以下図面に従って順に説明する。第8図は本実施例の
キャリブレータを示す外観図である。同図において、キ
ャリブレータ(81)は圧力発生用のシリンジ(82)、血
圧トランスジューサ圧力導入用ポート(84)、圧漏れ防
止用Oリング(85)、一般の圧力トランスジューサ固定
具や腕に取付けるためのフランジ(83)を備え、本体
(86)の内部は第9図の如く中空の圧力室(87)を有す
る。
第9図は上述の実施例で使用された血圧トランスジュ
ーサとキャリブレータ(81)に取付けた状態を示したも
ので、圧力トランスジューサ側の圧力導入用ポート(8
8)は上述の実施例の血圧トランスジューサと異なり、
ストレートな穴となり、Oリング(85)によって封止さ
れている。なお、上述の実施例の如く圧力導入ポート
(84)、Oリング(85)の代わりにルアーテーパー状に
封止手段を用いてもよい。
次に第10図を参照してキャリブレータ(81)の動作に
ついて説明する。第10図Aは校正前の状態、第10図Bは
校正中の状態である。校正前のシリンジ(82)の位置は
バネ(89)によって引張られ、バネ(89)が最も縮んだ
状態にある。校正時にシリンジ(82)を引き第10図Bの
ような状態にする。このとき、ストッパ(93)によりシ
リンジ(82)は抜けることなくストップし、常に一定量
の吸引となる。圧力室(87)の圧力はシリンジ(82)に
取付けてある円筒状ゴムパッキン(90)によりシリンジ
収容部(95)の容量分だけ、ボイルシャルルの法則に従
い減圧される。また排気口(92)はゴムパッキン(90)
によって空気の圧縮される空間(94)の圧力を逃がし、
なめらかにシリンジ(82)を移動するためのものであ
る。
このキャリブレータ(81)を用いるときシリンジ(8
2)を第10図Aの状態から一気に引張るとストッパ(9
3)によりすみやかに第10図Bの状態になる。つまり、
圧力調整の必要がなく一瞬のうちに規定の陰圧が血圧ト
ランスジューサにかかり、短時間で血圧トランスジュー
サの校正が行えるようになる。
〔発明の効果〕
上述の如くこの発明によれば、圧力室の導入口、連結
部及び圧力導入用ポートを通して外部からの校正圧を圧
力センサ部に伝達するようにしたので、圧力校正装置の
滅菌が不要となり、誤操作(過大圧)によるトランスジ
ューサの破壊を防止できる。また血液回路への空気、細
菌の侵入の可能性をなくすることができる。また、圧力
ゲージやマノメータ等が不要となり、圧力校正装置が安
価になる上に短時間で校正が可能となる。更に、校正圧
の導入が迅速且つ確実に行える。
この発明の別の発明によれば、圧力室の圧力導入用ポ
ート及び圧力導入部を通して圧力発生手段からの圧力を
校正圧として圧力センサ部に伝達するようにしたので、
圧力校正装置の滅菌が不要となり、誤操作(過大圧)に
よるトランスジューサの破壊を防止できる。また血液回
路への空気、細菌の侵入の可能性をなくすることができ
る。また、圧力ゲージやマノメータ等が必要となり、圧
力校正装置が安価になる上に短時間で校正が可能とな
る。更に、校正圧の導入が迅速且つ確実に行える。また
外部的にシリンジを準備する必要がない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明の第1実施例による血圧ト
ランスジューサの外観図、第3図は第1図における線α
−αを切断して示す断面図、第4図はこの発明の第1実
施例による血圧トランスジューサの固定具の外観図、第
5図〜第7図はこの発明の第1実施例による血圧トラン
スジューサの取付説明図、第8図はこの発明の他の実施
例の外観図、第9図はその断面図、第10図はその説明図
である。 (1)は導管、(4)は本体部、(8)は底板、(9)
はポート、(10)は圧力センサチップ、(11)は絶縁基
板、(22)は流路、(23)は充填剤、(27)は穴部分、
(28)は穴、(50)は固定プレート、(51)はマニホー
ルド、(53)はネジ、(61a),(61b)は突起部、(63
a),(63b)は穴、(62a),(62b)は圧力室、(66
a),(66b)は圧力導入口、(81)はキャリブレータ、
(82)はシリンジ、(84),(88)は圧力導入用ポー
ト、(87)は圧力室、(89)はバネ、(95)はシリンジ
収容部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−5923(JP,A) 特開 昭62−197730(JP,A) 特開 昭57−195440(JP,A) 実開 昭63−169107(JP,U) 米国特許3831588(US,A) 英国公開4610256(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/0215

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路を有するハウジング、上記流路を通る
    血圧パルスを圧力伝達媒体を通して検出する圧力センサ
    部、圧力導入用ポートを有し、上記圧力センサ部を含む
    ハウジング内部を覆う底板部材から成る血圧トランスジ
    ューサと、 該血圧トランスジューサを固定する固定手段、圧力導入
    口及び上記圧力導入用ポートと係合する連絡部を有する
    圧力室から成る固定具と を備え、上記圧力室の圧力導入口、連絡部及び上記圧力
    導入用ポートを通して外部からの校正圧を上記圧力セン
    サ部に伝達するようにしたことを特徴とする血圧トラン
    スジューサの圧力校正装置。
  2. 【請求項2】流路を有するハウジング、上記流路を通る
    血圧パルスを圧力伝達媒体を通して検出する圧力センサ
    部、圧力導入部を有し、上記圧力センサ部を含むハウジ
    ング内部を覆う底板部材から成る血圧トランスジューサ
    と、 上記圧力導入部と連通する圧力導入用ポートを有する圧
    力室、該圧力室と連通し、圧力を発生する圧力発生手段
    から成るキャリブレータと を備え、上記圧力室の圧力導入用ポート及び上記圧力導
    入部を通して上記圧力発生手段からの圧力を校正圧とし
    て上記圧力センサ部に伝達するようにしたことを特徴と
    する血圧トランスジューサの圧力校正装置。
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