JP2861420B2 - サーマルインクジェットヘッド - Google Patents

サーマルインクジェットヘッド

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JP2861420B2
JP2861420B2 JP1580791A JP1580791A JP2861420B2 JP 2861420 B2 JP2861420 B2 JP 2861420B2 JP 1580791 A JP1580791 A JP 1580791A JP 1580791 A JP1580791 A JP 1580791A JP 2861420 B2 JP2861420 B2 JP 2861420B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクに熱を作用させ
気泡を発生させてインク吐出を行なうサーマルインクジ
ェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】発熱素子を用いて、インクを加熱し、気
泡を発生させ、発生した気泡の圧力によりインクを噴出
するバブル型のサーマルインクジェットヘッドは、その
噴射原理のために、キャビテーションによる破壊が発生
し、それがヘッド全体の寿命を短縮させる原因となって
いる。
【0003】これらの故障に対する対策として、特開昭
59−95155号公報に記載されているヘッド構造
は、発熱部の中央部上に導電膜を設けて、発熱勾配を持
たせたものであるが、膜領域を作成するためにフォトリ
ソグラフィー、エッチング工程が1回余分に必要とな
り、その分コストアップし、また、歩留まりも低下する
欠点があった。さらに、導電膜領域が発熱抵抗層の上に
付着されるため、発熱部に凸部が形成され、保護膜で被
覆する場合に段差部を生じ、発熱部の被覆が十分に行な
われず、保護機能が低下する。また、キャビテーション
による損傷が、段差の凸部に集中して、発熱部の故障が
早期に発生する欠点があった。
【0004】特開昭63−189243号公報に記載さ
れているヘッド構造は、キャビテーションが発生しやす
く、損傷を受けやすい部分に、発熱部を設けない構造と
なっているが、そのために、発熱部の形状が複雑とな
り、歩留まりが低下するという欠点があった。また、発
熱部形状の凹凸が多いため、特開昭59−95155号
公報に記載されたヘッドと同様に、保護膜に段差部を生
じ、保護機能低下や、キャビテーション損傷が段差の凸
部に集中し、発熱部の故障が早期に発生する欠点があっ
た。
【0005】特開昭63−307957号公報に記載さ
れたサーマルインクジェットヘッドは、発熱部の近傍
に、少なくとも2面の壁よりなるバリヤー構造を採用し
たものである。この構造によれば、キャビテーションか
らの損傷に対しては有効であるが、バリヤー形成のため
の工程を必要とし、構造も複雑化し、また、高密度化に
は不利な構造である。
【0006】また、本出願人は、実願平2−10721
7号として、熱作用部材(抵抗体層)と電極部材との接
触部の段差に起因するキャビテーション損傷の発生を低
下させることをすでに提案した。この提案では、上記段
差を感光性樹脂層で覆う構造であるが、これによって
も、キャビテーション損傷を完全に防止することはでき
ない。
【0007】段差とキャビテーション損傷との関係を説
明する。図2は、抵抗体層と電極部材との接触部を保護
層で覆う構造を採用したヘッドの熱作用部材と電極部材
の電気的接続部近傍の概略を示す断面図である。図中、
1は基板、2は下地蓄熱層、3は熱作用部材(ヒータ
ー)、4は熱作用部保護層、5は電極部材、6は層間絶
縁膜、7はその凸部、8は感光性樹脂やガラス等から形
成される保護層、9は熱作用部、10は電気的接続部、
11は気泡、12は気泡の消滅による圧力波である。
【0008】熱作用部保護層4は、SiNX 層とTa等
の金属層など、2層以上に形成されるのが普通である。
したがって、熱作用部保護層4と電極部材5との間を電
気的に絶縁する必要があり、その間にも層間絶縁膜6が
設けられる。層間絶縁膜6の厚さに基づく凸部7によ
り、熱作用部保護層4の表面にも凸部が形成され、この
凸部を保護層8で完全に覆うことはできない。
【0009】印字信号により発生した気泡は、インク吐
出後、急激に消滅する。気泡11の消滅により発生した
圧力波12は、消滅位置の周囲に伝播するが、上述した
凸部が存在すると、凸部に圧力波の衝撃が加わる。した
がって、凸部が集中的にキャビテーション損傷を生じや
すかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、熱作用部と電極
部材との接続部に発生する段差に起因したキャビテーシ
ョン損傷をより低下させ、ヘッド寿命の向上を図ること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に設け
られた蓄熱層と、該蓄熱層の上に設けられたヒーターを
有するサーマルインクジェットヘッドにおいて、前記ヒ
ーターの端部領域の下方の蓄熱層の厚さが、該端部領域
より内側の前記ヒーターの熱作用部の下方の蓄熱層の厚
さより薄く形成されているとともに、前記熱作用部を除
いて前記端部領域を覆うように層間絶縁膜が形成され、
前記ヒーターに通電するための電極部材は前記層間絶縁
膜に形成された開口部を通してヒーターに接続されてい
ることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明は、蓄熱層を有するサーマルインクジェ
ットヘッドにおいて、ヒーターの端部領域の下方の蓄熱
層の厚さが、前記端部領域より内側の前記ヒーターの熱
作用部の下方の蓄熱層の厚さより薄く形成されている。
したがって、そのため、以下の3つの理由によりキャビ
テーション損傷を低下させることができる。
【0013】 層間絶縁膜の凸部が熱作用部よりも低くなり、キャ
ビテーション損傷の原因である圧力波が凸部にまで到達
しない。 ヒーターの端部領域の下地熱蓄熱層の厚さが薄いた
め、ヒーターと電極部材との接続部の放熱性がよく、温
度が低くなる。したがって、気泡の消滅過程において、
ヒーターの端部領域の上方では気泡が速く収縮し始め、
キャビテーション損傷が最大になる最後の気泡消滅位置
がヒーターの端部領域からより離れ、キャビテーション
損傷の影響が低下できる。 ヒーターの端部領域の下地熱蓄熱層の厚さが薄いた
め、ヒーターと電極部材との接続部の放熱性がよく、温
度が低い。したがって、層間絶縁膜、例えば、SiO2
や保護層の化学的腐食効果が低下し、キャビテーション
損傷の影響が低下できる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のサーマルインク
ジェットヘッドにおける、熱作用部材と電極部材との電
気的接続部近傍の概略断面図である。図中、図2と同様
な部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0015】この実施例においては、下地蓄熱層2の厚
さが一定ではなく、電気的接続部の下地熱蓄熱層の厚さ
が、熱作用部の下地熱蓄熱層の厚さよりも薄く形成され
ている。したがって、層間絶縁膜6や電極部材5による
段差は、表面にあらわれることはなく、上述したよう
に、キャビテーション損傷の影響を低下させることがで
きる。
【0016】この実施例では、試作例として、熱作用部
の下地熱蓄熱層の厚さを約2μm、電気的接続部の下地
熱蓄熱層の厚さを0.2〜1.0μmとした。電気的接
続部の下地熱蓄熱層の厚さは、0.2〜0.5μmと、
より薄くした方が効果が大きかった。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ヒーターと電極部材との接続部に発生する段
差に起因したキャビテーション損傷が低下し、より高寿
命のヘッドが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のサーマルインクジェットヘ
ッドにおける、熱作用部材と電極部材との電気的接続部
近傍の概略断面図である。
【図2】従来のサーマルインクジェットヘッドにおけ
る、熱作用部材と電極部材の電気的接続部近傍の概略断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下地蓄熱層 3 熱作用部材(ヒーター) 4 熱作用部保護層 5 電極部材 6 層間絶縁膜 7 その凸部 8 保護層 9 熱作用部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた蓄熱層と、該蓄熱層
    の上に設けられたヒーターを有するサーマルインクジェ
    ットヘッドにおいて、前記ヒーターの端部領域の下方の
    蓄熱層の厚さが、該端部領域より内側の前記ヒーターの
    熱作用部の下方の蓄熱層の厚さより薄く形成されている
    とともに、前記熱作用部を除いて前記端部領域を覆うよ
    うに層間絶縁膜が形成され、前記ヒーターに通電するた
    めの電極部材は前記層間絶縁膜に形成された開口部を通
    してヒーターに接続されていることを特徴とするサーマ
    ルインクジェットヘッド。
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US5818516A (en) * 1997-07-21 1998-10-06 Xerox Corporation Ink jet cartridge having improved heat management
JP6465567B2 (ja) * 2014-05-29 2019-02-06 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

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