JP2860473B2 - 光ファイバーコネクタのアダプタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバーコネクタ
に係り、詳細には、一対の個別光ファイバーコネクタを
固定するアダプタに係る。

【０００２】

【従来の技術】光ファイバー装置は、単数又は複数のフ
ァイバーの糸を使用し、その各々は、円形のクラッディ
ングによって覆われた内部の円形ガラスコアを有してい
る。光は、コアに沿って伝えられ、コア及びクラッディ
ングの間のインターフェイスから完全に反射される。そ
のような装置は、光エネルギーを持つ情報を伝える伝導
線として使用され得る。伝導線は、単数のファイバーか
ら形成されるか又は、束にされる複数のファイバーを備
えている。加えて、幾つかの伝導線は、並行にアレンジ
され、別々の線の各々に沿って情報を同時に伝える。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】元来、光ファイバーシ
ステムは、単数の光ファイバーケーブルを結線する単数
のコネクタプラグを有する単数の相互接続システムとし
て利用していた。単数のシステムでは、情報の送信或は
受信のどちらかを一度になすことができる。結果とし
て、単数のシステムは、所与の時間内に送受信可能な情
報量に限定される。

【０００４】光ファイバーシステムによってコミュニケ
ート可能な情報量を増大するため、複数チャンネルのシ
ステムが開発された。そのような複数チャンネルのシス
テムは、例えば、同時送受信可能な二重のコネクタプラ
グ及びケーブルを備えている。そのような、二重のシス
テムを使用することによって、情報を遥かに高い比率で
伝えることが可能である。

【０００５】そのような利点があるにもかかわらず、複
数チャンネルの光ファイバーシステムは、比較的新規
で、多くの単数のシステム及び部品は、例えば、ＳＴ及
びＳＣタイプのコネクタのように、既に使用されてい
る。結果として、単数式の部品は、容易に利用可能で、
高価ではない。というのも、在庫が現存しているからで
ある。更に、仮にそれ程高くはないにしても、既存の単
数式のシステムを複雑な二重又は複数チャンネルの部品
に改造することは困難である。結果として、単数式及び
二重式の部品両方と共用可能で、二重式の形状に単数式
の部品を相互接続することを許容し、二重のデータ伝送
を提供する、相互接続システムの必要性が存在する。幾
つかのデザインは、この問題を焦点を当てるために提案
されている。典型的には、それらは、二つの個別コネク
タハウジングに圧着し、二つのコネクタを二重のコネク
タを成形する並置する関係に固定する、アダプタ構造に
関わる。

【０００６】

【目的】そこで本発明は、改良され、更に信頼性のある
アダプタ構造を提供し、即ち一対のコネクタを並置で
き、コネクタが並行な関係に維持されることを保証する
手段を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】即ち本発明は次の技術的
手段を有する。即ち実施例に対応する添付図面中の符号
を用いて、これを説明すると、本発明は二つの光ファイ
バーコネクタ（１２）の各々を挿入する為の挿入口（３
４）が形成され、２つの挿入口（３４）の各々に、各光
ファイバーコネクタ（１２）を挿入することによって二
つの光ファイバーコネクタ（１２）を並置するアダプタ
に於て，上記各挿入口（３４）の水平方向の大きさが各
コネクタ（１２）の水平方向の大きさに対して、上記各
コネクタが水平方向に僅かに動き得るように設定されて
いると共に、このアダプタの本体（３２）に形成されて
いる開口（５２）に挿入可能で、各コネクタ（１２）に
係合する固定クリップ（５０）を有し、各コネクタ（１
２）を各挿入口（３４）に挿入後、上記各固定クリップ
（５０）を上記開口（５２）に挿入して、固定クリップ
（５０）の脚（５４）を各コネクタ（１２）の側面の溝
（６２）及び各挿入口（３４）の内側面の溝（５２ａ）
に係合させて各コネクタ（１２）を各挿入口（３４）に
固定する際、脚（５４）の大きさよりも、上記溝（６
２）（５２ａ）が大きく設定され、各コネクタ（１２）
が僅かに動き得るようになっていることを特徴とする光
ファイバーコネクタのアダプタである。

【０００８】

【実施例】添付図面を参照し、本発明の実施例を詳述す
ると、まず図１では、符号（１０）はアダプター（１
０）を示し、二つの個別光ファイバーコネクタ（１２）
を平行に配置し、その二つのコネクタ（１２）を容易に
複数レセプタクルに挿入可能とする。各光ファイバーコ
ネクタ（１２）は、長方形のハウジング（１６）を備
え、それは、光ファイバーケーブル（２０）を囲む。上
記の従来の技術に於て述べたように、各光ファイバーケ
ーブル（２０）は、円状クラッディングに囲まれた内部
円形ガラスコア（２２）を備えている。このコア（２
２）は、図３に図示されるように、光ファイバーコネク
タの金環（２４）の中心に位置設定される。

【０００９】上記されるように、アダプタ（１０）は、
二つのコネクタ（１２）を平行に配置し、これらコネク
タ（１２）を複数のレセプタクル（１４）に容易に挿入
するため設計される。レセプタクル（１４）は、フラン
ジ（２８）の両側に一対の長方形のソケット（２６）を
有する。コネクタ（１２）は、図１の矢印「Ａ」の方向
に、フランジ（２８）の図１に於て右側のソケット（２
６）に挿入される。上記コネクタ（１２）のハウジング
（１６）の前端は、符号（３０）の所において先細で、
このコネクタ（１２）を複数レセプタクル（１４）に案
内することを容易にする。他の接続装置は、複数レセプ
タクル（１４）のフランジ（２８）の図１に於て左側の
ソケット（２６）に挿入され、コネクタ（１２）に対し
て接続する。接続されると、光は、コア（２２）によっ
て伝えられる。

【００１０】図１と共に図２を参照すると、アダプタ
（１０）は、本体（３２）を備え、それは、一対の長方
形又は箱形の挿入口（３４）を有する。本体（３２）
は、プラスティック材から一体形成され得る一体構造で
ある。挿入口（３４）は、コネクタが矢印「Ｂ」（図
２）の方向に、挿入口（３４）に、軸上に挿入される
と、光ファイバーコネクタ（１２）を並置して固定す
る。コネクタ（１２）が図１に図示されるように挿入さ
れると、本体（３２）は、コネクタを完全に囲む。詳細
には、各挿入口（３４）は、上板（３６）、底板（３
８）及び外面板（４０）を備えていると共に、両挿入口
（３４）と（３４）の間には、内面板（４２）が区画さ
れている。

【００１１】そして図２の矢印「Ｂ」により指示される
ように、コネクタ（１２）を本体（３２）に挿入する
際、水平方向（矢印Ｂに直交する左右方向）に、変動で
きるようになっている。詳細には、図２を参照すると、
各挿入口（３４）の水平長さ「Ｃ」は、各コネクタ（１
２）の水平長さ「Ｄ」より広く、各挿入口の垂直長さ
「Ｅ」は、各コネクタの垂直長さ「Ｆ」より広く構成さ
れ、コネクタ（１２）の各挿入口（３４）内での水平，
垂直方向の変動を可能にする。

【００１２】図１及び図２と共に図３及び図４を参照す
ると、固定クリップ（５０）を有し、この固定クリップ
（５０）は、本体（３２）の横方向に沿って形成された
開口（５２）に挿入可能で、各コネクタ（１２）に係合
する。即ち各クリップ（５０）は、Ｕ字形で、湾曲部
（５６）により結合される二つの脚部（５４）を有す
る。各脚部（５４）の末端は、符号（５８）の所におい
て分割され、弾力性を提供する。各脚部（５４）の両側
には、ラッチフランジ（６０）が備えられ、本体（３
２）に適切に係合するラッチ肩部分の機能を果し、クリ
ップ（５０）が各コネクタ（１２）を各挿入口（３４）
中に固定する。

【００１３】即ち図２において最もよく見られるよう
に、各コネクタ（１２）のハウジング（１６）の両側に
溝（６２）が形成されている。溝（６２）は、図３及び
図４において最もよく見られるように、固定の為のクリ
ップ（５０）の一つの脚部（５４）を受ける。そして本
体（３２）の各開口（５２）は、挿入口（３４）の両側
に、一対の溝部分（５２ａ）を備えている。最後に、図
４は、本体（３２）のラッチ肩部分（６４）を図示し、
固定クリップ（５０）の脚部（５４）のラッチフランジ
（６０）に係合する。

【００１４】そして、各コネクタ（１２）の側面の溝
（６２）及びハウジング（３２）の挿入口（３４）の両
側の溝（５２ａ）の大きさは、固定クリップ（５０）の
脚部（５４）の大きさに対して大きく形成され、先述の
コネクタ（１２）の挿入口（３４）内での水平方向の変
動を許容する。

【００１５】

【効果】以上詳述した如く本発明によれば、二つの光フ
ァイバーコネクタをアダプタに並置するに当り、しっか
りと固定できる。而も各コネクタがアダプタ内の挿入口
内で水平方向に僅かに動き得るようにクリップの脚が、
コネクタの側面の溝や挿入口の内側面の溝に対してやや
小さめに設定されているので、上記クリップの脚をコネ
クタの側面や挿入口の内側面の溝に挿入しやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】複数のレセプタクルと共に、二つの個別光ファ
イバーコネクタを固定する為のアダプタの斜視図であ
る。

【図２】固定クリップ及びコネクタの一つを図示した、
アダプタの分解斜視図である。

【図３】図２の線３−３に沿って示した断面図である。

【図４】図２の線４−４に沿って示した縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１２．．． 光ファイバーコネクタ ３４．．． 挿入口 ５０．．． クリップ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G02B 6/36 - 6/40

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つの光ファイバーコネクタ（１２）の
   各々を挿入する為の挿入口（３４）が形成され、２つの
   挿入口（３４）の各々に、各光ファイバーコネクタ（１
   ２）を挿入することによって二つの光ファイバーコネク
   タ（１２）を並置するアダプタに於て，上記各挿入口
   （３４）の水平方向の大きさが各コネクタ（１２）の水
   平方向の大きさに対して、上記各コネクタが水平方向に
   僅かに動き得るように設定されていると共に、このアダ
   プタの本体（３２）に形成されている開口（５２）に挿
   入可能で、各コネクタ（１２）に係合する固定クリップ
   （５０）を有し、各コネクタ（１２）を各挿入口（３
   ４）に挿入後、上記各固定クリップ（５０）を上記開口
   （５２）に挿入して、固定クリップ（５０）の脚（５
   ４）を各コネクタ（１２）の側面の溝（６２）及び各挿
   入口（３４）の内側面の溝（５２ａ）に係合させて各コ
   ネクタ（１２）を各挿入口（３４）に固定する際、脚
   （５４）の大きさよりも、上記溝（６２）（５２ａ）が
   大きく設定され、各コネクタ（１２）が僅かに動き得る
   ようになっていることを特徴とする光ファイバーコネク
   タのアダプタ。
2. 【請求項２】 上記各コネクタ（１２）は溝（６２）を
   備え、各固定クリップ（５０）の脚（５４）を受け、そ
   の溝（６２）の大きさが上記脚（５４）の大きさに対し
   て水平方向に大きく設定され、上記水平方向の移動を許
   容する、請求項１のアダプタ。
3. 【請求項３】 上記溝（６２）が、コネクタ（１２）の
   挿入方向（Ｂ）に対して直交する方向に伸びる溝（６
   ２）からなり、各固定クリップ（５０）の脚部（５４）
   を受ける、請求項２のアダプタ。
4. 【請求項４】 各コネクタ（１２）の両側に上記溝（６
   ２）が形成され、各固定クリップ（５０）が、各コネク
   タの両側の溝（６２）に挿入可能な一対の脚部（５４）
   を画成するＵ字形である、請求項３のアダプタ。
5. 【請求項５】 各固定クリップ（５０）の少なくとも一
   つの脚部（５４）にラッチフランジ（６０）が形成さ
   れ、他方本体（３２）にラッチ肩部（６４）が形成さ
   れ、クリップ（５０）を各コネクタ（１２）の挿入口
   （３４）内に固定する、請求項４のアダプタ。
6. 【請求項６】 各固定クリップ（５０）の脚部（５４）
   にラッチフランジ（６０）が形成され、他方本体（３
   ２）にラッチ肩部（６４）が形成され、クリップ（５
   ０）を各コネクタ（１２）の挿入口（３４）に固定す
   る、請求項１のアダプタ。