JP2863601B2 - 船舶推進機のスラスト受潤滑構造 - Google Patents
船舶推進機のスラスト受潤滑構造Info
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- JP2863601B2 JP2863601B2 JP2125402A JP12540290A JP2863601B2 JP 2863601 B2 JP2863601 B2 JP 2863601B2 JP 2125402 A JP2125402 A JP 2125402A JP 12540290 A JP12540290 A JP 12540290A JP 2863601 B2 JP2863601 B2 JP 2863601B2
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- Japan
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- propeller shaft
- flange
- thrust
- pinion
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63H—MARINE PROPULSION OR STEERING
- B63H20/00—Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
- B63H20/001—Arrangements, apparatus and methods for handling fluids used in outboard drives
- B63H20/002—Arrangements, apparatus and methods for handling fluids used in outboard drives for handling lubrication liquids
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63H—MARINE PROPULSION OR STEERING
- B63H20/00—Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
- B63H20/14—Transmission between propulsion power unit and propulsion element
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for outboard marine engines
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、船舶推進機のスラスト受潤滑構造に関す
る。
る。
[従来の技術] 本出願人は、特開昭61−175346号(第4図参照)と特
願平1−4048号(第3図参照)のそれぞれにおいて、
「エンジン駆動軸に取付けられるピニオンと、プロペラ
軸に遊転自在に連結され、ピニオンにより回転される前
進用歯車と、ピニオンを挟んで前進用歯車の反対側に位
置してプロペラ軸に遊転自在に連結され、ピニオンによ
り前進用歯車とは逆方向に回転される後進用歯車と、前
後進用歯車に選択的に噛合してその回転をプロペラ軸に
伝達するクラッチ体と、を有し、プロペラ軸における上
記両歯車及びクラッチ体の配設領域の外側部位にフラン
ジを設け、該フランジの両側面のそれぞれに、プロペラ
軸に作用するスラスト力を推進機ケーシングに伝達する
前進スラスト伝達部と後進スラスト伝達部のそれぞれを
形成し、かつ上記ピニオン、両歯車、クラッチ体、及び
フランジの両スラスト伝達部のそれぞれを推進機ケーシ
ングに設けたオイル収容室に浸漬する船舶推進機」を提
案している。
願平1−4048号(第3図参照)のそれぞれにおいて、
「エンジン駆動軸に取付けられるピニオンと、プロペラ
軸に遊転自在に連結され、ピニオンにより回転される前
進用歯車と、ピニオンを挟んで前進用歯車の反対側に位
置してプロペラ軸に遊転自在に連結され、ピニオンによ
り前進用歯車とは逆方向に回転される後進用歯車と、前
後進用歯車に選択的に噛合してその回転をプロペラ軸に
伝達するクラッチ体と、を有し、プロペラ軸における上
記両歯車及びクラッチ体の配設領域の外側部位にフラン
ジを設け、該フランジの両側面のそれぞれに、プロペラ
軸に作用するスラスト力を推進機ケーシングに伝達する
前進スラスト伝達部と後進スラスト伝達部のそれぞれを
形成し、かつ上記ピニオン、両歯車、クラッチ体、及び
フランジの両スラスト伝達部のそれぞれを推進機ケーシ
ングに設けたオイル収容室に浸漬する船舶推進機」を提
案している。
尚、特開昭61−175346号のものは、「推進プロペラを
担持するプロペラ軸とは別部材のギアマウント軸を、プ
ロペラ軸と同軸的にスプライン結合し、このギアマウン
ト軸に互いに逆方向に回転される前進用歯車及び後進用
歯車を支持させたもの」であり、特願平1−4048号のも
のは、「プロペラ軸を単一の部材で構成し、このプロペ
ラ軸に前後進用の歯車を支持させたもの」である。
担持するプロペラ軸とは別部材のギアマウント軸を、プ
ロペラ軸と同軸的にスプライン結合し、このギアマウン
ト軸に互いに逆方向に回転される前進用歯車及び後進用
歯車を支持させたもの」であり、特願平1−4048号のも
のは、「プロペラ軸を単一の部材で構成し、このプロペ
ラ軸に前後進用の歯車を支持させたもの」である。
[発明が解決しようとする課題] 然しながら、上述の2つの技術では、オイル収容室に
おいて、プロペラ軸に設けたフランジを挟む前方側領域
と後方側領域との間でのオイル循環性が、該フランジの
存在により阻害される。このため、前方側領域と後方側
領域のうちで、特にピニオン、両歯車、及びクラッチ体
を収容しないためにオイルのよどみを生じ易い領域にお
いて、油温上昇、ひいてはスラスト受の寿命低下を招き
易いという不都合がある。
おいて、プロペラ軸に設けたフランジを挟む前方側領域
と後方側領域との間でのオイル循環性が、該フランジの
存在により阻害される。このため、前方側領域と後方側
領域のうちで、特にピニオン、両歯車、及びクラッチ体
を収容しないためにオイルのよどみを生じ易い領域にお
いて、油温上昇、ひいてはスラスト受の寿命低下を招き
易いという不都合がある。
本発明は、オイル収容室において、プロペラ軸に設け
たフランジを挟む前方側領域と後方側領域との間でのオ
イル循環性を向上し、オイル収容室の全領域で油温低減
せしめ、結果として潤滑性を向上し、スラスト受等の寿
命を向上することを目的とする。
たフランジを挟む前方側領域と後方側領域との間でのオ
イル循環性を向上し、オイル収容室の全領域で油温低減
せしめ、結果として潤滑性を向上し、スラスト受等の寿
命を向上することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、エンジン駆動軸に取付けられるピニオン
と、プロペラ軸に遊転自在に連結され、ピニオンにより
回転される前進用歯車と、ピニオンを挟んで前進用歯車
の反対側に位置してプロペラ軸に遊転自在に連結され、
ピニオンにより前進用歯車とは逆方向に回転される後進
用歯車と、前後進用歯車に選択的に噛合してその回転を
プロペラ軸に伝達するクラッチ体と、を有し、プロペラ
軸における上記両歯車及びクラッチ体の配設領域の外側
部位にフランジを設け、該フランジの両側面のそれぞれ
に、プロペラ軸に作用するスラスト力を推進機ケーシン
グに伝達する前進スラスト伝達部と後進スラスト伝達部
のそれぞれを形成し、かつ上記ピニオン、両歯車、クラ
ッチ体、及びフランジの両スラスト伝達部のそれぞれを
推進機ケーシングに設けたオイル収容室に浸漬する船舶
推進機のスラスト受潤滑構造において、プロペラ軸にオ
イル通路を設け、該オイル通路の一端をオイル収容室の
上記フランジより前方側領域に開口し、該オイル通路の
他端をオイル収容室の上記フランジより後方側領域に開
口してなるものである。
と、プロペラ軸に遊転自在に連結され、ピニオンにより
回転される前進用歯車と、ピニオンを挟んで前進用歯車
の反対側に位置してプロペラ軸に遊転自在に連結され、
ピニオンにより前進用歯車とは逆方向に回転される後進
用歯車と、前後進用歯車に選択的に噛合してその回転を
プロペラ軸に伝達するクラッチ体と、を有し、プロペラ
軸における上記両歯車及びクラッチ体の配設領域の外側
部位にフランジを設け、該フランジの両側面のそれぞれ
に、プロペラ軸に作用するスラスト力を推進機ケーシン
グに伝達する前進スラスト伝達部と後進スラスト伝達部
のそれぞれを形成し、かつ上記ピニオン、両歯車、クラ
ッチ体、及びフランジの両スラスト伝達部のそれぞれを
推進機ケーシングに設けたオイル収容室に浸漬する船舶
推進機のスラスト受潤滑構造において、プロペラ軸にオ
イル通路を設け、該オイル通路の一端をオイル収容室の
上記フランジより前方側領域に開口し、該オイル通路の
他端をオイル収容室の上記フランジより後方側領域に開
口してなるものである。
[作用] 本発明によれば、オイル収容室において、プロペラ軸
に設けたフランジを挟む前方側領域と後方側領域とが、
プロペラ軸に設けたオイル通路により連通せしめられ
る。このため、前方側領域と後方側領域との間でのオイ
ルの往来が円滑となってオイル循環性が向上する。従っ
て、前方側領域と後方側領域のうちで、ピニオン、両歯
車、及びクラッチ体を収容しないためにオイルの流動が
少ない領域においても、オイルのよどみがなく、オイル
収容室内の全領域で油温低減し、結果として潤滑性を向
上し、スラスト受等の寿命を向上できる。
に設けたフランジを挟む前方側領域と後方側領域とが、
プロペラ軸に設けたオイル通路により連通せしめられ
る。このため、前方側領域と後方側領域との間でのオイ
ルの往来が円滑となってオイル循環性が向上する。従っ
て、前方側領域と後方側領域のうちで、ピニオン、両歯
車、及びクラッチ体を収容しないためにオイルの流動が
少ない領域においても、オイルのよどみがなく、オイル
収容室内の全領域で油温低減し、結果として潤滑性を向
上し、スラスト受等の寿命を向上できる。
[実施例] 第1図は本発明が適用される船舶推進機の全体構成を
示す模式図、第2図は第1実施例を示す断面図、第3図
は第2実施例を示す断面図、第4図は第3実施例を示す
断面図である。
示す模式図、第2図は第1実施例を示す断面図、第3図
は第2実施例を示す断面図、第4図は第3実施例を示す
断面図である。
船外機10は、船体内に設置される遠隔操作装置14によ
ってシフト操作及びスロットル操作がなされる。15は遠
隔操作装置14の操作ノブ、16はシフトケーブル、17はス
ロットルケーブルである。シフトケーブル16の端部はケ
ーシング11に固定されるガイド18の案内溝を摺動し得る
摺動子20に連結され、この摺動子20は又リンク21を介し
てシフトレバー22に連結されている。シフトレバー22に
ケーシング11を上下に貫通するシフト軸24が接続され、
このシフト軸24の下部に後述する駆動ピン25が取付けら
れている。
ってシフト操作及びスロットル操作がなされる。15は遠
隔操作装置14の操作ノブ、16はシフトケーブル、17はス
ロットルケーブルである。シフトケーブル16の端部はケ
ーシング11に固定されるガイド18の案内溝を摺動し得る
摺動子20に連結され、この摺動子20は又リンク21を介し
てシフトレバー22に連結されている。シフトレバー22に
ケーシング11を上下に貫通するシフト軸24が接続され、
このシフト軸24の下部に後述する駆動ピン25が取付けら
れている。
第2図に示す如く、26は、逆転仕様のためにねじれ方
向を左方向とする、即ち後方より見て左回転する時前進
となるプロペラであり、このプロペラ26はケーシング11
内に略水平に配置されたプロペラ軸28に取付けられる。
このプロペラ軸28は単一の部材からなる1本軸構成であ
り、前後進切換用即ちシフト用の歯車機構30を介してエ
ンジン12の駆動軸29に連結されている。
向を左方向とする、即ち後方より見て左回転する時前進
となるプロペラであり、このプロペラ26はケーシング11
内に略水平に配置されたプロペラ軸28に取付けられる。
このプロペラ軸28は単一の部材からなる1本軸構成であ
り、前後進切換用即ちシフト用の歯車機構30を介してエ
ンジン12の駆動軸29に連結されている。
歯車機構30は、プロペラ軸28にメタル軸受32A、ニー
ドル軸受33Aを介して遊転可能に被嵌された前進用及び
後進用の歯車32、33を備え、これら歯車は、エンジンに
より上方より見て右回転に駆動される駆動軸29に固定さ
れたピニオン34に共に噛合して互いに逆方向に回転され
る。ここで、船の前進方向の後側に配置される歯車32が
前進用歯車であり、前進方向の前側に配置される歯車33
が後進用歯車となっている。
ドル軸受33Aを介して遊転可能に被嵌された前進用及び
後進用の歯車32、33を備え、これら歯車は、エンジンに
より上方より見て右回転に駆動される駆動軸29に固定さ
れたピニオン34に共に噛合して互いに逆方向に回転され
る。ここで、船の前進方向の後側に配置される歯車32が
前進用歯車であり、前進方向の前側に配置される歯車33
が後進用歯車となっている。
プロペラ軸28には、前記両歯車32、33の間においてス
リーブ状のドッグ35がスプライン給合され、プロペラ軸
28の軸方向に摺動可能となっている。このドッグ35には
軸方向に突出する爪36A、36Bが、又両歯車32、33にはこ
の爪36A、36Bに対向する爪37A、37Bが形成され、これら
爪により噛み合いクラッチが形成されている。
リーブ状のドッグ35がスプライン給合され、プロペラ軸
28の軸方向に摺動可能となっている。このドッグ35には
軸方向に突出する爪36A、36Bが、又両歯車32、33にはこ
の爪36A、36Bに対向する爪37A、37Bが形成され、これら
爪により噛み合いクラッチが形成されている。
38はプロペラ軸28へプロペラ26の反対側端部から挿入
されたシフトスリーブである。プロペラ軸28には、軸方
向に長い長孔(不図示)が形成される。39はピンであ
り、シフトスリーブ38の一端及び上記プロペラ軸28の長
孔を貫通し、更にドッグ35を貫通し、ドッグ35の外周に
形成された環状溝に臨んでいる。この環状溝にはピン39
の脱落を防止するコイルばね40が装着されている。この
ピン39はシフトスリーブ38と共に長孔の範囲内で軸方向
へ移動し、ドッグ35を移動可能としている。
されたシフトスリーブである。プロペラ軸28には、軸方
向に長い長孔(不図示)が形成される。39はピンであ
り、シフトスリーブ38の一端及び上記プロペラ軸28の長
孔を貫通し、更にドッグ35を貫通し、ドッグ35の外周に
形成された環状溝に臨んでいる。この環状溝にはピン39
の脱落を防止するコイルばね40が装着されている。この
ピン39はシフトスリーブ38と共に長孔の範囲内で軸方向
へ移動し、ドッグ35を移動可能としている。
シフトスリーブ38の前端部はプロペラ軸28から突出
し、ここにカムフォロワ49が係止されている。カムフォ
ロワ49は係合溝49Aを備えている。カムフォロワ49は、
前述のシフト軸24の下端においてその回動中心軸に対し
てクランク状に偏心する如くに設けられた駆動ピン25
を、その係合溝49Aに装着されている。そして、シフト
軸24の回転操作により、第2図の上方より見て、駆動ピ
ン25を反時計方向に回動することによりカムフォロワ49
は後方に移動し、これによってドッグ35が前進用歯車32
に噛合し、逆に前方に移動することによってドッグ35が
後進用歯車33に噛合いする。
し、ここにカムフォロワ49が係止されている。カムフォ
ロワ49は係合溝49Aを備えている。カムフォロワ49は、
前述のシフト軸24の下端においてその回動中心軸に対し
てクランク状に偏心する如くに設けられた駆動ピン25
を、その係合溝49Aに装着されている。そして、シフト
軸24の回転操作により、第2図の上方より見て、駆動ピ
ン25を反時計方向に回動することによりカムフォロワ49
は後方に移動し、これによってドッグ35が前進用歯車32
に噛合し、逆に前方に移動することによってドッグ35が
後進用歯車33に噛合いする。
第2図において50は前進用歯車32のテーパ軸受であ
り、51は後進用歯車33のコロ軸受である。プロペラ軸28
に作用するスラスト力をケーシング11に伝達してこれを
支持するため、プロペラ軸28にはフランジ52が設けら
れ、このフランジ52の前面(第2図の左面)は前進スラ
スト伝達部53として機能し、後面は後進スラスト伝達部
54として機能する。前進スラスト伝達部53は軸受50の内
輪に当接し、軸受50の外輪はワッシャ55を介してケーシ
ング11に形成された段部56に当接している。一方、フラ
ンジ52の後進スラスト伝達部54はスラスト軸受58及びア
ウターレース59を介して保持筒60に当接し、この保持筒
60はニードル軸受61を介してプロペラ軸28の後端寄りの
部分を保持するとともにナット62によりケーシング11に
固定されている。尚、保持筒60の前端部分に前記軸受50
の外輪が保持されている。
り、51は後進用歯車33のコロ軸受である。プロペラ軸28
に作用するスラスト力をケーシング11に伝達してこれを
支持するため、プロペラ軸28にはフランジ52が設けら
れ、このフランジ52の前面(第2図の左面)は前進スラ
スト伝達部53として機能し、後面は後進スラスト伝達部
54として機能する。前進スラスト伝達部53は軸受50の内
輪に当接し、軸受50の外輪はワッシャ55を介してケーシ
ング11に形成された段部56に当接している。一方、フラ
ンジ52の後進スラスト伝達部54はスラスト軸受58及びア
ウターレース59を介して保持筒60に当接し、この保持筒
60はニードル軸受61を介してプロペラ軸28の後端寄りの
部分を保持するとともにナット62によりケーシング11に
固定されている。尚、保持筒60の前端部分に前記軸受50
の外輪が保持されている。
尚、保持筒60の前端外周部とケーシング11との間には
シールリング63が装着され、保持筒60の後端内周部とプ
ロペラ軸28との間にはオイルシール64が装着されてい
る。これにより、ケーシング11の内部には、ピニオン3
4、両歯車32、33、ドッグ35、及びフランジ52の両スラ
スト伝達部53、54等を浸漬するオイル収容室65が形成さ
れる。
シールリング63が装着され、保持筒60の後端内周部とプ
ロペラ軸28との間にはオイルシール64が装着されてい
る。これにより、ケーシング11の内部には、ピニオン3
4、両歯車32、33、ドッグ35、及びフランジ52の両スラ
スト伝達部53、54等を浸漬するオイル収容室65が形成さ
れる。
然るに、プロペラ軸28の軸方向にはオイル通路70が設
けられる。オイル通路70は、シフトスリーブ38の軸方向
に設けたオイル通路71を介してオイル収容室65の前方領
域(フランジ52を挟む前方側領域)に開口し、かつプロ
ペラ軸28の半径方向に設けたオイル通路72を介してオイ
ル収容室65におけるスラスト軸受58に臨む領域(フラン
ジ52を挟む後方側領域)に開口する。
けられる。オイル通路70は、シフトスリーブ38の軸方向
に設けたオイル通路71を介してオイル収容室65の前方領
域(フランジ52を挟む前方側領域)に開口し、かつプロ
ペラ軸28の半径方向に設けたオイル通路72を介してオイ
ル収容室65におけるスラスト軸受58に臨む領域(フラン
ジ52を挟む後方側領域)に開口する。
次に、本実施例の動作を説明する。図に示すようにド
ッグ35が両歯車32、33のどちらにも噛合いしていない中
立位置(N)の状態から、第1図の遠隔操作装置14の操
作ノブ15を前進位置(F)に操作すると、シフト軸24を
介し、カムフォロワ49が後方に移動する。これにより、
シフトスリーブ38は後方に移動し、クロスピン41を介し
てドッグ35を前進用の歯車32に噛合させる。これによ
り、歯車32の回転がドッグ35を介してプロペラ軸28に伝
達され、逆転仕様のプロペラ26が回転して船は前進す
る。この時、プロペラ軸28に作用する前進スラスト力
は、フランジ52の前進スラスト伝達部53、軸受50、ワッ
シャ55を介し、ケーシング11に伝達されて確実に支持さ
れる。
ッグ35が両歯車32、33のどちらにも噛合いしていない中
立位置(N)の状態から、第1図の遠隔操作装置14の操
作ノブ15を前進位置(F)に操作すると、シフト軸24を
介し、カムフォロワ49が後方に移動する。これにより、
シフトスリーブ38は後方に移動し、クロスピン41を介し
てドッグ35を前進用の歯車32に噛合させる。これによ
り、歯車32の回転がドッグ35を介してプロペラ軸28に伝
達され、逆転仕様のプロペラ26が回転して船は前進す
る。この時、プロペラ軸28に作用する前進スラスト力
は、フランジ52の前進スラスト伝達部53、軸受50、ワッ
シャ55を介し、ケーシング11に伝達されて確実に支持さ
れる。
次に、上記実施例の作用について説明する。
オイル収容室65において、プロペラ軸28に設けたフラ
ンジ52を挟む前方側領域と後方側領域とが、プロペラ軸
28に設けたオイル通路70、72、シフトスリーブ38に設け
たオイル通路71により連通せしめられる。これにより、
プロペラ軸28の回転時に、オイル通路72内のオイルが遠
心力の作用により第2図において矢印方向に移動し、結
果として、オイル収容室65の前方領域内のオイルがオイ
ル通路71、70、72を経てオイル収容室65におけるスラス
ト軸受58まわりの領域に流れ、スラスト軸受58まわりに
達したオイルはフランジ52まわり、前進用歯車32のメタ
ル軸受32Aを経てオイル収容室65の前方領域に戻る如く
の循環を形成する。即ち、プロペラ軸28においてオイル
収容室65を前後に分断する如くのフランジ52が存在する
にも拘らず、該フランジ52を挟む前方側領域と後方側領
域との間でのオイルの往来が円滑となってオイル循環性
が向上する。従って、ピニオン34、両歯車32、33、及び
ドッグ35を収容しないためにオイルの流動が少ない後方
側領域においても、オイルのよどみがなく、オイル収容
室65内の全領域で油温低減し、結果として潤滑性を向上
し、スラスト軸受58等の寿命を向上できる。
ンジ52を挟む前方側領域と後方側領域とが、プロペラ軸
28に設けたオイル通路70、72、シフトスリーブ38に設け
たオイル通路71により連通せしめられる。これにより、
プロペラ軸28の回転時に、オイル通路72内のオイルが遠
心力の作用により第2図において矢印方向に移動し、結
果として、オイル収容室65の前方領域内のオイルがオイ
ル通路71、70、72を経てオイル収容室65におけるスラス
ト軸受58まわりの領域に流れ、スラスト軸受58まわりに
達したオイルはフランジ52まわり、前進用歯車32のメタ
ル軸受32Aを経てオイル収容室65の前方領域に戻る如く
の循環を形成する。即ち、プロペラ軸28においてオイル
収容室65を前後に分断する如くのフランジ52が存在する
にも拘らず、該フランジ52を挟む前方側領域と後方側領
域との間でのオイルの往来が円滑となってオイル循環性
が向上する。従って、ピニオン34、両歯車32、33、及び
ドッグ35を収容しないためにオイルの流動が少ない後方
側領域においても、オイルのよどみがなく、オイル収容
室65内の全領域で油温低減し、結果として潤滑性を向上
し、スラスト軸受58等の寿命を向上できる。
第3図の第2実施例が上記第1実施例と実質的に異な
る点は、プロペラ軸28にオイル通路70、72を設け、シフ
トスリーブ38にオイル通路71を設けた上に、前進用歯車
32に圧入されているメタル軸受32Aにその一端面側から
他端面側に渡ってらせん状に連続するオイル溝73を設け
たことにある。オイル溝73のねじれ方向は右ねじれ方向
である。
る点は、プロペラ軸28にオイル通路70、72を設け、シフ
トスリーブ38にオイル通路71を設けた上に、前進用歯車
32に圧入されているメタル軸受32Aにその一端面側から
他端面側に渡ってらせん状に連続するオイル溝73を設け
たことにある。オイル溝73のねじれ方向は右ねじれ方向
である。
これにより、プロペラ軸28が後進回転する時、このプ
ロペラ軸28と逆方向に遊転する前進用歯車32のメタル軸
受32Aに設けられている上述オイル溝73が、粘性ポンプ
作用を生じ、オイル収容室65の前方領域のオイルがオイ
ル溝73を経て後方領域へ移動する。そして、オイル溝73
から流出するオイルは、フランジ52まわり、プロペラ軸
28のオイル通路72、70、シフトスリーブ38のオイル通路
71を経てオイル収容室65の前方領域に戻る如くの循環を
形成する。従って、この第2実施例においても、オイル
収容室65において、プロペラ軸28に設けたフランジを挟
む前方側領域と後方側領域との間でのオイル循環性を向
上し、オイル収容室65の全領域で油温低減せしめ、結果
として潤滑性を向上し、スラスト軸受58等の寿命を向上
することができる。
ロペラ軸28と逆方向に遊転する前進用歯車32のメタル軸
受32Aに設けられている上述オイル溝73が、粘性ポンプ
作用を生じ、オイル収容室65の前方領域のオイルがオイ
ル溝73を経て後方領域へ移動する。そして、オイル溝73
から流出するオイルは、フランジ52まわり、プロペラ軸
28のオイル通路72、70、シフトスリーブ38のオイル通路
71を経てオイル収容室65の前方領域に戻る如くの循環を
形成する。従って、この第2実施例においても、オイル
収容室65において、プロペラ軸28に設けたフランジを挟
む前方側領域と後方側領域との間でのオイル循環性を向
上し、オイル収容室65の全領域で油温低減せしめ、結果
として潤滑性を向上し、スラスト軸受58等の寿命を向上
することができる。
第4図の第3実施例が上記第2実施例と実質的に異な
る点は、メタル軸受32Aに設けたオイル溝74のねじれ方
向を左ねじれ方向とし、オイル循環方向を第2実施例と
逆方向にしたことのみにある。
る点は、メタル軸受32Aに設けたオイル溝74のねじれ方
向を左ねじれ方向とし、オイル循環方向を第2実施例と
逆方向にしたことのみにある。
尚、本発明は、前述した特開昭61−175346号、第4図
に記載の如くの「推進プロペラを担持するプロペラ軸と
は別部材のギアマウント軸を、プロペラ軸と同軸的にス
プライン結合し、このギアマウント軸に互いに逆方向に
回転される前進歯車及び後進用歯車を支持させた船舶推
進機」においても適用できる。
に記載の如くの「推進プロペラを担持するプロペラ軸と
は別部材のギアマウント軸を、プロペラ軸と同軸的にス
プライン結合し、このギアマウント軸に互いに逆方向に
回転される前進歯車及び後進用歯車を支持させた船舶推
進機」においても適用できる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、オイル収容室におい
て、プロペラ軸に設けたフランジを挟む前方側領域と後
方側領域との間でのオイル循環性を向上し、オイル収容
室の全領域で油温低減せしめ、結果として潤滑性を向上
し、スラスト受等の寿命を向上することができる。
て、プロペラ軸に設けたフランジを挟む前方側領域と後
方側領域との間でのオイル循環性を向上し、オイル収容
室の全領域で油温低減せしめ、結果として潤滑性を向上
し、スラスト受等の寿命を向上することができる。
第1図は本発明が適用される船舶推進機の全体構成を示
す模式図、第2図は第1実施例を示す断面図、第3図は
第2実施例を示す断面図、第4図は第3実施例を示す断
面図である。 11…ケーシング、28…プロペラ軸、29…駆動軸、32、33
…歯車、35…ドッグ、52…フランジ、53、54…スラスト
伝達部、65…オイル収容室、70、71、72…オイル通路、
73、74…オイル溝。
す模式図、第2図は第1実施例を示す断面図、第3図は
第2実施例を示す断面図、第4図は第3実施例を示す断
面図である。 11…ケーシング、28…プロペラ軸、29…駆動軸、32、33
…歯車、35…ドッグ、52…フランジ、53、54…スラスト
伝達部、65…オイル収容室、70、71、72…オイル通路、
73、74…オイル溝。
Claims (1)
- 【請求項1】エンジン駆動軸に取付けられるピニオン
と、プロペラ軸に遊転自在に連結され、ピニオンにより
回転される前進用歯車と、ピニオンを挟んで前進用歯車
の反対側に位置してプロペラ軸に遊転自在に連結され、
ピニオンにより前進用歯車とは逆方向に回転される後進
用歯車と、前後進用歯車に選択的に噛合してその回転を
プロペラ軸に伝達するクラッチ体と、を有し、プロペラ
軸における上記両歯車及びクラッチ体の配設領域の外側
部位にフランジを設け、該フランジの両側面のそれぞれ
に、プロペラ軸に作用するスラスト力を推進機ケーシン
グに伝達する前進スラスト伝達部と後進スラスト伝達部
のそれぞれを形成し、かつ上記ピニオン、両歯車、クラ
ッチ体、及びフランジの両スラスト伝達部のそれぞれを
推進機ケーシングに設けたオイル収容室に浸漬する船舶
推進機のスラスト受潤滑構造において、プロペラ軸にオ
イル通路を設け、該オイル通路の一端をオイル収容室の
上記フランジより前方側領域に開口し、該オイル通路の
他端をオイル収容室の上記フランジより後方側領域に開
口してなることを特徴とする船舶推進機のスラスト受潤
滑構造。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2125402A JP2863601B2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | 船舶推進機のスラスト受潤滑構造 |
US07/727,831 US5184967A (en) | 1990-05-17 | 1991-07-09 | Thrust flange lubricating structure of marine propulsion unit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2125402A JP2863601B2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | 船舶推進機のスラスト受潤滑構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0424195A JPH0424195A (ja) | 1992-01-28 |
JP2863601B2 true JP2863601B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=14909241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2125402A Expired - Fee Related JP2863601B2 (ja) | 1990-05-17 | 1990-05-17 | 船舶推進機のスラスト受潤滑構造 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5184967A (ja) |
JP (1) | JP2863601B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008006970A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Yamaha Marine Co Ltd | 船外機の推進装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6033272A (en) * | 1998-10-27 | 2000-03-07 | Outboard Marine Corporation | Marine jet drive system with debris cleanout feature |
US6880223B2 (en) | 2002-04-25 | 2005-04-19 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Grease slinger |
US9303692B2 (en) * | 2013-10-14 | 2016-04-05 | Deere & Company | Lubrication of power transfer components |
US20150247565A1 (en) * | 2014-03-03 | 2015-09-03 | Pacific Torque, Llc. | Transmission Bearing Lube Transfer Hub |
US11231102B1 (en) * | 2020-11-03 | 2022-01-25 | GM Global Technology Operations LLC | Differential assembly oil management insert |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0715303B2 (ja) * | 1985-01-31 | 1995-02-22 | 三信工業株式会社 | 船舶推進機 |
US4764135A (en) * | 1987-06-17 | 1988-08-16 | Brunswick Corporation | Marine stern drive oil cooling and circulating as well as pumping system |
JP2904421B2 (ja) * | 1989-01-11 | 1999-06-14 | 三信工業株式会社 | 船舶推進機のプロペラ駆動装置 |
US4986775A (en) * | 1989-07-06 | 1991-01-22 | Brunswick Corporation | Propeller shaft bidirectional thrust bearing system |
-
1990
- 1990-05-17 JP JP2125402A patent/JP2863601B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-07-09 US US07/727,831 patent/US5184967A/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008006970A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Yamaha Marine Co Ltd | 船外機の推進装置 |
US7494391B2 (en) | 2006-06-29 | 2009-02-24 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Propulsion unit for outboard motor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5184967A (en) | 1993-02-09 |
JPH0424195A (ja) | 1992-01-28 |
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