JP2860821B2 - 6,7―メチレンステロイド誘導体 - Google Patents

6,7―メチレンステロイド誘導体

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JP2860821B2
JP2860821B2 JP13824090A JP13824090A JP2860821B2 JP 2860821 B2 JP2860821 B2 JP 2860821B2 JP 13824090 A JP13824090 A JP 13824090A JP 13824090 A JP13824090 A JP 13824090A JP 2860821 B2 JP2860821 B2 JP 2860821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な6,7−メチレンステロイド誘導体に関
する。本発明の化合物はアロマターゼ阻害作用を有して
おり、エストロゲン類の生合成阻害剤として有用であ
る。
〔従来の技術〕
エストロゲン類の生合成は、アンドロゲン類が酸化及
びギ酸の脱離を受けた後アロマターゼと呼ばれる酵素に
より芳香化されることにより行われる。従って、アロマ
ターゼの作用を効果的に阻害することができれば、エス
トロゲン類の過剰に起因する疾病の治療に有用であると
考えられ、これに沿って、既に、いくつかのアロマター
ゼ阻害剤が乳癌や前立腺肥大症の治療に有効であること
が判明している。
また、アロマターゼ阻害剤は、その他のエストロゲン
類の過剰に起因する疾病、例えば子宮癌、卵巣癌、子宮
内膜症、男性の女性化乳房症、乏精液症に関係する男性
の不妊症などの治療にも有用である。
ステロイド系のアロマターゼ阻害剤として公知の化合
物としては、例えばテストラクトン(メルク・インデッ
クス、第10版、8999)、4−ヒドロキシ−4−アンドロ
ステン−3,17−ジオン及びそのエステル(米国特許第4,
235,893号)、10−(2−プロピニル)−4−エストレ
ン−3,17−ジオン(特開昭57−38797号)、10−ヒドロ
キシメチル−3−メチレン−4−エストレン−17−オン
(特開昭60−252494号)、10−(2−プロピニル)−4
−エストレン−17−オン(特開昭62−212398号)などが
知られている。
また、本発明者は、3位が未置換で且つ10位がヒドロ
キシメチル基、ジフルオロメチル基、ホルミル基又はC
2-4アルカノイルオキシメチル基で置換された4−エス
トレン化合物か優れたアロマターゼ阻害作用を有するこ
とを見出し、先に提案した(特開平2−108696号公報参
照)。
〔発明の開示〕
本発明は、下記式 式中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表わし; Xはオキソ基、 を表わし、ここでR1はC2-4アルカノイル基又はハロゲン
原子、C1-4アルキル基もしくはC1-4アルコキシ基で置換
されていてもよいベンゾイル基を表わし; ステロイド骨格の4−及び5−位の破線はそこに二重結
合が存在することを表わすか、或いは4−及び5−位は
飽和されていて且つ5−位の水素原子はα−又はβ−に
結合していることを表わし; ステロイド骨格の6−及び7−位に置換している基=C
(R)2は6α−,7α−又は6β−,7β−に結合しているこ
とを表わす、 で表わされる6,7−メチレンステロイド誘導体に関する
ものである。
上記式(I)において、「C2-4アルカノイル基」とし
ては、例えば、アセチル、プロピオニル又はブチリル基
等を挙げることができ、「C1-4アルキル基」としては、
例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル又
はn−ブチル基等を挙げることができる。
「C1-4アルコキシ基」とは、アルキル部分が上記のよ
うなアルキルオキシ基が挙げられ、一方ハロゲン原子と
しては、フッ素、塩素又は臭素原子を挙げることができ
る。
しかして、「ハロゲン原子、C1-4アルキル基もしくは
C1-4アルコキシ基で置換されていてもよいベンゾイル
基」としてはベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−
フルオロベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイル、4−
メチルベンゾイル、2−メトキシベンゾイル、4−イソ
プロポキシベンゾイル基等が挙げられる。
本発明により提供される式(I)の化合物のうちで好
適な群の化合物は、Xがオキソ基を表わす場合の式
(I)の化合物である。また好適な他の群の化合物は、
ステロイド骨格の4−及び5−位に二重結合がある場合
の式(I)の化合物である。
本発明によれば、前記式(I)の化合物は、(a)式 式中、R及びX並びに基=C(R)2の結合のしかたは前
記の意味を有する、 の化合物の3−位をデオキシ化して、式 式中、R及びX並びに基=C(R)2の結合のしかたは前
記の意味を有する、 の化合物に変えるか、 (b)上記式(I−a)の化合物の4−及び5−位の二
重結合を還元して、式 式中、R及びX並びに基=C(R)2の結合のしかたは前
記の意味を有する、 の化合物に変えるか、或いは (c)式 式中、Xは前記の意味を有する、 の化合物の6−及び7−位の二重結合に基=C(R)2を付
加させて、式 式中、R及びX並びに基=C(R)2の結合のしかたは前
記の意味を有する、 の化合物に変え、 (d)さらに必要に応じて、Xがβ−アシルオキシ基 である場合の式(I)の化合物は加水分解することによ
りXがβ−ヒドロキシ基 を表わす場合の式(I)の化合物に変え、またXがβ−
ヒドロキシ基である場合の式(I)の化合物はアシル化
又は酸化することによりXがβ−アシルオキシ基又はオ
キソ基を表わす場合の式(I)の化合物に変える、 ことにより製造することができる。
本発明の方法(a)において、3−位のデオキシ化
は、 (a−1)式(II)の化合物を還元して3−位のオキソ
基をヒドロキシ基に変え、得られる3−ヒドロキシ体を
アシル化することにより3−位のヒドロキシ基をアシル
オキシ基に変え、しかる後得られる3−アシルオキシ体
を還元するか、或いは、(a−2)式(II)の化合物と
アルカンジチオールとを反応させて3−位のオキソ基を
チオケタール基に変え、得られる3−チオケタール体を
還元する、 ことにより行うことができる。
上記方法(a−1)において、前記式(II)の化合物
の還元は、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等の不活性溶媒中、錯金属水素
化物、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素
ナトリウム−塩化セリウム、水素化t−ブトキシアルミ
ニウムリチウム等で処理することにより行うことができ
る、反応温度は、一般に0℃〜50℃、好ましくは氷冷下
乃至室温程度が有利である。
式(II)の化合物に対する錯金属水素化物の使用量
は、通常式(II)の化合物1モル当り錯金属水素化物を
0.5〜10モルの割合で用いるのが適当である。
これにより、前記式(II)の化合物において3−位の
オキソ基がヒドロキシ基に還元された化合物が得られる
が、もし17−位の基Xがオキソ基を表わす場合の前記式
(II)の化合物を用いて還元を行えば、3−位と同時に
17−位の基X(オキソ基)も還元されてβ−ヒドロキシ
基となった化合物が得られる。なお、17−位の基Xがオ
キソ基を表わす場合の式(II)の化合物を用いても、17
−位のオキソ基のみを事前にエチレンジオキシ基等の保
護基で保護しておいて、還元反応の後該保護基を穏和な
酸処理等により離脱するようにすれば、17−位のオキソ
基は還元されない。
得られた3−ヒドロキシ体、すなわち下記式 式中、R及びX並びに基=C(R)2の結合のしかたは前
記の意味を有する、 の化合物は、アシル化することにより3−位がアシルオ
キシ基である化合物に変えることができる。
アシル化は、例えば、上記式(IV)の化合物に式R1CO
OH(式中、R1は前記の意味を有する)で表わされるカル
ボン酸の反応性誘導体(例えば、酸無水物、酸ハライド
等)を反応させることにより行うことができる。
反応は、一般に塩基、例えばピリジン、ジイソプロピ
ルエチルアミン、トリエチルアミン等を溶媒として、或
いは不活性溶媒、例えば、クロロホルム、塩化メチレ
ン、ジオキサン等の中で上記した如き塩基の共存下に行
うことができる。反応温度は、一般に0℃乃至反応混合
物の還流温度、好ましくは室温乃至反応混合物の還流温
度が有利である。また、前記式(IV)の化合物に対する
カルボン酸の反応性誘導体の使用量は、一般に式(IV)
の化合物1モル当りカルボン酸の反応性誘導体を1.1〜1
0モルの割合で用いるのが適当である。
なお、本アシル化反応において、前記式(IV)の化合
物の17−位の基Xがβ−ヒドロキシ基を表わす場合の化
合物を用いて普通にアシル化を行えば、3−位と同時に
17−位の基X(β−ヒドロキシ基)もアシル化されて17
β−アシルオキシ基 に変った化合物が得られるが、該アシル化反応をマイル
ドに行えば、3−位のヒドロキシ基のみ選択的にアシル
化することも可能である。
かくして、式 式中、R、X及びR1並びに基=C(R)2の結合のしかた
は前記の意味を有する、 の化合物が得られ、この化合物は錯金属水素化物を用い
て還元することにより、目的とする前記式(I−a)の
化合物に変えることができる。
本還元反応は、一般にジエチレングリコールジメチル
エーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等
の不活性溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム−塩化ニッケ
ルの如き錯金属水素化物を用いて、0℃〜50℃好ましく
は室温程度の反応温度で行うことができる。
式(V)の化合物に対する錯金属水素化物の使用量
は、通常式(V)の化合物1モル当り錯金属水素化物を
5〜100モルの割合で用いるのが有利である。
かくして、目的とする前記式(I−a)の化合物が生
成する。
上記方法(a−2)によれば、先ず、前記式(II)の
化合物と式 HS−A−SH (VI) 式中、AはC2-4アルキレン基を表わす、 のアルカンジチオールとが反応せしめられる。
式(II)の化合物と式(VI)のアルカンジチオールと
の反応は、例えば酢酸、ベンゼン、ジオキサン等の溶媒
中、p−トルエンスルホン酸、三弗化ホウ素等の縮合剤
の存在下に、式(II)の化合物と式(VI)のアルカンジ
チオールとを約0℃〜約100℃の反応温度で反応させる
ことにより行うことができる。
式(II)の化合物に対する式(VI)のアルカンジチオ
ールの使用量は、通常、、式(II)の化合物1モルに対
して1〜1.2モル程度で十分であり、縮合剤の使用量は
0.05〜0.5モル程度でよい。
得られた3−チオケタール体、すなわち下記式 式中、R、X及びA並びに基=C(R)2の結合のしかた
は前記の意味を有する、 の化合物は還元することにより目的とする前記式(I−
a)の化合物に変えることができる。
還元は、例えば、テトラヒドロフラン、エタノール、
ジオキサン等の溶媒中、液体アンモニア及びリチウム、
ナトリウム、カリウムの如きアルカリ金属で処理する
か、或いは、上記と同様な溶媒中、ラネーニッケルで処
理することにより行うことができる。反応温度は、液体
アンモニア及びアルカリ金属を用いる場合は−78℃付近
であり、ラネーニッケルを用いる場合は反応混合物の還
流温度が有利である。
なお、本還元反応において、17−位の基Xがオキソ基
を表わす場合の式(VII)の化合物を用いて還元を行え
ば、17−位のオキソ基も部分的に還元された前記式(I
−a)の化合物、すなわち、17−位の基Xがオキソ基で
ある式(I−a)の化合物と17−位の基Xがβ−ヒドロ
キシ基 である式(I−a)の化合物との混合物が生成するが、
それらはカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラ
フィー等により分離、精製することができる。
また、Rがハロゲン原子を表わす式(VII)の化合物
を用いて、液体アンモニア及びアルカリ金属により還元
を行えば、Rが水素原子に入れ換った式(I−a)の化
合物が得られる。
本発明の方法(b)によれば、前記式(I−a)の化
合物の4−及び5−位の二重結合が還元せしめられる。
反応は、一般にメタノール、エタノール、酢酸エチル
等の不活性溶媒中、パラジウム−炭素、酸化白金等を触
媒として水素添加することにより行うことができる。反
応条件は、通常室温常圧で十分であるが、加温加圧して
も差支えない。
これにより、4−及び5−位が飽和した化合物、すな
わち本発明の目的とする前記式(I−b)の化合物が得
られる。
本発明の方法(c)によれば、前記式(III)の化合
物の6−及び7−位の二重結合に基=C(R)2が付加せし
められる。
付加反応は、Rが水素原子を表わす場合には式(II
I)の化合物にヨウ化メチレンを反応させるか、或いは
Rがハロゲン原子を表わす場合には式(III)の化合物
に式:C(R)2(式中、Rは前記の意味を有する)のハロ
カルベンを反応させることにより行うことができる。
ヨウ化メチレンとの反応は、一般にジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン等の不活性溶媒中、亜鉛−
銅カップル等の共存下に行うことができる。反応温度は
通常室温乃至反応混合物の還流温度が挙げられ、ヨウ化
メチレンの使用量は式(III)の化合物1モルに対して
ヨウ化メチレンを1〜20モル用いるのが適当である。
ハロカルベンとの反応は、一般にジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル、ベンゼン等の不活性溶媒中クロロジフルオロ
酢酸ナトリウム、トリクロロ酢酸ナトリウム、フェニル
トリプロモメチル水銀等のハロカルベン生成試薬で処理
することにより行うことができる。反応温度は一般に反
応混合物の還流温度が有利であり、ハロカルベン生成試
薬の使用量は一般に式(III)の化合物1モル当り5〜1
00モル用いるのが適当である。
かくして、6−及び7−位の二重結合に基=C(R)2
付加した化合物、すなわち本発明の目的とする前記式
(I−c)の化合物が得られる。
以上の方法で得られる本発明の前記式(I)の化合物
は、さらに必要に応じて、Xがβ−アシルオキシ基であ
る場合の式(I)の化合物は加水分解することによりX
がβ−ヒドロキシ基を表わす場合の式(I)の化合物に
変え、またXがβ−ヒドロキシ基である場合の式(I)
の化合物はアシル化又は酸化することによりXがβ−ア
シルオキシ基又はオキソ基を表わす場合の式(I)の化
合物に変えることができる。
Xがβ−アシルオキシ基である場合の式(I)の化合
物の加水分解は、例えばメタノール、エタノール、テト
ラヒドロフラン等の不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド等のアルカリで
処理することにより容易に行うことができる。
Xがβ−ヒドロキシ基である場合の式(I)の化合物
のアシル化は、前記式(IV)のアシル化について説明し
たのと同様にして行うことができ、酸化は、ステロイド
化合物のヒドロキシ基の酸化についてそれ自体公知の方
法、例えばジョーンズ試薬、モファット試薬、サレット
試薬等を用いて行うことができる。
かくして生成する本発明の式(I)の化合物は、例え
ば再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー、薄層クロ
マトグラフィー等の方法により、反応混合物から単離、
精製することができる。
以上に説明した本発明の式(I)で表わされる6,7−
メチレンステロイド誘導体は、優れたアロマターゼ阻害
作用を有しており、エストロゲン類の過剰に起因する疾
病、例えば、乳癌、子宮癌、卵巣癌、男性の女性化乳房
症、前立腺肥大症、乏精液症に関する男性の不妊症など
の治療に有用である。
本発明の式(I)の化合物のアロマターゼ阻害作用は
次のとおりである。
(1)アロマターゼ阻害作用の測定 ライアン(Ryan)の方法(ザ・ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー,234巻,268−272頁,1959
年)に従い、ヒト胎盤ミクロゾーム(105,000×gで60
分遠心分離させたもの)を調製した。ミクロゾームは0.
5mMジチオトレイトール溶液で2回洗浄後凍結乾燥し、
−20℃で保管したものを用いた。
アロマターゼ阻害作用は、トンプソンとシートリー
(Tompson and Siiteri)の開発した方法(ザ・ジャー
ナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー,249巻,537
3−5378頁,1974年)に従って測定した。すなわち、その
方法は、〔1,2−3H〕アンドロステンジオンが芳香化す
ることにより放出される3H2Oを定量することである。酵
素を用いた実験は、pH7.5の67mMリン酸緩衝液中で、最
後のインキュベート液の量が0.5mlとなるようにして行
った。インキュベート液は、180μMのNADPH,2μMの
〔1,2−3H〕アンドロステンジオン、150μgの凍乾した
ヒト胎盤ミクロゾーム、25μlのメタノール及び種々の
濃度の被験化合物が含まれている。インキュベーション
は空気中で、37℃20分間行い、クロロホルム3mlを加え
て反応を終了させた後、40秒撹袢する。ついで、700×
gで10分間遠心分離し、上清から0.3mlの水溶液をと
り、シンチレーション・ミクスチャーを加え、3H2Oの生
成量の測定を行った。
その結果を下記表に示す。
化合物 IC50(μM) 実施例2 5 実施例3 0.45 実施例7 1.0 実施例10 0.6 かくして、本発明の式(I)で表わされる化合物はエ
ストロゲン類の生合成阻害剤として、人間その他の哺乳
動物に対する治療、措置のため経口投与または非経口投
与(例えば筋注、静注、直腸投与、経皮投与など)する
ことができる。
本発明に係る化合物は、薬剤として用いる場合、常法
に従って、この種薬剤に通常使用される無毒性の賦形
剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、防腐剤、等張化剤、安定
化剤、緩衝剤等を使用して製造することができる。本発
明に係る化合物の投与量は、投与対象となる人間その他
の哺乳動物の種類、投与経路、症状の軽重、医者の診断
等により広範に変えることができるが、一般に1日当り
0.1〜100mg/kg、好適には1〜50mg/kgとすることができ
る。
以下、製造例及び実施例により本発明をさらに説明す
る。
実施例1 6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−3β,17
β−ジオール ジアセテート267mg、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル11ml及び塩化ニッケル1.7gの混合
物に水素化ホウ素ナトリウム1.0gを加え、室温で20分間
撹袢した。反応混合物に水を加え、生成物をジクロロメ
タンで抽出した。抽出液を水で洗浄し無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた粗生成物をTL
C〔展開溶媒、ベンゼン:ヘキサン(1:10)〕で精製
し、6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−17β−
オール アセテートを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.84(3H,s)、0.97(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.62(1H,m)、5.49(1H,m)。
MS(m/z):328(M+)、313、253。
実施例2 6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−17β−オ
ール アセテート3mg、メタノール1ml及び10%水酸化ナ
トリウム水溶液0.2mlの混合物を室温で一晩放置した。
反応混合物に水を加え、生成物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去し、6α,7α−メチレン−4−アンド
ロステン−17β−オールを得た。
融点:157−158℃(ベンゼン)1 H−NMR(CDCl3,δ):0.80(3H,s)、0.98(3H,s)、
3.65(1H,m)、5.48(1H,m)。
MS(m/z):286(M+)、271、253。
実施例3 6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−17β−オ
ール 10mgとアセトン1mlの混合物にジョーンズ試薬0.0
1mlを氷冷下で滴加し、5分間撹袢した。反応混合物に
水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生
成物をTLC〔展開溶媒、クロロホルム:ヘキサン(4:
1〕)で精製し、6α,7α−メチレン−4−アンドロス
テン−17−オン6mgを得た。
融点:135.5−136℃(アセトン)1 H−NMR(CDCl3,δ):0.93(3H,s)、1.00(3H,s)、
5.52(1H,m) MS(m/z):284(M+)、269。
実施例4 6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−17β−オ
ール 3mg、塩化ベンゾイル0.5ml及びピリジン1mlの混
合物を室温で1時間撹袢した。反応混合物に水を加え、
一昼夜撹袢したのち、生成物を酢酸エチルで抽出した。
抽出液を5%硫酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をTLC〔展開溶
媒、クロロホルム:ヘキサン(1:3)〕で精製し、6α,
7α−メチレン−4−アンドロステン−17β−オール
ベンゾエートを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.99(6H,s)、4.85(1H,m)、
5.50(1H,m)、7.26〜8.13(5H,m)。
MS(m/z):390(M+)、105。
実施例5 6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−3β,17
β−ジオール ジアセテート210mgを実施例1と同様に
処理して、6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−
17β−オール アセテート102mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.81(3H,s)、0.90(3H,s)、
2.04(3H,s)、4.63(1H,m)、5.54(1H,t,J=4Hz)。
MS(m/z):328(M+)、313、253。
実施例6 6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−17β−オ
ール アセテート45mgを実施例2と同様に処理して、6
β,7β−メチレン−4−アンドロステン−17β−オール
36mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.76(3H,s)、0.91(3H,s)、
3.68(1H,m)、5.54(1H,t,J=4Hz)。
MS(m/z):286(M+)、271、253。
実施例7 6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−17β−オ
ール 30mgを実施例3と同様に処理して、6β,7β−メ
チレン−4−アンドロステン−17−オン 16mgを得た。
融点:110〜113℃(ヘキサン)1 H−NMR(CDCl3,δ):0.89(3H,s)、0.92(3H,s)、
5.55(1H,t,J=4Hz)。
MS(m/z):284(M+)、269。
実施例8 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−3β,17β−ジオール ジアセテート 680mgを実施例
1と同様に処理して、6α,7α−ジフルオロメチレン−
4−アンドロステン−17β−オール アセテート444mg
を得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.82(3H,s)、0.94(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.61(1H,m)、5.59(1H,m)。
MS(m/z):364(M+)、304、289。
実施例9 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−17β−オール アセテート100mgを実施例2と同様に
処理して、6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンド
ロステン−17β−オール 88mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.78(3H,s)、0.95(3H,s)、
3.68(1H,m)、5.60(1H,m)。
MS(m/z):322(M+)、307、289。
実施例10 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−17β−オール 75mgを実施例3と同様に処理して、6
α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン−17
−オン 68mgを得た。
融点:140〜142℃(ヘキサン)1 H−NMR(CDCl3,δ):0.90(3H,s)、0.97(3H,s)、
5.62(1H,m)。
MS(m/z):320(M+)、305。
実施例11 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−17β−オール アセテート137mg、パラジウム−炭素7
0mg及びエタノール10mlの混合物を水素気流下で6時間
撹袢した。反応混合物をろ過し、残渣をクロロホルムで
洗浄した。ろ液を留去し、6α,7α−ジフルオロメチレ
ン−5β−アンドロスタン−17β−オール アセテート
124mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.80(3H,s)、0.89(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.63(1H,m)。
MS(m/z):366(M+)、351、306、291。
実施例12 6α,7α−ジフルオロメチレン−5β−アンドロスタ
ン−17β−オール アセテート116mgを実施例2と同様
に処理して、6α,7α−ジフルオロメチレン−5β−ア
ンドロスタン−17β−オール 102mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.76(3H,s)、0.90(3H,s)、
3.68(1H,m)。
MS(m/z):324(M+)、309、291。
実施例13 6α,7α−ジフルオロメチレン−5β−アンドロスタ
ン−17β−オール 38mgを実施例3と同様に処理して、
6α,7α−ジフルオロメチレン−5β−アンドロスタン
−17−オン 35mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.88(3H,s)、0.92(3H,s)。
MS(m/z):322(M+)、307。
実施例14 5α−アンドロスタ−6−エン−17β−オール ベン
ゾエート 128mgとジエチルエーテルの混合物を還流
し、そこへヨウ化メチレン0.4ml及び亜鉛−銅カップル4
64mgを2時間を要して加えた。反応混合物をろ過し、残
渣をジエチルエーテルで洗浄した。ろ液を水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得ら
れた粗生成物をTLC〔展開溶媒、クロロホルム:ヘキサ
ン(1:3)〕で精製し、6α,7α−メチレン−5α−ア
ンドロスタン−17β−オール ベンゾエート 98mgを得
た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.82(3H,s)、0.98(3H,s)、
4.86(1H,m)、7.30〜8.13(5H,m)。
MS(m/z):392(M+)、270、255、105。
実施例15 6α,7α−メチレン−5α−アンドロスタン−17β−
オール ベンゾエート 95mgと10%水酸化カリウムメタ
ノール溶液30mlの混合物を室温で一晩放置した。反応混
合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、得られた粗生成物をTLC(展開溶媒、クロロホル
ム)で精製し、6α,7α−メチレン−5α−アンドロス
タン−17β−オール 70mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.79(6H,s)、3.66(1H,m)。
MS(m/z):288(M+)、273、255。
実施例16 6α,7α−メチレン−5α−アンドロスタン−17β−
オール 16mg、ピリジン1ml及び無水酢酸0.5mlの混合物
を室温で一晩放置した。反応混合物に少量の水を加え撹
袢した。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を5%硫
酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順
次洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し、6α,7α−メチレン−5α−アンドロスタ
ン−17β−オール アセテート 18mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.79(3H,s)、0.83(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.62(1H,m)。
MS(m/z):330(M+)、315、270、255。
実施例17 6α,7α−メチレン−5α−アンドロスタン−17β−
オール 35mgを実施例3と同様に処理して、6α,7α−
メチレン−5α−アンドロスタン−17−オン 30mgを得
た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.82(3H,s)、0.92(3H,s)。
MS(m/z):286(M+)、271。
実施例18 5α−アンドロスタ−6−エン−17β−オール ベン
ゾエート 323mgとトリエチレングリコールジメチルエ
ーテル6mlの混合物を還流し、そこへクロロジフルオロ
酢酸ナトリウム 3.8gとトリエチレングリコールジメチ
ルエーテル9mlの混合物を20分を要して滴下し、さらに4
0分間還流した。反応混合物をろ過し、残渣をトリエチ
レングリコールジメチルエーテルで洗浄した。ろ液を留
去し、生成物をジエチルエーテルで抽出した。抽出液を
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し、得られた粗生成物をTLC〔展開溶媒、クロロホ
ルム:ヘキサン(1:3)〕で精製し、6α,7α−ジフル
オロメチレン−5α−アンドロスタン−17β−オール
ベンゾエート 229mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.79(3H,s)、0.95(3H,s)、
4.87(1H,m)、7.27〜8.15(5H,m)。
MS(m/z):428(M+)、413、408、306、105。
実施例19 6α,7α−ジフルオロメチレン−5α−アンドロスタ
ン−17β−オール ベンゾエート220mg、メタノール25m
l及び10%水酸化カリウムメタノール溶液10mlの混合物
を室温で一晩放置した。反応混合物に水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し、6α,7α−ジフルオ
ロメチレン−5α−アンドロスタン−17β−オール 14
0mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.76(6H,s)、3.67(1H,m)。
MS(m/z):324(M+)、309、291。
実施例20 6α,7α−ジフルオロメチレン−5α−アンドロスタ
ン−17β−オール 30mgを実施例16と同様に処理して6
α,7α−ジフルオロメチレン−5α−アンドロスタン−
17β−オール アセテート 32mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.77(3H,s)、0.81(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.63(1H,m)。
MS(m/z):336(M+)、351、306、291。
実施例21 6α,7α−ジフルオロメチレン−5α−アンドロスタ
ン−17β−オール 50mgを実施例3と同様に処理して、
6α,7α−ジフルオロメチレン−5α−アンドロスタン
−17−オン 49mgを得た。
融点:162〜166℃(ヘキサン)1 H−NMR(CDCl3,δ):0.80(3H,s)、0.89(3H,s)。
MS(m/z):322(M+)、307。
実施例22 6α,7α−ジフルオロメチレン−3,3−エチレンジチ
オ−4−アンドロステン−17−オン 415mgを乾燥テト
ラヒドロフラン9mlに溶解し、金属ナトリウム810mgの液
体アンモニア溶液60mlへ加え、30分間撹袢した。加温し
てほとんどのアンモニアを除去した後、飽和塩化アンモ
ニウム溶液を加え、次いで5%塩酸を加え、酸性とし、
酢酸エチルで抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液及び水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)
及び再結晶で精製し、6α,7α−メチレン−4−アンド
ロステン−17−オン 69mg及び6α,7α−メチレン−4
−アンドロステン−17β−オール 42mgを得た。
製造例1 17β−アセトキシ−6α,7α−メチレン−4−アンド
ロステン−3−オン 200mg及び塩化セリウム 240mgを
メタノール1.7mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム 3
0mgを加え室温で15分間撹袢した。反応混合物に水を加
え、生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し
て、6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−3β,1
7β−ジオール 17β−アセテート 183mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.84(3H,s)、1.02(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.16(1H,m)、4.62(1H,m)、5.49(1
H,broad s)。
MS(m/z):344(M+)、326。
製造例2 6α,7α−メチレン−4−アンドロステン−3β,17
β−ジオール 17β−アセテート54mg、ピリジン2ml及
び無水酢酸1mlの混合物を室温で一晩放置した。反応混
合物に少量の水を加え撹袢した。生成物を酢酸エチルで
抽出し、抽出液を5%硫酸、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液及び飽和食塩水で順次洗浄したのち、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、6α,7α−メチレ
ン−4−アンドロステン−3β,17β−ジオール ジア
セテート 60mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.84(3H,s)、1.03(3H,s)、
2.03(3H,s)、2.05(3H,s)、4.61(1H,m)、5.25(1
H,m)、5.42(1H,broad s)。
MS(m/z):386(M+)、344、326。
製造例3 17β−アセトキシ−6β,7β−メチレン−4−アンド
ロステン−3−オン 200mgを製造例1と同様に処理し
て、6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−3β,1
7β−ジオール 17β−アセテート 192mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.80(3H,s)、0.96(3H,s)、
2.04(3H,s)、4.16(1H,m)、4.63(1H,m)、5.54(1
H,broad s)。
MS(m/z):344(M+)、329、326。
製造例4 6β,7β−メチレン−4−アンドロステン−3β,17
β−ジオール 17β−アセテート192mgを製造例2と同
様に処理して、6β,7β−メチレン−4−アンドロステ
ン−3β,17β−ジオール ジアセテート 211mgを得
た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.80(3H,s)、0.97(3H,s)、
2.04(3H,s)、2.05(3H,s)、4.62(1H,m)、5.27(1
H,m)、5.46(1H,broad s)。
MS(m/z):386(M+)、344、326。
製造例5 17β−アセトキシ−6α,7α−ジフルオロメチレン−
4−アンドロステン−3−オン 137mgを製造例1と同
様に処理して、6α,7α−ジフルオロメチレン−4−ア
ンドロステン−3β,17β−ジオール 17β−アセテー
ト 127mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.82(3H,s)、0.99(3H,s)、
2.03(3H,s)、4.25(1H,m)、4.63(1H,m)、5.60(1
H,broad s)。
MS(m/z):380(M+)、362。
製造例6 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−3β,17β−ジオール 17β−アセテート 630mgを製
造例2と同様に処理して、6α,7α−ジフルオロメチレ
ン−4−アンドロステン−3β,17β−ジオール ジア
セテート 669mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,δ):0.82(3H,s)、1.01(3H,s)、
2.03(3H,s)、2.05(3H,s)、4.63(1H,m)、5.29(1
H,m)、5.54(1H,broad s)。
MS(m/z):422(M+)、380、362、320。
製造例7 4,6−アンドロスタジエン−3,17−ジオン 2.35gとジ
エチレングリコールジメチルエーテル40mlの混合物を還
流し、そこへククロジフルオロ酢酸ナトリウム31gとジ
エチレングリコールジメチルエーテル55mlの混合物を遮
光下で20分を要して滴下し、さらに5時間還流した。反
応混合物をろ過し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。抽出
液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル)及び再結晶(溶媒:メタノ
ール)で精製し、6α,7α−ジフルオロメチレン−4−
アンドロステン−3,17−ジオン 1.57gを得た。
融点:192.5−193.5℃1 H−NMR(CDCl3,δ):0.94(3H,s)、1.16(3H,s)、
5.99(1H,s)。
MS(m/z):334(M+)。
製造例8 6α,7α−ジフルオロメチレン−4−アンドロステン
−3,17−ジオン 500mgを酢酸9mlに溶解し、エタンジチ
オール 145mg及びp−トルエンスルホン酸140mgの酢酸
0.5ml溶液を加え、室温で終夜撹袢した。反応混合物を
水 200mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を5
%炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキ
サン/酢酸エチル)及び再結晶(溶媒:アセトン/水)
で精製し、6α,7α−シフルオロメチレン−3,3−エチ
レンジチオ−4−アンドロステン−17−オン 472mgを
得た。
融点:164−165℃1 H−NMR(CDCl3,δ):0.90(3H,s)、1.00(3H,s)、
3.33(4H,broad s)、5.83(1H,s)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 式中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表わし; Xはオキソ基、 を表わし、ここでR1はC2-4アルカノイル基又はハロゲン
    原子、C1-4アルキル基もくしはC1-4アルコキシ基で置換
    されていてもよいベンゾイル基を表わし; ステロイド骨格の4−及び5−位の破線はそこに二重結
    合が存在することを表わすか、或いは4−及び5−位は
    飽和されていて且つ5−位の水素原子はα−又はβ−位
    に結合していることを表わし; ステロイド骨格の6−及び7−位に置換している基=C
    (R)2は6α−,7α−又は6β−,7β−に結合しているこ
    とを表わす、 で表わされるステロイド誘導体。
  2. 【請求項2】Xがオキソ基を表わす請求項1に記載のス
    テロイド誘導体。
  3. 【請求項3】ステロイド骨格の4−及び5−位に二重結
    合が存在している請求項1に記載のステロイド誘導体。
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